JP6752192B2 - エンジン始動装置及びエンジン始動装置のエンジン始動方法 - Google Patents

エンジン始動装置及びエンジン始動装置のエンジン始動方法 Download PDF

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Description

本発明は、エンジン始動装置及びエンジン始動装置のエンジン始動方法に関する。
従来から、各種車両には駆動源としてのエンジンを始動するためのエンジン始動装置が搭載されている。例えば、特許文献1には、電動機として機能するACGスタータによって、エンジン始動時にクランクシャフトの通常の回転方向と逆転方向にクランクシャフトを回転させるスイングバックの実行の可否を、エンジン温度に基づいて行うエンジン始動装置が開示されている。このようなエンジン始動装置は、エンジンの暖気が完了している状態ではスイングバックを行わずにAGCスタータを正転駆動させてエンジン始動を行い、暖機運転が完了していない状態ではスイングバックを実行した後AGCスタータを正転駆動させてエンジン始動を行うことでエンジン始動性が高められている。
特開2016−191306号公報
しかしながら、解放又は締結によりエンジンと駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチを備える車両で、特許文献1に記載のスイングバックを行う場合、以下のような課題が生じる。すなわち、エンジンが冷えている状態でスイングバックを伴うエンジン始動制御を行うと、仮にクラッチが解放されている状態であっても潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りが生じて駆動輪が逆転し、車両が後方へ動いてしまう虞がある。
一方、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りを回避するために、単にスイングバックをしない制御も考えられるが、このよう方法を実施した場合、エンジン始動性が低下する、という新たな課題が生じる。
本発明は、解放又は締結によりエンジンと駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチを備える車両において、車両が後方へ動いてしまうことを回避しつつエンジン始動性を向上させる、エンジン始動装置及びエンジン始動装置のエンジン始動方法を提供する。
本発明は、
シリンダ部内を摺動するピストンにより回転駆動するクランクシャフトを有するエンジンと、
解放又は締結により前記エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチと、
前記クラッチを潤滑する潤滑油の温度又は前記エンジンの温度を検出する温度検出部と、
前記クランクシャフトからトルクを受けて発電する発電機として機能するとともに、前記エンジンの始動時において前記クランクシャフトへトルクを付与しエンジンを始動させる電動機として機能するスタータと、
前記エンジンの始動を制御するエンジン始動制御部と、を有するエンジン始動装置において、
前記エンジン始動制御部は、前記クラッチが解放された状態において、
前記温度検出部によって検出された温度が所定温度以上であるとき、前記クランクシャフトの通常の回転方向と逆転方向に前記クランクシャフトを回転させた後、前記クランクシャフトの前記回転方向と同方向に前記クランクシャフトを回転させて前記エンジンが始動するように前記スタータを駆動させるスイングバック始動制御を実行し、
前記温度検出部によって検出された温度が前記所定温度未満であるとき、前記クランクシャフトの前記回転方向と逆転方向に前記クランクシャフトを回転させることなく、前記クランクシャフトの前記回転方向と同方向に前記クランクシャフトを回転させて前記エンジンが始動するように前記スタータを駆動させるスイングバックレス始動制御を実行する、エンジン始動装置である。
また、本発明は、
シリンダ部内を摺動するピストンにより回転駆動するクランクシャフトを有するエンジンと、
解放又は締結により前記エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチと、
前記クラッチの締結状態を検知するクラッチ締結状態検知部と、
前記クラッチを潤滑する潤滑油の温度又は前記エンジンの温度を検出する温度検出部と、
前記動力伝達経路上に設けられ、前記クランクシャフトの回転を変速して伝達する変速装置と、
前記変速装置がトルクを伝達しないニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部と、
前記クランクシャフトからトルクを受けて発電する発電機として機能するとともに、前記エンジンの始動時において前記クランクシャフトへトルクを付与しエンジンを始動させる電動機として機能するスタータと、
前記エンジンの始動を制御するエンジン始動制御部と、を有するエンジン始動装置のエンジン始動方法において、
前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル状態であることが検知されたときは、前記クランクシャフトの通常の回転方向と逆転方向に前記クランクシャフトを回転させた後、前記クランクシャフトの前記回転方向と同方向に前記クランクシャフトを回転させて前記エンジンが始動するように前記スタータを駆動させるスイングバック始動制御を実行し、
前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル以外の状態であることが検知され、前記クラッチ締結状態検知部により前記クラッチが締結状態であることが検知されたときは、前記エンジンの始動を禁止する制御を実行し、
前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル以外の状態であることが検知され、前記クラッチ締結状態検知部により前記クラッチが解放状態であることが検知されたときは、
前記温度検出部によって検出された温度が所定温度以上であるとき、前記スイングバック始動制御を実行し、
前記温度検出部によって検出された温度が前記所定温度未満であるとき、前記クランクシャフトの前記回転方向と逆転方向に前記クランクシャフトを回転させることなく、前記クランクシャフトの前記回転方向と同方向に前記クランクシャフトを回転させて前記エンジンが始動するように前記スタータを駆動させるスイングバックレス始動制御を実行する、エンジン始動装置のエンジン始動方法である。
本発明によれば、温度検出部によって検出された温度が所定温度以上であるときは、クランクシャフトの通常の回転方向と逆転方向にクランクシャフトを回転させた後、クランクシャフトの回転方向と同方向にクランクシャフトを回転させてエンジンが始動するようにスタータを駆動させるスイングバック始動制御を実行することで、エンジンの始動性を向上することができる。一方で、温度検出部によって検出された温度が所定温度未満であるときには、クランクシャフトの回転方向と逆転方向にクランクシャフトを回転させることなく、クランクシャフトの回転方向と同方向にクランクシャフトを回転させてエンジンが始動するようにスタータを駆動させるスイングバックレス始動制御を実行することで、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動く可能性を回避できる。これにより、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまうことを回避しつつ、エンジンの始動性を向上させることができる。
本発明の一実施形態としてのエンジン始動装置を搭載した自動二輪車の全体構成を概略的に示す側面図である。 図1のA−A線に沿ったエンジンの拡大断面図である。 図1に示す自動二輪車に搭載されたエンジン始動装置のブロック図である。 図1に示す自動二輪車のエンジン始動におけるフローチャートである。
以下、本発明のエンジン始動装置及びエンジン始動装置のエンジン始動方法の一実施形態について、添付図面に基づいて説明する。
先ず、本発明のエンジン始動装置を搭載した自動二輪車について図1及び図2を参照しながら説明する。なお、図1及び図2においては、車両の前方をFRONT、後方をREAR、左側をLEFT、右側をRIGHT、上方をUP、下方をDOWN、として示す。
<車体の構造>
図1に示すように、本発明の一実施形態としての自動二輪車11は、車体フレーム12を備える。車体フレーム12の前端に位置するヘッドパイプ13には、フロントフォーク14が操向可能に支持される。フロントフォーク14には、車軸15回りで回転自在に前輪WFが支持される。フロントフォーク14にはさらに、ヘッドパイプ13の上側でハンドルバー16が結合される。車体フレーム12の後方に位置するピボットフレーム17には、スイングアーム18が車幅方向に水平に延びる支軸19回りで揺動自在に支持される。スイングアーム18の後端には、車軸21回りで回転自在に後輪WRが支持される。
前輪WFおよび後輪WRの間で、車体フレーム12にはエンジン23が搭載される。エンジン23は、クランクケース24と、クランクケース24に結合され、クランクケース24から上方に延びて前傾するシリンダブロック25と、シリンダブロック25に結合されるシリンダヘッド26と、シリンダヘッド26に結合されるヘッドカバー27とを備える。クランクケース24には、後輪WRの車軸21に平行に延びる回転軸線28回りで回転するクランクシャフト37(図2参照)が収容される。クランクシャフト37の回転運動は、駆動チェーン67を経てドリブンスプロケット68を介して駆動輪である後輪WRに伝達される。クランクケース24には、例えば、前方に2つ、後方に2つのエンジンハンガー30が形成される。前方および後方でそれぞれエンジンハンガー30は上下に配列される。クランクケース24はエンジンハンガー30で車体フレーム12に連結され固定される。
車体フレーム12には、エンジン23の上方で燃料タンク31が搭載される。さらに車体フレーム12には、燃料タンク31の後方で乗員シート32が搭載される。燃料タンク31からエンジン23の燃料噴射装置76(図3参照)に燃料が供給される。自動二輪車11の運転にあたって、乗員は、乗員シート32を跨いで乗車する。
<エンジンの構造>
図2に示すように、エンジン23は、シリンダブロック25に組み込まれるピストン33を備える。ピストン33は、シリンダブロック25内に区画されるシリンダ部34に摺動可能に収容されている。ピストン33とシリンダヘッド26との間に燃焼室35が区画されている。シリンダヘッド26には、燃焼室35に臨む点火プラグ36が取り付けられている。
エンジン23は、ジャーナル37a、37bの軸心回りで回転自在にクランクケース24に支持されるクランクシャフト37を備える。
クランクシャフト37のクランク41は、2つのジャーナル37a、37bの間でクランクケース24に区画されるクランク室42に収容される。クランク室42内でクランクシャフト37のクランク41には、コンロッド43が連結される。コンロッド43は、ピストン33の軸線方向運動をクランクシャフト37の回転運動に変換する。
クランクケース24から外側に一方向に突出するクランクシャフト37の一端には、交流発電電動機のACGスタータ47が接続される。ACGスタータ47は、ロータ48およびステータ49を備える。ロータ48は、クランクケース24から突き出るクランクシャフト37の一端に相対回転不能に結合される。ACGスタータ47は、エンジン23の始動時にはクランクシャフト37を自動始動するスタータモータとして機能し、エンジン23の始動が確認されると、交流発電機として機能する。
クランクケース24から外側に他方向に突出するクランクシャフト37の他端には動力伝達ギヤ55が固定される。
エンジン23には、ドグクラッチ式の変速装置61が組み込まれる。変速装置61は、クランクケース24内に収容される。変速装置61は、クランクシャフト37の軸心に平行な軸心を有する入力軸62および出力軸63と、複数のギヤ段と、を備える。入力軸62には、前述の動力伝達ギヤ55と噛み合う被動ギヤ65が結合されている。
出力軸63には、ドライブスプロケット66が結合されている。ドライブスプロケット66には、駆動チェーン67が巻き掛けられている。この駆動チェーン67によって、ドライブスプロケット66の回転動力が後輪WR側のドリブンスプロケット68(図1参照)に伝達され、駆動輪である後輪WRが駆動される。
エンジン23には、クラッチ69が組み込まれている。クラッチ69は、クラッチアウター69a及びクラッチハブ69bを備える。このクラッチアウター69aとクラッチハブ69bとの間には、複数のクラッチ板69cが回転軸線28と平行に延びる入力軸線29方向に交互に配置されている。また、クラッチ板69c間には、適量の潤滑油が存在している。また、クラッチアウター69aに入力軸62に結合された被動ギヤ65が連結されている。
クラッチ69は、ハンドルバー16に設けられて手動に操作可能なクラッチレバー20(図1参照)に適宜連結されている。したがって、クラッチ69は、クラッチレバー20の操作に応じてクラッチアウター69a及びクラッチハブ69bの間で解放と締結が切り替えられる。クラッチ69が締結されるとエンジン23と後輪WRとの間の動力伝達経路が接続され、クラッチ69が解放されると、この動力伝達経路が遮断される。
〈エンジン始動装置〉
図3に示すように、本実施形態のエンジン始動装置10は、クランクシャフト37を回転駆動するACGスタータ47と、ACGスタータ47の駆動を制御するエンジン始動制御部80とを含む。
ACGスタータ47は、エンジン始動時にはスタータモータとして機能する。ACGスタータ47は、バッテリ73からエンジン始動制御部80のモータドライブ回路81を介して電力が供給され、クランクシャフト37を回転(正転駆動)させてエンジン23の始動を行う。
ACGスタータ47は、クランクシャフト37の回転数がアイドリング相当以上になる等によりエンジン23の始動が確認されると、クランクシャフト37の回転により駆動して発電する交流発電機として機能する。この発電により、バッテリ73の充電および各種電装部品への電力供給がなされる。
エンジン始動制御部80は、ACGスタータ47の駆動および発電を制御するモータドライブ回路81と、スイングバック制御部82とを備える。
さらに、エンジン始動制御部80には、スロットルボディのスロットルバルブ(不図示)の開度を検出するスロットルセンサ70、車輪の回転速度から車速を検出する車速センサ71、クラッチ69の潤滑油温度またはエンジン23の潤滑油温度や冷却水温度等のエンジン23の温度を検出する温度センサ72、バッテリ73の充電状態としてバッテリ電流および電圧を検出するバッテリセンサ74、クラッチ69の解放または締結状態を検知するクラッチセンサ75、スロットルボディのインジェクタを含む燃料噴射装置76、点火プラグ36を含む点火装置77及び変速装置61のニュートラル状態を検知するニュートラルセンサ78等が通信可能に接続されている。
モータドライブ回路81は、ACGスタータ47の正転駆動あるいは逆転駆動を行う。
さらに、モータドライブ回路81は、ACGスタータ47に接続されていると共に、ACGスタータ47に設けられた複数のロータ角度センサ47a(例えばパルスセンサ)に接続されている。したがって、このロータ角度センサ47aにより、ACGスタータ47のロータ48の回転角度情報を得ることができる。また、ロータ角度センサ47aは、クランク回転速度および回転角度を検出するクランク角センサを兼ねる。
ロータ角度センサ47aは、ステータ49のコイルに対する通電制御に用いられるもので、ACGスタータ47のU相、V相、W相のそれぞれに対応して1つずつ設けられる。ロータ角度センサ47aは、ロータ48の周方向の位置を点火タイミングとして検出する点火パルサ(パルサセンサ)としても機能する。ロータ角度センサ47aは、例えば、ホールICまたは磁気抵抗(MR)素子で構成される。
スイングバック制御部82は、ACGスタータ47の逆転駆動によりクランクシャフト37を逆回転させる逆転制御部83と、デューティー比設定部84と、クラッチセンサ75によりクラッチ69が締結状態にあることを検知するクラッチ締結状態検知部85と、ニュートラルセンサ78により変速装置61がニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部86と、温度センサ72によりクラッチ69の潤滑油温度またはエンジン23の温度を検出する温度検出部87と、を備えている。
ここで、逆転制御部83は、所定の判定基準に基づいて、ACGスタータ47の逆転駆動指令を出力する。デューティー比設定部84は、例えば、ロータ角度センサ47aの出力信号等に基づいて、モータドライブ回路81の各パワーFETに供給するゲート電圧のデューティー比を動的に制御する。
本実施形態のエンジン始動装置10においては、その詳細について後述するが、スイングバック制御部82は、所定条件が満たされた場合に、エンジン23の始動性を向上させるために、ACGスタータ47を逆転駆動させて、クランクシャフト37を最大で圧縮上死点直後となる回転角度まで逆転させる。すなわち、エンジン23の始動時におけるクランクシャフト37の助走距離を延ばし、圧縮上死点を乗り越えることが容易となるようにクランクシャフト37を逆転させるスイングバック制御を実行する。
〈エンジンの始動制御〉
以下、図4のフローチャートを参照してエンジン23を始動するときの制御について説明する。
エンジン23を始動するときのエンジン始動操作、ここで云う「エンジン始動操作」とは、例えば、イグニッションスイッチをオフからオンに切り替えを行うと共に、セルモータ(ここではACGスタータ47)を回すセルスイッチ(不図示)のオン操作、更には、スロットルグリップ(不図示)の開操作を含む。
図4に示すように、先ず、エンジン始動操作が行われると、ステップS1では、ニュートラル状態検知部86によって、変速装置61がニュートラル状態にあるか否かを判定する。
ステップS1にてニュートラル状態にあると判定された場合は、ステップS2に進む。ステップS2では、デューティー比設定部84によって、ニュートラル用の逆転デューティー設定(逆転DUTY設定)が選択される。
この結果、逆転制御部83を介してモータドライブ回路81に所定の信号が送信され、ステップS3のスイングバック始動制御、すなわち、ACGスタータ47によって、クランクシャフト37を所定角度逆回転させた後、正転駆動させるエンジン始動制御が実行される。変速装置61がニュートラル状態であることが検知されたときは、変速装置61において動力伝達経路が遮断されているため、潤滑油の粘性に起因するクラッチ69の連れ回りが起きても車体が後方へ動いてしまうことがないので、スイングバック始動制御を実行することで、エンジン始動性をより高めることができる。
ステップS1に戻って、ニュートラル状態にないと判定された場合は、ステップS4に進む。ステップS4では、クラッチ締結状態にあるか否かを判定する。すなわち、クラッチ締結状態検知部85を介して、クラッチ69が締結状態であるか解放状態にあるかを判定する。
ステップS4にてクラッチ締結状態にあると判定された場合は、ステップS5でエンジン23の始動を禁止する制御を実行する。このように、クラッチ69が締結状態であることが検知されたときは、エンジン23の始動を禁止する制御を実行するので、エンジン23の始動に伴って車体が動いてしまうことを防ぐことができる。
ステップS4にてクラッチ締結状態にないと判定された場合は、ステップS6に進む。ステップS6では、温度センサ72からの検出信号に基づき温度検出部87を介してエンジン23内の潤滑油の温度が所定温度以上であるかを判定する。
ステップS6にて油温が所定温度以上と判定された場合は、ステップS7に進む。ステップS7では、デューティー比設定部84によって、クラッチ用の逆転デューティー設定(逆転DUTY設定)が選択される。
この結果、逆転制御部83を介してモータドライブ回路81に所定の信号が送信され、ステップS8のスイングバック始動制御、すなわち、ACGスタータ47によって、クランクシャフト37を所定角度逆回転させた後、正転駆動させるエンジン始動制御が実行される。このように、エンジン23の潤滑油温度が所定温度以上であるときは、クランクシャフト37を、通常の回転方向と逆転方向に回転させた後、正転方向に回転させてエンジン23が始動するようにACGスタータ47を駆動させるスイングバック始動制御を実行することで、エンジン23の始動性を向上することができる。
ここで、ステップS7におけるクラッチ用の逆転デューティー設定と、ステップS2におけるニュートラル用の逆転デューティー設定とでは、ニュートラル用の逆転デューティー設定の方がクランクシャフト37を逆回転させる回転角度が大きくなるように異なる設定となっている。
変速装置61がニュートラル状態であることが検知されたときは、変速装置61において動力伝達経路が遮断されているため、潤滑油の粘性に起因するクラッチ69の連れ回りが起きても車体が後方へ動くことはないので、スイングバック始動制御の際にクランクシャフト37の逆転方向への回転角度をより大きくすることができ、これによりエンジン23の始動性をより高めることができる。一方、変速装置61がニュートラル以外の状態であることが検知されたときは、スイングバック始動制御の際にクランクシャフト37の逆転方向への回転角度を小さくすることで、潤滑油の粘性に起因するクラッチ69の連れ回りによって車体が後方へ動いてしまう虞を低減しつつ、エンジン23の始動性を向上することができる。
ステップS6に戻って、油温が所定温度未満と判定された場合は、ステップS9に進む。ステップS9では、スイングバックレス始動制御、すなわち、クランクシャフト37を逆回転させることなく、ACGスタータ47によってクランクシャフト37を正転駆動させるエンジン始動制御が実行される。このように、エンジン23が所定温度未満であるときには、クランクシャフト37を逆回転させることなく、正転方向に回転させてエンジン23が始動するようにACGスタータ47を駆動させるスイングバックレス始動制御を実行することで、潤滑油の粘性に起因するクラッチ69の連れ回りによって車体が後方へ動いてしまうことを回避できる。
ステップS10では、ステップS9にてスイングバックレス始動制御を実行した後に、エンジン23が始動したか否かを判定する。これは、例えば、ACGスタータ47のロータ48の回転角度からピストン33が圧縮上死点を越えて回転したか否かを検知することによって判定することができる。
ステップS10にて、エンジン23が始動した場合は、エンジン始動装置10の制御は終了する。エンジン23が始動しない場合は、ステップS11に進む。ステップS11では、ステップS7と同様にデューティー比設定部84によって、クラッチ用の逆転デューティー設定(逆転DUTY設定)が選択される。
そして、ステップS12において、ステップS8と同様にスイングバック始動制御が実行される。スイングバック始動制御を実行する前にスイングバックレス始動制御を実行することで、クラッチ69に張り付いていた潤滑油が流動するため、スイングバック始動制御を実行する際に、潤滑油の粘性に起因するクラッチ69の連れ回りによって車体が後方へ動いてしまう虞を低減できる。
なお、前述した実施形態は、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、本実施形態において、ステップS6の判定に用いられる所定温度(閾値温度)は、エンジン23のエンジン型式、例えば、空冷エンジンか水冷エンジンか、更には、車両の仕向地(寒冷地あるいは温暖地等の設定)等で異なるものであり、特に制限するものではないが、例えば50℃程度に設定することができる。
また、本実施形態においては、所定温度としてエンジン23の潤滑油の温度を基準としたが、クラッチ69の潤滑油温度や、エンジン23の冷却水の温度等のエンジン23の他の適宜箇所の温度としても良い。
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1)シリンダ部内を摺動するピストン(ピストン33)により回転駆動するクランクシャフト(クランクシャフト37)を有するエンジン(エンジン23)と、
解放又は締結により前記エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチ(クラッチ69)と、
前記クラッチを潤滑する潤滑油の温度又は前記エンジンの温度を検出する温度検出部(温度検出部87)と、
前記クランクシャフトからトルクを受けて発電する発電機として機能するとともに、前記エンジンの始動時において前記クランクシャフトへトルクを付与しエンジンを始動させる電動機として機能するスタータ(ACGスタータ47)と、
前記エンジンの始動を制御するエンジン始動制御部(エンジン始動制御部80)と、を有するエンジン始動装置(エンジン始動装置10)において、
前記エンジン始動制御部は、前記クラッチが解放された状態において、
前記温度検出部によって検出された温度が所定温度以上であるとき、前記クランクシャフトの通常の回転方向と逆転方向に前記クランクシャフトを回転させた後、前記クランクシャフトの前記回転方向と同方向に前記クランクシャフトを回転させて前記エンジンが始動するように前記スタータを駆動させるスイングバック始動制御を実行し、
前記温度検出部によって検出された温度が前記所定温度未満であるとき、前記クランクシャフトの前記回転方向と逆転方向に前記クランクシャフトを回転させることなく、前記クランクシャフトの前記回転方向と同方向に前記クランクシャフトを回転させて前記エンジンが始動するように前記スタータを駆動させるスイングバックレス始動制御を実行する、ことを特徴とするエンジン始動装置。
(1)によれば、温度検出部で検出される温度が所定温度以上であるときは、クランクシャフトの通常の回転方向と逆転方向にクランクシャフトを回転させた後、クランクシャフトの回転方向と同方向にクランクシャフトを回転させてエンジンが始動するようにスタータを駆動させるスイングバック始動制御を実行することで、エンジンの始動性を向上することができる。一方で、温度検出部で検出される温度が所定温度未満であるときには、クラッチが解放された状態であっても潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまう虞があるため、クランクシャフトの回転方向と逆転方向にクランクシャフトを回転させることなく、クランクシャフトの回転方向と同方向にクランクシャフトを回転させてエンジンが始動するようにスタータを駆動させるスイングバックレス始動制御を実行することで、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまうことを回避できる。これにより、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまうことを回避しつつ、エンジンの始動性能を向上することができる。
(2)(1)に記載のエンジン始動装置であって、
前記エンジン始動制御部は、前記スイングバックレス始動制御を実行した後、前記エンジンが始動しないときには、前記スイングバック始動制御を実行する、ことを特徴とするエンジン始動装置。
(2)によれば、スイングバックレス始動制御を実行してもエンジンが始動しないとき、スイングバック始動制御を実行するので、エンジンの始動性向上することができる。また、スイングバック始動制御を実行する前にスイングバックレス始動制御を実行することで、クラッチに張り付いていた潤滑油が流動するため、スイングバック始動制御を実行する際に、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまう虞を低減できる。
(3)(1)または(2)に記載のエンジン始動装置であって、
前記クラッチの締結状態を検知するクラッチ締結状態検知部(クラッチ締結状態検知部85)を備え、
前記エンジン始動制御部は、前記クラッチ締結状態検知部により前記クラッチが締結状態であることが検知されたとき、前記エンジンの始動を禁止する制御を実行することを特徴とするエンジン始動装置。
(3)によれば、クラッチが締結状態であることが検知されたときは、エンジンの始動を禁止する制御を実行するので、エンジンの始動に伴って車体が動いてしまうことを防ぐことができる。
(4)(1)〜(3)のいずれか1項に記載のエンジン始動装置であって、
前記エンジン始動装置は、前記クランクシャフトの回転を変速して伝達する変速装置(変速装置61)と、前記変速装置がトルクを伝達しないニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部(ニュートラル状態検知部86)と、を備え、前記エンジン始動制御部は、前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル状態であることが検知されたときは常に、前記スイングバック始動制御を実行する、ことを特徴とするエンジン始動装置。
(4)によれば、変速装置がニュートラル状態であることが検知されたときは、変速装置において動力伝達経路が遮断されているため、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りが起きても車体が後方へ動いてしまうことがないので、常にスイングバック始動制御を実行することで、エンジン始動性をより高めることができる。
(5)(4)に記載のエンジン始動装置であって、
前記スイングバック始動制御において、前記変速装置が前記ニュートラル状態における前記クランクシャフトの逆転方向への回転角度は、前記クラッチが解放された状態における前記クランクシャフトの逆転方向への回転角度よりも大きい、ことを特徴とするエンジン始動装置。
(5)によれば、変速装置がニュートラル状態であることが検知されたときは、変速装置において動力伝達経路が遮断されているため、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りが起きても車体が後方へ動いてしまうことがない。そのためスイングバック始動制御の際にクランクシャフトの逆転方向への回転角度をより大きくすることで、エンジンの始動性をより高めることができる。一方、変速装置がニュートラル以外の状態であることが検知されたときは、スイングバック始動制御の際にクランクシャフトの逆転方向への回転角度を小さくすることで、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまう虞を低減しつつ、エンジンの始動性を向上することができる。
(6)シリンダ部内を摺動するピストンにより回転駆動するクランクシャフトを有するエンジン(エンジン23)と、
解放又は締結により前記エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチ(クラッチ69)と、
前記クラッチの締結状態を検知するクラッチ締結状態検知部(クラッチ締結状態検知部85)と、
前記クラッチを潤滑する潤滑油の温度又は前記エンジンの温度を検出する温度検出部(温度検出部87)と、
前記動力伝達経路上に設けられ、前記クランクシャフトの回転を変速して伝達する変速装置(変速装置61)と、
前記変速装置がトルクを伝達しないニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部(ニュートラル状態検知部86)と、
前記クランクシャフトからトルクを受けて発電する発電機として機能するとともに、前記エンジンの始動時において前記クランクシャフトへトルクを付与しエンジンを始動させる電動機として機能するスタータ(AGCスタータ47)と、
前記エンジンの始動を制御するエンジン始動制御部(エンジン始動制御部80)と、を有するエンジン始動装置のエンジン始動方法において、
前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル状態であることが検知されたときは常に、前記クランクシャフトの通常の回転方向と逆転方向に前記クランクシャフトを回転させた後、前記クランクシャフトの前記回転方向と同方向に前記クランクシャフトを回転させて前記エンジンが始動するように前記スタータを駆動させるスイングバック始動制御を実行し、
前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル以外の状態であることが検知され、前記クラッチ締結状態検知部により前記クラッチが締結状態であることが検知されたときは、前記エンジンの始動を禁止する制御を実行し、
前記ニュートラル状態検知部により前記変速装置がニュートラル以外の状態であることが検知され、前記クラッチ締結状態検知部により前記クラッチが解放状態であることが検知されたときは、
前記温度検出部によって検出された温度が所定温度以上であるとき、前記スイングバック始動制御を実行し、
前記温度検出部によって検出された温度が前記所定温度未満であるとき、前記クランクシャフトの前記回転方向と逆転方向に前記クランクシャフトを回転させることなく、前記クランクシャフトの前記回転方向と同方向に前記クランクシャフトを回転させて前記エンジンが始動するように前記スタータを駆動させるスイングバックレス始動制御を実行する
ことを特徴とするエンジン始動装置のエンジン始動方法。
(6)によれば、変速装置がニュートラル状態であることが検知されたときは、変速装置において動力伝達経路が遮断されているため、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りが起きても車体が後方へ動いてしまうことがないので、常に、クランクシャフトの通常の回転方向と逆転方向にクランクシャフトを回転させた後、クランクシャフトの回転方向と同方向にクランクシャフトを回転させてエンジンが始動するようにスタータを駆動させるスイングバック始動制御を実行することで、エンジン始動性を高めることができる。
変速装置がニュートラル以外の状態でクラッチが締結状態であることが検知されたときは、エンジンの始動を禁止する制御を実行するので、エンジンの始動に伴って車体が動いてしまうことを防ぐことができる。
変速装置がニュートラル以外の状態でクラッチが解放状態であることが検知されたとき、温度検出部で検出される温度が所定温度以上であるときは、スイングバック始動制御を実行することで、エンジンの始動性を向上することができ、一方で、温度検出部で検出される温度が所定温度未満であるときは、クラッチが解放された状態であっても潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまう虞があるため、クランクシャフトの回転方向と逆転方向にクランクシャフトを回転させることなく、クランクシャフトの回転方向と同方向にクランクシャフトを回転させてエンジンが始動するようにスタータを駆動させるスイングバックレス始動制御を実行することで、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまうことを回避できる。これにより、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまうことを防止しつつ、エンジンの始動性能を向上することができる。
(7)(6)に記載のエンジン始動装置のエンジン始動方法であって、
前記スイングバックレス始動制御を実行した後、前記エンジンが始動しないときには、前記スイングバック始動制御を実行する、
ことを特徴とするエンジン始動装置のエンジン始動方法。
(7)によれば、スイングバックレス始動制御を実行してもエンジンが始動しないとき、スイングバック始動制御を実行するので、エンジンの始動性向上することができる。また、スイングバック始動制御を実行する前にスイングバックレス始動制御を実行することで、クラッチに張り付いていた潤滑油が流動するため、スイングバック始動制御を実行する際に、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまう虞を低減できる。
(8)(6)または(7)に記載のエンジン始動装置のエンジン始動方法であって、
前記スイングバック始動制御において、前記変速装置が前記ニュートラル状態における前記クランクシャフトの逆転方向への回転角度は、前記クラッチが解放された状態における前記クランクシャフトの逆転方向への回転角度よりも大きい、
ことを特徴とするエンジン始動装置のエンジン始動方法。
(8)によれば、変速装置がニュートラル状態であることが検知されたときは、変速装置において動力伝達経路が遮断されているので、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りが起きても車体が後方へ動いてしまうことがない。そのためスイングバック始動制御の際にクランクシャフトの逆転方向への回転角度をより大きくすることで、エンジンの始動性をより高めることができる。一方、変速装置がニュートラル以外の状態であることが検知されたときは、スイングバック始動制御の際にクランクシャフトの逆転方向への回転角度を小さくすることで、潤滑油の粘性に起因するクラッチの連れ回りによって車体が後方へ動いてしまう虞を低減しつつ、エンジンの始動性を向上することができる。
10 エンジン始動装置
23 エンジン
33 ピストン
34 シリンダ部
37 クランクシャフト
47 ACGスタータ(スタータ)
61 変速装置
69 クラッチ
80 エンジン始動制御部
85 クラッチ締結状態検知部
86 ニュートラル状態検知部
87 温度検出部

Claims (8)

  1. シリンダ部(34)内を摺動するピストン(33)により回転駆動するクランクシャフト(37)を有するエンジン(23)と、
    解放又は締結により前記エンジン(23)と駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチ(69)と、
    前記クラッチ(69)を潤滑する潤滑油の温度又は前記エンジン(23)の温度を検出する温度検出部(87)と、
    前記クランクシャフト(37)からトルクを受けて発電する発電機として機能するとともに、前記エンジン(23)の始動時において前記クランクシャフト(37)へトルクを付与し前記エンジン(23)を始動させる電動機として機能するスタータ(47)と、
    前記エンジン(23)の始動を制御するエンジン始動制御部(80)と、を有するエンジン始動装置(10)において、
    前記エンジン始動制御部(80)は、前記クラッチ(69)が解放された状態において、
    前記温度検出部(87)によって検出された温度が所定温度以上であるとき、前記クランクシャフト(37)の通常の回転方向と逆転方向に前記クランクシャフト(37)を回転させた後、前記クランクシャフト(37)の前記回転方向と同方向に前記クランクシャフト(37)を回転させて前記エンジン(23)が始動するように前記スタータ(47)を駆動させるスイングバック始動制御を実行し、
    前記温度検出部(87)によって検出された温度が前記所定温度未満であるとき、前記クランクシャフト(37)の前記回転方向と逆転方向に前記クランクシャフト(37)を回転させることなく、前記クランクシャフト(37)の前記回転方向と同方向に前記クランクシャフト(37)を回転させて前記エンジン(23)が始動するように前記スタータ(47)を駆動させるスイングバックレス始動制御を実行する、エンジン始動装置(10)。
  2. 請求項1に記載のエンジン始動装置(10)であって、
    前記エンジン始動制御部(80)は、
    前記スイングバックレス始動制御を実行した後、前記エンジン(23)が始動しないときには、前記スイングバック始動制御を実行する、エンジン始動装置(10)。
  3. 請求項1または2に記載のエンジン始動装置(10)であって、
    前記クラッチ(69)の締結状態を検知するクラッチ締結状態検知部(85)を備え、
    前記エンジン始動制御部(80)は、
    前記クラッチ締結状態検知部(85)により前記クラッチ(69)が締結状態であることが検知されたとき、前記エンジン(23)の始動を禁止する制御を実行する、エンジン始動装置(10)。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン始動装置(10)であって、
    前記エンジン始動装置(10)は、前記クランクシャフト(37)の回転を変速して伝達する変速装置(61)と、
    前記変速装置(61)がトルクを伝達しないニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部(86)と、を備え、
    前記エンジン始動制御部(80)は、
    前記ニュートラル状態検知部(86)により前記変速装置(61)がニュートラル状態であることが検知されたときは、前記スイングバック始動制御を実行する、エンジン始動装置(10)。
  5. 請求項4に記載のエンジン始動装置(10)であって、
    前記スイングバック始動制御において、前記変速装置(61)の前記ニュートラル状態における前記クランクシャフト(37)の逆転方向への回転角度は、前記クラッチ(69)が解放された状態における前記クランクシャフト(37)の逆転方向への回転角度よりも大きい、エンジン始動装置(10)。
  6. シリンダ部(34)内を摺動するピストン(33)により回転駆動するクランクシャフト(37)を有するエンジン(23)と、
    解放又は締結により前記エンジン(23)と駆動輪との間の動力伝達経路を断接する湿式のクラッチ(69)と、
    前記クラッチ(69)の締結状態を検知するクラッチ締結状態検知部(85)と、
    前記クラッチ(69)を潤滑する潤滑油の温度又は前記エンジン(23)の温度を検出する温度検出部(87)と、
    前記動力伝達経路上に設けられ、前記クランクシャフト(37)の回転を変速して伝達する変速装置(61)と、
    前記変速装置(61)がトルクを伝達しないニュートラル状態であることを検知するニュートラル状態検知部(86)と、
    前記クランクシャフト(37)からトルクを受けて発電する発電機として機能するとともに、前記エンジン(23)の始動時において前記クランクシャフト(37)へトルクを付与し前記エンジン(23)を始動させる電動機として機能するスタータ(47)と、
    前記エンジン(23)の始動を制御するエンジン始動制御部(80)と、を有するエンジン始動装置(10)のエンジン始動方法において、
    前記ニュートラル状態検知部(86)により前記変速装置(61)がニュートラル状態であることが検知されたときは、前記クランクシャフト(37)の通常の回転方向と逆転方向に前記クランクシャフト(37)を回転させた後、前記クランクシャフト(37)の前記回転方向と同方向に前記クランクシャフト(37)を回転させて前記エンジン(23)が始動するように前記スタータ(47)を駆動させるスイングバック始動制御を実行し、
    前記ニュートラル状態検知部(86)により前記変速装置(61)がニュートラル以外の状態であることが検知され、前記クラッチ締結状態検知部(85)により前記クラッチ(69)が締結状態であることが検知されたときは、前記エンジン(23)の始動を禁止する制御を実行し、
    前記ニュートラル状態検知部(86)により前記変速装置(61)がニュートラル以外の状態であることが検知され、前記クラッチ締結状態検知部(85)により前記クラッチ(69)が解放状態であることが検知されたときは、
    前記温度検出部(87)によって検出された温度が所定温度以上であるとき、前記スイングバック始動制御を実行し、
    前記温度検出部(87)によって検出された温度が前記所定温度未満であるとき、前記クランクシャフト(37)の前記回転方向と逆転方向に前記クランクシャフト(37)を回転させることなく、前記クランクシャフト(37)の前記回転方向と同方向に前記クランクシャフト(37)を回転させて前記エンジン(23)が始動するように前記スタータ(47)を駆動させるスイングバックレス始動制御を実行する、エンジン始動装置(10)のエンジン始動方法。
  7. 請求項6に記載のエンジン始動装置(10)のエンジン始動方法であって、
    前記スイングバックレス始動制御を実行した後、前記エンジン(23)が始動しないときには、前記スイングバック始動制御を実行する、エンジン始動装置(10)のエンジン始動方法。
  8. 請求項6または7に記載のエンジン始動装置(10)のエンジン始動方法であって、
    前記スイングバック始動制御において、前記変速装置(61)が前記ニュートラル状態における前記クランクシャフト(37)の逆転方向への回転角度は、前記クラッチ(69)が解放された状態における前記クランクシャフト(37)の逆転方向への回転角度よりも大きい、エンジン始動装置(10)のエンジン始動方法。
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