(実施の形態1)
以下に、本発明を実施するための形態に係る情報処理システムと情報処理方法、及びプログラムについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一または相当する部分には同一符号を付す。
本実施の形態1に係る情報処理装置は、購入した電子チケットに紐付けられた購入者に関する情報に基づいて購入者本人を認証し、電子チケットを使用できるようにするため、正規な購入者だけが電子チケットを使用することができる装置である。なお、以下では、電子チケットを単にチケットと呼び、チケットの購入者のことをユーザと呼ぶ。
実施の形態1に係る情報処理システム100の構成を、図1に示す。情報処理システム100は、チケットを販売するチケット販売サイト1と、ユーザがチケット販売サイト1からチケットの購入し使用するための端末4と、ユーザが購入したチケットを使用して入場するための入場用ゲート5とを含む。チケット販売サイト1は、チケット販売会社の運営するチケットを販売するためのサイトである。本実施の形態1において、チケット販売サイト1で販売しているチケットは、後述する端末4の表示部49に表示することができる電子チケットである。なお、端末4は、特許請求の範囲における情報処理装置の一例である。
ネットワーク2は、チケット販売サイト1と端末4とを接続することができる通信網である。ネットワーク2は、インターネット、LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)等を用いて構成することができる。端末4は、ネットワーク2を介して接続したチケット販売サイト1から、コンサート、イベント等のチケットを購入することができる機器である。入場用ゲート5は、コンサート会場、劇場、美術館、博物館等、ユーザがチケットを使用して入場するゲートである。
実施の形態1における端末4は、いわゆるスマートフォンであり、ユーザの顔の画像、指紋、声紋等の生体情報と、ユーザが端末4を操作する際の特有の挙動、操作状態等によるユーザの癖とを用いる認証機能を備える。
端末4は、図2Aに示すように、端末4の正面に、ユーザの顔を撮影するインカメラ41Aと、スピーカ42Aと、通話用のマイク(マイクロフォン)42Bと、操作入力部44及び表示部49を兼ねるタッチパネルとを備えている。また、端末4は側面に、ユーザの指紋を検出する左指紋センサ45A及び右指紋センサ45Bを備えている。端末4は内部に、端末4の傾きを検出する傾き検出部43と、端末4の現在位置を検出する位置検出部46とを備える。また、端末4は背面に、ユーザから見た人間、風景、物体等を撮影することができるメインカメラ41Bを備える。
ここで、以下では、インカメラ41Aとメインカメラ41Bとを総称して、撮影部41と称する。以下では、スピーカ42Aと、通話用のマイク(マイクロフォン)42Bとを総称して、音声入出力部42と称する。また、以下では、左指紋センサ45A及び右指紋センサ45Bを総称して、指紋検出部45と称する。
図2Bは、端末4の構成を示すブロック図である。端末4は、通信部40と、撮影部41と、音声入出力部42と、傾き検出部43と、操作入力部44と、指紋検出部45と、位置検出部46と、端末記憶部47と、端末制御部48と、表示部49とを備える。
通信部40は、図1に示したネットワーク2を介して、チケット販売サイト1と通信をし、データの送受信をする。撮影部41は、図2Aに示したインカメラ41Aとメインカメラ41Bとを含む。撮影部41には、CCD(Colony Collapse Disorder)、光学式センサ等の撮像素子を用いたカメラ、ビデオカメラ等、静止画または動画を撮影し、静止画または動画のデータを取得することが可能な各種カメラを用いることができる。
音声入出力部42は、図2Aに示したスピーカ42Aと、通話用のマイク42Bとを含む。スピーカ42Aは、音声通話で受信した音声、図1に示したネットワーク2を介して外部から取得した音楽データ等を出力する。通話用のマイク42Bは、ユーザの音声をピックアップする装置である。
傾き検出部43は、端末4の傾き、揺れ等を検出することができる装置である。傾き検出部43は、加速度センサ、角度センサ等の端末4の傾きを検出できる各種センサを用いて構成することができる。なお、加速度センサ、角度センサ等のセンサの個数は単数及び複数のどちらでもよい。また、センサは一種類及び複数種類を組み合わせたものでも、どちらでもよい。
操作入力部44は、ユーザからの操作を入力することができる装置である。指紋検出部45は、ユーザの指紋を検出するセンサである。指紋検出部45は、図2Aに示した左指紋センサ45A及び右指紋センサ45Bを含む。なお、指紋検出部45には、指紋センサに限らず、ユーザの指紋を検出することができるセンサ、機器等であれば、いずれのものを用いてもよい。
位置検出部46は、端末4の現在位置を検出することができる装置である。位置検出部46は、GPS(Global Positioning System)等の、端末4の現在位置を検出することができる機器を用いて構成することができる。
端末記憶部47は、認証処理プログラム470と、認証用生体情報データベース471と、認証用ユーザの癖データベース472と、チケットデータテーブル475と、チケット管理処理プログラム474とを含む。
認証処理プログラム470は、ユーザを認証する処理を行うプログラムである。認証用生体情報データベース471は、ユーザの生体情報に関する情報と認証結果とを保存するデータベースである。認証用ユーザの癖データベース472は、端末4を操作する際のユーザ特有の癖に関する情報と認証結果とを保存するデータベースである。ここで、ユーザ特有の癖とは、ユーザが端末4を操作する際の挙動、表示部49の画面とユーザの顔の距離、キーストローク、持ち方、端末4が使用される位置、通信環境等、端末4の操作時におけるユーザ特有の振る舞いのことをいう。
チケットデータテーブル475は、ユーザが図1に示したチケット販売サイト1から購入したチケットに関するデータを登録しておくためのテーブルである。チケット管理処理プログラム474は、チケット販売サイト1からチケットを購入するため処理であるチケット購入処理と、図1に示した入場用ゲート5でチケットを提示するためのチケット提示処理と実行することができるプログラムである。後述する表示部49の画面上には、チケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンが表示されている。このアイコンを、ユーザが操作入力部44から押下することにより、チケット管理処理プログラム474が実行される。なお、チケットデータテーブル475のテーブルの構成と、チケット管理処理プログラム474における処理について、詳細は後述する。
端末制御部48は、端末記憶部47に記憶された各種プログラムを実行する。また、端末制御部48は、通信部40と、撮影部41と、音声入出力部42と、傾き検出部43と、操作入力部44と、指紋検出部45と、位置検出部46とから各種データを取得して処理し、端末記憶部47の各種データベースに保存する。
表示部49は、端末制御部48で実行される各種プログラムの処理内容を表示する。また、表示部49は、撮影部41で撮影された静止画、動画等の画像、操作入力部44から入力されたデータ等を表示することもできる。表示部49は、操作入力部44上に積層されており、図2Aに示したタッチパネルを構成する。
次に、端末4のハードウエア構成の一例を、図2Cを参照しつつ説明する。端末4は、各種プログラムを実行するプロセッサ51と、各種プログラムを展開するためのメモリ52と、各種表示用データを出力する表示コントローラ53と、各種表示用データを表示する表示機器54と、撮影部41、音声入出力部42等を接続するためのI/Oポート55と、各種プログラム及び各種データを保存する記憶機器56と、外部との通信しデータを送受信する通信機器57とを備える。このプロセッサ51と、メモリ52と、表示コントローラ53と、表示機器54と、I/Oポート55と、記憶機器56と、通信機器57とは、データバス58を介して相互に接続されている。
プロセッサ51は、記憶機器56に記憶された各種プログラムを読み出してメモリ52に展開し、実行する。プロセッサ51は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-processing Unit)等の処理装置を用いて構成することができる。また、メモリ52は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の揮発性または不揮発性の半導体メモリといった記憶素子および記憶媒体を用いて構成することができる。
表示コントローラ53は、表示機器54に各種表示用データを出力するコントローラである。表示コントローラ53は、ビデオカード、GPU(Graphics Processing Unit)、グラフィックボード等の映像信号出力装置を用いて構成することができる。また、表示機器54は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)モニタ等の表示装置を用いて構成することができる。
I/Oポート55は、撮影部41と、音声入出力部42と、傾き検出部43と、操作入力部44と、指紋検出部45と、位置検出部46とを接続することができる接続用ポートである。I/Oポート55には、USB(Universal Serial Bus))ポート、IEEE1394ポート等、機器を接続することができる各種ポートを用いて構成すことができる。
記憶機器56は、プロセッサ51で実行する各種プログラム、各種プログラムで使用する各種データを保存する機器である。記憶機器56は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いて構成することができる。
通信機器57は、図1に示したネットワーク2を介して、チケット販売サイト1との間で各種データを送受信することができる機器である。通信機器57は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、無線通信等による通信を行う各種器機を用いて構成することができる。
上述のプロセッサ51により、図2Bに示した端末4の端末記憶部47に記憶されたチケット管理処理プログラム474を実行することにより、端末制御部48では図2Dに示す情報処理ブロックが実現される。これにより、端末4は、チケット販売サイト1からチケットを購入するため処理であるチケット購入処理と、図1に示した入場用ゲート5でチケットを提示するためのチケット提示処理と実行することができる。
図2Dに示す端末制御部48の情報処理ブロックには、ユーザを本人と認証する本人認証部481と、チケットを購入するチケット購入部482と、ユーザの生体情報のデータを購入したチケットのデータと紐付けるユーザ紐付け部483と、チケットのデータを端末記憶部47に保存するチケット保存部484と、端末記憶部47からチケットのデータを読み出すチケット読出部485と、表示部49にチケットのデータ、各種メッセージ等を表示するチケット表示部486と、を備える。
本人認証部481は、後述する認証処理プログラムにより、端末4を使用するユーザが本人であることを認証する。チケット購入部482は、図2Bに示した通信部40を介して図1に示したチケット販売サイト1に接続し、チケットを購入する。ユーザ紐付け部483は、ユーザの生体情報のデータを購入したチケットのデータと紐付ける。
チケット保存部484は、チケットのデータを図2Bに示した端末記憶部47に保存する。チケット読出部485は、端末記憶部47からチケットのデータを読み出す。チケット表示部486は、チケット読出部485の読み出したチケットのデータを、図2Bに示した表示部49に表示する。また、チケット表示部486は、チケット購入部482、ユーザ紐付け部483等からの指示に基づいて、各種メッセージを表示部49に表示する。
次に、本人認証部481で実行される端末4におけるユーザの認証方法について、図3Aから図3Dを参照しつつ、以下に説明する。図2Bに示した端末4の端末制御部48は、電源ボタンを押下した場合、指紋検出部45による指紋検出等のユーザにより端末4を操作された場合、他のプログラムから要求があった場合に、生体情報を取得する。端末制御部48の取得する生体情報のデータは、図2Aに示したインカメラ41Aで撮影したユーザの顔の画像、通話用のマイク42Bでピックアップしたユーザの音声、インカメラ41Aで撮影したユーザの虹彩の画像、指紋検出部45で検出した指紋等である。
例えば、ユーザが、図2Aに示した表示部49の正面をユーザの顔と対向させる位置に端末4を持ってきた場合、端末制御部48は、図2Aに示したインカメラ41Aでユーザの顔の画像を撮影し、ユーザの生体情報として取得する。また、ユーザが端末4から他者へ電話をかけ通話をした場合、ユーザが端末4を利用する時に話をした場合、ユーザが端末4の表示部49の画面上に表示される指示によって話す必要がある場合等、端末制御部48は、通話用のマイク42Bでピックアップしたユーザの音声を、ユーザの生体情報として取得する。ユーザが端末4を持ち、図2Aに示した表示部49の正面と顔とを一定距離よりも近づけた場合、端末制御部48は、インカメラ41Aで撮影したユーザの虹彩の画像を、ユーザの生体情報として取得する。ユーザが端末4を予め定められた時間以上持った場合、端末制御部48は、指紋検出部45で検出した指紋を、ユーザの生体情報として取得する。
例えば、図3Aに示す、2019年3月1日の12時22分23秒において、ユーザが、図2Aに示した表示部49の正面をユーザの顔と対向させる位置に端末4を持ってきたものする。端末制御部48は、インカメラ41Aからユーザの顔が画像を撮影し、ユーザの生体情報として端末4に保存する。端末制御部48は、端末4に予め登録されているユーザの顔の画像における特徴量と、インカメラ41Aから取得したユーザの顔の画像における特徴量とを比較し、類似度を求める。
この類似度からスコア値を求める。スコア値は、予め登録されているデータの特徴量と、端末制御部48の取得したデータの特徴量とが一致する場合に上限値、不一致の場合に下限値とする。一致または不一致以外の場合には、特徴量の類似度に応じて設定される値がスコア値となる。
スコア値の上限値及び下限値は、図2Bに示した端末4の端末記憶部47に記憶されているスコア値テーブル473に記憶されている。このスコア値テーブル473に設定されたスコア値を、図3Dに示す。スコア値テーブル473には、生体情報におけるスコア値の上限値及び下限値として、-100~100が設定されている。また、ユーザの癖のデータにおけるスコア値の上限値及び下限値として、-50~50が設定されている。
ここでは、特徴量が一致するものとして、図3Dに示したスコア値テーブル473に設定された生体情報の上限値100をスコア値とする。端末制御部48は、取得した生体情報のデータ及び求めたスコア値を、図2Bに示す認証用生体情報データベース471に書き込む。認証用生体情報データベース471のテーブルを図3Bに示す。認証用生体情報データベース471のテーブルには、端末制御部48が生体情報を取得した日時と、取得した生体情報の種類と、生体情報として取得した情報と、スコア値との各項目が含まれる。
端末制御部48は、図3Bに示した認証用生体情報データベース471のテーブルの日時の項目に、生体情報を取得した日時である2019年3月1日の12時22分23秒を書き込む。端末制御部48は、取得した生体情報の種類の項目に顔と書き込む。端末制御部48は、取得した情報の項目に、インカメラ41Aから取得したユーザの顔の画像のデータを書き込む。端末制御部48は、スコア値の項目に100を書き込む。
次に、端末制御部48は、ユーザの癖のデータを取得する。このユーザの癖とは、ユーザが端末4を使用する時の挙動、操作状態、場所、通信状態等、ユーザ特有の振る舞いをいう。端末制御部48の取得するユーザの癖のデータは、生体情報を取得した時と同じ日時のデータである。例えば、図3Aに示す2019年3月1日の12時22分23秒において、端末制御部48は、図2Aに示したインカメラ41Aで撮影したユーザの顔の画像から求めたユーザの顔と表示部49の画面との距離、傾き検出部43で求めた端末4の傾き角度、操作入力部44で求めたキー操作のストロークのデータ、通信部40から取得した通信環境の情報、位置検出部46から取得した端末4の位置情報等を、ユーザの癖のデータとして取得する。
端末制御部48は、端末4に予め登録されているユーザの癖に関する各データにおける特徴量と、取得したユーザの癖に関する各データにおける特徴量とを比較し、類似度を求める。端末制御部48は、求めた類似度をもとに、ユーザの癖に関する各データにおけるスコア値を求める。このスコア値は、図3Dに示したスコア値テーブル473に設定された上限値50から下限値-50の範囲内の値となる。
端末制御部48は、取得したユーザの癖のデータと求めたスコア値とを、図2Bの端末記憶部47に保存した認証用ユーザの癖データベース472に書き込む。認証用ユーザの癖データベース472のテーブルを、図3Cに示す。認証用ユーザの癖データベース472のテーブルには、端末制御部48がユーザの癖のデータを取得した日時と、ユーザの癖の種類と、ユーザの癖として取得したデータと、スコア値との各項目が含まれる。
例えば、端末制御部48は、図3Cに示した認証用ユーザの癖データベース472のテーブルの日時の項目に生体情報を取得した日時と同じ2019年3月1日の12時22分23秒を書き込む。端末制御部48は、ユーザの癖の項目に、顔と画面との距離と書き込む。端末制御部48は、取得した情報の項目に250mmを書き込む。この250mmは、インカメラ41Aで撮影したユーザの顔の画像から、端末制御部48により求められたユーザの顔と画面との距離である。
端末制御部48は、求めたユーザの顔と画面との距離の値と、端末4に登録されているユーザの顔と画面との距離の値とを比較し、その類似度からスコア値を求める。ここでは、距離は一致ではないが類似度が高いものとして、求められたスコア値を35とする。端末制御部48は、図3Cに示したテーブルのスコア値の項目に35と書き込む。
続いて、端末制御部48は、傾き検出部43で求めた端末4の傾き角度等、得られたユーザの癖に関するデータを図3Cに示した認証用ユーザの癖データベース472のテーブルの各項目に書き込む。全てのユーザの癖に関するデータの書き込みが終わると、端末制御部48は、図3Bに示した認証用生体情報データベース471及び図3Cに示した認証用ユーザの癖データベース472における同じ日時のスコア値とを合計する。
例えば、図3Bに示した認証用生体情報データベース471における2019年3月1日の12時22分23秒の日時において、生体情報のスコア値100である。また、同じ日時において、図3Cに示した認証用ユーザの癖データベース472におけるユーザの癖のスコア値は、上から順に35、40、-15、25、42である。この生体情報のスコア値100とユーザの癖のスコア値35、40、-15、25、42とを合計すると227となる。
端末制御部48は、図3Dに示したスコア値テーブル473から合計値の項目に設定されたスコア値を取得する。端末制御部48は、合計した生体情報及びユーザの癖のスコア値と、スコア値テーブル473から合計値の項目に設定されたスコア値とを比較する。端末制御部48は、合計した生体情報及びユーザの癖のスコア値が、スコア値テーブル473の合計値の項目に設定されたスコア値以上であれば、端末4を使用しているユーザを正しいユーザとして認証し、スコア値以下であればユーザを正しいユーザではないとして認証しない。
例えば、図3Dに示したスコア値テーブル473には、スコア値の合計値として200が設定されている。端末制御部48は、求めたスコア値の合計値227と、スコア値テーブル473に設定されたスコア値の合計値200とを比較する。求めたスコア値の合計値がスコア値テーブル473に設定されたスコア値の合計値以上であるため、端末制御部48は、端末4を操作しているユーザを正しいユーザとして認証する。
上述の、図2Dに示した本人認証部481で実行される端末4におけるユーザの認証方法は、図2Bに示した認証処理プログラム470として端末記憶部47に記憶されている。端末制御部48の本人認証部481は、電源ボタンを押下、指紋検出部45による指紋検出等のユーザによる端末4の操作が場合、他のプログラムから要求があった場合に、認証処理プログラム470を実行してユーザの認証を行う。
認証処理プログラム470が実行する処理について、図4に示す認証処理のフローチャートを参照しつつ、以下に説明する。端末制御部48の本人認証部481は、認証処理プログラム470が起動すると、ユーザの顔の画像、指紋等の生体情報を取得する(ステップS1)。続いて、端末制御部48の本人認証部481は、ユーザの癖に関するデータを取得する(ステップS2)。
端末制御部48の本人認証部481は、端末4に予め登録されている生体情報の特徴量と、取得した生体情報の特徴量とを比較し、類似度を求める。端末制御部48の本人認証部481は、求めた類似度から、図3Dのスコア値テーブル473に設定された生体情報のスコア値の上限値から下限値の範囲内でスコア値を求める。また、端末制御部48の本人認証部481は、端末4に予め登録されているユーザの癖のデータにおける特徴量と、取得したユーザの癖のデータにおける特徴量とを比較し、類似度を求める。端末制御部48の本人認証部481は、求めた類似度から、図3Dのスコア値テーブル473に設定されたユーザの癖のスコア値の上限値から下限値の範囲内でスコア値を求める(ステップS3)。
端末制御部48の本人認証部481は、取得した生体情報のデータ及び求めたスコア値を、図2Bに示す認証用生体情報データベース471に書き込む。また、端末制御部48の本人認証部481は取得したユーザの癖のデータと求めたスコア値とを、図2Bの端末記憶部47に保存した認証用ユーザの癖データベース472に書き込む(ステップS4)。
端末制御部48の本人認証部481は、同じ日時における生体情報及びユーザの癖のデータにおけるスコア値を合計する(ステップS5)。端末制御部48の本人認証部481は、図3Dに示したスコア値テーブル473から合計値の項目に設定されたスコア値を取得する。端末制御部48の本人認証部481は、合計した生体情報及びユーザの癖のスコア値と、スコア値テーブル473から合計値の項目に設定されたスコア値とを比較する(ステップS6)。
端末制御部48の本人認証部481は、合計した生体情報及びユーザの癖のスコア値が、スコア値テーブル473から合計値の項目に設定されたスコア値以上であれば(ステップS6;YES)、端末4を使用しているユーザを正しいユーザとして認証する(ステップS7)。合計した生体情報及びユーザの癖のスコア値が、スコア値テーブル473から合計値の項目に設定されたスコア値以下であれば(ステップS6;NO)、図2Bに示した表示部49にユーザが異なる旨のメッセージを表示する。なお、この認証処理プログラム470は、特許請求の範囲におけるユーザ認証手段の一例である。また、ユーザの生体情報は、特許請求の範囲における第1ユーザ認証用データの一例である。ユーザの癖のデータは、特許請求の範囲における第2ユーザ認証用データの一例である。
このように、上述のユーザの認証方法を行うことにより、端末4を使用するユーザが、ユーザ本人か否かを判別することができる。実施の形態1においては、上述のユーザの認証方法を行うことにより、端末4を使用するユーザが、ユーザ本人と認証された場合、チケットの購入及び使用をできるようにし、端末4を使用するユーザが、ユーザ本人と認証されなかった場合、チケットの購入及び使用をできないようにする。具体的には、端末4を使用するユーザが、ユーザ本人と認証された場合、図2Bに示した端末4の端末制御部48は、チケット管理処理プログラム474を実行してチケットの購入及び使用をするための処理を行う。また、端末4を使用するユーザが、ユーザ本人と認証されなかった場合、端末4の端末制御部48は、チケット管理処理プログラム474を実行せず、チケットの購入及び使用をできなくする。これにより、端末4をユーザ以外の第三者に提供した場合には、チケットの購入及び使用ができないため、チケットの不正な転売を防ぐことができる。
端末4は、図1に示したチケット販売サイト1からチケットを購入すると、購入したチケットのデータをファイルとして図2Bに示した端末記憶部47に保存する。それと共に、端末4は、購入したチケットに関す情報を、図2Bに示したチケットデータテーブル475に保存する。このチケットデータテーブル475のテーブル構成の一例を、図5を参照して説明する。図5に示すテーブルには、項目として、コンサート、イベント等の行われる日付と、コンサート、イベント等の名称を示す公演名と、図2Bに示した端末4の端末記憶部47に保存したチケットのデータのファイルの名称であるチケットデータファイル名が設定されている。
チケットデータテーブル475のテーブルの項目のうち、日付と公演名に関する情報は、ユーザの購入したチケットのデータから、図2Dに示した端末制御部48のチケット保存部484が取り出し、保存する情報である。また、チケットデータテーブル475のテーブルの項目のうち、チケットデータファイル名は、図2Bに示した端末記憶部47にチケットのデータを保存する時に、チケット保存部484が任意に定めるファイル名である。チケット保存部484は、英数字、記号等を組み合わせて各チケットのデータごとにユニークなファイル名を定め、端末記憶部47に保存する。チケットデータテーブル475のテーブルには、例えば、図5に示すように、日付の項目に2019年2月2日、公演名の項目にABC全国ツアー、チケットデータファイル名の項目に12345-1が書き込まれている。
ユーザは、端末4の端末記憶部47に保存したチケットを使用する際、図2Aの表示部49の画面上にチケットを表示させ、使用する。まず、ユーザは、表示部49の画面上に表示されている、チケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下する。チケット管理処理プログラム474が実行されると、図6に示すチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とが、表示部49の画面上に表示される。なお、チケットの購入ボタン491の上に表示されている「チケット●×」との表記は、例えば、図1に示したチケット販売サイト1を運営するチケット販売会社の名称である。
ユーザが、操作入力部44からチケットの購入ボタン491を押下すると、後述するチケット購入処理を実行する。また、ユーザが、操作入力部44から購入済みチケットの一覧ボタン492を押下すると、図7に示すチケット一覧の画面が表示される。
図7に示すチケット一覧は、ユーザが購入し、図2Bに示した端末4の端末記憶部47に保存されたチケットの一覧である。チケット一覧には、公演名493と、公演の名称494と、公演の名称494を上下にスクロールすることができるスクロール部495が含まれている。公演の名称494は、図5に示したチケットデータテーブル475のテーブルに書き込まれている公演の名称である。
ユーザが、公演の名称494のうち、任意の公演名を押下すると、公演のチケットが表示部49の画面上に表示される。ここで表示されるチケットは、図5に示したチケットデータテーブル475のテーブルに、公演の名称と対応付けて書き込まれているチケットデータファイル名の示すチケットのデータに基づいて生成される、例えば、ユーザが公演の名称494に表示された「ABC全国ツアー」を押下すると、「ABC全国ツアー」のチケットが表示部49の画面上に表示される。ここで表示されるチケットの一例を、図8(A)に示す。
表示部49の画面上には、チケット496と確認ボタン497とが表示されている。チケット496には、例えば、公演の名称、日付、開演時刻、座席等、その公演に関する情報が表示されている。例えば、図8(A)に示すように、公演の名称として「ABC全国ツアー」、日付として「2019/02/02」、開演時刻として「19:00開演」、座席として「1階S席●番」等である。
ユーザは、コンサート、イベント等の会場に入場する際に、図8(A)に示すチケット496と確認ボタン497を含む画面を表示し、図1に示した入場用ゲート5に居るスタッフに提示する。スタッフは、チケット496に含まれる公演に関する情報が正しければ、確認ボタン497を押下する。スタッフに確認ボタン497が押下されると、図8(B)に示すように、確認ボタン497がグレイアウトしてそれ以上の押下を受け付けなくなる。
また、チケット496上には、入場済みを示すマーク498が表示される。入場済みを示すマーク498は、図2Bに示した端末記憶部47に保存されているマークである。例えば、図8(B)に示す「済」のマークである。なお、入場済みを示すマーク498は、ユーザが、このチケット496により、会場に入場済みであることが分かれば、どのようなマークでも良い。
次に、ユーザが端末4を使用して、図1に示したチケット販売サイト1からチケットを購入するチケット購入処理について、図9に示すフローチャートを参照しつつ説明する。チケットを購入する際、まず、ユーザは、図2Aに示した表示部49の画面上に表示されている、図2Bに示したチケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下する。図2Dに示した端末制御部48の本人認証部481は、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、端末4を使用しているユーザが本人であることを認証する(ステップS101)。
本人認証部481において端末4を使用しているユーザが本人であると認証した場合(ステップS102;YES)、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とが、表示部49の画面上に表示される。ユーザが、操作入力部44からチケットの購入ボタン491を押下すると、チケット購入用の画面が表示部49の画面上に表示される。また、本人認証部481において端末4を使用しているユーザが本人であると認証できなかった場合(ステップS102;NO)、チケット管理処理プログラム474はこれ以降の処理をスキップする。
ユーザは、表示部49の画面上に表示されたチケット購入用の画面で、欲しいチケットを選択する。続いて、ユーザは、チケット購入用の画面で購入者情報を入力する。この購入者情報は、例えば、購入者のユーザ名、ユーザID、チケットの識別情報、ユーザと紐付けた端末4の端末情報、端末4の電話番号等、チケット販売サイト1に登録される情報である。端末制御部48のチケット購入部482は、チケット販売サイト1に対して、購入者情報とユーザの選択したチケットに関する情報とを送信する(ステップS103)。
チケット販売サイト1は、端末4のチケット購入部482からチケットの申し込みがあると、端末4にチケットの代金を要求する(ステップS104)。端末制御部48のチケット購入部482は、チケット販売サイト1から要求されたチケットの代金を支払う(ステップS105)。このチケットの代金の支払いは、クレジットカード、電子マネー、プリペイドカード等、いずれの決済方法を用いてもよい。
チケット販売サイト1は、チケットの代金を支払われると、端末4へチケットの受け取り方法と、受け取り可能期間とを通知する(ステップS106)。例えば、チケットの受け取り方法としては、図1に示したチケット販売サイト1から端末4へチケットのデータをダウンロードすること、受け取り可能期間として、この通知から48時間以内とするものである。なお、チケットの受け取り方法と、受け取り可能期間とは、任意の方法と期間とであってよい。
端末制御部48のチケット購入部482は、チケット販売サイト1へ購入者情報とチケットの受け取り要求とを送信する(ステップS107)。チケット購入部482からチケット販売サイト1へ送信する購入者情報は、例えば、購入者のユーザ名、ユーザID、チケットの識別情報、ユーザと紐付けた端末4の端末情報、端末4の電話番号等、チケット販売サイト1に登録されている情報である。
チケット販売サイト1は、自身に登録された購入者情報と、端末制御部48のチケット購入部482から受信した購入者情報とを比較し、受信した購入者情報が正しいか否かを判定する。かつ、受け取り可能期間か否かを判定する(ステップS108)。購入者情報が正しく、かつ、受け取り可能期間内であれば(ステップS108;YES)、チケット販売サイト1は端末4にチケットのデータを送信する(ステップS109)。図2Dに示した端末制御部48のチケット購入部482は、チケット販売サイト1からチケットのデータを受信する(ステップS110)。チケット購入部482は、図2Dに示した端末制御部48のユーザ紐付け部483に、受信したチケットのデータを送信する。ユーザ紐付け部483は、端末4内に登録されているユーザの生体情報のデータを取得する。ユーザ紐付け部483は、取得したユーザの生体情報のデータを暗号化する(ステップS111)。ユーザ紐付け部483は、暗号化したユーザの生体情報のデータを、チケット購入部482から受信したチケットのデータに紐付け、図2Dに示したチケット保存部484に送信する。チケット保存部484は、ユーザの生体情報のデータを紐付けたチケットのデータを端末記憶部47に保存する(ステップS112)。チケット購入部482は、チケット購入処理を終了し、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とを表示した画面に戻る。
また、チケット販売サイト1は、購入者情報が正しく、かつ、受け取り可能期間か否かを判定し(ステップS108)、購入者情報が正しく、かつ、受け取り可能期間内でなければ(ステップS108;NO)、チケット販売サイト1は端末4にチケットの受け取り期間外である旨を通知する(ステップS113)。端末制御部48のチケット購入部482は、チケット表示部486に、表示部49の画面上にチケットを受け取れなかった旨のメッセージを表示させる(ステップS114)。チケット購入部482は、チケット購入処理を終了し、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とを表示した画面に戻る。
ユーザが、端末4の端末記憶部47に保存したチケットを、図1に示したコンサート、イベント等の会場に設置された入場用ゲート5でスタッフに提示し、入場するチケット提示処理について、図10に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
コンサート、イベント等の会場に入場する際、まず、ユーザは、図2Aに示した表示部49の画面上に表示されている、図2Bに示したチケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下する。端末制御部48の本人認証部481は、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、端末4を使用しているユーザが本人であることを認証する(ステップS121)。
本人認証部481において端末4を使用しているユーザが本人であると認証した場合(ステップS122;YES)、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とが、表示部49の画面上に表示される。ユーザが、操作入力部44から購入済みチケットの一覧ボタン492を押下すると、図7に示したチケット一覧の画面が表示部49の画面上に表示される。ユーザは、チケット一覧のうち入場する公演の公演名を、操作入力部44から選択する(ステップS123)。また、本人認証部481において端末4を使用しているユーザが本人であると認証できなかった場合(ステップS102;NO)、チケット管理処理プログラム474は、これ以降の処理をスキップする。
図2Dに示したチケット読出部485は、ユーザに選択された公演名に対応づけられたチケットのデータを、端末記憶部47から読み出す。チケット読出部485は、読み出したチケットのデータの紐付けられたユーザの生体情報を取得し、復号化する(ステップS124)。チケット読出部485は、端末4に登録されているユーザの生体情報を取得する(ステップS125)。
チケット読出部485は、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とを比較する(ステップS126)。チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とが一致した場合(ステップS126;YES)、チケット読出部485は、図2Dに示したチケット表示部486にチケットのデータを送信する。チケット表示部486は、受信したチケットのデータに基づいて、表示部49の画面上に図8(A)に示したチケット496と確認ボタン497とを表示させる(ステップS127)。
ユーザは、表示部49の画面上にチケット496を表示させた状態で入場用ゲート5へ行き、入場用ゲート5に居るスタッフにチケット496を見せる。スタッフは、端末4の表示部49の画面上に表示されたチケット496に含まれる公演に関する情報を確認し、確認ボタン497を押下する(ステップS128)。確認ボタン497が押下されると、図2Dに示した端末制御部48のチケット読出部485は、端末記憶部47に保存されている入場済みを示すマーク498を読み出し、図2Dに示した端末制御部48のチケット表示部486に送信する。チケット表示部486は、図8(B)に示したように、チケット496上に、入場済みを示すマーク498を重ね、表示部49の画面上に表示する(ステップS129)。
また、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とが一致しない場合(ステップS126;NO)、チケット読出部485は、表示部49の画面上にチケット496を表示できない旨のメッセージを表示する(ステップS130)。
ステップS129、ステップS130の処理の後、チケット読出部485は、チケット提示処理を終了し、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とを表示した画面に戻す。
以上のとおり、実施の形態1では、端末4は、自身を使用するユーザが、ユーザ本人と認証された場合、チケットの購入及び使用をできるようにし、端末4を使用するユーザが、ユーザ本人と認証されなかった場合、チケットの購入及び使用をできなくする。これにより、端末4をユーザ以外の第三者に提供した場合、チケットを使用することができないため、チケットの不正な転売を防ぐことができる。
(実施の形態2)
上記の実施の形態1では、図1に示したコンサート、イベント等の会場に設置された入場用ゲート5において、図8(A)に示した、端末4の表示部49の画面上に表示させたチケット496を、スタッフが目視で確認し、図8(B)に示した確認ボタン497を押下するものとした。しかし、端末4の表示部49の画面上に表示させたチケット496を、いちいち目視で確認し、確認ボタン497を押下することは、スタッフの負担が大きい。そこで、実施の形態2では、チケット496に付加したQRコードを用いて入場手続きを行うことにより、スタッフの負担を軽減する。
QRコードを付加したチケット496の構成の一例を、図11(A)に示す。端末4の表示部49の画面上に表示させたチケット496の下部に、QRコード499が配置されている。ユーザは、コンサート、イベント等の会場に入場する際、図1に示した入場用ゲート5に設置されたQRコードリーダに、端末4の表示部49の画面上に表示させたチケット496及びQRコード499をかざす。
QRコードリーダは、QRコード499を読み込み、QRコード499に紐付けられたチケット496に関する情報を、入場手続きの処理を行うサーバに送信する。入場手続きの処理を行うサーバは、入場手続きの処理を行い、入場手続き完了の通知を、端末4に送信する。端末4は、入場手続き完了の通知を受信すると、図11(B)に示すように、QRコード499の上に入場済みを示すマーク498を重ね、表示部49の画面上に表示する。これにより、QRコード499を、これ以上QRコードリーダで読み込めないようにする。
次に、QRコード499を付加したチケット496を使用して、コンサート、イベント等の会場に入場するチケット提示処理について、図12のフローチャートを参照しつつ説明する。コンサート、イベント等の会場に入場する際、まず、ユーザは、図2Aに示した表示部49の画面上に表示されている、図2Bに示したチケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下する。端末制御部48の本人認証部481は、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、端末4を使用しているユーザが本人であることを認証する(ステップS131)。ここで、図12に示すステップS132からステップS135の処理は、実施の形態1において説明した、図10のフローチャートに示すステップS122からステップS125と同様の処理である。このため、ここでは説明を省略する。
チケット読出部485は、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とを比較する(ステップS136)。チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とが一致した場合(ステップS136;YES)、チケット読出部485は、図2Dに示したチケット表示部486にチケットのデータを送信する。チケット表示部486は、受信したチケットのデータに基づいて、表示部49の画面上に図11(A)に示したチケット496とQRコード499とを表示させる(ステップS137)。
ユーザは、表示部49の画面上にチケット496とQRコード499とを表示させた状態で入場用ゲート5へ行き、入場用ゲート5に設置されているQRコードリーダに、チケット496及びQRコード499が表示された表示部49の画面をかざす(ステップS138)。
QRコードリーダは、QRコード499を読み込み、QRコード499に紐付けられたチケット496に関する情報を、入場手続きの処理を行うサーバに送信する。入場手続きの処理を行うサーバは、入場手続きの処理を行う(ステップS139)。入場手続きの処理を行うサーバは、入場手続き完了の通知を、端末4に送信する(ステップS140)。
端末4は、入場手続き完了の通知を受信すると、図11(B)に示すように、QRコード499の上に入場済みを示すマーク498を重ね、表示部49の画面上に表示する(ステップS141)。また、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とが一致しない場合(ステップS136;NO)、チケット読出部485は、表示部49の画面上にチケット496を表示できない旨のメッセージを表示する(ステップS142)。
ステップS141、ステップS142の処理の後、チケット読出部485は、チケット提示処理を終了し、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とを表示した画面に戻す。
以上のとおり、実施の形態2では、実施の形態1の効果に加えて、端末4の表示部49の画面上に表示させたチケット496に付加したQRコード499を、図1に示したコンサート、イベント等の会場の入場用ゲート5に設置されたQRコードリーダに読み込ませて入場手続きをすることにより、入場用ゲート5に居るスタッフの負担を軽減させることができる。
(実施の形態3)
上記の実施の形態2では、チケット496に付加したQRコード499を、図1に示した入場用ゲート5に設置したQRコードリーダに読み込ませ、入場手続きをすることにより、スタッフの負担を軽減させるものとした。実施の形態3では、QRコード499の代わりに、NFC(Near Field Communication)規格のIC(Integrated Circuit)チップを用いて入場手続きを行うことにより、スタッフの負担を軽減する。
実施の形態3では、端末4にNFC規格のICチップを内蔵する。ICチップを内蔵する位置は、図1に示した入場用ゲート5に設置されたNFCリーダでICチップに書き込まれたデータが読み込める位置であれば何処でも良い。ここでは、例えば、図2Aに示す端末4のスピーカ42Aの右脇とする。
次に、実施の形態3におけるチケット496の構成の一例を、図13(A)に示す。端末4の表示部49の画面上にチケット496が表示されている。ユーザは、コンサート、イベント等の会場に入場する際、図1に示した入場用ゲート5に設置されたNFCリーダに、端末4の表示部49の画面上に表示させたチケット496をかざす。
NFCリーダは、端末4に内蔵されたICチップからチケット496に関する情報を読み出し、入場手続きの処理を行うサーバに送信する。入場手続きの処理を行うサーバは、入場手続きの処理を行い、入場手続き完了の通知を、端末4に送信する。端末4は、入場手続き完了の通知を受信すると、図13(B)に示すように、チケット496の上に入場済みを示すマーク498を重ね、表示部49の画面上に表示する。また、端末4の端末制御部48は、ICチップに入場済みとの情報を書き込み、これ以降、チケット496に関する情報をNFCリーダに送信しないようにする。
次に、NFCのICチップを使用して、コンサート、イベント等の会場に入場するチケット提示処理について、図14のフローチャートを参照しつつ説明する。コンサート、イベント等の会場に入場する際、まず、ユーザは、図2Aに示した表示部49の画面上に表示されている、図2Bに示したチケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下する。端末制御部48の本人認証部481は、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、端末4を使用しているユーザが本人であることを認証する(ステップS141)。ここで、図14に示すステップS142からステップS145の処理は、実施の形態1において説明した、図10のフローチャートに示すステップS122からステップS125と同様の処理である。このため、ここでは説明を省略する。
チケット読出部485は、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とを比較する(ステップS146)。チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とが一致した場合(ステップS146;YES)、チケット読出部485は、図2Dに示したチケット表示部486にチケットのデータを送信する。チケット表示部486は、受信したチケットのデータに基づいて、表示部49の画面上に図13(A)に示したチケット496を表示させる(ステップS157)。
ユーザは、表示部49の画面上にチケット496を表示させた状態で入場用ゲート5へ行き、入場用ゲート5に設置されているNFCリーダに、チケット496が表示された表示部49の画面をかざす(ステップS148)。
NFCリーダは、端末4に内蔵されたICチップからチケット496に関する情報を受信し、入場手続きの処理を行うサーバに送信する。入場手続きの処理を行うサーバは、入場手続きの処理を行う(ステップS149)。入場手続きの処理を行うサーバは、入場手続き完了の通知を、端末4に送信する(ステップS150)。
端末4は、入場手続き完了の通知を受信すると、図13(B)に示すように、チケット496の上に入場済みを示すマーク498を重ね、表示部49の画面上に表示する(ステップS151)。また、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、端末4に登録されているユーザの生体情報とが一致しない場合(ステップS146;NO)、チケット読出部485は、表示部49の画面上にチケット496を表示できない旨のメッセージを表示する(ステップS152)。
ステップS151、ステップS152の処理の後、チケット読出部485は、チケット提示処理を終了し、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とを表示した画面に戻す。
以上のとおり、実施の形態3では、実施の形態1の効果に加えて、端末4に内蔵させたNFC規格のICチップを、図1に示したコンサート、イベント等の会場の入場用ゲート5に設置されたNFCリーダに読み込ませて入場手続きをすることにより、入場用ゲート5に居るスタッフの負担を軽減させることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る情報処理システム100Aは、上記の実施の形態1から3で説明した情報処理システム100で実行されるチケットの購入及び使用に加え、チケットのリセールをすることができるシステムである。チケットのリセールは、体調不良、仕事の都合等の理由により、コンサート、イベント等に行けなくなったユーザが、チケット販売サイト1を介して他のユーザにチケットを定額以下で譲渡できる機能である。
情報処理システム100Aの構成を、図15に示す。情報処理システム100Aは、チケットを販売するチケット販売サイト1と、チケット販売サイト1から購入したチケットを所有する第1ユーザの使用する第1端末4Aと、チケットのキャンセル待ちをする第2ユーザ使用する第2端末4Bとを含む。チケット販売サイト1は、第1端末4A及び第2端末4Bと、ネットワーク2を介して接続している。なお、第1端末4A及び第2端末4Bは、特許請求の範囲における、情報処理装置の一例である。
第1端末4A及び第2端末4Bは、図2Aから図2Cに示した端末4と同じ構成を備える。また、第1端末4A及び第2端末4Bの備える、図2Bに示した端末記憶部47に保存されているチケット管理処理プログラム474には、チケットをリセールする処理が含まれている。チケットをリセールする処理は、図16に示す端末制御部48Aで実現される情報処理ブロックのチケット譲渡部487により実行される処理である。
端末制御部48Aで実現される情報処理ブロックは、図2Cに示した端末4のプロセッサ51により、図2Bに示した端末4の端末記憶部47に記憶されたチケット管理処理プログラム474を実行することにより実現される。チケット譲渡部487は、端末4の端末記憶部47に保存したチケットを、チケットのデータを、チケット読出部485を介して取得し、図15に示したチケット販売サイト1に送信する。チケット譲渡部487は、チケットがリセールできた場合、チケットの代金をチケット販売サイト1から受信する。なお、端末制御部48Aで実現される情報処理ブロックの各ブロックの機能は、図2Dに示した端末制御部48で実現される情報処理ブロックと同様なものであるため、ここでは、説明を省略する。
実施の形態4では、第1ユーザ及び第2ユーザが、表示部49の画面上に表示されているチケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下すると、図17に示す画面が表示される。この画面には、チケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492と、チケットのリセールボタン500とが含まれている。チケットを所有する第1ユーザは、第1端末4Aの端末記憶部47に保存したチケットをリセールする際、チケットのリセールボタン500を押下する。
次に、情報処理システム100Aで行われる、チケットのリセールの手順について、図18に示したフローチャートを参照しつつ、以下に説明する。まず、第2ユーザは、第2端末4Bにおいて、図9に示したチケット購入の手順のステップS101からステップS103を行う。第2ユーザの申し込んだチケットが売り切れの場合、第2ユーザは、チケットのキャンセル待ちを申し込む指示を、図2Aに示した操作入力部44から入力する。図16に示した端末制御部48Aのチケット購入部482は、チケット販売サイト1に対して、チケットのキャンセル待ちを申し込む(ステップS161)。
第1ユーザは、図2Aに示した表示部49の画面上に表示されている、図2Bに示したチケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下する。端末制御部48Aの本人認証部481は、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、第1端末4Aを使用している第1ユーザが本人であることを認証する(ステップS162)。
図16に示した端末制御部48Aのチケット譲渡部487は、本人認証部481において第1端末4Aを使用している第1ユーザが本人であると認証した場合(ステップS163;YES)、図17に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492と、チケットのリセールボタン500とが、表示部49の画面上に表示される。第1ユーザが、操作入力部44からチケットのリセールボタン500を押下すると、チケットのリセール用の画面が表示部49の画面上に表示される。また、本人認証部481において第1端末4Aを使用している第1ユーザが本人であると認証できなかった場合(ステップS163;NO)、これ以降の処理をスキップする。
第1ユーザは、チケットのリセール用の画面に表示された自身の所有するチケットのうち、リセールの対象とするチケットを選択する。図16に示した端末制御部48Aのチケット譲渡部487は、第1ユーザの選択したチケットに関する情報を、チケット読出部485に端末記憶部47から読み出させ、取得する。チケット譲渡部487は、取得した第1ユーザの選択したチケットに関する情報と購入者情報とを、チケット販売サイト1に送信し、チケットのリセールを申し込む(ステップS164)。チケット譲渡部487からチケット販売サイト1に送信するチケットに関する情報は、例えば、チケットに含まれる公演名、公演日時、購入日等である。また、購入者情報は、例えば、購入者のユーザ名、ユーザID、チケットの識別情報、ユーザと紐付けた端末4の端末情報、端末4の電話番号等、チケット販売サイト1に登録されている情報である。
チケット販売サイト1は、第1端末4Aから受信したチケットに関する情報及び購入者情報に基づいて、第1ユーザからリセールを申し込まれたチケットが、正規なものか否かを判定する(ステップS166)。チケットが正規なものである場合(ステップS166;YES)、チケット販売サイト1は、チケットのキャンセル待ちをしている第2ユーザの使用する第2端末4Bに、チケットが用意できた旨を通知する(ステップS167)。また、チケットが正規なものでない場合(ステップS166;NO)、チケット販売サイト1は、リセールを申し込んだ第1ユーザの使用する第1端末4Aに、リセールができない旨を通知する(ステップS168)。第1端末4Aは、これ以降の処理をスキップする。続いて、チケット販売サイト1は、チケットのキャンセル待ちをしている第2ユーザの使用する第2端末4Bに、チケットが用意できなかった旨を通知する(ステップS169)。第2端末4Bは、これ以降の処理をスキップする。
第2ユーザは、第2端末4Bのチケット購入部482からチケットの購入手続きを行い、チケットの代金を支払う(ステップS170)。ここで第2ユーザの支払うチケットの代金は、チケットの定額と販売手数料である。チケット販売サイト1は、チケットのリセールを申し込んだ第1ユーザの使用する第1端末4Aに、第三者へチケットの譲渡を行う旨を通知する(ステップS171)。第1ユーザは、第1端末4Aのチケット譲渡部487からチケット販売サイト1へ、第三者へのチケットの譲渡を承認する旨を通知する(ステップS172)。
チケット販売サイト1は、第2端末4Bにチケットのデータを送信する(ステップS173)。第2端末4Bのチケット購入部482は、チケット販売サイト1からチケットのデータを受信する(ステップS174)。チケット購入部482は、図16に示した端末制御部48Aのユーザ紐付け部483に、受信したチケットのデータを送信する。ユーザ紐付け部483は、端末4内に登録されているユーザの生体情報のデータを取得し、チケットのデータに紐付け、図16に示したチケット保存部484に送信する。チケット保存部484は、ユーザの生体情報のデータを紐付けたチケットのデータを端末記憶部47に保存する(ステップS175)。チケット販売サイト1は、第2ユーザから支払われたチケット代金から、リセールに関する手数料を引き、第1端末4Aへ返金する(ステップS176)。
以上のとおり、実施の形態4では、実施の形態1から実施の形態3の効果に加え、ユーザが購入したチケットを、チケット販売サイト1を介して正規にリセールすることができる。このため、ユーザは、体調不良、仕事の都合等の理由により、コンサート、イベント等に行けなくなった場合に、定額でチケットを売ることができる。また、販売の終わってしまったチケットを欲しいユーザは、キャンセル待ちを申し込むことで、定額でチケットを得ることができる。したがって、不正な転売を防ぐことができる。
(実施の形態5)
上記の実施の形態1から3では、端末4を使用するユーザ本人の分のチケットの購入及び使用について説明した。しかしながら、イベント、コンサート等に行く場合、ユーザは単独ではなく同行者と一緒に行くことも多い。そこで、実施の形態5に係る情報処理システム100では、端末4を使用するユーザ本人の分と合わせて同行者の分のチケットの購入及び使用もできるものとする。
本実施の形態5における情報処理システム100の構成を、図19に示す。情報処理システム100は、チケットを販売するチケット販売サイト1と、チケット販売サイト1からチケットの購入し使用することができる端末4と、購入したチケットを使用して入場するための入場用ゲート5とを含む。チケット販売サイト1は、チケット販売会社の運営するチケットを販売するためのサイトである。第1ユーザは、端末4を用いてチケット販売サイト1から、自身で使用するためのチケットと、第1ユーザに同行する第2ユーザの使用するチケットとを購入する。そして、第1ユーザ及び第2ユーザは、図2Bに示した端末4の表示部49の画面上に購入したチケットを表示させ、入場用ゲート5に居るスタッフに提示することにより、イベント、コンサート等の会場に入場する。
本実施の形態5における端末4は、図2Aから図2Dに示した端末4と同じ構成を備える。また、端末4の備える図2Bに示した端末記憶部47に保存されているチケット管理処理プログラム474には、第1ユーザ及び第2ユーザのチケットを購入し、使用するための処理が含まれている。このチケット管理処理プログラム474に含まれる第1ユーザ及び第2ユーザのチケットを購入し、使用するための処理は、図2Dに示した端末4の端末制御部48で実現される図2Dに示した情報処理ブロックにより実行される。
次に、第1ユーザが端末4を使用して、図19に示したチケット販売サイト1から、自身と同行する第2ユーザのチケットを購入する手順を、図20に示すフローチャートを参照しつつ説明する。チケットを購入する際、まず、第1ユーザは、図2Aに示した表示部49の画面上に表示されている、図2Bに示したチケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下する。図2Dに示した端末制御部48の本人認証部481は、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、端末4を使用している第1ユーザが本人であることを認証する(ステップS181)。
本人認証部481において端末4を使用している第1ユーザが本人であると認証した場合(ステップS182;YES)、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とが、表示部49の画面上に表示される。ユーザが、操作入力部44からチケットの購入ボタン491を押下すると、チケット購入用の画面が表示部49の画面上に表示される。また、本人認証部481において端末4を使用している第1ユーザが本人であると認証できなかった場合(ステップS182;NO)、チケット管理処理プログラム474はこれ以降の処理をスキップする。
第1ユーザは、表示部49の画面上に表示されたチケット購入用の画面で、欲しいチケットと購入希望枚数とを選択する。続いて、第1ユーザは、チケット購入用の画面で購入者情報を入力する。この購入者情報は、例えば、購入者のユーザ名、ユーザID、チケットの識別情報、ユーザと紐付けた端末4の端末情報、端末4の電話番号等、チケット販売サイト1に登録される情報である。端末制御部48のチケット購入部482は、チケット販売サイト1に対して、購入者情報と、第1ユーザの選択したチケットに関する情報と、購入希望枚数とを送信する(ステップS183)。ここでは、チケットの購入希望枚数を、第1ユーザと第1ユーザに同行する第2ユーザの分の2枚とする。
チケット販売サイト1は、端末4のチケット購入部482から購入者情報と、第1ユーザの選択したチケットに関する情報と、購入希望枚数の2枚とを受信する(ステップS184)。チケット販売サイト1は、端末4のチケット購入部482から受信した購入希望枚数の2枚が、チケット販売サイト1で規定している制限枚数以内か否かを判定する(ステップS185)。購入希望枚数の2枚が、チケット販売サイト1で規定している制限枚数以内であれば(ステップS185;YES)、チケット販売サイト1は、端末4に購入希望枚数2枚分のチケットの代金を要求する(ステップS186)。また、購入希望枚数の2枚が、チケット販売サイト1で規定している制限枚数以内でなければ(ステップS185;NO)、端末4にチケットを購入できない旨を通知し(ステップS187)、これ以降の処理をスキップする。端末4のチケット購入部482は、チケット販売サイト1からチケットを購入できない旨を受信すると、図2Dに示したチケット表示部486から表示部49にチケットを購入できなかった旨を表示させ(ステップS188)、これ以降の処理をスキップする。
チケット販売サイト1から購入希望枚数2枚分のチケットの代金を要求されると、端末制御部48のチケット購入部482は、要求された購入希望枚数2枚分のチケットの代金を支払う(ステップS189)。このチケットの代金の支払いは、クレジットカード、電子マネー、プリペイドカード等、いずれの決済方法を用いてもよい。
チケット販売サイト1は、購入希望枚数2枚分のチケットの代金を支払われると、端末4へチケットの受け取り方法と、受け取り可能期間とを通知する(ステップS190)。例えば、チケットの受け取り方法としては、図19に示したチケット販売サイト1から端末4へチケットのデータをダウンロードすること、受け取り可能期間として、この通知から48時間以内とするものである。なお、チケットの受け取り方法と、受け取り可能期間とは、任意の方法と期間とであってよい。
端末制御部48のチケット購入部482は、チケット販売サイト1へ購入者情報とチケットの受け取り要求とを送信する(ステップS191)。チケット購入部482からチケット販売サイト1へ送信する購入者情報は、例えば、購入者のユーザ名、ユーザID、チケットの識別情報、ユーザと紐付けた端末4の端末情報、端末4の電話番号等、チケット販売サイト1に登録されている情報である。
チケット販売サイト1は、自身に登録された購入者情報と、端末制御部48のチケット購入部482から受信した購入者情報とを比較し、受信した購入者情報が正しいか否かを判定する。かつ、受け取り可能期間か否かを判定する(ステップS192)。購入者情報が正しく、かつ、受け取り可能期間内であれば(ステップS192;YES)、チケット販売サイト1は端末4に、購入希望枚数2枚分のチケットのデータを送信する(ステップS193)。
図2Dに示した端末制御部48のチケット購入部482は、ユーザ情報の紐付け処理を実行する(ステップS194)。ユーザ情報の紐付け処理については、図21に示したフローチャートを参照しつつ説明する。端末制御部48のチケット購入部482は、チケット販売サイト1から購入希望枚数2枚分のチケットのデータを受信する(ステップS201)。チケット購入部482は、図2Dに示した端末制御部48のユーザ紐付け部483に、受信した購入希望枚数2枚分のチケットのデータを送信する。ユーザ紐付け部483は、本人認証部481に図4に示した認証処理を実行させ、端末4を使用しているユーザが第1ユーザ本人であることを認証する(ステップS202)。
本人認証部481において端末4を使用しているユーザが本人であると認証した場合(ステップS203;YES)、ユーザ紐付け部483は、端末4内に登録されている第1ユーザの生体情報のデータを取得する。ユーザ紐付け部483は、取得した第1ユーザの生体情報のデータを暗号化する(ステップS204)。ユーザ紐付け部483は、暗号化した第1ユーザの生体情報のデータを、チケット購入部482から受信した2枚分のチケットのデータのうちの1枚分に紐付け、図2Dに示したチケット保存部484に送信する。チケット保存部484は、第1ユーザの生体情報のデータを紐付けたチケットのデータを端末記憶部47に保存する(ステップS205)。
ユーザ紐付け部483は、全てのチケットのデータにユーザの生体情報を紐付けたか判定する(ステップS206)。ここでは、チケット購入部482から受信した2枚分のチケットのデータのうちの1枚分に第1ユーザを生体情報のデータを紐付けたが、もう1枚のチケットのデータに第2ユーザの生体情報のデータを紐付けていない。このため、全てのチケットにユーザの生体情報を紐付けていないため(ステップS206;NO)、ユーザ紐付け部483は、値チケット表示部283を介して、次のユーザに代わる旨を表示部49の画面上に表示させる(ステップS207)。ここでは、端末4を使用するユーザを、第1ユーザから第2ユーザに変更する。
ユーザ紐付け部483は、本人認証部481に図4に示した認証処理を実行させ、端末4を使用しているユーザが第1ユーザ本人であることを認証する(ステップS202)。ここでは、端末4を使用するユーザは第2ユーザであるため、本人認証部481は、端末4を使用しているのは第1ユーザ本人とは認証しない。端末4を使用しているのが第1ユーザ本人ではない場合(ステップS203;NO)、ユーザ紐付け部483は、図2Aに示した端末4のインカメラ41A、左指紋センサ45A、右指紋センサ45B等を用いて、第2ユーザの生体情報を取得する(ステップS208)。ここでは、例えば、インカメラ41Aを用いて第2ユーザの顔画像を撮影し、撮影した顔画像を生体情報として取得する。ユーザ紐付け部483は、取得した第2ユーザの生体情報のデータを暗号化する(ステップS204)。
ユーザ紐付け部483は、暗号化した第1ユーザの生体情報のデータを、チケット購入部482から受信した2枚分のチケットのデータのうち、残りの1枚分のデータに紐付け、図2Dに示したチケット保存部484に送信する。チケット保存部484は、第1ユーザの生体情報のデータを紐付けたチケットのデータを端末記憶部47に保存する(ステップS205)。
ユーザ紐付け部483は、全てのチケットのデータにユーザの生体情報を紐付けたか判定する(ステップS206)。ここでは、第1ユーザの購入した2枚のチケットのデータにユーザの生体情報が紐付けられたので(ステップS206;YES)、ユーザ紐付け部483は、チケット購入部482に全てのチケットのデータにユーザの生体情報を紐付けた旨を通知する。チケット購入部482は、ユーザ情報紐付け処理を終了する。ここで、図20へ戻る。チケット購入部482は、チケット購入処理を終了し、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とを表示した画面に戻る。
また、チケット販売サイト1は、購入者情報が正しく、かつ、受け取り可能期間か否かを判定し(ステップS192)、購入者情報が正しく、かつ、受け取り可能期間内でなければ(ステップS192;NO)、チケット販売サイト1は端末4にチケットの受け取り期間外である旨を通知する(ステップS113)。端末制御部48のチケット購入部482は、チケット表示部486に表示部49の画面上にチケットを受け取れなかった旨のメッセージを表示させる(ステップS196)。チケット購入部482は、チケット購入処理を終了し、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とを表示した画面に戻る。
次に、第1ユーザ及び第1ユーザに同行する第2ユーザが、端末4の端末記憶部47に保存したチケットを、図19に示したコンサート、イベント等の会場に設置された入場用ゲート5でスタッフに提示し、入場する複数チケット提示処理について、図22に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
コンサート、イベント等の会場に入場する際、まず、第1ユーザは、図2Aに示した表示部49の画面上に表示されている、図2Bに示したチケット管理処理プログラム474に紐付けられたアイコンを操作入力部44から押下する。端末制御部48の本人認証部481は、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、端末4を使用している第1ユーザが本人であることを認証する(ステップS210)。
本人認証部481において端末4を使用している第1ユーザが本人であると認証した場合(ステップS211;YES)、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とが、表示部49の画面上に表示される。ユーザが、操作入力部44から購入済みチケットの一覧ボタン492を押下すると、図7に示したチケット一覧の画面が表示部49の画面上に表示される。第1ユーザは、チケット一覧のうち入場する公演の公演名を、操作入力部44から選択する(ステップS212)。また、本人認証部481において端末4を使用しているユーザが本人であると認証できなかった場合(ステップS211;NO)、チケット管理処理プログラム474は、これ以降の処理をスキップする。
図2Dに示したチケット読出部485は、ユーザに選択された公演名に対応づけられたチケットのデータを、端末記憶部47から読み出す。チケット読出部485の読み出すチケットのデータは、ここでは、第1ユーザ及び第2ユーザの分の2枚分のデータである。チケット読出部485は、読み出したチケットのデータの紐付けられた第1ユーザ及び第2ユーザの生体情報を取得し、復号化する(ステップS213)。チケット読出部485は、ユーザの生体情報取得処理を実行する(ステップS214)。ユーザの生体情報取得処理については、図23に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
チケット読出部485は、図2Dに示した本人認証部481に端末制御部48に、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、端末4を使用している第1ユーザが本人であることを認証させる(ステップS231)。ここでは、端末4を使用しているのは第1ユーザである。このため、本人認証部481において端末4を使用している第1ユーザが本人であると認証した場合(ステップS211;YES)、端末4に登録されている第1ユーザの生体情報を取得する(ステップS233)。チケット読出部485は、ユーザの生体情報取得処理を終了する。ここで、図22に戻る。
チケット読出部485は、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、取得した第1ユーザの生体情報とを比較する(ステップS215)。チケットのデータに紐付けられた生体情報と、取得した第1ユーザの生体情報とが一致した場合(ステップS215;YES)、チケット読出部485は、図2Dに示したチケット表示部486にチケットのデータを送信する。チケット表示部486は、受信したチケットのデータに基づいて、表示部49の画面上に図8(A)に示したチケット496と確認ボタン497とを表示させる(ステップS216)。また、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、取得した第1ユーザの生体情報とが一致しなかった場合(ステップS215;NO)、チケット読出部485は、チケット表示部486にチケットを表示できない旨を表示部49の画面上に表示させる(ステップS217)。
第1ユーザは、表示部49の画面上にチケット496を表示させた状態で入場用ゲート5へ行き、入場用ゲート5に居るスタッフにチケット496を見せる。スタッフは、端末4の表示部49の画面上に表示されたチケット496に含まれる公演に関する情報を確認し、確認ボタン497を押下する(ステップS218)。確認ボタン497が押下されると、図2Dに示した端末制御部48のチケット読出部485は、端末記憶部47に保存されている入場済みを示すマーク498を読み出し、図2Dに示した端末制御部48のチケット表示部486に送信する。チケット表示部486は、図8(B)に示したように、チケット496上に、入場済みを示すマーク498を重ね、表示部49の画面上に表示する(ステップS219)。
次に、会場への入場が全員終わったか判定する(ステップS220)。ここでは、第1ユーザに同行している第2ユーザが、会場に入場できていない。このため、会場への入場が全員終わっていないため(ステップS220;NO)、図2Dに示した端末制御部48のチケット読出部485は、チケット表示部486に、次のユーザに代わる旨を表示部49の画面上に表示させる(ステップS221)。ここで、端末4を使用しているユーザを、第1ユーザから第2ユーザに変更する。また、チケット表示部486は、ステップS214に戻る。
チケット読出部485は、ユーザの生体情報取得処理を実行する(ステップS214)。ユーザの生体情報取得処理については、図23に示すフローチャートを参照しつつ説明する。チケット読出部485は、図2Dに示した本人認証部481に端末制御部48に、図2Bに示した認証処理プログラム470を起動して、図4に示した認証処理を実行し、端末4を使用している第1ユーザが本人であることを認証させる(ステップS231)。ここでは、端末4を使用しているのは第2ユーザである。このため、本人認証部481において端末4を使用しているのは第1ユーザ本人と認証されなかった場合(ステップS232;NO)、チケット読出部485は、図2Aに示した端末4のインカメラ41A、左指紋センサ45A、右指紋センサ45B等を用いて、第2ユーザの生体情報を取得する(ステップS234)。ここでは、例えば、インカメラ41Aを用いて第2ユーザの顔画像を撮影し、撮影した顔画像を生体情報として取得する。チケット読出部485は、ユーザの生体情報取得処理を終了する。ここで、図22に戻る。
チケット読出部485は、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、取得した第2ユーザの生体情報とを比較する(ステップS215)。チケットのデータに紐付けられた生体情報と、取得した第2ユーザの生体情報とが一致した場合(ステップS215;YES)、チケット読出部485は、図2Dに示したチケット表示部486にチケットのデータを送信する。チケット表示部486は受信したデータに基づいて、表示部49の画面上に図8(A)に示したチケット496と確認ボタン497とを表示する(ステップS216)。また、チケットのデータに紐付けられた生体情報と、取得した第2ユーザの生体情報とが一致しなかった場合(ステップS215;NO)、チケット読出部485は、チケット表示部486にチケットを表示できない旨を表示部49の画面上に表示させる(ステップS217)。
第2ユーザは、表示部49の画面上にチケット496を表示させた状態で入場用ゲート5へ行き、入場用ゲート5に居るスタッフにチケット496を見せる。スタッフは、端末4の表示部49の画面上に表示されたチケット496に含まれる公演に関する情報を確認し、確認ボタン497を押下する(ステップS218)。確認ボタン497が押下されると、図2Dに示した端末制御部48のチケット読出部485は、端末記憶部47に保存されている入場済みを示すマーク498を読み出し、図2Dに示した端末制御部48のチケット表示部486に送信する。チケット表示部486は、図8(B)に示したように、チケット496上に、入場済みを示すマーク498を重ね、表示部49の画面上に表示する(ステップS219)。
次に、会場への入場が全員終わったか判定する(ステップS220)。ここでは、第1ユーザ及び第1ユーザに同行している第2ユーザが、両方とも会場に入場している。このため、会場への入場が全員終わったため(ステップS220;YES)、チケット読出部485は、複数チケット提示処理を終了し、図6に示したチケットの購入ボタン491と、購入済みチケットの一覧ボタン492とを表示した画面に戻す。
以上のとおり、実施の形態5では、端末4を使用する第1ユーザ本人の分と合わせて同行者の第2ユーザ分のチケットの購入及び使用をすることができる。また、購入した各チケットに、第1ユーザと第2ユーザの生体情報をそれぞれ紐付けて端末4の端末記憶部47に保存している。使用する際には、端末4で取得した第1ユーザと第2ユーザの生体情報と、各チケットに紐付けられた第1ユーザ又は第2ユーザの生体情報とを比較し、一致した場合にチケットを使用できるようにしている。このため、第1ユーザ及び第2ユーザ以外はチケットを使用することができない。したがって、不正な転売を防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態では、端末4、第1端末4A及び第2端末4Bは、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、端末4、第1端末4A及び第2端末4Bにおける各機能を実現するためのプログラムを、コンピュータが読み取り可能なCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)などの記録媒体に格納して配布し、このプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。そして、各機能をOS(Operating System)とアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協同により実現する場合には、アプリケーションのみを記録媒体に格納してもよい。
(変形例1)
上記の実施の形態1から5において、スコア値を求めるための端末4に登録された生体情報及びユーザの癖のデータは、ユーザを認証することに更新され、精度を高めるようにしてもよい。また、図3Dに示したスコア値テーブル473のスコア値の項目に設定されている値は、ユーザが適宜設定するようにしてもよい。
(変形例2)
上記の実施の形態1から5において、スマートフォンを用いて端末4及び第2端末4Bを構成するものとした。しかしながら、スマートフォンに限らず、パソコン、タブレット、PDA(Personal Digital Assistant)等、どのような機器を用いて端末4及び第2端末4Bを構成してもよい。
(変形例3)
上記の実施の形態1から5において、端末4のユーザ紐付け部483は、ユーザの購入したチケットにユーザの生体情報を紐付けるものとした。しかしながら、これに限らず、ユーザ紐付け部483は、ユーザを特定することができる固有の情報、例えば、チケット購入時にユーザの使用した端末4の端末情報、端末4の電話番号等を、チケットに紐付けてもよい。また、ユーザ紐付け部483は、ユーザの生体情報と端末4の端末情報、端末4の電話番号等を一緒に、チケットに紐付けてもよい。
(変形例4)
上記の実施の形態1及び5において、ユーザ紐付け部483は、ユーザの生体情報のデータと、購入したチケットのデータとを紐付けるものとした。これに限らず、ユーザ紐付け部483は、ユーザの癖のデータと、購入したチケットのデータとを紐付けてもよい。紐付けるユーザの癖のデータは、一種類または複数種類のどちらでもよい。また、ユーザ紐付け部483は、ユーザの生体情報のデータと癖のデータとを、両方購入したチケットのデータとを紐付けてもよい。
(変形例5)
上記の実施の形態1から3、及び5において、チケットに紐付けられたユーザの生体情報と、端末4に登録されたユーザの生体情報が一致する場合に、端末4に保存されたチケットを端末4の表示部49の画面上に表示するものとした。しかしながら、これに限らず、その場で取得したユーザの生体情報と、チケットに紐付けられたユーザの生体情報と比較し、一致した場合に、端末4に保存されたチケットを端末4の表示部49の画面上に表示するようにしてもよい。
(変形例6)
上記の実施の形態1から5において、チケット管理処理プログラム474の処理におけるユーザの認証は、予め定められたステップで行うようにしている。しかしながら、これに限らず、チケット管理処理プログラム474を起動している間に、随時バックグランドでユーザを認証するようにしておき、その認証結果をチケット管理処理プログラム474の各ステップで用いるようにしてもよい。
(変形例7)
上記の実施の形態5では、イベント、コンサートの会場に入場する際、チケットをスタッフに見せて目視で確認させるものとした。これに限らず、実施の形態2のQRコードによる入場、実施の形態3のNFC規格のICチップによる入場としてもよい。
(変形例8)
上記の実施の形態5では、端末4に購入した全員分のチケットを保存し、使用するものとした。これに限らず、チケット販売サイト1から取得した全員分のチケットを、各ユーザの使用する端末4に分配し、使用できるようにしてもよい。この場合、チケット提示処理については、実施の形態1から3と同様とする。
なお、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態と変形例によっては限定されない。本発明は特許請求の範囲に記載された技術的思想の限りにおいて、自由に応用、変形あるいは改良して、実施することができる。