以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る車両制御装置100の構成を示すブロック図である。図2は、図1の車両制御装置100におけるECU(Electronic Control Unit)10を説明するブロック図である。図1に示すように、車両制御装置100は、乗用車などの車両Vに搭載される。車両制御装置100は、外部センサ1、GPS(Global Positioning System)受信部2、内部センサ3、地図データベース4、切替ペダル5、ナビゲーションシステム6、アクチュエータ7、HMI(Human Machine Interface)8、及び、ECU10を備えている。
外部センサ1は、車両Vの周辺情報である外部状況を検出する検出機器である。外部センサ1は、カメラ、レーダー(Radar)、及びライダー(LIDAR:LaserImaging Detection and Ranging)のうち少なくとも一つを含む。
カメラは、車両Vの外部状況を撮像する撮像機器である。カメラは、車両Vのフロントガラスの裏側に設けられている。カメラは、車両Vの外部状況に関する撮像情報をECU10へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。ステレオカメラは、両眼視差を再現するように配置された二つの撮像部を有している。ステレオカメラの撮像情報には、奥行き方向の情報も含まれている。
レーダーは、電波を利用して車両Vの外部の物体を検出する。電波は、例えばミリ波である。レーダーは、電波を車両Vの周囲に送信し、物体で反射された電波を受信して物体を検出する。レーダーは、例えば物体までの距離又は方向を物体情報として出力することができる。レーダーは、検出した物体情報をECU10へ出力する。
ライダーは、光を利用して車両Vの外部の物体を検出する。ライダーは、光を車両Vの周囲に送信し、物体で反射された光を受信することで反射点までの距離を計測し、物体を検出する。ライダーは、例えば物体までの距離又は方向を物体情報として出力することができる。ライダーは、検出した物体情報をECU10へ出力する。なお、カメラ、ライダー及びレーダーは、必ずしも重複して備える必要はない。
GPS受信部2は、3個以上のGPS衛星から信号を受信して、車両Vの位置を示す位置情報を取得する。位置情報には、緯度及び経度が含まれる。GPS受信部2は、測定した車両Vの位置情報をECU10へ出力する。なお、GPS受信部2に代えて、車両Vが存在する緯度及び経度が特定できる他の手段を用いてもよい。
内部センサ3は、車両Vの走行状態に応じた情報、及び車両Vの運転者の運転操作に応じた情報を検出する検出器である。内部センサ3は、車両Vの走行状態に応じた情報を検出するために、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサのうち少なくとも一つを含む。また、内部センサ3は、運転操作情報を検出するために、アクセルペダルセンサ、ブレーキペダルセンサ及びステアリングセンサのうち少なくとも一つを含む。
車速センサは、車両Vの速度を検出する検出器である。車速センサとしては、車両Vの車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフトなどに対して設けられ、車輪の回転速度を検出する車輪速センサが用いられる。車速センサは、車両Vの速度を含む車速情報(車輪速情報)をECU10へ出力する。
加速度センサは、車両Vの加速度を検出する検出器である。加速度センサは、車両Vの前後方向の加速度を検出する前後加速度センサと、車両Vの横加速度を検出する横加速度センサとを含んでいる。加速度センサは、車両Vの加速度を含む加速度情報をECU10へ出力する。
ヨーレートセンサは、車両Vの重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、ジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、車両Vのヨーレートを含むヨーレート情報をECU10へ出力する。
アクセルペダルセンサは、アクセルペダルの踏み込み量を検出する検出器である。アクセルペダルの踏み込み量は、所定位置を基準としたアクセルペダルの位置(ペダル位置)である。所定位置は、定位置であってもよいし、所定のパラメータによって変更された位置であってもよい。アクセルペダルセンサは、車両Vのアクセルペダルのシャフト部分に対して設けられる。アクセルペダルセンサは、アクセルペダルの踏み込み量に応じた操作情報をECU10へ出力する。なお、アクセルペダルセンサは、後述する走行計画に含まれるアクセルペダルの制御目標値に応じてアクセルペダルのペダル位置が移動する場合には、アクセルペダル操作及びシステム制御入力の両方が反映されたペダル位置を検出する。一方、アクセルペダルセンサは、後述する走行計画に含まれるアクセルペダルの制御目標値に応じてアクセルペダルのペダル位置が移動しない場合には、アクセルペダル操作に応じたペダル位置を検出する。
ブレーキペダルセンサは、ブレーキペダルの踏み込み量を検出する検出器である。ブレーキペダルの踏み込み量は、所定位置を基準としたブレーキペダルの位置(ペダル位置)である。所定位置は、定位置であってもよいし、所定のパラメータによって変更された位置であってもよい。ブレーキペダルセンサは、ブレーキペダルのシャフト部分に対して設けられる。ブレーキペダルセンサは、ブレーキペダルの操作力(ブレーキペダルに対する踏力やマスタシリンダの圧力など)を検出してもよい。ブレーキペダルセンサは、ブレーキペダルの踏み込み量又は操作力に応じた操作情報をECU10へ出力する。なお、ブレーキペダルセンサは、後述する走行計画に含まれるブレーキペダルの制御目標値に応じてブレーキペダルのペダル位置が移動する場合には、ブレーキペダル操作及びシステム制御入力の両方が反映されたペダル位置を検出する。一方、ブレーキペダルセンサは、後述する走行計画に含まれるブレーキペダルの制御目標値に応じてブレーキペダルのペダル位置が移動しない場合には、ブレーキペダル操作に応じたペダル位置を検出する。
ステアリングセンサは、ステアリングの回転状態を検出する検出器である。回転状態の検出値は、操舵トルク又は舵角である。ステアリングセンサは、車両Vのステアリングシャフトに対して設けられる。ステアリングセンサは、ステアリングの操舵トルク又は舵角を含む情報をECU10へ出力する。なお、ステアリングセンサは、後述する走行計画に含まれるステアリングの制御目標値に応じてステアリングが回転する場合には、ステアリング操作及びシステム制御入力の両方が反映された操舵トルク又は舵角を検出する。一方、ステアリングセンサは、後述する走行計画に含まれるステアリングの制御目標値に応じてステアリングが回転しない場合には、ステアリング操作に応じた操舵トルク又は舵角を検出する。
地図データベース4は、地図情報を記憶するデータベースである。地図データベース4は、車両Vに搭載されたHDD(Hard Disk Drive)内に形成されている。地図情報には、道路の位置情報、道路形状の情報(例えばカーブ、直線部の種別、カーブの曲率等)、交差点及び分岐点の位置情報、及び建物の位置情報等が含まれる。なお、地図データベース4は、車両Vと通信可能な情報処理センター等の施設のコンピュータに記憶されていてもよい。
切替ペダル5は、車両Vの運転者によって踏み込まれるペダルである。切替ペダル5は、車両Vの室内において、運転席に着座する運転者が足を置く載置部に設けられている。また、切替ペダル5は、載置部において、車両Vのアクセルペダル及びブレーキペダルよりも車両Vの左側に設けられている。すなわち、切替ペダル5は、運転者が左足によって踏み込み可能な位置に設けられている。
図3(a)及び図3(b)は、切替ペダルの構成を示す図である。切替ペダル5は、図3(a)に示すように、基端部側がペダル支持部に回動可能に固定され、先端部側が運転者によって踏み込まれることで回動するアーム51を有するペダルであってもよい。また、切替ペダル5は、図3(b)に示すように、運転者によって踏み込まれることで押下されるボタン部52を有するペダルであってもよい。
また、切替ペダル5には、切替ペダル5の踏み込み状態を検出するストロークセンサ50(図2参照)が設けられている。このストロークセンサ50は、切替ペダル5が踏み込まれているか否かの検出に加え、運転者によって切替ペダル5が踏み込まれた場合の踏み込み量を検出することができる。切替ペダル5が図3(a)に示すペダルの場合、ストロークセンサ50は、切替ペダル5の踏み込み量として、アーム51の回動量(ストローク量)に応じた信号をECU10へ出力する。また、切替ペダル5が図3(b)に示すペダルの場合、ストロークセンサ50は、切替ペダル5の踏み込み量として、ボタン部52の押下量(ストローク量)に応じた信号をECU10へ出力する。
ナビゲーションシステム6は、車両Vの運転者によって地図上に設定された目的地までの案内を車両Vの運転者に対して行う装置である。ナビゲーションシステム6は、GPS受信部2によって測定された車両Vの位置情報と地図データベース4の地図情報とに基づいて、車両Vの走行するルートを算出する。ルートは、例えば複数車線の区間において車両Vが走行する走行車線を特定したルートでもよい。ナビゲーションシステム6は、車両Vの位置から目的地に至るまでの目標ルートを演算し、ディスプレイの表示及びスピーカの音声出力により目標ルートの報知を運転者に対して行う。ナビゲーションシステム6は、車両Vの目標ルートの情報をECU10へ出力する。なお、ナビゲーションシステム6は、車両Vと通信可能な情報処理センターなどの施設のコンピュータに記憶された情報を用いてもよい。あるいは、ナビゲーションシステム6により行われる処理の一部が、施設のコンピュータによって行われてもよい。
アクチュエータ7は、車両の走行制御を実行する装置である。アクチュエータ7は、エンジンアクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。エンジンアクチュエータは、ECU10からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量を変更(例えばスロットル開度を変更)することで、車両Vの駆動力を制御する。なお、エンジンアクチュエータは、車両Vがハイブリッド車又は電気自動車である場合には、動力源としてのモータの駆動力を制御する。
ブレーキアクチュエータは、ECU10からの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、車両Vの車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、液圧ブレーキシステムを用いることができる。なお、ブレーキアクチュエータは、車両Vが回生ブレーキシステムを備えている場合、液圧ブレーキシステム及び回生ブレーキシステムの両方を制御してもよい。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を、ECU10からの制御信号に応じて制御する。これにより、操舵アクチュエータは、車両Vの操舵トルクを制御する。
HMI8は、車両Vの乗員(運転者を含む)と車両制御装置100との間で情報の出力及び入力をするためのインターフェイスである。HMI8は、例えば、乗員に画像情報を表示するためのディスプレイパネル、音声出力のためのスピーカ、及び乗員が入力操作を行うための操作ボタン又はタッチパネルなどを備えている。図2に示すように、HMI8は、運転者の自動運転開始の要求操作を入力する入力部である自動運転ON/OFFスイッチ80を含む。自動運転ON/OFFスイッチ80は、運転者により自動運転終了に係る要求操作を入力できる構成であってもよい。自動運転ON/OFFスイッチ80は、運転者により自動運転開始又は終了に係る要求操作がなされると、自動運転開始又は自動運転終了を示す情報をECU10へ出力する。なお、入力部は、スイッチに限られるものではなく、自動運転開始又は終了の運転者の意図を判断可能な情報を入力できるものであれば何でもよい。例えば、入力部は、自動運転開始ボタン、自動運転終了ボタンなどであってもよいし、運転者が操作可能な画面に表示されたスイッチ又はボタンのオブジェクトであってもよい。HMI8は、無線で接続された携帯情報端末を利用して、乗員に対する情報の出力を行ってもよく、携帯情報端末を利用して乗員による入力操作を受け付けてもよい。
図1及び図2に示すECU10は、車両Vの自動走行を制御する。ECU10は、CPU(CentralProcessing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有する電子制御ユニットである。ECU10では、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することで、各種の制御を実行する。ECU10は、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。
図1及び図2に示すように、ECU10は、車両位置認識部11、外部状況認識部12、走行状態認識部13、走行計画生成部14、踏込状態検出部15、運転操作情報取得部16、及び、運転状態切替部17を備えている。
車両位置認識部11は、GPS受信部2で受信した車両Vの位置情報、及び地図データベース4の地図情報に基づいて、地図上における車両Vの位置(以下、「車両位置」という)を認識する。なお、車両位置認識部11は、ナビゲーションシステム6で用いられる車両位置を該ナビゲーションシステム6から取得して認識してもよい。車両位置認識部11は、道路などの外部に設置されたセンサで車両Vの車両位置が測定され得る場合、このセンサから通信によって車両位置を取得してもよい。
外部状況認識部12は、外部センサ1の検出結果に基づいて、車両Vの外部状況(周辺環境)を認識する。検出結果には、例えばカメラの撮像情報、レーダセンサの障害物情報などが含まれる。外部状況は、例えば、車両Vに対する走行車線の白線の位置もしくは車線中心の位置及び道路幅、道路の形状を含んでもよい。道路の形状は、例えば走行車線の曲率、外部センサ1の見通し推定に有効な路面の勾配変化、うねりなどであってもよい。また、外部状況は、車両Vの周辺の障害物などの物体の状況であってもよい。物体の状況は、例えば、固定障害物と移動障害物を区別する情報、車両Vに対する障害物の位置、車両Vに対する障害物の移動方向、車両Vに対する障害物の相対速度などを含んでもよい。
走行状態認識部13は、内部センサ3の検出結果に基づいて、車両Vの走行状態(車両の状態)を認識する。内部センサ3の検出結果には、車速センサの車速情報、加速度センサの加速度情報、ヨーレートセンサのヨーレート情報などが含まれる。車両Vの走行状態を示す情報には、車速、加速度、又はヨーレートが含まれる。
走行計画生成部14は、車両Vの走行を制御する際に用いる走行計画を生成し、生成した走行計画を運転状態切替部17へ出力する。走行計画を生成するため、走行計画生成部14は、ナビゲーションシステム6で演算された目標ルート、車両位置認識部11で認識された車両位置、走行状態認識部13で認識された車両Vの走行状態、及び、外部状況認識部12で認識された車両Vの外部状況に基づいて、車両Vの進路を生成する。進路は、目標ルートにおいて車両Vが進む軌跡である。走行計画生成部14は、目標ルート上において車両Vが安全、法令順守、走行効率などの基準を満たした走行をするように進路を生成する。さらに、走行計画生成部14は、車両Vの周辺の物体の状況に基づき、物体との接触を回避するように車両Vの進路を生成する。
なお、本明細書で説明する目標ルートには、特許5382218号公報(WO2011/158347号公報)に記載された「運転支援装置」、又は、特開2011−162132号公報に記載された「自動運転装置」における道なり走行ルートのように、目的地の設定が運転者から明示的に行われていない際に、外部状況や地図情報に基づき自動的に生成される走行ルートも含まれる。
走行計画生成部14は、生成した進路に応じた走行計画を生成する。すなわち、走行計画生成部14は、車両Vの位置と、車両Vの周辺情報である外部状況と、車両Vの走行状態と、地図データベース4の地図情報とに少なくとも基づいて、地図上に予め設定された目標ルートに沿った走行計画を生成する。走行計画生成部14は、車両Vの進路を車両Vに固定された座標系での目標位置pと、目標位置における目標速度vとの二つの要素からなる組、すなわち配位座標(p、v)を複数含む走行計画を生成する。複数の目標位置pのそれぞれは、車両Vに固定された座標系でのx座標もしくはy座標の位置、又はそれらと等価な情報を少なくとも有する。なお、走行計画は、車両Vの挙動を示す情報を含んでいればよく、配位座標を含む計画に限定されるものではない。走行計画は、車両Vの挙動を示す情報として、目標速度vのかわりに目標時刻tを含んでもよく、さらに、目標時刻tとその時点での車両Vの方位に関する情報を含んでもよい。
一般的には、走行計画は、概ね現在時刻から数秒先の将来までの計画を示すデータで充分である。しかし、交差点の右折、車両Vの追い越しなどの状況によっては、数十秒先の計画を示すデータが必要となる場合がある。このような場合を想定して、走行計画の配位座標の数を可変、且つ配位座標間の距離も可変としてもよい。さらに、隣接する配位座標を繋ぐ曲線を、スプライン関数などを用いて近似し、近似した曲線のパラメータを走行計画としてもよい。走行計画の生成方法は、車両Vの挙動を表すことができるものであればよく、任意の公知な方法を採用することができる。
走行計画には、例えば車両制御装置100が車両制御をする際に目標とする制御値が含まれる。例えば、走行計画は、目標ルートに沿った進路を車両Vが走行する際における、車両Vの車速、加減速度及びステアリングの操舵トルクなどの推移を示すデータとしてもよい。つまり、走行計画は、車両Vの速度パターン、加減速度パターン及び操舵トルクパターンを含んでいてもよい。あるいは、車両Vの速度パターン、加減速度パターンに代えてアクセルペダルの制御目標値及びブレーキペダルの制御目標値の推移を示すデータとしてもよい。走行計画生成部14は、旅行時間(車両Vが目的地に到着するまでに要される所要時間)が最も短くなるように、走行計画を生成してもよい。
速度パターンとは、進路上に所定間隔(例えば、1m)で設定された目標制御位置に対して、目標制御位置ごとに時間に関連付けられて設定された目標車速からなるデータである。加減速度パターンとは、進路上に所定間隔(例えば、1m)で設定された目標制御位置に対して、目標制御位置ごとに時間に関連付けられて設定された目標加減速度からなるデータである。操舵パターンとは、進路上に所定間隔(例えば、1m)で設定された目標制御位置に対して、目標制御位置ごとに時間に関連付けられて設定された目標操舵トルクからなるデータである。アクセルペダルの制御目標値及びブレーキペダルの制御目標値の推移を示すデータとは、進路上に所定間隔(例えば、1m)で設定された目標制御位置に対して、目標制御位置ごとに時間に関連付けられて設定されたペダル位置からなるデータである。
踏込状態検出部15は、ストロークセンサ50の検出結果に基づいて、切替ペダル5の踏み込み状態を検出する。具体的には、踏込状態検出部15は、切替ペダル5が踏み込まれたか否か、及び切替ペダル5の踏み込み量を検出する。踏込状態検出部15は、検出した切替ペダル5の踏み込み状態を運転状態切替部17へ出力する。
ここで、図4に、踏込状態検出部15における切替ペダル5の踏み込み状態の検出結果の一例を示す。図4に示す例では、時刻t1において運転者による切替ペダル5の踏み込みが開始され、時刻t2で切替ペダル5の踏み込みが終了している。すなわち、時刻t1から時刻t2までの間、運転者によって切替ペダル5が踏み込まれている。このとき、ストロークセンサ50によって、切替ペダル5の踏み込み量に応じた信号が出力される。同様に、時刻t3において運転者による切替ペダル5の踏み込みが開始され、時刻t4で切替ペダル5の踏み込みが終了している。すなわち、時刻t3から時刻t4までの間、運転者によって切替ペダル5が踏み込まれている。また、時刻t5において運転者による切替ペダル5の踏み込みが開始され、時刻t6で切替ペダル5の踏み込みが終了している。すなわち、時刻t5から時刻t6までの間、運転者によって切替ペダル5が踏み込まれている。
運転操作情報取得部16は、内部センサ3の検出結果に基づいて、運転者の運転操作に応じた情報である運転操作情報を取得する。例えば、運転操作情報取得部16は、運転操作情報として、車両Vのステアリング操作、アクセル操作及びブレーキ操作の操作量を取得する。
ステアリング操作は、例えば運転者によるステアリングホイールの回転操作である。つまり、ステアリング操作に関する運転操作情報には、ステアリングホイールの操作量(操舵トルク又は舵角)が含まれる。運転操作情報取得部16は、走行計画に含まれるステアリングの制御目標値(目標操舵トルク、目標操舵角)に応じて車両Vのステアリングが回転する場合には、ステアリングセンサにより検出された車両Vのステアリングの回転状態検出値と、走行計画生成部14により生成された走行計画に含まれるステアリングの制御目標値との差分を、ステアリング操作の操作量として取得する。なお、制御目標値とのズレを検出できればよいため、例えば回転状態検出値の微分値と制御目標値の微分値との差分であってもよい。一方、運転操作情報取得部16は、走行計画に含まれるステアリングの制御目標値に応じてステアリングが回転しない場合には、ステアリングセンサにより検出された車両Vのステアリングの回転状態検出値をステアリング操作の操作量として取得する。何れにしても、運転操作情報取得部16は、運転者の操作量の絶対値を取得すればよい。
アクセル操作は、例えば運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作である。つまり、アクセル操作に関する運転操作情報には、アクセルペダルの操作量(踏み込み量)に応じた情報が含まれる。ブレーキ操作は、例えば運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作である。つまり、ブレーキペダル操作に関する運転操作情報には、ブレーキペダルの操作量(踏み込み量)に応じた情報が含まれる。なお、アクセル操作及びブレーキ操作についても、上述したステアリング操作と同様に、システム制御値に応じてペダル位置が変更される場合には、検出値と制御目標値との差分を算出し、運転者の操作量の絶対値を取得する。つまり、運転操作情報取得部16は、走行計画に含まれるアクセルペダルの制御目標値に応じて車両Vのアクセルペダルのペダル位置が移動する場合には、車両Vのアクセルペダルのペダル位置検出値と走行計画に含まれるアクセルペダルの制御目標値との差分をアクセル操作の操作量として取得する。アクセルペダルの制御目標値は、走行計画に含まれる車両Vの車速、加減速度などから導出されてもよい。同様に、運転操作情報取得部16は、走行計画に含まれるブレーキペダルの制御目標値に応じて車両Vのブレーキペダルのペダル位置が移動する場合には、車両Vのブレーキペダルのペダル位置検出値と走行計画に含まれるブレーキペダルの制御目標値との差分をブレーキ操作の操作量として取得する。ブレーキペダルの制御目標値は、走行計画に含まれる車両Vの車速、加減速度などから導出されてもよい。運転操作情報取得部16は、運転操作情報を運転状態切替部17へ出力する。
運転状態切替部17は、車両Vの運転状態を、自動運転状態、協調運転状態、及び手動運転状態のいずれかに切り替える。ここで、自動運転状態とは、走行計画を用いて車両Vの走行を制御する状態である。つまり、自動運転状態は、運転者が運転操作を行うことなく、運転者の介入が行われない状態で車両制御装置100の制御のみで車両Vの走行が実現している状態である。協調運転状態とは、走行計画及び運転者の運転操作の操作量に基づいて運転者の運転操作と協調して車両Vを走行させる運転状態である。つまり、協調運転状態は、運転者と車両制御装置100との両方が車両Vの走行に関係可能な状態であり、システム介入が可能な状態で運転者の運転操作の操作量に基づいて車両Vの走行が実現している状態である。手動運転状態とは、運転者の運転操作の操作量を車両Vの走行に反映させた状態である。つまり、手動運転状態は、システム介入ができない状態で運転者の運転操作の操作量が車両Vの走行に反映されている状態である。なお、ここでの運転者の運転操作とは、ステアリング操作、アクセル操作、及び、ブレーキ操作を含んでいる。
また、運転状態切替部17は、車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能な場合、踏込状態検出部15によって検出された切替ペダル5の踏み込み状態に基づいて、車両Vの運転状態を自動運転状態、協調運転状態、及び手動運転状態のいずれかに切り替える。更に、運転状態切替部17は、切替ペダル5の踏み込み状態に基づいて車両Vの運転状態を協調運転状態に切り替える際に、踏込状態検出部15で検出された切替ペダル5の踏み込み量に基づいて、協調運転状態における運転者の運転操作の操作量の介入度合いを変更する。
具体的には、運転状態切替部17は、自動運転判定部17a、運転状態決定部17b、及び、走行制御部17cを備えている。自動運転判定部17aは、走行計画生成部14における走行計画の生成の有無に加え、外部状況認識部12で認識された車両Vの周辺環境、走行状態認識部13で認識された車両Vの状態、及び車両位置認識部11で認識された車両Vの位置の認識精度の少なくともいずれかに基づいて車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能か否かを判定する。走行計画が生成されていない場合には、車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替えることができないため、自動運転判定部17aは、自動運転状態に切り替え不可と判定する。自動運転判定部17aによって行われる車両Vの周辺環境等に基づいて自動運転状態に切り替え可能か否かを判定する処理は、走行計画が生成されていることが前提となる。
以下、走行計画が生成されている場合に、自動運転判定部17aが車両Vの周辺環境等に基づいて自動運転状態に切り替え可能か否かを判定する処理の具体例について説明する。例えば、自動運転判定部17aは、走行状態認識部13で認識された車両Vの状態が、自動運転制御に適する場合には、自動運転状態に切り替え可能と判定する。具体的には、自動運転判定部17aは、例えば、車両Vが所定の操舵角以上の操舵角で転舵中でない場合に、自動運転状態に切り替え可能と判定することができる。例えば、自動運転判定部17aは、外部状況認識部12で認識された車両Vの周辺環境が、自動運転制御に適する場合には、自動運転状態に切り替え可能と判定する。具体的には、自動運転判定部17aは、例えば、車両Vの死角付近に他車両が存在しない場合、自動運転状態に切り替え可能と判定することができる。例えば、自動運転判定部17aは、車両位置認識部11で認識された車両Vの位置の認識精度が、自動運転制御に適する場合には、自動運転状態に切り替え可能と判定する。具体的には、自動運転判定部17aは、例えば、地図データベース4の地図情報と車両Vの位置情報とのマッチング精度が高い場合に、自動運転状態に切り替え可能と判定することができる。
運転状態決定部17bは、自動運転ON/OFFスイッチ80に対して自動運転開始に係る要求操作が入力されており、且つ、自動運転判定部17aによって自動運転状態に切り替え可能であると判定されている場合に、踏込状態検出部15によって検出された切替ペダル5の踏み込み状態に基づいて、車両の運転状態を自動運転状態、協調運転状態、及び手動運転状態のいずれかに切り替える決定を行う。
図5は、運転状態を切り替える場合における、各運転状態と、切替ペダル5の踏み込み量と、介入度との関係を示す図である。図5に示す例では、時刻t10において、自動運転ON/OFFスイッチ80に対して自動運転開始に係る要求操作が入力されていることと、自動運転判定部17aによって自動運転状態に切り替え可能であると判定されていることの2つの条件が成立したとする。すなわち、時刻t10以降において、運転状態決定部17bは、踏込状態検出部15によって検出された切替ペダル5の踏み込み状態に基づいて、車両Vの運転状態を自動運転状態、協調運転状態、及び手動運転状態のいずれかに切り替える決定を行う。
なお、運転状態決定部17bは、自動運転ON/OFFスイッチ80の要求操作に基づくことなく、自動運転判定部17aによって自動運転状態に切り替え可能であると判定されている場合に、踏込状態検出部15によって検出された切替ペダル5の踏み込み状態に基づいて、車両Vの運転状態を自動運転状態、協調運転状態、及び手動運転状態のいずれかに切り替える決定を行ってもよい。
ここで、時刻t10までの間は、自動運転状態への切り替えができない状態、又は自動運転状態への切り替えの要求操作が無い状態であるため、運転状態決定部17bは、車両Vの運転状態を手動運転状態とする決定を行う。時刻t10以降は、車両Vの運転状態を自動運転状態等へ切り替え可能な状態である。
自動運転状態等への切り替えが可能となる時刻t10以降において、運転状態決定部17bは、踏込状態検出部15によって切替ペダル5の踏み込みが検出されていない場合、車両Vの運転状態を手動運転状態とする決定を行う(図5に時刻t10から時刻t11までの間)。踏込状態検出部15によって切替ペダル5の踏み込みが検出された場合(図5の時刻t11から時刻t14までの間)、切替ペダル5の踏み込み量に応じて、車両Vの運転状態を協調運転状態及び自動運転状態のいずれかとする決定を行う。
運転状態決定部17bは、切替ペダル5が完全に踏み込まれている場合(踏み込み量がMaxの場合)、車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替える決定を行う(図5における時刻t12から時刻t13までの間)。一方、運転状態決定部17bは、切替ペダル5が踏み込まれているものの、完全に踏み込まれていない場合(踏み込み量がMaxでない場合)、車両Vの運転状態を協調運転状態に切り替える決定を行う(図5における時刻t11から時刻t12までの間、及び時刻t13から時刻t14までの間)。運転状態決定部17bは、踏込状態検出部15によって切替ペダル5の踏み込みが解除されたことが検出された場合(図5における時刻t14)、車両Vの運転状態を手動運転状態に切り替える決定を行う。
また、運転状態決定部17bは、切替ペダル5が踏み込まれた場合、切替ペダル5の踏み込み量に応じて、運転者の運転操作の操作量の介入度を算出する。運転状態決定部17bは、切替ペダル5の踏み込み量が大きくなるにしたがって、介入度の値が小さくなるように介入度を算出する。図5に示す例において、運転状態決定部17bは、切替ペダル5の踏み込み量に応じて、0以上、且つ1以下の間で介入度を算出する。
運転状態決定部17bは、車両Vの運転状態として協調運転状態又は自動運転状態が決定されている場合、運転操作情報取得部16で取得された運転操作情報に基づいて、車両Vの運転状態を協調運転状態又は自動運転状態から手動運転状態に切り替える決定(オーバーライドの決定)を行う。具体的には、運転状態決定部17bは、運転者の運転操作の操作量が所定の操作閾値を超えた場合に、車両Vの運転状態を協調運転状態又は自動運転状態から手動運転状態に切り替える決定を行う。例えば、運転状態決定部17bは、ステアリングホイールの操作量が所定の操作閾値を超えた場合、アクセルペダルの操作量が所定の操作閾値を超えた場合、及び、ブレーキペダルの操作量が所定の操作閾値を超えた場合の少なくともいずれかの場合に、車両Vの運転状態を協調運転状態又は自動運転状態から手動運転状態に切り替える決定を行う。但し、車両Vの運転状態を協調運転状態又は自動運転状態から手動運転状態に切り替える決定を運転状態決定部17bが行うことは必須では無い。
走行制御部17cは、運転状態決定部17bによって決定された運転状態で車両Vを走行させる。車両Vの運転状態が自動運転状態であれば、走行制御部17cは、走行計画生成部14で生成した走行計画に基づいて、アクチュエータ7へ制御信号を出力し、自動運転状態となるように車両Vの走行を制御する。車両Vの運転状態が協調運転状態であれば、走行制御部17cは、走行計画生成部14で生成した走行計画及び運転操作情報取得部16により取得された運転者の運転操作に基づいてアクチュエータ7へ制御信号を出力し、運転者の運転操作と協調して車両Vを走行させる。車両Vの運転状態が手動運転状態であれば、走行制御部17cは、運転操作情報取得部16により取得された運転者の運転操作に基づく制御信号をアクチュエータ7へ出力し、運転者の運転操作を車両Vの走行に反映させる。これにより、走行制御部17cは、自動運転状態、協調運転状態及び手動運転状態の3つの状態を実現する。
また、走行制御部17cは、運転状態決定部17bによって決定された運転状態が協調運転状態である場合、運転状態決定部17bで算出された介入度に基づいて、運転者の運転操作の操作量の介入度合いを変更する。これにより、協調運転状態におけるシステム介入度合いを変更することができる。具体的には、走行制御部17cは、運転者の運転操作の操作量及び走行計画に基づく制御目標値に対して、介入度を用いて重み付けを行った値に基づいて、協調運転状態となるように車両Vの走行を制御する。
一例として、制御目標がステアリングホイールの操舵トルクの場合、運転操作情報取得部16で検出される操舵トルクをTD、走行計画に基づいて得られるシステム入力トルクをTSとすると、次の式(1)に基づいて、目標操舵トルクTRを算出する。
TR=w×TD+(1−w)×TS ・・・ (1)
ここで、wは、重み係数であり、運転状態決定部17bで算出された介入度pを用いる(すなわち、w=p)。これにより、介入度pが小さい場合、目標操舵トルクTRは、システム入力トルクTSの影響を大きく受ける。介入度pが大きくなるにしたがって、目標操舵トルクTRは、システム入力トルクTSの影響が小さくなり、運転者によって操作された操舵トルクTDの影響が大きくなる。介入度pが最大の場合(p=1の場合)、目標操舵トルクTRは、運転者によって操作された操舵トルクTDの影響のみを受け、操舵トルクTDと等しくなる。
なお、上記では、制御目標がステアリングホイールの操舵トルクの場合に、介入度pに基づいて運転者の運転操作の介入度合いを変更する例を説明したが、他の制御目標値についても同様に介入度pに基づいて運転者の運転操作の介入度合いを変更することができる。制御目標値としては、例えば、ステアリングホイールの操舵角(目標操舵角)、ブレーキペダルの踏み込み量(目標踏み込み量)、及び減速目標量など、種々の制御目標値であってもよい。
図5に示す例では、時刻t11から時刻t12までの間は車両Vの運転状態は協調運転状態であるが、切替ペダル5の踏み込み量の増加に伴って、走行計画に基づくシステム介入が強く反映されるように、車両Vの走行が制御される。切替ペダル5が完全に踏み込まれて介入度pが0となると(時刻t12)、自動運転状態で車両Vの走行が制御される(時刻t12から時刻t13の間)。時刻t13から時刻t14において、切替ペダル5の踏み込みが徐々に解除されると、切替ペダル5の踏み込み量の減少に伴って、運転者による運転操作が強く反映されるように、車両Vの走行が制御される。
次に、車両制御装置100が走行計画を生成する処理について説明する。図6は、走行計画生成処理の一例を説明するフローチャートである。図6に示す制御処理は、例えば自動運転ON/OFFスイッチ80に自動運転開始の要求操作が入力された後、自動運転終了の要求操作がされるまでの間、所定時間毎に繰り返し実行される。また、車両制御装置100において車両Vの自動運転制御が可能な状態のときに自動運転状態に自動的に切り替える場合、車両制御装置100は、自動運転制御が可能な状態となったときに図6に示す処理を開始し、自動運転制御が不可能な状態となるまでの間、又は自動運転ON/OFFスイッチ80に自動運転終了の要求操作がされるまでの間、所定時間毎に繰り返しこの処理を実行してもよい。
図6に示すように、まず、車両位置認識部11は、GPS受信部2で受信した車両Vの位置情報及び地図データベース4の地図情報から、車両位置を認識する。外部状況認識部12は、外部センサ1の検出結果から、車両Vの外部状況を認識する。走行状態認識部13は、内部センサ3の検出結果から、車両Vの走行状態を認識する(S1)。そして、走行計画生成部14は、ナビゲーションシステム6の目標ルート、車両位置、車両Vの外部状況、及び車両Vの走行状態から、車両Vの走行計画を生成する(S2)。このように、車両Vの走行計画が生成される。
次に、車両Vの運転状態が手動運転状態のときに、運転者による切替ペダル5の踏み込みに応じた協調運転状態及び自動運転状態への切り替え処理について説明する。図7は、車両Vの運転状態を手動運転状態から協調運転状態及び自動運転状態へ切り替える処理の一例を説明するフローチャートである。図7に示す処理は、例えば自動運転ON/OFFスイッチ80に自動運転開始の要求操作が入力された後、自動運転終了の要求操作がされるまでの間、所定時間毎に繰り返し実行される。また、車両制御装置100において車両Vの自動運転制御が可能な状態のときに自動運転状態に自動的に切り替える場合、車両制御装置100は、車両VのイグニッションがOFFとなるまでの間、所定時間毎に図7に示す処理を繰り返し実行してもよい。
図7に示すように、自動運転判定部17aは、走行計画の生成の有無に加え、車両Vの周辺環境、車両Vの状態、及び車両Vの位置の認識精度の少なくともいずれかに基づいて車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能か否かを判定する(S101)。車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能でない場合(S101:NO)、運転状態決定部17bは、車両Vの運転状態を手動運転状態とする決定を行う(S102)。走行制御部17cは、手動運転状態となるように車両Vの走行を制御する(S103)。
車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能である場合(S101:YES)、運転状態決定部17bは、踏込状態検出部15によって切替ペダル5の踏み込みが検出されているか否かを判定する(S104)。切替ペダル5の踏み込みが検出されていない場合(S104:NO)、運転状態決定部17bは、S102以降の処理を行う。
切替ペダル5の踏み込みが検出されている場合(S104:YES)、運転状態決定部17bは、踏込状態検出部15によって検出されている切替ペダル5の現在の踏み込み量に基づいて、運転者の運転操作の介入度を算出する(S105)。運転状態決定部17bは、算出した介入度が0か否かを判定する(S106)。なお、介入度が0とは、切替ペダル5が完全に踏み込まれている場合である。介入度が0でない場合(S106:NO)、運転状態決定部17bは、車両Vの運転状態を協調運転状態とする決定を行う(S107)。走行制御部17cは、算出された介入度に応じた協調運転状態となるように車両Vの走行を制御する(S108)。
一方、介入度が0である場合(S106:YES)、運転状態決定部17bは、車両Vの運転状態を自動運転状態とする決定を行う(S109)。走行制御部17cは、自動運転状態となるように車両Vの走行を制御する(S110)。
以上のように、第1実施形態に係る車両制御装置100では、自動運転状態に切り替え可能であり、且つ、アクセルペダル及びブレーキペダルよりも左側に設けられた切替ペダル5の踏み込みが検出された場合、切替ペダル5の踏み込み状態に応じて車両Vの運転状態が切り替えられる。すなわち、運転者は、車両Vの運転操作(アクセルペダルの操作、ブレーキペダルの操作、及びステアリングの操作)に関わらない左足で切替ペダル5を踏み込むことで、運転状態の切り替えの意図を車両制御装置100に伝えることができる。
車両制御装置100は、切替ペダル5の踏み込み状態に応じて車両Vの運転状態を切り替えることにより、運転者の意図を反映させつつ運転状態を切り替えることができる。このように、車両制御装置100は、自動運転状態に切り替え可能な場合に、運転者の運転操作を妨げることなく運転状態の切り替えの意図を受け付けて、運転者の意図を反映させつつ運転状態を切り替えることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る車両制御装置100Aの構成を示すブロック図である。図9は、図8の車両制御装置100AにおけるECU10Aを説明するブロック図である。なお、本実施形態の説明では、第1実施形態と同一の構成及び処理については説明を省略し、第1実施形態と異なる点について説明する。本実施形態の車両制御装置100Aは、第1実施形態の車両制御装置100のストロークセンサ50に代えて踏力センサ50Aを備えている。また、第2実施形態のECU10Aは、第1実施形態のECU10の踏込状態検出部15及び運転状態切替部17に代えて、処理内容の異なる踏込状態検出部15A及び運転状態切替部17Aを備えている。
踏力センサ50Aは、切替ペダル5の踏み込み状態を検出するセンサである。踏力センサ50Aは、切替ペダル5が運転者によって最も踏み込まれた状態である場合に、切替ペダル5が踏み込まれたことを示すON信号をECU10Aへ出力する。また、踏力センサ50Aは、切替ペダル5が最も踏み込まれた状態が維持されている間、ON信号をECU10Aへ出力し続ける。踏力センサ50Aは、切替ペダル5が最も踏み込まれた状態でない場合には、ON信号をECU10Aへ出力しない。図10は、切替ペダルの踏み込み状態の一例を示す図である。図10に示す例では、時刻t21、及び時刻t22のときに、運転者によって切替ペダル5が最も踏み込まれた状態となり、踏力センサ50AからECU10AへON信号が出力されている。また、時刻t23から時刻t24の間は運転者によって切替ペダル5が最も踏み込まれた状態が維持された状態であり、この間、踏力センサ50AからECU10AへON信号が出力され続けている。
また、踏力センサ50Aは、切替ペダル5が踏み込まれているか否かの検出に加え、運転者によって切替ペダル5が最も踏み込まれたときの踏み込み力を検出することができる。切替ペダル5が図3(a)に示すペダルの場合、踏力センサ50Aは、踏み込み力として、運転者によって踏まれることによってアーム51に加わる力に応じた信号をECU10Aへ出力する。また、切替ペダル5が図3(b)に示すペダルの場合、踏力センサ50Aは、切替ペダル5の踏み込み力として、運転者によって踏まれることによってボタン部52に加わる力に応じた信号をECU10Aへ出力する。
踏込状態検出部15Aは、踏力センサ50Aの検出結果に基づいて、切替ペダル5の踏み込み状態を検出する。具体的には、踏込状態検出部15Aは、切替ペダル5が踏み込まれたか否か、及び切替ペダル5の踏み込み力を検出する。ここでは、踏込状態検出部15Aは、切替ペダル5が最も踏み込まれた場合(すなわちON信号を受信した場合)に、切替ペダル5が踏み込まれたと検出する。踏込状態検出部15Aは、検出した切替ペダル5の踏み込み状態を運転状態切替部17Aへ出力する。
ここで、踏込状態検出部15Aにおける切替ペダル5の踏み込み状態の検出結果の一例について図11を用いて説明する。図11における上から2番目のグラフに示すように、時刻t32、時刻t33、時刻t34、及び時刻t35において、運転者によって切替ペダル5が踏み込まれている。また、図11における上から3番目のグラフに示すように、時刻t32、時刻t33、時刻t34、及び時刻t35において、運転者によって切替ペダル5が踏み込まれたときの踏み込み力が踏込状態検出部15Aによって検出されている。
運転状態切替部17Aは、車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能な場合、踏込状態検出部15Aによって検出された切替ペダル5の踏み込み状態に基づいて、車両Vの運転状態を自動運転状態、協調運転状態、及び手動運転状態のいずれかに切り替える。更に、運転状態切替部17は、切替ペダル5の踏み込み状態に基づいて車両Vの運転状態を協調運転状態に切り替える際に、踏込状態検出部15で検出された切替ペダル5の踏み込み力に基づいて、協調運転状態における運転者の運転操作の操作量の介入度合いを変更する。
具体的には、運転状態切替部17Aは、自動運転判定部17d、運転状態決定部17e、走行制御部17fを備えている。本実施形態における自動運転判定部17d及び走行制御部17fは、第1実施形態における自動運転判定部17a及び走行制御部17cと同様の処理を行う。本実施形態における運転状態決定部17eは、第1実施形態における運転状態決定部17bに対して、車両Vの運転状態を自動運転状態から手動運転状態に切り替える決定を行う処理、及び協調運転状態から手動運転状態に切り替える決定を行う処理が主に異なっている。以下、第1実施形態の運転状態決定部17bと異なる点を中心に説明する。
図11は、運転状態を切り替える場合における、各運転状態と、切替ペダル5の状態と、切替ペダル5の踏み込み力と、介入度との関係を示す図である。図11に示す例では、時刻t31において、自動運転ON/OFFスイッチ80に対して自動運転開始に係る要求操作が入力されていることと、自動運転判定部17dによって自動運転状態に切り替え可能であると判定されていることの2つの条件が成立したとする。すなわち、時刻t31以降において、運転状態決定部17eは、踏込状態検出部15Aによって検出された切替ペダル5の踏み込み状態に基づいて、車両Vの運転状態を自動運転状態、協調運転状態、及び手動運転状態のいずれかに切り替える決定を行う。
運転状態決定部17eは、時刻t31以降において、車両Vの運転状態が手動運転状態のときに踏込状態検出部15Aによって切替ペダル5の踏み込みが検出された場合(図11の時刻t32及びt34)、車両Vの運転状態を手動運転状態から協調運転状態又は自動運転状態に切り替える決定を行う。運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態が協調運転状態又は自動運転状態のときに、踏込状態検出部15Aによって切替ペダル5の踏み込みが検出された場合(図11の時刻t33及びt35)、車両Vの運転状態を協調運転状態又は自動運転状態から手動運転状態に切り替える決定を行う。
すなわち、自動運転ON/OFFスイッチ80に対して自動運転開始に係る要求操作が入力され、且つ自動運転判定部17dによって自動運転状態に切り替え可能であると判定されている場合、運転状態決定部17eは、踏込状態検出部15Aによって切替ペダル5の踏み込みが検出される毎に、車両Vの運転状態を、手動運転状態と、協調運転状態又は自動運転状態とに交互に切り替える。
なお、車両Vの運転状態が手動運転状態のときに切替ペダル5の踏み込みが検出された場合、運転状態決定部17eは、切替ペダル5の踏み込み力に応じて、車両Vの運転状態を協調運転状態及び自動運転状態のいずれかとする決定を行う。具体的には、運転状態決定部17eは、切替ペダル5の踏み込み力が最も大きい場合(踏み込み力がMaxの場合)、車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替える決定を行う(図11における時刻t34)。一方、運転状態決定部17bは、切替ペダル5の踏み込み力が最も大きくない場合(踏み込み力がMaxでない場合)、車両Vの運転状態を協調運転状態に切り替える決定を行う(図11における時刻t32)。
なお、切替ペダル5の踏み込み力が最も大きい場合とは、踏込状態検出部15Aによって検出される踏み込み力の値が所定値以上の場合を、切替ペダル5の踏み込み力が最も大きい場合としてもよい。または、踏力センサ50Aで検出可能な最大の踏み込み力が検出された場合を、切替ペダル5の踏み込み力が最も大きい場合としてもよい。
また、運転状態決定部17eは、切替ペダル5が踏み込まれた場合、切替ペダル5の踏み込み力に応じて、運転者の運転操作の操作量の介入度を算出する。運転状態決定部17eは、切替ペダル5の踏み込み力が大きくなるにしたがって、介入度の値が小さくなるように介入度を算出する。図12に示す例において、運転状態決定部17eは、切替ペダル5の踏み込み力に応じて、0以上、且つ1以下の間で介入度を算出する。なお、運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態が手動運転状態のときに切替ペダル5が踏まれた場合に、介入度を算出すればよい。
走行制御部17fは、運転状態決定部17eによって決定された運転状態が協調運転状態である場合、運転状態決定部17eで算出された介入度に基づいて、運転者の運転操作の操作量の介入度合いを変更する。
図11に示す例では、時刻t32において切替ペダル5が踏み込まれることにより手動運転状態から協調運転状態に切り替えられる。また、このときの切替ペダル5の踏み込み力に応じて運転状態決定部17eによって介入度pが算出される。走行制御部17cは、時刻t32以降において協調運転状態の制御を行う際に、算出された介入度pに応じた介入度合いとなるように車両Vの走行を制御する。時刻t33において切替ペダル5が踏み込まれると、協調運転状態から手動運転状態へ切り替えられる。そして、時刻t34において切替ペダル5が踏み込まれると、切替ペダル5の踏み込み力が最大であるため、手動運転状態から自動運転状態へ切り替えられる。時刻t35において、切替ペダル5が踏み込まれると、自動運転状態から手動運転状態へ切り替えられる。
運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態として協調運転状態又は自動運転状態が決定されている場合、第1実施形態における運転状態決定部17bと同様に、車両Vの運転状態を協調運転状態又は自動運転状態から手動運転状態に切り替える決定(オーバーライドの決定)を行う。
次に、車両Vの運転状態が手動運転状態のときに、運転者による切替ペダル5の踏み込みに応じた協調運転状態又は自動運転状態への切り替え処理について説明する。図12は、車両Vの運転状態を手動運転状態から協調運転状態又は自動運転状態へ切り替える処理の一例を説明するフローチャートである。図12に示す処理は、例えば自動運転ON/OFFスイッチ80に自動運転開始の要求操作が入力された後、自動運転終了の要求操作がされるまでの間、所定時間毎に繰り返し実行される。また、車両制御装置100において車両Vの自動運転制御が可能な状態のときに自動運転状態に自動的に切り替える場合、車両制御装置100は、車両VのイグニッションがOFFとなるまでの間、所定時間毎に図12に示す処理を繰り返し実行してもよい。
図12に示すように、自動運転判定部17dは、走行計画の生成の有無に加え、車両Vの周辺環境、車両Vの状態、及び車両Vの位置の認識精度の少なくともいずれかに基づいて車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能か否かを判定する(S201)。車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能でない場合(S201:NO)、運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態を手動運転状態とする決定を行う(S202)。走行制御部17fは、手動運転状態となるように車両Vの走行を制御する(S203)。
車両Vの運転状態を自動運転状態に切り替え可能である場合(S201:YES)、運転状態決定部17eは、車両Vの現在の運転状態が手動運転状態であるか否かを判定する(S204)。車両Vの現在の運転状態が手動運転状態である場合(S204:YES)、運転状態決定部17eは、踏込状態検出部15Aによって切替ペダル5の踏み込みが検出されたか否かを判定する(S205)。切替ペダル5の踏み込みが検出された場合(S205:YES)、運転状態決定部17eは、踏込状態検出部15Aによって直近に検出された切替ペダル5の踏み込み力に基づいて、介入度を算出する(S206)。運転状態決定部17eは、算出した介入度が0か否かを判定する(S207)。
介入度が0である場合(S207:YES)、運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態を自動運転状態とする決定を行う(S208)。走行制御部17fは、自動運転状態となるように車両Vの走行を制御する(S209)。介入度が0でない場合(S207:NO)、運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態を協調運転状態とする決定を行う(S210)。走行制御部17fは、算出された介入度に応じた協調運転状態となるように車両Vの走行を制御する(S211)。
一方、切替ペダル5の踏み込みが検出されていない場合(S205:NO)、運転状態決定部17eは、車両Vの現在の運転状態が手動運転状態の場合(S205の次にS219の処理を行う場合)、車両Vの運転状態として手動運転状態を維持する決定を行う(S219)。なお、車両Vの現在の運転状態が協調運転状態又は自動運転状態の場合(S212の次にS219の処理を行う場合)、運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態を協調運転状態又は自動運転状態から手動運転状態に切り替える決定を行う(S219)。そして、走行制御部17fは、手動運転状態となるように車両Vの走行を制御する(S220)。
車両Vの現在の運転状態が手動運転状態でない場合(S204:NO)、運転状態決定部17eは、踏込状態検出部15Aによって切替ペダル5の踏み込みが検出されたか否かを判定する(S212)。切替ペダル5の踏み込みが検出された場合(S212:YES)、運転状態決定部17eは、S219の処理へ進む。一方、切替ペダル5の踏み込みが検出されない場合(S212:NO)、運転状態決定部17eは、踏込状態検出部15Aによって直近に検出された切替ペダル5の踏み込み力に基づいて、介入度を算出する(S213)。運転状態決定部17eは、算出した介入度が0か否かを判定する(S214)。
介入度が0でない場合(S214:NO)、運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態として協調運転状態を維持する決定を行う(S215)。走行制御部17fは、算出された介入度に応じた協調運転状態が維持されるように、車両Vの走行を制御する(S216)一方、介入度が0である場合(S214:YES)、運転状態決定部17eは、車両Vの運転状態として自動運転状態を維持する決定を行う(S217)。走行制御部17fは、自動運転状態が維持されるように車両Vの走行を制御する(S218)。
以上のように、第2実施形態に係る車両制御装置100Aでは、自動運転状態に切り替え可能であり、且つ、アクセルペダル及びブレーキペダルよりも左側に設けられた切替ペダル5の踏み込みが検出された場合、切替ペダル5の踏み込み状態に応じて車両Vの運転状態が切り替えられる。すなわち、運転者は、車両Vの運転操作(アクセルペダルの操作、ブレーキペダルの操作、及びステアリングの操作)に関わらない左足で切替ペダル5を踏み込むことで、運転状態の切り替えの意図を車両制御装置100Aに伝えることができる。
車両制御装置100Aは、切替ペダル5の踏み込み状態に応じて車両Vの運転状態を切り替えることにより、運転者の意図を反映させつつ運転状態を切り替えることができる。このように、車両制御装置100Aは、自動運転状態に切り替え可能な場合に、運転者の運転操作を妨げることなく運転状態の切り替えの意図を受け付けて、運転者の意図を反映させつつ運転状態を切り替えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1実施形態において、車両制御装置100は、車両Vが自動運転状態である状態が所定時間tauto以上継続した場合、切替ペダル5の踏み込み量が減少しても、車両Vの運転状態として自動運転状態を維持してもよい。この場合、車両制御装置100は、運転操作情報取得部16で取得された運転操作情報に基づいて上述したオーバーライドの決定がされた場合に、車両Vの運転状態を自動運転状態から手動運転状態に切り替える。具体的には、図13に示す例では、時刻t40において、自動運転ON/OFFスイッチ80に対して自動運転開始に係る要求操作が入力されていることと、自動運転判定部17aによって自動運転状態に切り替え可能であると判定されていることの2つの条件が成立したとする。また、図13に示す例では、時刻t42において、運転状態決定部17bによって車両Vの運転状態を自動運転状態とする決定が行われている。図13に示す例では、時刻t42以降において車両Vが自動運転状態である状態が所定時間tauto以上継続しているため、時刻t43において切替ペダル5の踏み込み量が減少しても、車両Vの運転状態として自動運転状態が維持される。
第1実施形態の車両制御装置100は、自動運転判定部17aによって自動運転状態への切り替えが可能と判定された場合、運転者に対して自動運転状態への切り替えが可能である旨の報知を行ってもよい。報知の後、車両制御装置100は、運転者により自動運転ON/OFFスイッチ80に対して自動運転開始に係る要求操作が入力された場合に、上述したように手動運転状態から協調運転状態又は自動運転状態への切り替え処理を実行してもよい。第2実施形態の車両制御装置100Aも同様に、自動運転状態への切り替えが可能と判定された場合に報知を行い、自動運転開始に係る要求操作が入力された場合に、上述したように手動運転状態から協調運転状態又は自動運転状態への切り替え処理を実行してもよい。
例えば、運転状態決定部17b,17eで算出された介入度に基づいて、運転者の運転操作の操作量の介入度合いを変更する際に、式(1)に基づいて目標操舵トルクなどを算出したが、式(1)を用いた方法以外の方法によって介入度合いを変更してもよい。
第1実施形態において、協調運転状態となるように車両Vの走行を制御する際に、切替ペダル5の踏み込み量に基づいて運転者の介入度合いを変更する処理を行うことは必須では無い。同様に、第2実施形態において、協調運転状態となるように車両Vの走行を制御する際に、切替ペダル5の踏み込み力に基づいて運転者の介入度合いを変更する処理を行うことは必須では無い。
走行計画生成部14は、車両Vの位置と、車両Vの外部状況と、車両Vの走行状態と、地図データベース4の地図情報とに基づいて走行計画を生成することに限定されない。例えば、走行計画生成部14は、外部状況認識部12で認識された車両Vの外部状況と、走行状態認識部13で認識された車両Vの走行状態とに基づいて、操舵に関する走行計画を生成してもよい。この操舵に関する走行計画とは、例えば、走行状態認識部13で認識された白線に沿って車両Vを走行させるための計画であってもよい。また、例えば、走行計画生成部14は、外部状況認識部12で認識された車両Vの外部状況と、走行状態認識部13で認識された車両Vの走行状態とに基づいて、速度に関する走行計画を生成してもよい。この速度に関する走行計画とは、例えば、車両Vの前方を走行する車両に追従して車両Vを走行させる走行計画であってもよい。また、例えば、走行計画生成部14は、外部状況認識部12で認識された車両Vの外部状況と、走行状態認識部13で認識された車両Vの走行状態とに基づいて、操舵及び速度に関する走行計画を生成してもよい。この操舵及び速度に関する走行計画とは、車両Vの前方の障害物を回避するように車両Vの操舵及び速度を制御するための走行計画であってもよい。走行計画生成部14が生成する走行計画は上述した走行計画に限定されず、車両Vの走行を制御するために用いられる走行計画であれば、他の走行計画であってもよい。
また、上記各実施形態において、切替ペダル5をアクセルペダル及びブレーキペダルの左側に設けたが、左足でアクセルペダル及びブレーキペダルを操作する車両の場合には、これらのペダルの右側に切替ペダル5を設けてもよい。