JP2014121809A - 内装材用シート - Google Patents

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博康 小泉
Kenji Yasuoka
賢治 保岡
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Abstract

【課題】厚み増加を招くことなく良好な衝撃音低減性能を発揮でき、床材等として利用可能な、フェルト層を用いた内装材用シートを提供する。
【解決手段】フェルト層2と意匠層6とを積層してなる内装材用シートであって、前記フェルト層2は、骨格となる繊維の含有率が30〜70質量%でバインダー樹脂の含有率が70〜30質量%であり、密度が40〜120kg/mである。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の内装材として好適に利用され特に衝撃音低減性能に優れた内装材用シートに関するものである。
高齢者福祉施設、教育施設及び医療施設等、さらには一般家屋及び商業施設などの建築物において内装材として使用される床材には、歩行性の向上、保温性の向上、防音性の向上、及び人の転倒時の負傷防止のための衝撃吸収性の向上等が要求されている。
このような要求を満足する床材として、従来、発泡層を有する長尺の塩化ビニル樹脂シート等の長尺プラスチックシートが使用されている。
建築物例えば一般家屋特に集合住宅においては、住環境の向上のために住戸間の遮音性を高めることの重要性が増している。特に、床を介して下階住戸へと伝達される騒音を低減することが求められる。この騒音としては、主として床上での人の跳躍又は物品の落下等に伴う衝撃音が典型的である。
ところで、床材等の内装材における以上のような各種機能を発揮するための機能層としてフェルト層が採用されることもある。例えば、特許文献1には、特に遮音性の向上を企図した遮音材であって、無機質繊維製のフェルト層を基層と木質表層とで挟持し接着性樹脂を用いてこれらを接合し一体化してなるものが記載されている。
フェルト層を機能層として利用する場合には、該フェルト層の空隙が開放型であるので、空隙が閉鎖型である発泡樹脂層を機能層として利用する場合とは、特に衝撃性の音に対する遮音性発現の機序が著しく異なる。
特開平5−16297号公報
ところで、建築物の内装材においては、表面の意匠性も要求される。発泡層を有するプラスチックシートからなる内装材の場合には、表面に印刷を施すことで容易に所望の意匠を付与することができる。
しかるに、フェルト層を用いる内装材の場合には、フェルト層自体に直接印刷することにより得られる意匠性は限定的であるので、特許文献1に記載されるように、表面に別途の層(表層)を付与して、該表層を意匠層として所望の意匠を付与することが必要となる。この意匠層は、フェルト層とは別途の層であるので、全体のシート厚みが増加する。
また、特許文献1の遮音材は、木質板、石膏ボード又は発泡樹脂板などの基層を必須とするものであるため、全体のシート厚みが更に増加し、加えて材料コスト増を招きコストパフォーマンスが低下するという難点がある。
更に、特許文献1の遮音材は、7mm程度の厚みの基層を有するので、ロール状に巻くことができず、保管および搬送において嵩張るという難点もある。
結局、従来のフェルト層を用いる内装材では、優れた衝撃音低減性能を維持しつつ全体の厚みを小さくすることが困難であった。即ち、特許文献1に記載されるものを含め、従来のフェルト層を用いる内装材には遮音性特に衝撃音低減性能を小さな厚みで実現することにおいて、未だ改善の余地がある。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みて、厚み増加を招くことなく良好な衝撃音低減性能を発揮でき、床材等として利用可能な、フェルト層を用いた内装材用シートを提供することを目的とする。
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
フェルト層と意匠層とを積層してなる内装材用シートであって、
前記フェルト層は、骨格となる繊維の含有率が30〜70質量%でバインダー樹脂の含有率が70〜30質量%であり、密度が40〜120kg/mである、
ことを特徴とする内装材用シート、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記フェルト層は、密度が50〜90kg/mである。
本発明の一態様においては、前記フェルト層は、空隙率が91〜94%である。本発明の一態様においては、前記フェルト層は、厚みが3.5〜6mmである。本発明の一態様においては、前記意匠層は、厚みが1.5〜3.5mmである。本発明の一態様においては、前記フェルト層のバインダー樹脂は、前記骨格となる繊維の融点より低い融点を持つ熱可塑性繊維である。本発明の一態様においては、前記意匠層は、熱可塑性樹脂層の単層又は複数層からなる。本発明の一態様においては、前記フェルト層と前記意匠層とはホットメルトからなる接着層により接合されている。
本発明によれば、特定の構成を持つフェルト層を用いることで、厚み増加を招くことなく良好な衝撃音低減性能を発揮でき、床材等として利用可能な、フェルト層を用いた内装材用シートが提供される。
本発明による内装材用シートの実施形態を示す模式的断面図である。 フェルト層の厚み(t[mm])と衝撃音低減量[dB]との関係を示すグラフである。 フェルト層の密度[kg/m]と衝撃音低減量[dB]との関係を示すグラフである。 フェルト層の空隙率[%]と衝撃音低減量[dB]との関係を示すグラフである。 フェルト層の密度[kg/m]と衝撃音低減量[dB]との関係を示すグラフである。 本発明による内装材用シートから得られるタイルの実施形態を示す模式的斜視図である。 図6のタイルの模式的部分断面図である。 図6のタイルの製造方法の実施形態を示す模式的工程断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。もちろん、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明による内装材用シートの実施形態を示す模式的断面図である。本実施形態の内装材用シートは、フェルト層2と意匠層6とを積層してなる。この積層に際して、フェルト層2と意匠層6との間に接着層4が介在せしめられる。
フェルト層2は、骨格となる繊維(骨格繊維)の含有率が30〜70質量%でバインダー樹脂の含有率が70〜30質量%であり、密度が40〜120kg/m特に50〜90kg/mであり、厚みが3.5〜6mmである。
フェルト層2の骨格繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維、ビニロン繊維、レーヨン、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、難燃アクリル繊維、難燃ポリエステル繊維、ガラス繊維、ロックウール、綿及び雑繊維が例示される。骨格繊維は中空繊維であってもよい。これらのうちから1つ以上を選択使用することができる。繊維の太さは、例えば3〜20dtexであり、好ましくは5〜15dtexである。
フェルト層2のバインダー樹脂としては、骨格繊維の融点より低い融点を持つ熱可塑性樹脂からなるものが好適に用いられる。このようなバインダー樹脂として、骨格繊維より低い融点を持つ繊維、例えば低融点ポリエチレンテレフタレート繊維などの低融点ポリエステル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維及び2層構造繊維が例示される。バインダー樹脂としては、軟化点90〜130℃のものが好適である。繊維の太さは、例えば2〜6dtexである。フェルト層2のバインダー樹脂としては、その他、フェノール樹脂等からなるパウダー、又はアクリル樹脂及びウレタン樹脂等からなる液状物を用いることも可能である。
フェルト層2の製造方法としては、バインダー樹脂が繊維である場合には、骨格繊維及びバインダー樹脂繊維を解繊し、これを積層した物(フリース)を熱プレス成形または余熱冷却成形する方法が好適である。これにより、高い空隙率を有している割に反発性が良く荷重印加に対する復元性が良いフェルト層2が得られる。
バインダー樹脂がフェノール樹脂等のパウダーである場合には、骨格繊維を解繊し、これにパウダーを混合したものを積層した物(フリース)を熱プレス成形する方法が好適である。これにより、パウダー樹脂が硬化反応を生じて、比較的硬質なフェルト層が得られる。
バインダー樹脂がアクリル樹脂及びウレタン樹脂等の液状物である場合には、液状物を骨格繊維に含浸させて固定する方法が好適である。これによれば、比較的柔軟なフェルト層が得られる。
本発明においては、骨格繊維の含有率を30〜70質量%としバインダー樹脂の含有率を70〜30質量%とすることにより、密度が40〜120kg/m特に50〜90kg/mで、厚みが3.5〜6mmと小さくても、良好な衝撃音低減性能を発揮するフェルト層2が、容易に得られる。
意匠層6は、熱可塑性樹脂層の単層又は複数層からなる。意匠層6に使用される熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル樹脂が好ましいものとして例示されるが、これに限定されず、一般的な製法で得られた発泡塩化ビニル樹脂、再生塩化ビニル樹脂、クッションフロア等を使用することができる。意匠層6は、木質層であってもよい。意匠層6の厚みは、例えば1.5〜3.5mmである。
フェルト層2と意匠層6とを接合する接着層4としては、特に意匠層6が塩化ビニル系のシートである場合の可塑剤の悪影響を低減できることから、PUR系ホッメルト接着剤が好ましいものとして例示される。但し、これに限定されず、EVA樹脂のような水系接着剤及びアクリル系またはゴム系等の溶剤型接着剤を使用することも可能である。
フェルト層2に対する意匠層6の接合は、例えば次のようにして行うことができる。即ち、意匠層6の裏面へPUR系反応性ホットメルトを50〜120g/m塗布し、その上にフェルト層2を圧着固定する。ホットメルトは、100〜150℃の温度で溶融し、ロールコート、フローコート、カーテンコート又はスプレーコートにより塗布する。これにより、均一な面状塗布が可能である。意匠層6ヘのフェルト層2の圧着固定は、ホットメルトの凝固前に、常温のプレスロールを用いて行う。PUR系反応性ホットメルトは、溶融→凝固の過程を経る状態変化によりフェルト層2を意匠層6に物理的に固定する。その後、およそ2日間〜1週間で化学反応が進行し、ホットメルトの固化が進行し、フェルト層2を強固に固定する。PUR系反応性ホットメルトを用いることで、意匠層6からの可塑剤の溶出に基づく接着性悪化の作用の影響を回避することができる。
本発明の内装材用シートは、適宜の寸法に裁断して建物の躯体又は該躯体に対して造作された構造体の表面に貼付することができ、例えばコンクリートスラブに直貼りすることができ、その場合においても良好な衝撃音低減性能を発揮する。このことは、以下の実験例により示される:
[実験例]
フェルト層2として、骨格繊維がポリエチレンテレフタレート繊維からなり、バインダー樹脂が低融点ポリエチレンテレフタレート繊維からなるものを、骨格繊維及びバインダー樹脂の太さ及び配合割合等のパラメータを下記のように種々に変化させて、用いた。これらの繊維を解繊し積層してなるフリースを余熱冷却成形して、それぞれにつき2.6mm〜6mmの範囲内で幾つかの厚みにフェルト層2を作製した。フェルト層2の大きさは、900×900mmとした。
変化させたパラメータは次の通りであった:
骨格繊維(6dtex)50質量%;バインダー繊維(2.2dtex)50質量%、
骨格繊維(6dtex)70質量%;バインダー繊維(2.2dtex)30質量%、
骨格繊維(6dtex)30質量%;バインダー繊維(2.2dtex)70質量%、
骨格繊維(6dtex)50質量%;バインダー繊維(4.4dtex)50質量%、
骨格繊維(14dtex)50質量%;バインダー繊維(4.4dtex)50質量%、
骨格繊維(14dtex)70質量%;バインダー繊維(4.4dtex)30質量%、
骨格繊維(14dtex)30質量%;バインダー繊維(2.2dtex)70質量%。
これらの実験において得られたフェルト層2の密度は、60〜140kg/mの範囲内にあった。また、密度から演算により求めた空隙率は、86〜94%の範囲内にあった。
フェルト層2上に、2mm厚さの塩化ビニル樹脂シートからなる意匠層6をPUR系ホットメルトからなる接着層4を介して接合した。PUR系ホットメルトは、100g/mの量で用いた。
得られた内装材用シートにつき、JISA1440−1「実験室におけるコンクリート床上の床仕上げ構造の床衝撃音レベル低減量の測定方法‐第1部:標準軽量衝撃源による方法」に準じた測定を行って、シート未装着の場合を基準とする衝撃音低減量を算出した。コンクリートスラブの厚さは170mmとした。衝撃音において最大の低減効果を必要とする周波数である500Hzを選択し、この周波数でのレベル低減量[dB]を算出した。
フェルト層2の厚み(t[mm])と衝撃音低減量[dB]との関係をグラフ化して図2に示す。また、フェルト層2の密度[kg/m]と衝撃音低減量[dB]との関係をグラフ化して図3に示し、フェルト層2の空隙率[%]と衝撃音低減量[dB]との関係をグラフ化して図4に示す。尚、図2〜4において、「質量%」を便宜上「wt%」と表記している。全ての測定点の衝撃音低減量は10dB以上である。
図2からわかるように、衝撃音低減量はフェルト層厚み増加に対して大略単調増加の関係にあり、フェルト層厚みが3.5〜6mmの場合には衝撃音低減量がほぼ20dB以上の優れたものになる。
また、同様にして、骨格繊維50質量%;バインダー繊維50質量%で厚み6mmのフェルト層2につき、密度[kg/m]と衝撃音低減量[dB]との関係を測定した結果をグラフ化して図5に示す。図3及び図5からわかるように、衝撃音低減量はフェルト層密度が70kg/m程度で最大となる傾向にあり、フェルト層密度が40〜120kg/mの場合には衝撃音低減量が15dB以上となる傾向にあり、フェルト層密度が50〜90kg/mの場合には衝撃音低減量が20dB以上の優れたものになる傾向にある。
図4からわかるように、フェルト層空隙率が91〜94%の場合には衝撃音低減量が20dB以上の優れたものになる傾向にある。
本発明の内装材用シートは、優れた衝撃音低減性能を維持しつつ厚みを小さくすることができるので、ロール状に巻いた状態で保管および搬送することが容易であり、嵩張ることがない。
本発明の内装材用シートは、内装材の一形態としてのタイルの製造に適する。タイルは、意匠性の向上及び多様化のために有利な床材として比較的小さい寸法に形成され、いわゆるデザイン貼りにより比較的少ない種類(色彩や模様の種類)のタイルを用意しておくことで、必要に応じて所要デザインとなるように適宜組合せ施工することが可能となる。
本発明の内装材用シートを切断して形成されるタイルは、シート本来が持つところの厚み増加を招くことなく良好な衝撃音低減性能を発揮できるという特徴を維持しつつ、クッション性と敷設使用時のタイル縁辺部での人足による躓き及びこれに基づく捲れあがりの可能性を低減することができる。
図6は、本発明による内装材用シートから得られるタイルの一実施形態を示す模式的斜視図であり、図7はその模式的部分断面図である。
タイル1は、フェルト層2と意匠層6とを接着層4を介して積層してなる。タイル1は、外周縁部1aの厚さがそれ以外の領域である中央部1bの厚さより小さく、外周縁部1aは意匠層6の側が面取り形状をなしている。面取り形状は、斜面状であってもよいし、所謂R面取り形状等の曲面状であってもよい。タイル1は、平面形状が矩形状とくに正方形状であり、平面寸法は例えば20cm平方〜90cm平方である。外周縁部1aの幅(外周端面からの寸法)Wは、例えば2mm〜10mmである。
尚、以下において、タイル1の外周縁部1a及び中央部1bに対応するフェルト層2及び意匠層6の部分を、それぞれの外周縁部部分2a,6a及び中央部部分2b,6bということがある。
意匠層6は、その中央部部分6bにおいてフェルト層2の中央部部分2bの厚さ変化(足で踏まれること等に基づく厚さ変化)に追従可能である。意匠層6には、適宜の色彩または模様による表面意匠を形成することができる。
本実施形態においては、図7に示されるように、以上のようなタイル1を、構造物躯体の床面等の基材10の表面に、接着剤または粘着剤等からなる接合材層12を介して接合する。その際、同等な構成を持ち但し平面寸法及び表面意匠が適宜異なってもよい複数の矩形状のタイルを所望のパターンにて貼り付けて敷設する。図7には、外周端面1a’同士が互いに対向するように敷設された2つのタイル1,11が示されている。
本実施形態においては、フェルト層外周縁部部分2aにおける密度がフェルト層中央部部分2bにおける密度より大きく、フェルト層外周縁部部分2aにおける空隙率がフェルト層中央部部分2bにおける空隙率より小さいので、タイル1は、外周縁部1aより中央部1bの方が柔軟性すなわちクッション性が高い。このため、各タイル1,11の平面面積の大部分を占める中央部1bでは良好なクッション性が得られ、しかも、他のタイルとの境界に近接して位置する各タイル1,11の外周縁部1aは、足で踏まれても形状変化は比較的少ない。このため、他のタイルとの表面段差の発生はほとんどなく、躓き発生の可能性が低く、捲れ上がり発生の可能性も低く、基材10との接合の剥離の可能性も低い。
また、タイル1は、外周端面1a’における厚さT1が中央部6bの厚さT0の20%乃至80%の範囲内にあることが好ましい。厚さT1が厚さT0の20%以上であることで基材10との接合(すなわちタイルの貼り付け)に際して隣接タイルとの突当て位置決め配置を一層良好に行うことができ、一層適切な接合が可能となり、基材10との接合の剥離の可能性も一層低下する。また、厚さT1が厚さT0の80%以下であることで、足で踏んだ時に外周縁部1aが中央部1bに比べて高い抵抗を示してクッション感覚に違和感を生じさせるようなことを一層防止することができる。このためには、特に、フェルト層2は、外周縁部2a厚みが中央部2bの13N/cm圧縮時の厚みより小さいことが好ましい。ここで、13N/cmの圧力は、標準的な人が片足つま先立ちした時の接地圧力に相当する。
図8を参照しながら、以上のようなタイル1の製造方法の第1の実施形態を説明する。
先ず、図8(A)に示されるように、積層体形成工程において、フェルト層2の材料となるフェルト層材料22及び意匠層6の材料となる意匠層材料26を、この順に積層して積層体20を形成する。尚、接着層4については図示及び説明を省略した。ここで、フェルト層材料22の厚さは、形成すべきフェルト層2の中央部部分2bの厚さと同一にする。
次に、図8(B)に示されるように、押圧加熱冷却工程において、積層体20の所要切断位置(外周端面1a’を形成すべき位置)に対応する部分を押圧刃30により上下方向に押圧して厚さ減少させることで減厚部21を形成する。すなわち、減厚部21は、積層体20をその層厚方向に見た場合に、所要寸法にて矩形状に形成される。
この減厚部21の断面形状を維持しながら、減厚部21を加熱することで該減厚部の少なくとも一部を溶融させる。この溶融により、減厚部21におけるフェルト層材料22特にバインダー樹脂を溶融させて、フェルト層材料22の密度を増加させ空隙率を低下させる。次いで、冷却することで減厚部21を硬化させて形状固定する。
押圧加熱冷却工程における減厚部21の加熱を、高周波誘導加熱により行うことができる。この場合、上記押圧刃30は電極刃であり、該電極刃と保持部材32との間に高周波電圧を印加する。また、押圧加熱冷却工程における減厚部21の冷却の手段としては、上記高周波電圧印加の停止に続く自然放冷を用いることができる。
以上の押圧加熱冷却工程の終了により、図8(C)に示される形態が得られる。ここで、減厚部21におけるフェルト層材料22の溶融により密度が増加し空隙率が低下した部分が符号22’で示されている。
次に、図8(D)に示されるように、切断工程において、所要切断位置で積層体20の減厚部21を切断することでタイル1を得る。この切断工程における減厚部21の切断は、切断刃34による機械的切断により行うことができる。また、この切断工程における減厚部21の切断は、所要切断位置がフェルト層材料22の溶融により密度が増加し空隙率が低下した部分22’を通るように行う。
タイル1の製造方法の別の実施形態として、以下のような第2の実施形態が例示される。
即ち、第1の実施形態と同様な積層体形成工程により形成された積層体20を用いて、次のような押圧加熱切断冷却工程を行う。第1の実施形態と同様にして所要切断位置に対応する部分を上下方向に押圧して厚さ減少させることで減厚部21を形成し、該減厚部の形状を維持しながら減厚部21を加熱することで該減厚部の少なくとも一部を溶融させて減厚部21におけるフェルト層材料22の密度を増加させ空隙率を低下させる。その後、第1の実施形態とは異なり、所要切断位置で積層体20の減厚部21を切断し、次いで冷却することで減厚部21を硬化させて形状固定する。この押圧加熱切断冷却工程においては、押圧は押圧切断刃を用いて行われ、減厚部21の加熱は前記押圧切断刃を用いた高周波誘導加熱により行われ、切断は前記押圧切断刃による圧力印加下での溶断により行われる。
以上の実施形態ではタイルが床タイルとして利用されるものとして説明されているが、本発明は、これに限定されず、例えば壁タイルとして利用されてもよい。
1,11 タイル
1a 外周縁部
1a’ 外周端面
1b 中央部
2 フェルト層
2a 外周縁部部分
2b 中央部部分
4 接着層
6 意匠層
6a 外周縁部部分
6b 中央部部分
10 基材
12 接合材層
20 積層体
21 減厚部
22 フェルト層材料
22’ 密度増加部分
26 意匠層材料
30 押圧刃
32 保持部材
34 切断刃

Claims (8)

  1. フェルト層と意匠層とを積層してなる内装材用シートであって、
    前記フェルト層は、骨格となる繊維の含有率が30〜70質量%でバインダー樹脂の含有率が70〜30質量%であり、密度が40〜120kg/mである、
    ことを特徴とする内装材用シート。
  2. 前記フェルト層は、密度が50〜90kg/mであることを特徴とする、請求項1に記載の内装材用シート。
  3. 前記フェルト層は、空隙率が91〜94%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の内装材用シート。
  4. 前記フェルト層は、厚みが3.5〜6mmであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内装材用シート。
  5. 前記意匠層は、厚みが1.5〜3.5mmであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内装材用シート。
  6. 前記フェルト層のバインダー樹脂は、前記骨格となる繊維の融点より低い融点を持つ熱可塑性繊維であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の内装材用シート。
  7. 前記意匠層は、熱可塑性樹脂層の単層又は複数層からなることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の内装材用シート。
  8. 前記フェルト層と前記意匠層とはホットメルトからなる接着層により接合されていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の内装材用シート。
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