JP6876906B2 - 給紙装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献2には、用紙トレイを本体から引き出すと、解除レバーと加圧レバーの共働作用によりピックアップ圧及び分離圧が解除される構成が開示されている。
特許文献3には、給紙トレイの本体筐体への押し込み時に、駆動部のカップリングのピン溝を給紙トレイの回転軸のピンとの連結位置に位置合わせして、ピンとカップリングのピン溝とを連結させる構成が開示されている。
ここで、移動する用紙収容部から力を受けて作動する作動機構が設けられていると、用紙収容部を装置本体に対して移動させる際に用紙収容部に負荷が加わることになり、用紙収容部の移動により大きな力を要する。
本発明の目的は、用紙収容部を移動させる際に用紙収容部に作用する操作力のみを用いて作動機構を作動させる場合に比べ、用紙収容部を移動させる際に要する操作力の低減を図ることにある。
請求項2に記載の発明は、前記装置本体側に設けられた前記作動機構は、前記用紙収容部に収容された用紙の搬送に用いられる部材を作動させる請求項1に記載の給紙装置である。
請求項3に記載の発明は、前記装置本体側に設けられた前記駆動源にて発生した駆動力は、前記作動機構以外の他の機構にも供給される請求項1に記載の給紙装置である。
請求項4に記載の発明は、前記作動機構への駆動力の供給が途中で停止され、当該作動機構の作動量が予め定められた量を超えないように構成された請求項3に記載の給紙装置である。
請求項5に記載の発明は、前記作動機構には、回転駆動力が供給され、前記作動機構に供給される回転駆動力の大きさが予め定められた大きさを超えた場合に作動するトルクリミッタが用いられ、当該作動機構への回転駆動力の供給が停止される請求項4に記載の給紙装置である。
請求項6に記載の発明は、装置本体と、前記装置本体からの引き出しおよび当該装置本体に向けての押し出しが可能に設けられ、用紙を収容する用紙収容部と、前記装置本体に向けて前記用紙収容部が押し出されて当該用紙収容部が予め定められた箇所に達した場合に作動する作動機構と、を備え、前記用紙収容部が前記予め定められた箇所に達すると、前記装置本体側に設けられた駆動源からの駆動力が当該用紙収容部を介して前記作動機構に伝達されて当該作動機構が作動し、前記装置本体側に設けられた前記駆動源にて発生した駆動力は、前記作動機構以外の他の機構にも供給され、前記作動機構への駆動力の供給が途中で停止され、当該作動機構の作動量が予め定められた量を超えないように構成され、カムが用いられて前記作動機構への駆動力の供給が行われ、前記カムのうちの前記作動機構に対する位置が変化しない部分が当該作動機構に対峙することで、当該作動機構への駆動力の供給が停止される給紙装置である。
請求項7に記載の発明は、装置本体と、前記装置本体からの引き出しおよび当該装置本体に向けての押し出しが可能に設けられ、用紙を収容する用紙収容部と、前記装置本体に向けて前記用紙収容部が押し出されて当該用紙収容部が予め定められた箇所に達した場合に作動する作動機構と、を備え、前記用紙収容部が前記予め定められた箇所に達すると、前記装置本体側に設けられた駆動源からの駆動力が当該用紙収容部を介して前記作動機構に伝達されて当該作動機構が作動し、前記装置本体側に設けられた前記駆動源にて発生した駆動力は、前記作動機構以外の他の機構にも供給され、前記作動機構への駆動力の供給が途中で停止され、当該作動機構の作動量が予め定められた量を超えないように構成され、ねじ部材を回転させ、当該ねじ部材に噛み合う噛み合い部材を当該ねじ部材の軸方向に沿って移動させることで前記作動機構への駆動力の供給が行われ、前記ねじ部材が予め定められた量を超えて回転することで、当該ねじ部材と前記噛み合い部材との噛み合いが生じなくなり、前記作動機構への駆動力の供給が停止される給紙装置である。
請求項8に記載の発明は、装置本体と、前記装置本体からの引き出しおよび当該装置本体に向けての押し出しが可能に設けられ、用紙を収容する用紙収容部と、前記装置本体に向けて前記用紙収容部が押し出されて当該用紙収容部が予め定められた箇所に達した場合に作動する作動機構と、を備え、前記用紙収容部が前記予め定められた箇所に達すると、前記装置本体側に設けられた駆動源からの駆動力が当該用紙収容部を介して前記作動機構に伝達されて当該作動機構が作動し、前記作動機構には、少なくとも一方の部材が動く2つの部材が設けられるとともに、当該2つの部材間に他の部材が配置され、前記装置本体側の前記駆動源にて発生した駆動力により前記他の部材の状態が変化して、当該他の部材のうちの前記2つの部材の間に位置する部分の厚みが変化し、当該部分の厚みが変化することで、前記一方の部材が動いて前記作動機構が作動する給紙装置である。
請求項9に記載の発明は、前記装置本体側に前記用紙収容部を引き込む引き込み機構を更に備える請求項1乃至8の何れかに記載の給紙装置である。
請求項10に記載の発明は、給紙装置と、当該給紙装置により供給された用紙に対して画像を形成する画像形成手段と、を備え、当該給紙装置が、請求項1乃至9の何れかに記載の給紙装置により構成された画像形成装置である。
請求項3の発明によれば、作動機構および他の機構のそれぞれに対応させて駆動源を設ける場合に比べ、駆動源の削減を図れる。
請求項4の発明によれば、作動機構の破損を防止できる。
請求項5の発明によれば、作動機構への回転駆動力の供給を行えるとともに、作動機構への回転駆動力の供給を停止できる。
請求項6の発明によれば、用紙収容部を移動させる際に用紙収容部に作用する操作力のみを用いて作動機構を作動させる場合に比べ、用紙収容部を移動させる際に要する操作力の低減を図れ、また、作動機構への駆動力の供給を行えるとともに、作動機構への駆動力の供給を停止できる。
請求項7の発明によれば、用紙収容部を移動させる際に用紙収容部に作用する操作力のみを用いて作動機構を作動させる場合に比べ、用紙収容部を移動させる際に要する操作力の低減を図れ、また、作動機構への駆動力の供給を行えるとともに、作動機構への駆動力の供給を停止できる。
請求項8の発明によれば、用紙収容部を移動させる際に用紙収容部に作用する操作力のみを用いて作動機構を作動させる場合に比べ、用紙収容部を移動させる際に要する操作力の低減を図れ、また、他の部材の状態を変化させることで作動機構を作動させられるようになる。
請求項9の発明によれば、用紙収容部を装置本体に向けて押し出す際に要する操作力をさらに低減させることができる。
請求項10の発明によれば、用紙収容部を移動させる際に用紙収容部に作用する操作力のみを用いて作動機構を作動させる場合に比べ、用紙収容部を移動させる際に要する操作力の低減を図れる。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の概略構成を示した図である。
画像形成装置1には、装置本体1Aが設けられている。また、この装置本体1Aの内部には、用紙Pにトナー像(画像)を形成する画像形成部10、画像形成部10によってトナー像が形成された用紙Pの加熱および加圧を行いこのトナー像を用紙Pに定着する定着装置20、画像形成部10に対して用紙Pを供給する用紙供給部30が設けられている。
感光体ドラム11は、その外周面に感光層を備え、図中矢印方向に回転する。帯電装置12は、回転する感光体ドラム11を予め定められた電位に帯電する。露光装置13は、帯電装置12により帯電した感光体ドラム11を選択的に露光する。これにより、感光体ドラム11の表面には静電潜像が形成される。
なお、感光体ドラム11と転写装置15とが対向している箇所であって感光体ドラム11に保持されているトナー像が用紙Pに転写される箇所を、以下、転写部Tpと称する。
ここで、第1給紙装置31〜第3給紙装置33は、同様に構成されている。第3給紙装置33を一例に説明すると、第3給紙装置33は、用紙収容部41、送り出しロール43、および、捌き機構44を備える。
本実施形態では、用紙収容部41への用紙Pの補充などが行われる際に、用紙収容部41が装置本体1Aから引き出される。そして、用紙Pの補充が終了すると、装置本体1Aに向けて用紙収容部41が押し出されて、用紙収容部41が元の位置に戻る。
捌き機構44は、例えば回転するフィードロール44Aと回転が制限されたリタードロール44Bとによって構成され、送り出しロール43にて送り出された用紙Pを一枚ずつに捌く。そして、捌かれた一枚の用紙Pを下流側に位置する搬送ロール45に向けて送り出す。
底板移動機構41Bには、底板41Aに取り付けられ底板41Aから上方に向かって延びるワイヤ41C、このワイヤ41Cを巻き取る巻き取り軸41Dが設けられている。
プレレジロール851は、搬送ロール45により搬送されてきた用紙Pをさらに下流側に向けて搬送するとともに、レジロール852と協同してループ形成を行う。レジロール852は、用紙Pの搬送を一時的に止め、タイミングを合わせて回転を再開することにより、転写部Tpに対してレジストレーション調整を施しながら用紙Pを供給する。
さらに、画像形成装置1には、露光制御装置600が設けられている。露光制御装置600は、画像処理部400から画像データを取得するとともに、取得したこの画像データに基づき露光装置13を制御する。
さらに、液晶ディスプレイなどにより構成され、ユーザからの指示を受け付けるとともにユーザに対してメッセージを表示するユーザインタフェース(UI)700が設けられている。
本実施形態では、まず、用紙供給部30により用紙Pの搬送が開始される。具体的には、送り出しロール43によって、第1給紙装置31〜第3給紙装置33の何れかに設けられた用紙収容部41からの用紙Pの送り出しが行われる。
次いで、プレレジロール851、レジロール852などによって、この用紙Pが転写部Tpまで搬送される。
その後、トナー像が転写された用紙Pは、定着装置20において定着処理を受ける。その後、この用紙Pは、画像形成装置1の外部に設けられた用紙積載部(不図示)に積載される。
本実施形態では、上記のように、用紙収容部41は、装置本体1Aからの引き出しおよび装置本体1Aに向けての押し出しが可能に設けられている。
具体的には、本実施形態では、図中手前側方向に用紙収容部41を引っ張ることで、装置本体1Aからの用紙収容部41の引き出しを行える。また、図中奥側に向けて用紙収容部41を押し出すことで、用紙収容部41が元の位置に戻る。
本実施形態では、装置本体1Aへの用紙収容部41の押し出しがある程度行われると、この引き込み機構41Fによって、用紙収容部41が装置本体1Aの奥側へ引き込まれる。これにより、本実施形態では、操作者が用紙収容部41を押し出す際に要する操作力が小さくなる。
本実施形態では、装置本体1Aに向けて用紙収容部41が押し出されて、用紙収容部41が予め定められた箇所に達すると、このロール駆動機構41Gが作動し、上記の送り出しロール43(図1参照)が下降し、また、リタードロール44Bが上昇する。
なお、本実施形態では、装置本体1Aに向けて用紙収容部41が押し出されて、用紙収容部41が予め定められた箇所に達すると、用紙収容部41に設けられた底板41A(図1参照)も上昇し、底板41Aに載っている用紙Pが送り出しロール43に接触する。
本実施形態では、図3(A)に示すように、用紙収容部41の奥側に、引き込み用のピン41Hが取り付けられている。
一方で、引き込み機構41F側には、このピン41Hを保持する保持機構71、曲率を有して形成され保持機構71を案内する案内溝72が設けられている。案内溝72の径方向における内側には、保持機構71をこの径方向における内側方向へ引っ張るコイルスプリング73が設けられている。
そして、本実施形態では、この保持機構71が、図3(C)に示すように、案内溝72の頂部(上死点)72Aを超えると、保持機構71は、コイルスプリング73から作用する力によって、装置本体1Aの奥側へ移動する。これにより、用紙収容部41が保持機構71により引っ張られる形となり、用紙収容部41が装置本体1Aの奥側へ移動する。この構成の場合、上記のとおり、操作者が用紙収容部41を押し出す際に要する操作力が小さくなる。
図4(A)に示すように、ロール駆動機構41Gには、装置本体1Aに向けて押し出された用紙収容部41が予め定められた箇所に達した場合に、図中左方向(用紙収容部41の移動方向と直交する方向)へ移動する移動部材75が設けられている。
連動部材77には、送り出しロール用斜面77Aおよびリタードロール用斜面77Bが設けられている。
これにより、送り出しロール43が下方へ移動して、用紙収容部41の用紙Pに送り出しロール43が接触する。また、リタードロール44Bが上方へ移動して、リタードロール44Bがフィードロール44Aに接触する。具体的には、リタードロール44Bは、不図示のばね部材により上方へ付勢されており、連動部材77が図中左方向へ移動し、リタードロール用斜面77Bが同じく図中左方向へ移動すると、リタードロール44Bは、上方へ移動してフィードロール44Aに接触する。
これにより、送り出しロール用斜面77Aが、送り出しロール43に連動する部分に接触して、送り出しロール43が上方へ移動する。また、リタードロール用斜面77Bがリタードロール44Bに接触して、リタードロール44Bが下方へ移動する。
図5(A)に示すように、第3給紙装置33には、用紙Pを収容する用紙収容部41が設けられている。さらに、用紙収容部41の内部には、用紙Pを下方から支持する底板41Aが設けられている。
底板41Aの上面のうちの、送り出しロール43、捌き機構44が設けられている側には、傾斜が付与されており、この部分は、用紙Pの供給方向下流側に向かって進むに従い、送り出しロール43、捌き機構44側に近づく。
また、リタードロール44Bについても同様であり、用紙収容部41の引き出し操作がなされる際に、フィードロール44Aに対してリタードロール44Bが押し付けられたままの状態であると、フィードロール44Aとリタードロール44Bとの間に位置している用紙Pが、装置本体1A内に残ってしまう。
また、本実施形態では、図5(B)に示すように、用紙収容部41の引き出し操作がなされると、底板41Aが下降し、この底板41Aの下降によっても、送り出しロール43が、底板41A上の用紙Pから離れるようになる。
本実施形態では、用紙収容部41の奥側および装置本体1Aの奥側に、ロール駆動機構41Gに設けられた移動部材75に対して駆動力を供給する駆動力供給機構300が設けられている。駆動力供給機構300には、駆動源の一例としての駆動用モータMが設けられている。この駆動用モータMは、装置本体1A側に設けられている。また、駆動用モータMからの駆動力を、用紙収容部41に伝達するための本体側連結部材310が設けられている。
ここで、本実施形態では、装置本体1A側に設けられた駆動用モータMからの駆動力は、用紙収容部41を介してロール駆動機構41Gに伝達されてロール駆動機構41Gが作動するようになっている。
ここで、本実施形態の本体側連結部材310および収容部側連結部材321は、いわゆるカップリング部材により構成されている。
ここで、収容部側連結部材321、回転ギア322、入力ギア323、出力ギア324、トルクリミッタ325、ワンウェイクラッチ326、スライド部材327、ラックギア328、ピニオンギア329、引っ張りばね330は、用紙収容部41に設置されている。
本実施形態では、駆動源である駆動用モータMにて発生した駆動力は、ロール駆動機構41G以外の他の機構にも供給される。具体的には、駆動用モータMからの駆動力は、ロール駆動機構41Gの他に、底板移動機構41Bにも供給される。
本実施形態では、装置本体1Aに用紙収容部41が押し出され、用紙収容部41が予め定められた箇所に達すると、図6に示すように、本体側連結部材310と収容部側連結部材321とが互いに連結する。次いで、駆動用モータMの駆動が開始され、回転ギア322が矢印に示す方向へ回転する。回転ギア322が回転すると、底板用ギア341が回転し、これに伴い、底板41A(図6では不図示)が上昇する。
これにより、移動部材75が図中左方向へ移動し、移動部材75のこの移動により、図4(A)にて示したように、送り出しロール43が下降し、リタードロール44Bが上昇する。
より具体的には、本実施形態では、回転ギア322の回転量が大きくなり、ロール駆動機構41Gに供給される駆動力(回転駆動力)の大きさが予め定められた大きさを超えると、トルクリミッタ325が作動し、ロール駆動機構41Gへの回転駆動力の供給が停止される。これにより、ロール駆動機構41Gの破損などが抑制される。
かかる場合、スライド部材327の移動量も大きくなり、スライド部材327が、ロール駆動機構41Gの移動部材75を必要以上に押圧してしまう。かかる場合、ロール駆動機構41Gの破損等を招くおそれがある。これに対し、本実施形態のように、トルクリミッタ325を設けると、スライド部材327の移動が途中で停止し、ロール駆動機構41Gが必要以上に押圧されることが抑制される。
用紙収容部41を装置本体1Aから引き出すと、まず、本体側連結部材310と収容部側連結部材321との連結が解除される。
本体側連結部材310と収容部側連結部材321との連結が解除されると、底板41Aが、底板41A自身の重さおよび用紙Pの重さによって下降する。
また、ロール駆動機構41Gに設けられた移動部材75も、付勢用ばね76によって右方向へ移動するようになる。移動部材75が右方向へ移動すると、図4(B)にて示したように、送り出しロール43が上昇し、リタードロール44Bが下降する。
この比較例では、用紙収容部41の奥側の角部に、傾斜面41Kが設けられている。そして、この比較例では、用紙収容部41が装置本体1Aに向けて押し出されると、この傾斜面41Kが移動部材75に突き当たって移動部材75が図中左方向へ移動する。これにより、上記と同様、送り出しロール43が下降し、リタードロール44Bが上昇する。
なお、図6にて示した構成例では、移動部材75に対して用紙収容部41が突き当たらない構成であるが、移動部材75に対して用紙収容部41を突き当ててもよい。
言い換えると、ロール駆動機構41Gに対して、用紙収容部41および駆動力供給機構300の両者から駆動力が供給される構成としてもよい。この場合も、用紙収容部41のみが移動部材75に突き当たってロール駆動機構41Gが作動する場合に比べ、用紙収容部41の操作力が小さくなる。
ここで、本実施形態では、引き込み機構41Fに設けられたコイルスプリング73(図3参照)で、用紙収容部41を装置本体1Aの奥側に引っ張って、用紙収容部41の引き込みを行う。
かかる構成にて、図7にて示したように、移動部材75に対して用紙収容部41が突き当たる構成であると、移動部材75から用紙収容部41に作用する抗力に抗して、用紙収容部41を引き込む必要が生じ、コイルスプリング73の引っ張り荷重を大きくする必要が生じる。
かかる場合、用紙収容部41を引き出す際に、コイルスプリング73にて発生した引っ張り荷重が、この引き出しに対する効力となり、用紙収容部41を引き出す際に要する操作力が大きくなる。
この場合、用紙収容部41を引き出す際に、コイルスプリング73から用紙収容部41に作用する抗力が小さくなり、用紙収容部41を引き出す際に要する操作力が小さくなる。
この構成例では、図8(A)に示すように、回転ギア322に隣接して設けられこの回転ギア322から駆動力を受けて回転する隣接ギア351が設けられている。
また、この隣接ギア351と同軸上に配置され、隣接ギア351に連動して回転するカム352が設けられている。このカム352は、カム352および隣接ギア351を支持する回転軸353に対して偏心した状態で設置されている。
装置本体1Aへ用紙収容部41が押し出されると、上記と同様に、本体側連結部材310と収容部側連結部材321とが互いに連結する。次いで、駆動用モータMの回転が開始され、回転ギア322が矢印に示す方向へ回転する。
回転ギア322の回転が開始すると、底板用ギア341が回転し、これに伴い、底板41Aが上昇する。さらに、回転ギア322が回転すると、隣接ギア351、カム352が回転し、カム352によって、移動部材75が押圧される。これにより、上記と同様、送り出しロール43が下降し、リタードロール44Bが上昇する。
上記のとおり、本実施形態では、底板41Aの上に載っている用紙Pの枚数が少ない場合、底板41Aの上昇量が大きくなり、これに伴い、回転ギア322の回転量が大きくなる。そして、この場合、カム352の形状によっては、移動部材75が必要以上に押されて、移動部材75が大きく移動し、ロール駆動機構41Gの破損等を招くおそれがある。
このため、図8、図9にて示す構成例でも、ロール駆動機構41Gへの駆動力の供給を途中で停止する。
言い換えると、カム352には、カム352の回転中心からの距離が変化しない部分が設けられ、この距離が変化しない部分が、移動部材75に対峙するようになる。これにより、移動部材75の移動が停止し、ロール駆動機構41Gへの駆動力の供給が停止される。
ここで、底板41A上の用紙Pの枚数が多い場合、駆動用モータMの駆動量が小さくなり、これに伴い、カム352の回転角度が小さくなる。
このような場合に、カム352の外径がカム352の回転に伴い緩やかに大きくなる構成では、底板41Aの上昇完了時、送り出しロール43が下降しておらず、また、リタードロール44Bが上昇していない事態が起こり得る。
この構成例では、図10(A)に示すように、隣接ギア351と同軸上に、ウォームギア355が設けられている。さらに、このウォームギア355に噛み合って回転する受動ギア356が設けられている。また、受動ギア356と同軸上に配置され、受動ギア356とともに回転するねじ部材357が設けられている。ねじ部材357は、いわゆる雄ねじであり、その外周面にねじ部が設けられている。
また、ねじ部材357の軸方向に沿って配置された案内部材(不図示)が設けられている。この案内部材は、噛み合い部材358の案内を行うとともに、ねじ部材357とともに噛み合い部材358が回転することを規制する。
これにより、ねじ部材357が周方向に回転し、図10(B)、図11(A)に示すように、噛み合い部材358が、ねじ部材357の軸方向に沿って移動する。そして、本実施形態では、この噛み合い部材358によって移動部材75が押圧されて、上記と同様、送り出しロール43が下降し、リタードロール44Bが上昇する。
ここで、底板41Aの上昇量が大きい場合は、ねじ部材357の回転量も大きくなり、これに伴い、噛み合い部材358の移動量も大きくなる。そして、ねじ部材357の回転量が予め定められた量を超える場合、噛み合い部材358がねじ部材357の先端まで達し、噛み合い部材358とねじ部材357との噛み合いが生じないようになる。これにより、噛み合い部材358が移動しなくなり、ロール駆動機構41Gへの駆動力の供給が停止される。
底板41Aが下降すると、回転ギア322、隣接ギア351、ウォームギア355、受動ギア356、ねじ部材357が順次回転し、これに伴い、噛み合い部材358が、図11(B)の矢印11Bに示すように受動ギア356側へ移動する。
図12(A)に示すように、この構成例でも、上記と同様、回転ギア322に噛み合って回転する隣接ギア351が設けられている。
さらに、この構成例では、この隣接ギア351と同軸上に配置され、隣接ギア351に連動して回転する第2収容部側連結部材361が設けられている。
また、装置本体1A側には、第2本体側連結部材391と同軸上に配置され、第2本体側連結部材391に連動して回転する第1かさ歯車392、この第1かさ歯車392から駆動力を受けて回転する第2かさ歯車393が設けられている。この第2かさ歯車393は、上方から眺めた場合に円柱となるように形成されている。
これにより、上記と同様、底板41Aが上昇する。また、駆動用モータMが駆動されると、第1かさ歯車392および第2かさ歯車393が回転し、リタードロール44Bが上昇する。
図12(B)に示すように、この構成例では、第2かさ歯車393の下面に対して、第1かさ歯車392がかみ合っている。また、第2かさ歯車393の上部には、フィードロール44A(のシャフト)と、リタードロール44B(のシャフト)との間に配置され、リタードロール44Bを下降させるカム部395が設けられている。カム部395は、第2かさ歯車393の周方向に進むに従い厚みが変化する。
また、第2かさ歯車393を、図12(A)の矢印12Aに示す方向へ付勢するばね部材(不図示)が設けられている。言い換えると、第2かさ歯車393の周方向へ、第2かさ歯車393を付勢するばね部材が設けられている。
言い換えると、この実施形態では、フィードロール44Aとリタードロール44Bの2つの部材が設けられ、そして、一方の部材であるリタードロール44Bが移動可能となっている。さらに、この実施形態では、フィードロール44Aとリタードロール44Bとの間に、第2かさ歯車393のカム部395が配置されている。
そして、この実施形態では、駆動用モータMにて発生した駆動力により第2かさ歯車393の状態が変化して、フィードロール44Aとリタードロール44Bとの間に位置するカム部395の厚みが変化する。これにより、リタードロール44Bが移動(上昇)する。
なお、装置本体1Aから用紙収容部41が引き出された場合は、第2かさ歯車393を周方向に付勢する上記ばね部材(不図示)によって、第2かさ歯車393は、図12(C)の矢印12Dに示す方向へ回転する。これにより、図12(B)に示すように、カム部395のうちの厚みが大きい部分が、フィードロール44Aとリタードロール44Bとの間に位置するようになり、リタードロール44Bは下降する。
図13(A)に示すように、この構成例でも、回転ギア322に噛み合って回転する隣接ギア351、この隣接ギア351と同軸上に配置され、隣接ギア351に連動して回転する第2収容部側連結部材361が設けられている。
さらに、装置本体1A側に、第2収容部側連結部材361が連結される第2本体側連結部材391が設けられている。また、第2本体側連結部材391と同軸上に配置され、第2本体側連結部材391に連動して回転するカム部材385が設けられている。なお、図13(A)では、フィードロール44A、リタードロール44Bの図示を省略している。
カム部材385は、円盤状に形成されている。さらに、このカム部材385の一方の側面には、カム部385Aが設けられている。カム部385Aは、カム部材385の周方向に進むに従い厚みが変化する。
また、この状態では、本体側連結部材310(図13(A)参照)と収容部側連結部材321との連結、第2本体側連結部材391と第2収容部側連結部材361との連結が解除された状態となっている。
次いで、駆動用モータMが駆動し、これにより、図13(B)の矢印13Bに示すように、時計回り方向へのカム部材385の回転が開始される。
言い換えると、この実施形態でも、フィードロール44Aとリタードロール44Bの2つの部材が設けられ、そして、一方の部材であるリタードロール44Bが移動可能となっている。さらに、フィードロール44Aとリタードロール44Bとの間に、カム部材385のカム部385Aが配置されている。
そして、この実施形態では、駆動用モータMにて発生した駆動力によりカム部材385の状態が変化して、フィードロール44Aとリタードロール44Bとの間に位置するカム部385Aの厚みが変化する。これにより、リタードロール44Bが移動(上昇)する。
なお、装置本体1Aから用紙収容部41が引き出された場合は、カム部材385を反時計回り方向へ付勢するばね部材388によって、図13(C)の矢印13Cで示すように、カム部材385が反時計回り方向へ回転する。これにより、図13(B)に示すように、カム部385Aのうちの厚みが大きい部分が、フィードロール44Aとリタードロール44Bとの間に再び位置し、リタードロール44Bが下降する。
より具体的には、図12、図13にて示した構成例では、第2本体側連結部材391と第2収容部側連結部材361とを用いて、リタードロール44Bへの駆動力の供給を行っており、これにより、リタードロール44Bを上下動させる際の精度を確保しやすい。
これに対して、図12、図13にように、同軸上に配置される2つの部材(第2本体側連結部材391、第2収容部側連結部材361)を連結する場合は、用紙収容部41の位置のずれを吸収でき、リタードロール44Bなどの動きに変動が生じにくくなる。
Claims (10)
- 装置本体と、
前記装置本体側に設けられた駆動源と、
前記装置本体からの引き出しおよび当該装置本体に向けての押し出しが可能に設けられ、用紙を収容する用紙収容部と、
前記装置本体側に設けられ、当該装置本体に向けて前記用紙収容部が押し出されて当該用紙収容部が予め定められた箇所に達した場合に作動する作動機構と、
を備え、
前記用紙収容部が前記予め定められた箇所に達すると、前記装置本体側に設けられた前記駆動源からの駆動力が当該用紙収容部を介して当該装置本体側に設けられた前記作動機構に伝達されて当該作動機構が作動する給紙装置。 - 前記装置本体側に設けられた前記作動機構は、前記用紙収容部に収容された用紙の搬送に用いられる部材を作動させる請求項1に記載の給紙装置。
- 前記装置本体側に設けられた前記駆動源にて発生した駆動力は、前記作動機構以外の他の機構にも供給される請求項1に記載の給紙装置。
- 前記作動機構への駆動力の供給が途中で停止され、当該作動機構の作動量が予め定められた量を超えないように構成された請求項3に記載の給紙装置。
- 前記作動機構には、回転駆動力が供給され、
前記作動機構に供給される回転駆動力の大きさが予め定められた大きさを超えた場合に作動するトルクリミッタが用いられ、当該作動機構への回転駆動力の供給が停止される請求項4に記載の給紙装置。 - 装置本体と、
前記装置本体からの引き出しおよび当該装置本体に向けての押し出しが可能に設けられ、用紙を収容する用紙収容部と、
前記装置本体に向けて前記用紙収容部が押し出されて当該用紙収容部が予め定められた箇所に達した場合に作動する作動機構と、
を備え、
前記用紙収容部が前記予め定められた箇所に達すると、前記装置本体側に設けられた駆動源からの駆動力が当該用紙収容部を介して前記作動機構に伝達されて当該作動機構が作動し、
前記装置本体側に設けられた前記駆動源にて発生した駆動力は、前記作動機構以外の他の機構にも供給され、
前記作動機構への駆動力の供給が途中で停止され、当該作動機構の作動量が予め定められた量を超えないように構成され、
カムが用いられて前記作動機構への駆動力の供給が行われ、
前記カムのうちの前記作動機構に対する位置が変化しない部分が当該作動機構に対峙することで、当該作動機構への駆動力の供給が停止される給紙装置。 - 装置本体と、
前記装置本体からの引き出しおよび当該装置本体に向けての押し出しが可能に設けられ、用紙を収容する用紙収容部と、
前記装置本体に向けて前記用紙収容部が押し出されて当該用紙収容部が予め定められた箇所に達した場合に作動する作動機構と、
を備え、
前記用紙収容部が前記予め定められた箇所に達すると、前記装置本体側に設けられた駆動源からの駆動力が当該用紙収容部を介して前記作動機構に伝達されて当該作動機構が作動し、
前記装置本体側に設けられた前記駆動源にて発生した駆動力は、前記作動機構以外の他の機構にも供給され、
前記作動機構への駆動力の供給が途中で停止され、当該作動機構の作動量が予め定められた量を超えないように構成され、
ねじ部材を回転させ、当該ねじ部材に噛み合う噛み合い部材を当該ねじ部材の軸方向に沿って移動させることで前記作動機構への駆動力の供給が行われ、
前記ねじ部材が予め定められた量を超えて回転することで、当該ねじ部材と前記噛み合い部材との噛み合いが生じなくなり、前記作動機構への駆動力の供給が停止される給紙装置。 - 装置本体と、
前記装置本体からの引き出しおよび当該装置本体に向けての押し出しが可能に設けられ、用紙を収容する用紙収容部と、
前記装置本体に向けて前記用紙収容部が押し出されて当該用紙収容部が予め定められた箇所に達した場合に作動する作動機構と、
を備え、
前記用紙収容部が前記予め定められた箇所に達すると、前記装置本体側に設けられた駆動源からの駆動力が当該用紙収容部を介して前記作動機構に伝達されて当該作動機構が作動し、
前記作動機構には、少なくとも一方の部材が動く2つの部材が設けられるとともに、当該2つの部材間に他の部材が配置され、
前記装置本体側の前記駆動源にて発生した駆動力により前記他の部材の状態が変化して、当該他の部材のうちの前記2つの部材の間に位置する部分の厚みが変化し、当該部分の厚みが変化することで、前記一方の部材が動いて前記作動機構が作動する給紙装置。 - 前記装置本体側に前記用紙収容部を引き込む引き込み機構を更に備える請求項1乃至8の何れかに記載の給紙装置。
- 給紙装置と、当該給紙装置により供給された用紙に対して画像を形成する画像形成手段と、を備え、当該給紙装置が、請求項1乃至9の何れかに記載の給紙装置により構成された画像形成装置。
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