JP6888820B2 - カラオケシステム、及びそれを備えた建築物 - Google Patents

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Description

本発明は、カラオケシステム、及びそれを備えた建築物に関する。
カラオケにおいて、ユーザに対して臨場感を与えて顧客満足度の向上を図るための様々な試みが従来からされている。ユーザに臨場感を与えるためのアプローチは種々考えられるが、カラオケにおいては複数の楽器により演奏される楽曲に合わせて歌唱するので、音が重要であると、本発明者は考えている。
従来のカラオケシステムの音処理は、複数の楽器の音を全て合成し、合成した音を左右のスピーカに振り分けて出力するのが一般的である。左右のスピーカは、音量や定位が異なる場合があるものの、同じ楽器の音が出力される。例えば、楽器1〜4で演奏される場合には、楽器1〜4の音が全て合成され、左右のスピーカから出力される。左スピーカ及び左スピーカは、楽器1〜4の音を出力する。
例えば、特許文献1では、音源とマイク音をミキシングして、ステレオスピーカあるいはサラウンドスピーカから出力するとの記載がある。ここでいう“サラウンド”の明確な説明はないが、図2の構成図を見るに、複数のスピーカから同じ音を出力することで、音に包まれている感覚を提供すると考えられる。
特許文献2には、音声制御部が明示されており、外部入力音及び投稿データ音を左右に振り分けて合成され、左右のスピーカから出力するカラオケ装置が開示されている。
特許文献3には、左右の中高音スピーカ及び低音用スピーカを有するカラオケ装置が開示されている。このカラオケ装置は、曲の音源がステレオデータである記載があるものの、楽曲の音に関しては左右のスピーカで同じ音源が出力されていると考えられる。
特開2016−166928号公報 特開2013−47746号公報 特開2000−59880号公報
上記のように従来のカラオケ装置では、楽曲を構成する複数の楽器の音が全て1つに合成され、左右のスピーカから出力される。しかしながら、実際には、コンサートで歌唱する場合には、歌唱者の周囲に楽器の演奏者がいるため、歌唱者にとって全ての楽器の音が左右から一様に聞こえてくるはずが無く、臨場感の向上に改善の余地がある。本発明者は、ドラム及びベースのような低音楽器以外の高音楽器の音は指向性があるため、歌唱者の感覚に与える影響が大きいと考えている。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、その目的は、歌唱者に対しコンサートで歌唱している感覚及び高揚感を与えることが可能なカラオケシステムを提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために、次のような手段を講じている。
すなわち、本発明のカラオケシステムは、
ドラム、ベース、ドラム及びベース以外の少なくとも2つの高音楽器を含む複数の楽器により演奏されるカラオケ曲の歌詞を表示するディスプレイと、
ベースの音を出力するベーススピーカと、
ドラムの音を出力するドラムスピーカと、
前記高音楽器のうち曲内で最も演奏頻度が高い第1高音楽器の音を出力する第1スピーカと、
前記高音楽器のうち曲内で二番目に演奏頻度が高い第2高音楽器の音を出力する第2スピーカと、
を備え、
前記第1スピーカは、前記ディスプレイによる歌詞の表示領域の中央の正面よりも左右一方側に配置され、音を左右他方側に向けて出力し、前記第1スピーカは、前記第2高音楽器の音を出力しない、又は、前記第2スピーカから出力される前記第2高音楽器の音量に比べて音量差が20dB以上となる小さい音量で前記第2高音楽器の音を出力し、
前記第2スピーカは、前記ディスプレイによる歌詞の表示領域の中央の正面よりも左右他方側に配置され、音を左右一方側に向けて出力し、前記第2スピーカは、前記第1高音楽器の音を出力しない、又は、前記第1スピーカから出力される前記第1高音楽器の音量に比べて音量差が20dB以上となる小さい音量で前記第1高音楽器の音を出力する。
この配置によれば、歌詞の表示領域を見ながら歌う歌唱者の左右一方側に第1スピーカが配置され、左右他方側に第2スピーカが配置される。よって、歌唱者の左右一方側から第1高音楽器が聞こえ、左右他方側から第2高音楽器が聞こえる。例えば、ギターが右から聞こえ、キーボードが左から聞こえ、高音楽器が左右から別々に聞こえてくるので、コンサートで歌唱しているような感覚及び高揚感を歌唱者に与えることが可能となる。
また、ギター、キーボード等の高音楽器を出力する第1スピーカ及び第2スピーカと、ベーススピーカ及びドラムスピーカを分けているので、重低音に適したスピーカを用いることで音質を高めることも可能となる。
音源の位置に関して、従来のステレオスピーカでは、左右スピーカの中間等の所定位置に人が居るとして左右の音量差で音源位置を表現しており、カラオケルームのように人が自由に移動し得る場合には、音源位置の表現が意図した通りにならない。しかしながら、本発明では、第1高音楽器は第1スピーカから出力され、第2高音楽器は第2スピーカから出力されるという物理的なスピーカの位置で音源位置が定まるので、カラオケルームのように人が自由に移動しても、音源位置の表現が崩れず、意図した音源位置にて演奏を聴かせることが可能となる場合がある。
カラオケルーム内に配置されたカラオケシステムを示す平面図。 四面ディスプレイを示す平面図。 ディスプレイの演出を含めてカラオケルームの様子を示す側面図。 カラオケシステムの構成を示すブロック図。 音声処理を示すブロック図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のカラオケルーム内に設置されたカラオケシステムを示す平面図である。本実施形態のカラオケシステムは、カラオケ曲の歌詞を表示するディスプレイ30と、複数のスピーカ50〜55と、歌唱者P0の音声を入力する歌唱用マイク2と、これらの機器を制御する装置本体1と、を有する。
カラオケシステムは、ドラム、ベース、ドラム及びベース以外の2種類の高音楽器(ギター、キーボード等)を含む複数の楽器によりカラオケ曲を演奏すると共に、カラオケ曲の歌詞を表示する。
ディスプレイ30は、歌詞を表示すると共に、歌詞以外の映像を表示可能である。本実施形態では、ディスプレイ30は、カラオケルームの壁面に映像を直接又は反射させて投影するプロジェクタを採用しているが、これに限定されず、種々のディスプレイを採用可能である。壁掛けの液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイでもよく、壁掛けではない載置型でもよい。
本実施形態のディスプレイ30は、部屋の壁のうち隣接する2つの投影面31を表示領域Ar10とする二面ディスプレイを採用している。本実施形態においてディスプレイ30の歌詞の表示領域Ar11は、表示領域Ar10の中央部に設定されているが、これに限定されない。また、2つの投影面31をただ単に突き合わせた場合には、突き合わせ部分の視認性が悪化するため、当該突き合わせ部分31Rは、平面視で曲面に面取りされており、直線部分同士を曲面で接続した形状にしている。勿論、視認性が良好とは言えないが、面取り部分を無くした構成も採用可能である。
複数のスピーカとして、少なくともベーススピーカ50、ドラムスピーカ51、第1スピーカ52、及び第2スピーカ53が設けられている。
カラオケ曲の伴奏には、少なくとも2つの高音楽器が含まれる。高音楽器は、ドラム及びベース以外の楽器である。高音楽器の一例としては、ギター、キーボード、フルート、ピアノ等が挙げられる。曲で使用される楽器の一例としては、ドラム、ベース、ギター、キーボードという組み合わせが多い。その他の楽器の組み合わせとしては、ドラム、ベース、エレキギター、アコースティックギターの4楽器が挙げられる。上記以外の楽器の組み合わせとしては、ドラム、ベース、エレキギター、アコースティックギター、ピアノの5楽器が挙げられる。これらは例示であって、限定されるものではない。
カラオケ曲の伴奏に含まれる少なくとも2つの高音楽器のうち、曲内で最も演奏頻度が高い楽器を第1高音楽器とする。曲内で二番目に演奏頻度が高い楽器を第2高音楽器とする。演奏頻度は、曲全体の時間に対する演奏時間で定めることが可能である。
第1スピーカ52は、曲内で最も演奏頻度が高い第1高音楽器の音を出力する。本実施形態では、第1高音楽器がギターであるとして説明する。第1スピーカ52は、ディスプレイ30による歌詞の表示領域Ar11の中央Cの正面よりも左右一方側WD1に配置されている。換言すれば、歌詞の表示領域Ar11の中央Cの面に対する法線Lよりも左右一方側WD1に配置されているともいえる。第1スピーカ52は、第2高音楽器(キーボード)の音を出力せず且つ第1高音楽器(ギター)の音を左右他方側WD2に向けて出力する。
第2スピーカ53は、曲内で二番目に演奏頻度が高い第2高音楽器の音を出力する。本実施形態では、第2高音楽器がキーボードであるとして説明する。第2スピーカ53は、ディスプレイ30による歌詞の表示領域Ar11の中央Cの正面よりも左右他方側WD2に配置されている。換言すれば、歌詞の表示領域Ar11の中央Cの面に対する法線Lよりも左右他方側WD2に配置されているともいえる。第2スピーカ53は、第1高音楽器(ギター)の音を出力せず且つ第2高音楽器(キーボード)の音を左右一方側WD1に向けて出力する。
第1スピーカ52及び第2スピーカ53を上記のように配置すれば、歌詞の表示領域Ar11を見ながら歌う歌唱者P0の左右一方側WD1に第1スピーカ52が配置され、左右他方側WD2に第2スピーカ53が配置される。歌唱者P0の左右一方側WD1から第1高音楽器(ギター)が聞こえ、左右他方側WD2から第2高音楽器(キーボード)が聞こえることになる。
カラオケ曲の伴奏に3つ以上の高音楽器が含まれる場合において、曲内で演奏頻度が第3番目以降の楽器の音は、どのスピーカから出力してもよい。演奏頻度が3番目以降の楽器は、歌唱者に与える影響が第1位及び第2位の楽器に比べて低いため、任意のスピーカから出力可能である。
ベーススピーカ50は、ベースの音を出力する。ドラムスピーカ51は、ドラムの音を出力する。本実施形態では、ベーススピーカ50とドラムスピーカ51とを別々のスピーカとしているが、ベースの音源及びドラムの音源を結合してベースドラムスピーカとして単一のスピーカから出力するようにしてもよい。ベーススピーカ50及びドラムスピーカ51は、ディスプレイ30による歌詞の表示領域Ar11の正面に配置され、歌詞の表示領域Ar11側に向けて音を出力するように配置することが好ましい。なお、変形例としてベーススピーカ50及びドラムスピーカ51を任意の場所に配置することも可能である。
ベーススピーカ50及びドラムスピーカ51を上記のように配置すれば、歌詞の表示領域Ar11の正面に居ることが多い歌唱者P0の後方にベーススピーカ50及びドラムスピーカ51が配置され、歌唱者P0に向けて重低音を出力することになる。
図1に示すように、カラオケ曲に対応するガイドメロディ及びマイク音を出力する第3スピーカ54を設けてもよい。マイク音はマイク2から入力された音(歌唱者の声)であり、ガイドメロディは、装置本体1が取得する楽曲データに含まれる。第3スピーカ54は、ディスプレイ30による歌詞の表示領域Ar11の正面に配置され、歌詞の表示領域Ar11の逆側を向いて音を出力する。このように配置すれば、第3スピーカ54は、歌詞の表示領域Ar11の正面に居ることが多い歌唱者P0に向けてガイドメロディ及びマイク音を出力することになる。なお、本実施形態では、ガイドメロディ及びマイク音を同一スピーカから出力しているが、第3スピーカ54を複数設けて、別々のスピーカとしてもよい。
図1に示すように、効果音を出力する効果音スピーカ55を設けてもよい。効果音スピーカ55は、歌詞を表示するディスプレイ30の表示領域Ar10の近傍に配置されている。近傍とは、表示領域Ar10から2.0m以内、より好ましくは1.0m以内、更に好ましくは0.5m以内である。表示領域Ar10に効果音スピーカ55が近ければ近いほど、映像と音源の位置が一致するので、リアリティが高まる。さらに、本実施形態では、効果音スピーカ55を複数配置しており、或る効果音スピーカ55は他の効果音スピーカ55とは異なる高さに配置されている。勿論、複数の効果音スピーカ55の配置高さが同一であってもよい。
図3は、図1及び図2に示すカラオケシステムを使用している様子を示す側面図である。同図に示すように、手前にベーススピーカ50及びドラムスピーカ51が配置され、その奥側に歌唱者P0がおり、歌唱者P0の左右に第1スピーカ52及び第2スピーカ53が配置され、歌唱者P0の更に奥側に効果音スピーカ55が配置され、更に奥側にディスプレイ30による表示領域Ar10が配置されている。同図に示すように、歌詞を表示するディスプレイ30は、表示領域Ar11に歌詞を表示すると共に、壁面の投影面31の表示領域Ar10に観客映像60を表示する。
図2に示すように、歌詞を表示する二面ディスプレイ30の表示領域Ar10の正面に、別の二面ディスプレイ40が設けられ、ユーザを取り囲む四面ディスプレイ(30,40)が構成されている。二面ディスプレイ40は、二面ディスプレイ30と同様に構成されており、部屋の壁のうち隣接する2つの投影面41を表示領域Ar20とする。ディスプレイ40には、同席者P1が見るための歌詞が表示され、歌詞の表示領域Ar21は、表示領域Ar20の中央部に設定されているが、これに限定されない。また、2つの投影面41の突き合わせ部分41Rは、平面視で曲面に面取りされていることも同様である。ディスプレイ40は、例えば歌唱者P0が居るステージの背景映像を表示することが好ましい。
図4は、カラオケシステムの装置本体1を示すブロック図である。同図に示すように、カラオケシステムの装置本体1は、制御部10と、ストレージ11と、映像制御部12と、音声制御部13と、操作処理部14と、を有する。制御部10は、カラオケシステム全体の制御を行う。ストレージ11は、HDD等の記憶機器であり、MIDI、サウンドフォント、歌詞データなどのカラオケ曲の演奏及び演出に必要なデータを記憶する。映像制御部12は、ディスプレイ30、40の表示を制御する。音声制御部13は、歌唱用マイク2から入力される音声データの処理を行うと共に、ベーススピーカ50、ドラムスピーカ51、第1スピーカ52、第2スピーカ53、第3スピーカ54、及び効果音スピーカ55への音の出力を制御する。操作処理部14は、各スピーカ音量調節操作パネル56からの信号の入力を受ける。装置本体1とは別に、候補となるカラオケ曲の表示、カラオケ曲の選択などの表示及び操作を行うタッチパネルモニタ15を設け、タッチパネルモニタ15と装置本体1とを通信可能に接続してもよい。
図5は、音声処理を示すブロック図である。楽曲は、16chのMIDIで構成されており、1chに一つの楽器が対応している。処理全体の流れとしては、楽曲データを構成する16chのMIDIデータを1ch毎に分割し、1ch毎に音変換処理を行って音データに変換し、必要に応じて複数の音データを合成して、アンプを介してスピーカから出力する。本発明においては、第1高音楽器であるギターの音データを生成して、第1スピーカ52から出力している。また、第2高音楽器であるキーボードの音データを生成して第2スピーカ53から出力している。第1スピーカ52からは第2高音楽器であるキーボードの音は出力されず、第2スピーカ53からは第1高音楽器であるギターの音は出力されない。ドラムの音データはドラムスピーカ51から出力され、ベースの音データはベーススピーカ50から出力される。ガイドメロディ及びマイク音の音データは合成されて第3スピーカ54から出力される。一例として、曲内で演奏頻度が第3番目の楽器3は、第1スピーカ52から出力している。曲内で演奏頻度が第4番目の楽器4は、第2スピーカ53から出力している。
図5の例では、MIDIから音データを生成しているが、楽器の音が独立していればMIDIを使用せずに音データを音源としてもよい。また、図5の例では、第1スピーカ52が単一である例を挙げているが、複数存在してもよい。同様に、第2スピーカ53が単一である例を挙げているが、複数存在してもよい。
<他の実施形態>
上記実施形態では、第1スピーカ52は第2高音楽器の音を出力せず、第2スピーカ53は第1高音楽器の音を出力していない。この構成により、第1高音楽器の音が左右一方側のみから聞こえ、第2高音楽器の音が左右他方側のみから聞こえるので、コンサートで歌唱している感覚を得ることができる。この構成が効果を得るためのベストな構成であると考える。しかしながら、第1高音楽器及び第2高音楽器の音が、第1スピーカ52及び第2スピーカ53の両方から出力されていても、下記の条件を満たす場合には、同様の効果を得られることがわかった。
第1高音楽器(ギター)の音を第1スピーカ52及び第2スピーカ53から音量差をつけて出力し、両方のスピーカから出力されていても片方が支配的となり効果が得られる音量差を官能評価で評価した。評価用のスピーカとしてBEHRINGER製 EUROLIVE B108D を2つ使用した。PCからギター音を再生し2つのスピーカから同じ音量となるようにスピーカのボリュームを調整したうえで、その後、一方の音量を1dBずつ下げていき他方のスピーカからのギター音が支配的と感じられる音量差を確認した。両方のスピーカからギター音が鳴っていると感じて臨場感などの効果が得られないと認識した場合は、×(バツ印)と評価し、第1スピーカだけからギター音が聞こえると感じて臨場感などの効果が得られると認識した場合には、●(丸印)と評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006888820
表1によれば、音量差が0〜19dBである比較例1〜4は、両方のスピーカから第1高音楽器(ギター)の音が鳴っていることが認識できる。よって、楽器に応じて別の方角から聞こえることによるコンサート会場の臨場感は得られることができない。
一方、音量差が20dB以上である実施例1〜3は、厳密に言えば第1高音楽器(ギター)の音が両方のスピーカから出力されているが、片方のスピーカが支配的であるため、片方のスピーカだけから音が聞こえるように認識すると考えられる。よって、楽器に応じて別の方角から聞こえることによるコンサート会場の臨場感を得ることができる。
したがって、第1スピーカ52は、第2スピーカ53から出力される第2高音楽器の音量に比べて音量差が20dB以上となる小さい音量で第2高音楽器の音を出力し、第2スピーカ53は、第1スピーカ52から出力される第1高音楽器の音量に比べて音量差が20dB以上となる小さい音量で第1高音楽器の音を出力すること、が本発明の効果を得るための条件と考えられる。
以上のように、本実施形態のカラオケシステムは、
ドラム、ベース、ドラム及びベース以外の少なくとも2つの高音楽器を含む複数の楽器により演奏されるカラオケ曲の歌詞を表示するディスプレイ30と、
ベースの音を出力するベーススピーカ50と、
ドラムの音を出力するドラムスピーカ51と、
高音楽器のうち曲内で最も演奏頻度が高い第1高音楽器(ギター)の音を出力する第1スピーカ52と、
高音楽器のうち曲内で二番目に演奏頻度が高い第2高音楽器(キーボード)の音を出力する第2スピーカ53と、を有する。
第1スピーカ52は、ディスプレイ30による歌詞の表示領域Ar11の中央の正面よりも左右一方側WD1に配置され、音を左右他方側WD2に向けて出力する。第1スピーカ52は、第2高音楽器(キーボード)の音を出力しない、又は、第2スピーカ53から出力される第2高音楽器(キーボード)の音量に比べて音量差が20dB以上となる小さい音量で第2高音楽器(キーボード)の音を出力する。
第2スピーカ53は、ディスプレイ30による歌詞の表示領域Ar11の中央の正面よりも左右他方側WD2に配置され、音を左右一方側WD1に向けて出力する。第2スピーカ53は、第1高音楽器(ギター)の音を出力しない、又は、第1スピーカ52から出力される第1高音楽器(ギター)の音量に比べて音量差が20dB以上となる小さい音量で第1高音楽器(ギター)の音を出力する。
この配置によれば、歌詞の表示領域Ar11を見ながら歌う歌唱者P0の左右一方側WD1に第1スピーカ52が配置され、左右他方側WD2に第2スピーカ53が配置される。よって、歌唱者P0の左右一方側WD1から第1高音楽器が聞こえ、左右他方側WD2から第2高音楽器が聞こえる。例えば、ギターが右から聞こえ、キーボードが左から聞こえ、高音楽器が左右から別々に聞こえてくるので、コンサートで歌唱しているような感覚及び高揚感を歌唱者に与えることが可能となる。
また、ギター、キーボード等の高音楽器を出力する第1スピーカ52及び第2スピーカ53と、ベーススピーカ50及びドラムスピーカ51を分けているので、重低音に適したスピーカを用いることで音質を高めることも可能となる。
音源の位置に関して、従来のステレオスピーカでは、左右スピーカの中間等の所定位置に人が居るとして左右の音量差で音源位置を表現しており、カラオケルームのように人が自由に移動し得る場合には、音源位置の表現が意図した通りにならない。しかしながら、本実施形態では、第1高音楽器は第1スピーカ52から出力され、第2高音楽器は第2スピーカ53から出力されるという物理的なスピーカの位置で音源位置が定まるので、カラオケルームのように人が自由に移動しても、音源位置の表現が崩れず、意図した音源位置にて演奏を聴かせることが可能となる場合がある。
本実施形態では、第1スピーカ52は、第2高音楽器(キーボード)の音を出力せず、第2スピーカ53は、第1高音楽器(ギター)の音を出力しない。
このようにすれば、高音楽器の音が確実に別々の方角から聞こえているので、コンサートで歌唱しているような臨場感を的確に与えることができる。
本実施形態では、ベーススピーカ50及びドラムスピーカ51は、ディスプレイ30による歌詞の表示領域Ar11の正面に配置され、歌詞の表示領域Ar11側に向けて音を出力する。
この配置によれば、歌詞の表示領域Ar11の正面に居ることが多い歌唱者P0の後方にベーススピーカ50及びドラムスピーカ51が配置され、歌唱者P0に向けて重低音を出力することになるので、重低音を背中に伝えることで高揚感を与えることが可能となる。また、このような配置によれば、結果として、ベーススピーカ50及びドラムスピーカ51が歌唱者P0の近くに配置される場合が多くなり、重低音を歌唱者に伝達しやすく、高揚感を与えやすくなる。
本実施形態では、カラオケ曲に対応するガイドメロディ及びマイク音を出力する第3スピーカ54を備え、第3スピーカ54は、ディスプレイ30による歌詞の表示領域Ar11の正面に配置され、歌詞の表示領域Ar11とは逆側を向いて音を出力する。
この配置によれば、歌唱者P0の前から歌唱者P0に向けてガイドメロディ及び自声が出力されるので、ガイドメロディ及び自声を歌唱者P0が聞き取りやすく、歌いやすくなる。
本実施形態では、効果音を出力する効果音スピーカ55を備え、効果音スピーカ55は、歌詞を表示するディスプレイ30の表示領域Ar10近傍に配置されている。
この配置によれば、表示される歌詞を見る歌唱者P0にとって前方から効果音が聞こえることになる。効果音が歓声であれば、コンサートで歌唱しているように臨場感を与えることができる場合がある。
本実施形態では、効果音スピーカ55は複数配置されており、或る効果音スピーカ55は他の効果音スピーカ55とは異なる高さに配置されている。
この配置によれば、例えば、アリーナの上階席からの歓声、及びアリーナの下階席からの歓声というように、効果音のバリエーションが増すので、より臨場感を向上させることが可能となる。
本実施形態では、歌詞を表示するディスプレイ30は、観客映像60を表示する。
このような演出をすれば、コンサートで歌唱しているような臨場感を与えることが可能となる。
本実施形態では、歌詞を表示するディスプレイ30は、部屋の壁のうち隣接する二つの投影面31を表示領域Ar10とする二面ディスプレイである。
この構成によれば、表示領域Ar10を広げることができるので、臨場感を高めることが可能となる。
本実施形態では、歌詞を表示する二面ディスプレイ30の表示領域Ar10の正面に、別の二面ディスプレイ40が設けられ、ユーザを取り囲み得る四面ディスプレイが構成されている。
この構成によれば、歌唱者P0だけでなく同席者P1にも映像を見せることができ、歌唱者P0と同席者P1の一体感を高めることができる場合がある。
本実施形態では、二面ディスプレイを構成する2つの投影面31(41)の突き合わせ部分31R(41R)は、平面視で曲面に面取りされている。
このように、二面ディスプレイの突き合わせ部分の表示領域が曲面に面取りされているので、視認性が向上し、二面ディスプレイの大画面が一体化した一つのディスプレイとして認識できる。
本実施形態では、上記カラオケシステムが建築物に設置されているので、コンサートで歌唱しているような臨場感を与えるカラオケスペースとしての建築物を提供することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
30…ディスプレイ
50…ベーススピーカ
51…ドラムスピーカ
52…第1スピーカ
53…第2スピーカ
54…第3スピーカ
55…効果音スピーカ

Claims (11)

  1. ドラム、ベース、ドラム及びベース以外の少なくとも2つの高音楽器を含む複数の楽器により演奏されるカラオケ曲の歌詞を表示するディスプレイと、
    ベースの音を出力するベーススピーカと、
    ドラムの音を出力するドラムスピーカと、
    前記高音楽器のうち曲内で最も演奏頻度が高い第1高音楽器の音を出力する第1スピーカと、
    前記高音楽器のうち曲内で二番目に演奏頻度が高い第2高音楽器の音を出力する第2スピーカと、
    を備え、
    前記第1スピーカは、前記ディスプレイによる歌詞の表示領域の中央の正面よりも左右一方側に配置され、音を左右他方側に向けて出力し、前記第1スピーカは、前記第2高音楽器の音を出力しない、又は、前記第2スピーカから出力される前記第2高音楽器の音量に比べて音量差が20dB以上となる小さい音量で前記第2高音楽器の音を出力し、
    前記第2スピーカは、前記ディスプレイによる歌詞の表示領域の中央の正面よりも左右他方側に配置され、音を左右一方側に向けて出力し、前記第2スピーカは、前記第1高音楽器の音を出力しない、又は、前記第1スピーカから出力される前記第1高音楽器の音量に比べて音量差が20dB以上となる小さい音量で前記第1高音楽器の音を出力する、カラオケシステム。
  2. 前記第1スピーカは、前記第2高音楽器の音を出力せず、前記第2スピーカは、前記第1高音楽器の音を出力しない、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記ベーススピーカ及び前記ドラムスピーカは、前記ディスプレイによる歌詞の表示領域の正面に配置され、前記歌詞の表示領域側に向けて音を出力する、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. カラオケ曲に対応するガイドメロディ及びマイク音を出力する第3スピーカを備え、
    前記第3スピーカは、前記ディスプレイによる歌詞の表示領域の正面に配置され、前記歌詞の表示領域とは逆側を向いて音を出力する、請求項3に記載のシステム。
  5. 効果音を出力する効果音スピーカを備え、
    前記効果音スピーカは、前記歌詞を表示するディスプレイの表示領域近傍に配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載のシステム。
  6. 前記効果音スピーカは複数配置されており、或る効果音スピーカは他の効果音スピーカとは異なる高さに配置されている、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記歌詞を表示するディスプレイは、観客映像を表示する、請求項1〜6のいずれかに記載のシステム。
  8. 前記歌詞を表示するディスプレイは、部屋の壁のうち隣接する二つの投影面を表示領域とする二面ディスプレイである、請求項1〜7のいずれかに記載のシステム。
  9. 前記歌詞を表示する二面ディスプレイの表示領域の正面に、別の二面ディスプレイが設けられ、ユーザを取り囲み得る四面ディスプレイが構成されている、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記二面ディスプレイを構成する2つの投影面の突き合わせ部分は、平面視で曲面に面取りされている、請求項8又は9に記載のシステム。
  11. 前記ベーススピーカ及び前記ドラムスピーカは、同じスピーカである、請求項1〜10のいずれかに記載のシステム。
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