以下、実施形態の端末装置、決済装置、および表示制御プログラムを、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、端末装置を保有する利用者が鉄道を利用しているときに、端末装置を用いて物販の決済を行う例について説明する。
[全体構成]
図1は、実施形態における鉄道利用管理システム1の構成の一例を示す図である。鉄道利用管理システム1は、鉄道の駅における入出場の管理を行うシステムである。鉄道利用管理システム1は、例えば、端末装置10と、自動改札機100と、駅務サーバ装置200と、決済機器300と、センターサーバ装置400と、決済サーバ装置500とを備える。図1の例において、各駅には、少なくとも一つの自動改札機100、駅務サーバ装置200、および決済機器300が設置される。
端末装置10は、利用者によって利用される携帯可能な端末装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)等である。端末装置10は、自動改札機100に翳す媒体として利用される。すなわち、鉄道利用管理システム1では、端末装置10が乗車券として利用される。
端末装置10の画面上には、端末装置10を乗車券として機能させるための第1の読取画像CD1(「第1画像」の一例)が表示される。第1の読取画像CD1は、利用者が自動改札機100を通過する際に自動改札機100によって読み取られる。なお、第1の読取画像CD1は、例えばA駅の自動改札機100を通過して駅構内に入場するための画像と、B駅の自動改札機100を通過して駅構外に出場するための画像とを含む。
第1の読取画像CD1は、例えば、QRコード等の二次元コードや、バーコード等の一次元コード等である。これらの各種コードは、例えば、乗車券としての効力情報(以下、「第1の効力情報」と称する)、または第1の効力情報とその他情報とを含めた情報がエンコードされたものである。第1の効力情報は、例えば、有効期間、入場駅(発駅)の識別情報、乗車可能区間、第1の読取画像CD1のそれぞれを識別するコード識別情報(コードID)等を含む情報である。また、その他情報は、例えば、端末装置10における設定言語等を含む情報である。なお、第1の読取画像CD1は、機械(自動改札機100)によって内容が認識可能であるとともに、人が視認することによって内容が認識できないものであれば如何なる態様であってもよい。
また、端末装置10は、決済機器300に翳す媒体として利用される。端末装置10の画面上には、端末装置10を用いて物販の決済を行うための第2の読取画像CD2(「第2画像」の一例)が表示される。第2の読取画像CD2は、端末装置10が決済サーバ装置500に対して、ユーザ登録や物販購入に関する決済方法(例えば、クレジット決済またはデビット決済)等の登録を行うことにより、決済サーバ装置500から提供される情報である。第2の読取画像は、決済機器300により読み取られる。
第2の読取画像CD2は、例えば、QRコード等の二次元コードや、バーコード等の一次元コード等である。これらの各種コードは、例えば、電子マネーや決済を行うICカードとしての効力情報(以下、「第2の効力情報」と称する)、または第2の効力情報とその他情報とを含めた情報がエンコードされたものである。第2の効力情報は、例えば利用者を識別する識別情報、第2の読取画像CD2を用いて決済ができる有効期限、第2の読取画像CD2のそれぞれを識別するコード識別情報(コードID)等を含む情報である。また、その他情報は、例えば、端末装置10における設定言語等を含む情報である。なお、第2の読取画像CD2は、機械(決済機器300)によって内容が認識可能であるとともに、人が視認することによって内容が認識できないものであれば如何なる態様であってもよい。
また、端末装置10は、利用者からの指示等に基づいて、画面に表示されている第1の読取画像CD1を第2の読取画像CD2に切り替えたり、画面に表示されている第2の読取画像CD2を第1の読取画像CD1に切り替える制御を行う。
自動改札機100は、例えば、駅の改札口に設けられる。自動改札機100は、端末装置10の表示画面に表示された第1の読取画像CD1から情報を読み取ることによって、利用者の通過を許可または禁止する。なお、本実施形態において自動改札機100は、第1の読取画像CD1のみを処理可能な装置として説明するがこれに限られない。例えば、自動改札機100は、さらに交通系ICカードや磁気券、コードが印刷された紙券等を並行して処理可能な装置であってもよい。
駅務サーバ装置200は、例えば、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して通信を行う。また、駅務サーバ装置200は、自動改札機100から取得した情報を、LANやWAN(Wide Area Network)等を含むネットワークNWを介して、センターサーバ装置400に送信する。さらに、駅務サーバ装置200は、センターサーバ装置400から受信した情報を自動改札機100等に送信する。
決済機器300は、端末装置10に表示された第2の読取画像CD2を読み取り、物販の決済を行う。決済機器300は、例えば自動販売機や、駅構内の売店等に設置されるPOS(Point Of Sales)端末等である。決済機器300は、駅務サーバ装置200を介してネットワークNWと接続し、読み取った第2の読取画像CD2から得られる情報を決済サーバ装置500に送信する。なお、決済機器300は、駅務サーバ装置200を経由せずに、直接ネットワークNWを介して決済サーバ装置500と通信してもよい。また、決済機器300は、決済サーバ装置500から受信した決済の許可または不許可の内容を決済機器300の画面に表示する。決済機器300は、「画像読取装置」の一例である。
センターサーバ装置400は、駅務サーバ装置200およびネットワークNWを介して自動改札機100から受信した情報に基づいて、種々の処理を行う。また、センターサーバ装置400は、端末装置10とネットワークNWを介して通信を行う。センターサーバ装置400は、「管理装置」の一例である。
決済サーバ装置500は、端末装置10を保有する利用者との間で、物販購入時の決済に対する事前の登録処理を行い、登録後に端末装置10に第2の読取画像CD2に関する情報を送信する。また、決済サーバ装置500は、端末装置10から第2の読取画像CD2を取得するための問い合わせがあった場合に、第2の読取画像CD2に関する情報を送信してもよい。また、決済サーバ装置500は、事前の登録処理が完了した端末装置10に対して、ネットワークNWに接続される外部装置から第2の読取画像CD2に関する情報を提供させてもよい。すなわち、第2の読取画像CD2を端末装置10に送信する装置は、決済サーバ装置500と一体でもよく、別体でもよい。
また、決済サーバ装置500は、決済機器300により読み取られた第2の読取画像CD2から得られる情報に基づいて、端末装置10の利用者ごとに購入履歴等を管理する。決済サーバ装置500は、「決済装置」の一例である。また、センターサーバ装置400および決済サーバ装置500のうち一方または双方は、「外部装置」の一例である。
以下、端末装置10、自動改札機100、決済機器300、センターサーバ装置400、および決済サーバ装置500についてそれぞれ説明する。
[端末装置]
まず、端末装置10について説明する。図2は、実施形態における端末装置10の構成の一例を示す図である。端末装置10は、例えば、操作部11と、表示部12と、端末側通信部13と、乗車券購入処理部14と、第1の表示制御部15と、物販決済処理部16と、第2の表示制御部17と、端末側記憶部30とを備える。乗車券購入処理部14、第1の表示制御部15、物販決済処理部16、および第2の表示制御部17の各機能のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
操作部11は、例えば、ボタン、キーボード、マウス、マイク、タッチパネル等のユーザインターフェースである。なお、表示部12がタッチパネルである場合、操作部11の一部は表示部12と一体として形成される。操作部11は、例えば、利用者による、第1の読取画像CD1および第2の読取画像CD2を表示部12に表示させるための入力操作を受け付ける。また、操作部11は、第1の読取画像CD1と第2の読取画像CD2との画面表示を切り替える切り替え操作を受け付ける。操作部11は、「受付部」の一例である。
表示部12は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等の表示装置を含む。表示部12は、乗車券購入処理部14および物販決済処理部16等によって出力される情報に基づいて各種画像を表示する。
端末側通信部13は、図示しない無線基地局により仲介されるセルラー網やWi−Fi網、専用回線、プロバイダ、インターネット等を介してセンターサーバ装置400および決済サーバ装置500と通信する。なお、端末側通信部13は、他の端末装置10と通信を行ってもよい。
乗車券購入処理部14は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが端末側記憶部30に記憶されたプログラム(例えば、乗車券購入アプリ31)を実行することにより実現される。プログラムは、例えば、ネットワークNWを介してアプリケーションサーバやセンターサーバ装置400からダウンロードされてもよいし、SDカード等の可搬型記憶媒体に格納されたものが端末装置10にインストールされてもよい。
第1の表示制御部15は、乗車券購入処理部14により乗車券を購入するための情報の入力を受け付ける入力画面を表示部12に表示させたり、入力画面に入力された情報を端末側通信部13によりセンターサーバ装置400に送信させる。また、第1の表示制御部15は、端末側通信部13により受信された乗車券に関する情報(例えば、第1の読取画像CD1)を表示部12に表示させる。また、第1の表示制御部15は、例えば操作部11により受け付けた内容に基づいて、表示部12に表示される第1の読取画像CD1と第2の読取画像CD2との切り替え制御を行う。
物販決済処理部16は、CPU等のプロセッサが端末側記憶部30に記憶されたプログラム(例えば、物販決済アプリ32)を実行することにより実現される。プログラムは、例えば、ネットワークNWを介してアプリケーションサーバや決済サーバ装置500からダウンロードされてもよいし、SDカード等の可搬型記憶媒体に格納されたものが端末装置10にインストールされてもよい。
第2の表示制御部17は、物販決済処理部16により第2の読取画像CD2を取得するための情報の入力を受け付ける取得画面を表示部12に表示させたり、取得画面に入力された情報を端末側通信部13により決済サーバ装置500に送信させる。また、第2の表示制御部17は、端末側通信部13により受信された物販決済に関する情報(例えば、第2の読み取画像CD2)を表示部12に表示させる。また、第2の表示制御部17は、例えば操作部11により受け付けた内容に基づいて、表示部12に表示される第1の読取画像CD1と第2の読取画像CD2との切り替え制御を行う。
例えば、第2の表示制御部17は、表示部12によって第1の読取画像CD1が表示されているときに、操作部11により第1の読取画像CD1から第2の読取画像CD2への切替指示が受け付けられた場合、表示部12に表示されている第1の読取画像CD1を、第2の読取画像CD2に切り替える制御を行う。また、第2の表示制御部17は、表示部12によって第2の読取画像CD2が表示されているときに、操作部11により第2の読取画像CD2から第1の読取画像CD1への切替指示が受け付けられた場合、または第1の読取画像CD1から第2の読取画像CD2に切り替えられてから所定時間が経過した場合に、表示部12に表示されている第2の読取画像CD2を、第1の読取画像CD1に切り替えて表示させる。
また、第2の表示制御部17は、第2の読取画像CD2に設定された有効期限が切れている場合に、第2の読取画像CD2を表示部12に表示させないように制御してもよい。また、第2の表示制御部17は、有効期限切れであることを示す情報を表示部12に表示させてもよい。なお、有効期限の情報は、例えば決済サーバ装置500から取得する。これにより、第2の読取画像CD2が有効期限切れであることを、利用者に迅速に把握させることができるとともに、決済機器300や決済サーバ装置500における決済可否判定等を省略できるため、システム負荷を軽減させることができる。
端末側記憶部30は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。端末側記憶部30は、プロセッサが実行する乗車券購入アプリ31および物販決済アプリ32等のプログラムを格納する。
図3は、乗車券購入アプリ31が起動された際に、端末装置10の表示部12に乗車券購入のための入力画面が表示された様子を示す図である。この入力画面は、予めユーザ登録をしておき、例えばユーザIDやパスワードを入力してログインした後に、所定の操作をすることで表示される。例えば、乗車券購入アプリ31がタッチ操作される等して起動すると、第1の表示制御部15は、乗車券購入処理部14からの指示により乗車券購入のための入力画面を端末装置10に表示させる。
入力画面には、日本語や英語、フランス語、中国語等といった端末装置10の設定言語を設定するための領域A1、乗車区間を指定するための領域A2、乗車券の効力が有効開始となる乗車日を指定するための領域A3、乗車券の発行要求を確定するためのボタンB1等が設けられてよい。端末装置10の設定言語は、乗車券購入アプリ31内での設定言語であってもよいし、端末装置10のOS(Operating System)の設定言語であってもよい。
また、入力画面には、乗車券購入に係る費用に対する決済方式を指定するための領域(不図示)等が設けられていてもよい。このような入力画面は、乗車券購入アプリ31へのログインが完了した後に表示されてよい。上述した領域に各種情報が入力されて、図中「YES」ボタンが操作されると、乗車券の発行要求が確定する。この場合、乗車券購入処理部14は、端末側通信部13を用いて、入力された情報を第1画像要求情報(第1画像リクエスト)としてセンターサーバ装置400に送信する。ここで、第1画像とは、上述した「第1の読取画像CD1」である。
図4は、乗車券の表示画面が表示された様子を示す図である。乗車券購入処理部14は、端末側通信部13がセンターサーバ装置400から受信した第1画像要求情報に対するレスポンス情報(第1の読取画像CD1に関する情報)に基づいて、図4の乗車券表示画面を生成する。第1の表示制御部15は、乗車券購入処理部14の指示により、乗車券表示画面を表示部12に表示させる。乗車券表示画面には、乗車区間を表示するための領域A4、乗車券の効力が有効開始となる乗車日を表示するための領域A5、第1の読取画像CD1を表示するための領域A6、物販購入画面またはメニュー画面等のように、他の画面に切り替えるためのボタンB2等が設けられてよい。例えば、第1の表示制御部15は、操作部11により「物販購入画面」ボタンが選択されたことを受け付けると、表示部12に表示される画面を、後述する物販購入画面に切り替える。また、第1の表示制御部15は、操作部11により「メニュー画面」ボタンが選択されたことを受け付けると、表示部12に表示される画面を予め設定された画面(例えば、ホーム画面)に切り替える。
図5は、物販決済アプリ32が起動された際に、端末装置10の表示部12に物販決済用コードを取得するためのコード取得画面が表示された様子を示す図である。このコード取得画面は、予めユーザ登録をしておき、例えばユーザIDやパスワードを入力してログインした後に、所定の操作をすることで表示される。例えば、物販決済アプリ32がタッチ操作される等して起動すると、第2の表示制御部17は、物販決済処理部16からの指示により物販決済用のコードを取得するためのコード取得画面を端末装置10に表示させる。
コード取得画面は、日本語や英語、フランス語、中国語等といった端末装置10の設定言語を設定するための領域A7、決済方法を指定するための領域A8、物販決済用コードを用いて物販の決済を行える有効期限を指定するための領域A9、物販決済用コードの発行要求を確定するためのボタンB3等が設けられてよい。端末装置10の設定言語は、物販決済アプリ32内での設定言語であってもよいし、端末装置10のOS(Operating System)の設定言語であってもよい。また、領域A9に入力される情報としては、日時(例えば、2016/7/2 09:05:00)でもよく、物販決済用コードを発行または画面表示してからの期間(例えば、発行後1時間または画面表示後10分間)でもよい。また、コード取得画面には、物販決済用コードにより一度に決済できる限度額を入力する領域や、物販決済用コードにより決済できる限度回数等を入力する領域を含んでいてもよい。上述したように、有効期限や限度額、決済回数等を設定することで、出費を抑制できるとともに、物販決済用コードが他人に盗まれた場合にも被害を抑制することができる。
上述した領域に各種情報が入力されて、図中「YES」ボタンが操作されると、物販決済用コードの発行要求が確定する。この場合、物販決済処理部16は、端末側通信部13を用いて、入力された情報を第2画像要求情報(第2画像リクエスト)として決済サーバ装置500に送信する。ここで、第2画像は、上述した「第2の読取画像CD2」である。
図6は、物販決済コードの表示画面が表示された様子を示す図である。物販決済処理部16は、端末側通信部13が決済サーバ装置500から受信した第2画像要求情報に対するレスポンス情報(第2の読取画像CD2に関する情報)に基づいて、図6の物販決済用コード表示画面を生成する。第2の表示制御部17は、物販決済処理部16の指示により、物販決済用コード表示画面を表示部12に表示させる。物販決済用コード表示画面には、物販決済用コードの有効期限を表示するための領域A10、第2の読取画像CD2を表示するための領域A11、他の画面に切り替えるためのボタンB4等が設けられてよい。例えば、第2の表示制御部17は、操作部11により「乗車券表示ボタン」が選択されたことを受け付けると、表示部12に表示される画面を、上述した乗車券表示画面に切り替える。
また、第2の表示制御部17は、操作部11により「メニュー画面」ボタンが選択されたことを受け付けると、表示部12に表示される画面を予め設定された画面(例えば、ホーム画面)に切り替える。
なお、上述した乗車券表示画面と、物販決済用コード表示画面との切り替えは、上述したように予め設定されたボタンを選択するだけでなく、例えば端末装置10のタッチパネルに対するスワイプ操作やフリック操作を受け付けることで、各画面の切り替えを行ってもよい。例えば、第2の表示制御部17は、乗車券表示画面が表示されている状態で、タッチパネルから右方向へのスワイプ操作を受け付けた場合に、乗車券表示画面から物販決済用コード表示画面への切り替え表示を行う。また、第2の表示制御部17は、物販決済用コード表示画面が表示されている状態で、タッチパネルから左方向へのスワイプ操作を受け付けた場合に、物販決済用コード表示画面から乗車券表示画面への切り替え表示を行う。
[自動改札機]
次に、自動改札機100について説明する。図7は、実施形態における自動改札機100を上方から見た図である。自動改札機100は、例えば、通路を挟んで対向配置される主機110と従機130とを備えてよい。主機110は、例えば、第1画像読取部111と、上面表示部112と、正面表示部113と、扉部114および115と、改札機側制御部150とを備える。また、従機130は、読取部131と、上面表示部132と、正面表示部133と、扉部134および135とを備える。
主機110の第1画像読取部111は、図7に示すa方向に通過しようとする利用者によって翳された端末装置10により表示された第1の読取画像CD1を撮像し、画像データを改札機側制御部150に送信する。
上面表示部112は、第1画像読取部111に対して端末装置10が翳された場合に、改札機側制御部150によって処理された結果、またはセンターサーバ装置400から受信した情報に基づく画像を表示する。正面表示部113は、図7に示すa方向に通過可能であるか否かを示すマークや図形、文字等を表示する。正面表示部113の表示内容または表示の有無は、改札機側制御部150によって決定される。
一方、従機130の読取部131は、図7に示すb方向に通過しようとする利用者によって翳された端末装置10に表示された第1の読取画像CD1を撮像し、画像データを改札機側制御部150に送信する。上面表示部132は、読取部131に対して端末装置10が翳された場合に、改札機側制御部150によって処理された結果、またはセンターサーバ装置400から受信した情報に基づく画像を表示する。正面表示部133は、図7に示すb方向に通過可能であるか否かを示すマークや図形、文字等を表示する。正面表示部133の表示内容または表示の有無は、改札機側制御部150によって決定される。
改札機側制御部150は、図7に示すa方向への利用者の通過を許可する動作モードに自動改札機100が設定されている場合、扉部115および135を開放状態に維持するとともに、扉部114および134を開放状態または閉止状態に制御することで、a方向の利用者の通過を許可または禁止する。また、改札機側制御部150は、図7に示すb方向への利用者の通過を許可する動作モードに自動改札機100が設定されている場合、扉部114および134を開放状態に維持するとともに、扉部115および135を開放状態または閉止状態に制御することで、b方向の利用者の通過を許可または禁止する。
また、自動改札機100の動作モードには、図7に示すa方向の通過とb方向の通過との双方を許可する動作モードが含まれていてもよい。この場合、改札機側制御部150は、例えば、利用者が通過中でなければ正面表示部113と正面表示部133の双方に通過を許可することを示すマークや図形、文字等を表示させる制御を行う。また、改札機側制御部150は、例えば、利用者がa方向およびb方向のいずれかの側から進入し、第1画像読取部111と読取部131とのいずれか一方に端末装置10が翳されると、他方の読取部を無効化するとともに、利用者が進入してきていない側の表示部(正面表示部113または正面表示部133)に、通過を禁止することを示すマークや図形、文字等を表示させる制御を行う。
なお、自動改札機100は、上述したように利用者が双方向に通過可能なものに限らず、主機と補機(従機)により構成される、利用者が一方向にのみ通過可能なものであってもよい。
図8は、自動改札機100の第1画像読取部111を上方から見た図である。第1画像読取部111は、例えば、タッチ面表示部PN1およびカメラCAM1を備える。タッチ面表示部PN1は、例えば、LCDや有機ELディスプレイであり、上方から見てカメラCAM1の周囲に配置される。カメラCAM1は、利用者によって自機前に翳された物体を撮像する。例えば、表示画面に第1の読取画像CD1が表示された端末装置10が利用者によって翳されると、カメラCAM1は、端末装置10の表示画面を撮像する。カメラCAM1は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサを有する。なお、図8に示す第1画像読取部111の構成は、従機130の読取部131にも同様に適用してもよい。すなわち、従機130の読取部131は、タッチ面表示部PN1およびカメラCAM1を含む構成であってもよい。
自動改札機100は、上述した図7に示す構成の他、外部装置と通信を行う改札機側通信部と、改札機側制御部150の指示に従って音声を出力するスピーカと、種々の情報を格納する改札機側記憶部とを、さらに備えてよい。改札機側記憶部は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、自機が設置された駅の識別情報や、各種表示部に表示させる画像データやテキストデータ、スピーカに出力させる音声データ、運賃テーブル等を格納する。画像データ、テキストデータ、および音声データは、乗車券購入アプリ31において設定され得る端末装置10の設定言語の数に対応した数だけ用意されてよい。運賃テーブルは、例えば、駅の区間ごとに運賃が対応付けられた情報である。
改札機側制御部150は、第1画像読取部111(131)に読取画像が翳された時刻、自機が設置された駅の識別情報等を、駅務サーバ装置200を介してセンターサーバ装置400に送信する。また、改札機側制御部150は、センターサーバ装置400により駅務サーバ装置200を介して送信された情報を受信してもよい。自機が設置された駅の識別情報(駅ID)は、予め改札機側記憶部に格納されてよい。
また、改札機側制御部150は、第1画像読取部111(131)のカメラCAM1により撮像された画像における読取画像の部分を解析して配列情報を取得し、配列情報をデコードして、ビット列等で表されるコンピュータが認識可能な電子情報に変換する。電子情報は、前述した第1の効力情報を含む。また、改札機側制御部150は、電子情報に基づいて、利用者の通過可否を判定し、判定結果に基づいて、利用者の通過を許可、あるいは禁止する制御を行う。
また、改札機側制御部150は、読取画像が抽出されない場合、または抽出された読取画像がデコードされない、あるいはデコードされた結果が無効な場合、利用者の通過を禁止する制御を行う。改札機側制御部150は、通過の許可または禁止の判定に応じて、扉部114、115、134、135、スピーカ、上面表示部112、132、正面表示部113、133、タッチ面表示部PN1、またはこれらを組み合わせたものを制御する。
なお、改札機側制御部150は、上述した電子情報に端末装置10(乗車券購入アプリ31)における設定言語の情報が含まれている場合、この設定言語に合わせて各種表示部に表示させる画像データ(またはテキストデータ)やスピーカに出力させる音声データを選択してよい。
[決済機器]
次に、決済機器300について説明する。図9は、実施形態における決済機器300の概略構成の一例を示す図である。図9では、決済機器300の一例として、駅構内の売店に設置され、物販に対する費用の支払い時に利用されるPOS端末を示しているが、これに限定されるものではなく、例えば飲料等を販売する自動販売機であってもよい。
図9に示す決済機器300は、第2画像読取部310と、表示部312と、操作部314と、貨幣収納部316とを備える。第2画像読取部310は、物販の決済を行う端末装置10に表示された第2の読取画像CD2を読み取る。
表示部312は、第2画像読取部310に対して端末装置10が翳された場合に、決済機器300によって処理された結果、または決済サーバ装置500から受信した情報に基づく画像を表示する。また、表示部312は、購入した商品に対する金額、決済結果に関する情報を表示する。決済結果に関する情報とは、決済が正常に完了したことを示す情報や、決済が完了しなかった理由を示す情報である。決済が完了しなかった理由としては、例えば読み取った第2の読取画像CD2の有効期限が切れていたり、第1の読取画像CD1を読み取った場合がある。
操作部314は、決済機器300の利用者(例えば、店員)による、端末装置10の利用者が購入する少なくとも1つの商品に関する情報や金額等の入力を受け付ける。なお、操作部314は、タッチパネルとして、上述した表示部312と一体に形成されてもよい。
貨幣収納部316は、貨幣を格納する。貨幣は、商品を購入する購入者により支払われる硬貨や紙幣であってもよく、また釣銭用に予め準備された硬貨や紙幣であってもよい。貨幣収納部316は、操作部314に対する操作に応じて貨幣の収納や排出を行う。
図10は、決済機器300の第2画像読取部310を上方から見た図である。第2画像読取部310は、例えば、タッチ面表示部PN2およびカメラCAM2を備える。タッチ面表示部PN2は、例えば、LCDや有機ELディスプレイであり、上方から見てカメラCAM2の周囲に配置される。カメラCAM2は、利用者によって自機前に翳された物体を撮像する。例えば、表示画面に第2の読取画像CD2が表示された端末装置10が利用者によって翳されると、カメラCAM2は、端末装置10の表示画面を撮像する。カメラCAM2は、例えばCCDやCMOS等のイメージセンサを有する。
図11は、実施形態における決済機器300の機能構成の一例を示す図である。決済機器300は、第2画像読取部310と、表示部312と、操作部314と、貨幣収納部316と、スピーカ318と、決済機器側通信部320と、決済機器側制御部330と、決済機器側記憶部340とを備える。決済機器側制御部330は、通信制御部332と、画像処理部334と、決済可否判定部336と、精算部338とを備える。上述した第2画像読取部310と、画像処理部334とを合わせたものは、「光学読取部」の一例である。
決済機器側制御部330の構成要素の一部または全部は、CPU等のプロセッサが決済機器側記憶部340に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてよい。また、決済機器側記憶部340の構成要素の一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現され、それぞれの機能を実現するための回路構成を有してもよい。また、決済機器側制御部330の構成要素の一部または全部は、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
決済機器側記憶部340は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現されてよい。決済機器側記憶部340は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、自機が設置された駅の識別情報や売店情報、各種表示部に表示させる画像データやテキストデータ、スピーカ318に出力させる音声データ、画像データ、テキストデータ、および音声データは、物販決済アプリ32において設定され得る端末装置10の設定言語の数に対応した数だけ用意されてよい。
通信制御部332は、決済機器側通信部320を用いて、画像処理部334による処理結果、第2画像読取部310に第2の読取画像CD2が翳された時刻、自機が設置された駅の識別情報、決済機器300の識別情報等を、決済サーバ装置500に送信する。また、通信制御部332は、決済機器側通信部320を用いて、決済サーバ装置500により送信された情報を受信してもよい。自機が設置された駅の識別情報(駅ID)や決済機器300の識別情報等は、予め決済機器側記憶部340に格納されてよい。
画像処理部334は、例えば、第2画像読取部310のカメラCAM2により撮像された画像における第2の読取画像CD2の部分を解析して配列情報を取得し、配列情報をデコードして、ビット列等で表されるコンピュータが認識可能な電子情報に変換する。電子情報には、前述した第2の効力情報が含まれる。なお、画像処理部334は、カメラCAM2により撮像された画像から第2の読取画像CD2が読み取れなかった場合には、その旨を示す情報を、表示部312に表示したり、スピーカ318により音声出力する。
決済可否判定部336は、画像処理部334により取得された情報に基づいて、利用者の物販決済の可否を判定する。決済可否判定部336は、画像処理部334により取得された情報により決済ができないと判定した場合には、その旨を示す情報を表示部312に出力したり、スピーカ318により音声出力する。また、決済可否判定部336は、画像処理部334により取得された情報と、決済可否判定要求とを、決済サーバ装置500に送信し、決済サーバ装置500から受信した決済可否判定結果を表示部312に表示したり、スピーカ318により音声出力してもよい。また、決済可否判定部336は、上述した決済可否判定要求とともに、決済情報を決済サーバ装置500に送信してもよい。決済情報とは、例えば駅情報、売店の識別情報、購入日時、購入内容、購入金額等である。
精算部338は、決済可否判定部336により、物販決済が可能である場合、決済を完了させる。精算部338は、決済の完了に合わせてレシートや領収書等の発行等を行ってもよい。また、精算部338は、精算結果や決算方式に基づき、貨幣収納部316による貨幣の格納や排出を制御してもよい。
[センターサーバ装置]
次に、センターサーバ装置400について説明する。図12は、実施形態におけるセンターサーバ装置400の機能構成の一例を示す図である。センターサーバ装置400は、例えば、センターサーバ側通信部410と、センターサーバ側制御部420と、センターサーバ側記憶部430とを備える。
センターサーバ側制御部420は、アプリ連携処理部(要求受付部)422と、乗車券決済処理部424とを備える。センターサーバ側制御部420のこれらの構成要素のうち一部または全部は、CPU等のプロセッサがセンターサーバ側記憶部430に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。プログラムは、例えば、ネットワークNWを介してアプリケーションサーバからダウンロードされてもよいし、SDカード等の可搬型記憶媒体に格納されたものがセンターサーバ装置400にインストールされてもよい。また、センターサーバ側制御部420の構成要素のうち一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
センターサーバ側記憶部430は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。センターサーバ側記憶部430は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、後述する乗車券決済用情報データベース432、第1の効力情報データベース434、入場情報データベース436、および出場情報データベース438を格納する。
乗車券決済用情報データベース432は、乗車券購入アプリ31の利用者の識別情報であるユーザIDに対し、乗車券購入に係る費用の決済方式等の情報が対応付けられた情報である。また、第1の効力情報データベース434は、ユーザIDに対し、有効期間、入場駅の識別情報(入場駅ID)、コードIDといった第1の効力情報が対応付けられた情報である。また、入場情報データベース436は、コードIDに対し、入場時刻、入場駅の識別情報(入場駅ID)、入出場コードといった情報が対応付けられた情報である。また、出場情報データベース438は、コードIDに対し、出場時刻、出場駅の識別情報(出場駅ID)、入出場コードといった情報が対応付けられた情報である。
センターサーバ側通信部410は、上述したネットワークNWを介して、端末装置10や自動改札機100と通信を行う。
アプリ連携処理部422は、センターサーバ側通信部410を用いて、乗車券購入アプリ31が起動された端末装置10と通信を行い、端末装置10の画面に表示させる画像を制御する。例えば、アプリ連携処理部422は、センターサーバ側通信部410により受信した第1画像要求情報を受け付けると、端末装置10の画面に第1の読取画像CD1を表示させるために画像生成情報を生成し、これを第1画像要求情報に対するレスポンスとして端末装置10に送信する。画像生成情報は、例えば、第1の読取画像CD1の画像データそのもの、或いは圧縮された画像データであってもよいし、第1の読取画像CD1の元となる効力情報等が文字や数値等に変換されたテキストデータまたはバイナリデータであってもよい。また、画像生成情報は、第1の読取画像CD1を表示するウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。端末装置10は、画像生成情報をセンターサーバ装置400から受信すると、画像生成情報に基づいて第1の読取画像CD1を表示する。なお、画像生成情報がテキストデータまたはバイナリデータである場合、端末装置10は、それらのデータに基づく第1の効力情報を第1の読取画像CD1にエンコードし、当該第1の読取画像CD1を表示部12に描画(レンダリング)する。
乗車券決済処理部424は、入場用の自動改札機100および出場用の自動改札機100の双方において通過が許可された利用者に対して、入場駅から出場駅までの利用区間の運賃(課金額の一例)を算出する。例えば、乗車券決済処理部424は、入場情報に含まれる入場駅の識別情報と、出場情報に含まれる出場駅の識別情報とに基づいて、利用区間の運賃を算出してよい。そして、乗車券決済処理部424は、第1の効力情報データベース434を参照して、入場情報または出場情報に含まれるコードIDに対応付けられた利用者(ユーザID)を特定し、当該利用者に対して運賃を請求することを決定する。
例えば、乗車券決済処理部424は、乗車券決済用情報データベース432を参照して、ユーザIDごとに設定された決済方式を用いて、予め定められた口座から運賃を引き落とし決済する。なお、実際の決済処理は、クレジット会社や通信キャリア会社等の外部装置に依頼して行ってもよい。また、乗車券決済処理部424による決済処理は、利用者が自動改札機100を通過する度に行われてもよいし、所定期間後に一括して行われてもよい。また、乗車券決済処理部424による決済処理は、必ずしも利用者が自動改札機100を通過するタイミングで行われる必要はなく、通過後のいずれかのタイミングで行われてよい。また、乗車券決済処理部424は、乗車券購入アプリ31において乗車券が購入された時点、すなわち端末装置10から画像要求情報を受信した時点で運賃の決済を行ってもよい。
[決済サーバ装置]
次に、決済サーバ装置500について説明する。図13は、実施形態における決済サーバ装置500の機能構成の一例を示す図である。決済サーバ装置500は、例えば、決済サーバ側通信部510と、決済サーバ側制御部520と、決済サーバ側記憶部530とを備える。
決済サーバ側制御部520は、アプリ連携処理部(要求受付部)522と、物販決済処理部524とを備える。決済サーバ側制御部520のこれらの構成要素のうち一部または全部は、CPU等のプロセッサが決済サーバ側記憶部530に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。プログラムは、例えば、ネットワークNWを介してアプリケーションサーバからダウンロードされてもよいし、SDカード等の可搬型記憶媒体に格納されたものが決済サーバ装置500にインストールされてもよい。また、決済サーバ側制御部520の構成要素のうち一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
決済サーバ側記憶部530は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。決済サーバ側記憶部530は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、後述する物販決済用情報データベース532、第2の効力情報データベース534、および購入履歴データベース536を格納する。
図14は、物販決済用情報データベース532の一例を示す図である。図示のように、物販決済用情報データベース532は、物販決済アプリ32の利用者の識別情報であるユーザIDに対し、物販決済に係る費用の決済方式等の情報が対応付けられた情報である。ユーザIDは、例えば、物販決済アプリ32のログインIDであってよい。物販決済用情報データベース532は、例えば、物販決済アプリ32が起動された端末装置10により送信された情報を参照することによって随時、レコード(一つのユーザIDに対応するデータ)が追加されてよい。なお、端末装置10の利用者が指定する決済方式や口座番号等を、駅窓口の駅務員や決済代行サービス業者のオペレータ等が専用端末に入力する場合、決済サーバ装置500は、当該専用端末により出力された情報を参照することで物販決済用情報データベース532を生成してもよい。また、物販決済用情報データベース532には、ユーザIDに対して、電子マネーのチャージ額やクレジットカードの限度額等が対応付けられてもよい。
図15は、第2の効力情報データベース534の一例を示す図である。図示のように、第2の効力情報データベース534は、ユーザIDに対し、有効期限、コードIDといった第2の効力情報が対応付けられた情報である。第2の効力情報データベース534には、例えば、物販決済アプリ32が起動された端末装置10により送信された情報が随時、レコードとして追加されてよい。
図16は、購入履歴データベース536の一例を示す図である。図示のように、購入履歴データベース536は、ユーザIDに対し、商品等を購入した売店情報、購入日時、購入内容(例えば、商品ジャンル、商品名、数等)、購入金額といった購入履歴情報が対応付けられた情報である。購入履歴データベース536は、購入する商品ごと、または決済ごとに、購入履歴情報がレコードとして追加される。
決済サーバ側通信部510は、上述したネットワークNWを介して、端末装置10や決済機器300と通信を行う。
アプリ連携処理部522は、決済サーバ側通信部510を用いて、物販決済アプリ32が起動された端末装置10と通信を行い、端末装置10の画面に表示させる画像を制御する。例えば、アプリ連携処理部522は、決済サーバ側通信部510により第2画像要求情報が受信されると、端末装置10の画面に第2の読取画像CD2を表示させるために画像生成情報を生成し、これを第2画像要求情報に対するレスポンスとして端末装置10に送信する。画像生成情報は、例えば、第2の読取画像CD2の画像データそのもの、或いは圧縮された画像データであってもよいし、第2の読取画像CD2の元となる第2の効力情報等が文字や数値等に変換されたテキストデータまたはバイナリデータであってもよい。また、画像生成情報は、第2の読取画像CD2を表示するウェブサイトのURLであってもよい。端末装置10は、画像生成情報を決済サーバ装置500から受信すると、画像生成情報に基づいて第2の読取画像CD2を表示するか、または端末側記憶部30に記憶する。なお、画像生成情報がテキストデータまたはバイナリデータである場合、端末装置10は、それらのデータに基づく第2の効力情報を第2の読取画像CD2にエンコードし、当該第2の読取画像CD2を表示部12に描画(レンダリング)する。
物販決済処理部524は、売店のPOS端末や自動販売機等の決済機器300により物販決済用コードである第2の読取画像CD2が読み込まれた利用者に対して、物販決済が可能か否かを判定する。
物販決済処理部524は、例えば、決済機器300から取得した第2の効力情報に含まれるコードIDに基づいて、第2の効力情報データベース534を参照して、コードIDに対応付けられた利用者(ユーザID)を特定し、そのコードIDが有効期限切れでない場合に、物販決済を許可する。この場合、物販決済処理部524は、物販決済用情報データベース532を参照して、ユーザIDごとに設定された決済方式を用いて、予め定められた口座から購入金額を引き落とし決済する。また、物販決済処理部524による決済処理は、決済機器300により第2の読取画像CD2が送信される度に行われてもよいし、所定期間後に一括して行われてもよい。
なお、物販決済用情報データベース532のユーザIDに対して、電子マネーのチャージ額やクレジットカードの限度額等が対応付けられている場合、物販決済処理部524は、それらの情報に基づいて、物販の決済の可否を判定してもよい。例えば、物販決済処理部524は、取得したユーザIDに基づいて物販決済用情報データベース532を参照し、ユーザIDに対応付けられた決済方式に基づいて、電子マネーのチャージ額またはクレジットカードの限度額を取得する。そして、物販決済処理部524は、電子マネーが最低料金未満の場合、または決済機器300から送信された決済情報に含まれる金額を課金したときにクレジットカードの限度額を超える場合には決済を不許可とし、その旨を決済サーバ側通信部510により決済機器300に送信させる。また、物販決済処理部524は、物販決済を許可した場合には、決済情報に含まれる情報を購入履歴データベース536に格納する。
また、物販決済処理部524は、例えば、第2の読取画像CD2の使用が適切な範囲内での使用であるかを物販決済の可否判定に用いてもよい。例えば、物販決済処理部524は、予め各決済機器300の識別情報と位置情報とを管理しておき、決済機器300から受信した第2の効力情報に含まれる決済機器300の識別情報や使用日時等の情報から、同時または短時間の間に、近い位置で複数回使用された場合には、それらの決済を許可し、異なる地域で複数回使用された場合には、それらの決済を不許可として判定してもよい。
[処理の内容]
以下、鉄道利用管理システム1の一連の処理について説明する。図17は、実施形態における鉄道利用管理システム1の処理の一例を示すシーケンス図である。なお、本シーケンスでは、自動改札機100とセンターサーバ装置400との通信を仲介する駅務サーバ装置200については説明を省略している。
まず、端末装置10は、乗車券購入アプリ31が起動されると入力画面を表示する(ステップS100)。次に、端末装置10は、入力画面に入力された情報を含む第1画像要求情報をセンターサーバ装置400に送信する(ステップS102)。
次に、センターサーバ装置400は、端末装置10から受信した第1画像要求情報から第1の効力情報を抽出し、当該第1の効力情報をレコードとして第1の効力情報データベース434に記憶させるとともに、第1の効力情報を含む画像生成情報を生成する(ステップS104)。次に、センターサーバ装置400は、生成した画像生成情報を、第1画像要求情報に対するレスポンスとして端末装置10に送信する(ステップS106)。
次に、端末装置10は、センターサーバ装置400から受信した画像生成情報に基づいて、第1の読取画像CD1の画像を画面に表示する(ステップS108)。これによって、利用者は、第1の読取画像CD1を表示した端末装置10を自動改札機100に翳すことで駅構内に入場することができる。以下、駅構内に入場する際に用いられる第1の読取画像CD1を「入場用読取画像」と称して説明する。実施形態において、入場用読取画像は、上述した「第1画像」の一例である。
自動改札機100は、入場用読取画像を表示した端末装置10が翳された場合、端末装置10から入場用読取画像を読み取り、読み取った入場用読取画像から第1の効力情報を取得する(ステップS110)。次に、自動改札機100は、取得した第1の効力情報と、現在の時刻情報と、自機が設置された駅の識別情報(すなわち入場駅の識別情報)と、運賃テーブルとに基づいて、入場する利用者の通過可否を判定する(ステップS112)。以下では、通過が許可されたものとする。
次に、自動改札機100は、通過を許可すると、取得した第1の効力情報とともに、入場用読取画像が翳された時刻(入場時刻)や自機が設置された駅の識別情報等を含む入場情報をセンターサーバ装置400に送信する(ステップS114)。
次に、センターサーバ装置400は、自動改札機100から受信した第1の効力情報および入場情報をそれぞれ第1の効力情報データベース434と入場情報データベース436とに記憶させる(ステップS116)。
次に、センターサーバ装置400は、第1の効力情報および入場情報を含む画像生成情報を生成し、当該画像生成情報を端末装置10に送信する(ステップS118)。
端末装置10は、センターサーバ装置400から第1の効力情報および入場情報を含む画像生成情報を受信すると、当該画像生成情報に基づいて、第1の読取画像CD1の画像を生成して画面に表示する(ステップS120)。これによって、利用者は、効力情報および入場情報を基に生成された第1の読取画像CD1が表示された端末装置10を自動改札機100に翳すことで駅構外に出場することができる。以下、駅構外に出場する際に用いられる第1の読取画像CD1を「出場用読取画像」と称して説明する。実施形態において、出場用読取画像は、「第1画像」の一例であるが、上述した「入場用読取画像」とは異なる画像である。
自動改札機100は、出場用読取画像が表示された端末装置10が翳された場合、端末装置10から出場用読取画像を読み取り、出場用読取画像から第1の効力情報と入場情報とを取得する(ステップS122)。次に、自動改札機100は、例えば、取得した効力情報および入場情報と、現在の時刻情報と、自機が設置された駅の識別情報(すなわち出場駅の識別情報)と、運賃テーブルとに基づいて、出場する利用者の通過可否を判定する(ステップS124)。以下では、通過が許可されたものとする。
次に、自動改札機100は、通過を許可すると、取得した第1の効力情報および入場情報とともに、出場用読取画像が翳された時刻(出場時刻)や自機が設置された駅の識別情報(すなわち出場駅の識別情報)等を含む出場情報をセンターサーバ装置400に送信する(ステップS126)。
次に、センターサーバ装置400は、自動改札機100から受信した第1の効力情報、入場情報、および出場情報を、それぞれ第1の効力情報データベース434、入場情報データベース436、および出場情報データベース438に記憶させる(ステップS128)。
また、センターサーバ装置400の乗車券決済処理部424は、入場情報に含まれる入場駅の識別情報と、出場情報に含まれる出場駅の識別情報とに基づいて、利用区間に係る運賃を算出し、第1の効力情報データベース434を参照して、入場情報または出場情報に含まれるコードIDに対応付けられた利用者(ユーザID)に運賃を請求することを決定する(ステップS130)。
次に、センターサーバ装置400は、出場情報と、算出した運賃に関する情報を端末装置10に送信する(ステップS132)。これを受けて、端末装置10は、画面に乗車が完了したことを示す画像や文字等を表示するとともに、乗車に要した運賃を表示する(ステップS134)。これによって、鉄道利用管理システム1において一人のユーザが入場してから出場するまでの一連の処理が終了する。
図18は、実施形態における物販決済処理の一例を示すシーケンス図である。まず、端末装置10は、物販決済アプリ32が起動されると物販決済用コードの取得画面を表示する(ステップS200)。次に、端末装置10は、取得画面に入力された情報を含む第2画像要求情報を決済サーバ装置500に送信する(ステップS202)。
次に、決済サーバ装置500は、端末装置10から受信した第2画像要求情報から第2の効力情報を抽出し、当該第2の効力情報をレコードとして第2の効力情報データベース534に記憶させるとともに、第2の効力情報を含む画像生成情報を生成する(ステップS204)。次に、決済サーバ装置500は、生成した画像生成情報を、第2画像要求情報に対するレスポンスとして端末装置10に送信する(ステップS206)。
次に、端末装置10は、決済サーバ装置500から受信した画像生成情報に基づいて、第2の読取画像CD2の画像を画面に表示する(ステップS208)。これによって、利用者は、第2の読取画像CD2を表示した端末装置10を決済機器300に翳すことで物販決済を行うことができる。以下、物販決済を行う際に用いられる第2の読取画像CD2を「物販決済用読取画像」と称して説明する。物販決済用読取画像は、上述した「第2画像」の一例である。実施形態において、物販決済用読取画像は、上述した入場用読取画像と出場用読取画像とは、異なる画像である。
物販決済処理において、決済機器300は、物販決済用読取画像を表示した端末装置10が翳された場合、端末装置10から物販決済用読取画像を読み取り、読み取った物販決済用読取画像から第2の効力情報を取得する(ステップS210)。次に、自動改札機100は、取得した第2の効力情報と、物販決済用読取画像が翳された時刻や自機が設置された駅や売店の識別情報、購入内容等を含む決済情報を決済サーバ装置500に送信する(ステップS212)。
次に、決済サーバ装置500は、決済機器300から受信した第2の効力情報および決済情報から決済の可否を判定する(ステップS214)。例えば、決済サーバ装置500は、第2の効力情報に含まれるユーザIDとコードIDとに基づいて物販決済用情報データベース532を参照して、有効期限が切れていない場合には、決済が可能であると判定し(許可判定)、有効期限が切れている場合には、決済が不可能であると判定する(不許可判定)。
決済サーバ装置500は、決済が可能である場合に、決済機器300から受信した決済情報を購入履歴データベース536に記憶させる(ステップS216)。次に、決済サーバ装置500は、決済の可否情報を決済機器300に送信する(ステップS218)。
決済機器300は、決済サーバ装置500は、決済の可否情報に基づいて、物販決済処理を完了する(ステップS220)。例えば、決済機器300は、決済サーバ装置500から得られる可否結果が決済可能である場合には、その旨を表示部312またはスピーカ318等に表示して決済を完了する。また、決済機器300は、決済サーバ装置500から得られる結果が決済不可能である場合には、その旨を表示部312またはスピーカ318等に表示し、店員や端末装置10の利用者に通知し、貨幣等による精算や、購入の取り消し等の処理を行わせてもよい。
なお、上述した物販決済処理が、上述した鉄道利用管理システム1の入場処理と、出場処理との間に行われる場合には、端末装置10における入場用読取画像および出場用読取画像(第1画像)の表示と物販決済用読取画像(第2画像)の表示とを切り替える必要がある。以下に、端末装置10における表示切替処理の具体例について、フローチャートを用いて説明する。
図19は、端末装置10における表示切替処理の一例を示すフローチャートである。まず、端末装置10の第1の表示制御部15は、入場用読取画像または出場用読取画像を表示する(ステップS300)。ここで、第2の表示制御部17は、入場用読取画像または出場用読取画像が表示部12に表示されているときに、操作部11により物販決済用読取画像への切替指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS302)。
切替指示を受け付けた場合、第2の表示制御部17は、表示部12に表示されている入場用読取画像または出場用読取画像を、物販決済用読取画像に切り替えて表示させる(ステップS304)。
次に、第2の表示制御部17は、物販決済用読取画像を表示してから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS306)。物販決済用読取画像を表示してから所定時間が経過していない場合、第2の表示制御部17は、入場用読取画像または出場用読取画像への切替指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS308)。入場用読取画像または出場用読取画像への切替指示を受け付けていない場合、第2の表示制御部17は、ステップS306の処理に戻る。また、物販決済用読取画像を表示してから所定時間が経過した場合、または入場用読取画像または出場用読取画像への切替指示を受け付けた場合、第2の表示制御部17は、入場用読取画像または出場用読取画像を表示部12に表示させる(ステップS310)。
なお、第2の表示制御部17による画面の切り替えについては、上述した例に限定されるものではない。例えば、端末装置10は、表示部12に表示された物販決済用読取画像を決済機器300に翳すと、決済機器300は、その物販決済用読取画像から得られる情報を決済サーバ装置500に送信する。決済サーバ装置500は、決済機器300から送信された情報を読み取り、読み取った情報に基づいて決済の可否を判定し、決済が許可されたことを示す情報を端末装置10に送信する。端末装置10は、決済サーバ装置500から決済が許可された情報を受け取ることで、表示部12に表示されている物販決済用読取画像を入場用読取画像または出場用読取画像に切り替えることができる。なお、物販決済用読取画像が1回の決済のみ使用できるように制限されている場合、端末装置10は、決済サーバ装置500から決済が許可された情報を受け取った時点で、物販決済用読取画像を削除して、入場用読取画像または出場用読取画像を表示させてもよい。
また、物販決済用読取画像の利用回数が制限されている場合、決済サーバ装置500は、物販決済用読取画像の利用回数を決済サーバ装置500でカウントしておき、利用回数が閾値を超えた場合に、その物販決済用読取画像を削除する指示を、端末装置10に送信する。端末装置10は、上述した決済サーバ装置500からの削除指示に基づいて、物販決済用読取画像を削除してもよい。
なお、上記実施形態では、鉄道の利用に際して、端末装置10が予め第1の効力情報が規定された乗車券を購入することで、上述した入場用読取画像を用いた入場と、出場用読取画像を用いた出場とを行うことができるが、これに限定されるものではなく、例えば、鉄道の利用においても電子マネーから引き落とす方式で決済が行われてもよい。
この場合、端末装置10は、センターサーバ装置400に入場用読取画像を要求し、センターサーバ装置400から入場用読取画像を受信し、受信した入場用読取画像を用いて自動改札機100から駅構内へ入場する流れになる。また、端末装置10は、入場後に自動改札機100からセンターサーバ装置400に入場情報を送信する。センターサーバ装置400は、入場方情報に対応する出場用読取画像を端末装置10に送信する。これにより、端末装置10は、出場用読取画像に基づいて自動改札機100から出場することができ、入出場に対する電子マネーでの決済が完了する。このような一連の入出場の流れにおいて、駅構内では、出場用読取画像が表示された状態になるため、上記実施形態と同じ手法を適用することができる。
上述した実施形態によれば、決済サーバ装置500は、利用者が保有する端末装置10に、物販決済を行うための物販決済用読取画像を送信する。端末装置10は、物販決済用読取画像を表示させ、物販決済の際に決済機器300に翳すことで、物販決済用読取画像を読み取らせる。決済機器300は、読み取った物販決済用読取画像から得られる第2の効力情報や決済情報を、決済サーバ装置500に出力する。決済サーバ装置500は、決済機器300から得られた情報に基づいて決済可否の判定を行い、その結果を決済機器300に送信する。これにより、端末装置10を用いた決済処理を容易に行うことができ、端末装置10を電子マネー的に利用できるため、利用者の利便性を向上することができる。
また、端末装置10に決済機器300と通信する機能(カードエミュレーション機能)を持たせる必要が無くなり、装置負担の増大を抑制することができる。
(実施形態の変形例)
以下、実施形態の変形例について説明する。上述した実施形態では、自動改札機100が利用者の通過可否の判定を行うものとして説明したが、係る判定をセンターサーバ装置400が行ってもよい。この場合、自動改札機100は、第1の読取画像CD1から読み取った各種情報(入場情報、出場情報として例示したもののうち一部または全部)をセンターサーバ装置400に送信する。センターサーバ装置400は、自動改札機100により送信された情報を受信し、自動改札機100に端末装置10を翳した利用者の通過可否を判定し、判定結果を自動改札機100に送信する。これにより、自動改札機100は、センターサーバ装置400により送信された通過可否の判定結果に応じて、利用者の通過を制御する。
また、上述した実施形態では、端末装置10において起動された乗車券購入アプリ31の機能によって第1の読取画像CD1を表示し、物販決済アプリ32の機能によって第2の読取画像CD2を表示するものとして説明したがこれに限られるものではない。これらの読取画像は、端末装置10のウェブブラウザによって表示されたウェブページ上に表示されてもよい。この場合、センターサーバ装置400や決済サーバ装置500等の外部装置は、ウェブサーバとして機能するものであってよい。
例えば、端末装置10は、第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2が、画像として表示されるウェブページへアクセスするために、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストをセンターサーバ装置400や決済サーバ装置500に送信する。そして、端末装置10は、センターサーバ装置400や決済サーバ装置500から返信されたHTTPレスポンスに基づいてウェブページを表示部12に表示させる。HTTPレスポンスとして送信されるデータには、少なくとも第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2の画像データが含まれる。この結果、端末装置10は、画像データに基づいて第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2を表示することになる。なお、第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2を含むウェブページは、パスワード入力等によるユーザ認証が得られたことを条件に、端末装置10に送信されてよい。
また、上述した実施形態では、駅務サーバ装置200は、単に自動改札機100とセンターサーバ装置400との通信を中継するものとして説明したがこれに限られない。例えば、駅務サーバ装置200には、センターサーバ装置400の構成要素の一部または全部が備えられていてもよい。また、センターサーバ装置400には、決済サーバ装置500の構成要素の一部または全部が備えられていてもよい。また、駅務サーバ装置200は、決済機器300と決済サーバ装置500との通信を中継してもよい。
また、上述した実施形態では、決済サーバ装置500から取得した物販決済用読取画像を用いて物販決済を行ったが、他の端末装置10に表示された物販決済用読取画像を複製して同様の物販決済処理を行ってもよい。
図20は、実施形態における物販決済用読取画像の複製の様子を示す図である。図20の例では、複数の端末装置10の一例として、3つの端末装置10−1〜10−3を示している。例えば、端末装置10−1は、上述したように決済サーバ装置500に対して物販決済用コードの取得処理を行い、表示部12に物販決済用読取画像を表示することができる。
一方、端末装置10−2、10−3は、端末装置10−1の表示部12に表示された物販決済用読取画像を、端末装置10−2、10−3が備える撮像部で撮像し、撮像された物販決済用読取画像をそれぞれの表示部12に表示させる。各端末装置10−2、10−3は、撮像部により得られた画像に含まれる、端末装置10−1の表示部12に表示された物販決済用読取画像を、各端末装置10−2、10−3における物販決済用読取画像として用いることで、複数の端末装置10−1〜10−3が決済機器300に対する物販決済処理を行うことができる。この場合、決済サーバ装置500は、決済機器300から各端末装置10−1〜10−3による第2の効力情報および決済情報を受信するが、それらの情報には、端末装置10の識別情報等が含まれていない。そのため、それぞれの情報が端末装置10−1の利用者の購入履歴として、購入履歴データベース536に格納される。なお、決済機器300は、端末装置10との通信時に端末装置10の識別情報を受信し、第2の効力情報および決済情報とともに決済サーバ装置500に送信してもよい。
なお、上述の例では、他の端末装置10に表示された物販決済用読取画像を、撮像部により撮像することで、物販決済用読取画像を複製したが、これに限定されるものではない。例えば、端末装置10は、端末側通信部13により他の端末装置10と通信して、他の端末装置10に記憶された物販決済用読取画像を取得してもよい。
また、決済サーバ装置500は、ある端末装置10から物販決済用読取画像の取得要求を受け付けた場合、要求のあった端末装置10だけでなく、予め設定された1または複数他の端末装置10に物販決済用読取画像を送信してもよい。
これにより、1つの物販決済用読取画像を複数の端末装置10で共有できるため、端末装置10ごとに物販決済用読取画像を取得する処理を行う必要がなく、利便性を向上することができる。また、複数の端末装置10で実施された決済処理を1つのユーザIDに集約して管理することができる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、端末装置10は、画像を表示する表示部12と、外部装置(400、500)と通信する端末側通信部13と、端末側通信部13により外部装置(400、500)から受信された情報に基づいて、自動改札機100を通過するための第1画像を表示部12に表示させる第1の表示制御部15と、利用者の操作を受け付ける受付部11と、受付部11により受け付けられた利用者の操作に基づいて、物販の決済を行うための第2画像を表示部12に表示させるための情報を、端末側通信部13を用いて外部装置(400、500)に送信させ、端末側通信部13によって外部装置(400、500)から受信した情報に基づいて、第2画像を表示部12に表示させる第2の表示制御部17と、を備えることにより、利便性を向上させることができる。
具体的には、少なくとも一つの実施形態によれば、端末装置10に自動改札機100を通過するための第1画像と、物販の決済を行うための第2画像とを利用者の操作等により容易に切り替えて表示することができるため、端末装置10を保有する利用者による入出場の管理と、端末装置10による物販の決済とを容易に行うことができる。
したがって、例えば、外国から観光客等が、日本国内で鉄道等の交通システムを利用したり、少額物品決済を行う場合に、交通系の決算を行う専用のICカードを取得したり、帰国時にICカードにチャージされた電子マネーを払い戻したり、ICカードを返却する必要がないため、利用者の負担を軽減することができる。また、短期利用されることによるICカードの費用負担も軽減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。