JP6878381B2 - ロボットシステム - Google Patents
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Description
本発明は、ロボット本体が取り扱う負荷が大きく変化する場合においても、負荷の変化のパターンをあらかじめ設定しておくことなく、接触停止機能によって誤停止させずに動作させつづけることができるロボットシステムを提供することを目的としている。
この構成により、ロボット本体の動作経路上の複数箇所における、ロボット本体の自重およびロボット本体が取り扱う負荷のみが作用している動作状態において、ロボット本体に加わる外力の大きさがセンサにより検出され、検出された外力の値が基準外力値として基準値記憶部に記憶される。これにより、ロボット本体の動作経路に沿う各位置における外力の変化のパターンが一定しない場合であっても、ロボット本体が取り扱う負荷が大きく変化する場合に、複数箇所において実際に検出した基準外力値により、接触停止機能によって誤停止させずに動作させつづけることができる。
この構成により、ロボット本体を停止状態または低速動作状態として、ロボット本体の自重およびロボット本体が取り扱う負荷のみが作用している動作状態を簡易に達成することができる。
この構成により、ロボット本体の自重およびロボット本体が取り扱う負荷のみが作用している動作状態においてロボット本体に作用している外力を精度よく検出することができる。
この構成により、教示操作中やロボット本体を直接操作するハンドガイド中等、操作者が手動でロボット本体を動作させている際に、負荷の大きさが大きく変化する場合には、ロボット本体が停止状態または低速動作状態となる都度に、センサにより検出された基準外力値を基準値記憶部に記憶することにより、基準外力値をあらかじめ取得しておく必要がなく、接触停止機能によって誤停止させずに動作させつづけることができる。
この構成により、教示プログラムの実行中の適時に、ロボット本体が停止状態または低速動作状態とされて基準外力値の検出および記憶が行われる。これにより、ロボット本体が取り扱う負荷が大きく変化する場合に、教示作業において基準外力値をあらかじめ取得しておかなくても、接触停止機能によって誤停止させずに動作させつづけることができる。
また、上記態様においては、前記基準値記憶部は、人が前記ロボット本体に接触していない場合、かつ、前記ロボット本体が前記特定動作状態である場合において、前記基準外力値を更新してもよい。
本実施形態に係るロボットシステム1は、安全柵なしに人間と作業エリアを共有して稼働可能な協働ロボット(以下、ロボット本体)2を備えるシステムである。
ロボット本体2は、図1に示す例では垂直多関節型ロボットを示しているが、他の任意の形態のものを採用してもよい。
制御装置3は、あらかじめ教示された教示プログラムを実行する際にロボット本体2の動作を制御したり、図示しない教示操作盤を作業者が操作して操作入力を入力することにより、ロボット本体2にジョグ送り動作を実行させるよう制御したりする制御部(プロセッサ)31を備えている。
制御部31は、判定部34により差分の絶対値が所定の閾値よりも大きいと判断した場合に、ロボット本体2の動作を停止させる接触停止機能やロボット速度を低速化する機能等を備えている。
例えば、教示操作盤の操作によりロボット本体2を手動で動作させる動作態様には、ロボット本体2をジョグ送り動作させている途中に、ロボット本体2が停止状態または低速動作状態となる都度に、センサ21により検出された外力値を基準外力値として記憶すればよい。あるいは、作業者の指示により、任意のタイミングで記憶してもよい。
本実施形態に係るロボットシステム1を用いてロボット本体2が取り扱う負荷の大きさが大きく変化する作業を実施する場合として、例えば、図3から図9に示されるように、長尺の軟性の線条体4を他のロボット等の他の装置5に艤装する作業を挙げることができる。
ロボット本体2の動作は、まず、図3に示されるように、初期位置に配置されている状態から、図4に示されるように、ハンド22をパレット6内の第1位置まで下降させ、パレット6内に収容されている線条体4の末端をハンド22で把持させる。次に、線条体4の末端を把持した状態で、図6に示されるように、ハンド22を十分に高い第2位置まで持ち上げ状態とし、その位置で作業者の操作入力を待つ待機状態とする。
従来、線条体の艤装は、長尺で大重量の線条体を作業者が持ち上げながら、他の装置の下側から順次行われていた。しかしながら、多数の線条体が束ねられている場合、あるいは、大電流用の線条体が含まれている場合、あるいは、線条体を固定するための板金および配電盤等が組み付けられている線条体を取り扱う場合には、線条体の重量は大きなものとなり、作業者にかかる負担が大きいという不都合がある。
2 ロボット本体
21 センサ
31 制御部(プロセッサ)
32 基準値記憶部(メモリ)
34 判定部(プロセッサ)
Claims (8)
- ロボット本体と、
該ロボット本体に加わる外力の大きさを検出し、該外力が、前記ロボット本体の自重、該ロボット本体が取り扱う負荷、および、前記ロボット本体と接触する人または物体から受ける力を含む、センサと、
前記ロボット本体を制御する制御部と、
運転中の前記ロボット本体が特定動作状態であるときに前記センサにより検出された前記外力の値を基準外力値として記憶し、前記特定動作状態は前記自重および前記負荷のみが前記ロボット本体に作用する状態である、基準値記憶部と、
前記ロボット本体の動作中に、前記センサにより検出された前記外力の値と前記基準値記憶部に記憶されている前記基準外力値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも大きい場合に、前記ロボット本体に前記自重および前記負荷以外の外力が作用したと判定する判定部とを備え、
前記ロボット本体の運転中、前記基準値記憶部は、前記特定動作状態が実現されたときに前記センサによって新たに検出された前記外力の値を新たな基準外力値として記憶することによって、前記基準値記憶部に記憶される前記基準外力値を更新し、
前記負荷の大きさの変化に応じて、前記基準値記憶部に記憶される前記基準外力値が変化するロボットシステム。 - 前記基準値記憶部が、前記ロボット本体の動作経路上の複数箇所において、前記基準外力値を更新する請求項1に記載のロボットシステム。
- 前記特定動作状態が、前記ロボット本体の停止状態または低速動作状態である請求項1または請求項2に記載のロボットシステム。
- 前記センサは、前記ロボット本体に組み込まれたまたは該ロボット本体に付加された、少なくとも一つの力センサまたはトルクセンサのいずれかである請求項1から請求項3のいずれかに記載のロボットシステム。
- 前記基準値記憶部は、操作者により手動で動作させられている前記ロボット本体が前記特定動作状態となる都度に、前記基準外力値を更新する請求項1または請求項2に記載のロボットシステム。
- 前記基準値記憶部は、教示プログラムの実行中に、該教示プログラムに設定されたいずれかの教示点において、あるいは、所定時間間隔または所定移動距離毎に前記ロボット本体を前記特定動作状態として、前記基準外力値を更新する請求項1または請求項2に記載のロボットシステム。
- 前記基準値記憶部が、前記ロボット本体が前記特定動作状態であるときに、自動的に前記基準外力値を更新する請求項1または請求項2に記載のロボットシステム。
- 前記基準値記憶部は、人が前記ロボット本体に接触していない場合、かつ、前記ロボット本体が前記特定動作状態である場合において、前記基準外力値を更新する請求項1から請求項7のいずれかに記載のロボットシステム。
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