JP6886137B2 - ごま含有液状調味料及びごま含有液状調味料のごま風味を向上させる方法 - Google Patents

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Description

本発明はごま含有液状調味料及びごま含有液状調味料のごま風味を向上させる方法に関する。
ごまはその香ばしい風味が好まれるため、ごまを加える食品や調味料が様々に使用されている。特に調味料に至っては、ごまの風味が強く感じられるように、ごまの使用量を増やしたり、焙煎したごまの風味がよく出るように、焙煎方法を工夫したりする等の試みがなされている。
ごまは元来、非特許文献1、2に記載されているような多様な香気成分を含有することが知られている。ごまを含有する液状調味料には、これらのごま由来の香気成分に加えて、液状調味料に一般的に使用される種々の原材料由来の香気成分が配合される。例として、市販の種々のごま含有液状調味料を固相マイクロ抽出(Solid Phase Micro Extraction:SPME)法で分析したところ、後述の表1に示す多種多様な成分が検出されている。また、これらの香気成分や他の香気成分を用いてごまの香りを模倣したごま香料を調味料に添加し、ごまの香りを付与する場合もある。
ところで、ごまを煎ることや擂ることにより、ごまの風味が増強されることが知られている。しかし、煎り立て・擂り立てのごまの風味は、そのままでは保存に伴い消失してしまう。そこで、煎り立て・擂り立てのごまの風味を強化及び維持する種々の方法が提案されている。
例として、煎ったごまを新鮮なうちに擂った時の風味成分を検討した結果、香気成分として同定された2−アセチルピリジンを含有する液体調味料が提案されている(特許文献1)。しかし、斯かる液体調味料はポップコーン様の臭いを呈するものであり、ごまの味わい、特にごま特有の甘みを有するものではない。
また、焙煎ごまの擂り立ての軽い香りを長時間維持する技術として、2−プロピオニルチアゾールを含有する液体調味料用のフレーバー組成物が提案されている(特許文献2)。しかし、斯かるフレーバー組成物も同様にポップコーン様の臭いを呈するものであり、ごまの味わい、特にごま特有の甘みを有するものではない。なお、本文献には2−プロピオニルチアゾールに加え、2−メチル−1−プロパンチオール及び/又は2−アセチルピラジンを配合したフレーバー組成物も記載されているが、上述の課題が解消されたものとは言い難い。
また、飲食品におけるごまの煎り立て感や擂り立て感を増強する技術として、3−メルカプト−3−メチルブチルフォーメートを含有するごま様香味増強剤も提案されている(特許文献3)。しかし、斯かるごま様香味増強剤も、ごく微量を飲食品に添加することを想定した技術であるため、ごまの味わい、特にごま特有の甘みを発揮するには不十分である。
特開2008−154475号公報 特開2008−154476号公報 特開2010−148412号公報
大阪教育大紀要第II部門第41巻第1号51〜56頁 大阪教育大紀要第II部門第42巻第1号41〜50頁
以上説明した各従来技術は何れも、擂り立て・擂り立てのごまの風味を増強する目的で、他の食品に由来する香気成分の中から特定の香気成分を特定し、これを調味料や飲食品に添加するという技術であるが、ごまの味わい、特にごま特有の甘みを有するものではなかった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、ごま特有の甘みが高められ、ごまの味わいに優れたごま含有液状調味料、並びにごま含有液状調味料のごま風味を簡便に向上させる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するべく、200種類以上の香気成分を対象とし、これらの成分の各々をごま含有液状調味料に含有させ、ごま特有の甘みや調味料全体の風味のバランスに与える影響について検討を行った。
その結果、驚くべきことに、それ自体は香りを有するものの、味に関しては殆ど知見が無い物質である、2−エチルピラジン、4−ビニル−2メトキシフェノール、及びヘキサナールのうち2種以上を所定の合計量以上、且つ、特定の比率を満たすようにごま含有液状調味料に含有させることによって、ごま特有の甘みが顕著に高まり、ごまの味わいに優れたごま含有液状調味料が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下に関する。なお、本明細書中の「ppm」とは特に断りが無い場合「重量ppm」を表す。
[1]ごま及び食用油脂を含有する液状調味料であって、
香気成分として、
A)2−エチルピラジン、
B)4−ビニル−2メトキシフェノール、及び、
C)ヘキサナール
からなる群より選択される2種以上を合計で2ppm以上50ppm以下含有すると共に、
前記A〜Cから選択される香気成分の各濃度が下記式(1)を満たす、ごま含有液状調味料。
10a+c < 4b < 1000a+100c (1)
(式中、
aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表す。)
[2]香気成分として、
D)2−アセチルピラジン
を更に含有し、
前記A〜Dから選択される香気成分の各濃度が下記式(2)を満たす、[1]に記載のごま含有液状調味料。
10a+10d+c < 4b < 1000a+1000d+100c (2)
(式中、
aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表し、
dは、D)2−アセチルピラジンのppm含有量を表す。)
[3]前記香気成分が、固相マイクロ抽出(Solid Phase Micro Extraction:SPME)−ガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography:GC)−質量スペクトル分析(Mass Spectrometry:MS)法による測定において、ヘッドスペースに検出される、[1]又は[2]に記載のごま含有液状調味料。
[4]香気成分として少なくとも
A)2−エチルピラジン
B)4−ビニル−2メトキシフェノール
を含有する、[1]〜[4]の何れか一項に記載のごま含有液状調味料。
[5]ごまが、100℃以上で焙煎された状態の焙煎ごまを含有する、[1]〜[3]の何れか一項に記載のごま含有液状調味料。
[6]液状調味料が更に酢酸を含有する、[1]〜[4]の何れか一項に記載のごま含有液状調味料。
[7]液状調味料が乳化液状調味料である、[1]〜[5]の何れか一項に記載のごま含有液状調味料。
[8]ごま含有液状調味料におけるごま風味を向上させる方法であって、
ごま及び食用油脂を含有する液状調味料において、更に香気成分として、
A)2−エチルピラジン、
B)4−ビニル−2メトキシフェノール、及び、
C)ヘキサナール
からなる群より選択される2種以上を合計で2ppm以上50ppm以下含有させると共に、
前記A〜Cから選択される香気成分の各濃度が下記式(1)を満たすようにすることを含む方法。
10a+c < 4b < 1000a+100c (1)
(式中、
aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表す。)
[9]香気成分として、
D)2−アセチルピラジン
を更に含有させると共に、
前記A〜Dから選択される香気成分の各濃度が下記式(2)を満たすようにすることを更に含む、[8]に記載の方法。
10a+10d+c < 4b < 1000a+1000d+100c (2)
(式中、
aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表し、
dは、D)2−アセチルピラジンのppm含有量を表す。
[10]前記香気成分が、固相マイクロ抽出(Solid Phase Micro Extraction:SPME)−ガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography:GC)−質量スペクトル分析(Mass Spectrometry:MS)法による測定において、ヘッドスペースに検出される、[8]又は[9]に記載の方法。
[11]ごま含有液状調味料が、前記香気成分として少なくとも
A)2−エチルピラジン
B)4−ビニル−2メトキシフェノール
を含有する、[8]〜[10]の何れか一項に記載の方法。
[12]ごまが、100℃以上で焙煎された状態の焙煎ごまを含有する、[8]〜[11]の何れか一項に記載の方法。
[13]液状調味料が更に酢酸を含有する、[8]〜[12]の何れか一項に記載の方法。
[14]液状調味料が乳化液状調味料である、[8]〜[13]の何れか一項に記載の方法。
本発明によれば、ごま特有の甘みが高められ、ごまの味わいに優れたごま含有液状調味料が提供される。また、本発明の方法によれば、ごま含有液状調味料のごま特有の甘みを高め、ごまの味わいを簡便に向上させることができる。
以下、本発明について具体的な態様に則して説明するが、以下はあくまでも例示であり、本発明は以下の説明に束縛されるものではない。
本発明は、ごま特有の甘みが高められ、ごまの味わいに優れたごま含有液状調味料、並びにごま含有液状調味料のごま風味を簡便に向上させる方法を提供する。
前述の従来技術は何れも、擂り立て・擂り立てのごまの風味を増強する目的で、他の食品に由来する香気成分の中から各々1種類の成分を特定し、これを調味料や飲食品に添加するという技術であるが、ごまの味わい、特にごま特有の甘みを有するものではなかった。その理由は定かではないが、適切な香気成分の特定が困難であることに加え、1種類の香気成分のみではごまの複雑な味わい、特にごま特有の繊細な甘みを実現することが難しいといった事情があるためと考えられる。
以上の背景に鑑みて、本発明者らは、200種類以上の香気成分を対象とし、これらの成分の各々をごま含有液状調味料に含有させ、ごま特有の甘みやその他のごまの味わい、更には調味料全体の風味のバランスに与える影響について検討を行った。その結果、本発明者らは、ごま特有の甘みの増強や、ごまの味わいの向上に寄与し、且つ嫌な後味を伴うことのない香気成分として、以下の化合物A〜Cを特定した。
A)2−エチルピラジン、
B)4−ビニル−2メトキシフェノール、及び、
C)ヘキサナール。
本発明のごま含有液状調味料は、ごま及び食用油脂という通常のごま含有液状調味料の成分を含むものであるが、前記A〜Cから選択される香気成分のうち、何れか2種以上を含有することを特徴とする。前記A〜Cの香気成分は、何れか二種を任意の組み合わせ(即ちAとB、AとC、又はBとC)で含有していてもよく、三種全て(即ちA、B、及びC)を含有していてもよい。中でも、本発明では、少なくともA)2−エチルピラジン及びB)4−ビニル−2メトキシフェノールの組み合わせを含有することが好ましい。
前記A〜Cから選択される各香気成分の濃度は任意であるが、本発明は、各香気成分の濃度が下記式(1)を満たすことを特徴とする。
10a+c < 4b < 1000a+100c (1)
なお、前記式(1)において、
aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表す。
前記A〜Cから選択される香気成分の濃度が前記式(1)を満たすことにより、嫌な後味が抑えられると共に、ごま特有の甘みが高められ、ごまの味わいに優れたごま含有液状調味料が得られる。その理由は定かではないが、単体でも様々な良好な特性を持つこれら3成分が絶妙の割合で配合されることで、それらの効果が相乗的に高まるとともに、ごまの味わいという異質な効果が発揮されるためではないかと考えられる。
また、前記香気成分A〜Cの合計濃度は、2ppm以上、50ppm以下である。中でも3ppm以上、更には4.3ppm以上、また、中でも45ppm以下、更には40ppm以下であることが好ましい。
また、本発明では、前記A〜Cから選択される香気成分に加えて、
D)2−アセチルピラジン
を香気成分として更に含有することが好ましい。
前記Dの香気成分の濃度は任意であるが、前記A〜Dの各香気成分の濃度が下記式(2)を満たすことが好ましい。
10a+10d+c < 4b < 1000a+1000d+100c (2)
なお、前記式(2)において、
aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表し、
dは、D)2−アセチルピラジンのppm含有量を表す。
前記A〜Dから選択される香気成分の濃度が前記式(2)を満たすことにより、ごま特有の甘みが更に高められ、ごまの味わいにとりわけ優れたごま含有液状調味料が得られる。その理由は定かではないが、式(1)の場合の効果に加えて調味料のオイリーな風味が顕著に高まることが、ポジティブに働くためではないかと考えられる。
前記香気成分A〜Dの合計濃度は、2ppm以上であるが、中でも3ppm以上、更には4.3ppm以上であることが好ましい。また、通常55ppm以下、中でも50ppm以下、更には45ppm以下であることが好ましい。
また、本発明のごま含有液状調味料を固相マイクロ抽出(Solid Phase Micro Extraction:SPME)−ガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography:GC)−質量スペクトル分析(Mass Spectrometry:MS)法で測定した場合には、前記香気成分A〜Dのうち1又は2以上が、ヘッドスペースに検出されることが好ましい。なお、ある成分がSPME−GC−MS法での測定においてヘッドスペースに検出されるとは、GC−MSスペクトル上で当該成分のピークがクロマトグラムチャート上でバックグラウンドとのS/N比が3以上であることを意味する。前記香気成分A〜Dのうち1又は2以上がヘッドスペースに検出されることは、液体中に含有されている斯かる香気成分が揮発して液体調味料の味や香りに実効的な影響を与えうる状態にあることを意味する。
なお、SPME−GC−MS法は、揮発性の香気成分を高感度で迅速に分析することが可能な手法である。SPME−GC−MS法の高感度検出機能を生かし、ヘッドスペースにおける各香気成分の有無を特定する際には、例えば以下の条件で測定を行えばよい。
(1)香気成分の分離濃縮方法
SPMEファイバーと揮発性成分抽出装置を用い、以下の条件に従って、固相マイクロ抽出法で香気成分の分離濃縮を行う。
<固相マイクロ抽出条件>
・サンプル5gを20mlスクリューバイアル<Vial, screw top, headspace, clear, 20mL(Agilent Technologies社製)及びScrew cap, headspace, steel, magnetic cap, PTFE/silicone septum (top white, bottom blue), 18mm(Agilent Technologies社製)使用>に充填
・SPMEファイバー StableFlex 50/30μm, DVB/Carboxen/PDMS(Sigma-Aldrich社製)
・揮発性成分抽出装置 Combi PAL(CTC Analytics社製)
・予備加温 40℃、15分
・攪拌速度 300rpm
・揮発性成分抽出 40℃、20分
・脱着時間 10分
(2)香気成分の測定方法
ガスクロマトグラフ法及び質量分析法を用い、以下の条件に従って、ごま含有液状調味料中の2−エチルピラジン、4−ビニル−2メトキシフェノール、ヘキサナール、2−アセチルピラジンのピーク面積を測定する。
<ガスクロマトグラフ条件>
・測定機器 Agilent 7890N GC System(Agilent Technologies社製)
・カラム SOLGEL−WAX(SGE社製)
長さ30m、口径0.25mm、膜厚0.25μm
・温度条件 35℃(5分)保持→120℃まで5℃/分で昇温
→220℃まで15℃/分で昇温→6分保持
・キャリアー Heガス、ガス流量1.0mL/分
<質量分析条件>
・質量分析計 Agilent 7000C GC/MS triple Quad(Agilent Technologies社製)
・スキャン質量 m/z 29.0〜350.0
・イオン化方式 EI(イオン化電圧70eV)
なお、前記香気成分A〜Dは、本発明のごま含有液状調味料の何れの原料、例えばごま等に由来するものであってもよく、別途添加されたものであってもよい。
本発明のごま含有液状調味料は、前記A〜Dから選択される香気成分に加えて、その他の香気成分を含有していてもよい。その他の香気成分としては、飲食品の香気成分として公知の各種の成分が挙げられる。中でも、従来のごま含有調味料に含まれる種々の香気成分から、1種又は2種以上を選択して用いることが可能である。
また、本発明のごま含有液状調味料には、市販の複数のごま含有調味料に含まれる香気成分を用いることができる。具体的には、下記表1に挙げるこれらの香気成分から、1種又は2種以上を選択して用いることが可能である。表1に挙げる香気成分は、市販の複数のごま含有調味料に含まれる香気成分を、固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフィー−質量スペクトル分析(SPME−GC−MS)法により測定した結果検出された香気成分である。通常、SPME−GC−MS法では、その検出感度限界ゆえに、液中濃度1ppt以下の微量成分の存在は検出できない。一方、液中濃度10000ppm超の成分も、ピーク面積が大きくなりすぎ、成分の揮発性が低下したり、成分のファイバーへの吸着が阻害されたり、他の微量成分のピークが埋もれて見えなくなるため、一斉分析には適さない。このことから、SPME−GC−MS法で検出された各成分の濃度は、1ppt〜10000ppmの範囲であると考えられる。ごま含有調味料のSPME−GC−MS法による分析の結果、検出された香気成分は(前記香気成分A〜Dを除き)209成分であった。下記表1に、物質名及びCASレジストリナンバーを示す。本発明のごま含有液状調味料には、下記表1に挙げるこれらの香気成分から、1種又は2種以上を選択し、また濃度を適宜調整して用いることが可能である。また、これらの香気成分を含有する食材や食品添加物などを配合することによって、これらの香気成分を含有せしめることも可能である。
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なお、SPME−GC−MS法は、上述のように、揮発性の香気成分を高感度で迅速に分析することが可能な手法である。しかし、各香気成分の含有量を定量するには、SPME−GC−MS法は適していない。以下(1)〜(2)等の理由から、SPME−GC−MS法により得られた特定物質の定量値やピーク面積比に基づいて細かな数値を限定しても、再現性に乏しく、意味をなさないからである。
(1) SPMEファイバーの種類やファイバーへの暴露時間によってピークの面積が大きく変化する。
(2) 同条件下であってもファイバーへの吸着が不安定で数倍程度のピーク面積の誤差を含む。
そこで、液体調味料試料中の各香気成分の含有量を定量するには、再現性のある分析方法として、例えば以下の手法により分析を行うことが好ましい。まず、試料をジクロロメタンと充分に混合し、試料中の香気成分を抽出する。得られた抽出液を硫酸ナトリウムで脱水した後、ガスクロマトグラフィー−質量スペクトル分析(GC−MS)法で分析を行う。こうした手法により、SPME−GC−MS法を用いる場合と比べて、液体調味料試料中の各香気成分の含有量をより正確に定量することが可能となる。
以下、本発明のごま含有液状調味料の香気成分以外の構成を詳しく説明する。
本発明のごま含有調味料において、ごまの種類は制限されず、任意のごまを使用できる。例としては金ごま、黒ごま、白ごま、黄ごま、茶ごま等が挙げられるが、金ごまが好ましい。二種以上のごまを任意の比率で併用してもよい。また、ごまは生のままでもよいが、焙煎ごま、擂りごま、焙煎擂りごま、炒りごま、練りごま等の処理を加えたごまでもよい。特に焙煎ごま、焙煎擂りごま等が焙煎によって香りが高まるため好ましく、具体的には100℃以上で焙煎された状態の焙煎ごまが好ましく、さらには150℃以上で焙煎された状態の焙煎ごまがさらに好ましく、200℃以上で焙煎された状態の焙煎ごまが最も好ましい。また、焙煎温度が300℃を超えるとごまのこげ臭が目立つため好ましくない。また、これらのうち二種以上の状態のごまを任意の比率で併用してもよい。ごまの含有量は特に制限されない。しかし、調味料へのごま感付与の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.1%以上、中でも0.5%以上とすることが好ましい。また、調味料の食べやすさの観点からは、調味料に対する質量比として、通常70%以下、中でも60%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料において、溶媒の種類は制限されない。例としては、水を主体とした水系溶媒や、食用油脂を主体とする油系溶媒が挙げられる。一種の水系溶媒又は油系溶媒のみを使用してもよく、二種以上の水系溶媒及び/又は油系溶媒を併用してもよい。水系溶媒と油系溶媒とを併用する場合には、水中油型(W/O型)又は油中水型(O/W型)や、W/O/W型又はO/W/O型の多層複合エマルジョン型の乳化調味料としてもよく、分離型の調味料としてもよい。中でも、本発明のごま含有調味料は、水系溶媒及び油性溶媒の双方を用い、水中油型又は油中水型の乳化調味料とすることが好ましい。水系溶媒と油系溶媒とを併用する場合、これらの比率は特に制限されず、目的とする性状に応じて適宜調整すればよいが、後述する調味料の性状に応じて適宜調整することが好ましい。
具体的に、水系溶媒としては、水を単独で用いてもよいが、水混和性の各種溶媒、例えばエタノール、酢酸、グリセリン等から選択される一種又は二種以上の溶媒を、水に対して混和して用いてもよい。後者の場合、水に対する水混和性溶媒の割合は、制限されるものではないが、通常40%以下、中でも30%以下の範囲である。
また、油系溶媒としては、食用油脂、各種脂肪酸やそれらを原料とする食品等が挙げられるが、食用油脂が好ましい。食用油脂の例としては、ごま油、菜種油、大豆油、パーム油、パーム核油、パーム分別油(PMF)、綿実油、コーン油、ひまわり油、サフラワー油、オリーブ油、亜麻仁油、米油、椿油、荏胡麻油、香味油、ココナッツオイル、グレープシードオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、魚油、牛脂、豚脂、鶏脂、又はMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油、乳脂、ギー等が挙げられるが、中でもごま油等が好ましい。また、それらの食用油脂を原料とする食品の例としては、バター、マーガリン、生クリーム、豆乳クリーム(例えば不二製油株式会社の「濃久里夢(こくりーむ)」)などが挙げられるが、中でも豆乳クリームが好ましい。これらのうち二種以上の食用油脂やそれらを原料とする食品を任意の比率で併用してもよい。
中でも、本発明のごま含有調味料は、食用油脂としてごま油を含有することが好ましい。ごま油を加えることにより、ごま含有調味料のコクを高めることができる。ごま油をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、コク味の付与の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.1%以上、中でも0.5%以上とすることが好ましい。また、さっぱり感の観点からは、調味料に対する質量比として、通常70%以下、中でも60%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、更に酢酸を含有していてもよい。酢酸を含有させることで、ごまのいやな後味が緩和されるため好ましい。酢酸は、食酢を主成分とする各種の食酢として添加してもよいが、他の材料として酢酸を含有する材料を使用することにより、ごま含有調味料に配合してもよい。食酢を用いる場合、食酢の例としては、穀物酢、米酢、リンゴ酢、酒精酢、ぶどう酢、合成酢、黒酢、中国酢、シェリー酢、モルト酢、バルサミコ酢等が挙げられる。これらの食酢は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。酢酸をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、その他の食材の味を引き立てる観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.01%以上、中でも0.1%以上とすることが好ましい。また、味のバランスの観点からは、調味料に対する質量比として、通常15%以下、中でも10%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、さらに醤油を含有していてもよい。醤油を加えることにより、ごま含有調味料に塩味及び風味を付与することができる。醤油をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されない。しかし、調味料の味のバランスの観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.1%以上、中でも0.3%以上とすることが好ましい。また、調味料の色見の観点からは、調味料に対する質量比として、通常40%以下、中でも30%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、さらに酵母エキスを含有していてもよい。酵母エキスの例としては、市販されている酵母エキスであればどのようなものでもよく、例えばアジトップ、アジレックスLK、アロマイルド(興人ライフサイエンス社製)、ハイパーミーストHG、ハイパーミーストHG−Pd D20、ハイパーミーストHG−Ps、ハイパーミーストHG−Lq S13、スーパーミースト、クックドハイパーミースト、セサミーストMT、ハイパーミーストCH−01、ハイパーイーストHG−DY、ロースト酵母エキス(アサヒフードアンドヘルスケア社製)、コクベースHY−300、コクベースHY−5、コクベースHY−12、コクベースHYスーパー(大日本明治製糖社製)、イーストエキス21−TF、ハイマックスGL、バーテックスIG20、ウェルネックスYN−1、フレバレックスBM(富士食品工業社製)、等が挙げられる。これらの酵母エキスは、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。中でも、特にロースト酵母エキス(例えば特許2994238号に開示されているカラメル様の色調とローストフレーバーを有する酵母エキス)を加えることにより、ごま含有調味料に風味を付与することができる。ロースト酵母エキスをごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されない。しかし、調味液の色見の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.01%以上、中でも0.05%以上とすることが好ましい。また、調味液の味わいの観点からは、調味料に対する質量比として、通常5%以下、中でも3%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、さらに卵黄成分を含有することが好ましい。卵黄成分としては、卵黄そのものの他、加工卵黄、卵黄精製物等が挙げられる。加工卵黄とは、卵黄に対してホスフォリパーゼA処理、均質化処理、凍結処理、乾燥処理、濃縮処理、加熱処理等の各種加工処理を加えたものを意味する。卵黄精製物とは、卵黄に対して一般に用いられる各種精製処理を加えたものを意味する。これらの卵黄成分は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。卵黄成分を用いることにより、ごま含有調味料の風味の安定性が増強されると共に、乳化液状調味料の場合には、乳化状態の安定化や維持にも寄与する。卵黄成分をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されない。しかし、乳化安定性の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.01%以上、中でも0.03%以上とすることが好ましい。また、調味液の味わいの観点からは、調味料に対する質量比として、通常10%以下、中でも7%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、さらに粘度調整剤を含有していてもよい。粘度調整剤の例としては、例えばアラビアガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カラギナン(カッパ、イオタ、ラムダ)、カラヤガム、寒天、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、ジェランガム、セルロース、タマリンドシードガム、タラガム、トラガントガム、プルラン、ペクチン、キチン、キトサン、加工デンプン(アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、アセチル化酸化デンプン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、酢酸デンプン、酸化デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、リン酸化デンプン、リン酸架橋デンプン)等が挙げられる。これらの粘度調整剤は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。粘度調整剤をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、食材への戴置性の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.001%以上、中でも0.005%以上とすることが好ましい。また、味のしつこさの観点からは、調味料に対する質量比として、通常10%以下、中でも7%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、さらに高甘味度甘味料を含有していてもよい。高甘味度甘味料の例としてはアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン(サッカリンナトリウム)、ネオテーム、甘草抽出物、ステビアやその酵素処理物等が挙げられる。これらの高甘味度甘味料は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。高甘味度甘味料をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、甘み付与の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.00001%以上、中でも0.00005%以上とすることが好ましい。また、味のバランスの観点からは、調味料に対する質量比として、通常1%以下、中でも0.7%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、さらにアミノ酸を含有していてもよい。アミノ酸の例としては、例えば食品衛生法施行規則別表第1「指定添加物リスト」に記載されているような、「調味料(アミノ酸)」と表示される任意の添加物が挙げられる。具体例としてはL−グルタミン酸ナトリウム、DL−アラニン、グリシン、トリプトファン(L−およびDL−)、L−フェニルアラニン、メチオニン(L−およびDL−)、L−リシン、L−アスパラギン酸、L−アスパラギン酸ナトリウム、L−アルギニン等が挙げられる。これらのアミノ酸は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。アミノ酸をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、呈味性の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.00001%以上、中でも0.00005%以上とすることが好ましい。また、味のバランスの観点からは、調味料に対する質量比として、通常10%以下、中でも7%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、さらに核酸を含有していてもよい。核酸の例としては、例えば食品衛生法施行規則別表第1「指定添加物リスト」に記載されているような「調味料(核酸)」と表示できる添加物であれば何でも用いることができ、具体的には5’−イノシン酸二ナトリウム、5’−グアニル酸二ナトリウム、5’−ウリジル酸二ナトリウム、5’−シチジル酸二ナトリウム、5’−リボヌクレオチドカルシウム、5’−リボヌクレオチド二ナトリウム等が挙げられる。これらの核酸は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。核酸をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、呈味性の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.000001%以上、中でも0.000005%以上とすることが好ましい。また、味のバランスの観点からは、調味料に対する質量比として、通常1%以下、中でも0.7%以下とすることが好ましい。また、本調味料に限らず、アミノ酸と核酸の配合割合を1:100〜100:1のバランスに調整することで、双方の呈味性が相乗的に高まるため、本発明においてもさらに好ましく用いることができる。
本発明のごま含有調味料は、さらに有機酸を含有していてもよい。有機酸の例としては例えば食品衛生法施行規則別表第1「指定添加物リスト」に記載されているような「調味料(有機酸)」と記載できる添加物であれば何でも用いることができ、具体的にはクエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸水素カリウム、L−酒石酸水素カリウム、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム等が挙げられる。これらの有機酸は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。有機酸をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、呈味性の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.001%以上、中でも0.005%以上とすることが好ましい。また、風味のバランスの観点からは、調味料に対する質量比として、通常30%以下、中でも20%以下とすることが好ましい。また、本調味料に限らず、2つ以上の有機酸を併用することで、双方の呈味性が相乗的に高まるため、本発明においてもさらに好ましく用いることができる。
本発明のごま含有調味料は、さらに味噌を含有していてもよい。味噌の例としてはJAS法上の味噌の品質表示基準で規定されているような麦味噌、米味噌、豆味噌、調合味噌などに加えて、その製法に起因する色の違いによって命名される赤味噌・白味噌・淡色味噌等が挙げられる。これらの味噌は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。特に白味噌を使用することで、ごまとの相性が良いため好ましい。味噌をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、塩味と旨味のバランスの観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.001%以上、中でも0.005%以上とすることが好ましい。また、塩辛さの観点からは、調味料に対する質量比として、通常30%以下、中でも25%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料は、さらに香辛料または香辛料抽出物を含有していてもよい。香辛料または香辛料抽出物は、一般的に「香辛料」または「スパイス」と表示される食品の抽出物であれば何でもよく、その例としては唐辛子、マスタード(カラシ)、ショウガ(ジンジャー)、ワサビ、ホースラディッシュ(セイヨウワサビ、山ワサビ)、ペパー(白こしょう、黒こしょう)、ニンニク(ガーリック)、オニオン、サンショウ、オールスパイス、カルダモン、アサフェティダ、アジョワン、アニス、、カホクザンショウ(華北山椒、花椒)、カレーリーフ、キャラウェイ、クミン、グリーンペッパー、クローブ(丁字、ローング)、コリアンダー(ダニヤ、香菜、パクチー、コエンドロ)、サフラン(ケサル、番紅花)、シソ(紫蘇)、シナモン(肉桂、ダルチニ)、スターアニス(八角、大茴香)、セージ、タイム、ターメリック(鬱金、ハルディ)、タデ(蓼、water pepper)、タラゴン(エストラゴン)、ディル(イノンド)、一味唐辛子(チリ、レッドペッパー、ラル・ミルチ)、ナツメグ(肉荳蒄、メース、ジャイファル、ジャビトゥリ)、バニラ、ハラペーニョ、ニラ、ネギ、パプリカ(甘唐辛子)、フェヌグリーク(メティ)、フェンネル(フェネル、茴香、ソーンフ)、ブラッククミン(カロジレ)、ミント、ポピー・シード(けしの実、カスカス)、マージョラム(マヨラナ、スイートマージョラム、ハナハッカ)、ミョウガ(茗荷)、ラッキョウ、ラディッシュ(大根)、ローズマリー、ローリエ(月桂樹の葉、ベイリーフ、テジ・パッタ)等や、その抽出物が挙げられる。これらの香辛料または香辛料抽出物は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。特にマスタードまたはその抽出物を使用することで、ごまの味わいが高まるため好ましい。香辛料または香辛料抽出物をごま含有調味料に含有させる場合、その含有量は特に制限されないが、他の食材の味わいを高める効果の観点からは、調味料に対する質量比として、通常0.0001%以上、中でも0.0003%以上とすることが好ましい。また、調味液の辛味の観点からは、調味料に対する質量比として、通常10%以下、中でも7%以下とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料の塩分濃度は、一般的な液状調味料における塩分濃度の範囲内であれば、特に制限されないが、調味料に対する質量比として、通常0.01%以上、好ましくは0.1%以上、さらに好ましくは1%以上であることが望ましい。また、通常15%以下、中でも10%以下とすることが好ましい。なお、所望の塩分濃度を達成するために、前記の各種材料に加えて、必要に応じて追加材料として食塩等を適宜添加してもよい。
また、本発明のごま含有調味料は、さらに一般的な液状調味料に配合される原材料、調味料、食品添加物であれば、1種類以上配合することができる。
前記の各種材料を適宜混合し、必要に応じて乳化や滅菌等の任意の処理を施すことにより、本発明のごま含有調味料が調製される。
本発明のごま含有調味料の性状は、水系溶媒や水混和性の材料を主体とする場合は、通常は水溶液又は水分散液となり、油系溶媒や油混和性の材料を主体とする場合は、通常は油溶液又は油分散液となり、水系溶媒や水混和性の材料と油系溶媒や油混和性の材料とが混在する場合には、乳化剤(例えば前記の卵黄成分等)の存在下で乳化処理を施した場合には乳化調味料となり、斯かる乳化剤及び乳化処理を用いない場合には油水分離型調味料となる。乳化調味料の態様としては、水中油型と油中水型とが挙げられる。これらの態様は、通常は主に水相成分(水系溶媒及び水混和性材料)と油相成分(油系溶媒及び油混和性材料)との比率によって定まり、水相成分の比率の方が高ければ水中油型乳化調味料となる可能性が高くなり、油相成分の比率の方が高ければ油中水型乳化調味料となる可能性が高くなる。こうした調味料の性状については、種々の知見が知られており、当業者であればこれらの知見を参考に最適な材料組成や処理を選択することにより、所望の性状のごま含有調味料を製造することが可能である。
本発明のごま含有調味料の粘度は、特に制限されるものではなく、一般的な液状調味料と同様の範囲で適宜調整可能であるが、通常1mPa・s以上、好ましくは3mPa・s以上、また、通常100000mPa・s以下、中でも1000mPa・s以下の範囲とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料のpHは、特に制限されるものではなく、一般的な液状調味料と同様の範囲で適宜調整可能であるが、通常2以上、好ましくは2.5以上、また、通常8以下、中でも7以下の範囲とすることが好ましい。
本発明のごま含有調味料の比重は、特に制限されるものではなく、一般的な液状調味料と同様の範囲で適宜調整可能であるが、通常0.6以上、好ましくは0.7以上、また、通常1.4以下、中でも1.3以下の範囲とすることが好ましい。
以下、本発明を実施例に則して更に詳細に説明するが、これらの実施例はあくまでも説明のために便宜的に示す例に過ぎず、本発明は如何なる意味でもこれらの実施例に限定されるものではない。
[ごま含有調味料試料の調製方法]
ごま含有調味料試料は以下のとおりに調製した。
・標準試料:
後述の各実施例及び比較例のごま含有調味料試料の基礎となる標準試料は、以下の手順により調製した。また、標準試料100gに対し、各成分濃度が任意の質量ppmとなるように添加して、評価サンプルを作成した。
Figure 0006886137
・実施例1:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.13ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを3.0ppm、ヘキサナールを0.4ppm、2−アセチルピラジンを0.5ppm添加して、実施例1のごま含有調味料試料とした。
・実施例2:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、4−ビニル−2メトキシフェノールを3.0ppm添加して、実施例2のごま含有調味料試料とした。
・実施例3:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、4−ビニル−2メトキシフェノールを3.0ppm、ヘキサナールを0.4ppm添加して、実施例3のごま含有調味料試料とした。
・実施例4:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.13ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを3.0ppm添加して、実施例4のごま含有調味料試料とした。
・実施例5:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、4−ビニル−2メトキシフェノールを3.0ppm、2−アセチルピラジンを0.5ppm添加して、実施例5のごま含有調味料試料とした。
・実施例6:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.13ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを3.0ppm、ヘキサナールを0.4ppm添加して、実施例6のごま含有調味料試料とした。
・実施例7:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.01ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを1.0ppm、ヘキサナールを0.2ppm添加して、実施例7のごま含有調味料試料とした。
・実施例8:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.73ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを41.5ppm、ヘキサナールを5.0ppm添加して、実施例8のごま含有調味料試料とした。
・実施例9:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.58ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを1.0ppm、ヘキサナールを0.2ppm添加して、実施例9のごま含有調味料試料とした。
・実施例10:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.01ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを7.0ppm、ヘキサナールを0.2ppm添加して、実施例10のごま含有調味料試料とした。
・実施例11:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.015ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを7.0ppm、2−アセチルピラジンを0.2ppm添加して、実施例11のごま含有調味料試料とした。
・比較例1:
標準試料100gをそのまま用い、比較例1のごま含有調味料試料とした。分析の結果、標準試料には、原料に由来する2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppmが含有されていた。
・比較例2:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.01ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを0.7ppm、ヘキサナールを0.2ppm添加して、比較例2のごま含有調味料試料とした。
・比較例3:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.88ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを50.0ppm、ヘキサナールを6.0ppm添加して、比較例3のごま含有調味料試料とした。
・比較例4:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.98ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを1.0ppm、ヘキサナールを0.2ppm添加して、比較例4のごま含有調味料試料とした。
・比較例5:
標準試料(2−エチルピラジン0.02ppm、4−ビニル−2メトキシフェノール1.0ppm含有)100gに対し、2−エチルピラジンを0.01ppm、4−ビニル−2メトキシフェノールを7.0ppm添加して、比較例5のごま含有調味料試料とした。
[香気成分の測定方法]
まず、試料を5g採り、等量の試薬特級ジクロロメタンを試料と充分に混合し、試料中の成分を抽出した。得られた抽出液を硫酸ナトリウムによって脱水した後、スプリットレス注入法によってガスクロマトグラフィー分析装置に1μL注入し、分析を行った。ガスクロマトグラフィー分析装置としては、HP6890 Series GC System(Agilent社製)を使用し、キャピラリーカラムは、TC−WAX(内径0.25mm、長さ60m、膜厚0.25μm)(GL-Sciences社製)を使用した。該ガスクロマトグラフィー分析装置の試料注入口の温度は200℃に設定し、移動相としてヘリウムガスを用いた。昇温プログラムは50℃にて5分保持し、その後、5℃/分にて230℃まで昇温した後、230℃にて20分保持した。その後、質量分析計にかけて、分子量を求め、各成分の関連イオンで確認、定量を行った。
質量分析計(MS)は、5973 Mass Selective Detector(Agilent社製)を使用し、イオン化:EI、フラグメンテーター電圧:70Vの条件で行った。検出はスキャンモードで以下サイズのターゲットイオン(2−エチルピラジン:107、4−ビニル−2メトキシフェノール:150、ヘキサナール:56、2−アセチルピラジン:122)を用いてマススペクトル解析を行った。
定量マーカーとして、各香気成分の標品(東京化成工業社製)を試薬特級ジクロロメタンによって10ppmに希釈したものを用い、前記のクロマトグラフィー条件にて分析に供した。得られたクロマトグラフパターンから標品と保持時間が近いピークを当該香気成分のものと判定し、試料と標品とのターゲットイオンのピーク面積の比較によって、試料中の成分の定量を行った。
各実施例及び比較例の試料の分析結果を以下の表3−1〜表3−3に示す。
Figure 0006886137
Figure 0006886137
Figure 0006886137
[評価]
前記各試料の評価は以下の手順で行った。即ち、前記の手順で作成したごま含有調味料試料を調味液の状態で試食して評価する官能試験を行った。この官能試験では、「ごま特有の味わい」「ごま風味」「香ばしさ」「酸味」「オイリーな風味」「ごまの甘み」「いやな後味」「味の持続性」といった8項目について、それぞれ以下の5点満点で評価を行った。
「ごま特有の味わい」については、5:ごま特有の味わいが感じられる、4:ごま特有の味わいがやや感じられる、3:どちらでもない、2:ごま特有の味わいがやや感じられない、1:ごま特有の味わいが感じられない、の5段階で評価した。
「ごま風味」については、5:ごま風味が感じられる、4:ごま風味がやや感じられる、3:どちらでもない、2:ごま風味がやや感じられない、1:ごま風味が感じられない、の5段階で評価した。
「香ばしさ」については、5:香ばしい、4:やや香ばしい、3:どちらでもない、2:やや香ばしくない、1:香ばしくない、の5段階で評価した。
「酸味」については、5:酸味がまろやか、4:やや酸味がまろやか、3:どちらでもない、2:やや酸味がまろやかでない、1:酸味がまろやかでない、の5段階で評価した。
「オイリーな風味」については、5:オイリーな風味が感じられる、4:オイリーな風味がやや感じられる、3:どちらでもない、2:オイリーな風味がやや感じられない、1:オイリーな風味が感じられない、の5段階で評価した。
「ごまの甘み」については、5:ごまの甘みが好ましく感じられる、4:ごまの甘みがやや好ましく感じられる、3:どちらでもない、2:ごまの甘みがやや好ましく感じられない、1:ごまの甘みが好ましく感じられない、の5段階で評価した。
「いやな後味」については、5:いやな後味が感じられない、4:いやな後味がやや感じられない、3:どちらでもない、2:いやな後味がやや感じられる、1:いやな後味が感じられる、の5段階で評価した。
「味の持続性」については、5:味の持続性が良好、4:味の持続性がやや良好、3:どちらでもない、2:味の持続性がやや良好でない、1:味の持続性が良好でない、の5段階で評価した。
また、評価結果の集計は、のべ10名のスコアの算術平均値を算出し、小数第一位の数字が5以上であれば切り上げ、4以下であれば切り捨てして、数値を算出した。
前記官能試験(官能検査)の方法をより詳細に説明すると以下のとおりである。
官能検査は訓練された官能検査員によって実施した。官能検査員の訓練に際しては、下記A)〜C)のような識別訓練を実施し、特に成績が優秀な検査員を選抜し、検査員のべ10名によって客観性のある官能検査を行った。
A)五味(甘味:砂糖の味、酸味:酒石酸の味、旨み:グルタミン酸ナトリウムの味、塩味:塩化ナトリウムの味、苦味:カフェインの味)について、各成分の閾値に近い濃度の水溶液を各1つずつ作製し、これに蒸留水2つを加えた計7つのサンプルから、それぞれの味のサンプルを正確に識別する味質識別試験。
B)濃度がわずかに異なる5種類の食塩水溶液、酢酸水溶液の濃度差を正確に識別する濃度差識別試験。
C)メーカーA社醤油2つにメーカーB社醤油1つの計3つのサンプルからB社醤油を正確に識別する3点識別試験。
各実施例及び比較例の試料の評価結果を以下の表4−1〜表4−3に示す。
Figure 0006886137
Figure 0006886137
Figure 0006886137
詳述したように、本発明によると、ごま含有調味料の香気成分を調整することで、ごま特有の甘みが高められ、ごまの味わいに優れたごま含有液状調味料を提供することができる。これまで前記の課題を解決するためには特殊なごまを用いたり、特殊な製造条件を用いたりする必要があったが、本発明によって一般的なごまを用いても、ごま特有の甘みを高めたごま含有調味料を製造することができ、産業的に非常に有用である。

Claims (14)

  1. 9質量%以下のごま及び食用油脂を含有する液状調味料であって、
    香気成分として、
    A)2−エチルピラジン及び/又はC)ヘキサナールと
    B)4−ビニル−2メトキシフェノールとを含有し
    前記A〜Cの香気成分の合計含有量が2ppm以上50ppm以下であると共に、
    前記A〜C香気成分の各濃度が下記式(1)を満たす、ごま含有液状調味料。
    10a+c < 4b < 1000a+100c (1)
    (式中、
    aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
    bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
    cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表す。)
  2. 香気成分として、
    D)2−アセチルピラジン
    を更に含有すると共に、
    前記A〜Dから選択される香気成分の各濃度が下記式(2)を満たす、請求項1に記載のごま含有液状調味料。
    10a+10d+c < 4b < 1000a+1000d+100c (2)
    (式中、
    aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
    bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
    cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表し、
    dは、D)2−アセチルピラジンのppm含有量を表す。)
  3. 前記香気成分が、固相マイクロ抽出(Solid Phase Micro Extraction:SPME)−ガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography:GC)−質量スペクトル分析(Mass Spectrometry:MS)法による測定において、ヘッドスペースに検出される、請求項1又は2に記載のごま含有液状調味料。
  4. 香気成分として少なくとも
    A)2−エチルピラジン
    B)4−ビニル−2メトキシフェノール
    を含有する、請求項1〜3の何れか一項に記載のごま含有液状調味料。
  5. ごまが、100℃以上で焙煎された状態の焙煎ごまを含有する、請求項1〜4の何れか一項に記載のごま含有液状調味料。
  6. 液状調味料が更に酢酸を含有する、請求項1〜5の何れか一項に記載のごま含有液状調味料。
  7. 液状調味料が乳化液状調味料である、請求項1〜6の何れか一項に記載のごま含有液状調味料。
  8. ごま含有液状調味料におけるごま風味を向上させる方法であって、
    9質量%以下のごま及び食用油脂を含有する液状調味料において、更に香気成分として、
    A)2−エチルピラジン及び/又はC)ヘキサナールと
    B)4−ビニル−2メトキシフェノールとを含有し
    前記A〜Cの香気成分の合計含有量が2ppm以上50ppm以下であると共に、
    前記A〜C香気成分の各濃度が下記式(1)を満たすようにすることを含む方法。
    10a+c < 4b < 1000a+100c (1)
    (式中、
    aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
    bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
    cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表す。)
  9. 香気成分として、
    D)2−アセチルピラジン
    を更に含有させると共に、
    前記A〜Dから選択される香気成分の各濃度が下記式(2)を満たすようにすることを更に含む、請求項8に記載の方法。
    10a+10d+c < 4b < 1000a+1000d+100c (2)
    (式中、
    aは、A)2−エチルピラジンのppm含有量を表し、
    bは、B)4−ビニル−2メトキシフェノールのppm含有量を表し、
    cは、C)ヘキサナールのppm含有量を表し、
    dは、D)2−アセチルピラジンのppm含有量を表す。
  10. 前記香気成分が、固相マイクロ抽出(Solid Phase Micro Extraction:SPME)−ガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography:GC)−質量スペクトル分析(Mass Spectrometry:MS)法による測定において、ヘッドスペースに検出される、請求項8又は9に記載の方法。
  11. ごま含有液状調味料が、前記香気成分として少なくとも
    A)2−エチルピラジン
    B)4−ビニル−2メトキシフェノール
    を含有する、請求項8〜10の何れか一項に記載の方法。
  12. ごまが、100℃以上で焙煎された状態の焙煎ごまを含有する、請求項8〜11の何れか一項に記載の方法。
  13. 液状調味料が更に酢酸を含有する、請求項8〜12の何れか一項に記載の方法。
  14. 液状調味料が乳化液状調味料である、請求項8〜13の何れか一項に記載の方法。
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