JP6892409B2 - インサート成形品及びその成形方法 - Google Patents

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Description

この発明は、柱状部材がインサート成形されたインサート成形品及びその成形方法であって、柱状部材の段差部と金型との接触により、樹脂を押し切ることができ、突縁部の端面における樹脂かぶりを確実に防止することができるようにしたものである。
従来、ハウジングと一体に樹脂成形された締結用フランジにおいて、ボルトが挿通される部分に、金属パイプをインサート成形する「ボルト締結用フランジおよびその製造方法」が知られている(特許文献1の段落番号「0034」及び図2参照)。
上記従来の金属パイプにおいて、フランジからの抜け落ち防止用の拡径部(肉厚部)には、端面との間で選択的に縮径されて段差部を形成する縮径部を備えていた(特許文献1の段落番号「0034」)。
上記従来の段差部において、その寸法を、フランジを形成する樹脂材料の先端部が縮径部の周面に到達する以前に、少なくとも金属パイプの端面に到達する以前に固化されるように設定していた(特許文献1の段落番号「0035」)。
特許第4534839号公報
しかし、上記した従来の「ボルト締結用フランジおよびその製造方法」では、樹脂材料の流動性により、金属パイプの端面に達し、当該端面に樹脂がかぶる可能性があった。
金属パイプの端面の樹脂かぶりが発生すると、相手ボルトとのメタルタッチの関係が失われ、ボルトのゆるみが発生し易くなる。
これに対し、上記従来の段差部の寸法を長くすると、金属パイプの大型化により、フランジが大型化したり、或いは大型化を避けると成形品の肉厚が薄くなり、強度が低下するおそれがあった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
請求項1
請求項1に記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、筒状部材の少なくとも一端部に、突縁部の端面に対して低くなり、金型と接触する段差部を形成することで、当該段差部と金型との接触により、樹脂を押し切ることができ、突縁部の端面における樹脂かぶりを確実に防止することができるようにしたものである。
また、請求項1に記載の発明は、フランジ部に段差部を位置させることで、段差部と金型との接触面積を増加させることを目的とする。
請求項2
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項2に記載の発明は、筒状部材の高さの途中に凹凸部を形成することで、成形品との機械的な結合力を増加させることができるようにしたものである。
請求項3
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項3に記載の発明は、成形品の端面より段差部を高く形成することで、当該段差部と金型との接触により樹脂を確実に押し切ることができるようにしたものである。
請求項4
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項4に記載の発明は、成形時に、金型の樹脂押し切り部を、成形品の段差部に接触させることで、ねじ孔部に向かって進行する樹脂を押し切ることができるようにしたものである。
請求項5
請求項5に記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項5に記載の発明は、成形品の前記突縁部がはまり込む環状溝を金型に形成し、当該環状溝の底部を、筒状部材において、その突縁部の端面と離れて位置させることで、突縁部の端面における樹脂かぶりを確実に防止することができるようにしたものである。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
請求項1
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
第1に、例えば図5〜図7に示すように、金型(2個の金型30,40のうち、例えば下側金型40)の成形面に筒状部材(20)を支持した状態で型閉じし、金型(30,40)内に樹脂を射出、充填することにより筒状部材(20)がインサート成形された成形品(10)である。
第2に、筒状部材(20)には、例えば図1に示すように、ねじ孔部(21)を備える。
ねじ孔部(21)は、図示しないが、ボルトがねじ込まれるものである。
ねじ孔部(21)を、例えば図4に示すように、一端部を塞いだ袋穴としたが、これに限定されず、例えば図8に示すねじ孔部(101)のように貫通穴としてもよい。
第3に、筒状部材(20)には、例えば図4に示すように、フランジ部(60)を備える。
フランジ部(60)は、ねじ孔部(21)の開口面の周囲に位置し、筒状部材(20)の外周から半径方向に外向きに環状に張り出すものである。
第4に、筒状部材(20)には、例えば図4に示すように、突縁部(61)を備える。
突縁部(61)は、フランジ部(60)からねじ孔部(21)の開口方向に向かって突出し、開口面を環状に取り囲むものである。
第5に、突縁部(61)の外周は、例えば図4に示すように、筒状部材(20)の外周より細く形成する。
第4に、例えば図4に示すように、フランジ部に位置し、突縁部(61)の端面に対して低くなり、例えば図5〜図7に示すように、金型(2個の金型30,40のうち、例えば下側金型40)と接触する段差部(62)を形成した。
請求項2
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、筒状部材(20)の外周には、例えば図4に示すように、当該筒状部材(20)の高さの途中に位置する凹凸部を形成している。
ここで、「凹凸部」としては、例えば図4に示すように、第1、第2環状凸部(72,73)、第1、第2環状溝(74,75)、くぼみ部(76)が相当する。
なお、第1、第2環状凸部(72,73)を、2個形成したが、これに限定されず、1個或いは3個以上形成してもよい。
請求項3
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、段差部(62)は、図示しないが、成形品(10)の端面(11)より高く形成されている。
請求項4
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、金型(2個の金型30,40のうち、例えば下側金型40)には、例えば図5〜図7に示すように、筒状部材(20)の段差部(62)に接触し、ねじ孔部(21)に向かって進行する樹脂を押し切る樹脂押し切り部(41)を形成している。
請求項5
請求項5に記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
第1に、金型(2個の金型30,40のうち、例えば下側金型40)には、例えば図5〜図7に示すように、筒状部材(20)の突縁部(61)がはまり込む環状溝(42)を形成する。
第2に、環状溝(42)の底部を、例えば図7に示すように、突縁部(61)の端面と離れて位置させる。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、筒状部材の少なくとも一端部に、突縁部の端面に対して低くなり、金型と接触する段差部を形成することで、当該段差部と金型との接触により、樹脂を押し切ることができ、突縁部の端面における樹脂かぶりを確実に防止することができる。
また、請求項1に記載の発明は、フランジ部に段差部を位置させることで、段差部と金型との接触面積を増加させることができる。
請求項2
請求項2に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、筒状部材の高さの途中に凹凸部を形成することで、成形品との機械的な結合力を増加させることができる。
請求項3
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、成形品の端面より段差部を高く形成することで、当該段差部と金型との接触により樹脂を確実に押し切ることができる。
請求項4
請求項4に記載の発明によれば、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項4に記載の発明によれば、成形時に、金型の樹脂押し切り部を、成形品の段差部に接触させることで、ねじ孔部に向かって進行する樹脂を押し切ることができる。
請求項5
請求項5に記載の発明によれば、上記した請求項4に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項5に記載の発明によれば、成形品の前記突縁部がはまり込む環状溝を金型に形成し、当該環状溝の底部を、筒状部材において、その突縁部の端面と離れて位置させることで、突縁部の端面における樹脂かぶりを確実に防止することができる。
図3のAA線に沿う一部断面図である。 成形品の斜視図である。 成形品の平面図である。 柱状部材の一例である筒状部材を説明するものであり、同図(a)は正面図、同図(b)は平面図、同図(c)は同図(b)のBB断面図である。 金型の一部断面図である。 金型を型開きした様態の断面図である。 下側金型の一部拡大図である。 本発明の第2の実施例に係る柱状部材の他の一例である筒状部材を説明するものであり、同図(a)は正面図、同図(b)は平面図、同図(c)は同図(b)のCC断面図である。 本発明の第3の実施例に係る柱状部材の一例である棒状部材を説明するものであり、同図(a)は正面図、同図(b)は平面図、同図(c)は同図(b)のDD断面図である。 本発明の第4の実施例に係る柱状部材の他の一例である棒状部材を説明するものであり、同図(a)は正面図、同図(b)は平面図、同図(c)は同図(b)のEE断面図である。
(成形品10)
図1〜図7を用いて本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1〜図3中、10は成形品であり、締結部位に使用される。
成形品10は、図5〜図7に示すように、金型、2個の金型30,40のうち、例えば下側金型40の成形面に設けられるピン部材50に筒状部材20を嵌合して支持した状態で型閉じし、金型30,40内に樹脂を射出、充填することにより筒状部材20がインサート成形される。
(筒状部材20)
筒状部材20は、金属製のナットであり、図1〜図4に示すように、成形品10にインサート成形され、ねじ孔部21にボルト(図示せず)がねじ込まれるものである。
なお、筒状部材20に、図4に示すように、ねじ孔部21を形成したが、これに限定されず、図示しないが、ねじ溝を省き、単なる穴状としてもよい。また、筒状部材20を、円筒形に形成したが、これに限定されず、図示しないが、多角形の角筒形としてもよいし、又、外周を円形としたが、これに限定されず、外周を楕円形や長円形に形成してもよい。
筒状部材20には、図4に示すように、大別すると、各部を有する。
なお、次の(1)及び(2)については後述する。
(1)フランジ部60
(2)胴部70
なお、筒状部材20の各部は、上記した(1)及び(2)に限定されず、後述するが、フランジ部60を省き、後述する突縁部61を、筒状部材20の端面から軸方向の外向きに突出させてもよい。
(フランジ部60)
フランジ部60は、図4に示すように、ねじ孔部21の開口面の周囲に位置し、当該筒状部材20の外周から半径方向に外向きに環状に張り出すものである。
フランジ部60には、次の各部を有する。
なお、次の(1)及び(2)については後述する。
(1)突縁部61
(2)段差部62
(胴部70)
胴部70は、図4に示すように、フランジ部60から円筒形に垂下するものであり、フランジ部60からねじ孔部21が一連に形成されている。
胴部70は、図4に示すように、次の各部を有する。
なお、次の(1)〜(3)については後述する。
(1)底部71
(2)第1環状凸部72
(3)第2環状凸部73
なお、環状凸部72,73を2個形成したが、これに限定されず、1個或いは3個以上形成してもよい。
(突縁部61)
突縁部61は、図4に示すように、フランジ部60からねじ孔部21の開口方向に向かって突出し、開口面を環状に取り囲むものである。
突縁部61の内周は、図4(c)に示すように、ねじ孔部21の開口面に向かって開いた円錐台形形に形成され、図示しないが、ボルトを挿入し易くしている。
なお、突縁部61を、フランジ部60から突出させたが、これに限定されず、突縁部61は、筒状部材20の少なくとも一端部から軸方向の外向きに突出するものであれば足りる。
すなわち、図示しないが、フランジ部60を省いた場合には、突縁部61を、筒状部材20の端面から軸方向の外向きに突出させ、当該突縁部61の外周を、筒状部材20の外周より細く形成させる。
また、突縁部61には、図1〜図4に示すように、ねじ孔部21が開口するが、ねじ孔部21の開口縁部を、軸方向の外向きに徐々に開いた円錐台形型に形成し、図示しないが、ボルトを挿入し易くしている。
(段差部62)
段差部62は、図4に示すように、フランジ部60に位置し、突縁部61の端面に対して低くなり、図5〜図7に示すように、2個の金型30,40のうち、下側金型40の後述する樹脂押し切り部41と接触するものである。
段差部62は、図1に示すように、成形品10の端面11と同一の平面に形成する。
なお、段差部62を、図示しないが、成形品10の端面11より高く形成してもよい。
また、段差部62を、フランジ部60に形成したが、これに限定されず、図示しないが、段差部62は、突縁部61の外周と筒状部材20の外周との間に位置し、突縁部61の端面に対して低くなり、図5〜図7に示すように、金型(2個の金型30,40のうち、例えば下側金型40)と接触するものであれば足りる。
すなわち、図示しないが、フランジ部60を省いた場合には、段差部62を、筒状部材20の端面に位置させる。
(底部71)
底部71は、図4(a)及び(b)に示すように、同図において胴部70の下端部に位置し、ねじ孔部21の下端部を閉塞するものである。
底部71は、胴部70の外周から上方に斜面を向けた断面台形形に張り出している。
(第1環状凸部72)
第1環状凸部72は、図4(a)及び(b)に示すように、胴部70の外周から環状の凸状に張り出し、同図においてフランジ部60の下方に離れて位置する。
第1環状凸部72の上面と、フランジ部60の下面との間には、環状に凹んだ第1環状溝74が形成される。第1環状溝74には、図1に示すように、成形時に樹脂が充填されることで、筒状部材20の軸方向の抜けを阻止する。
また、第1環状凸部72及び第1環状溝74は、後述する第2環状凸部73、第1環状溝74及びくぼみ部76とともに、「凹凸部」を形成する。
凹凸部は、図4に示すように、筒状部材20の外周であって、筒状部材20の高さの途中に位置し、凹凸状に形成されたものである。
(第2環状凸部73)
第2環状凸部73は、図4(a)及び(b)に示すように、第1環状凸部72と底部71との間に位置し、第1環状凸部72と同様に、胴部70の外周から環状の凸状に張り出すものである。
第2環状凸部73の上面と、第1環状凸部72の下面との間には、環状に凹んだ第2環状溝75が形成される。第2環状溝75には、第1環状溝74と同様に、図1に示すように、成形時に樹脂が充填されることで、筒状部材20の軸方向の抜けを阻止する。
また、第2環状凸部73の下面と、底部71の斜面との間には、胴部70の外周から環状にくぼんだくぼみ部76を形成している。くぼみ部76には、図1に示すように、第1環状溝74及び第2環状溝75と同様に、成形時に樹脂が充填されることで、筒状部材20の軸方向の抜けを阻止する。
(金型30,40)
金型30,40は、図5〜図7に示すように、筒状部材20をインサート成形するものであり、大別すると、図6において上側に位置する上側金型30と、下側に位置する下側金型40とから構成されている。
(上側金型30)
上側金型30には、図5及び図6に示すように、成形品10の成形用のキャビティ31が形成され、当該キャビティ31はパーティングラインPL、すなわちパーティング面に向かって開放する。
(下側金型40)
下側金型40は、図示しないが、キャビティのほか、図5〜図7に示すように、次の各部を有する。
なお、次の(1)〜(3)については後述する。
(1)ピン部材50
(2)樹脂押し切り部41
(3)環状溝42
(ピン部材50)
ピン部材50は、図5〜図7に示すように、成形面に立設され、筒状部材20のねじ孔部21内へ嵌合され、当該嵌合した状態において筒状部材20を支持するものである。
(樹脂押し切り部41)
樹脂押し切り部41は、図5〜図7に示すように、成形時に、筒状部材20の段差部62に接触し、ねじ孔部21に向かって進行する樹脂を押し切るものである。
なお、樹脂押し切り部41を、パーティングラインPL上に形成したが、これに限定されず、図示しないが、段差部62を、成形品10の端面11より高く形成した場合には、パーティングラインPL、すなわちパーティング面より低く形成してもよい。
(環状溝42)
環状溝42は、図5〜図7に示すように、成形時に、筒状部材20の突縁部61がはまり込むものである。
環状溝42の環状の底部は、図7に示すように、突縁部61の端面と離れて位置させている。
(成形方法)
上記した構成を有する金型30,40を用いた成形品10の成形方法について、図5及び図6を用いて説明する。
下側金型40のピン部材50には、上記した構成を有する筒状部材20のねじ孔部21をはめ込んで支持する。
つぎに、金型30,40を型閉じし、金型30,40内に樹脂を射出、充填することにより、筒状部材20がインサート成形された成形品10を成形する。
金型30,40内内への樹脂の充填時において、金型30,40内において、下側金型40の樹脂押し切り部41が、筒状部材20の段差部62に接触し、ねじ孔部21に向かって進行する樹脂が押し切られる。
このため、筒状部材20の突縁部61の端面における樹脂かぶりを確実に防止することができる。
また、筒状部材20の突縁部61が露呈することから、図示しないが、相手ボルト或いはナット等の金属部品とのメタルタッチの関係を維持でき、ボルトのゆるみの発生を防止できる。
(第2の実施の形態)
図8を用いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態の特徴は、図8に示すように、筒状部材100のねじ孔部101を、貫通穴とした点である。
具体的には、第1に、筒状部材100は、金属製で、全体として円筒形に形成され、柱状部材を構成している。なお、筒状部材100を、円筒形に形成したが、これに限定されず、図示しないが、多角形の角筒形としてもよいし、又、外周を円形としたが、これに限定されず、外周を楕円形や長円形に形成してもよい。
そして、筒状部材100には、上下に貫通するねじ孔部101を形成している。ねじ孔部101は、図4に示す第1の実施の形態に係るねじ孔部21が底部71が塞がれ、袋穴となっているのに対し、貫通穴である点で相違する。
なお、筒状部材100にねじ孔部101を形成したが、これに限定されず、図示しないが、ねじ溝を省き、単なる穴状としてもよい。
第2に、筒状部材100は、図8に示すように、大別すると、次の各部を形成している。
(1)上側フランジ部110
上側フランジ部110は、図4に示す第1の実施の形態に係るフランジ部60と同一の構造に形成され、図8に示すように、上側突縁部111及び上側段差部112を有する。
(2)下側フランジ部120
下側フランジ部120は、上側フランジ部110と上下に対称に形成され、下側突縁部121及び下側段差部122を有する。
(3)胴部130
胴部130は、上側フランジ部110と下側フランジ部120との間に位置し、全体が円筒形に形成されている。胴部130は、図4に示す第1の実施の形態に係る胴部70と同様に、図8に示すように、環状に所定の間隔で離れ、環状に張り出した計3個の第1環状凸部131、第2環状凸部132及び第3環状凸部133を形成している。
また、3個の環状凸部131〜133及び上下のフランジ部110,120の間には、環状に凹んだ計4個の第1環状溝134、第2環状溝135、第3環状溝136及び第4環状溝137を形成している。
なお、環状凸部131〜133を、3個形成したが、これに限定されず、1個、2個、或いは4個以上形成してもよい。また、環状溝134〜137を、4個形成したが、これに限定されず、1個〜3個、或いは5個以上形成してもよい。
(筒状部材100の成形方法)
つぎに、筒状部材100の成形方法について説明する。
筒状部材100は、図4に示す第1の実施の形態に係る筒状部材20と同様に、図5〜図7に示すピン部材50を使用し、当該ピン部材50を、図示しないが、筒状部材100のねじ孔部101を挿入することで、金型30,40の成形面に筒状部材100を支持することでインサート成形が可能である。
(第3の実施の形態)
図9を用いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態の特徴は、柱状部材を、図9に示すように、棒状部材200とした点である。
具体的には、第1に、棒状部材200は、金属製で、全体として円柱形に形成され、柱状部材を構成している。棒状部材200は、図4に示す第1の実施の形態に係る筒状部材20が、ねじ孔部21を有する円筒形に形成されているのに対し、円柱形である点で相違する。
なお、棒状部材200を、円柱形に形成し、外周を円形としたが、これに限定されず、図示しないが、外周を楕円形や長円形に形成してもよい。
第2に、棒状部材200は、図9に示すように、大別すると、次の各部を形成している。
なお、次の(1)〜(3)については後述する。
(1)上側フランジ部210
(2)下側フランジ部220
(3)胴部230
(上側フランジ部210)
上側フランジ部210は、図4に示す第1の実施の形態に係るフランジ部60と同一の構造に形成され、図9に示すように、上側突縁部211及び上側段差部212を有する。
上側突縁部211には、当該上側突縁部211より外周が小さく、軸方向に円柱形に突出した上側突軸213を形成している。
上側突軸213は、図示しないが、突縁部311と共に、成形品10(図1及参照)の端面11から突出する。
上側突軸213は、図示しないが、「軸」や、「ボス」(他部品を締結する際に使用される、結合部分)、「ステー」(支柱や、機械や構造物の一部の強度を補強する部材)等として使用されるものである。
なお、上側突軸213として、円柱形を例示したが、これに限定されず、角柱形に形成してもよい。
(下側フランジ部220)
下側フランジ部220は、上側フランジ部210と上下に対称に形成され、下側突縁部221、下側段差部222及び下側突軸223を有するものである。
(胴部230)
胴部230は、上側フランジ部210と下側フランジ部220との間に位置し、全体が円筒形に形成されている。
胴部230には、図4に示す第1の実施の形態に係る胴部70と同様に、所定の間隔で軸方向に離れ、環状に張り出した計2個の第1環状凸部231及び第2環状凸部232を形成している。
また、2個の環状凸部231,232及び上下のフランジ部210,220の間には、環状に凹んだ計3個の第1環状溝233、第2環状溝234及び第3環状溝235を形成している。
なお、環状凸部231,232を、2個形成したが、これに限定されず、1個、或いは3個以上形成してもよい。また、環状溝233〜235を、3個形成したが、これに限定されず、1個、2個、或いは4個以上形成してもよい。
(棒状部材200の成形方法)
つぎに、棒状部材200の成形方法について説明する。
図4に示す第1の実施の形態に係る筒状部材20においては、図5〜図7に示すように、ピン部材50を使用して、筒状部材20を下側金型40に支持した。これに対し、棒状部材200の場合には、図示しないが、ピン部材を筒状に形成し、その筒内に上側突軸213又は下側突軸223を挿入することで、金型30,40の成形面に棒状部材200を支持することでインサート成形が可能である。
(第4の実施の形態)
図10を用いて、本発明の第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態の特徴は、棒状部材300を、図10に示すように、角柱形に形成した点である。
具体的には、第1に、棒状部材300は、金属製で、全体として角柱形に形成され、柱状部材を構成している。棒状部材300は、図9に示す第3の実施の形態に係る棒状部材300が円筒形に形成されているのに対し、角柱形である点で相違する。
なお、棒状部材300を、四角柱に形成し、これに限定されず、三角形の柱形、或いは五角形の柱形に形成してもよい。
第2に、棒状部材300は、図10に示すように、大別すると、次の各部を形成している。
なお、次の(1)及び(2)については後述する。
(1)フランジ部310
(2)胴部320
(フランジ部310)
フランジ部310は、図4に示す第1の実施の形態に係るフランジ部60と同一の構造に形成され、図10に示すように、突縁部311及び段差部312を有する。
突縁部311には、図10に示すように、当該突縁部311より外周が小さく、軸方向に角柱形に突出した突軸313を形成している。突軸313は、図9に示す第3の実施の形態に係る上側突軸213に相当する。
なお、突軸313を、角柱形を例示したが、これに限定されず、図9に示す第3の実施の形態に係る上側突軸213と同様に、円柱形に形成してもよい。
(胴部320)
胴部320は、図10に示すように、フランジ部310から角柱形に垂下するものである。
胴部70は、図4に示すように、次の各部を有する。
(1)底部321
底部321は、図4に示す第1の実施の形態に係る底部71と同様に、図10に示すように、胴部321の外周から上方に斜面を向けた断面台形形に張り出している。
(2)第1、第2環状凸部322,323
第1、第2環状凸部322,323は、図4に示す第1の実施の形態に係る環状凸部72,73と同様に、図10に示すように、所定の間隔で軸方向に離れ、断面が角柱形に張り出したものである。
なお、環状凸部322,323を、2個形成したが、これに限定されず、1個、或いは3個以上形成してもよい。
また、第1環状凸部322とフランジ部310との間には、胴部320の外周から断面が四角いリング状に凹んだ第1環状溝324を形成している。第1環状凸部322と第2環状凸部323との間には、第1環状溝324と同様に、断面が四角のリング状に凹んだ第2環状溝325を形成している。
第2環状溝325の下面と底部321の斜面との間には、胴部320の外周から断面が四角のリング状に凹んだくぼみ部326を形成している。くぼみ部326は、図示しないが、第1環状溝322及び第2環状溝323と同様に、成形時に樹脂が充填されることで、棒状部材300の軸方向の抜けを阻止する。
(棒状部材300の成形方法)
つぎに、棒状部材300の成形方法について説明する。
棒状部材300は、図9に示す第3の実施の形態に係る棒状部材300と同様に、図示しないが、筒状に形成したピン部材の筒内に突軸313を挿入することで、金型30,40の成形面に棒状部材300を支持することでインサート成形が可能である。
(柱状部材の全体説明)
本実施例において、「柱状部材」は、大別すると、次のものが含まれる。
なお、次の(1)及び(2)については後述する。
(1)筒状部材20,100
(2)棒状部材200,300
(筒状部材20,100)
「柱状部材」には、図4に示す第1の実施の形態に係る筒状部材20と、図8に示す第2の実施の形態に係る筒状部材100とが含まれる。
第1の実施の形態に係る筒状部材20は、図4に示すように、そのねじ孔部21を、一端部を塞いだ袋穴としたものである。
第2の実施の形態に係る筒状部材100は、図8に示すように、ねじ孔部101の貫通穴としたものである。
なお、筒状部材20,100において、ねじ孔部21,101を形成したが、これに限定されず、図示しないが、ねじ溝を省き、単なる穴状としてもよい。また、筒状部材20,100を、円筒形に形成したが、これに限定されず、図示しないが、多角形の角筒形としてもよいし、又、外周を円形に形成したが、これに限定されず、図示しないが、外周を楕円形や長円形に形成してもよい。
(棒状部材200,300)
「柱状部材」には、図9に示す第3の実施の形態に係る棒状部材200と、図10に示す第4の実施の形態に係る棒状部材300とが含まれる。
第3の実施の形態に係る棒状部材200は、図9に示すように、円柱形に形成したものである。第4の実施の形態に係る棒状部材300は、図10に示すように、角柱形に形成したものである。
なお、棒状部材200を、円柱形に形成し、外周を円形としたが、これに限定されず、図示しないが、外周を楕円形や長円形に形成してもよい。また、棒状部材300を、四角柱形に形成したが、これに限定されず、図示しないが、四角柱形以外の多角形に形成してもよい。
<第1の実施の形態>
10 成形品 11 端面
20 筒状部材(柱状部材) 21 ねじ孔部
30 上側金型 31 キャビティ
40 下側金型 41 樹脂押し切り部
42 環状溝 50 ピン部材
60 フランジ部
61 突縁部 62 段差部
70 胴部
71 底部 72 第1環状凸部
73 第2環状凸部 74 第1環状溝
75 第2環状溝 76 くぼみ部
PL パーティングライン
<第2の実施の形態>
100 筒状部材 101 ねじ孔部
110 上側フランジ部
111 上側突縁部 112 上側段差部
120 下側フランジ部
121 下側突縁部 122 下側段差部
130 胴部 131 第1環状凸部
132 第2環状凸部 133 第3環状凸部
134 第1環状溝 135 第2環状溝
136 第3環状溝 137 第4環状溝
<第3の実施の形態>
200 棒状部材
210 上側フランジ部 211 上側突縁部
212 上側段差部 213 上側突軸
220 下側フランジ部 221 下側突縁部
222 下側段差部 223 下側突軸
230 胴部 231 第1環状凸部
232 第2環状凸部 233 第1環状溝
234 第2環状溝 235 第3環状溝
<第4の実施の形態>
300 棒状部材
310 フランジ部 311 突縁部
312 段差部 313 突軸
320 胴部
321 底部 322 第1環状凸部
323 第2環状凸部 324 第1環状溝
325 第2環状溝 326 くぼみ部

Claims (5)

  1. 金型の成形面に筒状部材を支持した状態で型閉じし、前記金型内に樹脂を射出、充填することにより前記筒状部材がインサート成形された成形品において、
    前記筒状部材には、
    ボルトがねじ込まれるねじ孔部と、
    前記ねじ孔部の開口面の周囲に位置し、前記筒状部材の外周から半径方向に外向きに環状に張り出すフランジ部と、
    前記フランジ部から前記ねじ孔部の開口方向に向かって突出し、前記開口面を環状に取り囲む突縁部とを備え、
    前記突縁部の外周は、前記筒状部材の外周より細く形成し、
    前記フランジ部に位置し、前記突縁部の端面に対して低くなり、前記金型と接触する段差部を形成したことを特徴とするインサート成形品。
  2. 前記筒状部材の外周には、
    当該筒状部材の高さの途中に位置する凹凸部を形成している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインサート成形品。
  3. 前記段差部は、
    前記成形品の端面より高く形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインサート成形品。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインサート成形品の成形方法であって、
    前記金型には、
    前記筒状部材の前記段差部に接触し、前記突縁部に向かって進行する樹脂を押し切る樹脂押し切り部を形成している、
    ことを特徴とする成形品のインサート成形品の成形方法。
  5. 請求項4に記載のインサート成形品の成形方法であって、
    前記金型には、
    前記筒状部材の前記突縁部がはまり込む環状溝を形成し、
    前記環状溝の底部を、前記突縁部の端面と離れて位置させる、
    ことを特徴とするインサート成形品の成形方法。
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