JP6888698B2 - フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法 - Google Patents

フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6888698B2
JP6888698B2 JP2020008580A JP2020008580A JP6888698B2 JP 6888698 B2 JP6888698 B2 JP 6888698B2 JP 2020008580 A JP2020008580 A JP 2020008580A JP 2020008580 A JP2020008580 A JP 2020008580A JP 6888698 B2 JP6888698 B2 JP 6888698B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
substituted
group
fluorine
alkylene group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020008580A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021046526A (ja
Inventor
健太郎 平賀
健太郎 平賀
杉山 明平
明平 杉山
山口 史彦
史彦 山口
孝史 野村
孝史 野村
祥太 澁谷
祥太 澁谷
晋吾 奥野
晋吾 奥野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to PCT/JP2020/032914 priority Critical patent/WO2021049361A1/ja
Priority to CN202080063857.1A priority patent/CN114402011A/zh
Priority to EP20864031.8A priority patent/EP4029898A4/en
Priority to KR1020227008048A priority patent/KR20220044813A/ko
Publication of JP2021046526A publication Critical patent/JP2021046526A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6888698B2 publication Critical patent/JP6888698B2/ja
Priority to US17/692,474 priority patent/US20220235177A1/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Polyethers (AREA)

Description

本開示は、フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法に関する。
フルオロポリエーテル基含有化合物は、表面処理剤、潤滑剤等として広く用いられており、その用途はさらに広がってきている。
フルオロポリエーテル基含有化合物の製造方法の一つとして、例えばテトラフルオロオキセタンまたはヘキサフルオロプロピレンオキシド等の環状エーテルの開環重合が知られている。しかしながら、かかる方法では、通常、官能基を分子鎖の一端にのみ有する化合物が得られ、官能基を分子鎖の両端に有する化合物を得ることは困難であった。
特開2002−37880号公報
従来、官能基を分子鎖の両端に有するフルオロポリエーテル基含有化合物を得るためには、特殊な開始剤を使用する必要があった(特許文献1)。特に、このような製造方法では、両末端に異なる官能基を有するフルオロポリエーテル基含有化合物を得ることは困難であった。
本開示は、新規フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法を提供することを得ることを目的とする。
本開示は、以下の態様を含む。
[1] 下記式(1a):
−R−R−R (1a)
[式中:
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
ここに、RおよびRは、互いに異なる基であり;
11は、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、−R6a−(OR5a−O−であり;
5aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
6aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基であり;
nは、2〜200の整数である。]
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物。
[2] R5aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基であり、
6aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキレン基である、
上記[1]に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
[3] R5aは、フッ素により置換されていてもよい炭素数3のアルキレン基であり、
6aは、フッ素により置換されていてもよい炭素数2のアルキレン基である、
上記[1]または[2]に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
[4] 下記式(1b):
−R−R−R (1b)
[式中:
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
11は、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、−R6b−(OR5b−O−であり;
5bは、CFCF(CF)またはCFCFCHであり;
6bは、CF(CF)またはCFCHであり;
nは、2〜200の整数である。]
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物。
[5] RはCOFであり、RはCOOR11であり、R11は炭素数1〜6のアルキル基である、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
[6] Rは、炭素数2〜10のパーフルオロアルキレン基である、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
[7] 式(A):
FOC−R−R−COOR12 (A)
[式中:
は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、−R−(OR−O−であり;
は、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基であり;
12は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
nは、2〜200の整数である。]
で表される化合物の製造方法であって、
下記式(a):
FOC−R13−COOR12 (a)
[式中:
13は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基であり;
12は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基である。]
で表される酸フルオライド化合物と、下記式(b):
Figure 0006888698
[式中、R15は、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基である。]
で表される環状エーテル化合物とを反応させることを含む製造方法。
[8] R13は、炭素数1〜9のパーフルオロアルキレン基である、上記[7]に記載の製造方法。
[9] R15は、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜4のアルキレン基である、上記[7]または[8]に記載の製造方法。
[10] R15は、CFCFCHまたはCFCF(CF)である、上記[7]〜[9]のいずれか1項に記載の製造方法。
本開示によれば、種々の用途に用いることができる新規なフルオロポリエーテル基含有化合物が提供される。また、特定の開始剤を用いることにより、両末端に官能基を有するフルオロポリエーテル基含有化合物を容易に製造することができる。
以下、本開示のフルオロポリエーテル基含有化合物について詳細に説明する。
本開示は、下記式(1):
−R−R−R (1)
[式中:
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
11は、水素原子またはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、−R6a−(OR5a−O−であり;
5aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
6aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基であり;
nは、2〜200の整数である。]
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物を提供する。
本開示は、一の態様において、下記式(1a):
−R−R−R (1a)
[式中:
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
ここに、RおよびRは、互いに異なる基であり;
11は、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、−R6a−(OR5a−O−であり;
5aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
6aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基であり;
nは、2〜200の整数である。]
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物を提供する。
本開示は、一の態様において、下記式(1b):
−R−R−R (1b)
[式中:
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
11は、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、−R6b−(OR5b−O−であり;
5bは、CFCF(CF)またはCFCFCHであり;
6bは、CF(CF)またはCFCHであり;
nは、2〜200の整数である。]
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物を提供する。
上記式(1a)と式(1b)は、式(1a)においてはRおよびRが異なっているのに対し、式(1b)においてはRおよびRが同じであっても異なっていてもよい点、および式(1a)においてはRが−R6a−(OR5a−O−であるのに対し、式(1b)においてはRが−R6b−(OR5b−O−である点で異なる。
上記式中、Rは、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり、好ましくはCOFまたはCOOR11であり、より好ましくはCOFである。
上記式中、Rは、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり、好ましくはCOOR11である。
上記式中、R11は、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり、好ましくはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基である。R11における炭素数1〜6のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、より好ましくはメチル基またはエチル基、さらに好ましくはメチル基である。
上記式(1a)中、RとRは、互いに異なる基である。
上記式(1b)中、RとRは、同じ基であっても、互いに異なる基であってもよい。一の態様において、RとRは、同じ基である。別の態様において、RとRは、異なる基である。
一の態様において、RとRの組み合わせは、COFとCOOR11またはCOOR11とCOOR11であり、好ましくはCOFとCOOR11である。
上記式中、Rは、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基である。Rにおける炭素数2〜10のアルキレン基は、好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基、さらに好ましくは炭素数2のアルキレン基である。
一の態様において、上記Rにおけるアルキレン基は、フルオロアルキレン基であり、好ましくはパーフルオロアルキレン基である。
好ましい態様において、上記Rは、直鎖の炭素数1〜3のパーフルオロアルキレン基、より好ましくは−CFCF−である。
上記式(1a)中、Rは、−R6a−(OR5a−O−である。
上記R5aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基である。かかる炭素数2〜10のアルキレン基は、好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基、さらに好ましくは炭素数3のアルキレン基である。
一の態様において、上記R5aにおけるアルキレン基は直鎖である。
別の態様において、上記R5aにおけるアルキレン基は分枝鎖である。
好ましい態様において、上記R5aは、CFCFCH、CFCFCF、またはCFCF(CF)であり、好ましくはCFCFCHまたはCFCF(CF)であり、より好ましくはCFCFCHである。
上記式中、R6aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基である。かかる炭素数1〜9のアルキレン基は、好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基、より好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基、例えば炭素数1または2のアルキレン基である。
一の態様において、上記R6aにおけるアルキレン基は直鎖である。
別の態様において、上記R6aにおけるアルキレン基は分枝鎖である。
好ましい態様において、上記R6aは、CFCH、CFCF、またはCF(CF)であり、好ましくはCFCHまたはCF(CF)であり、より好ましくはCFCHである。
一の態様において、R5aのアルキレン基における炭素原子数は、R6aのアルキレン基における炭素原子数よりも1大きい。例えば、R5aにおけるアルキレン基の炭素数が3である場合、R6aにおけるアルキレン基の炭素数は2である。
上記式(1b)中、Rは、−R6b−(OR5b−O−である。
上記式(1b)中、R5bは、CFCF(CF)またはCFCFCHである。
上記式(1b)中、R6bは、CF(CF)またはCFCHである。
一の態様において、R5bは、CFCF(CF)であり、R6bは、CF(CF)である。
別の態様において、R5bは、CFCFCHであり、R6bは、CFCHである。
上記式中、nは、2〜200の整数、好ましくは5〜100の整数、より好ましくは10〜60の整数である。
好ましい態様において、本開示の式(1a)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物において、
は、COFであり;
は、COOR11であり;
11は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
は、炭素数2〜6のフルオロアルキレン基であり;
は、−R6a−(OR5a−O−であり;
5aは、直鎖または分枝鎖の炭素数2〜4のフルオロアルキレン基であり;
6aは、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキレン基であり;
nは、5〜100の整数である。
より好ましい態様において、本開示の式(1a)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物において、
は、COFであり;
は、COOR11であり;
11は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
は、炭素数2〜6のフルオロアルキレン基であり;
は、−CFCH−(OCFCFCH−O−または−CF(CF)−(OCFCF(CF))−O−であり;
nは、5〜100の整数である。
好ましい態様において、本開示の式(1b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物において、
は、COFまたはCOOR11であり;
は、COOR11であり;
11は、炭素数1〜6のアルキル基であり;
は、炭素数2〜6のフルオロアルキレン基であり;
は、−R6b−(OR5b−O−であり;
5bは、CFCF(CF)またはCFCFCHであり;
6bは、CF(CF)またはCFCHであり;
nは、5〜100の整数である。
一の態様において、上記フルオロポリエーテル基含有化合物の数平均分子量は、特に限定されないが、例えば500以上、好ましくは1,000以上、例えば3,000以上、5,000以上、または10,000以上であり得る。フルオロポリエーテル基含有化合物の数平均分子量は、特に限定されないが、例えば、100,000以下、50,000以下、30,000以下、10,000以下、または5,000以下であり得る。
一の態様において、上記フルオロポリエーテル基含有化合物の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、特に限定されないが、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、さらに好ましくは1.2以下、特に好ましくは1.1以下であり得る。
上記数平均分子量および重量平均分子量は、F−NMRにより求めることができる。また、GPCにより求めてもよい。
本開示は、上記式(1)で示される化合物を2種以上含む組成物を提供する。
一の態様において、上記式(1)で示される化合物は、上記式(1a)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物または式(1b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物である。
一の態様において、上記組成物中の2種以上の化合物は、Rおよび/またはRにおいて異なる構造を有する。例えば、一の化合物は、Rが−COO−アルキルであり、他の化合物は、Rが−COOHであり得る。
本開示のフルオロポリエーテル基含有化合物は、表面処理剤、潤滑油等、ならびに、これらの中間体として好適に利用できる。
本開示は、上記フルオロポリエーテル基含有化合物の製造方法を提供する。
即ち、本開示は、式(A):
FOC−R−R−COOR12 (A)
[式中:
は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、−R−(OR−O−であり;
は、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
は、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基であり;
12は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基である。]
で表される化合物の製造方法であって、
下記式(a):
FOC−R13−COOR12 (a)
[式中:
13は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基であり;
12は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基である。]
で表される酸フルオライド化合物と、下記式(b):
Figure 0006888698
[式中、R15は、直鎖または分枝鎖のフッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基である。]
で表される環状エーテル化合物とを反応させることを含む製造方法を提供する。
本開示の方法によれば、式(b)で表される環状エーテルは、式(a)で表される酸フルオライド化合物のCOF側に結合する。即ち、本開示の方法では、式(a)で表される酸フルオライド化合物の一方の末端側において反応が進行し、ポリマー鎖はかかる末端において伸長する。従って、ポリマー鎖の各末端に、それぞれ異なる官能基、即ちCOFおよびCOOR12を有する化合物を得ることができる。また、本開示の製造方法においては、反応の制御が行いやすいことから、重合度、分子量、分散度等の調整、例えば、所望の分子量を有する化合物を得ること、分散度の小さな化合物を得ることが容易になる。
上記式(A)は、RがCOFであり、RがCOOR11(ただし、R11は炭素数1〜6のアルキル基である)である上記式(1)に対応し、式(A)の記号のうち、RおよびRは、式(1)の記載と同意義である。
上記式(A)中、R12は、上記式(1)のR11に対応し、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基である。R12における炭素数1〜6のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、より好ましくはメチル基またはエチル基、さらに好ましくはメチル基である。一の態様において、上記アルキル基は、フッ素により置換されており、好ましくはパーフルオロアルキル基である。別の態様において、上記アルキル基は、置換されていない。
上記式(a)中、R12は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり、上記と同意義である。
上記式(a)中、R13は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基である。式(A)のRは、R13の左末端に式(a)のCOF由来の炭素原子が結合した基に対応する。
上記R13における炭素数1〜9のアルキレン基は、好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数1〜2のアルキレン基、さらに好ましくはメチレンである。
一の態様において、上記R13におけるアルキレン基は、フルオロアルキレン基であり、好ましくはパーフルオロアルキレン基である。
好ましい態様において、上記R13は、直鎖の炭素数1〜2のパーフルオロアルキレン基、より好ましくは−CF−である。
上記式(a)で示される酸フルオライド化合物は、当該反応において重合開始剤として機能する。
上記式(a)で示される酸フルオライド化合物は、市販されているか、または当業者に公知の方法で製造することができる。
上記式(b)中、R15は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキレン基である。R15における炭素数2〜10のアルキレン基は、好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基、さらに好ましくは炭素数3のアルキレン基である。
一の態様において、上記R15におけるアルキレン基は直鎖である。
別の態様において、上記R15におけるアルキレン基は分枝鎖である。
好ましい態様において、上記R15は、CFCFCH、CFCFCF、またはCFCF(CF)であり、好ましくはCFCFCHまたはCFCF(CF)であり、より好ましくはCFCFCHである。
好ましい態様において、式(b)で表される環状エーテル化合物は、テトラフルオロオキセタンまたはヘキサフルオロプロピレンオキシドであり、より好ましくはテトラフルオロオキセタンである。
上記式(b)で表される環状エーテル化合物は、C−O間で開裂して、上記式(a)で表される酸フルオライド化合物と反応し、その結果、式(A)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物が得られる。即ち、上記式(b)で表される化合物は、生成物である式(A)のRの部分を形成する。
上記式(b)で示される環状エーテル化合物は、当該反応においてモノマーとして機能する。
上記式(b)で示される環状エーテル化合物は、市販されているか、または当業者に公知の方法で製造することができる。
上記式(a)で示される酸フルオライド化合物と式(b)で表される環状エーテル化合物の割合は、目的の化合物の分子量などに応じて適宜設定することができ、例えば、モル比で、0.01:100〜10:100、好ましくは0.1:100〜5:100、例えば1:100〜5:100であり得る。
上記式(a)で示される酸フルオライド化合物と式(b)で表される環状エーテル化合物の反応は、通常、溶媒中で行われる。当該溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン、ジオキサン等の環状エーテル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等の非環式エーテル類、HMPA(ヘキサメチルホスファミド)、DMPU(ジメチルプロピレン)、TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、トルエン、キシレン、ベンゾトリフルオリドなどの芳香族化合物、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、ヘキサフルオロプロピレン、トリクロロトリフルオロエタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、m−キシレンヘキサフロライド、ペルフルオロヘキサン、ペルフルオロオクタン、ペルフルオロジメチルシクロヘキサン、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロアルキルエタノール、ペルフルオロベンゼン、ペルフルオロトルエン、ペルフルオロアルキルアミン(フロリナート(商品名)等)、ペルフルオロアルキルエーテル、ペルフルオロブチルテトラヒドロフラン、ポリフルオロ脂肪族炭化水素(アサヒクリンAC6000(商品名))、ハイドロクロロフルオロカーボン(アサヒクリンAK−225(商品名)等)、ハイドロフルオロエーテル(ノベック(商品名)、HFE−7100(商品名)等)、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、含フッ素アルコール、ペルフルオロアルキルブロミド、ペルフルオロアルキルヨージド、ペルフルオロポリエーテル(クライトックス(商品名)、デムナム(商品名)、フォンブリン(商品名)等)、1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン、メタクリル酸2−(ペルフルオロアルキル)エチル、アクリル酸2−(ペルフルオロアルキル)エチル、ペルフルオロアルキルエチレン、フロン134a、およびヘキサフルオロプロペンオリゴマーなどのフッ素含有有機溶媒、またはそれらの混合物が挙げられる。
上記反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。当該触媒としては、特に限定されるものではないが、例えばNaH、CaH、LiH、LiAlH、NaBH、CsOBu、KOBu、NaOBu、LiOBu、CsOH、KOH、NaOH、LiOH、CsCO、KCO、NaCO、LiCO、CsHCO、KHCO、NaHCO、LiHCO、KF、CsF、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(TBAF)等の無機塩基類、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)等の有機塩基類、BuLi、BuLi、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)等の有機リチウム試薬が挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常、−80℃〜60℃であり、好ましくは−60℃〜40℃、より好ましくは−50〜30℃であり得る。
上記反応の反応時間は、通常、1時間〜5日、例えば1日〜3日であり得る。
上記式(A)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物の末端官能基は、適宜処理することにより所望の官能基に変換することができる。例えば、アルコールHOR11を反応させることにより、末端官能基をCOOR11に変換することができ、末端官能基を還元することにより、CHOH、CHO等に変換し、上記式(1)で表される化合物を得ることができる。
また、式(A)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物は、フッ素化することができる。例えば、フルオロポリエーテル基含有化合物の炭素に結合した水素原子をフッ素化して、パーフルオロポリエーテル基含有化合物に変換することができる。
実施例1:(化合物A1の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化セシウム27.3gとジグライム662mL、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル198.2gを加え、氷浴下5℃で10分間攪拌した。引き続き氷浴下5℃で、滴下漏斗から反応容器に2,2,3,3−テトラフルオロオキセタン892.2gを20分かけ滴下し2時間攪拌した。その後、氷浴を取り除き48時間攪拌した。得られた反応溶液を5μmのPTFEフィルターで加圧ろ過し、ジグライムを留去することで化合物A1を得た。
(数平均分子量:912(NMR)、酸フルオライドからの開始率:100%)
化合物A1の19F-NMR帰属
Figure 0006888698
ケミカルシフトはm−キシレンヘキサフルオライド基準(−80.0ppm)
a:3.5ppm,b:−130.3ppm,c:−106.9〜−106.2ppm,d:−140.4〜−140.7ppm,e:−106.0ppm,f:−137.9ppm
実施例2:(化合物A2の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化セシウム15.4gとジグライム290mL、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル107.0gを加え、氷浴下5℃で10分間攪拌した。引き続き氷浴下5℃で、滴下漏斗から反応容器に2,2,3,3−テトラフルオロオキセタン526.0gを20分かけ滴下し2時間攪拌した。その後、氷浴を取り除き50時間攪拌した。得られた反応溶液にメタノール60mLを20分かけ滴下し24時間攪拌した。減圧下で反応溶液から揮発分を留去したのち、m−キシレンヘキサフロライド80gと水40gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物A2を得た。
(数平均分子量:865(NMR)、酸フルオライドからの開始率:100%)
化合物A2の19F-NMR帰属
Figure 0006888698
ケミカルシフトはm−キシレンヘキサフルオライド基準(−80.0ppm)
b:−131.0ppm,c:−106.4〜−106.8ppm,d:−140.7ppm,e:−106.0ppm,f:−138.0ppm
実施例3:(化合物B1の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化セシウム4.23gとテトラグライム101g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル4.22gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液を5μmのPTFEフィルターで加圧ろ過し、テトラグライムを留去することで化合物B1(COFとメチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:2000(NMR)、酸フルオライドからの開始率:40%)
化合物B1の19F-NMR帰属
Figure 0006888698
ケミカルシフトはm−キシレンヘキサフルオライド基準(−65.0ppm)
a:−122.4ppm,c:−145.9〜−146.3ppm, d,e:−79.5〜−83.3ppm,f:−131.0ppm,g:−82.2〜−82.6ppm,h:25.0ppm
実施例4:(化合物B2の合成)
得られたB1反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。m−キシレンヘキサフロライド130gと水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B2(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:2000(NMR)、酸フルオライドからの開始率:40%)
化合物B2の19F-NMR帰属
Figure 0006888698
ケミカルシフトはm−キシレンヘキサフルオライド基準(−65.0ppm)
a:−122.5ppm,c:−145.4〜−146.2ppm,d,e:−79.6〜−82.5ppm,f:−132.5ppm,g:−83.7〜−84.1ppm。
実施例5:(化合物B3の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化セシウム3.85gとテトラグライム100g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル3.98gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き−30℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて5gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。m−キシレンヘキサフロライド130gと水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B3(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:3000(NMR)、酸フルオライドからの開始率:70%)
実施例6:(化合物B4の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化カリウム1.94gとテトラグライム13g、m−キシレンヘキサフロライド130g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル5.20gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計140g添加し、攪拌した。得られた反応溶液を5μmのPTFEフィルターで加圧ろ過し、テトラグライムを留去することで化合物B4(COFとメチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:2900(NMR)、酸フルオライドからの開始率:60%、Mw/Mn=1.07(GPC))
実施例7:(化合物B5の合成)
得られたB4反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B5(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:2900(NMR)、酸フルオライドからの開始率:60%)
実施例8:(化合物B6の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化カリウム1.87gとテトラグライム13g、m−キシレンヘキサフロライド130g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル5.15gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き−30℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて5gずつ、合計140g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。得られた反応溶液に水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B6(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:4000(NMR)、酸フルオライドからの開始率:86%)
実施例9:(化合物B7の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化セシウム4.23gとテトラグライム11g、m−キシレンヘキサフロライド120g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル4.22gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。得られた反応溶液に水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B7(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:3500(NMR)、酸フルオライドからの開始率:43%)
実施例10:(化合物B8の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化セシウム4.23gとテトラグライム11g、Novec7200(3M社製)120g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル4.22gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。得られた反応溶液に水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B8(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:3400(NMR)、酸フルオライドからの開始率:45%)
実施例11:(化合物B9の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化セシウム4.23gとテトラグライム11g、Novec7100(3M社製)135g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル4.22gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。得られた反応溶液に水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B9(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:3500(NMR)、酸フルオライドからの開始率:45%)
実施例12:(化合物B10の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化セシウム4.23gとテトラグライム11g、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン115g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル4.22gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。得られた反応溶液に水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B10(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:2500(NMR)、酸フルオライドからの開始率:40%)
実施例13:(化合物B11の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化カリウム2.9gとテトラグライム101g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル9gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。得られた反応溶液に水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B11(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:900(NMR)、酸フルオライドからの開始率:74%)
実施例14:(化合物B12の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化カリウム2.9gとテトラグライム20g、m−キシレンヘキサフロライド120g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル9gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。得られた反応溶液に水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B12(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:2100(NMR)、酸フルオライドからの開始率:76%)
実施例15:(化合物B13の合成)
窒素置換した反応容器に、フッ化カリウム2.9gとテトラグライム20g、Novec7200(3M社製)120g、2,2,3−トリフルオロ−3−オキソプロパン酸メチル9gを加え、0℃で2時間攪拌した。引き続き0℃でヘキサフルオロプロピレンオキシドを60分かけて10gずつ、合計200g添加し、攪拌した。得られた反応溶液にメタノール10mLを、0℃で5分かけ滴下し2時間攪拌した。得られた反応溶液に水200gを加え分液洗浄し、抽出した有機層に対して硫酸マグネシウム5gを加え乾燥させた。得られた処理溶液から揮発分を留去することで化合物B13(両末端メチルエステル体)を得た。
(数平均分子量:1900(NMR)、酸フルオライドからの開始率:75%)
本開示の製造方法によれば、両末端に官能基を有するフルオロポリエーテル基含有化合物を容易に製造することができる。

Claims (11)

  1. 下記式(1a):
    −R−R−R (1a)
    [式中:
    は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
    は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
    ここに、RおよびRは、互いに異なる基であり;
    11は、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
    は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
    は、−R6a−(OR5a−O−であり;
    5aは、直鎖のフッ素により置換されている炭素数2〜10のアルキレン基であり;
    6aは、直鎖のフッ素により置換されている炭素数1〜9のアルキレン基であり;
    nは、2〜200の整数である。]
    で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物。
  2. 5aは、直鎖のフッ素により置換されている炭素数2〜4のアルキレン基であり、
    6aは、直鎖のフッ素により置換されている炭素数1〜3のアルキレン基である、
    請求項1に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
  3. 5aは、直鎖のフッ素により置換されている炭素数3のアルキレン基であり、
    6aは、直鎖のフッ素により置換されている炭素数2のアルキレン基である、
    請求項1または2に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
  4. 5a は、CF CF CH またはCF CF CF である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
  5. 下記式(1b):
    −R−R−R (1b)
    [式中:
    は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
    は、COF、COOR11、CHOH、またはCHOであり;
    11は、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
    は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
    は、−R6b−(OR5b−O−であり;
    5bは、CF CF CH であり;
    6bは、CF CH であり;
    nは、2〜200の整数である。]
    で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物。
  6. はCOFであり、RはCOOR11であり、R11は炭素数1〜6のアルキル基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
  7. は、炭素数2〜10のパーフルオロアルキレン基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有化合物。
  8. 式(A):
    FOC−R−R−COOR12 (A)
    [式中:
    は、フッ素により置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキレン基であり;
    は、−R−(OR−O−であり;
    は、直鎖のフッ素により置換されている炭素数2〜10のアルキレン基であり;
    は、直鎖のフッ素により置換されている炭素数1〜9のアルキレン基であり;
    12は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であり;
    nは、2〜200の整数である。]
    で表される化合物の製造方法であって、
    下記式(a):
    FOC−R13−COOR12 (a)
    [式中:
    13は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキレン基であり;
    12は、フッ素により置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基である。]
    で表される酸フルオライド化合物と、下記式(b):
    Figure 0006888698
    [式中、R15は、直鎖のフッ素により置換されている炭素数2〜10のアルキレン基である。]
    で表される環状エーテル化合物とを反応させることを含む製造方法。
  9. 13は、炭素数1〜9のパーフルオロアルキレン基である、請求項に記載の製造方法。
  10. 15は、直鎖のフッ素により置換されている炭素数2〜4のアルキレン基である、請求項またはに記載の製造方法。
  11. 15は、CF CF CH である、請求項8〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
JP2020008580A 2019-09-13 2020-01-22 フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法 Active JP6888698B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/032914 WO2021049361A1 (ja) 2019-09-13 2020-08-31 フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法
CN202080063857.1A CN114402011A (zh) 2019-09-13 2020-08-31 含氟代聚醚基化合物及其制造方法
EP20864031.8A EP4029898A4 (en) 2019-09-13 2020-08-31 FLUOROPOLYETHER GROUP CONTAINING COMPOUND AND PROCESS FOR PRODUCTION THEREOF
KR1020227008048A KR20220044813A (ko) 2019-09-13 2020-08-31 플루오로폴리에테르기 함유 화합물 및 그 제조 방법
US17/692,474 US20220235177A1 (en) 2019-09-13 2022-03-11 Fluoropolyether group containing compound and method for producing the same

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019167534 2019-09-13
JP2019167534 2019-09-13

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021046526A JP2021046526A (ja) 2021-03-25
JP6888698B2 true JP6888698B2 (ja) 2021-06-16

Family

ID=74877828

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020008580A Active JP6888698B2 (ja) 2019-09-13 2020-01-22 フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6888698B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4131740A (en) * 1977-04-20 1978-12-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Alkyl perfluoro-ω-fluoroformyl esters and their preparation
JPS60137928A (ja) * 1983-12-26 1985-07-22 Daikin Ind Ltd 新規含フツ素ポリエ−テルおよびその製法
JP4823410B2 (ja) * 2000-07-28 2011-11-24 ユニマテック株式会社 含フッ素重合体の製造方法
EP2723798A1 (en) * 2011-06-24 2014-04-30 Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A. (per)fluoropolyether block copolymers

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021046526A (ja) 2021-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4501111B2 (ja) ペルフルオロポリエーテル誘導体
RU2144044C1 (ru) Фторированные производные бисвинилоксиметана (варианты), полимеры и сополимеры на их основе
KR101298324B1 (ko) 하이드로플루오로에테르 화합물 및 그의 제조 방법과 용도
US6753301B2 (en) Thermally stable perfluoropolyethers and processes therefor and therewith
KR100292024B1 (ko) 신규한 포스파젠 유도체 및 퍼플루오로폴리에테르 기재의 오일 및 그리스용 안정화제로서의 이의 용도
JP7071365B2 (ja) (ペル)フルオロポリエーテルポリマー
JP5149885B2 (ja) ヘキサフルオロイソブチレンおよびそのより高い同族体およびそれらの誘導体のフルオロスルファート
EP3555173B1 (en) (per)fluoropolyether polymers
JP3012324B2 (ja) ヒドロキシ含有フルオロビニル化合物及びそのポリマー
JP2006312637A (ja) 脱ハロゲン化方法
WO2021049361A1 (ja) フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法
US9783483B2 (en) Process for producing fluorinated compound
JP6888698B2 (ja) フルオロポリエーテル基含有化合物およびその製造方法
EP0436628A1 (en) Fluorination of epoxides
US20040186211A1 (en) Thermally stable perfluoropolyethers and processes therefor and therewith
KR101141570B1 (ko) 펠리클 및 신규 함불소 중합체
JPWO2003037838A1 (ja) 含フッ素ジエン化合物および含フッ素重合体とその製造方法
WO2019131677A1 (ja) 含フッ素ジエン化合物、含フッ素重合体及びそれらの製造方法
JPWO2002088218A1 (ja) フッ素化されたポリオキシアルキレン化合物の製造方法
Howell et al. Synthesis of new linear perfluoroalkyl polyethers starting from diols and tetrafluoroethylene
JP2019035069A (ja) 含フッ素エーテル化合物の製造方法
JP2005068044A (ja) 含フッ素ジビニル化合物および、その製造方法
JP2001206864A (ja) 含フッ素化合物、その製造方法およびその重合体
JP2024074701A (ja) 含フッ素アルデヒド化合物の製造方法
JP2022014977A (ja) 含フッ素化合物並びにその重合体及び表面改質剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210420

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210503

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6888698

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151