JP6883420B2 - 薄畳 - Google Patents

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Description

本発明は、薄畳に関する。
近年、バリアフリータイプの住宅において、洋室フローリングとの段差を解消するために、厚さが10mm〜20mm程度の薄畳が求められている。
特許文献1には、畳表、第一クッション層、応力分散板、インシュレーションボード、第二クッション層、および裏シートが順次積層された構造を有し、第二クッション層の少なくとも四隅の部分が補強された畳が記載されている。
特許文献2には、遮音性に優れ、乾湿による反りを防止することができ、かつスラブあるいは下地の微妙な凹凸を吸収することができる、全体の厚さが35mm以下の薄畳が記載されている。具体的には、前記薄畳は、吸湿による伸縮が少ない平板状の基材の両面に引張強度の高い補強材を積層し、更にその両面に緩衝性を有するクッション材を積層し、これらを固着して一体化した畳床と、畳床の表面全体を覆いその裏面の縁部に折り曲げて固定される畳表とからなり、畳の裏面となる最下層のクッション材の厚さが畳表の厚さよりも厚くなっている。
特開2000−317029号公報(2000年11月21日公開) 特開2003−129647号公報(2003年5月8日公開)
特許文献1に記載の畳は、インシュレーションボードを用いているため畳の厚さが分厚くなり、バリアフリータイプの住宅において用いるには不向きである。また、インシュレーションボードを薄くして畳の厚さを薄くすると、遮音性能が劣る、乾湿および温度変化の影響での反りが発生し易い、といった問題点が生じる。
特許文献2に記載の薄畳は、クッション材を積層することで前記問題点の解消を試みているものの、最下層のクッション材の厚さが畳表の厚さよりも厚くなっているため、歩行感が悪い傾向にある。また、構成部材が多いためコストが掛かるという不都合もある。
それゆえ、遮音性能および日常快適性(歩行感が良好であり、日常動作時に硬く感じない使用感)に優れ、乾湿および温度変化の影響での反りが発生し難い薄畳の開発が求められている。
本発明の一態様は、遮音性能および日常快適性に優れ、乾湿および温度変化の影響での反りが発生し難い薄畳を提供することを主たる目的とする。
前記課題を解決するために発明者らが鋭意検討した結果、表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とをこの順で配置し、基材層を表面側クッション層よりも硬く、表面側クッション層を裏面側クッション層よりも硬く、表面側クッション層を基材層よりも厚く、基材層を裏面側クッション層よりも厚く、全体の厚さを20mm以下とすることにより、遮音性能および日常快適性に優れ、乾湿および温度変化の影響での反りが発生し難い薄畳を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の〔1〕〜〔9〕に記載の発明を含む。
〔1〕表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とがこの順で配置されてなり、前記基材層が表面側クッション層よりも硬く、前記表面側クッション層が裏面側クッション層よりも硬く、前記表面側クッション層が基材層よりも厚く、前記基材層が裏面側クッション層よりも厚く、全体の厚さが20mm以下であることを特徴とする、薄畳。
〔2〕デュロメーター硬さで示した、基材層の硬さが60以上、95以下であり、表面側クッション層の硬さが28以上、60未満であり、裏面側クッション層の硬さが28未満であることを特徴とする、〔1〕に記載の薄畳。
〔3〕前記表面側クッション層がポリエチレン発泡体を含み、表面側クッション層の厚さが5mm以上、12mm以下であることを特徴とする、〔1〕または〔2〕に記載の薄畳。
〔4〕前記裏面側クッション層がポリエチレン発泡体を含み、裏面側クッション層の厚さが0.5mm以上、3mm以下であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕の何れか1つに記載の薄畳。
〔5〕前記表面側クッション層と前記裏面側クッション層との厚さの合計が6mm以上、13mm以下であることを特徴とする、〔1〕〜〔4〕の何れか1つに記載の薄畳。
〔6〕前記基材層がガラス繊維入りポリプロピレンプレスボードを含み、基材層の厚さが3mm以上、7mm以下であることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕の何れか1つに記載の薄畳。
〔7〕全体の厚さが15mm以下であることを特徴とする、〔1〕〜〔6〕の何れか1つに記載の薄畳。
〔8〕さらに樹脂からなる畳表を備えることを特徴とする、〔1〕〜〔7〕の何れか1つに記載の薄畳。
〔9〕重量が1.0kg/m以上、3.0kg/m以下であることを特徴とする、〔8〕に記載の薄畳。
本発明の一態様によれば、遮音性能および日常快適性に優れ、乾湿および温度変化の影響での反りが発生し難い薄畳を提供することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本明細書においては特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。また、「質量」と「重量」は同義語であると見なす。
本発明の一実施形態における薄畳は、表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とがこの順で配置されてなり、前記基材層が表面側クッション層よりも硬く、前記表面側クッション層が裏面側クッション層よりも硬く、前記表面側クッション層が基材層よりも厚く、前記基材層が裏面側クッション層よりも厚く、全体の厚さが20mm以下である。以下、本発明の一実施形態における薄畳を構成する各部材に関して説明する。
〔表面側クッション層〕
表面側クッション層は、基材層の上部に設けられるクッション性を有する層であり、畳表の下部に配置される。表面側クッション層は、基材層よりも柔らかく、裏面側クッション層よりも硬い。
デュロメーター硬さで示した、表面側クッション層の硬さは、28以上、60未満であることが好ましく、30以上、50未満であることがより好ましく、35以上、45未満であることがさらに好ましい。
本発明におけるデュロメーター硬さは、表面側クッション層、基材層および裏面側クッション層共に、タイプCで測定した値である。測定条件は、アスカーゴム硬度計C型を用いて、推針が試験片の測定面に垂直になるようにして加圧面を密着させ、直ちに目盛りを読み取った値を、押針の接触点が6mm以上離れた位置で5回測定した中央値である。なお、デュロメーター硬さの測定は、JISK7312 付属書2に準拠している。
表面側クッション層を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体等の樹脂発泡体;エラストマー組成物、不織布;等が挙げられ、この中でも樹脂発泡体がより好ましい。表面側クッション層を構成する材料として樹脂発泡体を用いることにより、好適な遮音性能および日常快適性を示し、かつ重量が軽い薄畳を得ることができる。樹脂発泡体の中でもポリエチレン発泡体がより好ましい。
表面側クッション層を構成する材料がポリエチレン発泡体である場合において、当該ポリエチレン発泡体の発泡倍率は、特に限定されるものではないが、9倍以上、40倍以下であることが好ましく、13倍以上、35倍以下であることがより好ましく、18倍以上、30倍以下であることがさらに好ましい。ポリエチレン発泡体の発泡倍率が前記範囲であれば、表面側クッション層の硬さを、基材層よりも柔らかく、裏面側クッション層よりも硬くすることが容易である。また、ポリエチレン発泡体の発泡倍率が前記範囲であれば、遮音性能および日常快適性に優れた薄畳が得られ易い傾向にある。
表面側クッション層を構成する材料がポリエチレン発泡体である場合において、当該ポリエチレン発泡体の見かけ密度は、特に限定されるものではないが、23kg/m以上、104kg/m以下であることが好ましく、26kg/m以上、72kg/m以下であることがより好ましく、31kg/m以上、52kg/m以下であることがさらに好ましい。
本発明における見かけ密度は、表面側クッション層、基材層および裏面側クッション層共に、直方体状の試験片の重量をデジタル天秤で測定し、当該試験片の大きさ(幅および長さ)をノギスで計測すると共に、試験片の厚さをダイヤルスナップゲージで計測し、測定した重量を、計測した幅、長さおよび厚さから算出した体積で除して求めた値である。
ポリエチレン発泡体の見かけ密度が前記範囲であれば、表面側クッション層の硬さを、基材層よりも柔らかく、裏面側クッション層よりも硬くすることが容易である。また、ポリエチレン発泡体の見かけ密度が前記範囲であれば、遮音性能および日常快適性に優れた薄畳が得られ易い傾向にある。
表面側クッション層の厚さは、基材層および裏面側クッション層よりも厚ければよく、具体的には、5mm以上、12mm以下であることが好ましく、5mm以上、10mm以下であることがより好ましく、5mm以上、8mm以下であることがさらに好ましい。
〔基材層〕
基材層は、薄畳の芯材となる層であり、表面側クッション層と裏面側クッション層との間に設けられる層である。基材層は、表面側クッション層および裏面側クッション層よりも硬い。
デュロメーター硬さで示した、基材層の硬さは、60以上、95以下であることが好ましく、70以上、95以下であることがより好ましく、80以上、95以下であることがさらに好ましい。
基材層を構成する材料としては、例えば、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード等のガラス繊維入り樹脂成形体;ポリプロプレン中空板、樹脂プレート;等が挙げられ、この中でもガラス繊維入りポリプロピレンプレスボードがより好ましい。基材層を構成する材料としてガラス繊維入りポリプロピレンプレスボードを用いることにより、遮音性能に優れ、温度変化による寸法変化が小さく、温度変化の影響での反りがより発生し難い薄畳を得ることができる。
基材層を構成する材料がガラス繊維入りポリプロピレンプレスボードである場合において、当該ポリプロピレンプレスボードのガラス繊維の含有量は、特に限定されるものではないが、20重量%〜80重量%であることが好ましく、30重量%〜70重量%であることがより好ましく、40重量%〜60重量%であることがさらに好ましい。ガラス繊維の含有量が前記範囲であれば、遮音性能に優れ、温度変化の影響での反りがより発生し難い薄畳が得られ易い傾向にある。
基材層を構成する材料がガラス繊維入りポリプロピレンプレスボードである場合において、当該ポリプロピレンプレスボードの見かけ密度は、特に限定されるものではないが、150kg/m以上、450kg/m以下であることが好ましく、200kg/m以上、400kg/m以下であることがより好ましく、250kg/m以上、350kg/m以下であることがさらに好ましい。
基材層の厚さは、表面側クッション層よりも薄く、裏面側クッション層よりも厚ければよく、具体的には、3mm以上、7mm以下であることが好ましく、4mm以上、6mm以下であることがより好ましい。
〔裏面側クッション層〕
裏面側クッション層は、基材層の下部に設けられるクッション性を有する層である。裏面側クッション層は、表面側クッション層および基材層よりも柔らかい。
デュロメーター硬さで示した、裏面側クッション層の硬さは、28未満であることが好ましく、15以上、28未満であることがより好ましい。
裏面側クッション層を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体等の樹脂発泡体;不織布;等が挙げられ、この中でも樹脂発泡体がより好ましい。裏面側クッション層を構成する材料として樹脂発泡体を用いることにより、遮音性能および日常快適性に優れた薄畳を得ることができる。樹脂発泡体の中でもポリエチレン発泡体がより好ましい。
裏面側クッション層を構成する材料がポリエチレン発泡体である場合において、当該ポリエチレン発泡体の発泡倍率は、特に限定されるものではないが、25倍以上、60倍以下であることが好ましく、30倍以上、50倍以下であることがより好ましい。ポリエチレン発泡体の発泡倍率が前記範囲であれば、裏面側クッション層の硬さを、表面側クッション層および基材層よりも柔らかくすることが容易である。また、ポリエチレン発泡体の発泡倍率が前記範囲であれば、遮音性能および日常快適性に優れた薄畳が得られ易い傾向にある。
裏面側クッション層を構成する材料がポリエチレン発泡体である場合において、当該ポリエチレン発泡体の見かけ密度は、特に限定されるものではないが、15kg/m以上、38kg/m以下であることが好ましく、18kg/m以上、31kg/m以下であることがより好ましい。ポリエチレン発泡体の見かけ密度が前記範囲であれば、裏面側クッション層の硬さを、表面側クッション層および基材層よりも柔らかくすることが容易である。また、ポリエチレン発泡体の見かけ密度が前記範囲であれば、遮音性能および日常快適性に優れた薄畳が得られ易い傾向にある。
裏面側クッション層の厚さは、表面側クッション層および基材層よりも薄ければよく、具体的には、0.5mm以上、3mm以下であることが好ましく、1mm以上、2mm以下であることがより好ましい。
なお、裏面側クッション層の下部には、薄畳を保護し、見栄えを良くするために、必要に応じて裏面保護シートが貼着されていてもよい。
前記表面側クッション層と前記裏面側クッション層との厚さの合計は、特に限定されるものではないが、6mm以上、13mm以下であることが好ましく、7mm以上、11mm以下であることがより好ましい。
〔畳表〕
薄畳は、表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とがこの順で配置されてなる畳床と、樹脂からなる畳表とを備えていることが好ましい。畳表は、表面側クッション層の上部に設けられ、薄畳を敷いたときに最上面となる層である。薄畳が畳表を備えていることにより、耐久性、意匠性および日常快適性により優れた薄畳が得られる。
畳表を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる樹脂シート;い草;等が挙げられ、この中でも樹脂シートがより好ましい。畳表を構成する材料として樹脂シートを用いることにより、ダニおよび雑菌等が繁殖し難く、耐水性にも優れた薄畳を得ることができる。
畳表の厚さは、薄畳の全体の厚さが20mm以下となる厚さであればよいが、2mm以上、3mm以下であることが好ましい。
〔薄畳〕
本発明の一実施形態における薄畳は、上述した表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とをこの順で配置してなる三層構造の畳床を備え、必要に応じて表面側クッション層上に畳表を備えている。
表面側クッション層、基材層および裏面側クッション層は、例えば、接着剤による接着、縫い糸による縫着、またはステープル等による止着等によって、互いに固定されていることが好ましい。これにより、前記各層が一体化した畳床となり、薄畳の形状が安定化し、また、乾湿および温度変化の影響での反りが発生し難くなる。
畳表は、表面側クッション層の上部に、例えば接着剤による接着によって、前記畳床の周辺部分を包み込むようにして折り曲げて固定されていてもよく、或いは、布等からなる畳縁を用い、縫い糸による縫着によって固定されていてもよい。
薄畳の重量は、特に限定されるものではないが、1.0kg/m以上、3.0kg/m以下であることが好ましく、1.0kg/m以上、2.5kg/m以下であることがより好ましい。
薄畳の厚さは、20mm以下であることが好ましく、15mm以下であることがより好ましい。
なお、薄畳の平面形状は、長方形または正方形であることが好ましいものの、特に限定されるものではなく、円形等の形状であってもよく、或いは部屋の形状(凹凸)に応じた形状であってもよい。
本発明の一実施形態における薄畳は、例えば合板下地や床スラブの上に敷き詰めて使用するが、これ以外にも、置き畳または畳調マットレス等のように使用することもできる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔物性値の評価方法〕
(a)遮音性能
軽量床衝撃音遮断性能の測定方法であるJISA 1440−1「実験室におけるコンクリート床上の床仕上げ構造の床衝撃音レベル低減量の測定方法 − 第1部:標準軽量衝撃源による方法」に基づき、薄畳の遮音性能を測定した。音源室は気温を22℃、湿度を73%とし、受温室は気温を22℃、湿度を65%とした。また、測定対象である薄畳の表面温度は21℃とした。
そして、1/1オクターブバンドの中心周波数における床衝撃音レベル低減量の基準値に沿って評価した。
(b)日常快適性
日本建築学会の床性能評価指針「日常的な動作時の床のかたさ」に基づき、床のかたさ測定装置を用いて、薄畳の日常快適性を評価した。具体的には、シャフトおよび電磁石によって所定の高さに吊られた重量40kgのおもりを、荷重板上のゴムばねに落下させ、荷重板が設置してある薄畳に、人間が歩行したときと同様の動的荷重を作用させた。そして、薄畳に作用した動的荷重および薄畳の動的変形を、荷重変換機および前記シャフト頂部に取り付けた変位変換器で測定した。
測定後、薄畳が最大変形量を示すまでの当該薄畳の変形エネルギーU(単位:kgf・cm)、および、はね返り具合を表示する物理量D・D/T(Dは薄畳の変形が最大に達した後の薄畳の復元量(単位:cm)を示し、Tは復元速度(単位:s)を示す)から、物理量log(U−8・D・D/T)を算出した。
そして、log(U−8・D・D/T)の値が、0.8以上、1.1未満の場合を「◎」と評価し、0.6以上、0.8未満、または1.1以上、1.3未満の場合を「○」と評価し、0.4以上、0.6未満、または1.3以上、1.5未満の場合を「△」と評価し、0.4未満または1.5以上の場合を「×」と評価した。
(c)寸法・反り
薄畳の反りを評価するために、「恒温立て掛け試験」を行った。具体的には、測定対象である、幅900mm×長さ1,800mmの大きさの薄畳を23℃、50%の恒温恒湿室にて平置きで16時間以上養生し、試験前寸法を測定した。その後、恒温槽内で85°に立て掛けて設置し、50℃で30日間加熱した。その後、薄畳を23℃で50%の恒温恒湿室に移動させた直後に平置きし、薄畳の寸法および反りを測定した。
そして、薄畳を恒温槽内に設置する前の寸法と比較して、薄畳の寸法縮小率が0.1%以下、かつ薄畳の反りが3mm以下である場合を「○」と評価し、それ以外の場合を「×」と評価した。
〔実施例1〕
ポリプロピレン(表1中、PPと記載)からなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(表1中、PE発泡体と記載)(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ6mmの表面側クッション層(製品名:エペラン−XL、(株)カネカ製)と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(表1中、GFPPと記載)(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ5mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが15mm、重量が2.0kg/mの薄畳を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−3」、日常快適性は「◎(0.8)」、反りは「○」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ11mmの表面側クッション層(製品名:エペラン−XL、(株)カネカ製)と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ5mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが20mm、重量が2.3kg/mの薄畳を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−4」、日常快適性は「◎(0.9)」、反りは「○」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:35倍、デュロメーター硬さ:29)からなる厚さ6mmの表面側クッション層(製品名:エペラン−XL、(株)カネカ製)と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ5mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが15mm、重量が1.9kg/mの薄畳を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−4」、日常快適性は「○(1.2)」、反りは「○」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリプロピレン発泡体(表1中、PP発泡体と記載)(発泡倍率:20倍、デュロメーター硬さ:56)からなる厚さ9mmの表面側クッション層と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ7mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが20mm、重量が3.0kg/mの薄畳を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−3」、日常快適性は「○(0.7)」、反りは「○」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
ポリプロピレン(表2中、PPと記載)からなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(表2中、PE発泡体と記載)(発泡倍率:8倍、デュロメーター硬さ:67)からなる厚さ6mmの表面側クッション層と、ポリスチレン発泡体(表2中、PS発泡体と記載)(発泡倍率:35倍、デュロメーター硬さ:64)(製品名:カネライト畳フォームKTA、(株)カネカ製)からなる厚さ20mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(表2中、PE発泡体と記載)(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが30mm、重量が1.8kg/mの薄畳を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−3」、日常快適性は「△(0.5)」、反りは「×」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表2に示す。
〔比較例2〕
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:50倍、デュロメーター硬さ:22)からなる厚さ6mmの表面側クッション層と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(表2中、GFPPと記載)(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ5mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが15mm、重量が2.0kg/mの薄畳を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−4」、日常快適性は「△(1.5)」、反りは「○」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表2に示す。
〔比較例3〕
い草からなる厚さ3mmの畳表(製品名:ダイケン健やかおもて、大建工業(株)製)と、インシュレーションボード(デュロメーター硬さ:74)(製品名:ダイケンたたみボード、大建工業(株)製)からなる厚さ10mmの基材層とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが13mm、重量が3.2kg/mの薄畳(畳床は一層構造)を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−2」、日常快適性は「△(0.5)」、反りは「×」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表2に示す。
〔比較例4〕
い草からなる厚さ3mmの畳表(製品名:ダイケン健やかおもて、大建工業(株)製)と、インシュレーションボード(デュロメーター硬さ:74)(製品名:ダイケンたたみボード、大建工業(株)製)からなる厚さ25mmの基材層と、ポリスチレン発泡体(発泡倍率:35倍、デュロメーター硬さ:64)(製品名:カネライト畳フォームKTA、(株)カネカ製)からなる厚さ30mmの補強層とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが58mm、重量が8.8kg/mの薄畳(畳床は二層構造)を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−2」、日常快適性は「△(0.5)」、反りは「○」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表2に示す。
〔比較例5〕
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ6mmの表面側クッション層と、ポリスチレン発泡体(発泡倍率:35倍、デュロメーター硬さ:64)からなる厚さ20mmの基材層とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが28mm、重量が1.1kg/mの薄畳(畳床は二層構造)を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−2」、日常快適性は「◎(0.8)」、反りは「×」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表2に示す。
〔比較例6〕
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ3mmの表面側クッション層と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ7mmの基材層と、ポリプロピレン製段ボール(表2中、PPプラダンと記載)(デュロメーター硬さ:79)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが14mm、重量が2.6kg/mの薄畳を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−3」、日常快適性は「△(0.5)」、反りは「○」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表2に示す。
〔比較例7〕
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ6mmの表面側クッション層と、ポリプロピレン製段ボール(デュロメーター硬さ:79)からなる厚さ5mmの基材層と、不織布からなる厚さ5.5mmの裏面側クッション層とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが18.5mm、重量が2.0kg/mの薄畳を作製した。
この薄畳を用いて物性値の評価を行ったところ、遮音性能は「ΔLL(II)−4」、日常快適性は「◎(0.8)」、反りは「×」であった。薄畳の材質および物性値の評価結果を表2に示す。
Figure 0006883420
Figure 0006883420
前記結果から、本発明の一態様によれば、遮音性能および日常快適性に優れ、乾湿および温度変化の影響での反りが発生し難い薄畳を提供することができることが分かった。
本発明に係る薄畳は、例えば、バリアフリータイプの住宅において好適に用いられる。

Claims (9)

  1. 表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とがこの順で配置されてなり、
    前記基材層が表面側クッション層よりも硬く、前記表面側クッション層が裏面側クッション層よりも硬く、
    前記表面側クッション層が基材層よりも厚く、前記基材層が裏面側クッション層よりも厚く、
    全体の厚さが20mm以下であることを特徴とする、薄畳。
  2. デュロメーター硬さで示した、基材層の硬さが60以上、95以下であり、表面側クッション層の硬さが28以上、60未満であり、裏面側クッション層の硬さが28未満であることを特徴とする、請求項1に記載の薄畳。
  3. 前記表面側クッション層がポリエチレン発泡体を含み、
    表面側クッション層の厚さが5mm以上、12mm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の薄畳。
  4. 前記裏面側クッション層がポリエチレン発泡体を含み、
    裏面側クッション層の厚さが0.5mm以上、3mm以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の薄畳。
  5. 前記表面側クッション層と前記裏面側クッション層との厚さの合計が6mm以上、13mm以下であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の薄畳。
  6. 前記基材層がガラス繊維入りポリプロピレンプレスボードを含み、
    基材層の厚さが3mm以上、7mm以下であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の薄畳。
  7. 全体の厚さが15mm以下であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の薄畳。
  8. さらに樹脂からなる畳表を備えることを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の薄畳。
  9. 重量が1.0kg/m以上、3.0kg/m以下であることを特徴とする、請求項8に記載の薄畳。
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