JP5900006B2 - 電子デバイスの封止方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子デバイスを気密に封止する方法及び電子デバイスに関する。
従来より、例えば圧力センサー、ジャイロセンサー、加速度センサー又は振動子として水晶デバイス、MEMSデバイス、シリコンデバイス、セラミックデバイス等の電子デバイスが広く使用されている。多くの電子デバイスは、互いに気密に接合されるベースとリッドとからなるパッケージ構造を備え、前記ベースとリッドとの間に画定される空間内に電子部品を収容し、気密に封止する。
一般的な電子デバイスのパッケージとして、電子部品を実装した基板と、該基板上に接合される金属枠体のシールリングと、該シールリング上に接合されるカバーとを備える構造が知られている(例えば、特許文献1を参照)。前記基板上には、電子部品の実装エリアの周囲にメタライズ層が形成され、その上に設けたろう材を加熱溶融させてシールリングを気密に接合している。このパッケージは、基板、ろう材、シールリング間の熱膨張係数差に起因する熱応力を緩和してシールリングと基板間に高い気密性を確保するために、基板とシールリングとの間にスペーサを設けて、ろう材の厚さを厚くできるようにしている。
また、ベースとリッドとを接合するためにそれらの接合部にレーザービーム、電子ビーム等のエネルギービームを照射して加熱する方法が広く採用されている。例えば、パッケージのベースの周縁部に、シールリングに代えてメタライズ層及びその上に金属めっき層を形成し、その上に平板状の金属リッドを載置し、該リッドの上からレーザービーム又は電子ビームをベース周縁部に照射して前記リッドを加熱溶融させ、ベース周縁部の金属めっき層と溶融接合して気密封止する電子部品パッケージが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
更に、レーザービーム又は電子ビームの照射によってベースに接合されるリッドには、金属板の片面にろう材をクラッドしたものが多く使用されている(例えば、特許文献3、4を参照)。多くの場合、レーザービーム又は電子ビームは、ベースの上に載置したリッドの外周に沿って走査しながら照射され、リッド外周部のろう材を加熱溶融して、リッドをその外周部においてベース上面のメタライズ層に溶接する。
特許文献3記載の電子部品用パッケージの封止方法では、蓋体の外周を1周するレーザービーム又は電子ビームの照射を複数回に分けて移動、停止させる。これにより、ビーム照射熱を効率良く放熱させて溶接時の蓋体とケースとの温度差を小さくし、ケースのクラック発生を防止している。
特許文献4記載のパッケージの封止方法は、レーザー光を位相ホログラム(又は位相格子)を通して回折光パターンを形成し、リッドの外周部分の接着部材に一括して照射することができる。位相ホログラムは、レーザー光を集光する集光レンズとリッドとの間に配置され、その位置を光軸方向に変化させることによって所望の大きさの回折光パターンを形成している。また、同文献記載の方法では、セラミックスの筺体に接合するリッドが、レーザー光を透過可能なガラス等の無機材料で形成され、筺体との間に低融点ガラス、金錫合金等の接着部材が配置される。
電子デバイスのパッケージとして、平坦なベースの上にキャップ状のリッドを接合し、それらの間に画定される空間内に、基板上に搭載した電子部品を封止する構造が更に知られている(例えば、特許文献5を参照)。特許文献5記載の方法では、電子部品の格納空間を形成するキャップの周辺端部に平坦部がフランジ状に形成され、ベースの周辺端部との間をはんだ、ろう材等のシール材で接合している。キャップの平坦部には、ベース周辺端部と接合される面に突出部が形成され、ベースとの接合時に加熱溶融したシール材が電子部品の格納空間に流入するのを阻止すると共に、シール材の厚さを確保して両者の接合を確実にしている。
特開2006−66721号公報 特開平8−46075号公報 特開2002−141427号公報 特開2001−326290号公報 特開2004−64013号公報
一般に電子デバイスの製造においてパッケージを気密に封止する際に、ベースとリッドとの接合には高い気密歩留まりが要求される。そのためには、ベースとリッドとの接合部が十分な厚さ及び封止幅を有することが望ましい。
特許文献1記載のパッケージでは、接合するろう材の厚さを大きくすることによって、気密性を高めている。しかしながら、この手法を、特許文献3記載のように蓋体の裏面にろう材をクラッドしたパッケージに適用した場合には、全体としてろう材の量が大幅に増加するので、製造コストが増加する。しかも、ベースとの接合に使用されずに蓋体の裏面に残存するろう材の量がそれだけ多くなるので、資源を節減することができない。
そこで、本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より少ない量のろう材等の封止材を用いて、電子デバイスを確実に高気密に封止することができ、高い気密歩留まりを実現し得る方法を提供することにある。
更に本発明は、より少ない量の封止材で高い気密歩留まりをもって封止される気密性の高い電子デバイスのパッケージを提供することにある。
本発明の電子デバイスの封止方法は、上記目的を達成するために、
電子部品が搭載されている搭載領域とこの搭載領域を囲むように配置されたリッド接合領域とを有するベースと、一方の面に封止材層を有するリッドとを用意する工程と、
リッド接合領域に封止材層が接するように載置する工程と、
リッドに例えばレーザービームであるエネルギービームを照射し、リッド接合領域に接する封止材層の第1領域とこの第1領域の内側に第1領域に隣り合う封止材層の第2領域とを加熱溶融させて、リッドとベースとを接合する工程と、を含むことを特徴とする。
このようにエネルギービームを照射することによって、溶融した第2領域の封止材をリッドの一方の面に沿って、溶融した第1領域の封止材に流れ込ませて一体化し、リッドとベースとの接合部を形成することができる。これにより、リッドの封止材層を薄くして、使用する封止材の量を従来より少なくしても、十分な厚さ及び封止幅の接合部を形成することができる。従って、電子デバイスを確実に高気密に封止することができ、高い気密歩留まりを実現することができる。
或る実施例では、リッドが、凹部と、凹部の側壁を構成している側壁部と、凹部の開口部にあって側壁部に接続しているフランジ部とを有し、フランジ部に封止材層の第1領域が設けられ、側壁部に封止材層の第2領域が設けられている。このような所謂キャップ状のリッドにおいて、フランジ部及び側壁部にエネルギービームを照射して封止材層を加熱溶融させることによって、フランジ部の下側の溶融した封止材に、側壁部から溶融した封止材をその壁面に沿って流れ込ませることができる。これにより、フランジ部の下側及びそれに隣り合う部分に接合部を、従来より少ない量の封止材で十分な厚さ及び封止幅に形成することができる。
別の実施例では、封止材が公知のろう材であり、リッド接合領域にメタライズ層が形成されている。これにより、ろう材でメタライズ層に溶接することによって、ベースとリッドとを良好な接合状態で気密に封止することができる。
また、別の実施例によれば、リッドとベースとを接合する工程において、封止材層の第1領域と第2領域とを別々に加熱溶融させるようにエネルギービームを照射する。これにより、従来よりも広範囲の封止材層を連続して加熱溶融させることができる。
更に別の実施例によれば、リッドとベースとを接合する工程において、封止材層の第1領域と第2領域とを同時に加熱溶融させるようにエネルギービームを照射する。これにより、従来よりも広範囲の封止材層を短い作業時間で簡単に加熱溶融させることができる。
本発明の別の側面によれば、
電子部品と、
電子部品を搭載しているベースと、
封止材によってベースに接合され、このベースとの間に画定される空間内に電子部品を収容しているキャップ状のリッドと、を備え、
封止材の一部が、空間内において隣り合うベースの面とリッドの内壁面との隅部でフィレット状になっている電子デバイスが提供される。
このように封止材の一部がフィレット状に形成されることにより、リッドとベースとの接合部は、従来より少ない量の封止材で十分な厚さ及び封止幅をもって設けることができる。従って、高い気密歩留まりをもって封止される気密性の高い電子デバイスが得られる。
本発明の方法の第1実施例による電子デバイスの封止工程を概略的に示す断面図。 第1実施例によるレーザービームの照射及びその軌跡を示す平面図。 (A)図は第1実施例によるレーザービームの照射を示す図2のIII−III線における部分拡大断面図、(B)図はレーザービーム照射後の接合部分を示す部分拡大断面図。 第1実施例の変形例によるレーザービームの照射を示す概略断面図。 本発明の方法の第2実施例によるレーザービームの照射を示す部分拡大断面図。 本発明の変形例によるレーザービームの照射及びその軌跡を示す平面図。
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明による方法の好適な実施例を用いて、電子デバイスのパッケージを気密に封止する工程を詳細に説明する。尚、添付図面において、同一又は類似の構成要素には同一又は類似の参照符号を付して示す。
図1に示すように、本発明の第1実施例において、電子デバイスのパッケージ1は、電子部品2を実装する平坦な基板状のベース3と、下向きの凹部を有するキャップ状の金属リッド4とを備える。電子部品2としては、水晶振動片、圧電ジャイロ振動片、IC素子、各種センサー素子等、電子デバイスの用途に応じて様々なものを搭載することができる。また、2つ以上の電子部品をベース3上に搭載することもできる。
リッド4は、平坦な中央部5と、該中央部から外側下向きに或る角度で傾斜する側壁部6と、該側壁部から外側に延出する平坦なフランジ部7とを有する。フランジ部7は、リッド4の外周全周に亘って、該リッドをベース3上面に接合するために所定の幅をもって形成される。リッド4の下面には、前記凹部及び側壁部を含む全面に、ベース3と接合するための封止材としてろう材層8が形成されている。
リッド4は、例えばコバール等の金属板とシート状のろう材とを重ねて圧延しかつプレス加工することによって、上述した形状に形成することができる。前記ろう材には、例えば銀ろう、金錫合金等、従来から公知の材質を用いることができる。
ベース3は、例えばセラミックス材料の平板又は積層板で形成され、その上面には、略中央に配置された電子部品2の搭載領域を囲むようにその外側にメタライズ層9が形成されている。メタライズ層9は、ベース3の外周全周に沿って、リッド4を接合するためにフランジ部7に対応して配置されている。前記メタライズ層は、例えば銅、タングステン又はモリブデン等で形成され、その上に金属めっき層を積層することもできる。前記金属めっき層は、例えばニッケル単層や、ニッケル/金の2層構造のもので形成される。
リッド4は、図1に示すように、電子部品2を搭載したベース3の上にフランジ部7を、ろう材層8がメタライズ層9に接するように重ね合わせて配置する。フランジ部7の上方には、レーザー発生装置(図示せず)に接続されたビーム照射ユニット10が配置されている。このようにベース3の上面とリッド4の前記凹部とにより画定される空間に電子部品2を収容した状態で、ビーム照射ユニット10からフランジ部7及びその付近に向けて略垂直にレーザービームLを照射する。このレーザービームの照射により、リッド4下面のろう材層8を加熱溶融させてメタライズ層9に溶接し、リッド4とベース3とを接合する。このとき、リッド4をベース3に対して押圧した状態に保持していると、フランジ部7のろう材層8をメタライズ層9に密着させつつ、ベース3に対して確実に位置決めすることができる。
本実施例において、レーザービームLの照射は、フランジ部7及びその付近を走査しながらリッド4の外周を3周させて行う。図2は、照射されるレーザービームの各周の軌跡T1〜T3を示している。同図において、符号S1〜S3は各周の始点位置におけるレーザービームのビームスポット、符号E1〜E3は終点位置のビームスポットをそれぞれ示している。各周のレーザービームの照射は、それぞれ始点位置S1〜S3から開始し、軌跡T1〜T3に沿ってリッド4の外周を一周し、始点位置S1〜S3を僅かに越えた終点位置E1〜E3で終了する。
第1周目のレーザービームL1は、図3(A)に示すように、その照射範囲即ちビームスポットがフランジ部7の中央付近及びそれより幾分内側の部分を含む第1照射領域を覆うように照射する。本実施例では、リッド4の側壁部6の立ち上がり部分がレーザービームの照射範囲に幾分含まれるようにする。レーザービームL1の照射によって、前記第1照射領域の下側にあるろう材層8の第1領域は加熱されて溶融する。第1周目の照射が終了すると、ビーム照射ユニット10をリッド4の内方に、図1に実線で示す中央位置から想像線10aで示す内側位置まで左方へ僅かな距離移動させる。
第2周目のレーザービームL2は、前記第1照射領域の直ぐ内側、即ち側壁部6の立ち上がり部分及びそれより内側の部分を含む第2照射領域を覆うように照射する。レーザービームL2の照射によって、前記第2照射領域の側壁部6内面にあるろう材層8の第2領域は加熱されて溶融する。溶融した前記第2領域のろう材は、側壁部6内面に沿って流下し、第1周目のレーザービーム照射によって溶融した前記第1領域のろう材に流れ込む。前記第2照射領域と第1照射領域とが幾分重なるようにレーザービームL2,L1を照射すると、ろう材層8の前記第2、第1領域間にろう材の未溶融部分が確実に残らないようにできる。第2周目の照射が終了すると、ビーム照射ユニット10をリッド4の外方に、図1に想像線10aで示す内側位置から前記中央位置を越えて想像線10bで示す外側位置まで右方へ僅かな距離移動させる。
第3周目のレーザービームL3は、第1周目の直ぐ外側、即ちフランジ部7の中央付近より外側の第3照射領域を覆うように照射する。レーザービームL3の照射によって、前記第3照射領域の下面にあるろう材層8の第3領域は加熱されて溶融する。溶融した前記第3領域のろう材は、フランジ部7下面とメタライズ層9上面との隙間で、第1周目の照射によって溶融した前記第1領域のろう材に流れ込む。前記第3領域の溶融したろう材は、その一部がフランジ部7下面から僅かに外側に流れ出す場合がある。
このようにレーザービームをリッド4のフランジ部7に沿って3周させて照射することによって、図3(B)に示すように、接合部11が形成される。接合部11は、上述したように、ろう材がフランジ部7下面の前記第1及び第3領域に加えて、側壁部6内面の前記第2領域からも溶融して一体化している。電子部品2を収容している前記空間の内側では、側壁部6の立ち上がり部分の内面とそれに隣り合うベース3の上面との隅部に、側壁部6内面を流下した前記第2領域のろう材がフィレット状に溶着固化している。このように接合部11は、リッド4のフランジ部7の全幅及び側壁部6の立ち上がり部分を含む広い範囲に形成されているので、高気密性に十分な厚さ及び封止幅を確保することができる。その結果、ベース3とリッド4との接合封止において気密歩留まりが向上し、パッケージ1及び電子デバイス自体の信頼性が向上する。
各周のレーザービーム照射は、それぞれ軌跡T1〜T3に沿って略一定の速度で停止することなく連続して行うことが、ろう材層8を一様に加熱溶融させる上で好ましい。更に、第1周目から第2周目、第2周目から第3周目への移行も、先に溶融したろう材と後から溶融したろう材とを一体になじませるという観点から、連続的に行うことが好ましい。
従来の封止方法では、上記第1実施例の第1周目のレーザービーム照射を行うだけで、リッドをベースに接合する。そのため、接合部を十分な厚さに形成して気密性を確保するためには、リッド内面のろう材層を厚くする必要がある。
本発明によれば、ろう材層8を従来より薄くしても、接合部11に十分な量のろう材を供給することができる。従って、ベース3との接合に使用されずにリッド4の内面に残存するろう材の量を従来よりも少なくし、かつリッド4の製造コストを低減することができる。加えて、ろう材層8の厚さが薄くなると、それだけ照射するレーザービームの出力を小さくしかつ/又はその照射時間を短くでき、生産性及び作業効率の向上を図ることができる。
第1実施例の変形例では、3つのビーム照射ユニット10を用意して、図1の前記中央位置、内側位置及び外側位置に配置し、それぞれ軌跡T1〜T3に沿ってリッド4の外周を1周させることにより、レーザービームL1〜L3の照射を同時に行うことができる。これにより、レーザービームの照射時間が短くなり、作業時間の短縮及び作業効率の向上が図られると共に、一度に広範囲のろう材層8を加熱溶融させるので、接合部11を形成するろう材のなじみがより良くなる。
第1実施例の別の変形例では、図4に示すように、ビーム照射ユニット10とリッド4との間に光学プリズム12を配置して、レーザービームの照射範囲即ちビームスポットを拡大することができる。光学プリズム12は、それにより分割されたレーザービームL11〜L13が図3(A)と同じフランジ部7及び側壁部6の前記第1〜第3照射領域を一度に照射できるように設定する。この場合、照射単位面積当たりのレーザービーム出力は低下するが、1つのビーム照射ユニット及びレーザービーム発生装置を用いて、一度に広範囲のろう材層8を加熱溶融させるので、作業時間の短縮及び作業効率の向上、並びに接合部11を形成するろう材のなじみがより良くなることに加えて、設備コストを節減できる。
上記各実施例では、レーザービームを照射する範囲を、フランジ部7の中央部分及びそれより少し内側の部分を含む第1照射領域と、側壁部6の立ち上がり部分及びそれより内側の部分を含む第2照射領域と、フランジ部7の中央付近より外側の第3照射領域の3つに設定した。特に前記第1及び第2照射領域は、接合部11により多くのろう材を供給して高い気密性を確保するために重要である。それと比較して、前記第3照射領域は、前記第1及び第2照射領域に十分な厚さ及び封止幅の接合部が形成される場合には、レーザービームL3の照射を省略することができる。
図5は、本発明の第2実施例により、第1実施例と同じ電子デバイスのパッケージ1を封止する工程を示している。本実施例は、リッド4とベース3とを接合する際にリッド4のフランジ部7に向けて照射するレーザービームLの照射範囲即ちビームスポット径が、第1実施例の場合よりも大きい。本実施例のレーザービームLのビームスポット径は、第1実施例と同じ照射範囲、即ちフランジ部7及び側壁部6の前記第1〜第3照射領域を一度に照射できるように設定されている。これにより、第1実施例よりもレーザービームの照射時間が短くなるので、作業時間の短縮及び作業効率の向上が図られると共に、一度に広範囲のろう材層8を加熱溶融させるので、接合部11を形成するろう材のなじみがより良くなる。
尚、本実施例においても、前記第3照射領域へのレーザービームLの照射を省略することができる。その場合、レーザービームのビームスポット径をそれだけ小さくすることができる。
図6は、本発明の更に別の変形例により、電子デバイスのパッケージ1を封止する工程を示している。本実施例では、リッド4の外周を1周するレーザービームの軌跡を、略同じ長さの2つの軌跡部分T11,T12に分割する。各軌跡部分T11,T12は、それらの始点位置S11,S12及び終点位置E11,E12が互いにリッド4に関して回転対称位置となるように、かつ各終点位置E11,E12がそれぞれ他方の始点位置S12,S11を僅かに越えた位置となるように設定される。
更に、同じ出力の2つのビーム照射ユニットを用意して、その一方を一方の軌跡部分T11の始点位置S11に配置し、かつその他方を他方の軌跡部分T12の始点位置S12に配置する。両方の前記ビーム照射ユニットから同時にレーザービームを照射し、かつそれぞれ軌跡部分T11,T12に沿って同じ速度で終点位置E11,E12まで走査する。1周の走査を上記各実施例の略半分の時間で行うことができるので、作業時間の短縮及び作業効率の向上が図られる。この変形例は、上述したいずれの実施例にも適用することができる。
本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、その技術的範囲内で様々な変形又は変更を加えて実施することができる。本発明を適用し得る電子デバイスは、上記各実施例のパッケージ構造を有するものに限定されない。例えば、リッド4は、側壁部6がフランジ部7に対して垂直なキャップ状のものであっても良い。この場合、垂直な側壁部に対してレーザービームを斜めに照射することによって、同様に側壁部内面のろう材層を加熱溶融させて接合部に流れ込ませることができる。また、上記各実施例のベース3は、リッド4を接合する側が平坦面であればよい。
別の実施例では、ベースを電子部品を収容する空間を画定する箱形のベースを使用し、その上端面にメタライズ層を形成することもできる。この場合、リッド4を平板状にすることもできる。この箱形ベースの上に平板リッドを載せた状態で全体を或る角度(90°以下)まで傾け、そのとき下側になるリッドの一方の辺において、該辺の外周部より直ぐ内側のリッドの部分にレーザービームを照射することによって、同様に該リッド部分の内面のろう材層を加熱溶融させ、リッド外周部とベースのメタライズ層との接合部に流れ込ませることができる。
また、ベースとリッドとを気密に接合する封止材として、上述したろう材に代えて、はんだを用いることもできる。リッドがガラス等の無機材料から形成されている場合には、低融点ガラスを封止材に用いることができる。この場合は、ベースの接合面にメタライズ層を設ける必要は無い。更に、封止材を加熱溶融させるために、レーザービームに代えて電子ビーム等、他のエネルギービームを用いることができる。
1…パッケージ、2…電子部品、3…ベース、4…リッド、5…中央部、6…側壁部、7…フランジ部、8…ろう材層、9…メタライズ層、10…ビーム照射ユニット、10a…内側位置、10b…外側位置、11…接合部、12…光学プリズム。

Claims (5)

  1. 電子部品を平面視で囲むように配置されているリッド接合領域を有するベースと、一方の面に封止材層を有するリッドとを用意する工程と、
    前記リッド接合領域に前記封止材層が接するように載置する工程と、
    前記リッドにエネルギービームを照射し、前記リッド接合領域に接する前記封止材層の第1領域と、前記第1領域よりも内側にあって前記第1領域に隣り合う前記封止材層の第2領域とを溶融させて、前記リッドと前記ベースとを接合する工程と、
    を含み、
    前記接合する工程では、前記封止材層の前記第1領域と前記第2領域とを別々に溶融させるように前記エネルギービームを照射することを特徴とする電子デバイスの封止方法。
  2. 電子部品を平面視で囲むように配置されているリッド接合領域を有するベースと、一方の面に封止材層を有するリッドとを用意する工程と、
    前記リッド接合領域に前記封止材層が接するように載置する工程と、
    前記リッドにエネルギービームを照射し、前記リッド接合領域に接する前記封止材層を溶融させて、前記リッドと前記ベースとを接合する工程と、
    を含み、
    前記接合する工程は、
    前記リッド接合領域に接する前記封止材層の第1領域を覆うように前記エネルギービームを照射する工程と、
    前記エネルギービームが照射される位置を移動させる工程と、
    前記第1領域よりも内側にあって前記第1領域に隣り合う前記封止材層の第2領域を覆うように前記エネルギービームを照射する工程と、を含むことを特徴とする電子デバイスの封止方法。
  3. 前記リッドが、凹部の側壁を構成していて前記第2領域を備えている側壁部と、前記凹部の開口部にあって前記側壁部に接続していて前記第1領域を備えているフランジ部と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の電子デバイスの封止方法。
  4. 前記封止材がろう材であり、前記リッド接合領域にメタライズ層が配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子デバイスの封止方法。
  5. 前記エネルギービームがレーザービームであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子デバイスの封止方法。
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