JP6880592B2 - 近赤外線遮蔽積層体、車両用ガラス及び車両 - Google Patents

近赤外線遮蔽積層体、車両用ガラス及び車両 Download PDF

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Description

本発明は、近赤外線遮蔽積層体、車両用ガラス及び車両に関する。
従来、自動車用などに用いられるガラスとして、2枚の板ガラス間に日射遮蔽膜を挟み込んで合わせガラスを構成し、当該合わせガラスにより入射する太陽エネルギーを遮断して冷房負荷や人の熱暑感の軽減を目的としたものが提案されている。
これらの合わせガラスは、日射透過率を所定の範囲以下にすることにより、ガラス越しに日差しを浴びた際の「じりじり感」を低減している。
日射透過率を所定の範囲以下とした合わせガラスとして、例えば、特許文献1〜3等が提案されている。
特開平7−10609号公報 特開2004−161143号公報 国際公開番号WO2003/018502
日射透過率はJIS R3106:1998に規定されており、波長300〜2500nmの光を対象としている。合わせガラスは、日射透過率を所定の範囲以下にする一方で、波長300〜2500nmのうちの可視光線領域(波長380〜750nm)の光を十分に透過する性能が望まれている。波長300〜2500nmのうちの近赤外線領域の光をカットしようとすると、近接する可視光線領域の光もカットされるおそれがある。また、日差しを浴びた際の「じりじり感」には、近赤外線領域を超える波長の光(中赤外線領域の光)が大きな影響を与えると言われている。
したがって、特許文献1〜3は、中赤外線領域の光をカットする設計が行われている。
しかし、太陽光の分光反射強度は波長約500nmをピークに減少していき、近赤外線を超える波長域では、分光反射強度の値はそれほど大きくない。
つまり、特許文献1〜3は、太陽光の分光反射強度がそれほど大きくない中赤外線領域の光をカットする設計を行っている。また、太陽光の分光反射強度からは、室内温度に大きな影響を与えるのは近赤外線領域の光であると考えられるところ、特許文献1〜3は、近赤外線領域の遮蔽に主眼を置いた設計を行っていない。
本発明は、室内温度に大きな影響を与える近赤外線を十分に遮蔽し得る近赤外線遮蔽積層体を提供することを課題とする。
本発明は、以下の近赤外線遮蔽積層体、車両用ガラス及び車両を提供する。
[1]近赤外線遮蔽層、表面材A及び表面材Bを有し、前記近赤外線遮蔽層が前記表面材Aと前記表面材Bとの間に配置されてなる近赤外線遮蔽積層体。
[2]前記表面材A及び前記表面材Bがガラスである上記[1]に記載の近赤外線遮蔽積層体。
[3]上記[2]に記載の近赤外線遮蔽積層体を有する車両用ガラス。
[4]上記[3]に記載の車両用ガラスを有する車両。
本発明の近赤外線遮蔽積層体、車両用ガラス及び車両は、室内温度に大きな影響を与える近赤外線を十分に遮蔽することができる。
本発明の近赤外線遮蔽積層体の一実施形態を示す断面図である。 本発明の近赤外線遮蔽積層体の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の近赤外線遮蔽積層体の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の近赤外線遮蔽積層体の他の実施形態を示す断面図である。 六方晶を有するタングステン系酸化物粒子の結晶構造を模式的に表す平面図である。
[近赤外線遮蔽積層体]
本発明の近赤外線遮蔽積層体は、近赤外線遮蔽層、表面材A及び表面材Bを有し、前記近赤外線遮蔽層が前記表面材Aと前記表面材Bとの間に配置されてなることを特徴とする。
なお、本明細書において、近赤外線とは、波長800〜1100nmの光のことをいう。
図1〜図4は本発明の近赤外線遮蔽積層体(100)の実施形態の一例を示す断面図である。図1〜図4において、近赤外線遮蔽積層体(100)は、近赤外線遮蔽層(10)、表面材A(21)及び表面材B(22)を有し、近赤外線遮蔽層(10)が表面材A(21)と表面材B(22)との間に配置されている。
また、図1〜図4の近赤外線遮蔽積層体(100)は、表面材A(21)と近赤外線遮蔽層(10)との間に接着性樹脂層A(31)を有している。図1〜図3の近赤外線遮蔽積層体(100)は、さらに、表面材B(22)と近赤外線遮蔽層(10)との間に接着性樹脂層B(32)を有している。
また、図1〜図4の近赤外線遮蔽積層体(100)は、接着性樹脂層A(31)と近赤外線遮蔽層(10)との間に保護層A(41)を有している。図2及び図3の近赤外線遮蔽積層体(100)は、さらに、近赤外線遮蔽層(10)と接着性樹脂層B(32)との間に保護層B(42)を有している。
また、図1及び図2の近赤外線遮蔽積層体(100)は、近赤外線遮蔽層(10)と接着性樹脂層B(32)との間に、その他の透明基材B(52)を有している。
なお、以下、単に「表面材」と記載した場合、特に言及のない限り、表面材A及び表面材Bの両方を指すものとする。同様に、単に「接着性樹脂層」と記載した場合、特に言及のない限り、接着性樹脂層A及び接着性樹脂層Bの両方を指すものとする。同様に、単に「保護層」と記載した場合、特に言及のない限り、保護層A及び保護層Bの両方を指すものとする。同様に、単に「その他の透明基材」と記載した場合、特に言及のない限り、その他の透明基材A及びその他の透明基材Bの両方を指すものとする。
<近赤外線遮蔽層>
近赤外線遮蔽層は近赤外線遮蔽機能を有する層であり、例えば、コレステリック液晶の選択反射を利用した層、近赤外線遮蔽粒子を含む層が挙げられる。
近赤外線遮蔽粒子としては、スズ、チタン、ケイ素、亜鉛、ジルコニウム、鉄、アルミニウム、クロム、コバルト、インジウム、ニッケル、銀、銅、白金、マンガン、タンタル、タングステン、バナジウム、モリブデン等の金属、これら金属の酸化物、窒化物、硫化物等が挙げられ、また、これらにアンチモンやフッ素等をドープしたものが挙げられ、さらには、これらの複合物等が挙げられる。
これらの近赤外線遮蔽粒子の中でも、可視光線透過率の低下を抑制しつつ、近赤外線領域の光を十分に遮蔽する観点から、タングステン系酸化物粒子が好適である。
タングステン系酸化物粒子としては、例えば、下記一般式(i)〜(ii)で表されるタングステン系酸化物の粒子が挙げられる。
なお、タングステンの酸化物でも、三酸化タングステン(WO)は有効な自由電子が存在しないため、近赤外線遮蔽材料としては有効ではない。一方、酸素欠損を持つ三酸化タングステンや、三酸化タングステンにNa等の陽性元素を添加したタングステンブロンズは、自由電子を有し、近赤外線遮蔽性が良好である。下記一般式(i)〜(ii)で表されるタングステン系酸化物は自由電子を有し、近赤外線の遮蔽性が良好である。
(i)
(式中、Wはタングステン、Oは酸素を示す。また、式中、z/yは2.2以上2.999以下を示す。)
(ii)
(式中、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素を示す。また、式中、Wはタングステン、Oは酸素を示す。また、式中、「x/y」は0.001以上1以下、「z/y」は2.2以上3以下を示す。)
一般式(i)のタングステン系酸化物は、z/yが2.2以上2.999以下を示すものである。z/yを2.2以上とすることにより、化学的安定性を得ることができ、z/yを2.999以下とすることにより、十分な自由電子が生成され、近赤外線領域の光を十分に遮蔽することができる。
一般式(ii)のタングステン系酸化物は、例えば、一般式(i)のタングステン系酸化物に元素Mを添加して得ることができる。
一般式(ii)のタングステン系酸化物は、z/y=3.0の場合も含めて当該W中に自由電子が生成され、近赤外線領域の光を十分に遮蔽することができる。ここで、Wに対し、上述した酸素量の制御と自由電子を生成する元素の添加とを併用することでより効率の良い近赤外線遮蔽材料を得ることができる。一般式(ii)のタングステン系酸化物は、かかる思想に基づくものである。
一般式(ii)において、x/yを0.001以上とすることにより、十分な自由電子が生成され、近赤外線領域の光を十分に遮蔽することができる。
また、元素Mの添加量が多いほど、自由電子の供給量が増加し、近赤外線遮蔽効率も上昇するが、x/yが1程度で当該効果も飽和する。また、x/yが大き過ぎると、近赤外線遮蔽層中に不純物相が生成する場合がある。このため、一般式(ii)では、x/yを1以下としている。
また、一般式(ii)のタングステン系酸化物は、z/y=3.0においても、上述した元素Mの添加によって自由電子を生成できる。化学的安定性と自由電子の生成のバランスの観点から、一般式(ii)では、z/yを2.2以上3以下としている。z/yは2.45以上3以下であることが好ましい。
一般式(ii)のタングステン系酸化物は、WO単位で形成される8面体が6個集合して六角形の空隙が構成され、当該空隙中に元素Mが配置した構造を(以下、「WO単位構造」)有することが好ましい。WO単位構造を有することにより、可視光領域の透過率及び近赤外線遮蔽効率をより向上できる。なお、一般式(ii)のタングステン系酸化物は、WO単位構造を有すれば、結晶質であっても非晶質であっても良いが、結晶質(六方晶の結晶構造)であることが好ましい。
図5に、六方晶の結晶構造の模式的な平面図を示す。図5では、符号60で示すWO単位にて形成される8面体が6個集合して六角形の空隙が構成され、当該空隙中に符号70で示す元素Mが配置して1箇の単位を構成し、この1箇の単位が多数集合して六方晶の結晶構造を構成している。
一般式(ii)において、元素Mは、六方晶の形成されやすさの観点から、イオン半径の大きな元素であることが好ましい。具体的には、元素Mは、Cs、K、Rb、Tl、In、Ba、Sn、Li、Ca、Sr及びFeから選ばれる1以上であることが好ましい。
一般式(ii)のタングステン系酸化物が六方晶の結晶構造を有する場合、元素Mは、x/yが0.2以上0.5以下となるように添加することが好ましく、0.33となるように添加することがより好ましい。x/yが0.33となることで、元素Mが六角形の空隙の全てに配置されると考えられる。
一般式(i)及び一般式(ii)等のタングステン系酸化物からなる粒子は、粒子表面に、Cu、Fe、Mn、Ni、Co、Pt、Au、Ag、Na、In、Sn、Cs及びRbから選ばれる1種類以上の元素またはその化合物が存在していることが好ましい。
タングステン系酸化物は、紫外線の照射を受けた場合に着色し、可視光線の透過率が低下する傾向にある。紫外線により着色されたタングステン系酸化物は、数日で元に戻るが、当初から着色を抑制されたものであることが望ましい。タングステン系酸化物からなる粒子の表面に上記元素またはその化合物が存在することにより、紫外線による着色を抑制できる。
近赤外線遮蔽粒子の平均一次粒子径は、可視光線透過率を向上する観点、及びヘイズ値の上昇を抑制する観点から、200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがさらに好ましい。なお、近赤外線遮蔽粒子の平均一次粒子径の下限は1nm程度である。
近赤外線遮蔽粒子の平均一次粒子径は、例えば、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。
(x1)近赤外線遮蔽層の断面をTEM又はSTEMで撮像する。TEM又はSTEMの加速電圧は10kv〜30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。
(x2)観察画像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の粒子径を算出する。粒子径は、粒子の断面を任意の平行な2本の直線で挟んだとき、該2本の直線間距離が最大となるような2本の直線の組み合わせにおける直線間距離として測定される。
(x3)同じサンプルの別画面の観察画像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子径の数平均から得られる値を近赤外線遮蔽粒子の平均粒子径とする。
近赤外線遮蔽層は、バインダー樹脂を有することが好ましい。
バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物等が挙げられる。これらバインダー樹脂の中でも、熱可塑性樹脂は、高熱環境下において、近赤外線遮蔽粒子の流動、凝集を招く可能性がある。また、熱可塑性樹脂の一部は、近赤外線遮蔽粒子の光学特性に悪影響を与える場合がある。このため、バインダー樹脂としては、熱硬化性樹脂組成物の硬化物及び電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましく、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物がより好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。
熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性樹脂」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。電離放射線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和結合基を有する化合物が好ましく、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物がより好ましく、中でも、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレートがさらに好ましい。多官能性(メタ)アクリレートとしては、モノマー及びオリゴマーのいずれも用いることができる。
なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、メタクリレート及びアクリレートを指すものである。
また、本明細書において電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
エチレン性不飽和結合基を1つ有する化合物としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等を挙げることができる。
エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
なかでも、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)及びペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好適に用いられる。また、本発明では、電離放射線硬化性樹脂として、上述した化合物をPO、EO等で変性したものも使用できる。
上記のほかに、エチレン性不飽和結合基を有する比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も電離放射線硬化性樹脂として使用することができる。
電離放射線硬化性樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
電離放射線硬化性樹脂組成物中の電離放射線硬化性樹脂の含有量は、電離放射線硬化性樹脂組成物の全固形分に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。含有量の上限値は100質量%である。
電離放射線硬化性樹脂が紫外線硬化性樹脂である場合には、電離放射線硬化性樹脂組成物は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、及びチオキサンソン類からなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。
光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルからなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。
上記光重合開始剤、光重合促進剤は、それぞれ、1種を単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
電離放射線硬化性樹脂組成物が光重合開始剤又は光重合促進剤を含む場合、その含有量は、それぞれ、電離放射線硬化性樹脂組成物の全固形分に対して1〜10質量%であることが好ましく、2〜8質量%であることがより好ましい。
近赤外線遮蔽層がバインダー樹脂を含む場合、近赤外線遮蔽粒子の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、5〜50質量部であることが好ましく、10〜30質量部であることがより好ましく、15〜20質量部であることがさらに好ましい。5質量部以上とすることにより、近赤外線遮蔽効果を得やすくすることができ、50質量部以下とすることにより、近赤外線遮蔽層中において近赤外線遮蔽粒子が凝集することを抑制しやすくできる。
近赤外線遮蔽層中には、光安定剤を含有していてもよい。近赤外線遮蔽層中に光安定剤を含有することにより、タングステン系酸化物の紫外線による着色を抑制できる。
光安定剤としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン誘導体、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジン誘導体等のヒンダードアミン系光安定剤が好適である。
光安定剤は、近赤外線遮蔽粒子と光安定剤との質量比が、10:1〜1:2となるような添加量で用いることが好ましい。
近赤外線遮蔽層の厚みは、可視光線透過性、近赤外線遮蔽性及び低ヘイズ化のバランスの観点から、0.5〜10.0μmであることが好ましく、1.5〜8.0μmであることがより好ましく、3.0〜6.0μmであることがさらに好ましい。
近赤外線遮蔽層の厚み、その他各層の厚みは、例えば、SEM、STEM、TEM等の電子顕微鏡で断面を観察して厚みを測定した任意の10か所の平均値として求めることができる。
近赤外線遮蔽層の厚みが6.0μm以下の場合において、近赤外線遮蔽層と後述する接着性樹脂層とが接していると、接着性樹脂層の影響によって近赤外線遮蔽粒子の光学特性が損なわれる場合がある。このため、近赤外線遮蔽層の厚みが6.0μm以下の場合、近赤外線遮蔽層と接着性樹脂層との間に、後述する保護層やその他の透明基材を配置することが好ましい。
近赤外線遮蔽層は、近赤外線遮蔽粒子を分散した分散液、及び必要に応じて添加するその他の成分(バインダー樹脂成分、光安定剤等)を含む近赤外線遮蔽層形成用塗布液を、基材(例えば、後述するその他の透明基材)上に塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線照射することにより形成できる。また、離型性を有する基材上に前述した手法で近赤外線遮蔽層を形成した後、転写して形成してもよい。なお、近赤外線遮蔽層を転写により形成する場合、転写適性を向上するため、後述する保護層とともに転写することが好ましい。
近赤外線遮蔽層が後述するその他の透明基材上に形成されている場合、その他の透明基材上に近赤外線遮蔽層を形成してなる積層体の近赤外線領域(波長800〜1100nm)の分光透過率の平均は、30〜85%であることが好ましく、32〜70%であることがより好ましく、35〜60%であることがさらに好ましい。該積層体の近赤外線領域の分光透過率の平均が前述した範囲であれば、近赤外線を十分に遮蔽しているといえる。なお、本実施形態の近赤外線遮蔽積層体の近赤外線領域の分光透過率の平均は、表面材A及び表面材Bを考慮すると、その他の透明基材上に近赤外線遮蔽層を形成してなる積層体の近赤外線領域の分光透過率の平均よりも、値が小さくなる場合が多い。
なお、本明細書において、近赤外線領域の分光透過率の平均とは、波長800〜1100nmの1nmごとの透過率の平均値を意味する。
近赤外線遮蔽層が後述するその他の透明基材上に形成されている場合、その他の透明基材上に近赤外線遮蔽層を形成してなる積層体の可視光線領域(波長380〜750nm)の分光透過率の平均は、70〜92%であることが好ましく、75〜90%であることがより好ましく、80〜88%であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、可視光線領域の分光透過率の平均とは、波長380〜750nmの1nmごとの透過率の平均値を意味する。
近赤外線遮蔽層が後述するその他の透明基材上に形成されている場合、その他の透明基材上に近赤外線遮蔽層を形成してなる積層体のJIS K7136:2000のヘイズ値は、5.0%以下であることが好ましく、2.0%以下であることがより好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。
<表面材>
表面材としては、ポリエステル、セルロースアシレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン及びシクロオレフィン等のプラスチックフィルム、及びガラス等の透明基材が挙げられる。また、表面材として、樹脂層を用いてもよい。
ポリエステルフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等を構成成分とするプラスチックフィルムが挙げられる。
セルロースアシレートフィルムとしては、例えば、セルローストリアセテート及びセルロースジアセテート等を構成成分とするプラスチックフィルムが挙げられる。
ポリアミドフィルムとしては、ナイロン等の脂肪族ポリアミド、全芳香族ポリアミド(アラミド)等を構成成分とするプラスチックフィルムが挙げられる。
シクロオレフィンポリマーフィルムとしては、例えば、ノルボルネン系モノマー及び単環シクロオレフィンモノマー等の重合体を構成成分とするプラスチックフィルムが挙げられる。
ポリカーボネートフィルムとしては、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールA等)をベースとする芳香族ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の脂肪族ポリカーボネート等を構成成分とするプラスチックフィルムが挙げられる。
ポリ(メタ)アクリレートフィルムとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等を構成成分とするプラスチックフィルムが挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸又はアクリル酸を指す。
ガラスとしては、例えば、ソーダライムシリカガラス、ホウ珪酸塩ガラス及び無アルカリガラス等が挙げられる
上記表面材の中でも、強度の観点から透明基材が好ましく、その中でも、耐擦傷性、寸法安定性に優れるガラスがより好ましい。
表面材A及び表面材Bは、近赤外線遮蔽積層体のカールや歪みを抑制する観点から、材質を同一とすることが好ましい。
なお、住宅の窓や車両の窓を、表面材A又はBとして、本実施形態の近赤外線遮蔽積層体を構成してもよい。
表面材A、表面材Bがプラスチックフィルム、ガラス等の透明基材の場合、その厚みは、それぞれ0.05〜5.0mmであることが好ましく、1.0〜3.0mmであることがより好ましく、1.5〜2.0mmであることがさらに好ましい。
表面材A、表面材Bが樹脂層の場合、その厚みは、それぞれ5〜50μmとすることが好ましく、7〜30μmとすることが好ましく、10〜20μmとすることがさらに好ましい。
樹脂層の樹脂としては、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物等が挙げられる。これら樹脂の中でも、強度及び耐擦傷性の観点から、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましい。
樹脂層の熱硬化性樹脂組成物の硬化物、及び保護層の電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物としては、上述した近赤外線遮蔽層で例示したものと同様のものを用いることができる。
なお、樹脂層を転写法によって形成する場合には、転写適性向上の観点から、硬すぎない樹脂を選択することが好ましい。例えば、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物を含む樹脂層を転写法によって形成する場合、電離放射線硬化性樹脂組成物の官能基当量が小さいものを選択することが好ましい。
<接着性樹脂層>
表面材Aと近赤外線遮蔽層との間には、接着性樹脂層Aを有することが好ましい。同様に、表面材Bと近赤外線遮蔽層との間には、接着性樹脂層Bを有することが好ましい。
上記箇所に接着性樹脂層を有することにより、近赤外線遮蔽層と表面材との接着性を向上できる。さらに、上記箇所に接着性樹脂層を有することにより、近赤外線遮蔽積層体の貫通耐性を向上できる。また、表面材がガラスである場合、上記箇所に接着性樹脂層を有することにより、ガラスの飛散を防止できる。
接着性樹脂層としては、加熱により接着性を発現する各種の熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。また、熱可塑性樹脂の中でも貫通耐性の観点からビニル系樹脂であることが好ましく、ビニル系樹脂の中でも、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。なお、ポリビニルブチラール及びエチレン−酢酸ビニル共重合体は、紫外線吸収特性にも優れる点で好適である。
接着性樹脂層は、例えば、シート状物の状態で近赤外線遮蔽層等と積層し、加熱、加圧することにより、近赤外線遮蔽層等と接着させることができる。
接着性樹脂層の厚みは、上述した接着性樹脂層による効果及び薄膜化のバランスの観点から、それぞれ0.01〜1.5mmであることが好ましく、0.2〜1.0mmであることがより好ましく、0.3〜0.8mmであることがさらに好ましい。
<保護層、その他の透明基材>
近赤外線遮蔽積層体が接着性樹脂層を有する場合、接着性樹脂によって、近赤外線遮蔽粒子の光学特性が低下する場合がある。特に、近赤外線遮蔽層の厚みが6.0μm以下の場合、近赤外線遮蔽粒子の光学特性が低下する傾向が大きい。このため、近赤外線遮蔽積層体が接着性樹脂層を有する場合、近赤外線遮蔽積層体と接着性樹脂層との間に、保護層及び/又はその他の透明基材から選ばれる1以上を有することが好ましい。
例えば、近赤外線遮蔽積層体が接着性樹脂層Aを有する場合、近赤外線遮蔽層と接着性樹脂層Aとの間に、保護層A及びその他の透明基材Aから選ばれる1以上を有することが好ましい。
また、近赤外線遮蔽積層体が接着性樹脂層Bを有する場合、近赤外線遮蔽層と接着性樹脂層Bとの間に、保護層B及びその他の透明基材Bから選ばれる1以上を有することが好ましい。
(保護層)
保護層は、樹脂を含むことが好ましい。
保護層の樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物等が挙げられる。これら樹脂の中でも、近赤外線遮蔽粒子の光学特性の低下の抑制の観点から、熱硬化性樹脂組成物の硬化物及び電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましく、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物がより好ましい。
保護層の熱硬化性樹脂組成物の硬化物、及び保護層の電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物としては、上述した近赤外線遮蔽層で例示したものと同様のものを用いることができる。
なお、保護層を転写法によって形成する場合には、転写適性向上の観点から、硬すぎない樹脂を選択することが好ましい。例えば、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物を含む保護層を転写法によって形成する場合、電離放射線硬化性樹脂組成物の官能基当量が小さいものを選択することが好ましい。
保護層は、上述したように、接着性樹脂によって、近赤外線遮蔽粒子の光学特性が低下することを抑制する役割を有する。また、その他の透明基材と近赤外線遮蔽層との接着性が十分ではない場合には、保護層の樹脂を選択することにより、その他の透明基材と近赤外線遮蔽層との接着性を向上することもできる。
保護層の厚みは、近赤外線遮蔽粒子の光学特性の低下を抑制する観点からは、厚いほうが好ましい。また、保護層の厚みを厚くすると、保護層を転写法によって形成する場合の転写適性を向上できる。特に、近赤外線遮蔽層と、保護層A及び/又は保護層Bとをまとめて転写する場合には、被膜性が比較的弱い近赤外線遮蔽層を保護層A及び/又は保護層Bが補うことができ、転写適性を向上できる。
上記のように、保護層A及び保護層Bを厚めに設計する場合には、上述した効果と薄膜化のバランスの観点から、保護層A及び保護層Bの厚みは、それぞれ1〜30μmとすることが好ましく、2〜20μmとすることが好ましく、3〜10μmとすることがさらに好ましい。
また、保護層A及び保護層Bのうち、太陽光の入射面側に位置する保護層の厚み及び屈折率は、以下のように設計することが好ましい。なお、以下の説明は、便宜的に、保護層Aが太陽光の入射面側に位置するものとしている。
保護層Aの波長950nmの屈折率をnとする。保護層Aと接する層であって、保護層Aの太陽光の入射面側に位置する層の波長950nmの屈折率をnとする。保護層Aと接する層であって、保護層Aの太陽光の入射面とは反対側に位置する層の波長950nmの屈折率をnとする。
上記の場合において、保護層Aの厚みを「m×475(nm)」の±5%以内、保護層Aの屈折率nを下記式(1)の値の±5%以内に調整するとともに、3層の屈折率が、「n<n<n」の関係を満たすように調整することが好ましい。なお、「m」は正の整数(例えば、1、2、3等)である。また、保護層Aの厚みは、「m×475(nm)」の±3%以内とすることがより好ましく、±1%以内とすることがさらに好ましい。また、保護層Aの屈折率nは、下記式(1)の値の±3%以内とすることがより好ましく、±1%以内とすることがさらに好ましい。
Figure 0006880592

保護層Aの厚み、及び保護層A等の屈折率を上記のように調整することにより、可視光線領域の反射を増加させる(可視光線領域の透過率を減少させる)ことなく、近赤外線領域の光の透過率を下げる(≒近赤外線領域の光の反射率を高める)ことができ、室内温度の上昇を抑制できる。
保護層Aと接する層であって、保護層Aの太陽光の入射面側に位置する層としては、例えば、接着性樹脂層Aやその他の透明基材Aが挙げられる。保護層Aと接する層であって、保護層Aの太陽光の入射面とは反対側に位置する層としては、例えば、近赤外線遮蔽層が挙げられる。
また、保護層A及び保護層Bのうち、太陽光の入射面とは反対側に位置する保護層の厚み及び屈折率は、以下のように設計することが好ましい。なお、以下の説明は、便宜的に、保護層Bが太陽光の入射面側に位置するものとしている。
保護層Bの波長950nmの屈折率をnとする。保護層Bと接する層であって、保護層Bの太陽光の入射面とは反対側に位置する層の波長950nmの屈折率をnとする。保護層Bと接する層であって、保護層Bの太陽光の入射面側に位置する層の波長950nmの屈折率をnとする。
上記の場合において、保護層Bの厚みを「m×475(nm)」の±5%以内、保護層Bの屈折率nを下記式(2)の値の±5%以内に調整するとともに、3層の屈折率が、「n<n<n」の関係を満たすように調整することが好ましい。なお、「m」は正の整数(例えば、1、2、3等)である。また、保護層Bの厚みは、「m×475(nm)」の±3%以内とすることがより好ましく、±1%以内とすることがさらに好ましい。また、保護層Bの屈折率nは、下記式(1)の値の±3%以内とすることがより好ましく、±1%以内とすることがさらに好ましい。
Figure 0006880592

保護層Bの厚み、及び保護層B等の屈折率を上記のように調整することにより、冬季に暖房により暖めた室内温度を維持しやすくできる。なお、保護層Bを上記のように調整する前提として、太陽光の入射面側に位置する保護層Aを上記のように調整することが好ましい。
保護層Bと接する層であって、保護層Bの太陽光の入射面とは反対側に位置する層としては、例えば、接着性樹脂層Bやその他の透明基材Bが挙げられる。保護層Bと接する層であって、保護層Bの太陽光の入射面とは反対側に位置する層としては、例えば、近赤外線遮蔽層が挙げられる。
保護層A及び保護層Bの屈折率は、保護層A及び保護層Bの樹脂によって調整してもよいし、粒子を添加して調整してもよい。なお、粒子を添加する場合、該粒子の平均一次粒子径は、ヘイズ値の上昇を抑制する観点から、200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがさらに好ましい。なお、粒子の平均一次粒子径の下限は1nm程度である。
保護層は、保護層を構成する成分(樹脂、粒子等)を含む保護層形成用塗布液を、基材(例えば、後述するその他の透明基材)上、あるいは近赤外線遮蔽層上に塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線照射することにより形成できる。また、離型性を有する基材上に前述した手法で保護層を形成した後、転写して形成してもよい。なお、保護層を転写により形成する場合、近赤外線遮蔽層とともに転写してもよい。
(その他の透明基材)
その他の透明基材は、上述したように、接着性樹脂によって、近赤外線遮蔽粒子の光学特性が低下することを抑制する役割を有する。また、その他の透明基材を有することにより、近赤外線遮蔽積層体の貫通耐性を向上できる。また、その他の透明基材は、近赤外線遮蔽層や保護層を形成する際の支持体としての役割を果たすこともできる。
その他の透明基材は、軽量化の観点からプラスチックフィルムであることが好ましい。また、表面材A及び/又は表面材Bがガラスである場合、その他の透明基材がプラスチックフィルムであることにより、ガラス飛散防止性が向上する点で好ましい。
その他の透明基材に用いるプラスチックフィルムは、表面材のプラスチックフィルムとして例示したものと同様のものを用いることができ、例えば、ポリエステル、セルロースアシレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン及びシクロオレフィン等からなるプラスチックフィルムが挙げられる。
これらの中でも、ガラス飛散防止性及び貫通耐性の観点から、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド及びポリアミドから選択される1種以上のプラスチックフィルムが好ましく、その中でもポリカーボネート及びポリアミドから選択される1種以上のプラスチックフィルムがより好ましい。
その他の透明基材は、近赤外線遮蔽層の両側に配置されていてもよいし、近赤外線遮蔽層の一方の側のみに配置されていてもよい。すなわち、本実施形態では、その他の透明基材A及びその他の透明基材Bの両方を有していてもよいし、その他の透明基材A及びその他の透明基材Bの一方のみを有していてもよい。
その他の透明基材の厚みは、上述したその他の透明基材の効果と薄膜化のバランスの観点から、10〜150μmであることがさらに好まし、20〜100μmであることがより好ましく、30〜70μmであることがさらに好ましい。
本実施形態の近赤外線遮蔽積層体は、さらに、防曇、霜取り(デフロスト)機能を有するものであってもよい。該機能を有することにより、住宅、車両の窓部に本実施形態の近赤外線遮蔽積層体を適用する際の利便性が向上する。
防曇、霜取り(デフロスト)機能を付与する手段としては、タングステン等の金属配線を形成する手段、導電材を含む導電層を形成する手段が挙げられる。前者の金属配線を形成する手段は、配線パターンの視認性の問題があるため、後者の手段(導電材を含む導電層を形成する手段)が好適である。
導電層中の導電材としては、各種の導電材料が挙げられるが、透明性の観点から導電性繊維状フィラーが好適である。導電性繊維状フィラーは、導電性炭素繊維、金属繊維及び金属被覆合成繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
導電性炭素繊維としては、例えば、気相成長法炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ、ワイヤーカップ、ワイヤーウォール等が挙げられる。金属繊維としては、例えば、ステンレススチール、鉄、金、銀、アルミニウム、ニッケル、チタン等を細く、長く伸ばす伸線法、又は、切削法により作製された繊維が使用できる。また、金属被覆合成繊維としては、例えば、アクリル繊維に金、銀、アルミニウム、ニッケル、チタン等をコーティングした繊維等が挙げられる。
導電性繊維状フィラーは、平均繊維径が200nm以下であり、平均繊維長が1μm以上の、ナノワイヤ形状であることが好ましい。
導電層中には、必要に応じて、バインダー樹脂を含むことが好ましい。
金属配線や導電層を形成する位置は特に限定されないが、表面材Aと近赤外線遮蔽層との間、及び/又は、表面材Aと近赤外線遮蔽層との間が好ましい。
<近赤外線遮蔽積層体の物性>
近赤外線遮蔽積層体は、近赤外線領域(波長800〜1100nm)の分光透過率の平均が25%以上であることが好ましく、27%以上であることがより好ましく、30%以上であることがさらに好ましい。また、近赤外線遮蔽積層体は、近赤外線領域(波長800〜1100nm)の分光透過率の平均が80%以下であることが好ましく、65%以下であることがより好ましく、55%以下であることがさらに好ましい。なお、分光透過率の下限及び上限をそれぞれ三段階記載したが、目的に応じて、各段階の数値を適宜組み合わせることができる。
分光透過率の平均を25%以上とすることにより、可視光線領域の透過率を維持しやすくできるとともに、近赤外領域(波長800〜1100nm)が完全に遮蔽されることを抑制し、該波長を用いた通信手段等への悪影響を抑制できる。また、分光透過率の平均を80%以下とすることにより、近赤外線を十分に遮蔽して室内温度の上昇を抑制しやすくできる。
また、近赤外線遮蔽積層体は、可視光線領域(波長380〜750nm)の分光透過率の平均が65〜90%であることが好ましく、70〜88%であることがより好ましく、75〜85%であることがさらに好ましい。
可視光線領域の分光透過率を上記範囲とすることにより、視認性が損なわれることを抑制できる。
また、近赤外線遮蔽積層体は、JIS K7136:2000のヘイズ値が5.0%以下であることが好ましく、2.0%以下であることがより好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。
<近赤外線遮蔽積層体の製造方法>
以下、図1〜図4の近赤外線遮蔽積層体を例として、近赤外線遮蔽積層体の製造方法の一例を説明する。
図1の近赤外線遮蔽積層体は、例えば、以下の(w1)〜(w3)の工程により製造できる。
(w1)その他の透明基材B上に、近赤外線遮蔽層形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、近赤外線遮蔽層を形成する工程。
(w2)上記(w1)で形成した近赤外線遮蔽層上に、保護層A形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、保護層Aを形成し、中間積層体αを得る工程。
(w3)表面材A、接着性樹脂層Aのシート状物、中間積層体α、接着性樹脂層Bのシート状物、及び表面材Bをこの順に積層し、加熱及び加圧して接着する工程。なお、中間積層体αは、保護層A側の面が接着性樹脂層A側を向くように配置する。
図2の近赤外線遮蔽積層体は、例えば、以下の(x1)〜(x4)の工程により製造できる。
(x1)その他の透明基材B上に、保護層B形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、保護層Bを形成する工程。
(x2)上記(x1)で形成した保護層上に、近赤外線遮蔽層形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、近赤外線遮蔽層を形成する工程。
(x3)上記(x2)で形成した近赤外線遮蔽層上に、保護層A形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、保護層Aを形成し、中間積層体αを得る工程。
(x4)表面材A、接着性樹脂層Aのシート状物、中間積層体α、接着性樹脂層Bのシート状物、及び表面材Bをこの順に積層し、加熱及び加圧して接着する工程。なお、中間積層体αは、保護層A側の面が接着性樹脂層A側を向くように配置する。
図3の近赤外線遮蔽積層体は、例えば、以下の(y1)〜(y5)の工程により製造できる。
(y1)離型性を有する基材上に、保護層B形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、保護層Bを形成する工程。
(y2)上記(y1)で形成した保護層上に、近赤外線遮蔽層形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、近赤外線遮蔽層を形成する工程。
(y3)上記(y2)で形成した近赤外線遮蔽層上に、保護層A形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、保護層Aを形成し、中間積層体αを得る工程。
(y4)中間積層体αから離型性を有する基材を剥離し、中間積層体βを得る工程。
(y5)表面材A、接着性樹脂層Aのシート状物、中間積層体β、接着性樹脂層Bのシート状物、及び表面材Bをこの順に積層し、加熱及び加圧して接着する工程。なお、中間積層体βは、保護層A側の面が接着性樹脂層A側を向くように配置する。
なお、(w3)工程、(x4)工程、及び(y5)工程は、オートクレーブ中で行うことが好ましい。
図4の近赤外線遮蔽積層体は、例えば、以下の(z1)〜(z5)の工程により製造できる。
(z1)離型性を有する基材上に、樹脂層(表面材B)形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、樹脂層(表面材B)を形成する工程。
(z2)上記(z1)で形成した樹脂層(表面材B)上に、近赤外線遮蔽層形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、近赤外線遮蔽層を形成する工程。
(z3)上記(z2)で形成した近赤外線遮蔽層上に、保護層A形成用塗布液を塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線放射線を照射して、保護層Aを形成する工程。
(z4)上記(z3)で形成した保護層A上に、接着性樹脂層A形成用塗布液を塗布、乾燥し、接着性樹脂層Aを形成し、中間積層体αを得る工程。
(z5)表面材Aに中間積層体αの接着性樹脂層A側を貼り合わせ、離型性を有する基材を剥離する工程。
<車両用ガラス及び車両>
近赤外線遮蔽積層体の表面材A及び表面材Bがガラスの場合、近赤外線遮蔽積層体を車両用ガラスとして用いることが好ましい。車両用ガラスとしては、フロントガラス、フロントサイドガラス、リアガラス、リアサイドガラス及びルーフガラスが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果の観点からは、フロントガラス及びルーフガラスに上記車両用ガラスを用いることが好ましく、フロントガラスがより好ましい。
また、上記車両用ガラスを有する車両としては、乗用車、バス、トラック、作業用大型特殊車等の自動車の他、鉄道車両、航空車両等が挙げられる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、以下の実施例において、「部」は特に断りのない限り「質量部」を意味する。
また、以下の実施例において、分光透過率は、島津製作所社製の商品名「UV−2450」を用いて測定し、ヘイズ値は、村上色彩技術研究所社製の「HM150」を用いて測定した。
[実施例1]
その他の透明基材B(厚み50μmの両面易接着処理ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に、下記処方の近赤外線遮蔽層形成用塗布液を乾燥後の厚みが3.0μmとなるように塗布、乾燥し、電離放射線放射線を照射して、近赤外線遮蔽層を形成した。
その他の透明基材B上に厚み3.0μmの近赤外線遮蔽層を形成した積層体の物性は以下のとおりであった。下記物性を測定する際の光入射面はその他の透明基材B側とした。
近赤外線領域の分光透過率の平均:58%
可視光線領域の分光透過率の平均:86%
ヘイズ:0.6%
<近赤外線遮蔽層形成用塗布液>
・Cs0.33WO分散液 100部
(Cs0.33WO濃度:18.5質量%)
(メチルイソブチルケトン:63質量%)
(酢酸n−ブチル:7質量%)
(2−ブタノール:1.5質量%)
(分散剤:10質量%)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 100部
・光重合開始剤 4部
(BASF社製、イルガキュア184)
・フッ素系レベリング剤 0.1部
次いで、近赤外線遮蔽層上に、下記処方の保護層A形成用塗布液を乾燥後の厚みが5.0μmとなるように塗布、乾燥し、電離放射線放射線を照射して、保護層Aを形成し、中間積層体αを得た。
<保護層A形成用塗布液>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11部
・ウレタンアクリレート 44部
(日本合成化学社製、UV1700B)
・光重合開始剤 3部
(BASF社製、イルガキュア184)
・フッソ系レベリング剤 0.1部
・メチルイソブチルケトン 110部
次いで、表面材A(厚み2.0mmのガラス)、接着性樹脂層Aのシート状物(厚み0.38mmのポリビニルブチラールのシート状物、AJS社製、品番:A901)、中間積層体α、接着性樹脂層Bのシート状物(厚み0.38mmのポリビニルブチラールのシート状物、AJS社製、品番:A901)、及び表面材B(厚み2.0mmのガラス)をこの順に積層し、積層体γを得た。なお、中間積層体αは、保護層A側の面が接着性樹脂層A側を向くように配置した。
次いで、積層体γをオートクレーブ装置のゴム袋内に設置して、ゴム袋内を脱気して真空状態とした。その後、ゴム袋内を真空状態に維持しながら、積層体γを110℃に加熱した。その後、積層体γを140℃で加熱しながら、8気圧の圧力で加圧し、7分間保持した。そして、常温まで冷却して、実施例1の近赤外線遮蔽積層体を得た。
[実施例2]
近赤外線遮蔽層の乾燥後の厚みを4.5μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の近赤外線遮蔽積層体を得た。
なお、その他の透明基材B上に厚み4.5μmの近赤外線遮蔽層を形成した積層体の物性は以下のとおりであった。下記物性を測定する際の光入射面はその他の透明基材B側とした。
近赤外線領域の分光透過率の平均:45%
可視光線領域の分光透過率の平均:83%
ヘイズ:0.6%
[実施例3]
近赤外線遮蔽層の乾燥後の厚みを5.9μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の近赤外線遮蔽積層体を得た。
なお、その他の透明基材B上に厚み5.9μmの近赤外線遮蔽層を形成した積層体の物性は以下のとおりであった。下記物性を測定する際の光入射面はその他の透明基材B側とした。
近赤外線領域の分光透過率の平均:35%
可視光線領域の分光透過率の平均:80%
ヘイズ:0.7%
実施例1〜3の近赤外線遮蔽積層体は、可視光線透過性及び近赤外線遮蔽性に優れ、ヘイズも低いものであった。このため、実施例1〜3の近赤外線遮蔽積層体は、視認性を損なうことなく、室内温度の上昇を抑制できるものであった。
また、実施例1〜3の近赤外線遮蔽積層体は、近赤外線遮蔽と接着性樹脂層との間に、保護層又はその他の透明基材を有していることから、近赤外線遮蔽粒子の光学特性が損なわれることがないものであった。
本発明の近赤外線遮蔽積層体は、室内温度に大きな影響を与える近赤外線を十分に遮蔽し得る点で有用であり、車両用のガラス、住宅用のガラス等に好適に使用することができる。
10 近赤外線遮蔽層
21 表面材A
22 表面材B
31 接着性樹脂層A
32 接着性樹脂層B
41 保護層A
42 保護層B
52 その他の透明基材B
100 近赤外線遮蔽積層体

Claims (12)

  1. 表面材A、接着性樹脂層A、保護層A、近赤外線遮蔽層、接着性樹脂層B、及び表面材Bをこの順で有し、
    前記接着性樹脂層Bと前記近赤外線遮蔽層との間に、保護層B及びその他の透明基材Bから選ばれる1以上を有し、
    前記近赤外線遮蔽層が、タングステン系酸化物粒子を含む層である近赤外線遮蔽積層体。
  2. 前記表面材A及び/又は表面材Bが透明基材である請求項1に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  3. 前記表面材A、前記接着性樹脂層A、前記保護層A、前記近赤外線遮蔽層、前記その他の透明基材B、前記接着性樹脂層B、及び前記表面材Bをこの順に有する請求項1又は2に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  4. 前記近赤外線遮蔽層と前記その他の透明基材Bとの間に、前記保護層Bを有する請求項に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  5. 前記表面材A、前記接着性樹脂層A、前記保護層A、前記近赤外線遮蔽層、前記保護層B、前記接着性樹脂層B、及び前記表面材Bをこの順に有する請求項1又は2に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  6. 前記近赤外線遮蔽層と前記接着性樹脂層Aとの間に、さらにその他の透明基材Aを有する請求項1〜5の何れか1項に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  7. 前記その他の透明基材Aが、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド及びポリアミドから選択される1種以上のプラスチックフィルムである請求項に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  8. 前記その他の透明基材Bが、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド及びポリアミドから選択される1種以上のプラスチックフィルムである請求項3,4,6の何れか1項に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  9. 波長800〜1100nmの分光透過率の平均が25〜80%である請求項1〜の何れか1項に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  10. 前記表面材A及び前記表面材Bがガラスである請求項1〜の何れか1項に記載の近赤外線遮蔽積層体。
  11. 請求項10に記載の近赤外線遮蔽積層体を有する車両用ガラス。
  12. 請求項11に記載の車両用ガラスを有する車両。
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