JP6881430B2 - 発光素子及び該発光素子に用いる高分子化合物 - Google Patents

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Description

発光素子及び該発光素子に用いる高分子化合物に関する。
発光素子は、ディスプレイ及び照明の用途に使用することが可能であり、研究開発が盛んに行われている。この発光素子は、発光層、電荷輸送層等の有機層等を有している。
特許文献1及び2には、例えば、下記式で表されるアリールアミン構成単位を含む高分子化合物を含有する発光層の上に、燐光発光性化合物を含む発光層を積層した発光素子が記載されている。
Figure 0006881430
米国特許出願公開第2014/0175415号明細書 国際公開第2015/163174号
しかし、特許文献1及び2に記載された発光素子は、外部量子効率が必ずしも十分ではない。
そこで、本発明は、外部量子効率に優れる発光素子を提供することを目的とする。本発明はまた、外部量子効率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[15]を提供する。
[1]陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた第1の発光層と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた第2の発光層とを有し、
前記第2の発光層が、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物、及び、前記高分子化合物の架橋体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、発光素子。
Figure 0006881430
[式中、
1、a2及びa3は、それぞれ独立に、0以上5以下の整数を表す。a3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環S1は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環はRA1以外の置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
A1は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArA1は、アリーレン基、又は、2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArA2、ArA3及びArA4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArA2、ArA3及びArA4が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
A3、RA4、RA5及びRA6は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RA4、RA5及びRA6が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
[2]前記式(1)で表される構成単位が、式(1a)で表される構成単位である、[1]に記載の発光素子。
Figure 0006881430
[式中、
1、a2、a3、ArA2、ArA3、ArA4、環S1、RA1、RA3、RA4、RA5及びRA6は、前記と同じ意味を表す。
環S2は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環はRA2以外の置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
A2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[3]前記式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物又は前記高分子化合物の架橋体が、更に燐光発光性構成単位を含む、[1]又は[2]に記載の発光素子。
[4]前記第2の発光層が、更に燐光発光性化合物を含有する、[1]又は[2]に記載の発光素子。
[5]前記第1の発光層が、燐光発光性化合物を含有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の発光素子。
[6]前記第1の発光層が、式(H−1)で表される化合物を更に含有する、[1]〜[5]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 0006881430
[式中、
ArH1及びArH2は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
H1及びnH2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
H3は、0〜10の整数を表す。
H1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、−[C(RH112]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nH11は、1以上10以下の整数を表す。RH11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
H2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。LH21は、単結合、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[7]上記式(1)で表される構成単位と燐光発光性構成単位とを含む高分子化合物。
[8]前記式(1)で表される構成単位が、上記式(1a)で表される構成単位である、[7]に記載の高分子化合物。
[9]前記燐光発光性構成単位が、式(1G)、式(2G)、式(3G)又は式(4G)で表される構成単位である、[7]又は[8]に記載の高分子化合物。
Figure 0006881430
[式中、
1Gは、燐光発光性化合物から1個の水素原子を取り除いてなる基を表す。
1は、酸素原子、硫黄原子、−N(RA)−で表される基、−C(RB2−で表される基、−C(RB)=C(RB)−で表される基、−C≡C−で表される基、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRBは、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。L1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
a1は0〜10の整数を表す。]
Figure 0006881430
[式中、
1Gは、前記と同じ意味を有する。
2及びL3は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、−N(RA)−で表される基、−C(RB2−で表される基、−C(RB)=C(RB)−で表される基、−C≡C−で表される基、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RA及びRBは、前記と同じ意味を有する。
b1及びnc1は、それぞれ独立に、0〜10の整数を表す。複数存在するnb1は、同一でも異なっていてもよい。
Ar1Mは、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Figure 0006881430
[式中、
2Gは、燐光発光性化合物から2個の水素原子を取り除いてなる基を表す。
2及びnb1は、前記と同じ意味を有する。]
Figure 0006881430
[式中、
3Gは、燐光発光性化合物から3個の水素原子を取り除いてなる基を表す。
2及びnb1は、前記と同じ意味を有する。]
[10]前記燐光発光性化合物が、式(2)で表される化合物である、[9]に記載の高分子化合物。
Figure 0006881430
[式中、
2は、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
3は1以上の整数を表し、n4は0以上の整数を表し、n3+n4は2又は3である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n3+n4は3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n3+n4は2である。
及びEは、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。但し、E及びEの少なくとも一方は炭素原子である。
環L1は、芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環L1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環L2は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環L2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環L1が有していてもよい置換基と環L2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
3−G2−A4は、アニオン性の2座配位子を表す。A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。G2は、単結合、又は、A3及びA4とともに2座配位子を構成する原子団を表す。A3−G2−A4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
[11]前記環L1が、ピリジン環、ピリミジン環、イソキノリン環又はキノリン環であり、かつ、前記環L2が、ベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環である、[10]に記載の高分子化合物。
[12]前記式(2)で表される燐光発光性化合物が、式(2−B1)、式(2−B2)、式(2−B3)、式(2−B4)又は式(2−B5)で表される燐光発光性化合物である、[11]に記載の発光素子。
Figure 0006881430
[式中、
2、n3、n4及びA3−G2−A4は、前記と同じ意味を表す。
11及びn12は、それぞれ独立に、1以上の整数を表し、n11+n12は2又は3である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n11+n12は3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n11+n12は2である。
11B、R12B、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R21B、R22B、R23B及びR24Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11B、R12B、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R21B、R22B、R23B及びR24Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R13BとR15B、R15BとR16B、R16BとR17B、R17BとR18B、R18BとR21B、R11BとR21B、R21BとR22B、R22BとR23B、及び、R23BとR24Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。]
[13]前記R11B、前記R12B、前記R13B、前記R14B、前記R21B、前記R22B、前記R23B及び前記R24Bのうちの少なくとも1つが、式(D−A)、式(D−B)又は式(D−C)で表される基である、[12]に記載の高分子化合物。
Figure 0006881430
[式中、
DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0〜10の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006881430
[式中、
DA1、mDA2、mDA3、GDA、ArDA1、ArDA2、ArDA3及びTDAは、前記と同じ意味を表す。
DA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、それぞれ独立に、0〜10の整数を表す。
ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006881430
[式中、
DA1、ArDA1及びTDAは、前記と同じ意味を有する。]
[14]前記式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物が、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位を含む、[7]〜[13]のいずれかに記載の高分子化合物。
(架橋基A群)
Figure 0006881430
[式中、
XLは、メチレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、nXLは、0〜5の整数を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。*1は結合位置を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
[15]前記架橋構成単位が、式(3)又は式(4)で表される構成単位である、[14]に記載の高分子化合物。
Figure 0006881430
[式中、
nAは0〜5の整数を表し、nは1又は2を表す。
Ar1は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Aは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’−で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Xは、前記架橋基A群から選ばれる架橋基を表す。Xが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006881430
[式中、
mAは0〜5の整数を表し、mは1〜4の整数を表し、cは0又は1を表す。mAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar3は、芳香族炭化水素基、複素環基、又は、芳香族炭化水素基と複素環基とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2及びAr4は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2、Ar3及びAr4はそれぞれ、該基が結合している窒素原子に結合している該基以外の基と、直接又は酸素原子若しくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
Aは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’’−で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。KAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X’は、前記架橋基A群から選ばれる架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。X’が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、少なくとも1つのX’は、前記架橋基A群から選ばれる架橋基である。]
本発明の実施形態によれば、外部量子効率に優れる発光素子を提供することができる。また、本発明の実施形態によれば、外部量子収率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×108である重合体を意味する。
高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよい。
高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に発光特性又は外部量子効率が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。この末端基としては、好ましくは主鎖と共役結合している基であり、例えば、炭素−炭素結合を介してアリール基又は1価の複素環基と結合している基が挙げられる。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×104以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。
「アルキル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、ドデシル基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられ、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、6-エチルオキシヘキシル基が挙げられる。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
「アリール基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜10である。
アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「アルコキシ基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜40であり、好ましくは4〜10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48である。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及び、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。
1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは4〜20である。
1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジニル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜30であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルケニル基及びシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、7-オクテニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2〜20であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルキニル基及びシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)〜式(A-20)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、R及びRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRaは、各々、同一でも異なっていてもよく、Ra同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは、3〜20であり、より好ましくは、4〜15である。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、式(AA-1)〜式(AA-34)で表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
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Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
「架橋基」とは、加熱、紫外線照射、近紫外線照射、可視光照射、赤外線照射、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成することが可能な基であり、好ましくは、上記架橋基A群の式(XL-1)〜(XL-21)で表される架橋基である。
「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表す。置換基は架橋基であってもよい。
「デンドロン」とは、原子又は環を分岐点とする規則的な樹枝状分岐構造(即ち、デンドリマー構造)を有する基を意味する。デンドロンを有する化合物(以下、「デンドリマー」と言う。)としては、例えば、国際公開第02/067343号、特開2003−231692号公報、国際公開第2003/079736号、国際公開第2006/097717号等の文献に記載の構造が挙げられる。
デンドロンとしては、式(D−A)で表される基又は式(D−B)で表される基が好ましく、式(D−A)で表される基がより好ましい。
次に、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基及び式(D−C)で表される基について説明する。
DA1〜mDA7は、好ましくは5以下の整数であり、より好ましくは2以下の整数であり、更に好ましくは0又は1である。mDA2〜mDA7が、同一の整数であることが好ましく、mDA1〜mDA7が、同一の整数であることがより好ましい。
DAは、好ましくは式(GDA-11)〜(GDA-15)で表される基であり、より好ましくは式(GDA-11)〜(GDA-14)で表される基であり、更に好ましくは式(GDA-11)又は(GDA-14)で表される基であり、特に好ましくは式(GDA-11)で表される基である。
Figure 0006881430
[式中、
*は、式(D-A)におけるArDA1、式(D-B)におけるArDA1、式(D-B)におけるArDA2、又は、式(D-B)におけるArDA3との結合を表す。
**は、式(D-A)におけるArDA2、式(D-B)におけるArDA2、式(D-B)におけるArDA4、又は、式(D-B)におけるArDA6との結合を表す。
***は、式(D-A)におけるArDA3、式(D-B)におけるArDA3、式(D-B)におけるArDA5、又は、式(D-B)におけるArDA7との結合を表す。
DAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は更に置換基を有していてもよい。RDAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DAは、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、好ましくは、フェニレン基、フルオレンジイル基又はカルバゾールジイル基であり、より好ましくは式(A−1)〜式(A−3)、式(A−8)、式(A−9)、式(AA−10)、式(AA−11)、式(AA−33)又は式(AA−34)で表される基であり、更に好ましくは式(ArDA-1)〜式(ArDA-5)で表される基である。
Figure 0006881430
[式中、
DAは前記と同じ意味を表す。
DBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RDBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DBは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
DAは、好ましくは式(TDA-1)〜(TDA-3)で表される基であり、より好ましくは式(TDA-1)で表される基である。
Figure 0006881430
[式中、RDA及びRDBは、前記と同じ意味を表す。]
式(D-A)で表される基は、好ましくは式(D-A1)〜(D-A4)で表される基であり、より好ましくは式(D-A1)又は式(D-A3)で表される基である。
Figure 0006881430
[式中、
p1、Rp2、Rp3及びRp4は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はフッ素原子を表す。Rp1、Rp2及びRp4が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0又は1を表し、np4は0〜4の整数を表す。複数あるnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
式(D-B)で表される基は、好ましくは式(D-B1)〜(D-B3)で表される基であり、より好ましくは式(D-B1)で表される基である。
Figure 0006881430
[式中、
p1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はフッ素原子を表す。Rp1及びRp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
np1は0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0又は1を表す。np1及びnp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
式(D-C)で表される基は、好ましくは式(D-C1)〜(D-C4)で表される基であり、より好ましくは式(D-C1)で表される基である。
Figure 0006881430
[式中、
p4、Rp5及びRp6は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はフッ素原子を表す。Rp4、Rp5及びRp6が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np4は、0〜4の整数を表し、np5は0〜5の整数を表し、np6は0〜5の整数を表す。]
np1は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは1である。np2は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。np3は好ましくは0である。np4は、好ましくは0〜2の整数である。np5は、好ましくは1〜3の整数である。np6は、好ましくは0〜2の整数である。
p1、Rp2、Rp3、Rp4、Rp5及びRp6は、好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、tert−オクチル基又はシクロへキシルオキシ基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基又はtert−オクチル基である。
式(D-A)で表される基としては、例えば、式(D−A−1)〜(D−A−12)で表される基が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、RDは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基又はシクロへキシルオキシ基を表す。RDが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
式(D-B)で表される基としては、例えば、式(D−B−1)〜(D−B−4)で表される基が挙げられる。
Figure 0006881430
[式中、RDは前記と同じ意味を表す。]
式(D-C)で表される基としては、例えば、式(D−C−1)〜(D−C−13)で表される基が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、RDは前記と同じ意味を表す。]
Dはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基又はtert−オクチル基であることが好ましい。
<発光素子>
次に、本発明の一実施形態に係る発光素子について説明する。
本発明の発光素子は、陽極と、陰極と、陽極及び陰極の間に設けられた第1の発光層と、陽極及び陰極の間に設けられた第2の発光層とを有する発光素子であって、第2の発光層が、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物、及び、前記高分子化合物の架橋体からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、発光素子である。
[第1の発光層]
次に、本実施形態に係る発光素子が有する第1の発光層について、説明する。
第1の発光層は、発光材料を含有する層である。
・発光材料
発光材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、低分子化合物が好ましく、これらの化合物は架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、並びに、イリジウム、白金、パラジウム、ロジウム又はユーロピウムを中心金属とする燐光発光性化合物が挙げられる。
発光材料は、燐光発光性化合物を含むことが好ましい。
第1の発光層は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率が優れるので、好ましくは2種以上の燐光発光性化合物を含む。
・燐光発光性化合物
燐光発光性化合物は、燐光発光性を有する化合物である。燐光発光性化合物としては、室温(例えば、25℃)で高い発光量子収率を有するものを好適に用いることができる。
燐光発光性化合物としては、例えば、前記式(2)で表される燐光発光性化合物、及び、下記式で表される金属錯体が挙げられ、好ましくは、前記式(2)で表される燐光発光性化合物である。
Figure 0006881430
第1の発光層に含まれる燐光発光性化合物は、前記式(2)で表される燐光発光性化合物であることが好ましく、中でも、第1の発光層に含まれる燐光発光性化合物の少なくとも1種として式(5)で表される燐光発光性化合物が含まれることが好ましい。
Figure 0006881430
[式中、
1は、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
1は1以上の整数を表し、n2は0以上の整数を表し、n1+n2は2又は3である。M1がロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n1+n2は3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n1+n2は2である。
1及びE2は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。但し、E1及びE2の少なくとも一方は炭素原子である。
環R1は、5員の芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環R1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環R2は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環R2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環R1が有していてもよい置換基と環R2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
1−G1−A2は、アニオン性の2座配位子を表す。A1及びA2は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。G1は、単結合、又は、A1及びA2とともに2座配位子を構成する原子団を表す。A1−G1−A2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
式(5)中、M1はイリジウム原子又は白金原子であることが好ましく、イリジウム原子であることがより好ましい。
式(5)中、E1及びE2は、炭素原子であることが好ましい。
式(5)中、環R1は、1つ以上3つ以下の窒素原子を構成原子として有する5員環の芳香族複素環であることが好ましく、イミダゾール環、トリアゾール環であることがより好ましく、これらの環は置換基を有していてもよい。
式(5)中、環R2は、6員環の芳香族炭化水素環、又は、5員環若しくは6員環の芳香族複素環であることが好ましく、ベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環であることがより好ましく、これらの環は置換基を有していてもよい。
環R1及び環R2が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子又はデンドロンが好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子又はデンドロンがより好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(5)中、A1−G1−A2で表されるアニオン性の2座配位子としては、例えば、下記式で表される配位子が挙げられる。但し、A1−G1−A2で表されるアニオン性の2座配位子は、添え字n1でその数を定義されている配位子とは異なる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、*は、M1と結合する部位を示す。]
式(5)で表される燐光発光性化合物は、式(5−A1)〜式(5−A4)で表される燐光発光性化合物であることが好ましい。
Figure 0006881430
[式中、
1、n1、n2及びA1−G1−A2は、前記と同じ意味を表す。
11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R11AとR12A、R12AとR13A、R11AとR21A、R21AとR22A、R22AとR23A、及び、R23AとR24Aは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。]
11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であることが好ましく、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であることがより好ましい。
11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aがアリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基である場合、発光素子の外部量子効率がより優れるので、デンドロンであることが好ましい。デンドロンの好ましい態様としては、式(D−A)、式(D−B)又は式(D−C)で表される基が好ましく、式(D−A)又は式(D−C)で表される基がより好ましい。
式(5−A1)〜式(5−A4)で表される燐光発光性化合物としては、例えば、下記式で表される燐光発光性化合物が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
第1の発光層は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率が優れるので、式(5)で表される燐光発光性化合物に加えて、後述の式(2−B1)〜(2−B5)で表される燐光発光性化合物を含有することが好ましい。
第1の発光層の形成に用いられる燐光発光性化合物は、例えば、特表2004−530254号公報、特開2008−179617号公報、特開2011−105701号公報、特表2007−504272号公報、特開2013−147449号公報、特開2013−147450号公報に記載されている方法に従って合成することができる。
・ホスト材料
本実施形態に係る発光素子の外部量子効率が優れるので、第1の発光層は、燐光発光性化合物と、正孔注入性、正孔輸送性、電子注入性及び電子輸送性のうちの少なくとも1つの機能を有するホスト材料とを含有することが好ましい。ホスト材料は、1種単独であっても、2種以上であってもよい。
第1の発光層が燐光発光性化合物とホスト材料とを含有する場合、燐光発光性化合物の総含有量は、燐光発光性化合物とホスト材料との合計100質量部に対して、通常、0.1〜50質量部であり、好ましくは5〜40質量部である。
ホスト材料の有する最低励起三重項状態(T1)は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率が優れるので、第1の発光層の形成に用いられる燐光発光性化合物の有するT1と同等のエネルギー準位、又は、より高いエネルギー準位であることが好ましい。
ホスト材料としては、本実施形態に係る発光素子を溶液塗布プロセスで作製できるので、第1の発光層の形成に用いられる燐光発光性化合物を溶解することが可能な溶媒に対して溶解性を示すものであることが好ましい。
ホスト材料は、低分子化合物(以下、「低分子ホスト」と言う。)と高分子化合物(以下、「高分子ホスト」と言う。)とに分類されるが、低分子ホストが好ましい。
低分子ホストは、好ましくは、前記式(H−1)で表される化合物である。
ArH1及びArH2は、フェニル基、フルオレニル基、スピロビフルオレニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ピロリル基、インドリル基、アザインドリル基、カルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、フェノキサジニル基又はフェノチアジニル基であることが好ましく、フェニル基、スピロビフルオレニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、カルバゾリル基又はアザカルバゾリル基であることがより好ましく、前記式(TDA−1)又は(TDA−3)で表される基であることが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArH1及びArH2が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アルキル基又はシクロアルキル基がより好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
H1は、好ましくは1である。nH2は、好ましくは0である。
H3は、好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1である。
H11は、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは1である。
H11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、水素原子又はアルキル基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
H1は、アリーレン基又は2価の複素環基であることが好ましい。
H1は、式(A−1)〜(A−3)、式(A−8)〜(A−10)、式(AA−1)〜(AA−6)、式(AA−10)〜(AA−21)又は式(AA−24)〜(AA−34)で表される基であることが好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(AA−2)、式(AA−4)又は式(AA−14)で表される基であることがより好ましい。
H1が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基がより好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
H21は、単結合又はアリーレン基であることが好ましく、このアリーレン基は置換基を有していてもよい。
H21で表されるアリーレン基又は2価の複素環基の定義及び例は、LH1で表されるアリーレン基又は2価の複素環基の定義及び例と同様である。
H21は、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい
H21で表されるアリール基及び1価の複素環基の定義及び例は、ArH1及びArH2で表されるアリール基及び1価の複素環基の定義及び例と同様である。
H21が有していてもよい置換基の定義及び例は、ArH1及びArH2が有していてもよい置換基の定義及び例と同様である。
式(H−1)で表される化合物は、式(H−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006881430
[式中、ArH1、ArH2、nH3及びLH1は、前記と同じ意味を表す。]
式(H−1)で表される化合物としては、例えば、式(H−101)〜(H−118)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
高分子ホストは、好ましくは、式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物である。
Figure 0006881430
[式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
ArY1で表されるアリーレン基は、より好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)-(A-10)、式(A-19)又は式(A-20)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される2価の複素環基は、より好ましくは、式(AA-1)-(AA-4)、式(AA-10)-(AA-15)、式(AA-18)-(AA-21)、式(AA-33)又は式(AA-34)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、前述のArY1で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
「アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基」としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006881430
[式中、RXXは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
XXは、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される基が有してもよい置換基は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-1)-(Y-10)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y1は、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006881430
[式中、
Y1は前記と同じ意味を表す。
Y1は、−C(RY2)2−、−C(RY2)=C(RY2)−又は−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y2は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2)2−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、両方がアリール基、両方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2)2−で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)-(Y-A5)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006881430
Y1において、−C(RY2)=C(RY2)−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基中の4個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又はシクロアルキル基である。複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基は、好ましくは式(Y-B1)-(Y-B5)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006881430
[式中、RY2は前記と同じ意味を表す。]
Figure 0006881430
[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、
Y1は前記と同じ意味を表す。
Y3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y3は、好ましくは好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006881430
[式中、
Y1は前記を同じ意味を表す。
Y4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y4は、好ましくは好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-101)-(Y-121)で表されるアリーレン基からなる構成単位、式(Y-201)-(Y-207)で表される2価の複素環基からなる構成単位、式(Y-301)-(Y-304)で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基からなる構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、外部量子効率が優れるので、高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜80モル%であり、より好ましくは30〜60モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、本発明の実施形態の発光素子の電荷輸送性が優れるので、高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜30モル%であり、より好ましくは3〜20モル%である。
式(Y)で表される構成単位は、高分子ホスト中に、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
高分子ホストは、正孔輸送性が優れるので、更に、下記式(X)で表される構成単位を含むことが好ましい。
Figure 0006881430
[式中、
X1及びaX2は、それぞれ独立に、0〜2の整数を表す。
ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2及びRX3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
X1は、外部量子効率が優れるので、好ましくは0又は1である。
X2は、外部量子効率が優れるので、好ましくは0である。
X1、RX2及びRX3は、好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-1)、式(AA-2)又は式(AA-7)-(AA-26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX2及びArX4で表されるアリーレン基としては、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)-(A-11)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4で表される2価の複素環基のより好ましい範囲は、ArX1及びArX3で表される2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
ArX2及びArX4で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、ArX1及びArX3で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
ArX2及びArX4で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、式(Y)のArY1で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基と同様のものが挙げられる。
ArX2及びArX4は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(X)で表される構成単位は、好ましくは式(X-1)-(X-7)で表される構成単位である。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、RX4及びRX5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRX4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRX5は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRX5同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
式(X)で表される構成単位は、正孔輸送性が優れるので、高分子ホストに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1〜50モル%であり、より好ましくは1〜40モル%であり、更に好ましくは5〜30モル%である。
式(X)で表される構成単位としては、例えば、式(X1-1)-(X1-11)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
高分子ホストにおいて、式(X)で表される構成単位は、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
高分子ホストとしては、例えば、表1の高分子化合物(P-1)〜(P-6)が挙げられる。ここで、「その他」の構成単位とは、式(Y)で表される構成単位、式(X)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 0006881430

[表中、p、q、r、s及びtは、各構成単位のモル比率を示す。p+q+r+s+t=100であり、かつ、100≧p+q+r+s≧70である。]
高分子ホストは、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、複数種の原料モノマーを共重合してなる共重合体であることが好ましい。
高分子ホストは、ケミカルレビュー(Chem. Rev.),第109巻,897-1091頁(2009年)等に記載の公知の重合方法を用いて製造することができ、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応及びKumada反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法が例示される。
前記重合方法において、単量体を仕込む方法としては、単量体全量を反応系に一括して仕込む方法、単量体の一部を仕込んで反応させた後、残りの単量体を一括、連続又は分割して仕込む方法、単量体を連続又は分割して仕込む方法等が挙げられる。
遷移金属触媒としては、パラジウム触媒、ニッケル触媒等が挙げられる。
重合反応の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独又は組み合わせて行う。高分子ホストの純度が低い場合、例えば、晶析、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
・その他の材料
第1の発光層は、少なくとも1種の発光材料と、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料及び酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料とを含有することが好ましい。
第1の発光層において、発光材料の含有量は、第1の発光層中の発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料及び電子注入材料の合計100重量部に対して、通常、0.1〜100重量部である。
第1の発光層は、発光材料を含むインク(以下、「第1の発光層の形成に用いられるインク」ともいう。)を用いて、スピンコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、ダイコート法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法等の塗布法により形成することができる。
第1の発光層の形成に用いられるインクの粘度は、印刷法の種類によって調整すればよいが、インクジェットプリント法等の溶液が吐出装置を経由する印刷法に適用する場合には、吐出時の目づまりと飛行曲がりを防止するために、好ましくは25℃において1〜20mPa・sである。
インクに含まれる溶媒は、インク中の固形分を溶解又は均一に分散できる溶媒が好ましい。溶媒としては、例えば、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、4-メチルアニソール等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n-ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ヘキサン、n-オクタン、n-デカン、n-ドデカン、ビシクロヘキシル等の脂肪族炭化水素系溶媒;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル等のエステル系溶媒;エチレングリコール、グリセリン、1,2-ヘキサンジオール等の多価アルコール系溶媒;イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
第1発光層の形成に用いられるインクにおいて、溶媒の配合量は、発光材料100重量部に対して、通常、1000〜100000重量部である。
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、高分子化合物が好ましく、架橋基を有する高分子化合物がより好ましい。
低分子化合物としては、例えば、トリフェニルアミン及びその誘導体、N,N’−ジ−1−ナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン、並びに、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン等の芳香族アミン化合物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、電子受容性部位が結合された化合物でもよい。電子受容性部位としては、例えば、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、トリニトロフルオレノンが挙げられる。
第1の発光層が正孔輸送材料を含有する場合、正孔輸送材料の含有量は、第1の発光層中の発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料及び電子注入材料の合計100重量部に対して、通常、0.1〜99重量部であり、好ましくは0.1〜50重量部であり、より好ましくは0.5〜10重量部である。
正孔輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、8-ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン、及び、ジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
第1の発光層が電子輸送材料を含有する場合、電子輸送材料の含有量は、第1の発光層中の発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料及び電子注入材料の合計100重量部に対して、通常、0.1〜99重量部であり、好ましくは0.1〜50重量部であり、より好ましくは0.5〜10重量部である。
電子輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料及び電子注入材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン、タングステン等の金属酸化物;フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン、及び、ポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
第1の発光層が正孔注入材料及び電子注入材料を含有する場合、正孔注入材料及び電子注入材料の含有量は、第1の発光層中の発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料及び電子注入材料の合計100重量部に対して、通常、0.1〜30重量部であり、好ましくは0.1〜10重量部であり、より好ましくは0.1〜1重量部である。
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
正孔注入材料又は電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは、1×10-5S/cm〜1×103S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。
ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。アニオンとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンが挙げられる。カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンが挙げられる。
ドープするイオンは、一種のみでも二種以上でもよい。
酸化防止剤は、発光及び電荷輸送を阻害しない化合物であればよく、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。
第1の発光層が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の含有量は、発光材料100重量部に対して、通常、0.001〜10重量部である。
酸化防止剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
第1の発光層の形成に用いられるインクは、その他の成分を含んでいてよい。
[第2の発光層]
第2の発光層は、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物、及び、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の架橋体からなる群より選択される少なくとも1種を含有する層である。
・式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物
Figure 0006881430
1、a2及びa3は、外部量子効率が優れるので、好ましくは0又は1であり、より好ましくはa1が1であり、a2及びa3が0である組み合わせ、a2が1であり、a1及びa3が0である組み合わせ、又は、a1、a2及びa3が0である組み合わせである。
環S1で表される芳香族炭化水素環は、環を構成する炭素原子数が、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜14である。
環S1で表される芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、ナフタセン環、フルオレン環、ピレン環、ペリレン環、又はクリセン環が挙げられ、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環又はフルオレン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
環S1で表される芳香族複素環は、環を構成する炭素原子数が、通常2〜60であり、好ましくは3〜20であり、より好ましくは3〜12である。
環S1で表される芳香族複素環としては、例えば、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾシロール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、アクリジン環、ジヒドロアクリジン環、フラン環、チオフェン環、アゾール環、ジアゾール環又はトリアゾール環が挙げられ、ピリジン環、トリアジン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、フラン環、チオフェン環又はアゾール環が好ましい。
A1は、外部量子効率がより優れるので、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
A1で表されるアルキル基としては、本発明の実施形態の発光素子に好適に用いられる高分子化合物の溶解性が優れ発光素子の作製が容易になるので、炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素原子数2〜12のアルキル基がより好ましく、炭素原子数6〜12のアルキル基が更に好ましい。
A1で表されるアルキル基としては、本発明の実施形態の発光素子に好適に用いられる高分子化合物の合成が容易になるので、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基がより好ましい。
ArA1で表される単環若しくは縮環のアリーレン基は、好ましくは式(A−1)〜式(A−9)、式(A−19)、又は、式(A−20)で表される基であり、更に好ましくは式(A−1)〜式(A−3)であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArA1で表される2価の複素環基は、好ましくは式(B−1)〜式(B−4)、式(B−10)〜式(B−15)、又は、式(B−24)〜式(B−26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArA1は、外部量子効率がより優れるので、好ましくはアリーレン基である。
ArA2、ArA3及びArA4で表されるアリーレン基は、好ましくは式(A−1)〜式(A−9)、式(A−19)、又は、式(A−20)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArA2、ArA3及びArA4で表される2価の複素環基は、好ましくは式(B−1)〜式(B−4)、式(B−10)〜式(B−15)、又は、式(B−24)〜式(B−26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArA2、ArA3及びArA4で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲は、それぞれ、ArA2、ArA3及びArA4で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
ArA2、ArA3及びArA4で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、ArY1で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基の例示と同じである。
ArA2は、外部量子効率が優れるので、より好ましくはアリーレン基であり、更に好ましくは式(A−7)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArA3及びArA4は、外部量子効率が優れるので、より好ましくはアリーレン基であり、更に好ましくは式(A−1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
A3、RA4、RA5及びRA6で表される1価の複素環基としては、前記1価の複素環基の説明で挙げた基に加えて、ジヒドロカルバゾリル基、テトラヒドロカルバゾリル基、ヘキサヒドロカルバゾリル基が挙げられる。
A3、RA4、RA5及びRA6は、アリール基CC群から選ばれる基、又は、1価の複素環基DD群から選ばれる基が好ましく、式(CC−1)、式(CC−6)、又は式(DD−14)で表される基がより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、RA3、RA4、RA5及びRA6が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(アリール基CC群)
Figure 0006881430
(1価の複素環基DD群)
Figure 0006881430
[式中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
ArA1、ArA2、ArA3、ArA4、RA3、RA4、RA5及びRA6で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(1)で表される構成単位の含有量は、高分子化合物に含まれる構成単位の合計含有量に対して、通常、0.1モル%〜100モル%であり、正孔輸送性が優れるので、10モル%〜90モル%であることが好ましく、30モル%〜50モル%であることがより好ましく、40モル%〜50モル%であることが更に好ましい。
式(1)で表される構成単位としては、例えば、式(1’−1)〜(1’−18)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
第2の発光層において、式(1)で表される構成単位は、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
式(1)で表される構成単位は、外部量子効率がより優れるので、式(1a)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 0006881430
環S2で表される芳香族炭化水素環は、環を構成する炭素原子数が、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜14である。環Sで表される芳香族炭化水素環の例示、好ましい範囲は、環Sで表される芳香族炭化水素環の例示、好ましい範囲と同じである。
環S2で表される芳香族複素環は、環を構成する炭素原子数が、通常2〜60であり、好ましくは3〜20であり、より好ましくは3〜12である。環S2で表される芳香族複素環の例示、好ましい範囲は、環Sで表される芳香族複素環の例示、好ましい範囲と同じである。
A2で表される基、原子の好ましい範囲は、RA1で表される基、原子の好ましい範囲と同じである。
式(1a)で表される構成単位としては、例えば、式(1Y−1)〜式(1Y−13)で表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(1Y−1)〜式(1Y−3)、式(1Y−6)、式(1Y−7)、式(1Y−9)、式(1Y−10)又は式(1Y−13)で表される構成単位である。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、R、RA1及びRA2は、前記と同じ意味を表す。]
式(1)で表される構成単位としては、例えば、式(1−1)〜(1−18)で表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(1−1)〜(1−6)、式(1−10)、式(1−11)、式(1−13)、式(1−17)又は式(1−18)で表される構成単位である。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
前記式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物は、更に燐光発光性構成単位(特には、前記式(2)で表される燐光発光性化合物から水素原子を取り除いてなる基)を含む高分子化合物であることが好ましく、更に、式(1G)、式(2G)、式(3G)、及び、式(4G)で表される構成単位から選ばれる少なくとも1種の燐光発光性構成単位を含むことがより好ましい。
Figure 0006881430
Aは、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、アリール基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
1は、−C(RB2−で表される基又はアリーレン基であることが好ましく、式(A−1)又は式(A−2)で表される基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
Bは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
A、RB及びL1が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子が好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
a1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0である。
1Gは、式(GM−1)で表される基であることが好ましい。
Figure 0006881430
[式中、
Mは、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
111は1又は2を表す。n112は0又は1を表す。但し、n111+n112は1又は2である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n111+n112は2であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n111+n112は1である。
及びEは、前記と同じ意味を表す。
環R1G及び環R1G1は、それぞれ独立に、芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。環R1Gが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環R2G及び環R2G1は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。環R2Gが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、環R2Gが6員の芳香族複素環である場合、E4は炭素原子である。
環R1G1及び環R2G1の一方は、結合手を有する。
−G−Aは、前記と同じ意味を表す。]
Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n112は0又は1であり、0であることがより好ましい。
Mがパラジウム原子又は白金原子の場合の場合、n112は0である。
環R1Gは、1つ以上4つ以下の窒素原子を構成原子として有する芳香族複素環であることが好ましく、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環又はイソキノリン環であることが更に好ましく、これらの環は置換基を有していてもよい。
環R2Gは、芳香族炭化水素環であることが好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環又はフルオレン環であることがより好ましく、これらの環は置換基を有していてもよい。
環R1G及び環R2Gが有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、又はデンドロンが好ましく、アルキル基、アリール基又はデンドロンがより好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環R1G及び環R2Gからなる群から選ばれる少なくとも1つの環がデンドロンを有することがより好ましい。
環R1G及び環R2Gからなる群から選ばれる少なくとも1つの環が有するデンドロンの個数は、好ましくは1〜3個であり、より好ましくは1個である。
環R1G及び環R2Gからなる群から選ばれる少なくとも1つの環が有するデンドロンが、式(D−A)又は(D−B)で表される基であり、かつ、mDA1が1〜10の整数である場合、環R1G及び/又は環R2Gに結合するArDA1は、式(ArDA−1)で表される基であることが好ましい。
環R1G及び環R2Gのうち、少なくとも1つの環が有するデンドロンが、式(D−A)又は(D−B)で表される基であり、且つ、mDA1が0である場合、環R1G及び/又は環R2Gに結合するGDAは、式(GDA−11)、式(GDA−12)、式(GDA−14)又は式(GDA−15)で表される基であることが好ましく、式(GDA−11)又は式(GDA−14)で表される基であることがより好ましい。
環R1G及び環R2Gのうち、少なくとも1つの環が有するデンドロンとしては、式(D−A1)、式(D−A3)、式(D−B1)又は式(D−B3)で表される基であることが好ましく、式(D−A1)又は式(D−A3)で表される基であることがより好ましい。
式(GM−1)において、添え字n111でその数を定義されている配位子(環R1G−環R2Gで表される配位子)の少なくとも1つは、式(GM−L1)で表される配位子であることが好ましい。式(GM−L1)で表される配位子としては、RG1とRG2、RG2とRG3、及び、RG3とRG4、のいずれもが結合して環を形成していないもの、或いは、RG3とRG4が結合して芳香環を形成しているものが好ましい。
Figure 0006881430
[式中、
G1〜RG8は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基又はデンドロンを表すか、RG1とRG2が結合、RG2とRG3が結合、又は、RG3とRG4が結合して芳香環を形成してもよく、これらの基は置換基を有していてもよい。RG1とRG2、RG2とRG3、RG3とRG4、RG4とRG5、RG5とRG6、RG6とRG7、及び、RG7とRG8は、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
G1、RG4、RG5及びRG8は、水素原子、アルキル基又はアリール基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
G2、RG3、RG6及びRG7は、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基又はデンドロンであることが好ましく、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基又はデンドロンであることがより好ましく、水素原子又はデンドロンであることが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
G1〜RG8の少なくとも1つがアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基又はデンドロンであることが好ましく、RG2、RG3、RG6及びRG7の少なくとも1つがアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基又はデンドロンであることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(GM−L1)で表される配位子がデンドロンを有する場合、RG2、RG3、RG6及びRG7の少なくとも1つがデンドロンであることが好ましく、RG2及びRG6の少なくとも1つがデンドロンであることがより好ましい。
式(GM−L1)で表される配位子がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はアリールオキシ基を有する場合、RG2及びRG6の少なくとも1つがアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はアリールオキシ基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(GM−1)において、式(GM−L1)で表される配位子が複数存在する場合、複数存在するRG1〜RG8は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
式(GM−1)において、環R1G1−環R2G1で表される配位子は、式(GM−L1)で表される配位子であることが好ましい。式(GM−L1)で表される配位子としては、RG1とRG2、RG2とRG3、及び、RG3とRG4、のいずれもが結合して環を形成していないもの、或いは、RG3とRG4が結合して芳香環を形成しているものが好ましい。
環R1G1−環R2G1で表される配位子が式(GM−L1)で表される配位子である場合、RG2、RG3、RG6又はRG7が結合手であることが好ましく、RG6が結合手であることがより好ましい。
3−G2−A4の例示及び好ましい態様としては、後述する式(2)で表される燐光発光性化合物におけるA3−G2−A4の例示及び好ましい態様と同じものが挙げられる。
Figure 0006881430
2は、−C(RB2−で表される基、アリーレン基又は2価の複素環基であることが好ましく、式(A−1)又は式(A−2)で表される基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
3は、−C(RB2−で表される基又はアリーレン基であることが好ましく、式(A−1)又は式(A−2)で表される基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
b1及びnc1は、通常0〜10の整数であり、好ましくは0である。
Ar1Mは、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、カルバゾール環、フェノキサジン環又はフェノチアジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子3個を除いた基であることが好ましく、ベンゼン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子3個を除いた基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
2、L3及びAr1Mが有していてもよい置換基は、前述の環R1G及び環R2Gが有していてもよい置換基と同様である。
Figure 0006881430
2Gは、式(GM−2)又は式(GM−3)で表される基であることが好ましい。
Figure 0006881430
[式中、
M、E、E4、環R1G、環R2G、A−G−A、環R1G1、環R2G1、n111及びn112は、前記と同じ意味を表す。
113及びn114は、それぞれ独立に、0又は1を表す。但し、n113+n114は0又は1である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n113+n114は1であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n113+n114は0である。
環R1G2は、芳香族複素環を表し、該環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。
環R2G2は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、該環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。但し、環R2G2が6員の芳香族複素環である場合、E4は炭素原子である。
但し、環R1G2及び環R2G2の一方は2つの結合手を有するか、又は、環R1G2及び環R2G2は、それぞれ、結合手を1つずつ有する。]
Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n114は0であることが好ましい。
環R1G2が結合手を有さない場合、環R1G2の定義は、環R1Gの定義と同様である。
環R1G2が結合手を有する場合、環R1G2の結合手を除いた環部分の定義は、環R1Gの定義と同様である。
環R2G2が結合手を有さない場合、環R2G2の定義は、環R2Gの定義と同様である。
環R2G2が結合手を有する場合、環R2G2の結合手を除いた環部分の定義は、環R2Gの定義と同様である。
環R1G2及び環R2G2が有していてもよい置換基は、環R1G及び環R2Gが有していてもよい置換基と同様である。
環R1G2及び環R2G2は、それぞれ、結合手を1つずつ有することが好ましい。
環R1G2−環R2G2で表される配位子は、式(GM−L1)で表される配位子であることが好ましい。
式(GM−2)において、環R1G1−環R2G1で表される配位子は、式(GM−1)において、環R1G1−環R2G1で表される配位子と同様のものが好ましい。
式(GM−3)において、環R1G2−環R2G2で表される配位子は、式(GM−L1)で表される配位子であることが好ましい。式(GM−L1)で表される配位子としては、RG2及びRG6、RG2及びRG7、RG3及びRG6、又は、RG3及びRG7が結合手であることが好ましい。
環R1G2−環R2G2で表される配位子が式(GM−L1)で表される配位子であり、かつ、RG3とRG4が結合して芳香環を形成している場合、RG2及びRG6、又は、RG2及びRG7が結合手であることが好ましい。
環R1G2−環R2G2で表される配位子が式(GM−L1)で表される配位子であり、かつ、RG2とRG3が結合して芳香環を形成している場合、RG2とRG3が結合して形成している芳香環が有する炭素−水素結合、RG6及びRG7のうちの2つが結合手であることが好ましい。
環R1G2−環R2G2で表される配位子が式(GM−L1)で表される配位子であり、かつ、RG1とRG2が結合して芳香環を形成している場合、RG6及びRG3、又は、RG7及びRG3が結合手であることが好ましい。
式(3G)において、L2、及びnb1の好ましい範囲は、式(2G)におけるL2、及びnb1と同じである。また、A−G−Aの例示及び好ましい態様としては、後述する式(2)で表される燐光発光性化合物におけるA3−G2−A4の例示及び好ましい態様と同じものが挙げられる。
Figure 0006881430
3Gは、式(GM−4)で表される基であることが好ましい。
Figure 0006881430
[式中、
M、E4、環R1G1、環R2G1、環R1G2及び環R2G2は、前記と同じ意味を表す。
115は0又は1を表す。n116は1又は3を表す。但し、Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n115は0であり、且つ、n116は3である。Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n115は1であり、かつ、n116は1である。]
式(4G)において、L2、及びnb1の好ましい範囲は、式(2G)におけるL2、及びnb1と同じである。
前記燐光発光性化合物は、前記式(2)で表される燐光発光性化合物であることが好ましい。
2は、本実施形態に係る組成物を含有する発光素子の外部量子効率がより優れるので、イリジウム原子であることが好ましい。
2がロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n3は2又は3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
2がパラジウム原子又は白金原子の場合、n3は2であることが好ましい。
及びEは、炭素原子であることが好ましい。
環L1の好ましい範囲は、環R1Gの好ましい範囲と同様である。
環L2は、6員の芳香族炭化水素環又は6員の芳香族複素環であることが好ましく、6員の芳香族炭化水素環であることがより好ましい。但し、環L2が6員の芳香族複素環である場合、E4は炭素原子である。
環L2としては、ベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環であることが好ましく、ベンゼン環であることがより好ましい。
環L1が他の置換基を複数有する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
環L2が他の置換基を複数有する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
環L1における他の置換基と、環L2における他の置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
3−G2−A4で表されるアニオン性の2座配位子としては、A1−G1−A2で表されるアニオン性の2座配位子と同様のものが例示される。但し、A3−G2−A4で表されるアニオン性の2座配位子は、添え字n3でその数を定義されている配位子とは異なる。
式(2)で表される燐光発光性化合物は、外部量子効率がより優れるので、環L1がピリジン環、ピリミジン環、イソキノリン環又はキノリン環であり、かつ、環L2が、ベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環であることが好ましい。
本実施形態に係る組成物を含有する発光素子の外部量子効率が更に優れるので、式(2)で表される燐光発光性化合物は、式(2−B1)〜式(2−B5)で表される燐光発光性化合物であることが好ましい。
Figure 0006881430
11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23B及びR24Bからなる群から選ばれる少なくとも1つは、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基で表される基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
11B、R12B、R13B及びR14Bは、水素原子、アルキル基又はアリール基であることが好ましい。
11B、R12B、R13B及びR14Bの少なくとも一つがアリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基である場合、R13Bがアリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であることが好ましい。これらの基は、発光素子の外部量子効率がより優れるので、デンドロンであることが好ましい。デンドロンの例示及び好ましい態様としては、式(5−A)で表される燐光発光性化合物におけるデンドロンの例示及び好ましい態様と同じものが挙げられる。
21B、R22B、R23B及びR24Bは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であることが好ましく、水素原子、アルキル基又はアリール基であることがより好ましい。
15B、R16B、R17B及びR18Bは、水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される燐光発光性化合物としては、例えば、下記式で表される燐光発光性化合物が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
式(1G)で表される構成単位としては、例えば、式(1G−1)〜式(1G−12)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、Deは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、式(D−A)で表される基又は式(D−B)で表される基を表す。]
式(2G)で表される構成単位としては、例えば、式(2G−1)〜(2G−12)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、Deは、前記と同じ意味を有する。]
式(3G)で表される構成単位としては、例えば、式(3G−1)〜(3G−20)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、Deは、前記と同じ意味を有する。]
式(4G)で表される構成単位としては、式(4G−1)〜(4G−7)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、Deは、前記と同じ意味を有する。]
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物は、外部量子効率がより優れるので、該高分子化合物が含有する構成単位の合計量100モルに対して、燐光発光性構成単位を0.01モル〜30モルであることが好ましい。
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物としては、外部量子効率がより優れるので、可視域で燐光発光することが好ましく、発光ピーク波長が570〜700nmであることがより好ましい。
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物は、第1の発光層に含有される発光材料のうち最も長波長側に発光ピークを有する発光材料に対して、1〜200nm長波長側に発光ピーク波長を有することが好ましく、50〜160nm長波長側に発光ピーク波長を有することがより好ましい。
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物は、燐光発光性構成単位を1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物は、外部量子効率がより優れるので、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位を含むことが好ましい。
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる架橋構成単位としては、式(3)又は式(4)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0006881430
式(3)中、nAは、外部量子効率が優れるので、好ましくは1又は2である。
式(3)中、nは、外部量子効率が優れるので、好ましくは2である。
式(3)中、Ar1は、外部量子効率が優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
Ar1で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
Ar1で表される芳香族炭化水素基のアリーレン部分としては、好ましくは、式(A−1)〜(A−20)で表される基であり、より好ましくは、式(A−1)、又は、式(A−9)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar1で表される2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは4〜18である。
Ar1で表される2価の複素環基としては、好ましくは、式(AA−1)〜(AA−34)で表される基である。
式(3)中、LAで表されるアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜20であり、好ましくは好ましくは1〜10である。LAで表されるシクロアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜20である。
アルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基が挙げられる。
Aで表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基としては、フェニレン基又はフルオレンジイル基が好ましい。
Aは、前記式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物、及び、本発明の実施形態の高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくは、アリーレン基又はアルキレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Xで表される架橋基としては、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の架橋性が優れるので、好ましくは式(XL−1)、式(XL−3)、式(XL−7)〜式(XL−10)、式(XL−16)、式(XL−17)又は式(XL−20)で表される架橋基であり、より好ましくは、式(XL−1)、式(XL−17)又は式(XL−20)で表される架橋基である。
式(3)で表される構成単位は、前記式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の架橋性が優れるので、該高分子化合物に含まれる構成単位の合計量100モルに対して、好ましくは0.5〜90モルであり、より好ましくは5〜60モルである。
式(3)で表される構成単位は、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物において、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
Figure 0006881430
式(4)中、mAは、外部量子効率が優れるので、好ましくは0である。
式(4)中、mは、外部量子効率が優れるので、好ましくは0である。
式(4)中、cは、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易となり、かつ、外部量子効率が優れるので、好ましくは0である。
式(4)中、Ar3は、外部量子効率が優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
Ar3で表される芳香族炭化水素基の定義や例は、式(X)におけるArX2で表されるアリーレン基の定義や例からm個の水素原子を取り除いてなる基と同じである。
Ar3で表される複素環基の定義や例は、式(X)におけるArX2で表される2価の複素環基の定義や例からm個の水素原子を取り除いてなる基と同じである。
Ar3で表される芳香族炭化水素基と複素環基とが直接結合した基の定義や例は、式(X)におけるArX2で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基の定義や例からm個の水素原子を取り除いてなる基と同じである。
式(4)中、Ar2及びAr4は、外部量子効率が優れるので、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
Ar2及びAr4で表されるアリーレン基の定義や例は、式(X)におけるArX1及びArX3で表されるアリーレン基の定義や例と同じである。
Ar2及びAr4で表される2価の複素環基の定義や例は、式(X)におけるArX1及びArX3で表される2価の複素環基の定義や例と同じである。
式(4)中、KAで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基の定義や例は、それぞれ、LAで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基の定義や例と同じである。
式(4)中、KAは、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の合成が容易になるので、フェニレン基又はメチレン基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
X’で表される架橋基の定義や例は、Xで表される架橋基の定義や例と同じである。
式(4)で表される構成単位は、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の正孔輸送性が優れ、かつ、架橋性が優れるので、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる構成単位の合計量100モルに対して、好ましくは0.5〜80モルであり、より好ましくは3〜40モルであり、更に好ましくは5〜20モルある。
式(4)で表される構成単位は、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物において、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
式(3)で表される構成単位としては、例えば、式(3−1)〜式(3−30)で表される構成単位が挙げられ、式(4)で表される構成単位としては、例えば、式(4−1)〜式(4−9)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物は、更に、式(Y)で表される構成単位、その他の構成単位を含んでいてもよい。その他の構成単位は、式(X)で表される構成単位であってもよい。
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物としては、例えば、高分子化合物PP-1〜PP-8が挙げられる。
Figure 0006881430

[表中、p、q、r、s及びtは、各構成単位のモル比率を表す。p+q+r+s+t=100である。その他の構成単位とは、式(1)、式(1G)〜式(4G)、式(3)、式(4)、式(X)及び式(Y)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。]
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物としては、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、高分子化合物PPP-1〜PPP-8が好ましい。
Figure 0006881430

[表中、p、q、r、s、t、u、v、w及びxは、各構成単位のモル比率を表す。p+q+r+s+t+u+v+w+x=100である。その他の構成単位とは、式(1)、式(1X)、式(1Z)、式(5)、式(5’)及び式(Y)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。]
式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の架橋体は、上述した式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物の架橋基を、後述の架橋条件で処理することにより得られるものである。
・その他の材料
第2の発光層は、少なくとも1種の発光材料と、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料及び酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料とを含有することが好ましい。また、第2の発光層は、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物、及び、前記高分子化合物の架橋体からなる群より選ばれる少なくとも1種のほか、燐光発光性化合物(特には、式(2)で表される燐光発光性化合物)を含有していてもよい。
第2の発光層が含有し得る、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料及び酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料の例示、好ましい範囲、含有量等は、第1の発光層と同様である。
第2の発光層は、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物を含むインク(以下、「第2の発光層の形成に用いられるインク」ともいう。)を用いて、スピンコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、ダイコート法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法等の塗布法により形成することができる。
第2の発光層の形成に用いられるインクの粘度の好ましい範囲は、第1の発光層の形成に用いられるインクの粘度の好ましい範囲と同じである。第2の発光層の形成に用いられるインクに含有される溶媒の例及び好ましい範囲は、第1の発光層の形成に用いられるインクに含有される溶媒の例及び好ましい範囲と同じである。
<高分子化合物の製造方法>
次に、本発明の高分子化合物の製造方法について説明する。
本発明の式(1)で表される構成単位と燐光発光性構成単位とを含む高分子化合物は、例えば、以下の式(M−1)で表される化合物と、式(M−1G)で表される化合物とを縮合重合させることにより製造することができる。本明細書において、本発明の高分子化合物の製造に使用される化合物を総称して、「原料モノマー」ということがある。
本発明の実施形態の高分子化合物が、その他の構成単位を含んでいてもよく、その場合の原料モノマーとしては、以下の式(M−1X)、式(M−1Z)、式(M−5)、式(M−5’)又は式(M−Y)で表される化合物が例示される。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、
1、a2、a3、ArA3、ArA4、ArA5、環S1、RA1、RA3、RA4、RA5、RA6、L、L、L、Ar1M、M1G、M2G、M3G、na1、nb1及びnc1は、前記と同じ意味を表す。
C1〜ZC10は、それぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれる基を表す。]
例えば、ZC1及びZC2が置換基A群から選ばれる基である場合、ZC3〜ZC10は、置換基B群から選ばれる基を選択する。
例えば、ZC1及びZC2が置換基B群から選ばれる基である場合、ZC3〜ZC10は置換基A群から選ばれる基を選択する。
<置換基A群>
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−O−S(=O)2C1(式中、RC1は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。)で表される基。
<置換基B群>
−B(ORC2)2(式中、RC2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC2は同一でも異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合する酸素原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基;
−BF3Q'(式中、Q'は、Li、Na、K、Rb又はCsを表す。)で表される基;
−MgY'(式中、Y'は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される基;
−ZnY''(式中、Y''は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される基;及び、
−Sn(RC3)3(式中、RC3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC3は同一でも異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合するスズ原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基。
−B(ORC2)2で表される基としては、下記式で表される基が例示される。
Figure 0006881430
置換基A群から選ばれる基を有する化合物と置換基B群から選ばれる基を有する化合物とは、公知のカップリング反応により縮合重合して、置換基A群から選ばれる基及び置換基B群から選ばれる基と結合する炭素原子同士が結合する。そのため、置換基A群から選ばれる基を2個有する化合物と、置換基B群から選ばれる基を2個有する化合物を公知のカップリング反応に供すれば、縮合重合により、これらの化合物の縮合重合体を得ることができる。
縮合重合は、通常、触媒、塩基及び溶媒の存在下で行われるが、必要に応じて、相間移動触媒を共存させて行ってもよい。
触媒としては、例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、[トリス(ジベンジリデンアセトン)]ジパラジウム、パラジウムアセテート等のパラジウム錯体、ニッケル[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル、[ビス(1,4-シクロオクタジエン)]ニッケル等のニッケル錯体等の遷移金属錯体;これらの遷移金属錯体が、更にトリフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルホスフィノプロパン、ビピリジル等の配位子を有する錯体が挙げられる。触媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
触媒の使用量は、原料モノマーのモル数の合計に対する遷移金属の量として、通常、0.00001〜3モル当量である。
塩基及び相間移動触媒としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、リン酸三カリウム等の無機塩基;フッ化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の有機塩基;塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等の相間移動触媒が挙げられる。塩基及び相間移動触媒は、それぞれ、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
塩基及び相間移動触媒の使用量は、それぞれ、原料モノマーの合計モル数に対して、通常0.001〜100モル当量である。
溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等の有機溶媒、水が挙げられる。溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶媒の使用量は、通常、原料モノマーの合計100重量部に対して、10〜100000重量部である。
縮合重合の反応温度は、通常-100〜200℃である。縮合重合の反応時間は、通常1時間以上である。
重合反応の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独、又は組み合わせて行う。高分子化合物の純度が低い場合、例えば、再結晶、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
式(M−1)で表される化合物の一実施形態である式(1m−1)で表される化合物は、例えば、下記式で表される方法で合成することができる。
Figure 0006881430
[式中、RA1は、前記と同じ意味を表す。ArA11は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、ArA11は、臭素原子又は前記−B(ORC2)2で表される基と結合を形成する原子の隣の原子の少なくとも1つが、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を置換基として有し、これらの置換基は更に置換基を有していてもよい。]
まず、式(1m−6)で表される化合物と、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドとを、パラジウム触媒を用いて反応させることにより、式(1m−5)で表される化合物に誘導する。次に、式(1m−5)で表される化合物と、式(1m−4)で表される化合物とを、ブッフバルト・ハートウィッグ反応させることにより、式(1m−3)で表される化合物を合成する。次に、式(1m−3)で表される化合物と、臭素化剤とを反応させることにより、式(1m−2)で表される化合物を合成する。次に、式(1m−2)で表される化合物と、ビスピナコラートジボロンとを、パラジウム触媒を用いて反応させることにより、式(1m−1)で表される化合物を合成することができる。
式(M−1)で表される化合物の一実施形態である式(2m−1)で表される化合物は、例えば、下記で表される方法で合成することができる。
Figure 0006881430
[式中、
ArA12は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、ArA12は、臭素原子又は前記−B(ORC2)2で表される基と結合を形成する原子の隣の原子の少なくとも1つが、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を置換基として有し、これらの置換基は更に置換基を有していてもよい。
ArA2は、前記と同じ意味を表す。RA11は、前記RA1と同じ意味を表す。]
まず、式(2m−8)で表される化合物と、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドとを、パラジウム触媒を用いて反応させることによりにより、式(2m−7)で表される化合物に誘導する。次に、式(2m−7)で表される化合物と、式(2m−6)で表される化合物とを、ブッフバルト・ハートウィッグ反応させることにより、式(2m−5)で表される化合物を合成する。次に、式(2m−5)で表される化合物と、式(2m−4)で表される化合物とを、ブッフバルト・ハートウィッグ反応させることにより、式(2m−3)で表される化合物を合成する。次に、式(2m−3)で表される化合物と、臭素化剤とを反応させることにより、式(2m−2)で表される化合物を合成する。次に、式(2m−2)で表される化合物と、ビスピナコラートジボロンとを、パラジウム触媒を用いて反応させることにより、式(2m−1)で表される化合物を合成することができる。
<発光素子の層構成>
本実施形態に係る発光素子は、陽極と、陰極と、それらの間に設けられた第1の発光層及び第2の発光層とを有する。本実施形態に係る発光素子は、その他の層を有していてもよい。
本実施形態に係る発光素子において、第1の発光層と第2の発光層とは、外部量子効率がより優れるので、隣接していることが好ましい。
また、第2の発光層は、外部量子効率がより優れるので、陽極及び第1の発光層の間に設けられた層であることが好ましい。
本実施形態に係る発光素子において、第2の発光層が陽極及び第1の発光層の間に設けられた層である場合、外部量子効率がより優れるので、陽極と第2の発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層からなる群から選ばれる少なくとも1つの層を更に有することが好ましい。また、第2の発光層が陽極及び第1の発光層の間に設けられた層である場合、外部量子効率がより優れるので、陰極と第1の発光層との間に、電子注入層及び電子輸送層からなる群から選ばれる少なくとも1つの層を更に有することが好ましい。
本実施形態に係る発光素子において、第2の発光層が陰極及び第1の発光層の間に設けられた層である場合、外部量子効率がより優れるので、陽極と第1の発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層からなる群から選ばれる少なくとも1つの層を更に有することが好ましい。また、第2の発光層が陰極及び第1の発光層の間に設けられた層である場合、外部量子効率がより優れるので、陰極と第2の発光層との間に、電子注入層及び電子輸送層からなる群から選ばれる少なくとも1つの層を更に有することが好ましい。
本実施形態に係る発光素子において、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層及び陰極は、それぞれ、必要に応じて、2層以上設けられていてもよい。
陽極、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層及び陰極が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
陽極、正孔注入層、正孔輸送層、第1の発光層、第2の発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極の厚さは、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは5nm〜150nmである。
本実施形態に係る発光素子の具体的な層構成としては、例えば、下記(D1)〜(D18)で表される層構成が挙げられる。本実施形態に係る発光素子は、通常、基板を有するが、基板上に陽極から積層されていてもよく、基板上に陰極から積層されていてもよい。
(D1)陽極/第2の発光層/第1の発光層/陰極
(D2)陽極/第1の発光層/第2の発光層/陰極
(D3)陽極/正孔注入層/第2の発光層/第1の発光層/陰極
(D4)陽極/正孔輸送層/第2の発光層/第1の発光層/陰極
(D5)陽極/第2の発光層/第1の発光層/電子輸送層/陰極
(D6)陽極/第2の発光層/第1の発光層/電子注入層/陰極
(D7)陽極/第2の発光層/第1の発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D8)陽極/正孔注入層/第2の発光層/第1の発光層/電子輸送層/陰極
(D9)陽極/正孔注入層/第2の発光層/第1の発光層/電子注入層/陰極
(D10)陽極/正孔注入層/第2の発光層/第1の発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D11)陽極/正孔輸送層/第2の発光層/第1の発光層/電子輸送層/陰極
(D12)陽極/正孔輸送層/第2の発光層/第1の発光層/電子注入層/陰極
(D13)陽極/正孔輸送層/第2の発光層/第1の発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D14)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第2の発光層/第1の発光層/陰極
(D15)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第2の発光層/第1の発光層/電子輸送層/陰極
(D16)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第2の発光層/第1の発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D17)陽極/正孔注入層/第1の発光層/第2の発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D18)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第1の発光層/第2の発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
上記の(D1)〜(D18)中、「/」は、その前後の層が隣接して積層していることを意味する。具体的には、「第2の発光層/第1の発光層」とは、第2の発光層と第1の発光層とが隣接して積層していることを意味する。
本実施形態に係る発光素子は、複数の発光層の間に非発光性の中間層を有していてもよく、中間層が電荷発生層であるマルチフォトンユニット構成であってもよい。この場合、電荷発生層としては、ITO(インジウム・スズ酸化物)、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)、ZnO、TiN、ZrN、HfN、TiOx、VOx、CuI、InN、GaN、CuAlO、CuGaO、SrCu、LaB、RuO等の導電性無機化合物層や、Au/Bi等の2層膜、SnO/Ag/SnO、ZnO/Ag/ZnO、Bi/Au/Bi、TiO/TiN/TiO、TiO/ZrN/TiO等の多層膜、またC60等のフラーレン、オリゴチオフェン等の導電性有機物層、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、金属ポルフィリン、無金属ポルフィリン等の導電性有機化合物層等が挙げられる。
本実施形態に係る発光素子は、電極と他の層との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して絶縁層を設けてもよい。また、本実施形態に係る発光素子では、界面の密着性向上や隣接する2層の成分混合の防止等のために、正孔輸送層、電子輸送層、第1の発光層又は第2の発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。積層する層の順番及び数、並びに各層の厚さは、外部量子効率や素子寿命を勘案して調整すればよい。
・基板
本実施形態に係る発光素子は、陽極の発光層側とは反対側、又は陰極の発光層側とは反対側に、基板を有していてもよい。基板は、電極を形成し、有機層(例えば、第1の発光層、第2の発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等)を形成する際に化学的に変化しないものであればよく、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、金属フィルム、シリコン等の基板、及びこれらを積層した基板が用いられる。
・電子輸送層
電子輸送層は、電子輸送材料を含有する層である。電子輸送材料としては、式(ET−1)で表される構成単位及び式(ET−2)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位を含む高分子化合物(以下、「電子輸送層の高分子化合物」ともいう。)が好ましい。
Figure 0006881430
[式中、
nE1は、1以上の整数を表す。
ArE1は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基はRE1以外の置換基を有していてもよい。
E1は、式(ES−1)で表される基を表す。RE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
−RE3−{(QE1nE3−YE1(ME1aE1(ZE1bE1mE1 (ES−1)
[式中、
nE3は0以上の整数を表し、aE1は1以上の整数を表し、bE1は0以上の整数を表し、mE1は1以上の整数を表す。nE3、aE1及びbE1が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、RE3が単結合である場合、mE1は1である。また、aE1及びbE1は、式(ES−1)で表される基の電荷が0となるように選択される。
E3は、単結合、炭化水素基、複素環基又は−O−RE3’を表し(RE3’は、炭化水素基又は複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
E1は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。QE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E1は、−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -又は−PO3 2-を表す。YE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E1は、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアンモニウムカチオンを表し、このアンモニウムカチオンは置換基を有していてもよい。ME1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E1は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(RE44 -、RE4SO3 -、RE4COO-、NO3 -、SO4 2-、HSO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -を表す。RE4は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ZE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
nE1は、通常1〜4の整数であり、好ましくは1又は2である。
ArE1で表される芳香族炭化水素基又は複素環基としては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、2,6−ナフタレンジイル基、1,4−ナフタレンジイル基、2、7−フルオレンジイル基、3,6−フルオレンジイル基、2,7−フェナントレンジイル基又は2,7−カルバゾールジイル基から、環を構成する原子に直接結合する水素原子nE1個を除いた基が好ましく、RE1以外の置換基を有していてもよい。
ArE1が有していてもよいRE1以外の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキニル基、カルボキシル基及び式(ES−3)で表される基が挙げられる。
−O−(Cn’2n’O)nx−Cm’2m’+1 (ES−3)
[式中、n’、m’及びnxは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。]
nE3は、好ましくは0〜2の整数である。
aE1は、好ましくは1又は2である。
bE1は、好ましくは0又は1である。
mE1は、好ましくは1である。
E3が−O−RE3’の場合、式(ES−1)で表される基は、下記式で表される基である。
−O−RE3’−{(QE1nE3−YE1(ME1aE1(ZE1bE1mE1
E3としては、芳香族炭化水素基が好ましい。
E3が有していてもよい置換基としては、式(ES−3)で表される基が好ましい。
E1としては、アルキレン基又は酸素原子が好ましい。
E1としては、−CO2 -が好ましい。
E1で表されるアルカリ金属カチオンとしては、例えば、Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+が挙げられる。
E1で表されるアルカリ土類金属カチオンとしては、例えば、Be2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+が挙げられる。
E1としては、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンが好ましい。
E1としては、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(RE44 -、RE4SO3 -、RE4COO-又はNO3 -が好ましい。RE4としては、アルキル基が好ましい。
式(ES−1)で表される基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、M+は、Li+、Na+、K+、Cs+又はN(CH34 +を表す。M+が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006881430
[式中、
nE2は、1以上の整数を表す。
ArE2は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基はRE2以外の置換基を有していてもよい。
E2は、式(ES−2)で表される基を表す。RE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
−RE5−{(QE2nE4−YE2(ME2aE2(ZE2bE2mE2 (ES−2)
[式中、
nE4は0以上の整数を表し、aE2は1以上の整数を表し、bE2は0以上の整数を表し、mE2は1以上の整数を表す。nE4、aE2及びbE2が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、RE5が単結合である場合、mE2は1である。また、aE2及びbE2は、式(ES−2)で表される基の電荷が0となるように選択される。
E5は、単結合、炭化水素基、複素環基又は−O−RE5’を表し(RE5’は、炭化水素基又は複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
E2は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。QE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E2は、−C+E6 2、−N+E6 3、−P+E6 3、−S+E6 2又は−I+E6 2を表す。RE6は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRE6は、同一でも異なっていてもよい。YE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E2は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(RE74 -、RE7SO3 -、RE7COO-、BF4 -、SbCl6 -又はSbF6 -を表す。RE7は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ME2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E2は、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンを表す。ZE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
E5が−O−RE5’の場合、式(ES−2)で表される基は、下記式で表される基であることが好ましい。
−O−RE5’−{(QE1nE3−YE1(ME1aE1(ZE1bE1mE1
式(ES−2)で表される基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
[式中、X-は、F-、Cl-、Br-、I-、B(C654 -、CH3COO-又はCF3SO3 -を表す。X-が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
式(ET−1)及び式(ET−2)で表される構成単位としては、例えば、下記式(ET−31)〜式(ET−38)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
電子輸送層の高分子化合物は、例えば、特開2009−239279号公報、特開2012−033845号公報、特開2012−216821号公報、特開2012−216822号公報、特開2012−216815号公報に記載の方法に従って合成することができる。
上記電子輸送層の高分子化合物を溶液からの成膜に用いる溶媒は、水、アルコール、フッ素化アルコール、エーテル、エステル、ニトリル化合物、ニトロ化合物、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、チオール、スルフィド、スルホキシド、チオケトン、アミド、カルボン酸が挙げられ、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブチルアルコール、アセトニトリル、1,2−エタンジオール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸、ニトロベンゼン、ニトロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、1,4−ジオキサン、炭酸プロピレン、ピリジン、及び、二硫化炭素、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1,1,1−トリフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−ペンタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキサノール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノールが好ましい。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
・正孔注入層及び電子注入層
正孔注入層は、正孔注入材料を含有する層である。正孔注入材料としては、例えば、第1の発光層の組成物が含有していてもよい正孔注入材料が挙げられる。正孔注入材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
電子注入層は、電子注入材料を含有する層である。電子注入材料としては、例えば、第1の発光層の組成物が含有していてもよい電子注入材料が挙げられる。電子注入材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
・正孔輸送層
正孔輸送層は、正孔輸送材料を含有する層である。正孔輸送材料としては、例えば、第1の発光層の組成物が含有していてもよい正孔輸送材料が挙げられる。正孔輸送材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
・電極
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上との合金;並びに、グラファイト及びグラファイト層間化合物が挙げられる。合金としては、例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
本実施形態に係る発光素子において、陽極及び陰極の少なくとも一方は、通常、透明又は半透明であるが、陽極が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極及び陰極の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法及びラミネート法が挙げられる。
[発光素子の製造方法]
本実施形態に係る発光素子において、第1の発光層、第2の発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
第1の発光層は第1の発光層の形成に用いられるインクを用いて、第2の発光層は第2の発光層の形成に用いられるインクを用いて、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層及び電子注入層は、上述した正孔輸送材料、電子輸送材料、正孔注入材料及び電子注入材料をそれぞれ含有するインクを用いて、スピンコート法、インクジェット印刷法に代表される塗布法により形成することができる。
本実施形態に係る発光素子は、基板上に各層を順次積層することにより製造することができる。
本実施形態に係る発光素子の第1の発光層、第2の発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層及び電子輸送層の各層の形成に用いる材料は、発光素子の作製において、各々、正孔注入層、正孔輸送層、第2の発光層、第1の発光層、電子輸送層及び電子注入層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することが回避されることが好ましい。材料の溶解を回避する方法としては、i)架橋基を有する材料を用いる方法、又は、ii)隣接する層の溶解性に差を設ける方法が好ましい。上記i)の方法では、架橋基を有する材料を用いて層を形成した後、該架橋基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
架橋基の架橋方法としては、例えば、加熱又は光照射することにより架橋する方法が挙げられる。
架橋させるための加熱の温度は、通常、25〜300℃であり、好ましくは50〜250℃であり、より好ましくは150〜200℃である。
架橋させるための光照射に用いられる光の種類は、例えば、紫外光、近紫外光、可視光である。
第2の発光層を塗布法により形成する場合、インクを用いることが好ましい。第2の発光層が含有する式(1)で表される構成単位を含有する高分子化合物が架橋基を有する架橋構成単位を含む高分子化合物である場合、第2の発光層を形成後、加熱又は光照射することで、第2の発光層に含有される高分子化合物を架橋させることができる。高分子化合物が架橋された状態で、第2の発光層に含有されている場合、第2の発光層は溶媒に対して実質的に不溶化されている。そのため、該第2の有機層は、発光素子の積層化に好適である。
本実施形態に係る発光素子は、第2の発光層に含有される高分子化合物が架橋体であることが好ましい。
上記(ii)の方法では、隣接する層に対して溶解性の低い溶液を用いることで各層を形成する方法が挙げられる。
第1の発光層又は第2の発光層の上に、溶解性の差を利用して電子輸送層を積層する場合に用いる溶媒としては、前記電子輸送層の高分子化合物の溶液からの成膜に用いる溶媒として例示したものが挙げられる。
本実施形態に係る発光素子において、第2の発光層が陽極及び第1の発光層の間に設けられた層である場合、本実施形態に係る発光素子は、例えば、基板上に陽極を形成し、必要に応じて陽極上に正孔注入層及び/又は正孔輸送層を形成し、陽極上、正孔注入層上又は正孔輸送層上に第2の発光層を形成し、第2の発光層上に第1の発光層を形成し、必要に応じて第1の発光層上に電子輸送層及び/又は電子注入層を形成し、第1の発光層上、電子輸送層上又は電子注入層上に陰極を形成することにより、製造することができる。
また、本実施形態に係る発光素子において、第2の発光層が陽極及び第1の発光層の間に設けられた層である場合、本実施形態に係る発光素子は、例えば、基板上に陰極を形成し、必要に応じて陰極上に電子注入層及び/又は電子輸送層を形成し、陰極上、電子注入層上又は電子輸送層上に第1の発光層を形成し、第1の発光層上に第2の発光層を形成し、必要に応じて第2の発光層上に正孔輸送層及び/又は正孔注入層を形成し、第2の発光層上、正孔輸送層上又は正孔注入層上に陽極を形成することにより、製造することができる。
本実施形態に係る発光素子において、第2の発光層が陰極及び第1の発光層の間に設けられた層である場合、本実施形態に係る発光素子は、例えば、基板上に陽極を形成し、必要に応じて陽極上に正孔注入層及び/又は正孔輸送層を形成し、陽極上、正孔注入層上又は正孔輸送層上に第1の発光層を形成し、第1の発光層上に第2の発光層を形成し、必要に応じて第2の発光層上に電子輸送層及び/又は電子注入層を形成し、第2の発光層上、電子輸送層上又は電子注入層上に陰極を形成することにより、製造することができる。
また、本実施形態に係る発光素子において、第2の発光層が陰極及び第1の発光層の間に設けられた層である場合、本実施形態に係る発光素子は、例えば、基板上に陰極を形成し、必要に応じて陰極上に電子注入層及び/又は電子輸送層を形成し、陰極上、電子注入層上又は電子輸送層上に第2の発光層を形成し、第2の発光層上に第1の発光層を形成し、必要に応じて第1の発光層上に正孔輸送層及び/又は正孔注入層を形成し、第1の発光層上、正孔輸送層上又は正孔注入層上に陽極を形成することにより、製造することができる。
・用途
発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極若しくは陰極、又は両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。面状の発光素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、又は、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源、及び、表示装置としても使用できる。
以下、実施例によって本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明の実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及びポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、サイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)(島津製作所製、商品名:LC−10Avp)により求めた。なお、SECの測定条件は、次のとおりである。
測定する高分子化合物を0.05質量%の濃度でTHF(テトラヒドロフラン)に溶解させ、SECに10μL注入した。SECの移動相としてTHFを用い、2.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(島津製作所製、商品名:SPD−10Avp)を用いた。
LC−MSは、下記の方法で測定した。
測定試料を約2mg/mLの濃度になるようにクロロホルム又はテトラヒドロフランに溶解させ、LC−MS(Agilent製、商品名:1100LCMSD)に約1μL注入した。LC−MSの移動相には、アセトニトリル及びテトラヒドロフランの比率を変化させながら用い、0.2mL/分の流量で流した。カラムは、L−column 2 ODS(3μm)(化学物質評価研究機構製、内径:2.1mm、長さ:100mm、粒径3μm)を用いた。
TLC−MSは、下記の方法で測定した。
測定試料をトルエン、テトラヒドロフラン又はクロロホルムのいずれかの溶媒に任意の濃度で溶解させ、DART用TLCプレート(テクノアプリケーションズ社製、商品名:YSK5−100)上に塗布し、TLC−MS(日本電子社製、商品名:JMS−T100TD(The AccuTOF TLC))を用いて測定した。測定時のヘリウムガス温度は、200〜400℃の範囲で調節した。
NMRは、下記の方法で測定した。
5〜10mgの測定試料を約0.5mLの重クロロホルム(CDCl3)、重テトラヒドロフラン、重ジメチルスルホキシド、重アセトン、重N,N-ジメチルホルムアミド、重トルエン、重メタノール、重エタノール、重2−プロパノール又は重塩化メチレンに溶解させ、NMR装置(Agilent製、商品名:INOVA300又はMERCURY 400VX)を用いて測定した。
化合物の純度の指標として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)面積百分率の値を用いた。この値は、特に記載がない限り、HPLC(島津製作所製、商品名:LC−20A)でのUV=254nmにおける値とする。この際、測定する化合物は、0.01〜0.2重量%の濃度になるようにテトラヒドロフラン又はクロロホルムに溶解させ、濃度に応じてHPLCに1〜10μL注入した。HPLCの移動相には、アセトニトリル/テトラヒドロフランの比率を100/0〜0/100(容積比)まで変化させながら用い、1.0mL/分の流量で流した。カラムは、Kaseisorb LC ODS 2000(東京化成工業製)又は同等の性能を有するODSカラムを用いた。検出器には、フォトダイオードアレイ検出器(島津製作所製、商品名:SPD−M20A)を用いた。
化合物の純度の指標として、ガスクロマトグラフィー(GC)面積百分率の値を用いた。この値は、特に記載がない限り、GC(Agilent社製、商品名:Agilent7820)での値とする。この際、測定する化合物は、0.01〜0.2重量%の濃度になるようにテトラヒドロフラン又はクロロホルムに溶解させ、濃度に応じてGCに1〜10μL注入した。キャリヤーガスとしてはヘリウムガスを用い、1.0mL/分の流量で流した。カラムオーブンは50℃〜300℃まで変化させながら用いた。ヒーター温度は注入口280℃、検出器320℃とした。カラムは、SGE製BPX−5(30m×0.25mm×0.25μm)を用いた。
<合成例1> 化合物4の合成
Figure 0006881430
(化合物2の合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物1(199.0g)、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(15.4g)及びシクロペンチルメチルエーテル(1460mL)を加え、撹拌した。その後、そこへ、メチルマグネシウムブロマイドエーテル溶液(3mol/L、292mL)を1時間かけて加えた。得られた反応液を40℃まで昇温し、40℃で4時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、塩酸水溶液(1mol/L、200mL)を加えた。得られた反応液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体に、トルエン及び活性炭を加え、30分間攪拌した。得られたトルエン溶液を、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及び酢酸エチルの混合溶媒)で精製し、イソプロパノールを用いて再結晶した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物2(81g、白色固体)を得た。化合物2のHPLC面積百分率値は97.2%であった。この操作を繰り返し行うことによって、化合物2の必要量を得た。
LC−MS(APPI, positive):[M]+208.
(化合物3の合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物2(96g)及びジクロロメタン(1200mL)を加え、反応容器を氷浴を用いて冷却した。その後、そこへ、臭素(74g)を2時間かけて滴下し、反応容器を氷浴を用いて冷却しながら3時間撹拌した。その後、10重量%亜硫酸ナトリウム水溶液(150mL)を加え、撹拌した。得られた反応液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体に、ヘキサン、トルエン及び活性炭を加え、1時間撹拌した。得られた溶液を、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体を、トルエン及びイソプロパノールの混合溶液を用いて再結晶した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物3(83g、白色固体)を得た。化合物3のHPLC面積百分率値は98.9%であった。
LC−MS(APPI, positive):[M]+286.
(化合物4の合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物3(83.0g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2.6g)、(2−ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン(2.4g)及びテトラヒドロフラン(800mL)を加え、攪拌した。その後、そこへ、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドテトラヒドロフラン溶液(1.3mol/mL、334mL)を30分間かけて加えた。得られた反応液を65℃に昇温させた後、65℃で4時間攪拌した。その後、反応容器を氷浴を用いて冷却し、塩酸水溶液(2mol/L、800mL)を加え、反応容器を氷浴を用いて冷却しながら1.5時間撹拌した。その後、そこへ、水酸化ナトリウム水溶液(6mol/L、600mL)を加えることで中和した。得られた反応液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮した後、ヘキサンを加え、1時間懸濁撹拌した後、ろ過し、黄色固体を得た。得られた黄色固体をヘキサンを用いて懸濁撹拌した後、ろ過した。得られた残渣を、ヘキサン及びトルエンの混合溶液を用いて再結晶する操作を繰り返した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物4(40g、淡黄色固体)を得た。化合物4のHPLC面積百分率値は99.1%であった。
1H−NMR(CDCl3、300MHz):δ(ppm)=1.43(6H,s),2.40(3H,s),3.72(2H,s),6.64(1H,dd),6.743(1H,d),7.09(1H,d),7.17(1H,d),7.46(2H,d).
<合成例2> 化合物7の合成
Figure 0006881430
(化合物6の合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物4(34.0g)、化合物5(80.8g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.4g)、トリ−tert−ブチルホスフィンテトラフルオロボレート塩(0.9g)及びトルエン(680mL)を加え、50℃に昇温し、50℃で攪拌した。その後、そこへ、ナトリウム−tert−ブトキシド(43.9g)を加え、110℃に昇温させた後、110℃で4時間攪拌した。その後、そこへ、トルエンを加え、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を、イオン交換水、15重量%の食塩水で順次洗浄した。得られた洗浄液を分液した後、得られた有機層を減圧濃縮することにより粗生成物を得た。得られた粗組成物に、ヘキサン及び活性炭を加え、1時間撹拌した。得られた溶液を、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより油状物を得た。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及び酢酸エチルの混合溶媒)で精製することにより、化合物6(22g、無色油状物)を得た。化合物6のHPLC面積百分率値は99.5%であった。
LC−MS(APCI,positive):[M+H]+544.
(化合物7の合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物6(22g)及びクロロホルム(360mL)を加え、反応容器を氷浴を用いて冷却した。その後、そこへ、N―ブロモスクシイミド(84g)を加え、反応容器を氷浴を用いて冷却しながら6時間撹拌した。その後、10重量%亜硫酸ナトリウム水溶液(50mL)を加え、撹拌した。得られた反応液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体に、ヘキサン及び活性炭を加え、1時間撹拌した。得られた溶液を、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、アセトンを用いて再結晶した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物7(12g、白色固体)を得た。化合物7のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。この操作を繰り返し行うことによって、化合物7の必要量を得た。
LC−MS(APCI,positive):[M+H]+700.
<合成例3> 化合物8の合成
Figure 0006881430
(化合物8−aの合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、4−ブロモ−4’,4’’−ジメチルトリフェニルアミン(14.0g)、3,3’−ジメチルジフェニルアミン(7.2g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.3g)、トリ−tert−ブチルホスフィンテトラフルオロボレート塩(0.2g)及びトルエン(143mL)を加え、50℃で攪拌した。その後、そこへ、ナトリウム−tert−ブトキシド(10.5g)を加え、80℃で4時間攪拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却した後、イオン交換水(100mL)で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、そこへ、トルエン及び活性炭を加え、室温で30分間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより白色固体を得た。得られた白色固体を、トルエン及びメタノールの混合溶媒を用いて再結晶する操作を繰り返した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物8−a(12.0g、白色固体)を得た。化合物8−aのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm):2.26(12H,s), 6.57-7.23(20H,br).
(化合物8の合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物8−a(11.6g)及びクロロホルム(198mL)を加え、−10℃まで冷却した。その後、そこへ、N−ブロモスクシイミド(8.8g)を加え、−10℃で8時間撹拌した。その後、そこへ、10重量%亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、攪拌した。得られた反応液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を濃縮することにより白色固体を得た。その後、そこへ、ヘキサン及び活性炭を加え、室温で30分間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。得られた固体をアセトンを用いて再結晶し、次いで、トルエン及びメタノールの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、そこへ、ヘキサン及び活性白土を加え、室温で30分間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。更に、得られた固体をトルエン及びメタノールの混合溶媒を用いて再結晶した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物8(10.0g、白色固体)を得た。化合物8のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC-MS(APCI, positive):[M+H]+.625
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm):2.29(s,12H), 6.75(s,2H), 6.91-7.05(br,14H), 7.35(d,2H).
<合成例4> 化合物11の合成
Figure 0006881430
(化合物9の合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、3−ブロモヘキシルトルエン(45.0g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.66g)、トリ−tert−ブチルホスフィンテトラフルオロボレート塩(1.04g)及びテトラヒドロフラン(180mL)を加え、室温で攪拌した。その後、そこへ、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドテトラヒドロフラン溶液(1.3mol/mL、179mL)を滴下した後、65℃で3時間攪拌した。反応容器を氷浴で冷却した後、塩酸水溶液(2M、467mL)を加え、反応容器を氷浴で冷却しながら、30分間撹拌し、ヘプタンを加えた後、有機層を分離した。得られた水層をヘプタンで洗浄し、水酸化ナトリウム水溶液(10%、381mL)を加え、中和した。得られた反応液にヘプタンを加え、得られた有機層を水で洗浄することで得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン及び酢酸エチル)で精製し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物9(37.0g、赤色オイル)を得た。化合物9のHPLC面積百分率値は99.0%であった。
(化合物10の合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、3−ブロモヘキシルベンゼン(25.0g)、トリ−tert−ブチルホスフィンテトラフルオロボレート塩(0.632g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.16g)、化合物9(20.2g)及びトルエン(500mL)を加え、攪拌した。その後、そこへ、ナトリウム−tert−ブトキシド(19.9g)を加え、60℃で2時間攪拌した。その後、反応容器を冷却し、水とヘキサンを加え、水層を分離した。得られた有機層を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、油状物を得た。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びトルエンの混合溶媒)で精製し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物10(31.9g、油状物)を得た。化合物10のHPLC面積百分率値は98.9%であった。
(化合物11の合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、反応容器全体を遮光し、化合物10(30.5g)及びN,N-ジメチルホルムアミド(183mL)を加え、0℃まで冷却した。その後、そこへ、N-ブロモスクシンイミド(32.2g)及びN,N-ジメチルホルムアミド(92mL)を滴下し、室温で撹拌した。その後、そこへ、水及びヘプタンを加え、水層を分離した。得られた有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、油状物を得た。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びトルエンの混合溶媒)で精製し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物11(18.4g、油状物)を得た。化合物11のHPLC面積百分率値は98.5%であった。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm): 0.89 (t, 6H), 1.28-1.64 (m, 16H), 2.65 (t, 4H), 5.58 (s, 1H), 6.73 (q, 2H), 6.75 (s, 2H), 7.37 (d, 2H).
<合成例5> 化合物14の合成
Figure 0006881430
(化合物13の合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、米国特許出願公開第2015/053944号明細書記載の合成方法に従って合成した化合物12(20.2g)、1,4−ジヨードベンゼン(99.3g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム錯体(1.64g)及びトルエン(404mL)を加え、次いで、ナトリウム−tert−ブトキシド(31.8g)を加え、90℃で6時間攪拌した。得られた反応液を冷却し、トルエンを加えた後、シリカゲルとセライトを含むろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘプタン)で精製し、50℃で減圧乾燥させた。得られた固体を、トルエン及びイソプロピルアルコールの混合溶媒を用いて再結晶した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物13(14.5g、白色固体)を得た。化合物13のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。この操作を繰り返すことによって、化合物13の必要量を確保した。
LC−MS(APPI,positive):[M+H]+404
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm): 1.10 (s, 3H), 1.18 (s, 3H), 1.30-1.70 (m, 7H), 1.87-1.94 (m, 1H), 6.52 (d, 1H), 6.75 (t, 1H), 6.97-7.07 (m, 4H), 7.65 (d, 2H).
(化合物14の合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、ヨウ化銅(I)(2.60g)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン(3.12g)及びキシレン(135mL)を加え、次いで、化合物11(16.9g)、化合物13(17.2g)、キシレン(34mL)及びナトリウム−tert−ペントキシド(11.3g)を加え、90℃で7時間攪拌した。得られた反応液を冷却し、ヘプタンを加えた後、シリカゲルとセライトを含むろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより油状物を得た。得られた油状物をヘプタンに溶解させ、活性炭(2.6g)を加えて攪拌した後、セライトをプレコートしたろ過器によりろ過し、得られたろ液を濃縮することで粗生成物を得た。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘプタン)及びオクタデシルシリル基で修飾したシリカゲルカラム(展開溶媒 酢酸エチル/アセトニトリル)のそれぞれを用いて精製した。その後、減圧乾燥させることにより、化合物14(12.7g、油状物)を得た。化合物14のHPLC面積百分率値は99.3%であった。
LC−MS(APCI,positive):[M+H]+769
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm): 0.89 (t, 6H), 1.01(s, 3H), 1.19 (s, 3H), 1.28-1.94 (m, 23H), 2.35 (s, 1H), 2.61 (t, 4H), 6.50 (d, 1H) , 6.70-7.25 (m, 11H) , 7.37 (d, 2H).
<合成例6> 化合物15の合成
Figure 0006881430
(化合物15−aの合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、4−ブロモトルエン(31.5g)、3−エチルカルバゾール(30.0g)、キシレン(1200mL)、酢酸カリウム(1.0g)及びトリ−tert−ブチルホスフィンテトラフルオロボレート塩(2.9g)を加え、攪拌した。その後、そこへ、ナトリウム−tert−ブトキシド(44.3g)を加え、130℃で13時間攪拌した。その後、反応容器を氷浴を用いて冷却し、イオン交換水(200mL)を加えて洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過した。得られたろ液を濃縮した後、ヘキサン及び活性炭を加え、室温で30分間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を減圧濃縮した後、ヘキサン及び活性白土を加え、室温で30分間撹拌した後、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、油状物を得た。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及び酢酸エチルの混合溶媒)で精製し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物15−a(43.0g、油状物)を得た。化合物15−aのHPLC面積百分率値は99.4%であった。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm):1.32(3H,t), 2.48(3H,s), 2.85(2H,q), 7.25-7.41(9H,m), 7.95(1H, s), 8.12(d, 1H).
(化合物15−bの合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物15−a(42.0g)及びクロロホルム(330mL)を加え、−10℃に冷却した。その後、そこへ、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド(57.4g)を加え、−10℃で10時間撹拌した。その後、そこへ、10重量%亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、攪拌した。得られた反応液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を濃縮することにより白色固体を得た。その後、そこへ、ヘキサン、トルエン及び活性炭を加え、室温で30分間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られたこの固体にをヘキサンを加え、で懸濁撹拌した後、ろ濾過した。更に得られた固体を、トルエン、メタノール及びエタノールの混合溶媒を用いて再結晶した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物15−b(35.0g、白色固体)を得た。化合物15−bのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm):1.34(3H,t), 2.48(3H,s), 2.83(2H,q), 7.20(1H,d), 7.28(2H,s),7.39(4H,s), 7.44(dd,1H), 7.89(s,1H), 8.22(d, 1H).
(化合物15−cの合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物15−b(34.0g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.9g)、(2-ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン(0.8g)及びテトラヒドロフラン(136mL)を加え、室温で攪拌した。その後、そこへ、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドテトラヒドロフラン溶液(1.3mol/mL、108mL)を1時間かけて滴下した後、65℃で4時間攪拌した。反応容器を氷浴を用いて冷却した後、塩酸水溶液(2M、240mL)を加え、反応容器を氷浴を用いて冷却しながら、30分間撹拌したところ、固体が析出した。析出した固体をろ過し、得られた残渣を、トルエン及びヘキサンの混合溶媒に溶解させた。その後、そこへ、水酸化ナトリウム水溶液(2M、200mL)を加え、中和した。得られた反応液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、そこへ、ヘキサン、トルエン及び活性炭を加え、室温で30分間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより、油状物を得た。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及び酢酸エチルの今後溶媒)で精製し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物15−c(19.0g、赤色固体)を得た。化合物15−cのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。この操作を繰り返すことによって、化合物15−cの必要量を確保した。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm):1.33(t,3H),2.46(s,3H),2.81(q,2H),6.81(dd,1H),7.18(s,1H),7.21(s,1H),7.25-7.43(m,6H),7.84(s,1H).
(化合物15−dの合成)
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物15−c(29.0g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.8g)、トリ−tert−ブチルホスフィンテトラフルオロボレート塩(1.1g)、ナトリウム−tert−ブトキシド(16.8g)及びトルエン(410mL)を加え、2時間攪拌した。その後、そこへ、トルエン(115mL)に溶解させた3−ブロモエチルベンゼン(39.3g)1時間かけて滴下し、110℃で4時間攪拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却した後、イオン交換水(400mL)加えた。セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を分液した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄し、得られた洗浄液を分液した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、そこへ、ヘキサン及び活性炭を加え、室温で30分間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、油状物を得た。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びトルエンの混合溶媒)で精製し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物15−d(36.0g、白色固体)を得た。化合物15−dのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm):1.17(6H,t), 1.30(3H,t), 2.47(3H,s), 2.53 (4H,q), 2.79(2H,q), 6.79-7.45(16H,m), 7.45(1H,s), 7.81(1H,s).
(化合物15の合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物15−d(15.0g)及びジクロロメタン(255mL)を加え、−10℃に冷却した。その後、そこへ、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド(23.0g)を加え、−10℃から−20で撹拌した。その後、そこへ、10重量%亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、攪拌した。得られた反応液を分液し、得られた有機層をイオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液を分液し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、そこへ、ヘキサン、トルエン及び活性炭を加え、室温で30分間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより白色固体を得た。得られた白色固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及び及び酢酸エチルの混合溶媒)で精製し、プロピオニトリル、トルエン及びアセトニトリルを用いて複数回再結晶した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物15(11.3g、白色固体)を得た。化合物15のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC-MS(APCI,positive):[M+H]+ 665.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz) δ(ppm):1.14(6H,t), 1.30(3H,t), 2.48(3H,s), 2.63 (4H,q), 2.79(2H,q), 6.76(2H,dd), 6.96(2H,s), 7.13(1H,d), 7.21-7.47(9H,m), 7.82(1H,s), 7.86(1H,s).
<合成例7> 化合物CM1〜化合物CM24の合成
化合物CM1〜CM11、化合物CM13、化合物CM17〜化合物CM20、化合物CM22、CM23及び化合物CM24は、下記文献に記載された方法に従って合成し、化合物CM21は下記文献に記載された方法に準じて合成し、99.5%以上のHPLC面積百分率値を示したものを用いた。
なお、化合物CM12は、上記で合成した化合物7と同一であり、化合物CM14は、上記で合成した化合物8と同一であり、化合物CM15は、上記で合成した化合物14と同一であり、化合物CM16は、上記で合成した化合物15と同一である。
化合物CM1:特開2011−174062号公報
化合物CM2:国際公開第2013/191088号
化合物CM3:特開2010−215886号公報
化合物CM4:国際公開第2015/008851号
化合物CM5:特開2008−106241号公報
化合物CM6及びCM9:米国特許出願公開第2014/0175415号明細書
化合物CM7:特開2010−189630号公報
化合物CM8:国際公開第2015/008851号
化合物CM10及びCM11:特開2009/157424号公報
化合物CM13:国際公開第2014/157016号
化合物CM17:国際公開第2013/146806号
化合物CM18:国際公開第2015/159932号
化合物CM19:米国特許出願公開第2014/0151659号明細書
化合物CM20:国際公開第2009/131255号
化合物CM21:特開2014−224101号公報及び国際公開第2009/131255号
化合物CM22:特開2013−147551号公報
化合物CM23:国際公開第2015/008851号
化合物CM24:特開2015−174824号公報
Figure 0006881430
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Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
Figure 0006881430
<合成例8> 化合物CM25の合成
Figure 0006881430
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、国際公開第2016/005750号に記載の方法で合成した化合物CM25−stg0(8.0g)、ビスピナコラートジボロン(7.5g)、酢酸カリウム(7.0g)、[1,1’―ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加体(0.6g)及びジメトキシエタン(80mL)を加え、撹拌した。得られた混合物を80℃で4時間撹拌し、室温まで冷却した後、ヘキサン(160mL)を加え、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を濃縮した後、トルエン及び活性炭を加え、室温で1時間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を濃縮した後、酢酸エチルを加え、シリカゲルを敷いたろ過器でろ過し、得られたシリカゲルを酢酸エチルで洗浄した。得られた洗浄液を濃縮することにより、固体を得た。得られた固体を、トルエン及びアセトニトリルを用いて再結晶した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物CM25(7.8g、白色固体)を得た。化合物CM25のHPLC面積百分率値は99.4%であった。
LC−MS(ESI,positive):[M+K] 801.5.
H−NMR(CDCl, 300MHz) δ(ppm):0.95(18H, s), 1.31(24H, s), 1.54(2H, dd), 1.73(2H, d), 2.67(2H,d),3.25(2H,m),6.84−6.88(4H,d),7.08(2H,d), 7.08(2H,d),7.74−7.81(6H,m).
<合成例9> 化合物CM26の合成
Figure 0006881430
シールド管に、ジシクロペンタジエン(40g)及び7−ブロモヘプタ−1−エン(107g)を加え、封管した後、200℃で72時間撹拌した。この操作を9回繰り返し、10回の操作で得られた溶液を合一した。合一した溶液を6回蒸留した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、化合物CM26−stg1(193g)を得た。化合物CM26−stg1のGC(ガスクロマトグラフィー)面積百分率値は94.0%であった。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ(ppm):0.47−0.51 (m, 1H), 1.06−1.10 (m, 2H), 1.21−1.23 (m, 1H), 1.28−1.42 (m, 5H), 1.82−1.89 (m, 3H), 1.91−2.02 (m, 1H), 2.75−2.76 (m, 2H), 3.40−3.43 (m, 2H), 5.91−5.93 (m, 1H), 6.11−6.13 (m, 1H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、2,7−ジブロモフルオレン(60.0g)及びテトラヒドロフラン(1080mL)を加え、撹拌した。その後、そこへ、カリウム−tert−ブトキシド(62.5g)を加え、0℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(80mL)に溶解させた化合物CM26−stg1(99.3g)を滴下した。得られた混合物を室温で6時間撹拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたセライトをテトラヒドロフラン(500mL)で洗浄した。得られた洗浄液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製した後、再結晶(酢酸エチル及びメタノールの混合溶媒)を繰り返し行うことで、化合物CM26−stg2(58g)を得た。化合物CM26−stg2のHPLC面積百分率値は99.4%であった。
H−NMR(CDCl, 400MHz) δ(ppm): 0.42(d, 2H), 0.56−0.68 (m, 4H), 0.88−0.92(m, 4H), 1.04−1.091(m, 8H), 1.16−1.19(m, 2H), 1.35(d, 2H), 1.74−1.80(m, 2H), 1.85−1.94(m, 6H), 2.68−2.72(m, 4H), 5.85(t, 2H), 6.08(t, 2H), 7.46−7.49(m, 4H), 7.53−7.55(m, 2H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物CM26−stg2(22.0g)及びテトラヒドロフラン(220mL)を加え、撹拌した。得られた混合物を−78℃に冷却した後、sec‐ブチルリチウム(1.3Mシクロヘキサン溶液、117mL)を1.5時間かけて滴下した。その後、そこへ、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(35mL)を加え、室温で16時間撹拌した。得られた反応液を−30℃に冷却した後、塩化水素溶液(2Mエーテル溶液、73mL)を加えた。得られた反応液をセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたセライトをトルエン(200mL)で洗浄した。
上記の一連の操作と同様の操作を繰り返した後、得られた洗浄液を合一し、アセトニトリル中で懸濁撹拌した後、ろ過することで固体を得た。得られた固体を再結晶(トルエン及びアセトニトリルの混合溶媒)する操作を繰り返すことで、化合物CM26(26.5g)を得た。化合物CM26のHPLC面積百分率値は99.2%であった。
H−NMR(CDCl, 400MHz) δ(ppm):0.36−0.40 (m, 2H), 0.51−0.55(m, 4H), 0.85−0.87(m, 4H), 0.85−0.99(m, 10H), 1.13−1.16(m, 2H), 1.31−1.34(m, 2H), 1.40(s, 24H), 1.70−1.81(m, 2H), 1.98−2.04(m, 4H), 2.64−2.68(m, 4H), 5.81(dd, 2H), 6.04(dd, 2H), 7.72−7.76(m, 4H), 7.82(d, 2H).
<合成例10> 化合物CM27の合成
Figure 0006881430
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、国際公開第2016/005750号に記載の方法で合成した化合物CM27−stg0(25.1g)及びテトラヒドロフラン(95mL)を加え、撹拌した。得られた混合物を−70℃まで冷却した後、sec−ブチルリチウム(1Mシクロヘキサン溶液、96mL)を滴下し、2時間撹拌した。その後、そこへ、テトラヒドロフラン(24mL)に溶解させたフルオレノン(11.8g)を1時間かけて滴下し、2時間撹拌した。その後、そこへ、メタノール(12mL)を加え、室温で撹拌した。その後、そこへ、イオン交換水(59mL)及びトルエン(83mL)を加え、撹拌した。得られた溶液を分液し、得られた有機層にイオン交換水(59mL)を加え、洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、濃縮することで油状物を得た。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びクロロホルムの混合溶媒)で精製した後、ヘキサンで懸濁撹拌し、ろ過した。得られた固体を50℃で減圧乾燥させることにより、化合物CM27−stg1(20.1g、白色固体)を得た。化合物CM27−stg1のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(ESI,positive):m/z=393[M+K]
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM27−stg1(18.9g)、トルエン(189mL)及びトリエチルシラン(24.8g)を加え、撹拌した。得られた混合物を60℃に加熱した後、メタンスルホン酸(20.5g)を1時間かけて滴下し、2.5時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、トルエン(189mL)及びイオン交換水(189mL)を加え、撹拌した。得られた溶液を分液し、得られた有機層に5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液(95mL)を加え、洗浄した。得られた有機層にイオン交換水(95mL)を加え、洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、濃縮することで、固体を得た。得られた固体を再結晶(ヘキサン)した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物CM27−stg2(15.9g、白色固体)を得た。化合物CM27−stg2のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
H−NMR(CDCl, 300MHz) δ(ppm):0.97(9H,s), 1.51−1.57(m,2H), 1.74(1H,dd), 2.67(1H,dd), 3.25(1H,dd), 3.45−3.50(1H,m), 6.67(1H,s), 6.97(2H,q), 7.22−7.38(6H,m), 7.78(2H,d).
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM27−stg2(13.8g)、60重量%水素化ナトリウム(1.8g)及びテトラヒドロフラン(74mL)を加え、撹拌した。その後、そこへ、ジメチルホルムアミド(37mL)を10分間かけて滴下し、得られた混合物を0℃に冷却した。その後、そこへ、ブロモクロロヘキサン(22.5g)を40分間かけて滴下し、0℃で2.5時間撹拌した後、室温で撹拌した。その後、そこへ、ヘプタン(110mL)及びイオン交換水(55mL)を加え、撹拌した。得られた溶液を分液し、得られた有機層にイオン交換水(55mL)を加えて洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、濃縮しすることで、油状物を得た。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びクロロホルムの混合溶媒)で精製した後、エタノール及びメタノールの混合溶媒で懸濁撹拌し、ろ過した。得られた固体を50℃で減圧乾燥させることにより、化合物CM27−stg3(16.9g、白色固体)を得た。化合物CM27−stg3のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
H−NMR(CDCl, 300MHz) δ(ppm):0.67−0.744(2H,m), 0.94(9H,s),1.14−1.26(4H,m),1.47−1.61(3H,m),1.68(1H,dd),2.39−2.42(2H,m),2.65(1H,d),3.23(1H,dd),3.83−3.44(3H,m),6.83(1H,s),6.87(1H,d),6.99(1H,d),7.19−7.25(4H,m),7.32(2H,t),7.72(2H,d).
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM27−stg3(15.7g)、ヨウ化ナトリウム(42.0g)及びアセトン(126mL)を加え、撹拌した。得られた混合物を55℃で41時間撹拌した後、室温に冷却した。その後、そこへ、トルエン(126mL)及びイオン交換水(63mL)を加え、撹拌した。得られた溶液を分液し、得られた有機層にイオン交換水(63mL)を加えて洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、濃縮することで、固体を得た。得られた固体を、アセトニトリルで再結晶し、得られた固体を50℃で減圧乾燥させることにより、化合物CM27−stg4(19.2g、白色固体)を得た。化合物CM27−stg4のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(ESI,positive):m/z=587[M+K]
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、60重量%水素化ナトリウム(0.8g)、テトラヒドロフラン(56mL)及びジメチルホルムアミド(56mL)を加え、0℃に冷却した後、撹拌した。その後、そこへ、化合物CM27−stg4(16.1g)を加えた。その後、そこへ、テトラヒドロフラン(56mL)に溶解させた化合物CM27−stg5b(14.0g、特表2014−506609号公報記載の方法で合成)を1時間かけて滴下し、3時間撹拌した。得られた反応液を、10℃で12時間撹拌した。その後、そこへ、トルエン(140mL)及びイオン交換水(140mL)を加え、撹拌した。得られた溶液を分液し、得られた有機層にイオン交換水(140mL)を加えて洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、シリカゲル(26g)及びセライト(14g)を敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を濃縮することで、油状物を得た。得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びクロロホルムの混合溶媒)で精製する操作を複数回行った後、ヘキサンで懸濁撹拌し、ろ過した。得られた固体を50℃で減圧乾燥させることにより、化合物CM27−stg5(22.3g、白色固体)を得た。化合物CM27−stg5のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(ESI,positive):m/z=1025[M+K]
H−NMR(CDCl, 300MHz) δ(ppm):0.51−0.57(4H,m), 0.85(6H,t), 0.94(12H,s), 1.24(12H,s),1.47−1.52(6H,m), 1.69(1H,dd), 2.22−2.33(4H,m), 2.45(4H,t), 2.65(1H,d),3.23(1H,dd), 3.93−3.43(1H,m), 6.64(2H,s),6.80(2H,d), 6.85(1H,d), 6.96(1H,d), 7.14−7.23(6H,m), 7.27(2H,t), 7.42(2H,d),7.52(2H,d),7.70(2H,d).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物CM27−stg5(22.0g)、ビスピナコラートジボロン(14.1g)、酢酸カリウム(13.1g)及びジメトキシエタン(220mL)を加え、撹拌した。その後、そこへ、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加体(0.7g)を加え、90℃で15時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、トルエン(220mL)及びセライト(11g)を加え、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を濃縮した後、ヘキサンで懸濁撹拌し、ろ過した。得られた固体にトルエン(218mL)及び活性炭(14g)を加え、1時間撹拌した後、シリカゲル(28g)及びセライト(84g)を敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を濃縮することで、固体を得た。得られた固体を、トルエン及びヘキサンの混合溶媒で再結晶し、得られた固体を50℃で減圧乾燥させることにより、化合物CM27(18.6g、白色固体)を得た。化合物CM27のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(ESI,positive):m/z=1101[M+NH
H−NMR(CDCl, 300MHz) δ(ppm):0.48−0.57(4H,m), 0.86(6H,t), 0.93(9H,s), 1.23(10H,s), 1.31(24H, s),1.46−1.53(9H,m), 1.70(1H,dd), 2.27−2.43(10H,m), 2.64(1H,d), 3.22(1H,dd), 3.42(1H,m),6.70(2H,s), 6.75(2H,d), 6.83(1H,d), 6.94(1H,d), 7.12−7.30(6H,m), 7.56(2H,s), 7.67−7.79(6H,m).
<合成例11> 化合物CM28の合成
Figure 0006881430
撹拌器を備えたフラスコ内の気体を窒素ガスで置換した後、化合物CM28−stg0(64.6g)及びテトラヒドロフラン(615ml)を加え、−70℃に冷却した。そこへ、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6M、218ml)を1時間かけて滴下した後、−70℃で2時間撹拌した。そこへ、フルオレノン(42.1g)を数回に分けて加えた後、−70℃で2時間撹拌した。そこへ、メタノール(40ml)を1時間かけて滴下した後、室温まで昇温した。その後、減圧濃縮して溶媒を留去し、トルエン及び水を加えた。その後、水層を分離し、得られた有機層をさらに水で洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラム(展開溶媒 ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒)を用いて精製することで、無色油状物として化合物CM28−stg1を71g得た。得られた化合物CM28−stg1のHPLC面積百分率値(UV254nm)は97.5%であった。この操作を繰り返し行うことで、化合物CM28−stg1の必要量を得た。
H−NMR(CDCl,300MHz) δ(ppm):2.43(1H,s),3.07−3.13(4H,m),6.95(1H,d),7.07(1H,S),7.18−7.28(3H,m),7.28−7.40(4H,m),7.66(2H,s).
撹拌器を備えたフラスコ内の気体を窒素ガスで置換した後、化合物CM28−stg1(72.3g)、トルエン(723ml)及びトリエチルシラン(118.0g)を加え、70℃に昇温した。そこへ、メタンスルホン酸(97.7g)を1.5時間かけて滴下した後、70℃で0.5時間撹拌した。その後、室温まで冷却し、トルエン(1L)及び水(1L)を加えた後、水層を分離した。得られた有機層を、水、5重量%炭酸水素ナトリウム水、水の順番で洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮して、得られた粗生成物をトルエン及びエタノールの混合溶液で再結晶することで、白色固体として化合物CM28−stg2を51.8g得た。得られた化合物CM28−stg2のHPLC面積百分率値(UV254nm)は99.5%以上であった。この操作を繰り返し行うことで、化合物CM28−stg2の必要量を得た。
H−NMR(CDCl,300MHz) δ(ppm):3.03−3.14(4H,m),4.99(1H,s),6.68(1H,s),6.92−7.01(2H,m),7.20−7.28(2H,m),7.29−7.38(4H,m),7.78(2H,d).
撹拌器を備えたフラスコ内の気体を窒素ガスで置換した後、水素化ナトリウム(60重量%、流動パラフィンに分散)(10.9g)、テトラヒドロフラン(268ml)及び1−ブロモ−6−クロロへキサン(198.3g)を加えた。その後、フラスコ全体を遮光し、0〜5℃に冷却した。そこへ、化合物CM28−stg2(67.0g)及びテトラヒドロフラン(330ml)の混合液を2.5時間かけて加えた後、50℃まで昇温し、50℃で6時間撹拌した。そこへ、ヘプタン(536ml)及び水(268ml)を加え、水層を分離した。得られた有機層を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加えた。得られた混合液をろ過して、得られたろ液を減圧濃縮することで粗生成物を得た。得られた粗生成物をイソプロパノールで再結晶した後、得られた結晶をトルエン及びヘプタンの混合液に溶解させ、活性炭(9.6g)を加えた。得られた混合液をろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をトルエン及びヘプタンの混合液で再結晶することで、白色固体として化合物CM28−stg3を81.0g得た。得られた化合物CM28−stg3のHPLC面積百分率値(UV254nm)は99.5%であった。この操作を繰り返し行うことで、化合物CM28−stg3の必要量を得た。
H−NMR(CDCl,300MHz) δ(ppm):0.71−0.83(2H,m),1.27(4H,t),1.58−1.68(2H,m),2.49−2.54(2H,m),3.08−3.19(4H,m),3.49(2H,t),6.89(1H,s),6.94(1H,d),7.07(1H,d),7.25−7.44(6H,m),7.83(2H,d).
撹拌器を備えたフラスコ内の気体を窒素ガスで置換した後、化合物CM28−stg3(124.4g)、ヨウ化ナトリウム(385.5g)及びアセトン(786ml)を加えた後、還流温度まで昇温し、還流温度で34時間撹拌した。その後、室温まで冷却し、得られた混合液にヘプタン、トルエン及び水を加えた後、水層を分離した。得られた有機層を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加えた。得られた混合液をろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することで粗生成物を得た。得られた粗生成物を、ヘプタン及びイソプロパノールの混合液で再結晶することで、白色固体として化合物CM28−stg4を143g得た。得られた化合物CM28−stg4のHPLC面積百分率値(UV254nm)は99.4%であった。
H−NMR(CDCl,300MHz) δ(ppm):0.71−0.83(2H,m),1.20−1.36(4H,m),1.60−1.70(2H,m),2.48−2.54(2H,m),3.13−3.18(6H,m),6.89(1H,s),6.94(1H,d),7.07(1H,d),7.25−7.44(6H,m),7.83(2H,d).
撹拌器を備えたフラスコ内の気体を窒素ガスで置換した後、水素化ナトリウム(60重量%、流動パラフィンに分散)(1.0g)、テトラヒドロフラン(42.5ml)、N,N−ジメチルホルムアミド(42.5ml)及び化合物CM28−stg4(10.8g)を加えた。
その後、フラスコ全体を遮光し、0〜5℃に冷却した。そこへ、特表2014−506609号公報記載の合成法に従い合成した化合物CM27−stg5b(10.6g)及びテトラヒドロフラン(42.5ml)の混合液を1時間かけて加えた後、0〜5℃で4時間撹拌した。
得られた反応混合物を室温まで昇温した後、トルエン(106ml)及び水(106ml)を加え、水層を分離した。得られた有機層を水で洗浄した後、硫酸ナトリウムを加えた。得られた混合液を、シリカゲルを敷き詰めたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することで粗生成物を得た。得られた粗生成物を、酢酸エチル及びアセトニトリルの混合液で再結晶する操作を繰り返すことで、白色固体として化合物CM28−stg5を14.3g得た。得られた化合物CM28−stg5のHPLC面積百分率値(UV254nm)は99.5%以上であった。
LC−MS(positive)m/z:955([M+K]
H−NMR(CDCl,300MHz) δ(ppm):0.56−0.65(4H,m),0.90−1.32(22H,m),1.54−1.58(4H,m),2.34−2.42(4H,m),2.52(4H,t),3.12(4H,d),6.74(2H,s),6.85(1H,s),6.92(2H,d),7.00−7.05(1H,m),7.19(2H,d),7.26−7.41(6H,m),7.53(2H,d),7.65(2H,d),7.80(2H,d).
撹拌器を備えたフラスコ内の気体を窒素ガスで置換した後、化合物CM28−stg5(14.3g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(PdCl(dppf)・CHCl、0.51g)、ビスピナコラートジボロン(9.5g)、酢酸カリウム(9.3g)及び1,2−ジメトキシエタン(143ml)を加え、還流温度まで昇温した後、還流温度で12時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却した後、トルエン(143ml)を加え、セライトを敷き詰めたろ過器でろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することで粗生成物を得た。得られた粗生成物を、トルエン(173ml)及びヘプタン(173ml)の混合液に溶解させた後、活性炭(4.6g)を加え、シリカゲル及びセライトを敷き詰めたろ過器でろ過した。得られたろ液を減圧濃縮して、得られた残渣を、酢酸エチル及びアセトニトリルの混合液で再結晶する操作を繰り返すことで、白色固体として化合物CM28を11.2g得た。得られた化合物CM28のHPLC面積百分率値(UV254nm)は99.5%であった。
LC−MS(positive)m/z:1031([M+NH
H−NMR(CDCl,300MHz) δ(ppm):0.50−0.68(4H,m),0.90−1.00(10H,m),1.31−1.58(40H,m),2.34−2.53(8H,m),3.12(4H,s),6.76(2H,s),6.83(1H,s),6.90(2H,d),6.98−7.04(1H,m),7.17(2H,d),7.27(2H,t),7.37(2H,t),7.55(2H,s),7.77−7.83(6H,m).
<合成例12> 化合物CM29及び化合物CM30の合成
化合物CM29及び化合物CM30は、下記文献に記載された方法に従って合成し、99.5%以上のHPLC面積百分率値を示したものを用いた。
化合物CM29:特開2011−105701号公報
化合物CM30:特開2008−179617号公報
Figure 0006881430
<実施例1> 高分子化合物P1の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM7(1.00412g)、化合物CM5(0.2141g)、化合物CM12(1.1087g)、化合物CM10(0.0847g)、ジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.60mg)及びトルエン(32mL)を加え、90℃に加熱した。
(工程2)反応液に、16重量%水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液(21.2g)を滴下し、7時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(98.7mg)及びジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(1.79mg)を加え、14.5時間還流させた。
(工程4)その後、冷却後、得られた反応液を、10重量%塩酸水溶液で2回、3重量%アンモニア水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。得られた沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P1を1.30g得た。高分子化合物P1のポリスチレン換算の数平均分子量は3.9×104であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は1.3×105であった。
高分子化合物P1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM7から誘導される構成単位と、化合物CM5から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位と、化合物CM10から誘導される構成単位とが、50:10:39.4:1.2のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例2> 高分子化合物P2の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.2655g)、化合物CM2(0.6009g)、化合物CM3(0.1675g)、化合物CM12(0.9919g)、化合物CM11(0.1669g)、ジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(1.32mg)及びトルエン(31mL)を加え、90℃に加熱した。
(工程2)反応液に、16重量%水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液(20.7g)を滴下し、6時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(73.2mg)及びジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(1.32mg)を加え、14.5時間還流させた。
(工程4)その後、冷却後、得られた反応液を、10重量%塩酸水溶液で2回、3重量%アンモニア水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。得られた沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P2を1.27g得た。高分子化合物P2のポリスチレン換算の数平均分子量は4.7×104であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は2.6×105であった。
高分子化合物P2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、10:30:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例3> 高分子化合物P3の合成
実施例2における(工程1)を、「反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.1775g)、化合物CM2(0.4006g)、化合物CM3(0.1116g)、化合物CM13(1.2146g)、化合物CM11(0.1113g)、ジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(2.64mg)及びトルエン(32mL)を加え、90℃に加熱した。」、(工程2)を、「反応液に、16重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(21.3g)を滴下し、8時間還流させた。」、(工程3)を、「反応後、そこに、フェニルボロン酸(48.8mg)及びジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(0.88mg)を加え、14.5時間還流させた。」とする以外は、実施例2と同様にすることで、高分子化合物P3を1.34g得た。高分子化合物P3のMnは3.6×104であり、Mwは1.3×105であった。
高分子化合物P3は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM13から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、10:30:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例4> 高分子化合物P4の合成
実施例2における(工程1)を、「反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.2594g)、化合物CM2(0.6009g)、化合物CM3(0.1675g)、化合物CM14(0.8851g)、化合物CM11(0.1669g)、ジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(1.32mg)及びトルエン(29mL)を加え、90℃に加熱した。」、(工程2)を、「反応液に、16重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(19.2g)を滴下し、4時間還流させた。」とする以外は、実施例2と同様にすることで、高分子化合物P4を1.20g得た。高分子化合物P4のMnは5.3×104であり、Mwは4.1×105であった。
高分子化合物P4は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM14から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、10:30:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例5> 高分子化合物P5の合成
実施例2における(工程1)を、「反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.2252g)、化合物CM2(0.5007g)、化合物CM3(0.1396g)、化合物CM15(1.0202g)、化合物CM11(0.1391g)、ジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.30mg)及びトルエン(29mL)を加え、90℃に加熱した。」、
(工程2)を、「反応液に、16重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(18.3g)を滴下し、8時間還流させた。」,(工程3)を、「反応後、そこに、フェニルボロン酸(61.0mg)及びジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(1.10mg)を加え、14.5時間還流させた。」とする以外は、実施例2と同様にすることで、高分子化合物P5を1.11g得た。高分子化合物P5のMnは3.1×104であり、Mwは9.2×104であった。
高分子化合物P5は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM15から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、10:30:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例6> 高分子化合物P6の合成
実施例2における(工程1)を、「反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.2593g)、化合物CM2(0.6009g)、化合物CM3(0.1676g)、化合物CM16(0.9438g)、化合物CM11(0.1669g)、ジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(1.32mg)及びトルエン(30mL)を加え、90℃に加熱した。」、(工程2)を、「反応液に、16重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(20.0g)を滴下し、4時間還流させた。」とする以外は、実施例2と同様にすることで、高分子化合物P6を1.22g得た。高分子化合物P6のMnは6.5×104であり、Mwは4.9×105であった。
高分子化合物P6は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM16から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、10:30:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例13> 高分子化合物P7の合成
高分子化合物P7は、化合物CM7、化合物CM5、化合物CM17、化合物CM10を用いて、国際公開第00/0053656号記載の方法に準じてSuzukiカップリング反応により合成した。高分子化合物P7のポリスチレン換算の数平均分子量は3.5×104であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は1.4×105であった。
高分子化合物P7は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM7から誘導される構成単位と、化合物CM5から誘導される構成単位と、化合物CM17から誘導される構成単位と、化合物CM10から誘導される構成単位とが、50:10:39.4:1.2のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例14> 高分子化合物P8の合成
実施例2における(工程1)を、「反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.1989g)、化合物CM2(0.4607g)、化合物CM3(0.1284g)、化合物CM17(1.1927g)、化合物CM11(0.1280g)、ジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(1.01mg)及びトルエン(32mL)を加え、90℃に加熱した。」、
(工程2)を、「反応液に、16重量%水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液(21.5g)を滴下し、4時間還流させた。」、(工程3)を、「反応後、そこに、フェニルボロン酸(56.1mg)及びジクロロビス(トリス−o‐メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(1.01mg)を加え、14.5時間還流させた。」とする以外は、実施例2と同様にすることで、高分子化合物8を1.35g得た。高分子化合物8のMnは4.7×104であり、Mwは3.2×105であった。
高分子化合物8は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM17から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、10:30:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例15> 高分子化合物P9の合成
高分子化合物P9は、化合物M1、化合物CM6、化合物CM9を用いて、国際公開第00/0053656号記載の方法に準じてSuzukiカップリング反応により合成した。化合物M1は、東京化成工業株式会社より購入したものを、再結晶により精製した後に用いた。
Figure 0006881430
高分子化合物P9のポリスチレン換算の数平均分子量は1.2×104であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は1.8×105であった。
高分子化合物P9は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物CM6から誘導される構成単位と、化合物CM9から誘導される構成単位とが、16:50:34のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例16> 高分子化合物P10の合成
高分子化合物P10は、化合物CM7、化合物CM4、化合物CM8を用いて、国際公開第2015/008851号記載の方法に従ってSuzukiカップリング反応により合成した。高分子化合物P10のポリスチレン換算の数平均分子量は8.8×104であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は2.1×105であった。
高分子化合物P10は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM7から誘導される構成単位と、化合物CM4から誘導される構成単位と、化合物CM8から誘導される構成単位とが、50:26:24のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例17> 高分子化合物P12の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM18(9.23g)、化合物CM7(4.58g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.6mg)及びトルエン(175mL)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)その後、そこに、12重量%炭酸ナトリウム水溶液(40.3mL)を滴下し、29時間還流させた。
(工程3)その後、そこに、フェニルボロン酸(0.47g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.7mg)を加え、14時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、メタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。沈殿物をろ取し、メタノール、水で洗浄後、乾燥させることにより得た固体をクロロホルムに溶解させ、予めクロロホルムを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。得られた精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P11(7.15g)を得た。高分子化合物P11のMnは3.2×104、Mwは6.0×104であった。
高分子化合物P11は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM18から誘導される構成単位と、化合物CM7から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
(工程5)反応容器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、高分子化合物P11(3.1g)、テトラヒドロフラン(130mL)、メタノール(66mL)、水酸化セシウム一水和物(2.1g)及び水(12.5mL)を加え、60℃で3時間撹拌した。
(工程6)その後、そこに、メタノール(220mL)を加え、2時間攪拌した。得られた反応混合物を濃縮した後、イソプロピルアルコールに滴下し、攪拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P12(3.5g)を得た。高分子化合物P12の1H-NMR解析により、高分子化合物P11中のエチルエステル部位のシグナルが消失し、反応が完結したことを確認した。
高分子化合物P12は、高分子化合物P11の仕込み原料の量から求めた理論値では、下記式で表される構成単位と、化合物CM7から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
Figure 0006881430
<実施例7> 高分子化合物P13の合成
単量体として化合物CM27、化合物CM3、化合物CM12及び化合物CM11を用いて、実施例1に準じて、高分子化合物P13を1.46g得た。高分子化合物P13のポリスチレン換算の数平均分子量は5.1×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は3.3×10であった。
高分子化合物P13は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM27から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、40:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例8> 高分子化合物P14の合成
単量体として化合物CM1、化合物CM25、化合物CM26、化合物CM12、化合物CM11を用いて実施例1に準じて、高分子化合物P14を1.11g得た。高分子化合物P14のポリスチレン換算の数平均分子量は5.5×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は4.9×10であった。
高分子化合物P14は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM25から誘導される構成単位と、化合物CM26から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、10:30:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例9> 高分子化合物P15の合成
単量体として化合物CM28、化合物CM3、化合物CM12、化合物CM29を用いて実施例1に準じて、高分子化合物P15を1.09g得た。高分子化合物P15のポリスチレン換算の数平均分子量は4.3×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は3.5×10であった。
高分子化合物P15は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM28から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位と、化合物CM29から誘導される構成単位とが、40:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例10> 高分子化合物P16の合成
単量体として化合物CM28、化合物CM3、化合物CM12、化合物CM11を用いて実施例1に準じて、高分子化合物P16を5.2g得た。高分子化合物P16のポリスチレン換算の数平均分子量は5.3×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は3.1×10であった。
高分子化合物P16は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM28から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、40:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例18> 高分子化合物P17の合成
単量体として化合物CM28、化合物CM3、化合物CM12を用いて実施例1に準じて、高分子化合物P17を1.22g得た。高分子化合物P17のポリスチレン換算の数平均分子量は6.7×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は4.4×10であった。
高分子化合物P17は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM28から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位とが、40:10:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例19> 高分子化合物P18の合成
単量体として化合物CM27、化合物CM3、化合物CM17、化合物CM11を用いて実施例1に準じて、高分子化合物P18を1.48g得た。高分子化合物P18のポリスチレン換算の数平均分子量は4.4×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は2.8×10であった。
高分子化合物P18は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM27から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM17から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、40:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例20> 高分子化合物P19の合成
単量体として化合物CM1、化合物CM25、化合物CM26、化合物CM17、化合物CM11を用いて実施例1に準じて、高分子化合物P19を63.8g得た。高分子化合物P19のポリスチレン換算の数平均分子量は5.1×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は4.0×10であった。
高分子化合物P19は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM25から誘導される構成単位と、化合物CM26から誘導される構成単位と、化合物CM17から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位とが、10:30:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例21> 高分子化合物P20の合成
単量体として化合物CM28、化合物CM3、化合物CM17、化合物CM29を用いて実施例1に準じて、高分子化合物P20を1.40g得た。高分子化合物P20のポリスチレン換算の数平均分子量は4.0×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は3.4×10であった。
高分子化合物P20は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM28から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM17から誘導される構成単位と、化合物CM29から誘導される構成単位とが、40:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例22> 高分子化合物P21の合成
単量体として化合物CM28、化合物CM3、化合物CM17用いて実施例1に準じて、高分子化合物P21を2.56g得た。高分子化合物P21のポリスチレン換算の数平均分子量は4.5×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は3.1×10であった。
高分子化合物P21は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM28から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM17から誘導される構成単位とが、40:10:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例D1> 発光素子D1の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P1を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、高分子化合物P9、化合物CM19及び化合物CM20(高分子化合物P9/化合物CM19/化合物CM20=59質量%/40質量%/1質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。
(陰極の形成)
第1の発光層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D1を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は15.1%であった。結果を表4に示す。
<実施例D2> 発光素子D2の作製及び評価
実施例D1の(第1の発光層の形成)において、高分子化合物P9、化合物CM19及び化合物CM20の比率が、高分子化合物P9/化合物CM19/化合物CM20=64質量%/35質量%/1質量%である組成物を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D2を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は15.8%であった。結果を表4に示す。
<実施例D3> 発光素子D3の作製及び評価
実施例D1の(第1の発光層の形成)において、高分子化合物P9の代わりに高分子化合物P10を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は15.4%であった。結果を表4に示す。
<実施例D4> 発光素子D4の作製及び評価
実施例D2の(第1の発光層の形成)において、高分子化合物P9の代わりに高分子化合物P10を用いた以外は、実施例D2と同様にして、発光素子D4を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は16.5%であった。結果を表4に示す。
<実施例D5> 発光素子D5の作製及び評価
実施例D1の(第1の発光層の形成)において、化合物CM19の代わりに化合物CM22を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D5作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は16.3%であった。結果を表4に示す。
<比較例CD1> 発光素子CD1の作製及び評価
実施例D1の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P7を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は13.3%であった。結果を表4に示す。
<比較例CD2> 発光素子CD2の作製及び評価
実施例D2の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P7を用いた以外は、実施例D2と同様にして、発光素子CD2を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は13.9%であった。結果を表4に示す。
Figure 0006881430
<実施例D6> 発光素子D6の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P1を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、以下の化合物HM−1、化合物CM22及び化合物CM21(化合物HM−1/化合物CM22/化合物CM21=74質量%/25質量%/1質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。化合物HM−1は、Luminescence Technology社より購入したものを用いた。
Figure 0006881430
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D6を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D6に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は18.4%であった。結果を表5に示す。
<実施例D7> 発光素子D7の作製及び評価
実施例D6の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2を用いた以外は、実施例D6と同様にして、発光素子D7を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は18.8%であった。結果を表5に示す。
<実施例D8> 発光素子D8の作製及び評価
実施例D6の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P3を用いた以外は、実施例D6と同様にして、発光素子D8を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は15.7%であった。結果を表5に示す。
<実施例D9> 発光素子D9の作製及び評価
実施例D6の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P4を用いた以外は、実施例D6と同様にして、発光素子D9を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は14.5%であった。結果を表5に示す。
<実施例D10> 発光素子D10の作製及び評価
実施例D6の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P5を用いた以外は、実施例D6と同様にして、発光素子D10を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は17.3%であった。結果を表5に示す。
<実施例D11> 発光素子D11の作製及び評価
実施例D6の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P6を用いた以外は、実施例D6と同様にして、発光素子D11を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は16.1%であった。結果を表5に示す。
<比較例CD3> 発光素子CD3の作製及び評価
実施例D6の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P7を用いた以外は、実施例D6と同様にして、発光素子CD3を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は13.4%であった。結果を表5に示す。
<比較例CD4> 発光素子CD4の作製及び評価
実施例D6の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P8を用いた以外は、実施例D6と同様にして、発光素子CD4を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は10.4%であった。結果を表5に示す。
Figure 0006881430
<実施例D12> 発光素子D12の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P2を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、以下の化合物HM−2、化合物CM22及び化合物CM21(化合物HM−2/化合物CM22/化合物CM21=74質量%/25質量%/1質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。化合物HM−2は、Luminescence Technology社より購入したものを用いた。
Figure 0006881430
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D12を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D12に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は9.88%であった。結果を表6に示す。
<比較例CD5> 発光素子CD5の作製及び評価
実施例D12の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P2に代えて、高分子化合物P8を用いた以外は、実施例D12と同様にして、発光素子CD5を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は2.45%であった。結果を表6に示す。
Figure 0006881430
<実施例D13> 発光素子D13の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P1を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
クロロベンゼンに、化合物HM−1、FIrpic及び化合物CM21(化合物HM−1/FIrpic/化合物CM21=74質量%/25質量%/1質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。FIrpicは、Luminescence Technology社より購入したものを用いた。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D13を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D13に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は13.5%であった。結果を表7に示す。
<比較例CD6> 発光素子CD6の作製及び評価
実施例D13の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P7を用いた以外は、実施例D13と同様にして、発光素子CD6を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は7.02%であった。結果を表7に示す。
Figure 0006881430
<実施例D14> 発光素子D14の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P1を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、以下の化合物HM−1、化合物CM23及び化合物CM21(化合物HM−1/化合物CM23/化合物CM21=74質量%/25質量%/1質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D14を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D14に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は16.7%であった。結果を表8に示す。
<比較例CD7> 発光素子CD7の作製及び評価
実施例D14の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2を用いた以外は、実施例D14と同様にして、発光素子CD7を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は13.3%であった。結果を表8に示す。
Figure 0006881430
<実施例D15> 発光素子D15の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P2を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、以下の化合物HM−1、化合物CM24及び化合物CM21(化合物HM−1/化合物CM24/化合物CM21=74質量%/25質量%/1質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D15を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D15に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は16.2%であった。結果を表9に示す。
<実施例D16> 発光素子D16の作製及び評価
実施例D15の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P2に代えて、高分子化合物P3を用いた以外は、実施例D15と同様にして、発光素子D16を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は19.8%であった。結果を表9に示す。
<実施例D17> 発光素子D17の作製及び評価
実施例D15の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P2に代えて、高分子化合物P4を用いた以外は、実施例D15と同様にして、発光素子D17を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は16.8%であった。結果を表9に示す。
<比較例CD8> 発光素子CD8の作製及び評価
実施例D15の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P2に代えて、高分子化合物P8を用いた以外は、実施例D15と同様にして、発光素子CD8を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は15.0%であった。結果を表9に示す。
Figure 0006881430
<実施例D18> 発光素子D18の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P13を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、化合物HM−1、化合物CM22及び化合物CM21(化合物HM−1/化合物CM22/化合物CM21=74質量%/25質量%/1質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D18を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D18に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は15.6%であった。結果を表10に示す。
<実施例D19> 発光素子D19の作製及び評価
実施例D18の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P13に代えて、高分子化合物P14を用いた以外は、実施例D18と同様にして、発光素子D19を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は16.1%であった。結果を表10に示す。
<比較例CD9> 発光素子CD9の作製及び評価
実施例D18の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P13に代えて、高分子化合物P18を用いた以外は、実施例D18と同様にして、発光素子CD9を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は9.9%であった。結果を表10に示す。
<比較例CD10> 発光素子CD10の作製及び評価
実施例D18の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P13に代えて、高分子化合物P19を用いた以外は、実施例D18と同様にして、発光素子CD10を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は9.9%であった。結果を表10に示す。
Figure 0006881430
<実施例D20> 発光素子D20の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P15を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、化合物HM−1、化合物CM22及び化合物CM21(化合物HM−1/化合物CM22/化合物CM21=74質量%/25質量%/1質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D20を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D20に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は16.6%であった。結果を表11に示す。
<比較例CD11> 発光素子CD11の作製及び評価
実施例D18の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P15に代えて、高分子化合物P20を用いた以外は、実施例D20と同様にして、発光素子CD11を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は11.4%であった。結果を表11に示す。
Figure 0006881430
<実施例D21> 発光素子D21の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P16を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、化合物HM−1及び化合物CM22(化合物HM−1/化合物CM22=75質量%/25質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D21を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D21に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は18.6%であった。結果を表12に示す。
<実施例D22> 発光素子D22の作製及び評価
実施例D21の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P16に代えて、高分子化合物P17及び化合物CM30(高分子化合物P17/化合物CM30=90質量%/10質量%)用いた以外は、実施例D21と同様にして、発光素子D22を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は10.1%であった。結果を表12に示す。
<比較例CD12> 発光素子CD12の作製及び評価
実施例D21の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P16に代えて、高分子化合物P21及び化合物CM30(高分子化合物P21/化合物CM30=90質量%/10質量%)用いた以外は、実施例D21と同様にして、発光素子CD12を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は7.3%であった。結果を表12に示す。
Figure 0006881430
<実施例D23> 発光素子D23の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業株式会社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、ホットプレート上で50℃、3分間加熱して溶媒を揮発させ、続けてホットプレート上で230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物P16を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
トルエンに、化合物HM−1及びFIrpic(化合物HM−1/FIrpic=75質量%/25質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物P12を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D23を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D23に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は9.5%であった。結果を表13に示す。
<実施例D24> 発光素子D24の作製及び評価
実施例D21の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P16に代えて、高分子化合物P17及び化合物CM30(高分子化合物P17/化合物CM30=90質量%/10質量%)用いた以外は、実施例D23と同様にして、発光素子D24を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は5.9%であった。結果を表13に示す。
<比較例CD13> 発光素子CD13の作製及び評価
実施例D23の(第2の発光層の形成)において、高分子化合物P16に代えて、高分子化合物P21及び化合物CM30(高分子化合物P21/化合物CM30=90質量%/10質量%)用いた以外は、実施例D23と同様にして、発光素子CD13を作製し、電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における外部量子効率は2.4%であった。結果を表13に示す。
Figure 0006881430
本発明の実施形態によれば、外部量子効率に優れる発光素子を提供することができる。また、本発明の実施形態によれば、外部量子収率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物を提供することができる。

Claims (13)

  1. 陽極と、
    陰極と、
    前記陽極及び前記陰極の間に設けられた第1の発光層と、
    前記陽極及び前記陰極の間に設けられた第2の発光層とを有し、
    前記第2の発光層が、式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物、及び、前記高分子化合物の架橋体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、発光素子であって、
    前記式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物又は前記高分子化合物の架橋体が、更に燐光発光性構成単位を含むか、あるいは、
    前記第2の発光層が、更に燐光発光性化合物を含有する、前記発光素子
    Figure 0006881430
    [式中、
    1、a2及びa3は、それぞれ独立に、0以上5以下の整数を表す。a3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    環S1は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環はRA1以外の置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    A1は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArA1は、アリーレン基、又は、2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArA2、ArA3及びArA4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArA2、ArA3及びArA4が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    A3、RA4、RA5及びRA6は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RA4、RA5及びRA6が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  2. 前記式(1)で表される構成単位が、式(1a)で表される構成単位である、請求項1に記載の発光素子。
    Figure 0006881430
    [式中、
    1、a2、a3、ArA2、ArA3、ArA4、環S1、RA1、RA3、RA4、RA5及びRA6は、前記と同じ意味を表す。
    環S2は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環はRA2以外の置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    A2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  3. 前記第1の発光層が、燐光発光性化合物を含有する、請求項1又は2に記載の発光素子。
  4. 前記第1の発光層が、式(H−1)で表される化合物を更に含有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 0006881430
    [式中、
    ArH1及びArH2は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    H1及びnH2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
    H3は、0〜10の整数を表す。
    H1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、−[C(RH112]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nH11は、1以上10以下の整数を表す。RH11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
    H2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。LH21は、単結合、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  5. 式(1)で表される構成単位と燐光発光性構成単位とを含む高分子化合物。
    Figure 0006881430
    [式中、
    1、a2及びa3は、それぞれ独立に、0以上5以下の整数を表す。a3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    環S1は、芳香族炭化水素環を表し、この環はRA1以外の置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    A1は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArA1は、アリーレン基、又は、2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArA2、ArA3及びArA4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArA2、ArA3及びArA4が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    A3、RA4、RA5及びRA6は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RA4、RA5及びRA6が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  6. 前記式(1)で表される構成単位が、式(1a)で表される構成単位である、請求項に記載の高分子化合物。
    Figure 0006881430
    [式中、
    1、a2、a3、ArA2、ArA3、ArA4、環S1、RA1、RA3、RA4、RA5及びRA6は、前記と同じ意味を表す。
    環S2は、芳香族炭化水素環を表し、この環はRA2以外の置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    A2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  7. 前記燐光発光性構成単位が、式(1G)、式(2G)、式(3G)又は式(4G)で表される構成単位である、請求項又はに記載の高分子化合物。
    Figure 0006881430
    [式中、
    1Gは、燐光発光性化合物から1個の水素原子を取り除いてなる基を表す。
    1は、酸素原子、硫黄原子、−N(RA)−で表される基、−C(RB2−で表される基、−C(RB)=C(RB)−で表される基、−C≡C−で表される基、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRBは、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。L1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    a1は0〜10の整数を表す。]
    Figure 0006881430
    [式中、
    1Gは、前記と同じ意味を有する。
    2及びL3は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、−N(RA)−で表される基、−C(RB2−で表される基、−C(RB)=C(RB)−で表される基、−C≡C−で表される基、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RA及びRBは、前記と同じ意味を有する。
    b1及びnc1は、それぞれ独立に、0〜10の整数を表す。複数存在するnb1は、同一でも異なっていてもよい。
    Ar1Mは、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 0006881430
    [式中、
    2Gは、燐光発光性化合物から2個の水素原子を取り除いてなる基を表す。
    2及びnb1は、前記と同じ意味を有する。]
    Figure 0006881430
    [式中、
    3Gは、燐光発光性化合物から3個の水素原子を取り除いてなる基を表す。
    2及びnb1は、前記と同じ意味を有する。]
  8. 前記燐光発光性化合物が、式(2)で表される化合物である、請求項に記載の高分子化合物。
    Figure 0006881430
    [式中、
    2は、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
    3は1以上の整数を表し、n4は0以上の整数を表し、n3+n4は2又は3である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n3+n4は3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n3+n4は2である。
    及びEは、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。但し、E及びEの少なくとも一方は炭素原子である。
    環L1は、芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環L1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    環L2は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環L2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    環L1が有していてもよい置換基と環L2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    3−G2−A4は、アニオン性の2座配位子を表す。A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。G2は、単結合、又は、A3及びA4とともに2座配位子を構成する原子団を表す。A3−G2−A4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
  9. 前記環L1が、ピリジン環、ピリミジン環、イソキノリン環又はキノリン環であり、かつ、前記環L2が、ベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環である、請求項に記載の高分子化合物。
  10. 前記式(2)で表される燐光発光性化合物が、式(2−B1)、式(2−B2)、式(2−B3)、式(2−B4)又は式(2−B5)で表される燐光発光性化合物である、請求項に記載の発光素子。
    Figure 0006881430
    [式中、
    2、n3、n4及びA3−G2−A4は、前記と同じ意味を表す。
    11及びn12は、それぞれ独立に、1以上の整数を表し、n11+n12は2又は3である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n11+n12は3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n11+n12は2である。
    11B、R12B、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R21B、R22B、R23B及びR24Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11B、R12B、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R21B、R22B、R23B及びR24Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R13BとR15B、R15BとR16B、R16BとR17B、R17BとR18B、R18BとR21B、R11BとR21B、R21BとR22B、R22BとR23B、及び、R23BとR24Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。]
  11. 前記R11B、前記R12B、前記R13B、前記R14B、前記R21B、前記R22B、前記R23B及び前記R24Bのうちの少なくとも1つが、式(D−A)、式(D−B)又は式(D−C)で表される基である、請求項10に記載の高分子化合物。
    Figure 0006881430
    [式中、
    DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0〜10の整数を表す。
    DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 0006881430
    [式中、
    DA1、mDA2、mDA3、GDA、ArDA1、ArDA2、ArDA3及びTDAは、前記と同じ意味を表す。
    DA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、それぞれ独立に、0〜10の整数を表す。
    ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 0006881430
    [式中、
    DA1、ArDA1及びTDAは、前記と同じ意味を有する。]
  12. 前記式(1)で表される構成単位を含む高分子化合物が、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位を含む、請求項〜1のいずれか一項に記載の高分子化合物。
    (架橋基A群)
    Figure 0006881430
    [式中、
    XLは、メチレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、nXLは、0〜5の整数を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。*1は結合位置を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
  13. 前記架橋構成単位が、式(3)又は式(4)で表される構成単位である、請求項1に記載の高分子化合物。
    Figure 0006881430
    [式中、
    nAは0〜5の整数を表し、nは1又は2を表す。
    Ar1は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    Aは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’−で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    Xは、前記架橋基A群から選ばれる架橋基を表す。Xが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 0006881430
    [式中、
    mAは0〜5の整数を表し、mは1〜4の整数を表し、cは0又は1を表す。mAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    Ar3は、芳香族炭化水素基、複素環基、又は、芳香族炭化水素基と複素環基とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    Ar2及びAr4は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    Ar2、Ar3及びAr4はそれぞれ、該基が結合している窒素原子に結合している該基以外の基と、直接又は酸素原子若しくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
    Aは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’’−で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。KAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    X’は、前記架橋基A群から選ばれる架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。X’が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、少なくとも1つのX’は、前記架橋基A群から選ばれる架橋基である。]
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