JP6889437B2 - 炭素繊維セラミックスの製造方法 - Google Patents

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本発明は、セラミックス内に炭素繊維を含有した炭素繊維セラミックスの製造方法に関するものである。
炭素繊維強化プラスチックは、鉄より軽くて強靭な素材として航空機や自動車部品等に使用されている。この炭素繊維強化プラスチックの廃材の多くは廃棄物として処分されているが、最近では、炭素繊維強化プラスチックの廃材から炭素繊維を取り出す技術が開発され、リサイクル炭素繊維材料として有効な再利用の開発が嘱望されている。
炭素繊維は、耐熱性、強靭性、軽量性、耐摩耗性、熱伸縮性、耐酸性または導電性などに優れた材料であり、この炭素繊維をセラミックスに含有させた炭素繊維セラミックスには、様々な用途で有効活用が期待できる。
このような炭素繊維セラミックスの製造方法としては、例えば、粘土,鉱石粉末などのセラミックス原料に、炭素繊維と、おが屑または籾殻などの可燃性材料を加えて混練し、セラミックス原料がセラミックスに焼成されると共に可燃性材料が燃焼して消失する高温(1200℃)で24時間焼成することを特徴とする炭素繊維入りセラミックの製造法(特許第2955574号公報参照)が提案されている。
この炭素繊維入りセラミックの製造法によって作製された炭素繊維セラミックスは、可燃性材料が焼失することにより内部に空隙が形成され多孔質になることで、断熱性が向上
すると共に単位断面積当たりの電気抵抗が増加して抵抗加熱の発熱体や耐火材として使用することができる。
しかし、上記炭素繊維入りセラミックの製造法には以下のような問題があった。すなわち、炭素繊維は酸化雰囲気下で高温焼成すると燃焼して消失してしまうため、還元雰囲気下で焼成することが望ましいが、還元焼成炉の構築には多額な設備投資を要する。また、高温で長時間の焼成を行うため燃料費が嵩む傾向にある。さらに、作製された炭素繊維セラミックスは、様々な用途に汎用的かつ積極的に使用するには、非熱伝導性、耐熱性、軽量性および加工容易性が十分でなかった。
特許第2955574号公報
そこで、本願発明者は従来の炭素繊維セラミックスの製造方法の上記問題点を一挙に解決する方法を想起し本発明を為すに至ったものであり、すなわち、本発明の課題は、炭素繊維が焼失してしまうことがなく、比較的安価な設備でも製作可能で、低温でかつ短時間で焼成することができて燃料費を著しく軽減でき、非熱伝導性、耐熱性、軽量性および加工容易性に極めて優れた炭素繊維セラミックスを作製できると共に、大量生産されるリサイクル炭素繊維を有効に再利用できる炭素繊維セラミックスの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するものは、炭素繊維、フリット、セラミックス原料および水分を混合撹拌すると共に分散材を添加して前記炭素繊維を分散させたスラリーを形成する混合撹拌分散工程と、前記スラリー中の前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料に凝集剤を添加して凝集させ沈殿させる凝集沈殿工程と、前記水分を除去する脱水工程と、前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料の混合物を成形する成形工程と、前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料の混合物の成形体を乾燥する乾燥工程と、乾燥した前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料の混合物の成形体を700〜900℃で焼成する工程とを有していることを特徴とする炭素繊維セラミックスの製造方法である(請求項1)。
前記炭素繊維セラミックスの製造方法は、前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料の混合物の成形体表面を耐熱塗料にて被覆する耐熱塗料被覆工程を有していることが好ましい(請求項2)。前記セラミックス原料は、ベントナイトを有していることが好ましい(請求項3)。前記セラミックス原料は、ペタライトを有していることが好ましい(請求項4)。前記分散材は、とろろ葵であってもよい(請求項5)。
請求項1に記載した炭素繊維セラミックスの製造方法によれば、炭素繊維が焼失してしまうことがなく、比較的安価な設備でも製作可能で、低温でかつ短時間で焼成することができて燃料費を著しく軽減でき、非熱伝導性、耐熱性、軽量性および加工容易性に極めて優れた炭素繊維セラミックスを作製できると共に、大量生産されるリサイクル炭素繊維でも有効に再利用できる。
請求項2に記載した炭素繊維セラミックスの製造方法によれば、炭素繊維セラミックスの耐熱性をより向上させることができる。
請求項3に記載した炭素繊維セラミックスの製造方法によれば、混合物の粘結性を高めることで分離を防止し、より保形性に優れた炭素繊維セラミックスを作製できる。
請求項4に記載した炭素繊維セラミックスの製造方法によれば、炭素繊維セラミックスの耐熱性をさらに向上させることができる。
請求項5に記載した炭素繊維セラミックスの製造方法によれば、分散材によってスラリー中に炭素繊維をより均等に分散できると共に、炭素繊維へのフリットおよびセラミックス原料の付着および炭素繊維のフリットおよびセラミックス原料による被覆をより確実に行うことができる。
本発明の炭素繊維セラミックスの製造方法の一実施例を説明するための工程説明図である。 炭素繊維にフリットおよびセラミックス原料が付着する焼成前の状態を説明するための説明図である。 炭素繊維がフリットおよびセラミックス原料によって被覆される焼成前の状態を説明するための説明図である。 焼成後の状態を説明するための説明図である。 本発明の炭素繊維セラミックスの製造方法によって作製された炭素繊維セラミックスの一実施例の斜視図である。
本発明では、炭素繊維2、フリットとセラミックス原料3および水分4を混合撹拌して炭素繊維2を分散させたスラリーを形成する混合撹拌分散工程と、スラリー中の炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3を凝集し沈殿させる凝集沈殿工程と、水分4を除去する脱水工程と、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物を成形する成形工程と、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を乾燥する乾燥工程と、乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を焼成する工程とを有していることで、フリットおよびセラミックス原料3が炭素繊維2に付着して炭素繊維2を被覆するため炭素繊維2が焼失してしまうことがなく、比較的安価な設備でも製作可能で、低温でかつ短時間で焼成することができて燃料費を著しく軽減でき、非熱伝導性、耐熱性、軽量性および加工容易性に極めて優れた炭素繊維セラミックス1を作製できると共に、大量生産されるリサイクル炭素繊維でも有効に再利用できる炭素繊維セラミックスの製造方法を実現した。
本発明の炭素繊維セラミックスの製造方法を図1ないし図5に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の炭素繊維セラミックス1の製造方法は、炭素繊維2、フリットとセラミックス原料3および水分4を混合撹拌してスラリーを形成する混合撹拌分散工程と、スラリー中の炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3を凝集し沈殿させる凝集沈殿工程と、水分4を除去する脱水工程と、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物5を成形する成形工程と、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を乾燥する乾燥工程と、乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5表面を耐熱塗料にて被覆する耐熱塗料被覆工程と、耐熱塗料にて被覆し乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を焼成する工程とを有している。以下、各工程について順次詳述する。
炭素繊維2、フリットとセラミックス原料3および水分4を混合撹拌してスラリーを形
成する混合撹拌分散工程では、図1(a)に示すように、炭素繊維2とフリットとセラミックス原料(粘土や鉱石粉などの微粒子原料)3と水分(水)4を攪拌機10内に投入して十分に混合撹拌する。炭素繊維:フリット:セラミックス原料:水分の重量比は、作製する炭素繊維セラミックスの用途により適宜異なるが、この実施例では概ね1:2:3:12である。
フリットは、炭素繊維2をコーティングして炭素繊維2が焼失しないように保護とすると共に、ガラス質による融着で炭素繊維2同士を結びつけ、さらに炭素繊維セラミックスを低融点で焼成可能とするために添加するものである。
セラミックス原料は、作製する炭素繊維セラミックスのボディ(本体)を構成する原料であり、この実施例では、ベントナイトとペタライトが使用されている。ベントナイトを配合するのは、混合物の粘結性を高めることで分離を防止し、より保形性に優れた炭素繊維セラミックスを作製するためである。また、ペタライトを配合するのは、炭素繊維セラミックスの耐熱性をさらに向上させるためである。なお、この実施例のセラミックス原料は、ベントナイトとペタライトが使用されているが、これらに限定されるものではなく、炭素繊維セラミックスのボディ(本体)を形成可能なものであればどのようなものであってもよく、例えば木節粘土や蛙目粘土などでもよく、作製する炭素繊維セラミックスの用途に応じて適宜選択される。
なお、この混合撹拌分散工程では、撹拌中に炭素繊維2をスラリー中により均等に分散させるために分散材(バインダーとしても機能する)を添加することが好ましい。これにより、スラリーにとろみ(粘り)が付与されてスラリー中に炭素繊維2をより均等に分散できると共に、炭素繊維2へのフリットおよびセラミックス原料3の付着(図2参照)および炭素繊維2のフリットおよびセラミックス原料3による被覆(図3参照)がより確実に行われる。また、この分散材の添加によってスラリー中のフリットとセラミックス原料3を結合させる際に炭素繊維2を巻き込み易くなりフリットとセラミックス原料3のみの沈殿を抑制することもできる。なお、分散材としては、スラリーにとろみ(粘り)を付与して炭素繊維2の分散を保持できるものであればどのようなものでもよいが、例えば紙漉きに使用されるとろろ葵などが好適に使用することができる。
スラリー中の炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3を凝集し沈殿させる凝集沈殿工程では、水が鼠色から白色に変化してきたら凝集剤を添加する。これにより、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物を凝集させ沈殿を促進させることができる。なお、凝集剤としては、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物を凝集させ沈殿させることができるものであればどのようなものでもよいが、例えば砕石用の凝集剤が好適に使用できる。
水分4を除去する脱水工程では、攪拌機10内で混合撹拌分散したものを全て、図1(b)に示すように、脱水成型機20内に投入してバキューム装置30を介して水分4を吸引し除去する。
炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物5を成形する成形工程では、脱水成型機20内の上部に配された押圧部21を降下させて、バキューム装置30にて水分を吸引しながら、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物を上方から押圧することでフリットおよびセラミックス原料3の混合物を成形する。成形後には、押圧部21を上昇させて脱水成型機20外に移動させると共にバキューム装置30を停止し、ブロワ装置40にて圧縮空気を脱水成型機20の底部から投入して成形体5を離型させ脱水成型機20内から取り出す。なお、炭素繊維、フリットおよびセラミックス原料の混合物を成形する成形工程は、脱水工程とは別に、炭素繊維、フリットおよびセラミックス
原料の混合物を金型に投入し、その上方から木枠などの押圧部材を載置し、油圧プレス機などにて加圧(圧力約300kg/cm)して成形してもよい。
炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を乾燥する乾燥工程では、図1(c)に示した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を、例えば取り出し手板(図示しない)に移し、さらに乾燥棚(図示しない)に載置し乾燥機にて乾燥させる。
乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5表面を耐熱塗料にて被覆する耐熱塗料被覆工程では、乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5の表面を耐熱塗料で被覆した後、耐熱塗料を乾燥させる。これにより、作製された炭素繊維セラミックス1の耐熱性をより向上させることができる。なお、乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5の表面を耐熱塗料にて被覆する方法としては、刷毛で耐熱塗料を塗布する方法、スプレーで耐熱塗料を噴霧する方法、耐熱塗料容器の中に、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を浸漬して耐熱塗料を含浸させる方法など、どのような方法によってもよい。また、耐熱塗料を乾燥させる方法としては、乾燥機による乾燥の他、自然乾燥によってもよい。
耐熱塗料にて被覆し乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を焼成する工程では、耐熱塗料にて被覆し乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を電気炉等で700〜900℃前後、約1〜2時間焼成する。
このように、本発明の炭素繊維セラミックス1の製造方法では、炭素繊維2、フリットとセラミックス原料3および水分4を混合撹拌してスラリーを形成する混合撹拌分散工程と、スラリー中の炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3を凝集し沈殿させる凝集沈殿工程と、水分4を除去する脱水工程と、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物を成形する成形工程と、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を乾燥する乾燥工程とを有することで、水中で炭素繊維2を十分に分散させた上で、フリットとセラミックス原料3にて被覆すると共に結び付けるものであり、水分4を多量に使用して繊維を分散させる紙漉きと凝集(凝固)沈殿させる豆腐造りの手法を炭素繊維セラミックス1の製造方法に応用したことで、炭素繊維が焼失してしまうことがなく、比較的安価な設備でも製作可能で、低温でかつ短時間で焼成することもできて燃料費を著しく軽減でき、非熱伝導性、耐熱性、軽量性および加工容易性に極めて優れた炭素繊維セラミックスを作製できると共に、大量生産されるリサイクル炭素繊維を有効に再利用することができる。
(具体的実施例)
炭素繊維2、フリットとセラミックス原料3および水分4を混合撹拌してスラリーを形成する混合撹拌分散工程では、炭素繊維2(120g)、フリット(250g)およびセラミックス原料3としてベントライト(36g)とペタライト(330g)と水4(15L)を攪拌機10内に投入して、10分間攪拌機10を運転して材料の分散および混合を行った。さらに、撹拌中に分散材(5g)を添加して撹拌した。
スラリー中の炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3を凝集し沈殿させる凝集沈殿工程では、撹拌中に、水が鼠色から白色に変化してきたら凝集剤(12g)を少しずつ添加して、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物が凝集し沈殿して水が透明な状態になったら攪拌機10を停止した。
水分4を除去する脱水工程では、攪拌機10内で混合撹拌したものを全て、脱水成型機20内に投入してバキューム装置30を介して水分4を吸引して脱水した。
炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物5を成形する成形工程では、脱水成型機20内の上部に配された押圧部21を降下させて、バキューム装置30にて水分を吸引しながら、炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物を上方から押圧して、図1(c)に示すようなタイル状(板状)の混合物の成形体5を成形した。成形後には、押圧部21を上昇させて脱水成型機20外に移動させると共にバキューム装置30を停止し、ブロワ装置40にて圧縮空気を脱水成型機20の底部から投入して成形体5を離型させ脱水成型機20内から取り出した。
炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を乾燥する乾燥工程では、図1(c)に示した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を、取り出し手板(図示しない)に移し、さらに乾燥棚(図示しない)に載置し乾燥機にて一晩乾燥させた。
乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5表面を耐熱塗料にて被覆する耐熱塗料被覆工程では、乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の表面に、刷毛を用いて耐熱塗料を塗布して被覆した後、被覆した耐熱塗料を乾燥機にて乾燥させた。
耐熱塗料にて被覆し乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を焼成する工程では、耐熱塗料にて被覆し乾燥した炭素繊維2、フリットおよびセラミックス原料3の混合物の成形体5を電気炉で750℃、1時間半、酸化焼成し、図5に示した炭素繊維セラミックス1を作製した。
このようにして作製された炭素繊維セラミックス1は、非熱伝導性、耐熱性、断熱性、軽量性および加工容易性に優れているため、例えば金属溶融炉の外部炉壁や高温乾燥機の内外壁なとの炭素繊維耐熱タイルとして好適に使用することができる。
なお、作製された炭素繊維セラミックス1の熱伝導率を測定したところ、0.14w/m・kであり、木材並みの熱伝導率であることが確認された。また、図4に示すように、炭素繊維セラミックス1の内部には空隙6が多数存在し、空隙率84.8%であり、断熱性または耐熱性が極めて高いことが確認された。さらに、炭素繊維セラミックス1の比重は0.42であり、炭素繊維入りセラミックの製造法(特許第2955574号公報)にて作製された炭素繊維セラミックスが約2.6程度であるのに対して、約1/6の比重で極めて軽量であることが確認された。さらに、炭素繊維セラミックス1は鋸で容易に切断することができ、加工容易性にも優れていることが確認された。
炭素繊維セラミックス1は、非熱伝導性、断熱性、耐熱性、軽量性および加工容易性に優れているため、金属鋳造や建築・土木関係に広く利用することができ、用途としては断熱材、耐熱材の他、例えば吸音材や電波遮断材など様々な用途に利用可能である。
1 炭素繊維セラミックス
2 炭素繊維
3 フリットとセラミックス原料
4 水分
5 炭素繊維、フリットおよびセラミックス原料の混合物の成形体
6 空隙
10 攪拌機
20 脱水成型機
21 押圧部
30 バキューム装置
40 ブロワ装置

Claims (5)

  1. 炭素繊維、フリット、セラミックス原料および水分を混合撹拌すると共に分散材を添加して前記炭素繊維を分散させたスラリーを形成する混合撹拌分散工程と、前記スラリー中の前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料に凝集剤を添加して凝集させ沈殿させる凝集沈殿工程と、前記水分を除去する脱水工程と、前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料の混合物を成形する成形工程と、前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料の混合物の成形体を乾燥する乾燥工程と、乾燥した前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料の混合物の成形体を700〜900℃で焼成する工程とを有していることを特徴とする炭素繊維セラミックスの製造方法。
  2. 前記炭素繊維セラミックスの製造方法は、前記炭素繊維、前記フリットおよび前記セラミックス原料の混合物の成形体表面を耐熱塗料にて被覆する耐熱塗料被覆工程を有している請求項1に記載の炭素繊維セラミックスの製造方法。
  3. 前記セラミックス原料は、ベントナイトを有している請求項1または2に記載の炭素繊維セラミックスの製造方法。
  4. 前記セラミックス原料は、ペタライトを有している請求項1ないし3のいずれかに記載の炭素繊維セラミックスの製造方法。
  5. 前記分散材は、とろろ葵である請求項1ないし4のいずれかに記載の炭素繊維セラミックスの製造方法。
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