JP6877922B2 - 核燃料物質、燃料棒、燃料集合体、軽水炉炉心、および核燃料物質の製造方法 - Google Patents

核燃料物質、燃料棒、燃料集合体、軽水炉炉心、および核燃料物質の製造方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、核燃料物質、燃料棒、燃料集合体、これらを用いた軽水炉炉心、および核燃料物質の製造方法に関する。
原子力発電所において発生する高レベル放射性廃棄物の放射性毒性、すなわち高レベル放射性廃棄物中の放射性物質が放出する放射線が人体へ及ぼす影響の程度は、ワンススルーサイクルの場合、10万年以上に亘って自然界より高いレベルにある。この放射性毒性のうち30年程度の時間が経過して以降は、超ウラン(TRU:TRans−Uranic)核種に起因する放射性毒性が支配的となる。TRU核種の長期に亘る放射性毒性はその半減期の長さに起因している。
したがって、TRUを消滅させることが出来れば、500年程度の時間が経過して以降は、高レベル放射性廃棄物の放射性毒性は天然ウラン並に低下し、使用済燃料による環境負荷を低減することができる。
高レベル放射性廃棄物は、現状、ガラス固化体として安定化処理させて地層処分される計画であるが、これらを処分するための処分場の確保や長期間の管理が必要となるため、大きな環境負荷となっている。
このため、高レベル放射性廃棄物の管理期間を短縮させて環境への負荷を低減するため、TRU核種を短寿命核種に核変換する研究が従来から進められている。TRU核種を短寿命核種に核変換する代表的な技術として、高速炉で発生する高速中性子を用いて核変換を行う方法や加速器駆動炉(ADS)等の加速器を有する核変換設備によって消滅処理する技術が検討されている。
しかし、現在並びに今後の原子力発電所に用いられる炉型としては軽水炉が主力であると考えられる。このため、高速炉や加速器駆動炉を用いたTRU核変換の運用が開始するまでに相当量のTRUが蓄積して、核変換に必要な設備の基数が増大する可能がある。また、核変換に必要な設備の建設には、膨大な設備投資が必要となる。
このため、軽水炉で発生するTRUを抑制する技術が検討されており、例えばTRUを多重リサイクル可能にプルトニウムの割合と炉心流量を調整して核燃料の燃焼度を高めてTRUの生成量を低減する技術などが知られている。
特許第5524582号公報 特開2013−33065号公報 特開2003−107183号公報
軽水炉においてTRUを燃焼させる時、ウランを基材に用いる現行燃料設計では、燃焼に伴う無限増倍率の変化が大きい為、無限増倍率の変化を抑制するために、初期反応度の抑制手段として、可燃性毒物を用いる必要がある。可燃性毒物を用いる場合、可燃性毒物の残留により取出し燃焼度が低下し経済性が悪化するという課題や、出力分布の変化が大きいため複雑なプルトニウム富化度分布の設計が必要であるという課題があった。さらには、ウランを基材に用いることにより、ウランの中性子捕獲反応により、新たなTRUが発生するという課題もあった。
このように、現行技術では、軽水炉でTRUを燃焼させ、減少させることは困難であった。
本発明の実施形態は、このような事情を考慮してなされたもので、環境負荷を低減可能とするために、軽水炉においてTRU生成量を抑制することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本実施形態は、プルトニウムとマイナーアクチノイドとを核燃料物質の主たる成分として軽水炉に用いられる核燃料物質であって、燃焼初期である前記軽水炉の炉心装荷時における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉に用いられる核燃料物質のために用いられるものであってウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料が再処理され分離されて得られる前記マイナーアクチノイドの質量のプルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、前記第1の比は、0.75以下である、ことを特徴とする。
また、本実施形態に係る燃料棒は、ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドとを核燃料物質の主たる成分とし所定の方向に並べられた複数の燃料ペレットと、前記複数の燃料ペレットを収納し前記所定の方向に延びた筒状で両端が閉止されている被覆管と、を有し、燃焼初期である軽水炉の炉心装荷時における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉の核燃料物質のために用いられるものであって前記再処理において分離されて得られる前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、前記第1の比は、0.75以下である、ことを特徴とする。
また、本実施形態に係る燃料集合体は、ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドとを核燃料物質の主たる成分とし所定の方向に並べられた複数の第1の燃料ペレットと、前記複数の第1の燃料ペレットを収納し前記複数の第1の燃料ペレットの中心軸の方向と同じ方向に延びた筒状で両端が閉止されている被覆管とを有し、格子状に互いに並列に配されて前記所定の方向に延びる複数の第1の燃料棒と、前記複数の第1の燃料棒を互いに結束する第1の結束部材と、を備え、燃焼初期である軽水炉の炉心装荷時における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉の核燃料物質のために用いられるものであって前記再処理において分離されて得られる前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、前記第1の比は、0.75以下である、ことを特徴とする。
また、本実施形態は、互いに並列に格子状に配列され上下方向に延びた複数の第1の燃料集合体と、前記複数の第1の燃料集合体の間または前記複数の第1の燃料集合体中に挿抜可能に形成された複数の制御部材と、を具備する軽水炉炉心であって、前記第1の燃料集合体は、ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドとを核燃料物質の主たる成分とし所定の方向に並べられた複数の第1の燃料ペレットと、前記複数の第1の燃料ペレットを収納し前記複数の第1の燃料ペレットの中心軸の方向と同じ方向に延びた筒状で両端が閉止されている被覆管とを有し、格子状に互いに並列に配されて上下に延びる複数の第1の燃料棒と、
前記複数の第1の燃料棒を互いに結束する第1の結束部材と、を備え、燃焼初期である軽水炉の炉心装荷時における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉の核燃料物質のために用いられるものであって前記再処理において分離されて得られる前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、前記第1の比は、0.75以下である、ことを特徴とする。
また、本実施形態に係る核燃料物質の製造方法は、ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料の再処理によりプルトニウムとマイナーアクチノイドを分離する分離ステップと、前記分離ステップで分離した前記プルトニウムと前記マイナーアクチノイドの質量比を調整して核燃料物質を製造する核燃料物質製造ステップと、を有し、燃焼初期である軽水炉の炉心装荷時における前記核燃料物質における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉の核燃料物質のために用いられるものであって前記ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料が再処理され分離されて得られるマイナーアクチノイドの質量のプルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、前記第1の比は、0.75以下である、ことを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、環境負荷を低減可能とするために、軽水炉においてTRU生成量を抑制することができる。
第1の実施形態に係る軽水炉炉心の構成を示す平面図である。 第1の実施形態に係るTRU型燃料集合体の構成を示す立断面図である。 第1の実施形態に係るTRU型燃料集合体を構成するTRU型燃料棒の構成を示す立断面図である。 ウラン型の軽水炉燃料の再処理により得られるTRUの組成の例を示すグラフである。 ウラン型の軽水炉燃料の再処理により得られるTRU中のマイナーアクチノイドの組成の例を示すグラフである。 第1の実施形態に係るTRU型核燃料物質の組成を説明するグラフである。 アクチノイド核種の生成崩壊チェーンを示す説明図である。 第1の実施形態に係るTRU型核燃料物質の製造方法の手順を示すフロー図である。 マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比をパラメータとした場合の無限増倍率の燃焼度依存性の例を示すグラフである。 初期の無限増倍率のマイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比への依存性の例を示すグラフである。 無限増倍率の変化分のマイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比への依存性の例を示すグラフである。 マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比をパラメータとした場合の局所出力ピーキング係数の燃焼度依存性の例を示すグラフである。 局所出力ピーキング係数の変化分のマイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比への依存性の例を示すグラフである。 ウラン燃料核種およびTRU核種の共鳴吸収の大きさの比較を示すグラフである。 使用済み燃料の環境負荷変化の例を示すグラフであり、アクチノイド核種およびFP核種を対象としている。 使用済み燃料の環境負荷変化の例を示すグラフであり、アクチノイド核種を対象としている。 第2の実施形態に係る軽水炉炉心の構成を示す平面図である。 第2の実施形態に係るウラン型燃料集合体の構成を示す立断面図である。 第2の実施形態に係るウラン型燃料集合体を構成するウラン型燃料棒の構成を示す立断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る核燃料物質、燃料棒、燃料集合体、軽水炉炉心、および核燃料物質の製造方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
なお、以下の本発明の実施形態においては、説明の便宜上、ウラン燃料およびこれを用いた場合と区別するために、核燃料物質、燃料棒、燃料集合体、軽水炉炉心を、それぞれ、TRU型核燃料物質、TRU型燃料棒、TRU型燃料集合体およびTRU型軽水炉炉心と呼ぶこととする。また、ウラン燃料およびこれを用いた場合の核燃料物質、燃料棒、および燃料集合体を、ウラン型核燃料物質、ウラン型燃料棒、およびウラン型燃料集合体と呼ぶことする。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る軽水炉炉心の構成を示す平面図である。以下では、軽水炉として沸騰水型原子炉の場合を例にとって示す。
本実施形態に係る軽水炉炉心10は、互いに並列に格子状に配列され上下方向に延びた複数のTRU型燃料集合体100と、制御棒5とを有する。制御棒5は、互いに隣接して平面的に1つの正方形のブロックを構成する4体のTRU型燃料集合体100の中央の位置に配され、挿入および引抜きされる。
図2は、第1の実施形態に係るTRU型燃料集合体の構成を示す立断面図である。TRU型燃料集合体100は、複数のTRU型燃料棒200、TRU型燃料棒結束部材150、およびチャンネルボックス104を有する。
TRU型燃料棒200の構造については、図3で説明するが、複数のTRU型燃料棒200は、格子状に互いに並列に配されて上下に延びている。
TRU型燃料棒結束部材150は、下部格子板102および上部格子板103を有する。下部格子板102は、複数のTRU型燃料棒200のそれぞれの下端を固定し、複数のTRU型燃料棒200を互いに結束する。また、上部格子板103は、複数のTRU型燃料棒200のそれぞれの上端を固定し、複数のTRU型燃料棒200を互いに結束する。
また、TRU型燃料集合体100は、複数のTRU型燃料棒200が延びる方向の複数個所にそれぞれ配された複数のスペーサ101を有する。スペーサ101は、複数のTRU型燃料棒200相互間の位置決めをするとともに、TRU型燃料棒200の振れ止めとして機能する。
図3は、第1の実施形態に係るTRU型燃料集合体を構成するTRU型燃料棒の構成を示す立断面図である。
TRU型燃料棒200は、所定の方向、軸方向を揃えて軸方向に並べられた円柱状の複数のTRU型燃料ペレット20と、これを収納する筒状に延びた被覆管21と、被覆管21の上端を閉止する上部端栓22と、被覆管21の下端を閉止する下部端栓23とを有する。
被覆管21、上部端栓22および下部端栓23は、密閉空間を形成し、密閉空間内に複数のTRU型燃料ペレット20が軸方向に積層されている。密閉空間の上部には、TRU型燃料ペレット20により占有されていないガスプレナム25が形成されている。TRU型燃料ペレット20は、ガスプレナム25に設けられたバネ24により抑えられ位置を固定されている。
TRU型燃料ペレット20は、TRU型核燃料物質として、軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウム(Pu)とマイナーアクチノイド(MA)とを核燃料物質の主たる成分としている。ここで、マイナーアクチノイドとは、ウラン(U)およびプルトニウム以外のアクチノイドをいう。また、主たる成分とは、プルトニウムとマイナーアクチノイド以外は、不可避不純物であり意図的に添加するものがないことを意味するものとする。したがって、濃縮ウランを用いる通常のウラン燃料の場合に用いられる可燃性毒物も含んでいない。
なお、ここでは、一例として、TRU型核燃料物質として、軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドとを使用している場合を示しているが、これに限定されない。プルトニウムとマイナーアクチノイドであれば、入手方法を問わない。
ここで、TRU型燃料ペレット20に使用されるTRU型核燃料物質の、マイナーアクチノイドの質量のプルトニウムの質量に対する比に条件が付加されている。以下、この条件について説明する。
今、ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料が再処理され分離された場合を考える。この場合の、マイナーアクチノイドの質量MA0と、プルトニウムの質量PU0の比R0をとる。すなわち、R0=MA0/PU0とする。
図4は、ウラン燃料を使用する軽水炉燃料の再処理により得られるTRUの組成の例を示すグラフである。TRUの合計質量を100%としている。
この例では、Pu239が43.1%、Pu240が26.2%、Pu241が12.3%、Pu242が7.7%、Np237が5.0%、Pu238が2.1%、Am243が1.6%、Np239が0.7%、その他、Cm244が0.6%、Am241が0.5%等となっている。
図5は、図4のTRU中のマイナーアクチノイドの組成の例を示すグラフである。マイナーアクチノイドの合計質量を100%としている。
この例では、Np237が58.6%、Am243が18.4%、Np239が7.8%、Cm244が6.6%、Am241が5.7%、Cm242が2.3%等となっている。
図4および図5の例では、マイナーアクチノイドの合計質量はTRU中のプルトニウムの合計質量の9.4%と、約10%程度のオーダとなっている。すなわち、前述のR0は約0.1程度である。
図6は、第1の実施形態に係るTRU型核燃料物質の組成を説明するグラフである。
一方、本実施形態におけるTRU型燃料ペレット20に用いられる核燃料物質中のマイナーアクチノイドの質量MAと、プルトニウムの質量PUの比Rをとる。すなわち、R=MA/PUとする。本実施形態においては、R≧R0である。
また、後述するように、マイナーアクチノイドの割合が大きくなると、無限増倍率は低下する。運転サイクル終了時にも臨界体系を維持できる反応度が必要であり、このためには、初期炉心における反応度は所定の値以上である必要がある。すなわち、マイナーアクチノイドの割合Rには、上限Rmaxがある。
すなわち、本実施形態におけるTRU型燃料ペレット20に用いられる核燃料物質中のマイナーアクチノイドの質量MAと、プルトニウムの質量PUの比Rは、次の条件を満たす必要がある。
Rmax ≧ R ≧ R0 …(1)
図7は、アクチノイド核種の生成崩壊チェーンを示す説明図である。それぞれの丸の中には、各核種の原子記号と質量数が表示されている。図の横方向に並ぶ各行は、それぞれ、同じ原子記号に属する核種である。また、縦に並ぶ列は、それぞれ、質量数の同じ核種である。
それぞれの核種から上向きの矢印はベータ崩壊を示し、原子番号の1つ大きな核種に移行する。右向きの矢印は中性子捕獲を示し、同じ原子番号の質量数が1つ大きな核種に移行する。下向きの矢印は軌道電子捕獲を示し、原子番号の1つ小さな核種に移行する。左下方向の矢印はアルファ壊変を示し、原子番号が2つ小さく質量数が4つ小さな核種に移行する。左方向の矢印は中性子放出を示し、同じ原子番号の質量数が1つ小さな核種に移行する。
ウラン、プルトニウムの場合は、奇数核のU235、Pu239、およびPu241などが核分裂性の核種である。一方、アメリシウムに関しては、偶数核であるAm242やAm244が核分裂性の核種である。また、キュリウムに関しては、奇数核であるCm243が核分裂性の核種である。
また、右向きの太い矢印は、特に熱中性子吸収断面積あるいは共鳴領域の中性子吸収断面積の大きな反応である。このように、熱中性子あるいは共鳴領域の中性子の吸収により、主として、ウラン、プルトニウムから順次、アメリシウム、キュリウムに移行していく。この過程において、熱中性子あるいは共鳴領域の中性子の吸収断面積が大きな核種は、ガドリニウム(Gd155、Gd157)やエルビウム(Er167)などのような可燃性毒物と同様の作用をするとともに、核分裂性物質に転換することになる。
図8は、第1の実施形態に係るTRU型核燃料物質の製造方法の手順を示すフロー図である。
まず、軽水炉の使用済燃料の再処理によりプルトニウムおよびマイナーアクチノイドをそれぞれ分離する(ステップS01)。ここで、軽水炉の使用済燃料としては、ウラン燃料を用いた軽水炉の核燃料であってもよいし、本実施形態による燃料を用いた軽水炉の核燃料であってもよい。なお、ここでは、一例として、TRU型核燃料物質として、軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドとを使用している場合を示しているが、これに限定されない。プルトニウムとマイナーアクチノイドであれば、入手方法を問わない。
次に、分離されたプルトニウムおよびマイナーアクチノイドから、マイナーアクチノイドの質量のプルトニウムの質量に対する質量比R1を調整してTRU型核燃料物質を製造する(ステップS02)。ここで、プルトニウムおよびマイナーアクチノイドは、1つの軽水炉と1対1に対応するのではなく、複数の軽水炉のそれぞれの使用済燃料から分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドのそれぞれを集積した状態で、必要な質量のプルトニウムと、必要な質量のマイナーアクチノイドを取り出して使用する方法がある。
ただし、この方法に限定されない。たとえば、TRUに、マイナーアクチノイドの必要質量を加えることにより行う方法でもよい。この場合は、プルトニウムとマイナーアクチノイドとの分離すべき量が減少する。
次に、TRU型核燃料物質を用いてTRU型燃料ペレット20を製造する(ステップS03)。このTRU型燃料ペレット20を使用して、TRU型燃料棒200を製造する(ステップS04)。さらに、TRU型燃料棒200を用いて、TRU型燃料集合体100を製造する(ステップS05)。次に、製造したTRU型燃料集合体100を軽水炉炉心10に装荷する(ステップS06)。このようにして、TRU型核燃料物質を用いた軽水炉炉心10が形成される。
図9は、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比をパラメータとした場合の無限増倍率の燃焼度依存性の例を示すグラフである。横軸は、燃焼度(GWd/t)である。縦軸は、無限増倍率である。
本実施形態に係るTRU型核燃料物質を用いた場合について、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rの値が、0.12、0.34、0.67、および1.12と順次増加する4つのケースを示している。また、比較のために、ウラン燃料を用いた場合について示している。
ウラン燃料を用いた場合は、初期反応度が過剰に大きくならないように可燃性毒物を用いている。燃焼初期には、可燃性毒物の減少とともに無限増倍率が増加していく。その後、可燃性毒物が殆ど燃焼した後は、ほぼ、ウラン燃料の燃焼による低下特性に従って無限増倍率が減少していく。
一方、本実施形態による場合は、ウラン燃料と異なり、ガドリニウムなどの可燃性毒物を含まないため、ピークが発生しない。
また、Rの値がいずれのケースにおいても、無限増倍率の減少の傾きが小さい。これは、プルトニウム燃料の燃焼に伴って、図7に示したように、マイナーアクチノイド核種が生成されるが、マイナーアクチノイド核種の中には、前述のように核分裂性の核種が含まれるため、それらの核種が無限増倍率に寄与しているためである。
また、本実施形態による場合は、Rの値が増加するに従って、無限増倍率は低下する。これは、前述のように、中性子吸収断面積の大きな核種の割合が増加するためである。
図10は、初期の無限増倍率のマイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比への依存性の例を示すグラフである。横軸は、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rである。縦軸は、図9に示した特性の初期の無限増倍率である。前述のように、初期の無限増倍率は、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rの増加に従って減少する。
ここで、通常、燃焼初期において必要な無限増倍率は、1.2程度と考えられる。図10の実線矢印で示すように、初期の無限増倍率1.2を確保するには、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rは、0.75以下である必要がある。したがって、前述の式(1)におけるRmaxは、0.75程度である。
これは、必要最低限の条件であるが、現行設計等で通常使用している初期の無限増倍率は1.3程度である。図10の破線矢印で示すように、初期の無限増倍率1.3を確保するには、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rは、0.5以下である必要がある。したがって、前述の式(1)におけるRmaxは、0.5程度である。
図11は、無限増倍率の変化分のマイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比への依存性の例を示すグラフである。横軸は、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rである。縦軸は、TRU型燃料集合体の装荷時の無限増倍率とTRU型燃料集合体の取出時の無限増倍率の差、すなわち、燃焼による無限増倍率の減少分である。この減少分は、Rの値が増加するほど小さい、すなわち、マイナーアクチノイドの割合が大きくなるほど、無限増倍率は減少する程度が少なくなることを示している。
図12は、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比をパラメータとした場合の局所出力ピーキング係数の燃焼度依存性の例を示すグラフである。横軸は、燃焼度(GWd/t)である。縦軸は、局所出力ピーキング係数である。
マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rの値が、0.12、0.34、0.67、および1.12と順次増加するにしたがって、燃焼初期の局所出力ピーキング係数は大きくなる。ただし、Rが0.67より上は、飽和している。
また、燃焼が進む、すなわち燃焼度が大きくなるにつれて、いずれのケースにおいても、局所出力ピーキング係数は単調に減少するが、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rの値が大きい方が、減少の傾きは、大きくなる。
図13は、局所出力ピーキング係数の変化分のマイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比への依存性の例を示すグラフである。図12で説明したように、局所出力ピーキング係数は単調に減少するが、マイナーアクチノイド質量とプルトニウム質量の比Rの値が大きい方が減少の傾きは大きくなる。その減少の程度が図13であり、Rが0.12の場合に比べて、Rが1.12の場合は減少程度が約2倍である。
図14は、ウラン燃料核種およびTRU核種の共鳴吸収の大きさの比較を示すグラフである。横軸は、核種を、縦軸は、それぞれの共鳴吸収の大きさ(barn)を示す。ウラン燃料の場合には、U238等の共鳴吸収の存在により十分に負、すなわち負でかつ絶対値が大きいドップラー係数を確保することができる。図14に示すように、プルトニウム240、プルトニウム242、Am241、およびAm243の共鳴吸収の大きさは、U238よりも数倍から数十倍大きい。したがって、これらの核種が存在することにより、ウランが無くとも十分に負のドップラー係数を確保することができる。
次に、JAEA―Data/Code 2010−012「使用済燃料の潜在的放射性毒性評価のためのデータベース」(日本原子力開発機構)から図を引用しながら、本実施形態による環境負荷の低減効果を説明する。
図15は、使用済み燃料の環境負荷変化の例を示すグラフであり、アクチノイド核種およびFP核種を対象としている。図15に示すように、使用済み燃料の取出し後30年程度以上経過すると、それまで支配的だったFP核種による寄与が減少し、アクチノイド核種に起因する放射性毒性が支配的となる。
図16は、使用済み燃料の環境負荷変化の例を示すグラフであり、アクチノイド核種、すなわちウランおよび超ウラン(TRU:TRans−Uranic)核種を対象としている。使用済み燃料の取出し後30年程度以上経過すると支配的となるアクチノイド核種の内容をみると、図16に示すようにウランではなく、TRU核種が特に支配的である。これは、TRU核種の長期に亘る放射性毒性はその半減期の長さに起因している。したがって、TRUを減少させることによって、使用済燃料による環境負荷を低減することができる。
以上、本第1の実施形態によるTRU型核燃料物質を用いた場合の特性を説明したが、炉心体系を構成可能であることが示されている。この結果、TRUの生成量を抑制することが可能であり、これによって環境負荷の低減を図ることができる。
[第2の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態の変形である。図17は、第2の実施形態に係る軽水炉炉心の構成を示す平面図である。本実施形態に係る軽水炉炉心10aは、その構成要素として、TRU型燃料集合体100に加えてさらにウラン型燃料集合体300を有する。
TRU型燃料集合体100およびウラン型燃料集合体300のそれぞれの本数および配置については、軽水炉炉心の目的および所期の特性に応じて設定可能である。
図18は、第2の実施形態に係るウラン型燃料集合体の構成を示す立断面図である。ウラン型燃料集合体300は、複数のウラン型燃料棒310、スペーサ301、ウラン型燃料棒結束部材350としての下部格子板302および上部格子板303、およびチャンネルボックス304を有する。
ウラン型燃料棒310の構造については、図19で説明するが、複数のウラン型燃料棒310は、格子状に互いに並列に配されて上下に延びている。
ウラン型燃料棒結束部材350は、下部格子板302および上部格子板303を有する。下部格子板302は、複数のウラン型燃料棒310のそれぞれの下端を固定し、複数のウラン型燃料棒310を互いに結束する。また、上部格子板303は、複数のウラン型燃料棒310のそれぞれの上端を固定し、複数のウラン型燃料棒310を互いに結束する。
また、ウラン型燃料集合体300は、複数のウラン型燃料棒310が延びる方向の複数個所にそれぞれ配された複数のスペーサ301を有する。スペーサ301は、複数のウラン型燃料棒310相互間の位置決めをするとともに、ウラン型燃料棒310の振れ止めとして機能する。
図19は、第2の実施形態に係るウラン型燃料集合体を構成するウラン型燃料棒の構成を示す立断面図である。
ウラン型燃料棒310は、所定の方向、軸方向を揃えて軸方向に並べられた円柱状の複数のウラン型燃料ペレット320と、これを収納する筒状に延びた被覆管321と、被覆管321の上端を閉止する上部端栓322と、被覆管21の下端を閉止する下部端栓323とを有する。
被覆管321、上部端栓322および下部端栓323は、密閉空間を形成し、密閉空間内に複数のウラン型燃料ペレット320が軸方向に積層されている。密閉空間の上部には、ウラン型燃料ペレット320により占有されていないガスプレナム325が形成されている。ウラン型燃料ペレット320は、ガスプレナム25に設けられたバネ324により抑えられ位置を固定されている。
ウラン型燃料ペレット320は、ウラン燃料を含む核燃料物質を使用するウラン燃料材である。ウラン燃料材としては、たとえば、3%ないし5%程度のウラン濃縮度の核燃料物質を用いる燃料材、あるいは、たとえば4%ないし9%程度のプルトニウム富化度のウランを基材とした核燃料物質、すなわちMOX燃料を用いる燃料材などがある。
本実施形態によれば、たとえば、TRU型核燃料物質の導入に際して、全てにTRU型核燃料物質を使用した炉心を構成する前に、部分的にTRU型燃料集合体を有する炉心を構成する場合にも適用可能である。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
たとえば、実施形態では、軽水炉として沸騰水型原子炉の場合を例にとって示したが、これには限定されない。たとえば、加圧水型原子炉の場合であっても本発明は適用可能である。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。たとえば、第1の実施形態におけるTRU型燃料棒と、第2の実施形態におけるウラン型燃料棒とを組み合わせた燃料集合体としてもよい。
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
2…ウラン型燃料集合体、5…制御棒(制御部材)、10、10a…軽水炉炉心、20…TRU型燃料ペレット(第1の燃料ペレット)、21…被覆管、22…上部端栓、23…下部端栓、24…バネ、25…ガスプレナム、100…TRU型燃料集合体(第1の燃料集合体)、101…スペーサ、102…下部格子板、103…上部格子板、104…チャンネルボックス、150…TRU型燃料棒結束部材(第1の結束部材)、200…TRU型燃料棒(第1の燃料棒)、300…ウラン型燃料集合体(第2の燃料集合体)、301…スペーサ、302…下部格子板、303…上部格子板、304…チャンネルボックス、310…ウラン型燃料棒(第2の燃料棒)、320…ウラン型燃料ペレット(第2の燃料ペレット)、321…被覆管、322…上部端栓、323…下部端栓、324…バネ、325…ガスプレナム、350…ウラン型燃料棒結束部材(第2の結束部材)

Claims (7)

  1. プルトニウムとマイナーアクチノイドとを核燃料物質の主たる成分として軽水炉に用いられる核燃料物質であって、
    燃焼初期である前記軽水炉の炉心装荷時における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉に用いられる核燃料物質のために用いられるものであってウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料が再処理され分離されて得られる前記マイナーアクチノイドの質量のプルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、
    前記第1の比は、0.75以下である、
    ことを特徴とする核燃料物質。
  2. ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドとを核燃料物質の主たる成分とし所定の方向に並べられた複数の燃料ペレットと、
    前記複数の燃料ペレットを収納し前記所定の方向に延びた筒状で両端が閉止されている被覆管と、
    を有し、
    燃焼初期である軽水炉の炉心装荷時における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉の核燃料物質のために用いられるものであって前記再処理において分離されて得られる前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、
    前記第1の比は、0.75以下である、
    ことを特徴とする燃料棒。
  3. ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドとを核燃料物質の主たる成分とし所定の方向に並べられた複数の第1の燃料ペレットと、前記複数の第1の燃料ペレットを収納し前記複数の第1の燃料ペレットの中心軸の方向と同じ方向に延びた筒状で両端が閉止されている被覆管とを有し、格子状に互いに並列に配されて前記所定の方向に延びる複数の第1の燃料棒と、
    前記複数の第1の燃料棒を互いに結束する第1の結束部材と、
    を備え、
    燃焼初期である軽水炉の炉心装荷時における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉の核燃料物質のために用いられるものであって前記再処理において分離されて得られる前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、
    前記第1の比は、0.75以下である、
    ことを特徴とする燃料集合体。
  4. 濃縮ウランを核燃料物質の主たる成分とし所定の方向に延びた第2の燃料ペレットと、
    前記第2の燃料ペレットを収納し前記所定の方向と同じ方向に延びた筒状で両端が閉止されている被覆管とを有し、格子状に配列され互いに平行に前記所定の方向に延びる複数の第2の燃料棒を、さらに備えることを特徴とする請求項3に記載の燃料集合体。
  5. 互いに並列に格子状に配列され上下方向に延びた複数の第1の燃料集合体と、
    前記複数の第1の燃料集合体の間または前記複数の第1の燃料集合体中に挿抜可能に形成された複数の制御部材と、
    を具備する軽水炉炉心であって、
    前記第1の燃料集合体は、
    ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料の再処理において分離されたプルトニウムとマイナーアクチノイドとを核燃料物質の主たる成分とし所定の方向に並べられた複数の第1の燃料ペレットと、前記複数の第1の燃料ペレットを収納し前記複数の第1の燃料ペレットの中心軸の方向と同じ方向に延びた筒状で両端が閉止されている被覆管とを有し、格子状に互いに並列に配されて上下に延びる複数の第1の燃料棒と、
    前記複数の第1の燃料棒を互いに結束する第1の結束部材と、
    を備え、
    燃焼初期である軽水炉の炉心装荷時における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉の核燃料物質のために用いられるものであって前記再処理において分離されて得られる前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、
    前記第1の比は、0.75以下である、
    ことを特徴とする軽水炉炉心。
  6. 前記第1の燃料集合体と並列に格子状に配列され上下方向に延びた第2の燃料集合体をさらに具備し、
    前記第2の燃料集合体は、
    濃縮ウランを核燃料物質の主たる成分とし所定の方向に延びた第2の燃料ペレットと、前記第2の燃料ペレットを収納し前記所定の方向と同じ方向に延びた筒状で両端が閉止されている被覆管とを有し、格子状に配列され互いに平行に上下に延びる複数の第2の燃料棒と、
    前記複数の第2の燃料棒を互いに結束する第2の結束部材と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の軽水炉炉心。
  7. ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料の再処理によりプルトニウムとマイナーアクチノイドを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップで分離した前記プルトニウムと前記マイナーアクチノイドの質量比を調整して核燃料物質を製造する核燃料物質製造ステップと、
    を有し、
    燃焼初期である軽水炉の炉心装荷時における前記核燃料物質における前記マイナーアクチノイドの質量の前記プルトニウムの質量に対する第1の比は、前記軽水炉の核燃料物質のために用いられるものであって前記ウラン燃料を使用する軽水炉の使用済燃料が再処理され分離されて得られるマイナーアクチノイドの質量のプルトニウムの質量に対する第2の比と等しいかまたは大きく、
    前記第1の比は、0.75以下である、
    ことを特徴とする核燃料物質の製造方法。
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