JP6892203B2 - 車両 - Google Patents

車両 Download PDF

Info

Publication number
JP6892203B2
JP6892203B2 JP2017196518A JP2017196518A JP6892203B2 JP 6892203 B2 JP6892203 B2 JP 6892203B2 JP 2017196518 A JP2017196518 A JP 2017196518A JP 2017196518 A JP2017196518 A JP 2017196518A JP 6892203 B2 JP6892203 B2 JP 6892203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
seat
occupant
support
curved surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017196518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019069683A (ja
Inventor
智 土屋
智 土屋
神田 知幸
知幸 神田
具之 丹保
具之 丹保
陽 木村
陽 木村
坂本 淳一
淳一 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2017196518A priority Critical patent/JP6892203B2/ja
Publication of JP2019069683A publication Critical patent/JP2019069683A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6892203B2 publication Critical patent/JP6892203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)

Description

本発明は、乗員用のシートを有する車両に関する。
駆動輪を乗員の真下又はその近傍に設けて自走する1人用の車両が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1の車両10は、乗員が簡易に乗り降り可能に構成されており、乗員がサドル30に座った状態で走行する(図1参照)。車両10は、通常は歩行によって移動する乗員を任意に乗車可能として、乗員の移動を補助する。特に、車両10は、乗車中に乗員を覆う大型のボディ等を備えないことで、ユーザビリティを大幅に高めた(乗降し易い)構成となっている。
特許文献1では、乗員が身体を傾けることで車両10全体の重心位置を変化させることで、車両10を移動させる([0055]〜[0063])。
特開2016−203908号公報
上記のように、特許文献1では、乗員が身体を傾けることで車両10全体の重心位置を変化させることで、車両10を移動させる([0055]〜[0063])。特許文献1では、車両10が移動している際に、サドル30(又はシート)を用いて乗員の体勢を支持することについて、特段の検討はなされていない。
本発明は上記のような課題を考慮してなされたものであり、乗員の体勢を好適に支持することが可能な車両を提供することを目的とする。
本発明に係る車両は、乗員用のシートと、乗員の足を乗せるステップとを備えるもので
あって、
前記シートは、前記乗員の臀部及び大腿を支持するシート座面を備え、
前記シート座面は、
前記臀部を支持する臀部支持部と、
前記シート座面の前側中央において前記臀部支持部の手前に設けられて前記乗員の股
の手前又は下方に位置する隆起部と、
前記隆起部の両脇において前側に向かうに連れて下方に湾曲して前記大腿を支持する
左右の大腿支持部と
を有し、
前記車両は、
前記シート及び前記ステップを支持する基台と、
前記基台の両脇から上方に向かって延在し、前記シート座面の周囲を囲むように配置された支持フレームと
を備え、
前記支持フレームのうち前記シート座面の後方に存在する部位は、後方外壁を構成し、
前記支持フレームのうち前記シート座面の左右側方に存在する部位は、側方外壁を構成する
ことを特徴とする。
本発明によれば、隆起部の両脇において前方に向かうに連れて下方に湾曲して大腿を支持する大腿支持部と、乗員の足を乗せるステップとを有する。そのため、(例えば通常の車椅子と比較して)乗員は、脚を伸ばした状態(又は立っている状態に近い状態)で座ることが可能となる。その結果、臀部支持部を高い位置に配置することが可能となる。従って、乗員の視線位置を高くすることで視認性を高めることが可能となる。
また、上記のように、臀部支持部の位置を高くした場合、下りスロープの走行時に乗員は前のめりになり易くなる。しかしながら、本発明では、シート座面の前側中央において臀部支持部の手前に設けられて乗員の股の手前又は下方に位置する隆起部を設ける。これにより、下りスロープの走行時であっても、乗員は自らの位置を安定させ易くなる。
また、車両の移動に伴う大腿の滑り(乗員が意図しないもの)が生じた際でも、大腿を支持し易くなる。特に、後方壁部及び側方壁部に加えて、後方外壁及び側方外壁を設けた場合、大腿をさらに支持し易くなる。
前記シートは、前記シート座面の後方において上方に延在する後方壁部を有してもよい。これにより、車両の前後方向への移動に伴う臀部の滑り(乗員が意図しないもの)を、隆起部と後方壁部により抑制することが可能となる。
前記シートは、前記シート座面の側方において上方に延在する側方壁部を有してもよい。これにより、車両が曲がる際(左右方向への力が乗員に加わった際)における大腿の滑り(乗員が意図しないもの)を、隆起部と側方壁部により抑制することが可能となる。後方壁部と側方壁部は一体的に形成されてもよい。
前記隆起部から前記後方壁部及び前記側方壁部にかけて曲面形状としてもよい。また、前記臀部支持部は、前記車両の後方に向かって上方に向かう臀部支持湾曲面を有してもよい。さらに、前記隆起部は、前記車両の上方及び前方に向かって突出し且つ前記車両の前後方向において前記臀部支持湾曲面に連続する隆起湾曲面を有してもよい。さらにまた、前記大腿支持部は、前記車両の左右方向において前記隆起湾曲面に連続し且つ前方に向かうに連れて下方に向かう大腿支持湾曲面を有してもよい。加えて、前記後方壁部は、前記臀部支持湾曲面に連続する後方湾曲面を有してもよい。さらにまた、前記側方壁部は、前記大腿支持湾曲面に連続する側方湾曲面を有してもよい。
これにより、車両の前後方向への移動に伴う臀部の滑り(乗員が意図しないもの)と、車両が曲がる際における大腿の滑り(乗員が意図しないもの)を、さらに抑制し易くなる。
前記車両は、一人乗り用としてもよい。前記車両は、前記シートの下方に配置された左駆動輪に接続された左モータと、前記シートの下方に配置された右駆動輪に接続された右モータと、前記車両の加速、減速及び操舵に対する乗員の指令を入力する入力装置と、前記乗員の指令に基づいて前記左モータ及び前記右モータを制御する制御装置とを備えてもよい。
これにより、一人乗りである広義の自走式車椅子(障害者又は健常者にかかわらず、駆動輪と駆動源を有することで、一人で座りながらの移動を可能とする自走式の椅子)に好適なシートを提供することが可能となる。
前記隆起部から前記臀部支持部にかけて下方に湾曲した後、上方に湾曲する曲面形状が設けられてもよい。これにより、乗員の股が隆起部に引っ掛かり易くなり、下りスロープの走行時であっても、乗員は自らの位置を安定させ易くなる。
前記左右の大腿支持部は、前記隆起部よりも前方且つ下方において合流してもよい。これにより、隆起部は、乗員の股の手前のみで隆起することとなり、乗員は、大腿支持部により大腿が支持された状態で、左右の大腿を揃え易くなる。
前記ステップは、前記車両において最も前側に位置してもよい。また、前記車両の上下方向において、前記ステップの一部は、前記大腿支持部の前端の真下に位置してもよい。これにより、上記のような臀部支持部と大腿支持部とステップとを設けることで臀部支持部の位置を高くした場合、足がステップに接触し易くなることで、脚により身体を支持し易くなる。
本発明によれば、乗員の体勢を好適に支持することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る1人乗り車両の外観を簡略的に示す斜視図である。 前記実施形態に係る前記1人乗り車両に乗員が乗った状態を示す側面図である。 前記実施形態のコントローラ及び走行装置の構成を簡略的に示す図である。 前記実施形態のシートの一部を示す第1斜視図である。 前記実施形態の前記シートの一部を示す正面図である。 前記実施形態の前記シートの一部を示す第2斜視図である。 図7Aは、前記実施形態における前進時の前記コントローラの操作を示す平面図であり、図7Bは、前記実施形態における前記1人乗り車両の前進時の動作を示す側面図である。 図8Aは、前記実施形態における左旋回時の前記コントローラの操作を示す平面図であり、図8Bは、前記1人乗り車両の左旋回時の動作を示す平面図である。 図9Aは、前記実施形態における左信地旋回時の前記コントローラの操作を示す平面図であり、図9Bは、前記実施形態における前記1人乗り車両の左信地旋回時の動作を示す平面図である。
A.一実施形態
<A−1.構成>
[A−1−1.概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る1人乗り車両10(以下「車両10」ともいう。)の外観を簡略的に示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る車両10に乗員300が乗った状態を示す側面図である。図1及び図2における方向(上下前後左右)は、車両10を基準としている(後述する図4〜図6も同様である。)。
車両10は、乗員300が簡易に乗り降り可能に構成されており、乗員300が座った状態で走行する。例えば、車両10は、通常は歩行によって移動する乗員300を任意に乗車可能として、乗員300の移動を補助する。特に、車両10は、乗車中に乗員300を覆う大型のボディ等を備えないことで、ユーザビリティを大幅に高めた(乗降し易い)構成となっている。
図1及び図2に示すように、車両10は、コントローラ20と、走行装置22と、シート構造体24とを有する。シート構造体24は、シート30と、ステップ32と、支持フレーム34とを有する。
[A−1−2.コントローラ20]
図3は、本実施形態のコントローラ20及び走行装置22の構成を簡略的に示す図である。コントローラ20(入力装置)は、電源スイッチ50と、操作子52とを有する。電源スイッチ50は、車両10の電源オン/オフを切り替える乗員の操作指令を入力する部位である。操作子52は、車両10の加速、減速及び操舵(旋回)に関する乗員300の操作指令を入力する部位である。すなわち、乗員300は、手302(図8B)で操作子52を操作することにより、車両10の加速、減速及び操舵(旋回)を制御することができる。
上記のように、車両10は、乗員300が歩行の代わりに利用することを想定している。そのため、車両10の最高速度は比較的低い。車両10の前進時最高速度は、例えば6km/hであり、後退時最高速度は、例えば2km/hである。
図1に示すように、操作子52は、シート30に固定されたブラケット54に支持される。電源スイッチ50は操作子52の後ろにあるため、図1では図示されていないが、図7A等で図示されている。コントローラ20を用いた車両10の操作方法については、図7A〜図9Bを参照して後述する。
[A−1−3.走行装置22]
走行装置22は、車両10の駆動力、制動力及び舵角を制御して車両10の自行を可能とする。図3に示すように、走行装置22は、駆動輪60l、60rと、モータ62l、62rと、バッテリ64と、インバータ66l、66rと、各種センサ68と、走行制御装置70とを有する。また、図1、図8B及び図9Bに示すように、従動輪72l、72rを有する。バッテリ64とインバータ66l、66rの間に昇降圧式のDC/DCコンバータ(図示せず)を設けてもよい。
図1に示すように、駆動輪60l、60rは、シート30下方の両脇に配置される。モータ62l、62r、バッテリ64、インバータ66l、66r、各種センサ68及び走行制御装置70は、筐体80の中に配置される。
本実施形態では、モータ62l、62r(駆動源)により駆動力を生成すると共に、モータ62l、62rによる回生により制動力を生成する。また、モータ62l、62rのトルク差を制御することにより舵角を制御する。
モータ62l、62rは、駆動輪60l、60rに連結されたインホイールモータであり、三相交流式である。インバータ66l、66rは、走行制御装置70からの駆動信号に応じて、バッテリ64からの直流を交流に変換してモータ62l、62rに供給する。また、モータ62l、62rの回生時には、インバータ66l、66rは、モータ62l、62rの交流を直流に変換してバッテリ64に供給する。
各種センサ68は、速度センサ、加速度センサ等を含み、車両10の状態を検出して走行制御装置70に出力する。走行制御装置70(制御装置)は、コントローラ20を介して入力された乗員からの操作指令及び各種センサ68からの検出値に基づいて、インバータ66l、66rに対する駆動信号を出力する。
[A−1−4.シート30]
(A−1−4−1.シート30の概要)
図4は、本実施形態のシート30の一部を示す第1斜視図である。図5は、本実施形態のシート30の一部を示す正面図である。図6は、本実施形態のシート30の一部を示す第2斜視図である。図4〜図6において示す破線は、シート30の表面形状を示すための仮想線であり、実際のシート30には存在しないことに留意されたい。
図1及び図4〜図6に示すように、シート30は、乗員300の臀部及び大腿を支持するシート座面100を有する。図1に示すように、シート座面100(以下「座面100」ともいう。)は、座面支持軸102により支持される。座面支持軸102は、図示しない高さ調整機構により高さ(すなわち上下方向の長さ)を調整可能である。
(A−1−4−2.シート座面100)
図4〜図6に示すように、シート座面100は、臀部支持部110と、隆起部112と、大腿支持部114l、114rと、壁部116とを有する。臀部支持部110は、乗員300の臀部304(図2)を支持する。臀部支持部110は、車両10の前後方向及び左右方向において、わずかに上に凸の臀部支持湾曲面120を有する(図5参照)。
隆起部112は、シート座面100の前側中央において臀部支持部110の手前に設けられて乗員300の股306(図8B)の手前又は下方に位置する。また、隆起部112は、車両10の前後方向及び左右方向において上に凸の隆起湾曲面122を有する(図4〜図6)。
大腿支持部114l、114rは、隆起部112の両脇において前方に向かうに連れて下方に湾曲して乗員300の大腿308l、308r(図8B)を支持する。また、大腿支持部114l、114rは、車両10の左右方向において隆起湾曲面122に連続し且つ車両10の前方に向かうに連れて下方に向かう大腿支持湾曲面124l、124rを有する。左右の大腿支持部114l、114rは、隆起部112よりも前方且つ下方において合流する(図4及び図5)。
壁部116は、後方壁部130と側方壁部132l、132rが一体となって構成される。後方壁部130は、シート座面100の後方において上方に延在する。また、後方壁部130は、臀部支持湾曲面120に連続する後方湾曲面140を有する。側方壁部132l、132rは、シート座面100の側方において上方に延在する。また、側方壁部132l、132rは、大腿支持湾曲面124l、124rに連続する側方湾曲面142l、142rを有する。各湾曲面120、122、124l、124r、140、142l、142rにより、隆起部112から後方壁部130及び側方壁部132l、132rにかけて曲面形状となる。
[A−1−5.ステップ32]
ステップ32は、乗員300の足310l、310r(図2及び図8B)を支持する。ステップ32は、車両10の前方に向かって基台150(図2)から延在している(図1及び図2参照)。図2に示すように、ステップ32は、車両10において最も前側に位置する。また、車両10の上下方向において、ステップ32の一部は、大腿支持部114l、114rの前端の真下に位置する。
[A−1−6.支持フレーム34]
支持フレーム34は、基台150の両脇から上方に向かって延在し、シート座面100の周囲を囲むように配置される(図1及び図2参照)。図1に示すように、支持フレーム34のうちシート座面100の後方に存在する部位は、後方外壁160を構成する。また、支持フレーム34のうちシート座面100の左右側方に存在する部位は、側方外壁162l、162rを構成する。
<A−2.本実施形態における車両10の操作>
図7Aは、本実施形態における前進時のコントローラ20の操作を示す平面図である。図7Bは、本実施形態における車両10の前進時の動作を示す側面図である。図7Aに示すように、乗員300がコントローラ20の操作子52を前方向に押すと、走行制御装置70(図3)は、この操作情報に基づき、インバータ66l、66rに前進方向の回転動作を行う動作指令を出力する。
これにより、インバータ66l、66rは、モータ62l、62rを回転駆動させ、左駆動輪60l及び右駆動輪60rを前進方向(左側面視で左駆動輪60lを反時計回り、右側面視で右駆動輪60rを時計回り)に同じ回転速度で回転させる。そのために、図7Bに示すように、車両10が前方向に直進する。
なお、コントローラ20は、乗員300の操作子52の操作量の情報を出力し、走行制御装置70は、この操作量に比例して左右のモータ62l、62rの回転速度を変化させる動作指令を出力する。これにより、例えば、乗員300が操作子52を微量に操作した場合には、車両10が遅く直進するようになり、乗員300が操作子52を多量に操作した場合には、車両10が速く直進するようになる。
また、走行制御装置70は、乗員300が手302を操作子52から放し、操作子52が戻る(つまり乗員300の押圧操作がない)ことで停止を行う。移動状態から停止する際、走行制御装置70は、操作子52が元に戻った操作情報を受信すると、インバータ66l、66rに速度をゼロ(逆トルク)とする動作指令を出力する。これによりモータ62l、62rは、回生ブレーキをかけて、車両10を停止させる。停止時の回生エネルギは、バッテリ64に充電される。
さらに、図示は省略するが、乗員300が操作子52を後方向に引くと、走行制御装置70は、この操作情報に基づき、インバータ66l、66rに後退方向(前進方向と逆回り)の回転動作を行う動作指令を出力する。これにより、左モータ62l及び右モータ62rは、左駆動輪60l及び右駆動輪60rを同じ回転速度で回転させて、車両10が後方向に後退する。なお、車両10を後退させる場合も、乗員300の操作子52の操作量に応じて後退速度を可変にするとよい。
図8Aは、本実施形態における左旋回時のコントローラ20の操作を示す平面図である。図8Bは、車両10の左旋回時の動作を示す平面図である。図8Aに示すように、乗員300が操作子52を左斜め前方に押すと、走行制御装置70は、この操作情報に基づいて、インバータ66l、66rに対し左モータ62lを低速で回転させ、右モータ62rを高速で回転させる動作指令を出力する。これにより、左モータ62lが遅く回転する一方で、右モータ62rが速く回転する回転差が生じる。従って、図8Bに示すように、車両10は、現在位置から前方に進みつつ、左旋回することができる。
なお、車両10を旋回させる場合も、乗員300の操作子52の操作量に応じて旋回速度を可変に構成するとよい。また図示は省略するが、乗員300が操作子52を右斜め前方に押すと、車両10は右旋回を行う。この際、走行制御装置70、インバータ66l、66r、左モータ62l、右モータ62rは上記と逆の動作を行う(具体的な説明は省略する)。
図9Aは、本実施形態における左信地旋回時のコントローラ20の操作を示す平面図である。図9Bは、本実施形態における車両10の左信地旋回時の動作を示す平面図である。図9Aに示すように、乗員300が操作子52を反時計回りに回転させたとする。走行制御装置70は、この操作情報を受信すると、左モータ62lを前進方向と逆方向(後退方向)に回転させ、右モータ62rを前進方向のまま回転動作させる動作指令をインバータ66l、66rに出力する。
このため図9Bに示すように、左駆動輪60lが後方に進む一方で右駆動輪60rが前方に進む。この際、左モータ62lと右モータ62rは、回転方向が逆向きでも、回転速度は同一となっている。そのため、車両10にヨー方向の回転モーメントがかかって、現在位置を殆どずらすことなく左側(反時計回り)に信地旋回する。この信地旋回は、乗員300が操作子52の回転操作を止めると、左モータ62l及び右モータ62rが回生ブレーキをかけることで停止する。
なお、信地旋回も、乗員300の操作子52の操作量(回転量)に応じて旋回速度を可変に構成してよい。また図示は省略するが、乗員300が操作子52を時計回りに回転させると、車両10は右側(時計回り)に信地旋回する。この際、走行制御装置70、インバータ66l、66r、左モータ62l、右モータ62rは、上記と逆の動作を行う(具体的な説明は省略する)。
<A−3.本実施形態の効果>
以上のような本実施形態によれば、隆起部112の両脇において前方に向かうに連れて下方に湾曲して大腿308l、308rを支持する大腿支持部114l、114rと、乗員300の足310l、310rを乗せるステップ32とを有する(図1、図4等)。そのため、(例えば通常の車椅子と比較して)乗員300は、脚312l、312r(図8B)を伸ばした状態(又は立っている状態に近い状態)で座ることが可能となる。その結果、臀部支持部110を高い位置に配置することが可能となる。従って、乗員300の視線位置を高くすることで視認性を高めることが可能となる。
また、上記のように、臀部支持部110の位置を高くした場合、下りスロープの走行時に乗員300は前のめりになり易くなる。しかしながら、本実施形態では、シート座面100の前側中央において臀部支持部110の手前に設けられて乗員300の股306の手前又は下方に位置する隆起部112を設ける(図4等)。これにより、下りスロープの走行時であっても、乗員300は自らの位置を安定させ易くなる。
本実施形態において、シート30は、シート座面100の後方において上方に延在する後方壁部130を有する(図4〜図6)。これにより、車両10の前後方向への移動に伴う臀部304の滑り(乗員300が意図しないもの)を、隆起部112と後方壁部130により抑制することが可能となる。
本実施形態に置いて、シート30は、シート座面100の側方において上方に延在する側方壁部132l、132rを有する(図4〜図6)。これにより、車両10が曲がる際(左右方向への力が乗員300に加わった際)における大腿308l、308rの滑り(乗員300が意図しないもの)を、隆起部112と側方壁部132l、132rにより抑制することが可能となる。
本実施形態に置いて、隆起部112から後方壁部130及び側方壁部132l、132rにかけて曲面形状である(図4〜図6)。また、臀部支持部110は、車両10の後方に向かって上方に向かう臀部支持湾曲面120を有する(図4及び図5)。さらに、隆起部112は、車両10の上方及び前方に向かって突出し且つ前後方向において臀部支持湾曲面120に連続する隆起湾曲面122を有する(図4〜図6)。さらにまた、大腿支持部114l、114rは、左右方向において隆起湾曲面122に連続し且つ前方に向かうに連れて下方に向かう大腿支持湾曲面124l、124rを有する(図4〜図6)。加えて、後方壁部130は、臀部支持湾曲面120に連続する後方湾曲面140を有する(図4〜図6)。側方壁部132l、132rは、大腿支持湾曲面124l、124rに連続する後方湾曲面140を有する(図4〜図6)。
これにより、車両10の前後方向への移動に伴う臀部304の滑り(乗員300が意図しないもの)と、車両10が曲がる際における大腿308l、308rの滑り(乗員300が意図しないもの)を、さらに抑制し易くなる。
本実施形態において、車両10は、一人乗り用である(図2)。また、車両10は、シート30の下方に配置された左駆動輪60lに接続された左モータ62lと、シート30の下方に配置された右駆動輪60rに接続された右モータ62rと、車両10の加速、減速及び操舵に対する乗員300の指令を入力するコントローラ20(入力装置)と、乗員300の指令に基づいて左モータ62l及び右モータ62rを制御する走行制御装置70(制御装置)とを備える(図3)。
これにより、一人乗りである広義の自走式車椅子(障害者又は健常者にかかわらず、駆動輪60l、60rとモータ62l、62r(駆動源)を有することで、一人で座りながらの移動を可能とする自走式の椅子)に好適なシート30を提供することが可能となる。
本実施形態において、隆起部112から臀部支持部110にかけて下方に湾曲した後、上方に湾曲する曲面形状が設けられる(図4〜図6)。これにより、乗員300の股306が隆起部112に引っ掛かり易くなり、下りスロープの走行時であっても、乗員300は自らの位置を安定させ易くなる。
本実施形態において、左右の大腿支持部114l、114rは、隆起部112よりも前方且つ下方において合流する(図4及び図5)。これにより、隆起部112は、乗員300の股306の手前のみで隆起することとなり、乗員300は、大腿支持部114l、114rにより大腿308l、308rが支持された状態で、左右の大腿308l、308rを揃え易くなる。
本実施形態において、ステップ32は、車両10において最も前側に位置する(図2)。また、車両10の上下方向において、ステップ32の一部は、大腿支持部114l、114rの前端の真下に位置する(図2)。これにより、上記のような臀部支持部110と大腿支持部114l、114rとステップ32とを設けることで臀部支持部110の位置を高くした場合、足310l、310rがステップ32に接触し易くなることで、脚312l、312rにより身体を支持し易くなる。
本実施形態において、車両10は、シート30及びステップ32を支持する基台150と、基台150の両脇から上方に向かって延在し、シート座面100の周囲を囲むように配置された支持フレーム34とを備える(図1及び図2)。また、支持フレーム34のうちシート座面100の後方に存在する部位は、後方外壁160を構成し、支持フレーム34のうちシート座面100の左右側方に存在する部位は、側方外壁162l、162rを構成する(図1)。
これにより、車両10の移動に伴う大腿308l、308rの滑り(乗員300が意図しないもの)が生じた際でも、大腿308l、308rを支持し易くなる。特に、後方壁部130及び側方壁部132l、132rに加えて、後方外壁160及び側方外壁162l、162rを設けた場合、大腿308l、308rをさらに支持し易くなる。
B.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
<B−1.車両10>
上記実施形態の車両10は、シート座面100の左右側方に駆動輪60l、60rを配置したものであった(図1等)。しかしながら、例えば、一人乗りである広義の自走式車椅子(障害者又は健常者にかかわらず、駆動輪と駆動源を有することで、一人で座りながらの移動を可能とする自走式の椅子)としての観点からすれば、これに限らない。例えば、特許文献1のように倒立振子型車両である場合、駆動輪をシート座面100の真下に配置することも可能である。
上記実施形態では、シート30を図1に示すような車両10に本発明を適用した。換言すると、上記実施形態では、一人乗りである広義の自走式車椅子としての車両10に本発明を適用した。しかしながら、例えば、シート30又はシート構造体24の構成に着目すれば、これに限らない。例えば、車両10は、オートバイ、乗用車等の車両(vehicle)又は移動体に本発明を適用することも可能である。
<B−2.コントローラ20>
上記実施形態では、電源スイッチ50及び操作子52を有するコントローラ20を用いた。しかしながら、例えば、シート30又はシート構造体24の構成に着目すれば、これに限らない。例えば、図7A、図8A及び図9Aに示すような操作を行う操作子52の代わりに、操作子52をジョイスティックの形状で構成してもよい。或いは、特許文献1のように倒立振子型車両である場合、乗員300が手302で操作する操作子52を設けない構成も可能である。
<B−3.走行装置22>
上記実施形態において、走行装置22は、左駆動輪60lに接続された左モータ62lと、右駆動輪60rに接続された右モータ62rとを有した(図3)。しかしながら、例えば、シート30又はシート構造体24の構成に着目すれば、これに限らない。例えば、1つのモータが生成した駆動力を分配する機構を有する場合、モータは、1つのみとしてもよい。
<B−4.シート30>
上記実施形態では、シート座面100は、臀部支持部110、隆起部112、大腿支持部114l、114r、後方壁部130及び側方壁部132l、132rを有していた(図4〜図6)。しかしながら、例えば、隆起部112に着目すれば、これに限らない。例えば、後方壁部130及び側方壁部132l、132rの一方又は両方を省略することも可能である。
上記実施形態では、臀部支持部110は曲面形状であった(図4〜図6)。しかしながら、例えば、隆起部112に着目すれば、これに限らず、臀部支持部110は平坦形状であってもよい。
上記実施形態では、ステップ32は、車両10において最も前側に位置し、車両10の上下方向において、ステップ32の一部は、大腿支持部114l、114rの前端の真下に位置した(図2)。しかしながら、例えば、シート座面100の形状に着目すれば、これに限らない。例えば、特許文献1のように倒立振子型車両である場合、ステップ32をシート座面100(又は駆動輪)の両脇に配置することも可能である。
上記実施形態において、左右の大腿支持部114l、114rは、隆起部112よりも前方且つ下方において合流した(図4及び図5)。しかしながら、例えば、隆起部112に着目すれば、これに限らない。例えば、左右の大腿支持部114l、114rは、隆起部112よりも前方且つ下方において合流せずに、離間していてもよい。
上記実施形態では、支持フレーム34を設けた(図1)。しかしながら、例えば、隆起部112に着目すれば、これに限らず、支持フレーム34を省略してもよい。
10…1人乗り車両(車両) 20…コントローラ(入力装置)
24…シート構造体 30…シート
32…ステップ 34…支持フレーム
60l…左駆動輪 60r…右駆動輪
62l…左モータ 62r…右モータ
70…走行制御装置(制御装置) 100…シート座面
110…臀部支持部 112…隆起部
114l、114r…大腿支持部 120…臀部支持湾曲面
122…隆起湾曲面
124l、124r…大腿支持湾曲面 130…後方壁部
132l、132r…側方壁部 140…後方湾曲面
142l、142r…側方湾曲面 160…後方外壁
162l、162r…側方外壁 300…乗員
304…臀部 306…股
308l、308r…大腿 310l、310r…足

Claims (8)

  1. 乗員用のシートと、乗員の足を乗せるステップとを備える車両であって、
    前記シートは、前記乗員の臀部及び大腿を支持するシート座面を備え、
    前記シート座面は、
    前記臀部を支持する臀部支持部と、
    前記シート座面の前側中央において前記臀部支持部の手前に設けられて前記乗員の股の手前又は下方に位置する隆起部と、
    前記隆起部の両脇において前方に向かうに連れて下方に湾曲して前記大腿を支持する左右の大腿支持部と
    を有し、
    前記車両は、
    前記シート及び前記ステップを支持する基台と、
    前記基台の両脇から上方に向かって延在し、前記シート座面の周囲を囲むように配置された支持フレームと
    を備え、
    前記支持フレームのうち前記シート座面の後方に存在する部位は、後方外壁を構成し、
    前記支持フレームのうち前記シート座面の左右側方に存在する部位は、側方外壁を構成する
    ことを特徴とする車両。
  2. 請求項1に記載の車両において、
    前記シートは、前記シート座面の後方において上方に延在する後方壁部を有する
    ことを特徴とする車両。
  3. 請求項1又は2に記載の車両において、
    前記シートは、前記シート座面の側方において上方に延在する側方壁部を有する
    ことを特徴とする車両。
  4. 請求項2に従属する請求項3に記載の車両において、
    前記隆起部から前記後方壁部及び前記側方壁部にかけて曲面形状であり、
    前記臀部支持部は、前記車両の後方に向かって上方に向かう臀部支持湾曲面を有し、
    前記隆起部は、前記車両の上方且つ前方に向かって突出し且つ前記車両の前後方向において前記臀部支持湾曲面に連続する隆起湾曲面を有し、
    前記大腿支持部は、前記車両の左右方向において前記隆起湾曲面に連続し且つ前方に向
    かうに連れて下方に向かう大腿支持湾曲面を有し、
    前記後方壁部は、前記臀部支持湾曲面に連続する後方湾曲面を有し、
    前記側方壁部は、前記大腿支持湾曲面に連続する側方湾曲面を有する
    ことを特徴とする車両。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両において、
    前記車両は、一人乗り用であり、
    前記車両は、
    前記シートの下方に配置された左駆動輪に接続された左モータと、
    前記シートの下方に配置された右駆動輪に接続された右モータと、
    前記車両の加速、減速及び操舵に対する乗員の指令を入力する入力装置と、
    前記乗員の指令に基づいて前記左モータ及び前記右モータを制御する制御装置と
    を備えることを特徴とする車両。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両において、
    前記隆起部から前記臀部支持部にかけて下方に湾曲した後、上方に湾曲する曲面形状が設けられる
    ことを特徴とする車両。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両において、
    前記左右の大腿支持部は、前記隆起部よりも前方且つ下方において合流する
    ことを特徴とする車両。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両において、
    前記ステップは、前記車両において最も前側に位置し、
    前記車両の上下方向において、前記ステップの一部は、前記大腿支持部の前端の真下に位置する
    ことを特徴とする車両。
JP2017196518A 2017-10-10 2017-10-10 車両 Active JP6892203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017196518A JP6892203B2 (ja) 2017-10-10 2017-10-10 車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017196518A JP6892203B2 (ja) 2017-10-10 2017-10-10 車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019069683A JP2019069683A (ja) 2019-05-09
JP6892203B2 true JP6892203B2 (ja) 2021-06-23

Family

ID=66440446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017196518A Active JP6892203B2 (ja) 2017-10-10 2017-10-10 車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6892203B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4824896Y1 (ja) * 1969-02-12 1973-07-20
CA2334125A1 (en) * 2000-02-04 2001-08-04 Patrick Wempe Custom-molded cushion and method of making the same
JP5365359B2 (ja) * 2009-06-17 2013-12-11 トヨタ紡織株式会社 車両用シート
JP6060826B2 (ja) * 2013-06-21 2017-01-18 トヨタ紡織株式会社 シートバック連動式オットマン装置
JP6055392B2 (ja) * 2013-10-25 2016-12-27 本田技研工業株式会社 倒立振子制御型移動体
JP2017030591A (ja) * 2015-08-03 2017-02-09 本田技研工業株式会社 車両用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019069683A (ja) 2019-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5062328B2 (ja) 移動体、及びその制御方法
JP6933885B2 (ja) 電動補助車両および補助出力制御システム
JP2010167808A (ja) 移動体
JP2010125969A (ja) 移動体
US20010014569A1 (en) Fun-kart with two powered wheels
JP5018039B2 (ja) 車両
US20220183920A1 (en) Electric walking assisting vehicle
KR101382632B1 (ko) 접이식 전동 보행 보조차
JP2012235839A (ja) 立位乗車移動体の運転操作補助装置、立位乗車移動体の運転操作補助方法、及び、立位乗車移動体の運転操作補助用プログラム
JP6892203B2 (ja) 車両
KR101382633B1 (ko) 전동식 보행 보조차
JP2018118641A (ja) 車両用コンソール
CN106491285A (zh) 智能多功能全地形老年轮椅代步车及控制方法
JP2014133480A (ja) 作業機
CN206603878U (zh) 智能多功能全地形老年轮椅代步车
JP2009083652A (ja) 軽車両
KR101393452B1 (ko) 탑승형 자세 균형 이동장치
JP6483790B1 (ja) 車椅子
KR101859425B1 (ko) 듀얼모드 전환 차체 프레임을 갖는 역삼륜 전동카
JP2009083651A (ja) 軽車両
JP4622634B2 (ja) 電動車両の駆動制御方法
JP2000210340A (ja) 走行装置およびこの走行装置を備えた車椅子
KR101859426B1 (ko) 전륜의 상하롤링 제어가 가능한 3way 전동카
CN211139506U (zh) 一种带儿童座的电动车
JP6651037B1 (ja) 歩行補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6892203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150