JP6883420B2 - 薄畳 - Google Patents
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Description
表面側クッション層は、基材層の上部に設けられるクッション性を有する層であり、畳表の下部に配置される。表面側クッション層は、基材層よりも柔らかく、裏面側クッション層よりも硬い。
基材層は、薄畳の芯材となる層であり、表面側クッション層と裏面側クッション層との間に設けられる層である。基材層は、表面側クッション層および裏面側クッション層よりも硬い。
裏面側クッション層は、基材層の下部に設けられるクッション性を有する層である。裏面側クッション層は、表面側クッション層および基材層よりも柔らかい。
薄畳は、表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とがこの順で配置されてなる畳床と、樹脂からなる畳表とを備えていることが好ましい。畳表は、表面側クッション層の上部に設けられ、薄畳を敷いたときに最上面となる層である。薄畳が畳表を備えていることにより、耐久性、意匠性および日常快適性により優れた薄畳が得られる。
本発明の一実施形態における薄畳は、上述した表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とをこの順で配置してなる三層構造の畳床を備え、必要に応じて表面側クッション層上に畳表を備えている。
(a)遮音性能
軽量床衝撃音遮断性能の測定方法であるJISA 1440−1「実験室におけるコンクリート床上の床仕上げ構造の床衝撃音レベル低減量の測定方法 − 第1部:標準軽量衝撃源による方法」に基づき、薄畳の遮音性能を測定した。音源室は気温を22℃、湿度を73%とし、受温室は気温を22℃、湿度を65%とした。また、測定対象である薄畳の表面温度は21℃とした。
日本建築学会の床性能評価指針「日常的な動作時の床のかたさ」に基づき、床のかたさ測定装置を用いて、薄畳の日常快適性を評価した。具体的には、シャフトおよび電磁石によって所定の高さに吊られた重量40kgのおもりを、荷重板上のゴムばねに落下させ、荷重板が設置してある薄畳に、人間が歩行したときと同様の動的荷重を作用させた。そして、薄畳に作用した動的荷重および薄畳の動的変形を、荷重変換機および前記シャフト頂部に取り付けた変位変換器で測定した。
薄畳の反りを評価するために、「恒温立て掛け試験」を行った。具体的には、測定対象である、幅900mm×長さ1,800mmの大きさの薄畳を23℃、50%の恒温恒湿室にて平置きで16時間以上養生し、試験前寸法を測定した。その後、恒温槽内で85°に立て掛けて設置し、50℃で30日間加熱した。その後、薄畳を23℃で50%の恒温恒湿室に移動させた直後に平置きし、薄畳の寸法および反りを測定した。
ポリプロピレン(表1中、PPと記載)からなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(表1中、PE発泡体と記載)(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ6mmの表面側クッション層(製品名:エペラン−XL、(株)カネカ製)と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(表1中、GFPPと記載)(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ5mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが15mm、重量が2.0kg/m2の薄畳を作製した。
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ11mmの表面側クッション層(製品名:エペラン−XL、(株)カネカ製)と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ5mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが20mm、重量が2.3kg/m2の薄畳を作製した。
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:35倍、デュロメーター硬さ:29)からなる厚さ6mmの表面側クッション層(製品名:エペラン−XL、(株)カネカ製)と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ5mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが15mm、重量が1.9kg/m2の薄畳を作製した。
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリプロピレン発泡体(表1中、PP発泡体と記載)(発泡倍率:20倍、デュロメーター硬さ:56)からなる厚さ9mmの表面側クッション層と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ7mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが20mm、重量が3.0kg/m2の薄畳を作製した。
ポリプロピレン(表2中、PPと記載)からなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(表2中、PE発泡体と記載)(発泡倍率:8倍、デュロメーター硬さ:67)からなる厚さ6mmの表面側クッション層と、ポリスチレン発泡体(表2中、PS発泡体と記載)(発泡倍率:35倍、デュロメーター硬さ:64)(製品名:カネライト畳フォームKTA、(株)カネカ製)からなる厚さ20mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(表2中、PE発泡体と記載)(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが30mm、重量が1.8kg/m2の薄畳を作製した。
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:50倍、デュロメーター硬さ:22)からなる厚さ6mmの表面側クッション層と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(表2中、GFPPと記載)(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ5mmの基材層と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:30倍、デュロメーター硬さ:26)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが15mm、重量が2.0kg/m2の薄畳を作製した。
い草からなる厚さ3mmの畳表(製品名:ダイケン健やかおもて、大建工業(株)製)と、インシュレーションボード(デュロメーター硬さ:74)(製品名:ダイケンたたみボード、大建工業(株)製)からなる厚さ10mmの基材層とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが13mm、重量が3.2kg/m2の薄畳(畳床は一層構造)を作製した。
い草からなる厚さ3mmの畳表(製品名:ダイケン健やかおもて、大建工業(株)製)と、インシュレーションボード(デュロメーター硬さ:74)(製品名:ダイケンたたみボード、大建工業(株)製)からなる厚さ25mmの基材層と、ポリスチレン発泡体(発泡倍率:35倍、デュロメーター硬さ:64)(製品名:カネライト畳フォームKTA、(株)カネカ製)からなる厚さ30mmの補強層とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが58mm、重量が8.8kg/m2の薄畳(畳床は二層構造)を作製した。
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ6mmの表面側クッション層と、ポリスチレン発泡体(発泡倍率:35倍、デュロメーター硬さ:64)からなる厚さ20mmの基材層とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが28mm、重量が1.1kg/m2の薄畳(畳床は二層構造)を作製した。
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ3mmの表面側クッション層と、ガラス繊維入りポリプロピレンプレスボード(デュロメーター硬さ:89)(製品名:GF−PPプレスボード、中川産業(株)製)からなる厚さ7mmの基材層と、ポリプロピレン製段ボール(表2中、PPプラダンと記載)(デュロメーター硬さ:79)からなる厚さ2mmの裏面側クッション層(製品名:ミラマット、(株)JSP製)とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが14mm、重量が2.6kg/m2の薄畳を作製した。
ポリプロピレンからなる厚さ2mmの畳表と、ポリエチレン発泡体(発泡倍率:18倍、デュロメーター硬さ:38)からなる厚さ6mmの表面側クッション層と、ポリプロピレン製段ボール(デュロメーター硬さ:79)からなる厚さ5mmの基材層と、不織布からなる厚さ5.5mmの裏面側クッション層とをこの順に積層し、縫い糸を用いて固定して、厚さが18.5mm、重量が2.0kg/m2の薄畳を作製した。
Claims (9)
- 表面側クッション層と、基材層と、裏面側クッション層とがこの順で配置されてなり、
前記基材層が表面側クッション層よりも硬く、前記表面側クッション層が裏面側クッション層よりも硬く、
前記表面側クッション層が基材層よりも厚く、前記基材層が裏面側クッション層よりも厚く、
全体の厚さが20mm以下であることを特徴とする、薄畳。 - デュロメーター硬さで示した、基材層の硬さが60以上、95以下であり、表面側クッション層の硬さが28以上、60未満であり、裏面側クッション層の硬さが28未満であることを特徴とする、請求項1に記載の薄畳。
- 前記表面側クッション層がポリエチレン発泡体を含み、
表面側クッション層の厚さが5mm以上、12mm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の薄畳。 - 前記裏面側クッション層がポリエチレン発泡体を含み、
裏面側クッション層の厚さが0.5mm以上、3mm以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の薄畳。 - 前記表面側クッション層と前記裏面側クッション層との厚さの合計が6mm以上、13mm以下であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の薄畳。
- 前記基材層がガラス繊維入りポリプロピレンプレスボードを含み、
基材層の厚さが3mm以上、7mm以下であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の薄畳。 - 全体の厚さが15mm以下であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の薄畳。
- さらに樹脂からなる畳表を備えることを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の薄畳。
- 重量が1.0kg/m2以上、3.0kg/m2以下であることを特徴とする、請求項8に記載の薄畳。
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