JP6886576B2 - 地盤改良用負圧発生装置 - Google Patents

地盤改良用負圧発生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6886576B2
JP6886576B2 JP2017033478A JP2017033478A JP6886576B2 JP 6886576 B2 JP6886576 B2 JP 6886576B2 JP 2017033478 A JP2017033478 A JP 2017033478A JP 2017033478 A JP2017033478 A JP 2017033478A JP 6886576 B2 JP6886576 B2 JP 6886576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
ejector
storage tank
tank
negative pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017033478A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018138728A (ja
Inventor
哲平 秋本
哲平 秋本
上野 一彦
一彦 上野
熊谷 隆宏
隆宏 熊谷
翔大 森
翔大 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Penta Ocean Construction Co Ltd
Original Assignee
Penta Ocean Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Penta Ocean Construction Co Ltd filed Critical Penta Ocean Construction Co Ltd
Priority to JP2017033478A priority Critical patent/JP6886576B2/ja
Publication of JP2018138728A publication Critical patent/JP2018138728A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6886576B2 publication Critical patent/JP6886576B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は、真空圧密工法におけるドレーン材に通じる吸水パイプからエジェクターを使用して水を吸引する地盤改良用負圧発生装置に関する。
従来、地盤改良技術として真空圧密工法が広く知られている。この工法は、軟弱地盤中に埋め込んだドレーン材の端部に吸引パイプを連結し、その吸引パイプ内を減圧して圧密を促進させることによって軟弱地盤を早期に改良する工法である(例えば特許文献1)。
従来、この真空圧密工法では、吸引パイプ内を減圧する手段として気密室とその内部を減圧する真空ポンプを使用し、吸引パイプを気密室に連結させた状態で真空ポンプを作動させることによって地盤中に負圧を作用させていた。
しかしながら、真空ポンプを用いて吸引パイプ内を減圧する場合には、真空ポンプによって減圧された気密室内に集まる水を排水しなければならないため、高い排水能力を有する排水ポンプが必要であり、真空ポンプと高揚程の排水ポンプに係る費用が高価であり、また負圧発生装置として真空ポンプを用いる場合、地盤改良期間中において、冷却水を取り換えるなどの定期的なメンテナンスに手間がかかるという問題があった。
そこで、近年では、上述の真空ポンプを使用した工法の課題を鑑み、地盤内の減圧手段として真空ポンプに代えてエジェクターを使用した装置が開発されている(例えば、特許文献2を参照)。
この装置は、地盤改良用のドレーン材に通じる吸水パイプと、吸水パイプを通して吸引された水を貯留する貯水槽と、貯水槽内の水を駆動水とするエジェクターと、貯水槽内の水を排出する排水ポンプとを備え、エジェクターの吸引ポートに吸水パイプを連通させ、エジェクターを作動させて吸水パイプ内を減圧させ、かつ、エジェクターの排水ポートからの排水を貯水槽内に吐出させることにより貯水槽内の水をエジェクターの駆動水として循環使用するようになっている。
また、この地盤改良用負圧発生装置では、エジェクターを貯水槽内の底部に設置し、エジェクターの駆動水取り入れ口を貯水槽内の水面下に開口させ、且つエジェクターの排水ポートを水面上に開口させることにより、エジェクターの排水ポートが、常に貯留水の水面上に出た状態となるため、駆動水の排出の際の抵抗が、水面下にある場合に比べて小さくなり、エジェクターの能力を低下させずに効率よく稼働させることができるようになっている。
特開2001−226951号公報 特開2016−089401号公報
しかしながら、上述の如きエジェクターを使用した地盤改良用負圧発生装置では、エジェクターの吸水能力の更なる向上が望まれている。
一方、エジェクターの吸水能力の向上を図るために、より高い能力を有する駆動水供給ポンプを採用する場合には、駆動水供給ポンプが高価となる分、装置全体のコストが嵩むという問題があった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、駆動水供給ポンプの高性能化に頼ることなく、安価にエジェクターの吸水能力の向上を図ることができる地盤改良用負圧発生装置の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、地盤改良用のドレーン材と連通した吸水パイプと、該吸水パイプが吸引ポートに連通されたエジェクターと、該エジェクターの排出ポートより吐出された水が貯留される貯水槽と、該貯水槽内の底部に配置された排水ポンプとを備え、前記貯水槽内の水を駆動流体としてエジェクターを作動させ、前記吸水パイプ内を減圧し、該吸水パイプを通して吸引された水が前記貯水槽に排水されるようにした地盤改良用負圧発生装置において、前記貯水槽上に駆動水用貯水槽を備え、前記エジェクターは、前記駆動水用貯水槽より下、且つ、前記貯水槽内の水面より上の位置に排水ポートを下向きにして設置され、前記エジェクターに駆動水を供給する駆動水供給ポンプを前記駆動水用貯水槽に備えていることにある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記駆動水用貯水槽は、前記排水ポンプで汲み上げた水が貯留され、且つ、所定量を超えた水が外部に排水されるようにしたことにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記貯水槽を気密構造とするとともに、前記駆動水用貯水槽は、水中に設置され、取水口を通して外部より取水するようにした請求項1に記載の地盤改良用負圧発生装置。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1〜3の何れか一の構成に加え、前記貯水槽及び前記エジェクターを地表下に設置し、前記エジェクターと前記吸水パイプとの水頭差によるサイフォン効果によって吸水が促進されるようにしたことにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1〜4の何れか一の構成に加え、前記貯水槽を気密構造とするとともに、該貯水槽内の空気を吸引して減圧する真空ポンプを備えたことにある。
本発明に係る地盤改良用負圧発生装置は、請求項1に記載の構成を具備することによって、エジェクターの排水時の抵抗を軽減し、且つ、駆動水供給ポンプによる駆動水圧に加え、水の重力によって駆動水圧が増大し、高い吸水能力を発揮することができ、その分、駆動水供給ポンプを小型化し、費用の低減を図ることができる。また、貯水槽から余剰水を連続的に排水することができる。また、本発明において、駆動水がエジェクターよりも高い位置から供給されることによって、駆動水圧が増大する。
さらに、本発明において、請求項2に記載の構成を具備することによって、貯水槽内に排出された水を駆動水として循環使用することができ、駆動水用の供給源を別個に設ける必要がない。
また、本発明において、請求項3に記載の構成を具備することによって、豊富な駆動水を確保することができる。また、没水させることができない真空ポンプを使用する従来の吸引装置では適用できない水底地盤に対し、適用することができる。
また、本発明において、請求項4に記載の構成を具備することによって、サイフォン効果による吸水性能が増大し、圧密を促進することができる。
さらに、本発明において、請求項5に記載の構成を具備することによって、確実に地盤に対し高い負圧を作用させることができ、圧密を促進することができる。
本発明に係る地盤改良用負圧発生装置の実施態様の一例を示す概略断面図である。 図1中のエジェクターを示す断面図である。 本発明に係る地盤改良用負圧発生装置の他の実施態様の一例を示す概略断面図である。 従来の地盤改良用負圧発生装置の原理を用いた効果確認実験装置を示す概略断面図である。 本発明に係る地盤改良用負圧発生装置の原理を用いた効果確認実験装置を示す概略断面図である。 本発明に係る地盤改良用負圧発生装置の実施態様の他の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る地盤改良用負圧発生装置の実施態様のさらに他の一例を示す概略断面図である。
次に、本発明に係る地盤改良用負圧発生装置の第1の実施態様を図1、図2に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号1は、真空圧密工法によって改良しようとする軟弱地盤、符号2は軟弱地盤中に埋設したドレーン材である。
各ドレーン材2,2…は、例えば、キャップ付きのプラスチックボードドレーンを使用し、特に図示しないが、波型断面を有する芯材の両面が不織布等の透水性被覆材で被覆され、内外で土砂の流入が防止された状態で通水性が確保されている。
また、ドレーン材2,2…は、上端部に気密性が維持できる不透水部3(キャップ)を備え、不透水部3の端部が気密性を維持した状態で集水管4に連結されている。
各集水管4は、図には詳示してないが、1本の吸水パイプ5に集約して連結され、吸水パイプ5の端部が地盤改良用負圧発生装置6Aに連結されている。
地盤改良用負圧発生装置6Aは、ドレーン材2,2…と連通した吸水パイプ5と、吸水パイプ5が吸引ポート7に連通されたエジェクター8と、エジェクター8の排出ポート9より吐出された水が貯留される貯水槽10と、貯水槽10内の底部に配置された排水ポンプ11とを備え、貯水槽10内の水を駆動流体としてエジェクター8を作動させ、吸水パイプ5内を減圧し、吸水パイプ5を通して吸引された水が貯水槽10に排水されるようにしている。
貯水槽10は、中空函状に形成され、地表下に埋設されている。
また、貯水槽10は、所定の高さの溢流堰30によって貯水槽本体部31と排水部32とに隔てられ、貯水槽本体部31内が一定の水位に保たれるようにしている。
この貯水槽10は、貯水槽本体部31の底部に駆動水供給ポンプ16が設置され、貯水槽本体部31内の水を駆動水としてエジェクター8に供給するようになっている。
また、貯水槽10には、排水部32の底部に排水ポンプ11が設置され、溢流堰30を越流して排水部32内に流入した水を排水ポンプ11によって汲み上げ、外部に排水するようになっている。
排水ポンプ11には、揚水ポンプを使用し、所定の高さに取り付けられたセンサーによって水を検知した時に自動的に作動するようにしている。
エジェクター8は、貯水槽10内の水面より上の位置に排出ポート9を下向きにして設置され、貯水槽本体部31の底部に設置された駆動水供給ポンプ16より給水管17を通して駆動水が供給されるようになっている。尚、エジェクター8の向きは、噴射時に重力が最も効率的に作用する鉛直下向きとすることが望ましい。
駆動水供給ポンプ16は、揚水ポンプ等を使用し、底部に開口した取水口18と、駆動モータ19によって動作される水流発生機構(図示せず)と、水流発生機構から駆動水が送り出される送水口20とを備え、この送水口20から給水管17を介してエジェクター8の噴射ノズル21に駆動水が供給されるようになっている。
エジェクター8は、図2に示すように、吸引ポート7を有する中空のエジェクター本体22と、エジェクター本体22の一方から挿入された噴射ノズル21と、エジェクター本体22の他方から挿入されたディフューザー23(混合管)とを備え、ディフューザー23の絞り部に向けて噴射ノズル21から高速の駆動水が噴射される。
吸引ポート7には、吸水パイプ5の端部が気密性を維持させた状態で連結され、噴射ノズル21からディフューザー23に駆動水が噴射されることによってエジェクター本体22内が減圧され、それに伴い吸水パイプ5を通してドレーン材2,2…内を減圧し、軟弱地盤1の圧密が促進されるようになっている。
ディフューザー23の排出ポート9は、ラッパ状に拡開された形状をしており、駆動水はエジェクター8内でエネルギー損失が生じるような乱流状態になることなく滑らかにこの排出ポート9から貯水槽10に排出されるようになっている。
このエジェクター8は、特に図示しない支持体によって貯水槽10内の所望高さに設置され、常に貯水槽本体31内の水面より上の位置に排出ポート9を鉛直下向きにして設置されているので、排出ポート9の開口部が常に気中にあって前方抵抗が少なくなっている。また、重力の作用方向に従って鉛直下向きに噴射するため、噴射効率が高い。
また、このエジェクター8は、貯水槽10が地表下に設置されているので、エジェクター8と吸水パイプ5との水頭差によるサイフォン効果によって吸水が促進されるようになっている。
このように構成された地盤改良用負圧発生装置6Aでは、先ず、エジェクター8が動作可能な水位、即ち、排水ポンプ11及び駆動水供給ポンプ16の取水口が常に水面下となる水位となるように貯水槽10の貯水槽本体部31及び排水部32に予備水を注水しておく。
次に、駆動水供給ポンプ16を作動させてエジェクター8への駆動水の供給を開始し、エジェクター本体22内を減圧させ、吸水パイプ5を介してドレーン材2,2…内の水を吸い上げる。
この吸い上げられた水は、駆動水と共にエジェクター8の排出ポート9から貯水槽本体部31内に噴出されて貯水槽本体部31内に一時的に貯留され、駆動水として利用する。
その際、エジェクター8が排出ポート9を鉛直下向きにして設置されているので、噴射ノズル21より噴射される水は、駆動水供給ポンプ16の供給圧に加え重力が作用し、その状態で高速噴射される。
一方、貯水槽本体部31内の水位が一定以上に達すると、貯水槽本体部31内の水が溢流堰30を越流して排水部32内に流入し、その余剰水が排水ポンプ11によって汲み上げられ、外部に排水される。
貯水槽本体部31内の水位は、一定水位以下に抑えられ、常にエジェクター8の排出ポート9が水面上に位置するようになっており、エジェクター8は、常に、気中で鉛直下向きに噴射するため、排水時の前方抵抗が抑制されるとともに、重力を効果的に利用することができる。
よって、このエジェクター8は、駆動水供給ポンプ16に高価な高揚程のポンプを使用しなくとも高い吸水性能を発揮することができ、その分、コストを抑えることができる。また、エジェクター8は、豊富な水の供給源を必要とせず、かつドレーン材2,2…から吸引した水を循環して使用するための貯水場所の確保を必要としない。
尚、上述の実施例では、貯水槽10に溢流堰30で隔てられた貯留槽本体31と排水部32とを備えた例について説明したが、本発明はこの態様に限定されず、溢流堰30を設けなくともよい。その場合、駆動水供給ポンプ16よりも高い位置に排水ポンプ11を設置することによって、貯水槽10内の水位を所定の水位以下に維持しつつ、好適に駆動水をエジェクター8に供給できる。
次に、本発明に係る地盤改良用負圧発生装置の第2の実施態様を図3に示した実施例に基づいて説明する。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
この地盤改良用負圧発生装置6Bは、上述の装置6Aと同様に、吸水パイプ5が吸引ポート7に連通されたエジェクター8と、エジェクター8の排出ポート9より吐出された水が貯留される貯水槽10と、貯水槽10内の底部に配置された排水ポンプ11とを備え、貯水槽10内の水を駆動流体としてエジェクター8を作動させ、吸水パイプ5内を減圧し、吸水パイプ5を通して吸引された水が貯水槽10に排水されるようにしている。
また、地盤改良用負圧発生装置6Bは、貯水槽10上に駆動水用貯水槽12を備え、貯水槽10内の水が排水ポンプ11によって駆動水用貯水槽12に汲み上げられ、貯水槽10内の水が駆動水用貯水槽12を経てエジェクター8に駆動水として供給されるようになっている。
貯水槽10は、上面が閉鎖された中空函状に形成され、地表下に埋設されている。
また、この貯水槽10は、その底部に排水ポンプ11が設置され、排水ポンプ11により貯水槽10内の水が汲み上げられる。
排水ポンプ11には、揚水ポンプを使用し、所定の高さに取り付けられたセンサーによって水を検知した時に自動的に作動し、貯水槽10内の水位が所定の高さ以上にならないようにしている。
駆動水用貯水槽12は、排水ポンプ11より汲み上げた水が貯留される駆動水貯水槽本体13と、駆動水貯水槽本体13と越流堰14によって隔てられた排水槽15とを備え、駆動水貯水槽本体13に常に駆動水を貯留しておくとともに、一定量を超えた水が排水槽15に越流し、排水槽15から外部に排水されるようになっている。
エジェクター8は、駆動水用貯水槽12より下、且つ、貯水槽10内の水面より上の位置に排出ポート9を鉛直下向きにして設置され、駆動水貯水槽本体13の底部に設置された駆動水供給ポンプ16より給水管17を通して駆動水が供給されるようになっている。
また、このエジェクター8では、駆動水用貯水槽12及び駆動水供給ポンプ16がエジェクター8よりも所定の高さ分だけ高い位置にあり、その分、水の重力によって駆動水を供給する圧力が高くなっている。
このように構成された地盤改良用負圧発生装置6Bでは、先ず、エジェクター8が動作可能な水位、即ち、排水ポンプ11及び駆動水供給ポンプ16の取水口が常に水面下となる水位となるように貯水槽10及び駆動水用貯水槽12内に予備水を注水しておく。
次に、駆動水供給ポンプ16を作動させてエジェクター8への駆動水の供給を開始し、エジェクター本体22内を減圧させ、吸水パイプ5を介してドレーン材2,2…内の水を吸い上げる。
この吸い上げられた水は、駆動水と共にエジェクター8の排出ポート9から貯水槽10内に噴出されて貯水槽10内に一時的に貯留され、駆動水として利用する。
その際、エジェクター8が駆動水用貯水槽12及び駆動水供給ポンプ16よりも低い位置にあり、また、排出ポート9を鉛直下向きにして設置されているので、噴射ノズル21には、駆動水供給ポンプ16の供給圧に加え、重力作用が加わり、その状態で駆動水が高速噴射される。
一方、貯水槽10内に貯留された水は、排水ポンプ11によって駆動水貯水槽本体13に汲み上げられ、貯水槽10内の水位は常に一定水位以下に抑えられ、常にエジェクター8の排出ポート9が水面上に位置するようになっており、エジェクター8は、常に、気中で鉛直下向きに噴射するため、排水時の前方抵抗が抑制されるとともに、重力を効果的に利用した状態になっている。
よって、このエジェクター8は、駆動水供給ポンプ16に高価な高揚程のポンプ使用しなくとも高い吸水性能を発揮することができ、その分、コストを抑えることができる。また、エジェクター8は、豊富な水の供給源を必要とせず、かつドレーン材2,2…から吸引した水を循環して使用するための貯水場所の確保を必要としない。
駆動水用貯水槽12内に貯留される水は、排水ポンプ11による汲み上げ量に比べ駆動水として供給する量が少なく、貯留水の水位が越流堰14より高くなると排水槽15側に越流し、排水槽15から外部に排出される。即ち、駆動水として利用する量以外の水は、外部に排水されるようになっている。
更に、エジェクター8を地表下に設置された貯水槽10内の所定の位置に設置することで、吸引ポート7を貯水槽10内の低い部分に位置させることができるため、ドレーン材2,2…からの揚程を低くでき、吸水時の負圧損失を低減できる。
以下に、本発明に係る地盤改良用負圧発生装置の効果確認実験の結果について説明する。尚、上述の実施例と同一の構成には同一符号を付して説明する。
図4は、従来の地盤改良用負圧発生装置の原理を使用した装置(ケース1という)であって、貯水槽10内に駆動水供給ポンプ16及びエジェクター8を配置し、エジェクター8がその排出ポート9を水中且つ横向きにして設置されている。尚、本ケースでは、実験の便宜上、貯水槽10内の水をエジェクター8によって吸引し、その吸引流量を流量計24によって測定した。
図5は、本発明に係る地盤改良用負圧発生装置6Bの原理を使用した装置であって、貯水槽10上に排水ポンプ11で汲み上げた水が貯留される駆動水用貯水槽12を備え、エジェクター8は、駆動水用貯水槽12より下、且つ、貯水槽10内の水面より上の位置に排出ポート9を下向きにして設置されている。
尚、ケース2乃至3では、実験の便宜上、貯水槽10内の水を吸引用貯水槽25にポンプで汲み上げ、吸引用貯水槽25内の水をエジェクター8で吸引し、その吸引流量を流量計24によって測定した。また、図5の装置では、ケース3における吸引用貯水槽25の位置をケース2の場合よりも高い位置とし、吸水水頭が異なる場合についても実験を行った。
尚、ケース1乃至3で使用する排水ポンプ11、駆動水供給ポンプ16及びエジェクター8は、ケース1乃至3において同一のものを使用している。
表1にケース1乃至3の効果を比較した結果を示す。
Figure 0006886576
ケース2に示す本発明に係る地盤改良用負圧発生装置6Bは、エジェクター8が駆動水用貯水槽12及び駆動水供給ポンプ16より低い位置にあり、また、排出ポート9を下向きにして設置されているので、噴射ノズル21には、駆動水供給ポンプ16の供給圧に加え、重力作用が加わり、且つ、常に、気中に向けて排水するため、排水時の前方抵抗が抑制された状態になっており、ケース1に比べ吸水流量が増大した。
さらに、ケース3では、水頭差を大きくしたことでサイフォン効果によって、ケース2よりもさらに吸水流量が増大した。
尚、この地盤改良用負圧発生装置6は、上述の実施例に限定されず、例えば、図6に示す装置6Cのように、貯水槽10及び駆動水用貯水槽12を一本の鋼管26によって構成してもよい。
また、上述の実施例では、貯水槽10内の水を駆動水用貯水槽12に排水ポンプ11で汲み上げ、それを駆動水として利用した例について説明したが、図7に示す装置6Dのように、貯水槽10内を気密状態とした上で駆動水用貯水槽12を水中に設置し、取水口27を通して外部より取り込めるようにしてもよい。その際、貯水槽10内の水は、排水ポンプ11によって直接外部に排水される。
また、本発明に係る地盤改良用負圧発生装置6では、貯水槽10を気密構造とし、貯水槽10内を真空ポンプにて減圧させるようにしてもよく、その場合には、エジェクター8による吸引効果に真空ポンプの吸引効果が加わることにより高い圧密効果を確保することができる。
1 軟弱地盤
2 ドレーン材
3 不透水部
4 集水管
5 吸水パイプ
6 地盤改良用負圧発生装置
7 吸引ポート
8 エジェクター
9 排出ポート
10 貯水槽
11 排水ポンプ
12 駆動水用貯水槽
13 駆動水貯水槽本体
14 越流堰
15 排水槽
16 駆動水供給ポンプ
17 給水管
18 取水口
19 駆動モータ
20 送水口
21 噴射ノズル
22 エジェクター本体
23 ディフューザー
24 流量計
25 吸水用貯水槽
26 鋼管

Claims (5)

  1. 地盤改良用のドレーン材と連通した吸水パイプと、該吸水パイプが吸引ポートに連通されたエジェクターと、該エジェクターの排出ポートより吐出された水が貯留される貯水槽と、該貯水槽内の底部に配置された排水ポンプとを備え、前記貯水槽内の水を駆動流体としてエジェクターを作動させ、前記吸水パイプ内を減圧し、該吸水パイプを通して吸引された水が前記貯水槽に排水されるようにした地盤改良用負圧発生装置において、
    前記貯水槽上に駆動水用貯水槽を備え、
    前記エジェクターは、前記駆動水用貯水槽より下、且つ、前記貯水槽内の水面より上の位置に排水ポートを下向きにして設置され、
    前記エジェクターに駆動水を供給する駆動水供給ポンプを前記駆動水用貯水槽に備えていることを特徴とする地盤改良用負圧発生装置。
  2. 前記駆動水用貯水槽は、前記排水ポンプで汲み上げた水が貯留され、且つ、所定量を超えた水が外部に排水されるようにした請求項1に記載の地盤改良用負圧発生装置。
  3. 前記貯水槽を気密構造とするとともに、前記駆動水用貯水槽は、水中に設置され、取水口を通して外部より取水するようにした請求項1に記載の地盤改良用負圧発生装置。
  4. 前記貯水槽及び前記エジェクターを地表下に設置し、前記エジェクターと前記吸水パイプとの水頭差によるサイフォン効果によって吸水が促進されるようにした請求項1〜3の何れか一に記載の地盤改良用負圧発生装置。
  5. 前記貯水槽を気密構造とするとともに、該貯水槽内の空気を吸引して減圧する真空ポンプを備えた請求項1〜4の何れか一に記載の地盤改良用負圧発生装置。
JP2017033478A 2017-02-24 2017-02-24 地盤改良用負圧発生装置 Active JP6886576B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017033478A JP6886576B2 (ja) 2017-02-24 2017-02-24 地盤改良用負圧発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017033478A JP6886576B2 (ja) 2017-02-24 2017-02-24 地盤改良用負圧発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018138728A JP2018138728A (ja) 2018-09-06
JP6886576B2 true JP6886576B2 (ja) 2021-06-16

Family

ID=63451333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017033478A Active JP6886576B2 (ja) 2017-02-24 2017-02-24 地盤改良用負圧発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6886576B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113738031B (zh) * 2021-09-16 2022-11-15 科顺防水科技股份有限公司 一种排水槽接头

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1023555C2 (nl) * 2003-05-28 2004-12-03 Bos & Kalis Baggermaatsch Werkwijze en samenstel voor het onttrekken of toevoeren van stoffen uit/aan een bodemlichaam.
JP5305957B2 (ja) * 2009-02-06 2013-10-02 五洋建設株式会社 吸引力発生装置及び真空圧密地盤改良工法
JP5717061B2 (ja) * 2010-10-29 2015-05-13 一般社団法人グリーンディール推進協会 真空吸引処理方法および真空吸引処理システム
JP2015158311A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱交換装置、ヒートポンプ装置及びそれらの運転方法
JP6338890B2 (ja) * 2014-03-07 2018-06-06 東日本旅客鉄道株式会社 取水装置
JP6439110B2 (ja) * 2014-10-31 2018-12-19 五洋建設株式会社 エジェクターポンプを使用した地盤改良用負圧駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018138728A (ja) 2018-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5578715B2 (ja) 真空圧密システム及び真空圧密方法
JP2010036151A (ja) 揚砂装置
CN105253277B (zh) 一种空压机压载半潜船压载舱下潜辅助系统及方法
JP6886576B2 (ja) 地盤改良用負圧発生装置
JPH03151422A (ja) 掘削吸引口
JP6439110B2 (ja) エジェクターポンプを使用した地盤改良用負圧駆動装置
KR20180096868A (ko) 공기유입방지 및 고양정 흡입이 가능한 월류형 취배수 장치
JP2011245414A (ja) 噴射式揚砂システム
JP5505964B2 (ja) サイフォンによる吸引力発生装置、吸引力発生方法及び真空圧密地盤改良工法
JP6587184B2 (ja) 地盤改良装置及び地盤改良工法
CN206608317U (zh) 一种噪音小防堵塞的轴流泵
JP2022090942A (ja) サイホン排水システム
JP5808008B2 (ja) 吸引力発生装置および真空圧密地盤改良工法
CN105821815B (zh) 一种用于过流鼻坎的防护装置
CN105672216B (zh) 一种过流鼻坎的防护装置
JP4203974B2 (ja) ダム用魚道
JP2018091218A (ja) ポンプ装置、及びこれに用いられる真空発生装置
CN109869491A (zh) 潜水泵的进水阀
JP6027868B2 (ja) 揚砂装置
JP5923787B2 (ja) 揚砂方法
JPS6327098Y2 (ja)
JP6196526B2 (ja) 揚砂管の閉塞防止装置および揚砂装置
JP5731129B2 (ja) 吸水型地盤締固め装置及び吸水型地盤締固め方法
JP2021177050A (ja) 排水装置およびサイフォン装置
JP2018520294A (ja) 高圧吐出が可能な水移送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6886576

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150