JP6883507B2 - エンジン始動装置及び自動二輪車 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン始動装置及び自動二輪車に関し、特に、デコンプ機構を備えるエンジン始動装置及び自動二輪車に関する。
従来から、エンジン始動装置においては、エンジン始動時の圧縮行程においてバルブを開弁させることで、ピストンによるシリンダ内の圧縮圧力を低減し、エンジン始動性を高めるデコンプ機構を備えたものがある。例えば、特許文献1には、デコンプ機構の作動状態と非作動状態とが切り替わる際に発生する異音の影響を低減するデコンプ機構が開示されている。このようなデコンプ機構は、アイドリングストップ時におけるクランクシャフト回転速度が、デコンプ機構が非作動状態から作動状態に切り替わる回転速度付近になった場合に、スタータモータによってクランクシャフトの回転を制動させてクランクシャフト回転速度を落とすことで、デコンプ機構の作動状態と非作動状態との切り替えが頻繁に行われることを抑制し、デコンプ機構から発生する異音の影響を低減する、というものである。
特開2016−130469号公報
しかしながら、デコンプ機構の作動状態と非作動状態とが切り替わる際に発生する異音は、アイドリングストップ時においてクランクシャフト回転速度が低下する場合だけでなく、エンジン始動時においても発生する。従来のデコンプ機構では、エンジン始動時において発生する異音の影響を低減することはできなかった。
また、エンジン始動時においては、エンジン始動性が良好なクランクシャフトの回転速度であるデコンプ機構が作動状態から非作動状態に切り替わる回転速度未満且つ該回転速度付近の回転速度でクランクシャフトが回転する時間が長いほどエンジン始動性は向上する。しかしながら、スタータモータの出力値が一定の場合は、短時間でデコンプ機構が作動状態から非作動状態に切り替わる回転速度に到達してしまいデコンプ機構が非作動状態となってしまうため、エンジン始動性が低下してしまう、という問題があった。
本発明は、エンジン始動時おいてデコンプ機構から発生する異音による影響を低減させつつエンジン始動性を良好にするエンジン始動装置及び自動二輪車を提供する。
発明は、
シリンダ部内を摺動するピストンにより回転駆動するクランクシャフトを有するエンジンと、
前記クランクシャフトへトルクを付与する電動機と、
前記クランクシャフトの回転速度を検出する回転速度検出部と、
前記回転速度検出部において検出された前記クランクシャフトの回転速度に基づいて前記電動機の出力を制御する制御部と、
前記エンジンの排気バルブと吸気バルブのうち少なくとも一方のバルブを開弁するように作動するデコンプ機構と、
を備えたエンジン始動装置であって、
前記デコンプ機構は、
前記少なくとも一方のバルブを開弁するように作動する作動状態と、非作動状態とが、前記クランクシャフトの回転速度によって切り替わる作動部を備え、
前記制御部は、
前記作動部の作動状態と非作動状態が切り替わるデコンプ切替回転速度未満に設定された第1の所定回転速度と、前記第1の所定回転速度より大きく、且つ前記デコンプ切替回転速度以下に設定された第2の所定回転速度と、を有し、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第1の所定回転速度以上、且つ前記第2の所定回転速度未満の場合の前記電動機の出力が、0より大きく、且つ前記第1の所定回転速度未満の場合の前記電動機の出力より小さくなるように前記電動機の出力を制御する。
また、本発明は、
シリンダ部内を摺動するピストンにより回転駆動するクランクシャフトを有するエンジンと、
前記クランクシャフトへトルクを付与する電動機と、
前記クランクシャフトの回転速度を検出する回転速度検出部と、
前記回転速度検出部において検出された前記クランクシャフトの回転速度に基づいて前記電動機の出力を制御する制御部と、
前記エンジンの排気バルブと吸気バルブのうち少なくとも一方のバルブを開弁するように作動するデコンプ機構と、
を備えたエンジン始動装置であって、
前記デコンプ機構は、
前記少なくとも一方のバルブを開弁するように作動する作動状態と、非作動状態とが、前記クランクシャフトの回転速度によって切り替わる作動部を備え、
前記制御部は、
前記作動部の作動状態と非作動状態が切り替わるデコンプ切替回転速度未満に設定された第1の所定回転速度と、前記第1の所定回転速度より大きく、且つ前記デコンプ切替回転速度以下に設定された第2の所定回転速度と、前記第1の所定回転速度より大きく、且つ前記第2の所定回転速度未満に設定された第3の所定回転速度と、を有し、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第1の所定回転速度以上、且つ前記第2の所定回転速度未満の場合の前記電動機の出力が、前記第1の所定回転速度未満の場合の前記電動機の出力より小さくなるように前記電動機の出力を制御し、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第1の所定回転速度以上、且つ前記第2の所定回転速度未満の場合において、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第3の所定回転速度以上の場合は、前記第3の所定回転速度未満の場合よりも、前記電動機の出力が小さくなるように前記電動機の出力を制御する。
また、本発明は、
シリンダ部内を摺動するピストンにより回転駆動するクランクシャフトを有するエンジンと、
前記クランクシャフトへトルクを付与する電動機と、
前記クランクシャフトの回転速度を検出する回転速度検出部と、
前記回転速度検出部において検出された前記クランクシャフトの回転速度に基づいて前記電動機の出力を制御する制御部と、
前記エンジンの排気バルブと吸気バルブのうち少なくとも一方のバルブを開弁するように作動するデコンプ機構と、
を有するエンジン始動装置を備える自動二輪車であって、
前記デコンプ機構は、
前記少なくとも一方のバルブを開弁するように作動する作動状態と、非作動状態とが、前記クランクシャフトの回転速度によって切り替わる作動部を備え、
前記自動二輪車は、
解放又は締結により前記エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチと、
前記クラッチの締結状態を検知するクラッチ締結状態検知部と、
前記動力伝達経路上に設けられ、前記クランクシャフトの回転を変速して伝達する変速装置と、
前記変速装置がトルクを伝達しないニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部と、を備え、
前記制御部は、
前記作動部の作動状態と非作動状態が切り替わるデコンプ切替回転速度未満に設定された第1の所定回転速度を有し、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第1の所定回転速度以上の場合は、前記第1の所定回転速度未満の場合よりも、前記電動機の出力が小さくなるように前記電動機の出力を制御し、
前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル以外の状態であることが検知され、かつ、前記クラッチ締結状態検知部により前記クラッチが解放状態であることが検知された場合は、前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル状態であることが検知された場合よりも、前記電動機の出力が大きくなるように前記電動機の出力を制御する。
本発明によれば、デコンプ機構の作動状態と非作動状態とが切り替わる際に発生する異音を低減させつつ、良好なエンジン始動性を得ることができる。
本発明の第1実施形態としてのエンジン始動装置を搭載した自動二輪車の全体構成を概略的に示す側面図である。 図1のA−A線に沿ったエンジンの拡大断面図である。 図1に示す自動二輪車に搭載したエンジンのデコンプ機構におけるデコンプ作動状態を示す概略拡大図である。 図1に示す自動二輪車に搭載したエンジンのデコンプ機構におけるデコンプ非作動状態を示す概略拡大図である。 図1に示す自動二輪車に搭載されたエンジン始動装置のブロック図である。 図1に示す自動二輪車のエンジン始動におけるフローチャートである。 図1に示す自動二輪車のエンジン始動におけるクランクシャフトの回転速度とスタータモータの出力値の変化を示すグラフである。 本発明の第2実施形態のエンジン始動におけるフローチャートである。 本発明の第3実施形態のエンジン始動におけるフローチャートである。
以下、本発明のエンジン始動装置及び自動二輪車の各実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
先ず、本発明の第1実施形態のエンジン始動装置を搭載した自動二輪車について図1〜図7を参照しながら説明する。なお、図1及び図2においては、車両の前方をFRONT、後方をREAR、左側をLEFT、右側をRIGHT、上方をUP、下方をDOWN、として示す。
<車体の構造>
図1に示すように、本発明の一実施形態としての自動二輪車11は、車体フレーム12を備える。車体フレーム12の前端に位置するヘッドパイプ13には、フロントフォーク14が操向可能に支持される。フロントフォーク14には、車軸15回りで回転自在に前輪WFが支持される。フロントフォーク14にはさらに、ヘッドパイプ13の上側でハンドルバー16が結合される。車体フレーム12の後方に位置するピボットフレーム17には、スイングアーム18が車幅方向に水平に延びる支軸19回りで揺動自在に支持される。スイングアーム18の後端には、車軸21回りで回転自在に後輪WRが支持される。
前輪WFおよび後輪WRの間で、車体フレーム12にはエンジン23が搭載される。エンジン23は、クランクケース24と、クランクケース24に結合され、クランクケース24から上方に延びて前傾するシリンダブロック25と、シリンダブロック25に結合されるシリンダヘッド26と、シリンダヘッド26に結合されるヘッドカバー27とを備える。クランクケース24には、後輪WRの車軸21に平行に延びる回転軸線28回りで回転するクランクシャフト37(図2参照)が収容される。クランクシャフト37の回転運動は、駆動チェーン67を経てドリブンスプロケット68を介して駆動輪である後輪WRに伝達される。クランクケース24には、例えば、前方に2つ、後方に2つのエンジンハンガー30が形成される。前方および後方でそれぞれエンジンハンガー30は上下に配列される。クランクケース24はエンジンハンガー30で車体フレーム12に連結され固定される。
車体フレーム12には、エンジン23の上方に燃料タンク31が搭載される。さらに車体フレーム12には、燃料タンク31の後方に乗員シート32が搭載される。燃料タンク31からエンジン23の燃料噴射装置76(図5参照)に燃料が供給される。自動二輪車11の運転にあたって、乗員は、乗員シート32を跨いで乗車する。
<エンジンの構造>
図2に示すように、エンジン23は、シリンダブロック25に組み込まれるピストン33を備える。ピストン33は、シリンダブロック25内に区画されるシリンダ部34に摺動可能に収容されている。ピストン33とシリンダヘッド26との間に燃焼室35が区画されている。シリンダヘッド26には、燃焼室35に臨む点火プラグ36が取り付けられている。
エンジン23は、シリンダヘッド26側に設けられたカムシャフト44と、カムシャフト44上の排気カム46及び吸気カム45と、この排気カム46及び吸気カム45によって排気バルブ58a及び吸気バルブ58bを駆動する前後一対のロッカアーム57(図3参照)と、カムシャフト44の一端側に設けられたカムシャフト用スプロケット59aと、カムシャフト用スプロケット59aを、チェーン59dを介して駆動するクランクシャフト37上のクランクシャフト用スプロケット59bと、排気カム46に設けられエンジン23の始動時の圧縮行程において排気バルブ58aを開弁することで、ピストン33によるシリンダ部34内の圧縮圧力を低減するデコンプ機構90とからなる動弁機構を備えている。
エンジン23はさらに、ジャーナル37a、37bの軸心回りで回転自在にクランクケース24に支持されるクランクシャフト37を備える。
クランクシャフト37のクランク41は、2つのジャーナル37a、37bの間でクランクケース24に区画されるクランク室42に収容される。クランク室42内でクランクシャフト37のクランク41には、コンロッド43が連結される。コンロッド43は、ピストン33の軸線方向運動をクランクシャフト37の回転運動に変換する。
クランクケース24から外側に一方向に突出するクランクシャフト37の一端には、交流発電電動機のACGスタータ47が接続される。ACGスタータ47は、ロータ48およびステータ49を備える。ロータ48は、クランクケース24から突き出るクランクシャフト37の一端に相対回転不能に結合される。ACGスタータ47は、エンジン23の始動時にはクランクシャフト37を自動始動するスタータモータとして機能し、エンジン23の始動が確認されると、交流発電機として機能する。
クランクケース24から外側に他方向に突出するクランクシャフト37の他端には動力伝達ギヤ55が固定される。
エンジン23には、ドグクラッチ式の変速装置61が組み込まれる。変速装置61は、クランクケース24内に収容される。変速装置61は、クランクシャフト37の軸心に平行な軸心を有する入力軸62および出力軸63と、複数のギヤ段と、を備える。入力軸62には、前述の動力伝達ギヤ55と噛み合う被動ギヤ65が結合されている。
出力軸63には、ドライブスプロケット66が結合されている。ドライブスプロケット66には、駆動チェーン67が巻き掛けられている。この駆動チェーン67によって、ドライブスプロケット66の回転動力が後輪WR側のドリブンスプロケット68(図1参照)に伝達され、駆動輪である後輪WRが駆動される。
エンジン23には、クラッチ69が組み込まれている。クラッチ69は、クラッチアウター69a及びクラッチハブ69bを備える。このクラッチアウター69aとクラッチハブ69bとの間には、複数のクラッチ板69cが回転軸線28と平行に延びる入力軸線29方向に交互に配置されている。また、クラッチ板69c間には、適量の潤滑油が存在している。また、クラッチアウター69aに入力軸62に結合された被動ギヤ65が連結されている。
クラッチ69は、ハンドルバー16に設けられて手動に操作可能なクラッチレバー20(図1参照)に適宜連結されている。したがって、クラッチ69は、クラッチレバー20の操作に応じてクラッチアウター69a及びクラッチハブ69bの間で解放と締結が切り替えられる。クラッチ69が締結されるとエンジン23と後輪WRとの間の動力伝達経路が接続され、クラッチ69が解放されると、この動力伝達経路が遮断される。
〈デコンプ機構〉
図3及び図4に示すように、デコンプ機構90は、排気カム46のカム面部46bの側面に設けられ、排気バルブ58aをデコンプ状態にするデコンプカム91、カムシャフト44の回転速度に応じた遠心力によりデコンプカム91をデコンプ作動状態からデコンプ非作動状態へと回転駆動させるデコンプウェイト92、およびデコンプウェイト92をカムシャフト44に近づく閉方向へ付勢するねじりコイルスプリング94を具備している。
デコンプカム91は、大径の円柱形状の円柱本体部91aと、円柱本体部91aの回動中心軸Cと同軸である小径の支軸(不図示)からなり、回動中心軸Cを中心に回動自在に支持されている。また、デコンプカム91の支軸と他方側の円柱本体部91a側面には、後述するデコンプウェイト92に設けられた作動ピン92pを挿入するためのU字状に欠損された凹部91cが形成されている。
円柱本体部91aの断面形状は、デコンプカム91の回動中心軸Cを中心とした円弧状に形成された突出部91dと、円弧状の突出部91dが切り欠かれ突出部91dに対して没入する切欠き状の平坦部91bとを有する。
デコンプカム91を回動させるデコンプウェイト92は、排気カム46のカム面部46bの側面に、カムシャフト44と平行に突設されたデコンプピン93を介して、回転可能に支承されている。デコンプウェイト92は、デコンプピン93に揺動自在に支持された基端部92aからデコンプカム91に係合する先端部92eに向って、カムシャフト44を取り囲むように適宜湾曲した形状で延出されている。
デコンプウェイト92の先端部92eには、回動中心軸Cと平行に延出されてデコンプカム91の凹部91cに嵌入する作動ピン92pが設けられている。この作動ピン92pは、凹部91c内を摺動可能であり、作動ピン92pが移動することで、デコンプカム91を回動させることができる。
デコンプウェイト92のデコンプピン93を中心とした揺動に伴ってデコンプウェイト92の先端部92eが移動して、先端部92eに突設された作動ピン92pの動きにより、デコンプカム91が排気カム46の側面に嵌入された支軸を中心として回動される。したがって、デコンプウェイト92の揺動量により、排気カム46の外周面に対して、デコンプカム91の円柱本体部91aの突出部91d、平坦部91bが所定の位置関係になる。
ねじりコイルスプリング94は、デコンプピン93の周囲に複数回巻きつけられている。そして、ねじりコイルスプリング94の一方端部94aは、カムシャフト44に巻きつけられた後に排気カム46の側面に固着されており、他方端部94bは、デコンプウェイト92の基端部92aに穿設された孔92hに係止されている。したがって、デコンプウェイト92は、ねじりコイルスプリング94により、その内周面92iがカムシャフト44に接する方向に常時付勢されている。
このように構成されたデコンプ機構90は、エンジン23が始動を開始し、回転するカムシャフト44の回転速度が所定回転速度数以下である場合には、図3に示されるようなデコンプ作動状態にある。すなわち、デコンプウェイト92に発生する遠心力は、ねじりコイルスプリング94による付勢力よりも小さく、デコンプウェイト92の揺動量は少なく、デコンプカム91の突出部91dは、排気カム46のベース円部46a外周面より外側に突出した状態にある。そして、排気カム46の回転中において、デコンプカム91の突出部91dが排気側のロッカアーム57のデコンプカム当接部57cに臨む状態になると、デコンプカム91の突出部91dにより、ロッカアーム57のデコンプカム当接部57cが押し上げられる。この結果、ロッカアーム57が、ロッカアーム軸57sを支点にして回動し排気バルブ58aを押し下げる。これによって、エンジン23が圧縮行程にあっても、排気バルブ58aが開放されて圧力を低下させるデコンプ作動状態となる。
クランクシャフト37の回転速度が増大して所定回転速度以上になると、デコンプウェイト92に生じる遠心力は、ねじりコイルスプリング94による付勢力よりも大きくなり、デコンプウェイト92は、ねじりコイルスプリング94の付勢力に抗して次第に外方に揺動する。これにより、デコンプカム91の凹部91c内で作動ピン92pが移動し、デコンプカム91は回動される。
デコンプウェイト92がより外方に揺動しデコンプカム91が回動されると、図4に示すように、ロッカアーム57のデコンプカム当接部57cにデコンプカム91の平坦部91bが対向して臨む状態になるので、平坦部91bは排気カム46のベース円部46aのカム表面よりも径方向内側に没入した状態となり、ロッカアーム57のデコンプカム当接部57cはデコンプカム91に接触しなくなり、ロッカアーム57のローラ57rが排気カム46の外周面に当接されるようになって、ロッカアーム57は排気カム46の外周面の形状に追従して動作するようになり、デコンプ機構90はデコンプ非作動状態となる。
〈エンジン始動装置〉
図5に示すように、本実施形態のエンジン始動装置10は、クランクシャフト37を回転駆動するACGスタータ47と、ACGスタータ47の駆動を制御する制御部80とを含む。
ACGスタータ47は、エンジン始動時にはスタータモータとして機能する。ACGスタータ47は、バッテリ73から制御部80のモータドライブ回路81を介して電力が供給され、クランクシャフト37を回転(正転駆動)させてエンジン23の始動を行う。
ACGスタータ47は、クランクシャフト37の回転数がアイドリング相当以上になる等によりエンジン23の始動が確認されると、クランクシャフト37の回転により駆動して発電する交流発電機として機能する。この発電により、バッテリ73の充電および各種電装部品への電力供給がなされる。
制御部80には、スロットルボディのスロットルバルブ(不図示)の開度を検出するスロットルセンサ70、クランクシャフト37の回転速度を検出する回転速度センサ71、クラッチ69の潤滑油温度またはエンジン23の潤滑油温度や冷却水温度等からエンジン23の温度を検出する温度センサ72、バッテリ73の充電状態としてバッテリ電流および電圧を検出するバッテリセンサ74、クラッチ69の解放または締結状態を検知するクラッチセンサ75、スロットルボディのインジェクタを含む燃料噴射装置76、点火プラグ36を含む点火装置77、変速装置61のニュートラル状態を検知するニュートラルセンサ78、イグニッションのオン・オフを切り替えるメインスイッチ79及びACGスタータ47を駆動させるスタータスイッチ79a等が通信可能に接続されている。
制御部80は、ACGスタータ47を駆動するモータドライブ回路81と、回転速度センサ71によりクランクシャフト37の回転速度状態を検出する回転速度検出部82と、回転速度検出部82にて検出された回転速度に基づいてクランクシャフト37の回転速度のステージ状態を判定するステージ判定部83と、ACGスタータ47を駆動するためのデューティー比を設定するデューティー比設定部84と、クラッチセンサ75によりクラッチ69が締結状態にあることを検知するクラッチ締結状態検知部85と、ニュートラルセンサ78により変速装置61がニュートラル状態であるか否かを検知するニュートラル状態検知部86と、温度センサ72によりエンジン23の温度を検出する温度検出部87と、を備える。
さらに、モータドライブ回路81は、ACGスタータ47に接続されていると共に、ACGスタータ47に設けられた複数のロータ角度センサ47a(例えばパルスセンサ)に接続されている。したがって、このロータ角度センサ47aにより、ACGスタータ47のロータ48の回転角度情報を得ることができる。
ロータ角度センサ47aは、ステータ49のコイルに対する通電制御に用いられるもので、ACGスタータ47のU相、V相、W相のそれぞれに対応して1つずつ設けられる。ロータ角度センサ47aは、ロータ48の周方向の位置を点火タイミングとして検出する点火パルサ(パルサセンサ)としても機能する。ロータ角度センサ47aは、例えば、ホールICまたは磁気抵抗(MR)素子で構成される。
ここで、デューティー比設定部84は、例えば、ロータ角度センサ47aの出力信号等に基づいて、モータドライブ回路81の各パワーFETに供給するゲート電圧のデューティー比を動的に制御する。
〈エンジンの始動制御〉
以下、図7を参照してエンジン23を始動するときの制御について説明する。
制御部80は、クランクシャフト37の回転速度について予め設定された3つの回転速度、即ち、基準回転速度と、上限回転速度と、中間設定回転速度と、を有している。
基準回転速度とは、エンジン23の始動性が良好なクランクシャフト37の回転速度の範囲で最も低い回転速度であり、本発明でいう第1の所定回転速度に相当する。
上限回転速度とは、エンジン23の始動の際にACGスタータ47がスタータとして駆動するクランクシャフト37の上限回転速度のことであり、デコンプ機構90におけるデコンプカム91の作動状態と非作動状態が切り替わるクランクシャフト37の回転速度以下に設定される任意の回転速度である。この上限回転速度は、本発明でいう第2の所定回転速度に相当する。なお、以下の説明では、デコンプ機構90が作動状態から非作動状態に切り替わる回転速度を、デコンプ切替回転速度と呼ぶ。
中間設定回転速度とは、上限回転速度未満、且つ基準回転速度より大きい値に設定される任意の回転速度である。この中間設定回転速度は、本発明でいう第3の所定回転速度に相当する。即ち、基準回転速度、上限回転速度、中間設定回転速度は、図7に示すように以下の関係を満たす。
上限回転速度>中間設定回転速度>基準回転速度
制御部80は、ステージ判定部83において、予め設定された基準回転速度、上限回転速度及び中間設定回転速度、並びに回転速度検出部82にて検出されたクランクシャフト37の回転速度に基づいて、クランクシャフト37の回転速度が、基準回転速度未満のステージ、基準回転速度以上中間設定回転速度以下のステージ、中間設定回転速度を超えて上限回転速度未満のステージ、及び上限回転速度以上のステージのうち、どのステージに該当するか判定する。
さらに、制御部80は、デューティー比設定部84において、ステージ判定部83で判定されたステージに基づいて、ACGスタータ47の出力値を設定する。より具体的に説明すると、制御部80は、クランクシャフト37の回転速度が、基準回転速度未満のステージの場合は出力値A、基準回転速度以上中間設定回転速度以下のステージの場合は出力値B、中間設定回転速度を超えて上限回転速度未満のステージの場合は出力値Cとなるように、ACGスタータ47の出力値を設定する。
ここで、出力値A、出力値B、出力値Cは、以下の関係を満たす。
出力値A>出力値B>出力値C
また、制御部80は、ステージ判定部83において、クランクシャフト37の回転速度が上限回転速度以上のステージと判定された場合は、クランクシャフト37の回転速度がデコンプ切替回転速度を超えないようにすべく、ACGスタータ47の駆動を停止するように制御する。
このように制御部80は、クランクシャフト37の回転速度が基準回転速度以上且つ上限回転速度未満の場合は、クランクシャフト37の回転速度が基準回転速度未満の場合よりもACGスタータ47の出力値が小さくなるようにACGスタータ47の出力を制御する。これにより、デコンプ切替回転速度未満且つデコンプ切替回転速度付近の回転速度でクランクシャフト37が回転する時間を長くすることができ、エンジン23の始動性が向上する。
また、デコンプ切替回転速度に到達するまでの時間が長くなることで、デコンプ機構90の作動状態と非作動状態との切り替えが頻繁に行われることが抑制されるので、デコンプ機構90の作動状態と非作動状態とが切り替わる際に発生する異音の影響を低減することができる。
制御部80は、さらにクランクシャフト37の回転速度が基準回転速度以上且つ上限回転速度未満の場合において、クランクシャフト37の回転速度が上限回転速度未満且つ中間設定回転速度以上の場合は、中間設定回転速度未満の場合よりもACGスタータ47の出力値が小さくなるようにACGスタータ47の出力を制御するので、クランクシャフト37の回転速度が上限回転速度に近づくにつれて、段階的にACGスタータ47の出力値が小さくなる。これにより、デコンプ切替回転速度未満且つデコンプ切替回転速度付近の回転速度でクランクシャフト37が回転する時間をより長くすることができ、エンジン23の始動性がより向上する。
〈エンジンの始動制御フロー〉
以下、図6を参照してエンジン23を始動するときの制御フローについて説明する。エンジン23を始動するときの「エンジン始動操作」とは、例えば、メインスイッチ79をオフからオンへ切り替えた状態で、セルモータ(ここではACGスタータ47)を回すスタータスイッチ79aをオン操作すること、又はスロットルグリップ(不図示)を開操作することを含む。
図6に示すように、先ず、エンジン始動操作が行われると、ステップS1では、これを検知して次のステップS2に進む。
ステップS2においては、クランクシャフト37の回転速度が上限回転速度未満であるか否かを判定する。
クランクシャフト37の回転速度が上限回転速度未満ではないと判定された場合は、ステップS3に進み、ACGスタータ47(モータ)の駆動を停止する。
クランクシャフト37の回転速度が上限回転速度未満であると判定された場合は、ステップS4に進む。ステップS4では、クランクシャフト37の回転速度が基準回転速度以上である否かを判定する。
ステップS4において、クランクシャフト37の回転速度が基準回転速度以上ではない判定された場合は、ステップS5に進む。ステップS5では、ACGスタータ47を出力値Aによって駆動することを許可する。
ステップS4において、クランクシャフト回転速度が基準回転速度以上であると判定された場合は、ステップS6に進む。ステップS6では、クランクシャフト回転速度が中間設定回転速度以下である否かを判定する。
ステップS6において、クランクシャフト37の回転速度が中間設定回転速度以下であると判定された場合は、ステップS7に進む。ステップS7においては、ACGスタータ47を出力値Bによって駆動することを許可する。
ステップS6において、クランクシャフト37の回転速度が中間回転速度以下ではないと判定された場合は、ステップS8に進む。ステップS8においては、ACGスタータ47を出力値Cによって駆動することを許可する。
以下、図7を参照して、ACGスタータ47のモータ出力デューティー(DUTY)パターン1〜4を用いて、クランクシャフト37の回転速度とACGスタータ(電動機)47の出力値の関係について具体的に説明する。なお、図7のグラフは、横軸にモータ駆動開始からの経過時間(t)を表し、縦軸にクランクシャフト回転速度を表し、各パターンにおける回転速度と時間の関係を表す回転速度曲線を示している。また、グラフの下側には、モータ出力デューティー(DUTY)パターン1〜4ごとのモータの出力値(A、B、C、駆動停止)の変化を、グラフに対応させて示している。
まず、モータ出力デューティー(DUTY)パターン1について説明する。
エンジン23の始動開始時、先ず出力値AにてACGスタータ47を駆動すると、それに伴ってクランクシャフト37の回転速度が上昇する。その後、クランクシャフト37の回転速度が基準回転速度以上になると(時間t1)、出力値Aよりも小さい出力値BにてACGスタータ47を駆動する。このように出力値BによってACGスタータ47を駆動することで、出力値AによってACGスタータ47を駆動する場合よりもクランクシャフト37の回転速度の上昇が鈍化する。その後、クランクシャフト37の回転速度が中間設定回転速度以上になると(時間t3)、出力値Bよりも小さい出力値CにてACGスタータ47を駆動する。これにより、クランクシャフト37の回転速度の上昇はさらに鈍化する。したがって、出力値AにてACGスタータ47を駆動し続けた場合よりも、デコンプ切替回転速度未満且つデコンプ切替回転速度付近の回転速度でクランクシャフト37が回転する時間が長くなる。その後、エンジン23が点火しない状態でクランクシャフト37の回転速度が上限回転速度以上になると(時間t5)、ACGスタータ47の駆動を停止する。
次に、モータ出力デューティー(DUTY)パターン2について説明する。
この場合、エンジン23の始動開始から時間t5の直前まで、クランクシャフト37の回転速度はモータ出力デューティー(DUTY)パターン1の場合と略重なるが、時間t5を過ぎてもクランクシャフト37の回転速度は上限回転速度に到達しないため、出力値CにてACGスタータ47を駆動し続ける。これにより、デコンプ切替回転速度未満且つデコンプ切替回転速度付近の回転速度でクランクシャフト37が回転し続ける。
次に、モータ出力デューティー(DUTY)パターン3について説明する。
エンジン23の始動開始から時間t1を経過後、出力値BにてACGスタータ47が駆動すると、クランクシャフト37の回転速度は基準回転速度と中間設定回転速度の間で推移する。したがって、出力値BにてACGスタータ47を駆動し続けることで、デコンプ切替回転速度未満且つデコンプ切替回転速度よりも少し低い回転速度でクランクシャフト37が回転し続ける。
モータ出力デューティー(DUTY)パターン4について説明する。
エンジン23の始動開始から時間t1を経過後、出力値BにてACGスタータ47を駆動するが、何らかの原因によってクランクシャフト37の回転速度が低下し、基準回転速度を下回る(時間t2)。基準回転速度を下回ると、ACGスタータ47を出力値Aにて駆動する。これにより、クランクシャフト37の回転速度は上昇し、再びクランクシャフト37の回転速度が基準回転速度以上になる(時間t4)。その後、出力値BにてACGスタータ47を駆動することで、デコンプ切替回転速度未満且つデコンプ切替回転速度よりも少し低い回転速度でクランクシャフト37が回転し続ける。
〈第2実施形態〉
図8を参照して、本発明の第2実施形態のエンジン始動制御について説明する。本発明の第2実施形態のエンジン始動制御は、第1実施形態のエンジン始動制御に加えて、エンジン23の温度に応じてACGスタータ47の出力値を補正する出力値補正制御が付加される。
本実施形態においては、図8に示すように、エンジン始動操作が行われると、ステップS1では、これを検知して次のステップS9に進む。
ステップS9では、温度センサ72からの検出信号に基づき温度検出部87によってエンジン23の温度が所定温度以上であるかを判定する。
ステップS9にてエンジン23の温度が所定温度以上と判定された場合は、ステップS10に進む。ステップS10では、第1実施形態において説明した制御フローと同様にエンジン始動制御が実行される。すなわち、制御部80は、クランクシャフト37の回転速度に基づいて設定された前述の出力値A、出力値B、出力値CにてACGスタータ47が駆動するように制御する。
ステップS9にて油温が所定温度以上ではないと判定された場合は、ステップS11に進む。ステップS11では、制御部80は、前述の出力値A、出力値B、出力値Cをそれぞれ上方修正した出力値にてACGスタータ47が駆動するように制御する。この出力値の変更については、デューティー比設定部84にて行うことができる。
エンジン23の温度が低温である場合、エンジン23の始動性が悪化する。
そこで、制御部80は、エンジン23の温度が所定温度未満の場合は、エンジン23の温度が所定温度以上の場合よりもACGスタータ47の出力が大きくなるようにACGスタータ47の出力を制御するので、エンジン23の温度が低温である場合であっても、良好なエンジン始動性を得ることができる。
〈第3実施形態〉
図9を参照して、本発明の第3実施形態のエンジン始動制御について説明する。本発明の第3実施形態のエンジン始動制御は、第1実施形態のエンジン始動制御に加えて、変速装置61の接続状態に応じてACGスタータ47の出力値を補正する出力値補正制御が付加される。
本実施形態においては、図9に示すように、エンジン始動操作が行われると、ステップS1では、これを検知して次のステップS12に進む。
ステップS12では、ニュートラルセンサ78からの検知信号に基づいてニュートラル状態検知部86によって、変速装置61がニュートラル状態にあるか否かを判定する。
ステップS12にて変速装置61がニュートラル状態にあると判定された場合は、ステップS13に進む。ステップS13では、第1実施形態において説明した制御フローと同様にエンジン始動制御が実行される。すなわち、制御部80は、クランクシャフト37の回転速度に基づいて設定された前述の出力値A、出力値B、出力値CにてACGスタータ47が駆動するように制御する。
ステップS12にて変速装置61がニュートラル状態にないと判定された場合は、ステップS14に進む。ステップS14では、クラッチセンサ75からの検知信号に基づいてクラッチ締結状態検知部85にて、クラッチ69が解放状態であるか締結状態にあるかを判定する。
ステップS14にてクラッチ69が解放状態にないと判定された場合は、ステップS15に進む。ステップS15では、制御部80は、エンジン23の始動制御を停止し、次のステップS16において、インジケータを作動させてエンジン始動制御を終了する。
ステップS14にてクラッチ69が解放状態にあると判定された場合は、ステップS17に進む。ステップS17では、制御部80は、前述の出力値A、出力値B、出力値Cをそれぞれ上方修正した出力値にてACGスタータ47が駆動するように制御する。この出力値の変更についても、デューティー比設定部84にて行うことができる。
変速装置61がニュートラル以外の状態である場合、クラッチ69が解放状態であっても、潤滑油の粘性に起因するクラッチ69の連れ回しによってエンジン23の始動性が悪化することがある。そこで、制御部80は、変速装置61がニュートラル以外の状態でクラッチ69が解放状態である場合、変速装置61がニュートラル状態である場合よりも、ACGスタータ47の出力が大きくなるようにACGスタータ47の出力を制御するので、変速装置61がニュートラル以外の状態でクラッチ69が解放状態である場合であっても、良好なエンジン始動性を得ることができる。
なお、前述した実施形態は、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、上記実施形態において、デコンプ機構90が排気バルブ58a側に設けられた構造について説明したが、デコンプ機構90は、吸気バルブ58b側あるいは両方に設けられた構造でもよい。
また、上記実施形態では、モータ駆動の出力値の設定を三段階にしたが、より多くの段階にしても良い。
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) シリンダ部(シリンダ部34)内を摺動するピストン(ピストン33)により回転駆動するクランクシャフト(クランクシャフト37)を有するエンジンと、
前記クランクシャフトへトルクを付与する電動機(ACGスタータ47)と、
前記クランクシャフトの回転速度を検出する回転速度検出部(回転速度検出部82)と、
前記回転速度検出部において検出された前記クランクシャフトの回転速度に基づいて前記電動機の出力を制御する制御部(制御部80)と、
前記エンジン(エンジン23)の排気バルブ(排気バルブ58a)と吸気バルブ(吸気バルブ58b)のうち少なくとも一方のバルブを開弁するように作動するデコンプ機構(デコンプ機構90)と、
を備えたエンジン始動装置であって、
前記デコンプ機構は、
前記少なくとも一方のバルブを開弁するように作動する作動状態と、非作動状態とが、前記クランクシャフトの回転速度によって切り替わる作動部(デコンプカム91)を備え、
前記制御部は、
前記作動部の作動状態と非作動状態が切り替わるデコンプ切替回転速度未満に設定された第1の所定回転速度(基準回転速度)を有し、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第1の所定回転速度以上の場合は、前記第1の所定回転速度未満の場合よりも、前記電動機の出力が小さくなるように前記電動機の出力を制御することを特徴とするエンジン始動装置。
(1)によれば、電動機の出力を制御する制御部は、クランクシャフトの回転速度が第1の所定回転速度以上の場合は、第1の所定回転速度未満の場合よりも、電動機の出力が小さくなるように電動機の出力を制御するので、デコンプ切替回転速度未満且つデコンプ切替回転速度付近の回転速度でクランクシャフトが回転する時間を長くすることができ、エンジン始動性が向上する。また、エンジン始動時において、デコンプ切替回転速度に到達するまでの時間を長くすることができるので、デコンプ機構の作動状態と非作動状態との切り替えが頻繁に行われることを抑制し、デコンプ機構の作動状態と非作動状態とが切り替わる際に発生する異音の影響を低減することができる。
(2) (1)に記載のエンジン始動装置であって、
前記制御部は、
前記第1の所定回転速度より大きく、且つ前記デコンプ切替回転速度以下に設定された第2の所定回転速度(上限回転速度)をさらに有し、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第1の所定回転速度以上、且つ前記第2の所定回転速度未満の場合は、前記第1の所定回転速度未満の場合よりも、前記電動機の出力が小さくなるように前記電動機の出力を制御する、エンジン始動装置。
(2)によれば、制御部は、クランクシャフトの回転速度が第1の所定回転速度以上、且つ第2の所定回転速度未満の場合は、第1の所定回転速度未満の場合よりも、前記電動機の出力が小さくなるように前記電動機の出力を制御するので、より確実にデコンプ切替回転速度未満の回転速度でクランクシャフトが回転する時間を長くすることができ、エンジン始動性が向上する。
(3) (2)に記載のエンジン始動装置であって、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第2の所定回転速度以上の場合は、前記電動機の出力を停止するように前記電動機の出力を制御する、エンジン始動装置。
(3)によれば、制御部は、クランクシャフトの回転速度が第2の所定回転速度以上の場合は、電動機の出力を停止するように電動機の出力を制御するので、クランクシャフトの回転速度がデコンプ切替回転速度に到達してデコンプ機構が作動状態から非作動状態に切り替わることをより抑制することができ、デコンプ機構の作動状態と非作動状態とが切り替わる際に発生する異音の影響をより低減することができる。
(4) (2)または(3)に記載のエンジン始動装置であって、
前記制御部は、
前記第1の所定回転速度より大きく、且つ前記第2の所定回転速度未満に設定された第3の所定回転速度(中間設定回転速度)をさらに有し、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第1の所定回転速度以上、且つ前記第2の所定回転速度未満の場合において、
前記クランクシャフトの回転速度が前記第3の所定回転速度以上の場合は、前記第3の所定回転速度未満の場合よりも、前記電動機の出力が小さくなるように前記電動機の出力を制御することを特徴とするエンジン始動装置。
(4)によれば、制御部は、クランクシャフトの回転速度が第1の所定回転速度以上、且つ第2の所定回転速度未満の場合において、クランクシャフトの回転速度が第3の所定回転速度以上の場合は、第3の所定回転速度未満の場合よりも、電動機の出力が小さくなるように電動機の出力を制御するので、クランクシャフトの回転速度が上限回転速度に近づくにつれて、段階的に電動機の出力値が小さくなる。これにより、デコンプ切替回転速度未満且つデコンプ切替回転速度付近の回転速度でクランクシャフトが回転する時間をより長くすることができ、エンジン始動性がより向上する。また、エンジン始動時において、デコンプ切替回転速度に到達するまでの時間をより長くすることができるので、デコンプ機構の作動状態と非作動状態との切り替えが頻繁に行われることをより抑制し、デコンプ機構の作動状態と非作動状態とが切り替わる際に発生する異音の影響をより低減することができる。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載のエンジン始動装置であって、
前記エンジンは、前記エンジン内部の温度を検出する温度検出部(温度検出部87)を備え、
前記制御部は、
前記温度検出部において検出された前記エンジン内部の温度が所定温度未満の場合は、前記エンジン内部の温度が所定温度以上の場合よりも前記電動機の出力が大きくなるように前記電動機の出力を制御することを特徴とするエンジン始動装置。
(5)によれば、エンジン内部の温度が低温である場合、エンジンの始動性が悪化することがある。制御部は、エンジン内部の温度が所定温度未満の場合は、エンジン内部の温度が所定温度以上の場合よりも電動機の出力が大きくなるように電動機の出力を制御するので、エンジンの温度が低温である場合であっても、良好なエンジン始動性を得ることができる。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載のエンジン始動装置を備える自動二輪車(自動二輪車11)であって、
前記自動二輪車は、
解放又は締結により前記エンジンと駆動輪(後輪WR)との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチ(クラッチ69)と、
前記クラッチの締結状態を検知するクラッチ締結状態検知部(クラッチ締結状態検知部85)と、
前記動力伝達経路上に設けられ、前記クランクシャフトの回転を変速して伝達する変速装置(変速装置61)と、
前記変速装置がトルクを伝達しないニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部(ニュートラル状態検知部86)と、を備え、
前記制御部は、
前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル以外の状態であることが検知され、かつ、前記クラッチ締結状態検知部により前記クラッチが解放状態であることが検知された場合は、前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル状態であることが検知された場合よりも、前記電動機の出力が大きくなるように前記電動機の出力を制御することを特徴とする自動二輪車。
(6)によれば、変速装置がニュートラル以外の状態である場合、クラッチが解放状態であっても、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回しによってエンジン始動性が悪化することがある。
制御部は、変速装置がニュートラル以外の状態でクラッチが解放状態である場合は、変速装置がニュートラル状態である場合よりも、電動機の出力が大きくなるように電動機の出力を制御するので、変速装置がニュートラル以外の状態でクラッチが解放状態である場合であってもエンジン始動性が良好な自動二輪車を提供することができる。
11 自動二輪車
23 エンジン
33 ピストン
34 シリンダ部
37 クランクシャフト
47 ACGスタータ(電動機)
61 変速装置
69 クラッチ
80 制御部
82 回転速度検出部
85 クラッチ締結状態検知部
86 ニュートラル状態検知部
87 温度検出部
90 デコンプ機構
91 デコンプカム(作動部)
WR 後輪(駆動輪)

Claims (5)

  1. シリンダ部(34)内を摺動するピストン(33)により回転駆動するクランクシャフト(37)を有するエンジン(23)と、
    前記クランクシャフト(37)へトルクを付与する電動機(47)と、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度を検出する回転速度検出部(82)と、
    前記回転速度検出部(82)において検出された前記クランクシャフト(37)の回転速度に基づいて前記電動機(47)の出力を制御する制御部(80)と、
    前記エンジン(23)の排気バルブ(58a)と吸気バルブ(58b)のうち少なくとも一方のバルブを開弁するように作動するデコンプ機構(90)と、
    を備えたエンジン始動装置(10)であって、
    前記デコンプ機構(90)は、
    前記少なくとも一方のバルブを開弁するように作動する作動状態と、非作動状態とが、前記クランクシャフトの回転速度によって切り替わる作動部(91)を備え、
    前記制御部(80)は、
    前記作動部(91)の作動状態と非作動状態が切り替わるデコンプ切替回転速度未満に設定された第1の所定回転速度と、前記第1の所定回転速度より大きく、且つ前記デコンプ切替回転速度以下に設定された第2の所定回転速度と、を有し、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度が前記第1の所定回転速度以上、且つ前記第2の所定回転速度未満の場合の前記電動機(47)の出力が、0より大きく、且つ前記第1の所定回転速度未満の場合の前記電動機(47)の出力より小さくなるように前記電動機(47)の出力を制御する、エンジン始動装置(10)。
  2. シリンダ部(34)内を摺動するピストン(33)により回転駆動するクランクシャフト(37)を有するエンジン(23)と、
    前記クランクシャフト(37)へトルクを付与する電動機(47)と、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度を検出する回転速度検出部(82)と、
    前記回転速度検出部(82)において検出された前記クランクシャフト(37)の回転速度に基づいて前記電動機(47)の出力を制御する制御部(80)と、
    前記エンジン(23)の排気バルブ(58a)と吸気バルブ(58b)のうち少なくとも一方のバルブを開弁するように作動するデコンプ機構(90)と、
    を備えたエンジン始動装置(10)であって、
    前記デコンプ機構(90)は、
    前記少なくとも一方のバルブを開弁するように作動する作動状態と、非作動状態とが、前記クランクシャフトの回転速度によって切り替わる作動部(91)を備え、
    前記制御部(80)は、
    前記作動部(91)の作動状態と非作動状態が切り替わるデコンプ切替回転速度未満に設定された第1の所定回転速度と、前記第1の所定回転速度より大きく、且つ前記デコンプ切替回転速度以下に設定された第2の所定回転速度と、前記第1の所定回転速度より大きく、且つ前記第2の所定回転速度未満に設定された第3の所定回転速度と、を有し、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度が前記第1の所定回転速度以上、且つ前記第2の所定回転速度未満の場合の前記電動機(47)の出力が、前記第1の所定回転速度未満の場合の前記電動機(47)の出力より小さくなるように前記電動機(47)の出力を制御し、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度が前記第1の所定回転速度以上、且つ前記第2の所定回転速度未満の場合において、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度が前記第3の所定回転速度以上の場合は、前記第3の所定回転速度未満の場合よりも、前記電動機(47)の出力が小さくなるように前記電動機(47)の出力を制御する、エンジン始動装置(10)。
  3. 請求項またはに記載のエンジン始動装置(10)であって、
    前記制御部(80)は、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度が前記第2の所定回転速度以上の場合、前記電動機(47)の出力を停止するように前記電動機(47)の出力を制御する、エンジン始動装置(10)。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載のエンジン始動装置(10)であって、
    前記エンジン(23)は、前記エンジン(23)内部の温度を検出する温度検出部(87)を備え、
    前記制御部(80)は、
    前記温度検出部(87)において検出された前記エンジン(23)内部の温度が所定温度未満の場合は、前記エンジン(23)内部の温度が所定温度以上の場合よりも前記電動機(47)の出力が大きくなるように前記電動機(47)の出力を制御する、エンジン始動装置(10)。
  5. シリンダ部(34)内を摺動するピストン(33)により回転駆動するクランクシャフト(37)を有するエンジン(23)と、
    前記クランクシャフト(37)へトルクを付与する電動機(47)と、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度を検出する回転速度検出部(82)と、
    前記回転速度検出部(82)において検出された前記クランクシャフト(37)の回転速度に基づいて前記電動機(47)の出力を制御する制御部(80)と、
    前記エンジン(23)の排気バルブ(58a)と吸気バルブ(58b)のうち少なくとも一方のバルブを開弁するように作動するデコンプ機構(90)と、
    を有するエンジン始動装置(10)を備える自動二輪車(11)であって、
    前記デコンプ機構(90)は、
    前記少なくとも一方のバルブを開弁するように作動する作動状態と、非作動状態とが、前記クランクシャフトの回転速度によって切り替わる作動部(91)を備え、
    前記自動二輪車(11)は、
    解放又は締結により前記エンジン(23)と駆動輪(WR)との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチ(69)と、
    前記クラッチ(69)の締結状態を検知するクラッチ締結状態検知部(85)と、
    前記動力伝達経路上に設けられ、前記クランクシャフト(37)の回転を変速して伝達する変速装置(61)と、
    前記変速装置(61)がトルクを伝達しないニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部(86)と、を備え、
    前記制御部(80)は、
    前記作動部(91)の作動状態と非作動状態が切り替わるデコンプ切替回転速度未満に設定された第1の所定回転速度を有し、
    前記クランクシャフト(37)の回転速度が前記第1の所定回転速度以上の場合は、前記第1の所定回転速度未満の場合よりも、前記電動機(47)の出力が小さくなるように前記電動機(47)の出力を制御し、
    前記ニュートラル状態検知部(86)により前記変速装置(61)がニュートラル以外の状態であることが検知され、かつ、前記クラッチ締結状態検知部(85)により前記クラッチ(69)が解放状態であることが検知された場合は、前記ニュートラル状態検知部(86)により前記変速装置(61)がニュートラル状態であることが検知された場合よりも、前記電動機(47)の出力が大きくなるように前記電動機(47)の出力を制御する、自動二輪車(11)。
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