JP6587184B2 - 地盤改良装置及び地盤改良工法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は、地盤に埋設したドレーン材に負圧を作用させることにより軟弱地盤を圧密沈下させる為の地盤改良装置及び地盤改良工法に関する。
従来、軟弱地盤の改良には、軟弱地盤に複数のドレーン材を打設し、各ドレーン材に負圧を作用させ、軟弱地盤中の間隙水を地上に排水しつつ地表面を圧密沈下させる真空圧密ドレーン工法が広く用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
その際に使用される排水装置は、地中に埋設されたプラスチックドレーン等のドレーン材と、各ドレーン材が連通接続されている地表部に水平方向に向けて配置された集水管と、各集水管の端部が連通接続されたヘッダーパイプと、ヘッダーパイプと連通接続されたポンプユニットとを備え、ポンプユニットを稼働させ、各集水管に負圧を生じさせることにより各ドレーン材を通して地盤中の間隙水が吸引され、集水管及びヘッダーパイプを通して貯水槽等に排水されるようになっている。
特開2002−242171号公報
しかしながら、上述の如き従来の技術では、地形等の影響でポンプユニットの設置高さが改良対象地盤の地表面より高くならざるを得ない場合や、圧密に伴い地表面が沈下し、ポンプユニットの設置高さと吸水点との間の高低差(水位差)が拡大するような場合、ポンプユニットの設置高さと吸水点との間の高低差(水位差)によって地盤に作用する負圧が低下し、圧密作業の効率が低下するという問題があった。
一方、このような高低差による負圧低下を防止する為には、貯水槽やポンプユニットを改良地盤の表面部に埋設することも考えられるが、改良域上部に盛り土を行う場合等には、貯水槽やポンプユニットが撤去できずに地中に残置されてしまうという問題があった。
更に、従来工法で使用されるポンプユニットは、非常に高価なうえ、定格出力が大きく使用電力も大きい為、導入費用及びランニングコストが嵩むという問題もあった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、圧密沈下等に伴う負圧損失の影響を抑え、効率良く作業を行うことができる地盤改良装置及び地盤改良工法の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、地盤中に埋設された複数のドレーン材と、該各ドレーン材が連通されている集水管とを備え、該集水管に負圧を生じさせ、前記各ドレーン材を通して地盤中の間隙水を吸引するようにしている地盤改良装置において、前記集水管及び/又は集水管が接続されるヘッダーパイプは、前記各ドレーン材又は集水管が連通された管本体と、該管本体の排水側端部に噴射口を向けて管本体内に配置されるノズルと、該ノズルと連通接続された状態で前記管本体内に挿通された駆動流体供給用内管とを備え、駆動流体供給手段より前記駆動流体供給用内管を通して前記ノズルに駆動流体が供給されるようにしている地盤改良装置にある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記地盤表面を覆う気密シートを備え、該気密シート下に前記集水管が配置され、前記集水管と前記各ドレーン材の上端部とが前記気密シート下で連通されていることにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の構成に加え、前記管本体の排水側端部には、ディフューザーが介在されていることにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1〜3の何れか1の構成に加え、前記集水管又はヘッダーパイプは、地上に設置されたポンプユニットと連通接続されていることにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1〜4の何れか1の構成に加え、前記駆動流体供給手段は、前記集水管又は前記ヘッダーパイプを通して吸引された地盤中の間隙水を貯留する貯水槽と、前記貯水槽内の水を排水する駆動用ポンプとを備え、該駆動用ポンプが前記駆動流体供給用内管と連通接続されていることにある。
請求項6に記載の発明の特徴は、請求項1〜5の何れか1の構成に加え、前記管本体の端部を閉鎖する着脱可能なエンドキャップを備え、該エンドキャップに前記駆動流体供給用内管が貫通した状態に支持され、前記駆動流体供給用内管が前記管本体より取り外せるようにしたことにある。
請求項7に記載の発明の特徴は、地盤中に埋設された複数のドレーン材が連通されている集水管を地表部に配置し、該集水管に負圧を生じさせ、前記各ドレーン材を通して地盤中の間隙水を吸引し、地表面を圧密沈下させる地盤改良工法において、前記集水管及び/又は集水管が接続されるヘッダーパイプには、前記各ドレーン材又は集水管が連通された管本体と、該管本体の端部排水口に噴射口を向けて前記管本体内に配置されたノズルと、前記管本体内に挿通され、前記ノズルに駆動流体を供給する駆動流体供給用内管とを備え、前記駆動流体供給用内管を通して前記ノズルに駆動流体を供給し、前記ノズルより駆動流体を噴射させ、前記集水管及び/又は前記ヘッダーパイプ内に負圧を生じさせることにある。
請求項8に記載の発明の特徴は、請求項7の構成に加え、前記地盤表面を覆う気密シート下に前記ドレーン材の上端が接続された通水層を形成するとともに、該通水層内に前記集水管を配置し、前記ノズルより駆動流体を噴射させ、前記集水管内に負圧を生じさせることにより、前記通水層を介して前記各ドレーン材に負圧を生じさせることにある。
請求項9に記載の発明の特徴は、請求項7又は8の構成に加え、前記各集水管を地上に設置されたポンプユニットに連通接続し、前記ポンプユニットを稼働させて前記集水管に負圧を作用させることにある。
請求項10に記載の発明の特徴は、請求項9の構成に加え、前記ポンプユニットを一定時間稼働させた後、停止させることにある。
本発明に係る地盤改良装置は、上述したように、地盤中に埋設された複数のドレーン材と、該各ドレーン材が連通されている集水管とを備え、該集水管に負圧を生じさせ、前記各ドレーン材を通して地盤中の間隙水を吸引するようにしている地盤改良装置において、前記集水管及び/又は集水管が接続されるヘッダーパイプは、前記各ドレーン材又は集水管が連通された管本体と、該管本体の排水側端部に噴射口を向けて管本体内に配置されるノズルと、該ノズルと連通接続された状態で前記管本体内に挿通された駆動流体供給用内管とを備え、駆動流体供給手段より前記駆動流体供給用内管を通して前記ノズルに駆動流体が供給されるようにしていることにより、吸水地点付近に設置される集水管又はヘッダーパイプがエジェクタ構造を成し、当該集水管又はヘッダーパイプ内に負圧が生じるので、圧密に伴い地表面が沈下した場合等の圧力損失を抑制し、効率良く圧密作業を行うことができる。また、エジェクタ構造を成す集水管を用いるので、高価な真空ポンプ等からからなるポンプユニットを省くことも可能となる。
また、本発明において、前記地盤表面を覆う気密シートを備え、該気密シート下に前記集水管が配置され、前記集水管と前記各ドレーン材の上端部とが前記気密シート下で連通されていることにより、地盤表層部に効率的且つ安価に負圧環境を設けることができる。
更に、本発明において、前記管本体の排水側端部には、ディフューザーが介在されていることにより、効率的に集水管又はヘッダーパイプ内を減圧することができる。
更にまた、本発明において、前記集水管又はヘッダーパイプは、地上に設置されたポンプユニットと連通接続されていることにより、地形等の影響でポンプユニットの設置高さが改良対象地盤の地表面より高くならざるを得ない場合や、圧密に伴い地表面が沈下し、ポンプユニットの設置高さと吸水点との間の高低差(水位差)が拡大するような場合における圧力損失(ヘッドロス)の影響を抑制することができる。
また、本発明において、前記駆動流体供給手段は、前記集水管又は前記ヘッダーパイプを通して吸引された地盤中の間隙水を貯留する貯水槽と、前記貯水槽内の水を排水する駆動用ポンプとを備え、該駆動用ポンプが前記駆動流体供給用内管と連通接続されていることにより、汲み上げた地盤中の間隙水を駆動流体として循環させることができる。
更に、本発明において、前記管本体の端部を閉鎖する着脱可能なエンドキャップを備え、該エンドキャップに前記駆動流体供給用内管が貫通した状態に支持され、前記駆動流体供給用内管が前記管本体より取り外せるようにしたことにより、上部に盛り土を施工する場合などでも、駆動流体供給用内管を再利用することができる。
本発明に係る地盤改良工法は、上述したように、地盤中に埋設された複数のドレーン材が連通されている集水管を地表部に配置し、該集水管に負圧を生じさせ、前記各ドレーン材を通して地盤中の間隙水を吸引し、地表面を圧密沈下させる地盤改良工法において、前記集水管及び/又は集水管が接続されるヘッダーパイプには、前記各ドレーン材又は集水管が連通された管本体と、該管本体の端部排水口に噴射口を向けて前記管本体内に配置されたノズルと、前記管本体内に挿通され、前記ノズルに駆動流体を供給する駆動流体供給用内管とを備え、前記駆動流体供給用内管を通して前記ノズルに駆動流体を供給し、前記ノズルより駆動流体を噴射させ、前記集水管及び/又は前記ヘッダーパイプ内に負圧を生じさせることにより、吸水地点付近に設置される集水管又はヘッダーパイプがエジェクタ構造を成し、当該集水管又はヘッダーパイプ内に負圧が生じるので、圧密に伴い地表面が沈下した場合等であっても、圧力損失を抑制し、効率良く圧密作業を行うことができる。
また、本発明において、前記地盤表面を覆う気密シート下に前記ドレーン材の上端が接続された通水層を形成するとともに、該通水層内に前記集水管を配置し、前記ノズルより駆動流体を噴射させ、前記集水管内に負圧を生じさせることにより、前記通水層を介して前記各ドレーン材に負圧を生じさせることにより、地盤表層部において良好な負圧環境下で改良作業を行うことができる。
また、本発明において、前記各集水管を地上に設置されたポンプユニットに連通接続し、前記ポンプユニットを稼働させて前記集水管に負圧を作用させることにより、ポンプユニットと各集水管のエジェクタ効果との相乗効果によって効率良く作業を行えるとともに、ポンプユニットの設置高さと吸水点との間の高低差(水位差)が拡大するような場合における圧力損失(ヘッドロス)の影響を抑制することができる。
更に、本発明において、前記ポンプユニットを一定時間稼働させた後、停止させることにより、定格出力が大きく使用電力も大きいポンプユニットの使用を最低限に留めることができ、ランニングコストの低減を図ることができる。
本発明に係る地盤改良装置の使用態様の概略を示す平面図である。 同上の縦断面図である。 図1中の集水管を示す断面図である。 集水管の他の一例を示す断面図である。 (a)は本発明に係る地盤改良装置の使用態様の他の一例の概略を示す縦断面図、(b)は同平面図である。 本発明に係る地盤改良装置の使用態様の更に他の一例の概略を示す平面図である。 本発明に係る地盤改良装置の使用態様の更に他の一例の概略を示す縦断面図である。
次に、本発明に係る地盤改良装置の実施態様を図1〜図3に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号1は軟弱地盤等からなる地盤、符号2は地盤の地盤改良工法に使用される地盤改良装置である。
地盤改良装置2は、図1、図2に示すように、地盤1中に上下に向けて埋設された複数のドレーン材3,3...と、各ドレーン材3,3...が連通接続された集水管4,4...とを備え、各集水管4,4...の一端がヘッダーパイプ5を介して地上に設置されたポンプユニット6に接続され、吸水された地盤中の間隙水が貯水槽7に排水されるようになっている。
ポンプユニット6の態様は、特に限定されないが、例えば、一般的に使用される真空ポンプや排水ポンプで構成されたものでもよく、また、真空ポンプと排水ポンプとの2種類のポンプを備え、ヘッダーパイプ5と連通させたタンク内部の空気を真空ポンプで排出して減圧するとともに、当該タンク内部に揚水された水を排水ポンプで貯水槽7に排出する構造のもの等を用いてもよい。
ドレーン材3,3...は、例えば、プラスチックボードドレーンが使用され、特に図示しないが、波型断面を有する芯材の両面が不織布等の透水性被覆材で被覆され、各ドレーン材3,3...の内外が土砂の流入が防止された状態で連通している。尚、ドレーン材3,3...は、プラスチックボードドレーンに限定されず、例えば、合成樹脂繊維製の多孔質材からなるケミカルドレーンやペーパードレーン等を使用してもよい。
このドレーン材3,3...の上端は、不透水性の連結キャップ8を介して通水ホース9に連結され、各通水ホース9の他端が集水管4,4...に連通接続されている。
また、各ドレーン材3,3...は、その上端部(キャップ部)を地盤1の地表から所望の深さまで埋め込むことにより、地盤1表層部が気密シール層を成し、ドレーン材3,3...の内外で好適に圧力差が生ずるようになっている。
各集水管4,4...は、図3に示すように、互いに水平且つ平行に向けて改良対象地盤の地表部1aに設置され、各ドレーン材3,3...が連通接続された管本体10と、管本体10の排水側端部11に噴射口12aを向けて管本体10内に配置されるノズル12と、ノズル12と連通接続された状態で管本体10内に挿通された駆動流体供給用内管13とを備え、駆動流体供給手段より駆動流体供給用内管13を通してノズル12に駆動流体が高圧で供給されるようになっている。
管本体10は、長尺筒状に形成され、その筒軸方向に間隔を置いて通水ホース9が連通接続される複数の連結部10a,10a...を備え、一方(ヘッダーパイプ5側)の排水側端部11が可撓性を有する連結ホース14を介してヘッダーパイプ5に接続され、他端がエンドキャップ15により閉鎖され、内部の気密性が保たれている。尚、本実施例では、排水側端部11が管本体10の端部に同径の短管を接続して形成されているが、排水側端部11は、管本体10と一体でもよい。
駆動流体供給用内管13は、管本体10に比べ管径の小さな長尺筒状に形成され、一端が可撓性を有する連結ホース17を介して駆動流体供給手段に接続され、他端にノズル12が同軸配置に接続されている。
駆動流体供給用内管13のノズル側端部は、管本体10の内周部に突設された取付保持具16に挿抜可能に支持され、ノズル12の吐出口12aと排水側端部11の中心とが管軸方向で連続した状態に保持されている。
よって、この駆動流体供給用内管13は、先端部が管本体10の内周面に取付保持具16を介して支持され、基端側が挿通孔15aを通してエンドキャップ15に貫通した状態に支持され、管本体10内の略中央に配置され、管本体10と二重管構造を成している。
駆動流体供給手段は、例えば、図1に示すように、貯水槽7内に設置された水中ポンプからなる駆動用ポンプ18と、ヘッダーパイプ5の対岸側に設置された分配パイプ19と、駆動用ポンプ18と分配パイプ19とを結ぶ給水管20とを備え、給水管20を通して貯水槽7に貯留された地盤中の間隙水を各集水管4,4...の駆動流体供給用内管13に分配し、ノズル12に高圧で駆動流体である水を供給するようになっている。
次に、この装置を使用した地盤改良工法について説明する。
この工法では、先ず、ポンプユニット6の稼働を開始し、各集水管4,4...の管本体10内に負圧を作用させ、各ドレーン材3,3...内を減圧することにより、ドレーン材3,3...を通して地盤中の間隙水を吸水し、圧密を促進するとともに、汲み上げた地盤中の間隙水を貯水槽7に貯留する。
また、それと同時に駆動流体供給手段から各集水管4,4...の駆動流体供給用内管13に駆動流体である水の供給を開始し、その水をノズル12より管本体10の排水側端部11に向けて高圧のジェット流として噴射させる。
これにより、噴射された水の水流に周囲の水が巻き込まれ、そのエジェクタ効果によって排水側端部11よりも上流側、即ち、管本体10内に負圧が作用し、それに伴いドレーン材3,3...内が減圧される。
よって、管本体10内には、ポンプユニット6による負圧と、集水管4,4...のエジェクタ効果による負圧とが同時に作用し、それによって各ドレーン材3,3...内が減圧され、圧密が促進され、汲みあげられた水が貯水槽7に貯留される。
また、貯水槽7に貯留された水は、駆動用ポンプ18によって駆動流体として集水管4,4...の駆動流体供給用内管13に供給され、貯水槽7と集水管4,4...との間で循環するようになっている。
このように圧密が促進されると、改良対象地盤1の地表が沈下し、ポンプユニット6の設置高さと吸水点との間の高低差(水位差)が拡大し、ポンプユニット6による汲み上げ量が低下する。
一方、エジェクタ構造を成す各集水管4,4...は、沈下する改良地盤範囲の地表面1aに設置されているので、吸水点とともに沈下に追従して変位し、分配パイプ19が設置された現地上面と集水管4,4...との間の高低差(水位差)が拡大してもその水位差によって供給圧が上昇するので影響が少なく、各集水管4,4...のエジェクタ構造による負圧が安定して管本体10内に作用する。
よって、地表面の沈下による圧力損失(ヘッドロス)が増大し、ポンプユニット6による汲み上げ効率が低下しても、その損失を各集水管4,4...のエジェクタ効果で補い、安定して圧密を促進することができる。
尚、ポンプユニット6は、一定時間稼働させ、ポンプユニット6の設置高さと吸水点との間の高低差(水位差)が拡大し、ポンプユニット6による汲み上げ量が基準の量にまで低下した後、停止させてもよく、それによって、定格出力が大きく使用電力も大きいポンプユニット6の使用を最低限に留め、ランニングコストの低減を図ることができる。
また、本願の地盤改良工法では、揚水量の増減及び集水管4,4...内の負圧の増減を観測しつつ行い、その観測値に応じてポンプユニット6の稼働と停止を行うようにしてもよい。
次に、必要に応じて改良対象地盤の地表面1a上に盛り土をし、盛り土の荷重圧によって更に圧密を促進する。
そして、最後に、管本体10の端部からエンドキャップ15とともに、ノズル12及び駆動流体供給用内管13を抜き出して撤去し、作業が終了する。
尚、上述の実施例では、ポンプユニット6を使用した例について説明したが、状況に応じて、ポンプユニット6を用いずに各集水管4,4...のエジェクタ効果による負圧のみで圧密作業を行うようにしてもよい。
その場合、高価な真空ポンプ等からなるポンプユニット6の導入費用が不要になるとともに、ランニングコストの低コスト化を図ることができる。
尚、集水管4の態様は、上述の実施例に限定されず、図4に示すように、管本体10の排水側端部11にディフューザーを介在させ、その位置に合わせてノズル12を設置してもよい。
排水側端部11を成すディフューザーは、管本体10の内径に比べて小さい縮径部11aと、縮径部11aの上下流側にそれぞれ形成されたテーパ部11b,11cとからなるダクト状に形成され、上流側が管本体10に連結され、下流側が可撓性を有する連結ホース14を介してヘッダーパイプ5に接続されている。
そして、噴射された水は、ディフューザー11で流速が増すため、ベンチュリ効果によって圧力が低下し、この減圧された水流に周囲の水が巻き込まれ、ディフューザー11の上流側、即ち、管本体10内に負圧が作用するようになっている。
また、上述の実施例では、ドレーン材3,3...に垂直ドレーンを用いた例について説明したが、図5に示すように、水平ドレーン21,21...を用いた場合にも適用することができる。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
更に、上述の実施例では、各集水管4,4...にエジェクタ構造を備えた例について説明したが、図6に示すように、各集水管22,22...が接続されるヘッダーパイプ23にエジェクタ構造を備えるようにしてもよく、集水管22,22...及びヘッダーパイプ23の双方にエジェクタ構造を備えるようにしてもよい。尚、同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
更にまた、本願発明の地盤改良装置30は、図7に示すように、地盤1表面を覆う気密シート31と、気密シート31下に配置され、ドレーン材32,32...の上端が接続された砂等からなる通水層33とを備え、気密シート31下に集水管4が配置され、集水管4と各ドレーン材32,32...とが気密シート31下の通水層33を介して連通されているものであってもよい。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
尚、この実施例において集水管4の管本体10には、その筒軸方向に間隔を置いて管本体10の内外に連通した複数の連通孔34,34...を備えている。この連通孔34は、フィルターを備え、通気性及び通水性を有するが、砂等の異物を管本体10内に浸入させないようになっている。
この地盤改良装置30を使用した改良工法では、ポンプユニット6を稼働させ、ノズル12より駆動流体を噴射し、集水管4内に負圧が生じさせると、地盤表面が気密シート31で覆われているので、通水層33に負圧が作用し、通水層33を介して各ドレーン材32,32...に負圧が伝達されるようになっている。
尚、図6の実施例では、通水層33を設けた場合について説明したが、通水層33を設けず、気密シート31と地表面との間に集水管4を配置し、この集水管4にドレーン材の上端が気密シート31下で通水ホース15等を介して接続させるようにしてもよい。
1 地盤(軟弱地盤)
2 地盤改良装置
3 ドレーン材
4 集水管
5 ヘッダーパイプ
6 ポンプユニット
7 貯水槽
8 連結キャップ
9 通水ホース
10 管本体
11 排水側端部
12 ノズル
13 駆動流体供給用内管
14 連結ホース
15 エンドキャップ
16 取付保持具
17 連結ホース
18 駆動用ポンプ
19 分配パイプ
20 給水管
21 水平ドレーン
22 集水管
30 地盤改良装置
31 気密シート
32 ドレーン材
33 通水層
34 連通孔

Claims (10)

  1. 地盤中に埋設された複数のドレーン材と、該各ドレーン材が連通されている集水管とを備え、該集水管に負圧を生じさせ、前記各ドレーン材を通して地盤中の間隙水を吸引するようにしている地盤改良装置において、
    前記集水管及び/又は集水管が接続されるヘッダーパイプは、前記各ドレーン材又は集水管が連通された管本体と、該管本体の排水側端部に噴射口を向けて管本体内に配置されるノズルと、該ノズルと連通接続された状態で前記管本体内に挿通された駆動流体供給用内管とを備え、
    駆動流体供給手段より前記駆動流体供給用内管を通して前記ノズルに駆動流体が供給されるようにしていることを特徴とする地盤改良装置。
  2. 前記地盤表面を覆う気密シートを備え、
    該気密シート下に前記集水管が配置され、前記集水管と前記各ドレーン材の上端部とが前記気密シート下で連通されている請求項1に記載の地盤改良装置。
  3. 前記管本体の排水側端部には、ディフューザーが介在されている請求項1又は2に記載の地盤改良装置。
  4. 前記集水管又はヘッダーパイプは、地上に設置されたポンプユニットに連通接続されている請求項1〜3の何れか1に記載の地盤改良装置。
  5. 前記駆動流体供給手段は、前記集水管又は前記ヘッダーパイプを通して吸引された地盤中の間隙水を貯留する貯水槽と、前記貯水槽内の水を排水する駆動用ポンプとを備え、該駆動用ポンプが前記駆動流体供給用内管と連通接続されている請求項1〜4の何れか1に記載の地盤改良装置。
  6. 前記管本体の端部を閉鎖する着脱可能なエンドキャップを備え、該エンドキャップに前記駆動流体供給用内管が貫通した状態に支持され、前記駆動流体供給用内管が前記管本体より取り外せるようにした請求項1〜5の何れか1に記載の地盤改良装置。
  7. 地盤中に埋設された複数のドレーン材が連通されている集水管を地表部に配置し、該集水管に負圧を生じさせ、前記各ドレーン材を通して地盤中の間隙水を吸引し、地表面を圧密沈下させる地盤改良工法において、
    前記集水管及び/又は集水管が接続されるヘッダーパイプには、前記各ドレーン材又は集水管が連通された管本体と、該管本体の端部排水口に噴射口を向けて前記管本体内に配置されたノズルと、前記管本体内に挿通され、前記ノズルに駆動流体を供給する駆動流体供給用内管とを備え、
    前記駆動流体供給用内管を通して前記ノズルに駆動流体を供給し、前記ノズルより駆動流体を噴射させ、前記集水管及び/又は前記ヘッダーパイプ内に負圧を生じさせることを特徴とする地盤改良工法。
  8. 前記地盤表面を覆う気密シート下に前記ドレーン材の上端が接続された通水層を形成するとともに、該通水層内に前記集水管を配置し、
    前記ノズルより駆動流体を噴射させ、前記集水管内に負圧を生じさせることにより、前記通水層を介して前記各ドレーン材に負圧を生じさせる請求項7に記載の地盤改良工法。
  9. 前記各集水管を地上に設置されたポンプユニットに連通接続し、前記ポンプユニットを稼働させて前記集水管に負圧を作用させる請求項7又は8に記載の地盤改良工法。
  10. 前記ポンプユニットを一定時間稼働させた後、停止させる請求項9に記載の地盤改良工法。
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