JP6876494B2 - 吸気音低減装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気管内に配置され、吸気音を低減させる吸気音低減装置に関する。
吸気管内には、吸気量を制御するためにスロットルバルブが設けられている。ここで、スロットルバルブが急激に開いた際に、異音が発生する問題がある。このような異音が発生することを抑制するために、網目状の部材により構成される整流ネットをスロットルバルブの下流側に設けることで、空気の流れを整流させる吸気音低減装置が知られている(特許文献1参照)。
図5を参照して、従来例に係る吸気音低減装置について説明する。図5は従来例に係る吸気音低減装置の正面図である。従来例に係る吸気音低減装置500は、吸気管を構成する2つの管のうち一方の管の端面と他方の管の端面との間の隙間を封止する環状のガスケット部510と、ガスケット部510の内側に設けられる整流ネット部520とを一体に備えている。整流ネット部520は、径方向に伸びる複数の径方向部521と、周方向に伸びる複数の周方向部522とによって、網目が形成されている。整流ネット部520は、スロットルバルブと干渉しないように、ガスケット部510の内側の半円形の領域に設けられている。ただし、スロットルバルブから十分離れた位置に吸気音低減装置500が配置される場合には、ガスケット部510の内側の全領域に亘って整流ネット部が設けられる場合もある。
以上のように構成される吸気音低減装置500によって、2つの管同士の接続部を封止する密封装置としての機能を発揮させつつ、スロットルバルブが急激に開いた際に発生する異音を抑制させる機能を発揮させることができる。
しかしながら、整流ネット部520については、異音を抑制させることができる一方で、吸気の妨げとなる。つまり、整流ネット部520が配される領域が広い程、吸気時の圧力損失が大きくなる。燃費を向上させるためには、吸気時の圧力損失をできる限り低減させるのが望ましい。また、整流ネット部520が配される領域が広いほど、整流ネット部520の材料の量が多くなり、コストが増加するだけでなく、重量も重くなってしまう。
特開2015−34543号公報
本発明の目的は、異音の発生を抑制しつつ、吸気時の圧力損失の抑制を図り、かつ材料を減らすことのできる吸気音低減装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の吸気音低減装置は、
吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成されるゴム状弾性体製の整流
ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内に配置されると共に、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−90°よりも大きく90°よりも小さな範囲内にのみ設けられている(より好適には、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられている)と共に、
前記整流ネット部のうち前記環状部の中央の位置側の部分と、前記環状部のうち前記整流ネット部が設けられている領域から離れた部分とを繋ぎ、前記整流ネット部を支持する支持部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の他の吸気音低減装置は、
吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成される剛体からなる整流ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内に配置されると共に、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられていることを特徴とする。
また、本発明の他の吸気音低減装置は、
吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成されるゴム状弾性体製の整流ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内と、該スロットルバルブが近付く側の領域内かつ気体が通過する領域内の2箇所に設けられており、
前記スロットルバルブが遠ざかる側の領域内においては、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられており、
前記スロットルバルブが近付く側の領域内においては、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられると共に、
前記整流ネット部のうち前記環状部の中央に位置する部分と、前記環状部のうち前記整流ネット部が設けられている領域から離れた部分とを繋ぎ、前記整流ネット部を支持する支持部が設けられていることを特徴とする。
更に、本発明の他の吸気音低減装置は、
吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成される剛体からなる整流ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内と、該スロットルバルブが近付く側の領域内かつ気体が通過する領域内の2箇所に設けられており、
前記スロットルバルブが遠ざかる側の領域内においては、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられており、
前記スロットルバルブが近付く側の領域内においては、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられていることを特徴とする。
これらの発明によれば、整流ネット部は上記の限られた範囲にのみ設けられているので、異音の発生を抑制しつつ、吸気時の圧力損失の抑制を図り、かつ材料を減らすことができる。
また、整流ネット部がゴム状弾性体製の場合には、整流ネット部を支持する支持部が設けられているので、整流ネット部が大きく変形してしまうことを抑制することができ、異音の発生を十分に抑制することができる。
なお、前記支持部は前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行(例えば、第一仮想直線上)に設けられているとよい。
これにより、整流ネット部の変形を効果的に抑制することができる。
前記環状部は、前記吸気管を構成する2つの管のうち一方の管の端面と他方の管の端面との間の隙間を封止するガスケット部であるとよい。
これにより、吸気音低減装置にガスケットとしての機能も発揮させることができる。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、異音の発生を抑制しつつ、吸気時の圧力損失の抑制を図り、かつ材料を減らすことができる。
図1は本発明の実施例1に係る吸気音低減装置の正面図である。 図2は本発明の実施例1に係る吸気音低減装置の使用時の様子を示す模式的断面図である。 図3は本発明の実施例2に係る吸気音低減装置の正面図である。 図4は本発明の実施例3に係る吸気音低減装置の正面図である。 図5は従来例に係る吸気音低減装置の正面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1及び図2を参照して、本発明の実施例1に係る吸気音低減装置について説明する。図1は本発明の実施例1に係る吸気音低減装置の正面図である。図2は本発明の実施例1に係る吸気音低減装置の使用時の様子を示す模式的断面図である。なお、図2は、吸気管において、スロットルバルブと吸気音低減装置が設けられている付近を示した図である。
<吸気管>
特に、図2を参照して、吸気管において、スロットルバルブと吸気音低減装置が設けられている付近の概略構成について説明する。吸気管は、2つの管(インテークマニホールド200(一方の管)とスロットルボディ300(他方の管))を備えている。スロットルボディ300には、吸気量を制御するためのスロットルバルブ400が設けられている。そして、本実施例に係る吸気音低減装置100は、吸気管内においてスロットルバルブ400の下流側(吸気の際において、気体(空気)が流れる方向の下流側)に配置される。より具体的には、インテークマニホールド200とスロットルボディ300との接続部付近に、吸気音低減装置100が配置される。
本実施例に係る吸気管は円筒形状であり、その内周面は円柱面となっている。そして、スロットルバルブ400は、回動軸410と、回動軸410に固定され、回動軸410と共に回動する円板状のバルブ本体420とから構成される。このスロットルバルブ400の回動軸410は水平方向に伸びるように設置される。また、このスロットルバルブ400は、図5中矢印R方向に回転することで弁が開き、その反対側に回転することで弁が閉じるように構成されている。以上の構成により、スロットルバルブ400の開き始めの状態においては、吸気管内の上部側の空気の流れA1と、下部側の空気の流れA2が生じる。これらの空気の流れA1,A2は、吸気管に対して平行ではなく、上部側の空気の流れA1は上方から下方に向かって流れていき、下部側の空気の流れA2は下方から上方に向かって流れていく。その後、スロットルバルブ400は、ほぼ水平状態になるまで開く。スロットルバルブ400が全開した状態においては、空気は吸気管と略平行に流れる。
<吸気音低減装置>
吸気音低減装置100について、詳細に説明する。本実施例に係る吸気音低減装置100は、各種ゴム材や樹脂エラストマーなどの弾性体により構成される。そして、この吸気音低減装置100は、吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部としてのガスケット部110と、ガスケット部110の内側に設けられる整流ネット部120と、整流ネット部120を支持する支持部130とを備えている。なお、金型成形によって、ガスケット部110と整流ネット部120と支持部130とを備える吸気音低減装置100を成形することができる。金型成形に関する技術は公知であるので、その説明は省略する。
そして、ガスケット部110は、吸気管を構成する2つの管のうち一方の管(インテークマニホールド200)の端面と他方の管(スロットルボディ300)の端面との間の隙間を封止する役割を担っている。また、整流ネット部120は、ガスケット部110の中央の位置(より具体的には、円環形状のガスケット部110の円の中心O)からガスケット部110の内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成される。この整流ネット部120は、空気の流れを整流することで吸気音を低減させる役割を担っている。なお、図1中、点線Aに示す円の内側が、吸気時に気体が通る領域であ
る。網目状の部材のうち、気体が通る領域内の部分が整流ネット部120である。
上記の通り、本実施例に係る吸気管は円筒形状であるため、ガスケット部110は円環形状となっている。このガスケット部110は、インテークマニホールド200の端面の内周に沿って形成された環状の切り欠き210とスロットルボディ300の端面の内周に沿って形成された環状の切り欠き310とで形成される環状溝に嵌合されるように配置される。これにより、ガスケット部110は、インテークマニホールド200の端面と、スロットルボディ300の端面との間に挟み込まれることで、これらの端面間の隙間を封止する機能を発揮する。
また、本実施例においては、図2に示すように、スロットルバルブ400と整流ネット部120との間隔が、スロットルバルブ400の回動軸410からバルブ本体420の先端までの長さよりも短い。そのため、スロットルバルブ400が整流ネット部120に突き当たらないように、平面形状が円形であるガスケット部110の内側のうち、図中下方の領域には、整流ネット部120は設けられていない。
<整流ネット部>
特に、図1を参照して、整流ネット部120について、より詳細に説明する。本実施例に係る吸気音低減装置100においては、整流ネット部120の配置構成に特徴を有している。配置構成を説明するために、図1には、第一仮想直線L1と第二仮想直線L2を示している。第一仮想直線L1は、吸気音低減装置100が配管に配置された状態で、ガスケット部110の内側の領域において、スロットルバルブ400の回転中心軸線と平行かつガスケット部110の中央の位置(本実施例では、図1中、円形のガスケット部110の中心O)を通る直線である。また、第二仮想直線L2は、ガスケット部110の内側の領域において、第一仮想直線L1に対して垂直、かつ第一仮想直線L1とガスケット部110との交点間の中心点(つまり、上記中心O)を通る直線である。
そして、整流ネット部120は、ガスケット部110の内側の領域において、第一仮想直線L1に対して、バルブが開く際にスロットルバルブ400が遠ざかる側(図1,2中上側)の領域内に配置される。また、整流ネット部120は、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−90°よりも大きく90°よりも小さな範囲内にのみ設けられている。本実施例の場合、より具体的には、整流ネット部120は、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられている。
また、整流ネット部120は、径方向に伸びる複数の径方向部121a,121b,121cと、周方向に伸びる複数の周方向部122a,122b,122c,122dとから構成されている。これら複数の径方向部121a,121b,121cと、複数の周方向部122a,122b,122c,122dとによって、蜘蛛の巣状の網目が形成されている。なお、径方向部121aは第二仮想直線L2上に設けられ、径方向部121bは第二仮想直線L2に対して中心Oから+30°傾く直線上に設けられ、径方向部121cは第二仮想直線L2に対して中心Oから−30°傾く直線上に設けられている。
そして、本実施例に係る吸気音低減装置100においては、上記の通り、支持部130が設けられている。この支持部130は、整流ネット部120のうちガスケット部110の中央の位置側の部分と、ガスケット部110のうち整流ネット部120が設けられている領域から離れた部分とを繋ぐように構成されている。本実施例に係る支持部130は、スロットルバルブ400の回転中心軸線と平行に設けられている。より具体的には、支持部130は、第一仮想直線L1と平行かつ第1仮想直線L1に対して、図1,2中上側にずれた位置に設けられている。
このように支持部130を設けたことにより、整流ネット部120がゴム状弾性体により構成されていても、整流ネット部120が大きく変形してしまうことを抑制することができ、異音の発生を十分に抑制することができる。なお、整流ネット部120の変形を抑制可能であれば、支持部130の配置構成は上記のような構成に限定されることはない。ただし、スロットルバルブ400の開閉動作の妨げにならない位置に設ける必要がある。
<本実施例に係る吸気音低減装置の優れた点>
本実施例に係る吸気音低減装置100によれば、整流ネット部120は、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−90°よりも大きく90°よりも小さな範囲内にのみ設けられている。従って、異音の発生を抑制しつつ、吸気時の圧力損失の抑制を図り、かつ材料を減らすことができる。
より具体的には、本実施例の場合、整流ネット部120は、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられている構成を採用している。これにより、より確実に、吸気時の圧力損失の抑制を図り、かつ材料を減らすことができる。なお、図5に示す従来例に係る吸気音低減装置500と図1に示す本実施例に係る吸気音低減装置100とで比較試験を行った結果、異音の低減効果が同等であることを確認できた。なお、比較試験においては、整流ネット部が設けられる範囲の相違を除き、整流ネット部の材料、寸法等については同一としている。また、異音の低減効果については、スロットルバルブが開いた際に発生する音圧の測定により行った。より具体的には、整流ネット部が設けられていない場合の音圧と比較して、どの程度音圧が低下するかを測定することにより、異音の低減効果を調べた。その結果、整流ネット部が設けられていない場合の音圧に対して、本実施例に係る吸気音低減装置100の場合、音圧が約37%低下し、従来例に係る吸気音低減装置500の場合、音圧が約36%低下し、音圧の低減効果がほぼ等しいことが分かった。これは、次の理由に基づくものと考えられる。
図2に示すように、スロットルバルブ400が開く際に、スロットルバルブ400の下端は空気が流れる方向に向かって移動する。そのため、下部側の空気の流れA2は、比較的滑らかに流れていくと考えられ、乱流は発生し難いと考えられる。これに対して、スロットルバルブ400が開く際に、スロットルバルブ400の上端は空気が流れる方向と逆方向に向かって移動する。そのため、上部側の空気の流れA1は、乱流が発生し易いと考えられる。従って、上部側の空気の流れA1が、特に異音を発生させる原因となっており、下部側の空気の流れA2については、それほど異音を発生させる原因にはなっていないと考えられる。そして、特に、スロットルバルブ400の最上部の付近において乱流が激しいため、この付近の乱流を整流させることで、効果的に、異音の発生を抑制させることが可能と考えられる。以上より、整流ネット部120を、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設ける構成を採用しても、十分に異音の発生を抑制することができると考えられる。
(実施例2)
図3には、本発明の実施例2が示されている。上記実施例1では、整流ネット部がゴム状弾性体により構成され、かつ支持部を備える構成を示した。本実施例においては、整流ネット部が金属や樹脂などの剛性の高い材料で構成され、支持部を備えていない場合の構成を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図3は本発明の実施例2に係る吸気音低減装置100aの正面図である。上記実施例1においては、吸気音低減装置100が弾性体により構成される場合を示した。つまり、ガスケット部110と、整流ネット部120と、支持部130とがゴム状弾性体により一体で構成される場合を示した。しかしながら、ガスケット部110については、ゴム状弾性
体により構成されるのが望ましいものの、整流ネット部120については、金属や樹脂などの剛性の高い材料で構成することができる。本実施例においては、整流ネット部120が剛性の高い材料(剛体)で構成されている。この場合、整流ネット部120は吸気時に流れる気体によって殆ど変形しないため、上記実施例1の場合のように支持部130を設ける必要がない。整流ネット部120の配置構成に関しては、上記実施例1で説明した通りである。すなわち、整流ネット部120は、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−90°よりも大きく90°よりも小さな範囲内にのみ設けられており、より具体的には、整流ネット部120は、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられている。
以上のように構成される本実施例に係る吸気音低減装置100aにおいても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。なお、図3に示すように支持部130が設けられていない構成で、かつ整流ネット部120をゴム状弾性体により構成した場合には、整流ネット部が設けられていない場合の音圧に対して、約9%しか音圧を低下することができないことが分かった。従って、整流ネット部120をゴム状弾性体により構成する場合には、支持部130を設けるのが望ましい。
(実施例3)
図4には、本発明の実施例3が示されている。上記実施例1では、整流ネット部が第一仮想直線に対して一方側にのみ設けられる場合の構成を示した。本実施例においては、整流ネット部が第一仮想直線に対して一方側と他方側の双方に設けられる場合の構成を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図4は本発明の実施例3に係る吸気音低減装置100bの正面図である。図4には、第一仮想直線L1と第二仮想直線L2を示している。これら第一仮想直線L1及び第二仮想直線L2については、実施例1で説明した通りである。本実施例に係る吸気音低減装置100bは、実施例1の場合と同様に、全ての部位がゴム状弾性体により構成されている。そして、本実施例に係る吸気音低減装置100bにおいては、整流ネット部が2箇所に設けられている。すなわち、実施例1の場合と同様の整流ネット部120が、ガスケット部110の内側の領域において、第一仮想直線L1に対して、バルブが開く際にスロットルバルブ400が遠ざかる側(図4中上側)の領域内に配置される。この整流ネット部120は、上記実施例1と同様に、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられている。
そして、本実施例に係る吸気音低減装置100bにおいては、整流ネット部120Xが、ガスケット部110の内側の領域において、第一仮想直線L1に対して、バルブが開く際にスロットルバルブ400が近付く側(図4中下側)の領域内に配置されている。この整流ネット部120Xは、第二仮想直線L2に対して中心Oを中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられている。この整流ネット部120Xにおいても、整流ネット部120と同様に、複数の径方向部と、複数の周方向部とによって、蜘蛛の巣状の網目が形成されている。また、整流ネット部120Xは第一仮想直線L1に対して整流ネット部120と鏡面対称となるように構成されている。
以上のように構成される本実施例に係る吸気音低減装置100bにおいても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。なお、本実施例においては、図2に示す空気の流れA2を起因とする異音の発生も抑制することができる。従って、スロットルバルブ400が吸気音低減装置100bに干渉しない場合には、本実施例に係る吸気音低減装置100bを採用することができる。なお、本実施例においては、上記の通り、吸気音低減装置100bはゴム状弾性体により構成されており、整流ネット部120,120Xに
ついてもゴム状弾性体により構成されている。従って、実施例1と同様に、支持部130が設けられている。本実施例の場合には、支持部130は、第一仮想直線L1上に設けられている。なお、実施例2の場合のように、整流ネット部120,120Xを剛性の高い材料(剛体)で構成した場合には、支持部130を設ける必要はない。
(その他)
上記実施例においては、吸気管が円筒形状の場合を示した。これに伴い、吸気音低減装置100のガスケット部110は円環形状となる場合を示した。しかしながら、本発明の吸気音低減装置が適用される吸気管の形状は円筒形状には限られない。従って、環状部(ガスケット部)の形状についても円環形状に限られることはない。環状部が円環形状でない場合には、「環状部の中央の位置」は、環状部を正面から見た場合における環状部の図心の付近となる。
上記実施例においては、整流ネット部120,120Xが蜘蛛の巣状の網目によって構成される場合を示した。しかしながら、本発明の整流ネット部における網目の形状は特に限定されるものではなく、例えば、格子状や蜂の巣状などの構成を採用することもできる。
100,100a,100b 吸気音低減装置
110 ガスケット部
120,120X 整流ネット部
121a,121b,121c 径方向部
122a,122b,122c,122d 周方向部
130 支持部
200 インテークマニホールド
300 スロットルボディ
400 スロットルバルブ
410 回動軸
420 バルブ本体
L1 第一仮想直線
L2 第二仮想直線
O 中心

Claims (8)

  1. 吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
    該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成されるゴム状弾性体製の整流ネット部と、
    を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
    前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内に配置されると共に、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−90°よりも大きく90°よりも小さな範囲内にのみ設けられていると共に、
    前記整流ネット部のうち前記環状部の中央の位置側の部分と、前記環状部のうち前記整流ネット部が設けられている領域から離れた部分とを繋ぎ、前記整流ネット部を支持する支持部が設けられていることを特徴とする吸気音低減装置。
  2. 前記整流ネット部は、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の吸気音低減装置。
  3. 前記支持部は前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の吸気音低減装置。
  4. 吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
    該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成される剛体からなる整流ネット部と、
    を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
    前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内に配置されると共に、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられていることを特徴とする吸気音低減装置。
  5. 吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
    該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成されるゴム状弾性体製の整流ネット部と、
    を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
    前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内と、該スロットルバルブが近付く側の領域内かつ気体が通過する領域内の2箇所に設けられており、
    前記スロットルバルブが遠ざかる側の領域内においては、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられており、
    前記スロットルバルブが近付く側の領域内においては、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられていると共に、
    前記整流ネット部のうち前記環状部の中央に位置する部分と、前記環状部のうち前記整流ネット部が設けられている領域から離れた部分とを繋ぎ、前記整流ネット部を支持する支持部が設けられていることを特徴とする吸気音低減装置。
  6. 前記支持部は第一仮想直線上に設けられていることを特徴とする請求項に記載の吸気音低減装置。
  7. 吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
    該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成される剛体からなる整流ネット部と、
    を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
    前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内と、該スロットルバルブが近付く側の領域内かつ気体が通過する領域内の2箇所に設けられており、
    前記スロットルバルブが遠ざかる側の領域内においては、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられており、
    前記スロットルバルブが近付く側の領域内においては、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられていることを特徴とする吸気音低減装置。
  8. 前記環状部は、前記吸気管を構成する2つの管のうち一方の管の端面と他方の管の端面との間の隙間を封止するガスケット部であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の吸気音低減装置。
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