JP6874344B2 - 液滴吐出装置および液滴の吐出方法 - Google Patents

液滴吐出装置および液滴の吐出方法 Download PDF

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本発明は、液滴吐出装置および液滴の吐出方法に関する。
液滴吐出装置の一態様として、ヘッドから、印刷用紙などの媒体に向かってインクを吐出するインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ。)が知られている(例えば、下記の特許文献1)。プリンターは、通常、媒体を予め決められた搬送方向に搬送し、ヘッドから印刷用の媒体にインクの液滴を吐出して、媒体上に印刷画像を形成する。
特開2010−699号公報
そうしたプリンターにおいては、搬送ローラーの空転や、媒体の撓みや歪みによって、媒体の搬送距離に誤差が生じてしまい、媒体上におけるインク滴の着弾位置に位置ずれが生じてしまうという課題があった。特許文献1のインクジェット記録装置では、記録媒体を搬送した後に、記録媒体の搬送量の誤差に応じて、記録ヘッドを記録媒体の搬送方向に直線移動させて、インク滴の着弾位置を調整している。しかしながら、特許文献1の構成では、ヘッドの直線移動のための空間や駆動機構を設けるために、装置構成が大型化してしまう可能性や、複雑化してしまう可能性がある。また、特許文献1の技術においては、ヘッドの変位量の誤差に起因して、液滴の着弾位置の位置ずれが発生する可能性がある。
このように、プリンターにおいて、媒体に対するインク滴の着弾位置の位置精度を向上させる技術については依然として改善の余地がある。こうした課題は、プリンターに限らず、媒体に向かって液滴を吐出する液滴吐出装置において共通する課題でもある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。本発明の一形態によれば、液滴吐出装置が提供される。この液滴吐出装置は、液滴吐出装置であって、複数のノズルを備え、前記複数のノズルから液滴を媒体に向かって吐出可能なヘッドと、前記媒体を、前記ヘッドに対して搬送方向に移動させる搬送部と、前記搬送部による前記媒体の搬送量を検出する搬送量検出部と、前記ヘッドに対向している前記媒体の表面に対する前記ヘッドの配置角度を変更して、前記ノズルの中心軸と前記媒体の表面との交点を前記搬送方向に変位させる角度変更機構と、前記搬送部と、前記角度変更機構と、を制御する制御部と、を備え、前記角度変更機構は、前記ヘッドが回動する回動軸と、前記回動軸から前記媒体の搬送方向に沿って離れた位置に設置され、前記ヘッドの回動方向に沿って伸縮変形して、前記ヘッドに対向する前記媒体の表面に対して前記ヘッドが傾斜するように、前記ヘッドを前記回動軸を中心に回動させる圧電素子と、を含み、前記ヘッドは、前記複数のノズルを、前記回動軸と前記圧電素子との間に間隔を開けて配列しており、前記制御部は、前記搬送部に予め決められた目標搬送量に応じて前記媒体の搬送を実行した後に、前記搬送量検出部によって検出された前記搬送量と前記目標搬送量との差に応じた角度で、前記角度変更機構に前記ヘッドの前記配置角度を変更させて、前記回動軸と前記圧電素子との間に間隔を開けて配列された前記複数のノズルからの前記媒体上における前記液滴の着弾位置を調整する。
[1]本発明の一形態によれば、液滴吐出装置が提供される。この液滴吐出装置は、ヘッドと、搬送部と、搬送量検出部と、角度変更機構と、制御部と、を備える。前記ヘッドは、ノズルから液滴を媒体に向かって吐出する。前記搬送部は、前記媒体を、前記ヘッドに対して搬送方向に移動させる。前記搬送量検出部は、前記搬送部による前記媒体の搬送量を検出する。前記角度変更機構は、前記ヘッドに対向している前記媒体の表面に対する前記ヘッドの配置角度を変更して、前記ノズルの中心軸と前記媒体の表面との交点を前記搬送方向に変位させる。前記制御部は、前記搬送部と、前記角度変更機構と、を制御する。前記制御部は、前記搬送部に予め決められた目標搬送量に応じて前記媒体の搬送を実行した後に、前記搬送量検出部によって検出された前記搬送量と前記目標搬送量との差に応じた角度で、前記角度変更機構に前記ヘッドの前記配置角度を変更させて、前記媒体上における前記液滴の着弾位置を調整する。
この形態の液滴吐出装置によれば、搬送部において媒体の搬送量に誤差が生じた場合であっても、角度変更部による媒体に対するヘッドの配置角度の変更によって、媒体上における液滴の着弾位置を簡易に調整することができる。
[2]上記形態の液滴吐出装置において、前記角度変更機構は、前記ヘッドが回動する回動軸と、前記回動軸から離れた位置に設置され、前記ヘッドの回動方向に沿って伸縮変形して、前記ヘッドに対向する前記媒体の表面に対して前記ヘッドが前記搬送方向に傾斜するように、前記ヘッドを前記回動軸を中心に回動させる圧電素子と、を含んでよい。
この形態の液滴吐出装置によれば、簡易な構成の角度変更機構によって、媒体に対するヘッドの配置角度を変更することができる。
[3]上記形態の液滴吐出装置において、前記圧電素子の前記伸縮変形による前記ヘッドの回動によって前記ノズルの中心軸と前記媒体の表面との交点が前記搬送方向に変位する距離を変位量とするとき、前記圧電素子が伸縮する長さに対する前記変位量の割合は1より小さくてよい。
この形態の液滴吐出装置によれば、圧電素子の変形量の誤差が液滴の着弾位置の変位量に反映される度合いが小さくなるため、圧電素子の変形量の誤差に起因する液滴の着弾位置の位置ずれが抑制される。
[4]上記形態の液滴吐出装置は、さらに、前記ヘッドを搭載し、前記ヘッドとともに、前記搬送方向に交差する方向に移動するキャリッジを備え、前記角度変更機構は、前記ヘッドとともに前記キャリッジに搭載されており、前記キャリッジにおける前記ヘッドの配置姿勢を変更して、前記ヘッドの前記配置角度を変更してよい。
この形態の液滴吐出装置によれば、キャリッジによって、媒体の搬送方向に交差する方向にヘッドを走査させることができるため、ヘッドを小型化しつつ、媒体上における液滴の吐出領域を拡大させることができる。また、角度変更部がヘッドとともにキャリッジに搭載されているため、角度変更部による液滴の着弾位置の調整を、キャリッジでのヘッドの配置姿勢を基準におこなうことができ、液滴の着弾位置の調整が容易化される。
[5]上記形態の液滴吐出装置は、さらに、前記ヘッドを搭載し、前記ヘッドとともに、前記搬送方向に交差する方向に移動するキャリッジを備え、前記角度変更機構は、前記ヘッドに対向している前記媒体の表面に対して、前記キャリッジごと前記ヘッドを傾斜させて、前記ヘッドの前記配置角度を変更してよい。
この形態の液滴吐出装置によれば、キャリッジによって、媒体の搬送方向に交差する方向にヘッドを走査させることができるため、ヘッドを小型化しつつ、媒体上における液滴の吐出領域を拡大させることができる。また、角度変更機構をキャリッジの外部に設けることができ、キャリッジの小型化・軽量化が可能である。
[6]上記形態の液滴吐出装置は、さらに、前記ヘッドに接続され、前記ヘッドに液体を供給する配管部材を備え、前記配管部材は、前記キャリッジに固定されている固定部を有し、少なくとも、前記ヘッドと前記固定部との間において撓み変形してよい。
この形態の液滴吐出装置によれば、ヘッドの配置角度の変更によって、ヘッドに対する液体の供給が阻害されてしまうことが抑制される。
[7]上記形態の液滴吐出装置において、前記制御部は、前記搬送量と前記目標搬送量との差と、前記ヘッドの前記配置角度の変化量と、の間の関係を予め記憶しており、前記関係を用いて、前記ヘッドの前記配置角度を決定してよい。
この形態の液滴吐出装置によれば、ヘッドの配置角度の変更による液滴の着弾位置の調整のための制御が簡易化される。
[8]本発明の他の形態によれば、ヘッドが有するノズルから媒体に向かって液滴を吐出する方法が提供される。この方法は、前記ヘッドに対して、前記媒体を、予め決められた目標搬送量に応じて搬送方向に移動させる搬送工程と;前記搬送工程における前記媒体の搬送量を検出する搬送量検出工程と;前記ヘッドに対向している前記媒体の表面に対する前記ヘッドの配置角度を、前記搬送量検出工程において検出された前記搬送量と前記目標搬送量との差に応じて変更して、前記ノズルの中心軸と前記媒体の表面との交点を前記搬送方向に変位させ、前記媒体上における前記液滴の着弾位置を調整する角度変更工程と;を備える。
この形態の方法によれば、媒体の搬送量に誤差が生じた場合であっても、ヘッドの媒体に対する配置角度の変更によって、媒体上における液滴の着弾位置を簡易に調整することができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、液滴吐出装置および液滴の吐出方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、印刷装置や印刷方法、液滴吐出装置や印刷装置の制御方法、前述の種々の方法を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体、前述の装置や方法によって、液滴を材料として生成された印刷物などの結果物等の形態で実現することができる。
第1実施形態における液滴吐出装置の構成を示す概略図。 第1実施形態における角度変更機構の構成を示す概略図。 圧電素子の伸縮変形量と液滴の着弾位置の変位量との好適な関係を説明するための模式図。 吐出処理のフローを示す説明図。 第2実施形態における角度変更機構の構成を示す概略図。 第3実施形態における角度変更機構の構成を示す第1の概略図。 第3実施形態における角度変更機構の構成を示す第2の概略図。 第4実施形態の液滴吐出装置の構成を示す概略図。 媒体の厚み検出処理のフローを示す説明図。 媒体の厚みの検出原理を説明するための模式図。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における液滴吐出装置100Aの構成を示す概略図である。図1には、互いに直交する矢印X,Y,Zを図示してある。各矢印X,Y,Zは、水平面に配置されて使用される通常の使用状態にあるときの液滴吐出装置100Aの配置姿勢を基準とする方向を示している。以下では、矢印X,Y,Zが示す方向をそれぞれ「X方向」、「Y方向」、「Z方向」と呼ぶ。X,Y方向は、水平面に平行な方向である。X方向は、液滴吐出装置100Aの主走査方向(後述)に平行であり、液滴吐出装置100Aの副走査方向(後述)に平行である。Z方向は、重力方向とは反対の方向である。以下の説明において、「上」あるいは「下」と呼ぶときは、特に断らない限り、重力方向を基準とする上下方向を意味している。矢印X,Y,Zは、後に参照される各図においても、図1に対応するように、適宜、図示してある。
本実施形態の液滴吐出装置100Aは、インクジェットプリンターである。液滴吐出装置100Aは、媒体MDに向かってインクの液滴を吐出するヘッド32を備える。液滴吐出装置100Aは、外部から入力された印刷データに基づいて、ヘッド32から液滴を吐出して、媒体MDに着弾させてインクドットを記録し、当該印刷データが表す印刷画像を形成する。本実施形態では、媒体MDは印刷用紙である。液滴吐出装置100Aは、制御部10と、搬送部20と、上述したヘッド32を有するヘッド駆動部30Aと、を備える。
制御部10は、中央処理装置(CPU)と、主記憶装置(RAM)と、を備えるマイクロコンピューターによって構成され、CPUがRAMに種々の命令やプログラムを読み込んで実行することによって種々の機能を発揮する。制御部10は、搬送部20と、ヘッド駆動部30Aと、を制御し、媒体MDに向かって液滴を吐出する吐出処理を実行する。制御部10は、その吐出処理において、媒体MDに対する液滴の着弾位置を調整するためにヘッド32の角度を変更する角度調整処理を実行する。吐出処理および角度調整処理の詳細については後述する。
搬送部20は、制御部10の制御下において、媒体MDを搬送する。搬送部20は、複数の搬送ローラー21と、複数の従動ローラー22と、搬送駆動部23と、媒体支持部24と、搬送量検出部25と、を備えている。複数の搬送ローラー21は、媒体MDの搬送路を構成する。液滴吐出装置100Aでは、媒体MDの搬送路は、少なくとも、ヘッド32の下方において、媒体MDの搬送方向TDが、Y方向に一致するように構成されている。ヘッド32の下方における媒体MDの搬送方向TDが液滴吐出装置100Aの副走査方向SDである。
複数の従動ローラー22のそれぞれは、搬送ローラー21との間に媒体MDを挟み、支持するように配置されている。各従動ローラー22は、搬送ローラー21に追従して回転する。搬送駆動部23は、制御部10の制御下において、搬送ローラー21を回転させる回転駆動力を発生する。搬送駆動部23は、例えば、モーターによって構成される。媒体支持部24は、いわゆるプラテンである。媒体支持部24は、ヘッド32の下方に配置されており、媒体MDに液滴が吐出される領域において媒体MDを下から支持する。
搬送量検出部25は、媒体MDが、搬送部20によって搬送方向TDに搬送される距離である搬送量を検出する。搬送量検出部25は、吐出処理において、媒体MDが、搬送部20によって搬送方向TDに搬送される距離である搬送量を表す信号を制御部10に出力する。制御部10は、当該信号から、媒体MDの搬送量を取得する。
本実施形態では、搬送量検出部25は、搬送量を光学的に検出する。搬送量検出部25は、CCDカメラなどの撮像素子を備え、当該撮像素子によって媒体MDの表面を撮像する。搬送量検出部25は、媒体MDの印刷面を撮像してもよいし、その反対側の裏面を撮像してもよい。搬送量検出部25は、撮像された媒体MD表面の陰影パターンや模様等の変化に基づいて、媒体MDの搬送量を検出する。
ヘッド駆動部30Aは、ヘッド32に加えて、キャリッジ31と、キャリッジ移動部33と、レール34と、角度変更機構35Aと、角度調整部38と、を備える。キャリッジ31は、ヘッド32を搭載し、媒体MDの搬送路の上において、媒体MDの搬送方向TDに交差する方向に移動する移動体である。本実施形態では、キャリッジ31は、副走査方向SDに直交する方向、つまり、X方向に平行な方向に往復移動する。この往復移動の方向が液滴吐出装置100Aの主走査方向PDである。
キャリッジ移動部33は、制御部10の制御下において駆動するモーターを備える。キャリッジ移動部33は、当該モーターとプーリーとの間に張り渡され、キャリッジ31に連結されている駆動ベルト(図示は省略)を回転させて、キャリッジ31を主走査方向PDに移動させる。キャリッジ31は、キャリッジ移動部33が発生する駆動力によって、媒体MDの搬送路上においてX方向に架設されたレール34にガイドされて移動する。
ヘッド32は、キャリッジ31の内部に収容されている。ヘッド32の下面32sには、液滴を吐出する複数のノズル32nが設けられている。図1では、ノズル32nの位置を破線で例示してある。本実施形態では、複数のノズル32nは、Y方向に、液滴吐出装置100Aの印刷解像度に応じた間隔で一列に配列されている。キャリッジ31の底面壁部31tには、Z方向に開口する開口部31wが設けられており、ヘッド32の下面32sは、当該開口部31wを介して、媒体MDの搬送路に対向している。各ノズル32nは、媒体MDの搬送路に向かって開口している。
ヘッド32の内部には、液体を貯留する液体室が設けられている(図示は省略)。ヘッド32の各ノズル32nは、当該液体室に連通している。ヘッド32は、例えば、ピエゾ素子による液体室内の液体への圧力の印加など、公知の方法によって、液体室の液体を、ノズル32nから、液滴として媒体MDに向かって吐出する。液滴吐出装置100Aでは、ヘッド32は、主走査方向PDへと移動しつつ、媒体MDに向かって、各ノズル32nから液滴を吐出する。なお、ヘッド32から液滴を吐出させる方法は、上記のピエゾ素子を用いた方法に限定されない。ヘッド32には、インク室を加熱して気泡を発生させ、ノズル32nから液滴を吐出させる、いわゆるサーマル方式の液滴の吐出方法が適用されてもよい。
ヘッド32の液体室には、キャリッジ31に対して着脱可能に取り付けられるカートリッジから、インクが供給されるものとしてもよい。あるいは、キャリッジ31から離間した場所に設けられているインクタンクから液滴吐出装置100A内に配設されたチューブなどの配管部材を介して供給されるものとしてもよい。この場合に、当該配管部材は、キャリッジ31に固定されている固定部を有し、当該固定部を介してヘッド32に接続され、ヘッド32と当該固定部との間において撓み変形することが望ましい。これによって、ヘッド32が配置角度を変更したときに、液体の供給流路の流路抵抗が大きくなり、ヘッド32に対する液滴の供給が阻害されてしまうことが抑制される。その他に、液滴吐出装置100Aでは、複数のヘッド32がX方向(主走査方向PD)に配列された状態で一体的に連結されたヘッドユニットが、キャリッジ31に搭載されているものとしてもよい。当該ヘッドユニットにおいて、各ヘッド32は、例えば、異なる色インクごとなど、液体の種類ごとに設けられているものとしてもよい。
図2を、図1とともに参照して、角度変更機構35Aの構成を説明する。角度変更機構35Aは、媒体MDの搬送路に対するヘッド32の配置角度を変更する。つまり、本実施形態において、ヘッド32の配置角度は、ヘッド32の下面と、媒体MDの表面と、の間の角度を意味する。本実施形態では、角度変更機構35Aは、キャリッジ31内に設けられている。角度変更機構35Aは、回動軸36と、圧電素子37と、を有する(図1,図2)。
回動軸36は、ヘッド32を回動可能にするためのヒンジ機構を構成している。回動軸36は、X方向に沿って配置されており、ヘッド32を回動可能な状態でキャリッジ31に固定する。本実施形態では、回動軸36は、キャリッジ31に固定されているとともに、ヘッド32のY方向とは反対の方向の端部に寄った位置において、ヘッド32に連結されている。
圧電素子37は、回動軸36から離れた位置に設けられている。圧電素子37は、ヘッド32のY方向における端部に寄った位置に設けられている。圧電素子37は、Y方向において回動軸36との間に複数のノズル32nを挟む位置に設けられている。本実施形態では、圧電素子37は、上述の位置においてキャリッジ31の底面壁部31tに固定されており、ヘッド32を下方から支持している。
圧電素子37は、印加される電圧の大きさに応じて、ヘッド32の回動方向に沿った方向に伸縮変形する(図2)。本実施形態では、圧電素子37は、Z方向に伸縮変形する。また、本実施形態では、圧電素子37は、電圧が印加されておらず、最も収縮している状態において、ヘッド32の下面32sを、ヘッド32の下面32sに対向する領域(以下、「液滴吐出領域」とも呼ぶ。)にある媒体MDの表面に対して平行な配置姿勢に保持する。本実施形態では、液滴吐出領域にある媒体MDの表面は、水平面に平行である。図2では、このときの状態が破線で図示されている。本実施形態において、媒体MDの表面は、媒体MDの印刷面であり、ヘッド32から媒体MDに液滴を吐出する際に、ヘッド32と対向する面を意味している。
圧電素子37が伸長変形すると、ヘッド32が回動軸36を中心に回動し、ヘッド32の下面32sが、ヘッド32の下方領域における媒体MDの表面に対して、ヘッド32が回動した角度θだけ傾斜する。図2では、ヘッド32の下面32sが傾斜したときの状態の一例が実線で図示されている。圧電素子37が、伸長変形した状態から収縮変形すると、液体吐出領域における媒体MDの表面に対するヘッド32の下面32sの角度θは減少する。
このように、ヘッド駆動部30Aでは、圧電素子37の伸縮変形によって、ヘッド32が回動軸36を中心に回動して、各ノズル32nの開口方向と、液滴吐出領域にある媒体MDの表面と、の間の角度が変更される。各ノズル32nの開口方向は、各ノズル32nの中心軸NXに沿った方向である。
ここで、各ノズル32nの中心軸NXは、各ノズル32nから吐出される液滴の飛翔経路(弾道)に概ね一致する。各ノズル32nの中心軸NXと媒体MDの表面との交点LPは、各ノズル32nから吐出される液滴の媒体MDにおける目標着弾位置を示す。以下、この交点LPによって示される目標着弾位置を、単に「着弾位置LP」とも呼ぶ。上記のように、ヘッド32が回動することによって、媒体MDにおける液滴の着弾位置LPは、ヘッド32の回動角度、つまり、圧電素子37の伸縮変形の長さに応じて、媒体MDの搬送方向TD(副走査方向SD)に沿って変位する。本実施形態では、ヘッド32の回動角度は、媒体MDの表面に対するヘッド32の傾斜角度である。
制御部10(図1)は、ヘッド32の回動角度と、媒体MDにおける液滴の着弾位置LPの変位量と、の間の関係が設定されているマップやテーブルを記憶部(図示は省略)に格納している。制御部10は、吐出処理において、媒体MDの搬送量に応じて、媒体MDにおける液滴の着弾位置LPの変位量を決定し、前記のマップを参照して、当該変位量に対するヘッド32の配置角度の変更分に相当する回動角度θを決定する(詳細は後述)。なお、制御部10は、前述のマップの代わりに、圧電素子37の伸長変形の長さと、媒体MDにおける液滴の着弾位置LPの変位量と、の間の関係を表す関数式を用いてもよい。
角度調整部38(図1)は、制御部10の制御下において、角度変更機構35Aによるヘッド32の回動を制御する駆動回路である。本実施形態では、角度調整部38は、上記のように制御部10が決定した回動角度θに応じた電圧を、圧電素子37に印加して、圧電素子37を伸縮変形させて、ヘッド32を回動させる。
なお、ヘッド32を回動させて媒体MDにおける液滴の着弾位置を変位させると、各ノズル32nから吐出された各液滴の副走査方向SDに沿った着弾位置の配列間隔は、ヘッド32を回動角度θが大きいほど拡大される。そのため、ヘッド32を回動角度θは、液滴の着弾位置の配列間隔の変化幅が、ノズル32nの開口方向が媒体MDの表面に対して垂直であるときの配列間隔に対して、±1%以下の範囲内に収まる程度の範囲内で設定されることが望ましい。この範囲であれば、ヘッド32を回動させたときの液滴の着弾位置の配列間隔の変化が、印刷画像の品質に影響してしまうことが抑制される。
図3は、圧電素子37の伸縮変形量xと、液滴の着弾位置の変位量αと、の好適な関係を説明するための模式図である。図3において、点Pxは、回動軸36の位置を示しており、点Pnは複数のノズル32nのうちの任意の一つの位置を示しており、点Pfは、ヘッド32が圧電素子37から回動のための力を受ける作用点の位置を示している。図3では、回動角度θ(θ>0°)で傾斜しているときのヘッド32の下面32sを実線で示し、回動角度θが0°のときのヘッド32の下面32sを一点鎖線で図示してある。また、回動角度θが0°のときのヘッド32から吐出された液滴の着弾位置Paを破線で囲まれた白丸で示し、回動角度θで傾斜しているときのヘッド32から吐出された液滴の着弾位置Pbを黒丸で示してある。
圧電素子37の伸縮変形量xに対する液滴の着弾位置の搬送方向TD(副走査方向SD)における変位量αの割合は1より小さいことが望ましい。これによって、圧電素子37の印加電圧に対する伸縮変形量で表される特性が経年的に変化した場合であっても、その特性の変化に起因する圧電素子37の伸縮変形量xの誤差が、液滴の着弾位置の変位量αに反映される度合いが小さくなる。つまり、圧電素子37の伸縮変形量xの誤差の影響が小さくなり、当該誤差に起因する液滴の着弾位置の位置ずれの発生が抑制される。
ノズル32nと媒体MDとの間の距離hと、回動軸36と圧電素子37との間の距離に相当する点Px,Pf間の距離Lとの関係が、h・cosθ<Lの関係を満たしていれば、圧電素子37の伸縮変形量xに対する液滴の着弾位置の変位量αの割合は1より小さくなる。また、sinθ≒tanθとみなせるほどにθが小さい値の場合には、距離hを距離Lより小さくすることによって(h<L)、圧電素子37の伸縮変形量xに対する液滴の着弾位置の変位量αの割合は1より小さくすることができる。
図4は、液滴吐出装置100Aにおいて実行される吐出処理のフローを示す説明図である。制御部10は、媒体MDに印刷画像を形成する印刷処理において、以下に説明する吐出処理を実行する。制御部10は、印刷データに基づいて、媒体MD上における液滴の着弾位置(インクドットの記録位置)を決定した後に、以下の処理を実行する。なお、吐出処理に実行開始時には、ヘッド32の回動角度θは0°であり、ヘッド32の下面32sは、ヘッド32に対向する領域における媒体MDの表面に平行である。
ステップS10では、制御部10は、搬送部20によって、媒体MDを、予め決められた搬送距離の目標値である目標搬送量だけ、副走査方向SDに搬送させる。目標搬送量は、液滴吐出装置100Aが実行する以下に説明する印刷モードごとに予め決められた値でよい。
液滴吐出装置100Aは、ユーザーの選択によって、ワンパス(シングルパス)モードの印刷処理と、マルチパスモードの印刷処理と、を実行することが可能である。ワンパスモードは、ドラフトモードとも呼ばれ、ヘッド32の一回の主走査と、ヘッド32の一回の主走査での印刷幅に相当する搬送距離だけ媒体MDを搬送する副走査と、を繰り返して印刷画像を形成する印刷方式である。マルチパスモードは、前回の主走査での印刷領域に、今回の主走査での印刷領域の一部を重ねて印刷画像を形成していく印刷方式である。
制御部10は、ワンパスモードにおいては、上述したように、ヘッド32の一回の主走査での印刷幅に相当する搬送距離を予め定めた目標搬送量として、搬送部20に媒体MDを搬送させる。また、マルチパスモードにおいては、制御部10は、ワンパスモードのときよりも短く、主走査ごとの印刷領域が重なるような搬送距離を予め定めた目標搬送量として、搬送部20に媒体MDを搬送させる。
制御部10は、印刷モードごとに予め決められた搬送距離に代えて、印刷データに基づいて予め決定した搬送距離を目標搬送量として、媒体MDを搬送させるものとしてもよい。この場合には、制御部10は、媒体MDを搬送させる前に、次の主走査で媒体MD上にインクドットが記録される位置が、ヘッド32の対応するノズル32nの下方に位置するように、媒体MDの目標搬送量を決定する。例えば、液滴の吐出が必要ない空白の画像領域を有する印刷画像を形成する場合には、制御部10は、その空白画像の分だけの目標搬送量を設定し、搬送部20に、その目標搬送量に応じて、媒体MDを搬送させる。
ステップS20では、制御部10は、ステップS10において媒体MDが搬送されている間に、搬送量検出部25が出力する信号に基づいて、媒体MDの実際の搬送量を取得する。続く、ステップS30〜S40では、制御部10は、ヘッド32の配置角度を調整する角度調整処理を実行する。
ステップS30では、制御部10は、搬送量検出部25の検出結果から取得された実際の搬送量と、ステップS10での目標搬送量との差分に相当する値を、ステップS10の搬送工程での搬送量の誤差として取得する。ステップS40では、制御部10は、ステップS30において取得された搬送量の誤差に応じて、ヘッド32の配置角度を変更して、媒体MDに対してヘッド32を搬送方向TDに沿って傾斜させて、液滴の着弾位置を調整する。
制御部10は、現在生じている搬送量の誤差が解消される液滴の着弾位置の変位量を求め、上述した予め準備されているマップを参照して、その変位量に応じたヘッド32の回動角度θを決定する。そして、角度調整部38に、その回動角度θに応じた電圧を圧電素子37に印加させて、圧電素子37を伸長変形させて、ヘッド32を回動させる。なお、ステップS30において取得された搬送量の誤差が、無視できる程度の小さい値であるなど、許容範囲内の値である場合には、制御部10は、ステップS40のヘッド32の角度調整工程を省略して、ヘッド32を初期の配置角度のままとしてもよい。
ステップS50では、制御部10は、ヘッド32に媒体MDに向かって液滴を吐出させる。制御部10は、ヘッド32のノズル32nのうち、印刷データに基づいて予め決定したノズル32nから液滴を吐出させる。本実施形態では、ヘッド32を主走査方向PDに走査させつつ、液滴を吐出する。なお、制御部10は、1パス分の液滴の吐出が完了した後に、次の吐出処理におけるヘッド32の初期姿勢を決めるために、液滴のヘッド32を、回動角度θが0°の基準の配置角度に戻してもよい。
制御部10は、印刷データに基づいて、ステップS10〜S50の処理を繰り返して、媒体MDに印刷画像を形成する。なお、制御部10は、ステップS10において、媒体MDを搬送するときには、前回の搬送工程において検出された搬送量の誤差の分だけ、目標搬送量を変更して設定するものとしてもよい。
以上のように、本実施形態の液滴吐出装置100Aおよびその液滴の吐出方法によれば、媒体MDの搬送量が目標搬送量に対して誤差を生じている場合でも、ヘッド32の配置角度の変更による液滴の着弾位置の調整によって、その搬送量の誤差に起因する液滴の着弾位置の位置ずれが抑制される。従って、ワンパスモードにおいては、ヘッド32の主走査ごとに形成される印刷領域同士の間に隙間が生じてしまうことや、当該印刷領域同士が重なった印刷濃度の濃い線状の画像領域が形成されてしまうことが抑制される。
本実施形態の液滴吐出装置100Aであれば、ヘッド32を、簡易な構成で、わずかに回動させるのみで、液滴の着弾位置を容易に調整することができる。よって、装置構成を大型化・複雑化させることなく、液滴の着弾位置の精度を高めることができる。また、本実施形態では、上記のように、最も収縮している状態において、ヘッド32が、基準姿勢であるヘッド32の下面32sがヘッド32の下方領域における媒体MDの表面に平行な配置姿勢となる。そのため、圧電素子37の伸縮変形の特性の変化による影響を受けることなく、ヘッド32の基準姿勢へのセットが可能である。
加えて、本実施形態の液滴吐出装置100Aであれば、上記のように、圧電素子37の伸縮変形量xに対する液滴の着弾位置の変位量αの割合は1より小さいため、圧電素子37の伸縮変形量xの誤差に起因する液滴の着弾位置の位置ずれの発生が抑制される。その他に、本実施形態の液滴吐出装置100Aおよび液滴の吐出方法によれば、本実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。
B.第2実施形態:
図5は、第2実施形態における液滴吐出装置100Bのヘッド駆動部30Bが備える角度変更機構35Bの構成を示す概略図である。第2実施形態の液滴吐出装置100Bは、角度変更機構35Bの構成が異なっている点以外は、第1実施形態の液滴吐出装置100A(図1)の構成とほぼ同じである。第2実施形態の液滴吐出装置100Bは、第1実施形態で説明したのと同様な吐出処理(図4)を実行する。
第2実施形態の角度変更機構35Bでは、回動軸36がヘッド32の上端部のY方向における中央部に設けられている。なお、回動軸36は、第1実施形態で説明したのと同様な位置に設けられていてもよいし、他の位置に設けられていてもよい。第2実施形態の角度変更機構35Bでは、圧電素子37は、ヘッド32の下面32sが、液滴吐出領域における媒体MDの表面に対して平行になる状態において、伸長変形および収縮変形が可能な状態にされる。
この構成によって、第2実施形態の液滴吐出装置100Bでは、角度変更機構35Bは、ヘッド32の下面32sが、Y方向側およびY方向の逆側に向くようにヘッド32を回動させることが可能である。制御部10は、搬送量検出部25によって検出された媒体MDの搬送量が目標搬送量より大きい場合には、ヘッド32の下面32sが、Y方向側に向くようにヘッド32を回動させて、液滴の着弾位置をY方向側に変位させる。一方、搬送量検出部25によって検出された媒体MDの搬送量が目標搬送量より小さい場合には、ヘッド32の下面32sが、Y方向とは逆側に向くようにヘッド32を回動させて、液滴の着弾位置をY方向とは逆側に変位させる。
以上のように、第2実施形態の液滴吐出装置100Bによれば、媒体MDの搬送量の誤差に応じた液滴の着弾位置の調整範囲が、第1実施形態の液滴吐出装置100Aよりも拡大されている。従って、媒体MDの搬送量の誤差に起因する液滴の着弾位置の位置ずれの発生がさらに抑制されている。その他に、第2実施形態の液滴吐出装置100Bおよび液滴の吐出方法であれば、第1実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することが可能である。
C.第3実施形態:
図6Aおよび図6Bを参照して、第3実施形態における液滴吐出装置100Cのヘッド駆動部30Cが備える角度変更機構35Cの構成を説明する。図6Aは、ヘッド32の回動角度θが0°のときのヘッド駆動部30Cの状態を示しており、図6Bは、ヘッド32が回動角度θ(θ>0°)の傾斜しているときのヘッド駆動部30Cの状態を示している。第3実施形態の液滴吐出装置100Cは、ヘッド駆動部30Cの構成が異なっている点以外は、第1実施形態の液滴吐出装置100A(図1)の構成とほぼ同じである。第3実施形態の液滴吐出装置100Cは、第1実施形態で説明したのと同様な吐出処理(図4)を実行する。
第3実施形態のヘッド駆動部30Cでは、角度変更機構35Cは、キャリッジ31の外部に設けられている。ヘッド32は、キャリッジ31に対して回動しない状態で固定されている。ヘッド駆動部30Cでは、キャリッジ31の主走査をガイドするレール34がキャリッジ31の底面に1つ設けられており、キャリッジ31を回動させる回動軸として機能する。つまり、第3実施形態のヘッド駆動部30Cでは、レール34が角度変更機構35Cの回動軸を構成している。なお、キャリッジ31には、レール34とは別に角度変更機構35Cの回動軸が設けられてもよい。
ヘッド駆動部30Cは、レール34とともに、キャリッジ31を水平に支持するための支持部39を有している。支持部39は、レール34に対して、Y方向においてヘッド32を挟んだ反対側に設けられている。支持部39は、キャリッジ31が主走査する領域にわたって、レール34と平行に延びている。
キャリッジ31の支持部39に対向する部位には、圧電素子37が設けられている。圧電素子37は、支持部39によって下端が支持されており、Z方向に沿って伸縮変形する。圧電素子37は、電圧が印加されておらず、最も収縮している状態においては、キャリッジ31を水平に支持する(図6A)。
圧電素子37に電圧が印加されて、圧電素子37が伸長変形すると、キャリッジ31は、圧電素子37に押し上げられて、圧電素子37の伸長変形量に応じた回動角度θで回動する(図6B)。吐出処理では、角度変更機構35Cによって、ヘッド32がキャリッジ31ごと回動させられ、ノズル32nの開口方向と、液滴吐出領域における媒体MDの表面との間の角度が変更される。
以上のように、第3実施形態の液滴吐出装置100Cおよび液滴の吐出方法によれば、媒体MDの搬送量の誤差に応じて、キャリッジ31ごとヘッド32を回動させることによって、第1実施形態で説明したのと同様に、液滴の吐出位置の位置ずれが抑制される。第3実施形態の液滴吐出装置100Cであれば、角度変更機構35Cがキャリッジ31の外部に設けられているため、キャリッジ31を小型化・軽量化することができる。その他に、第3実施形態の液滴吐出装置100Cによれば、第1実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
D.第4実施形態:
図7は、第4実施形態における液滴吐出装置100Dの構成を示す概略図である。第4実施形態の液滴吐出装置100Dの構成は、画像検出部40を備えている点以外は、第1実施形態の液滴吐出装置100A(図1)とほぼ同じである。第4実施形態の液滴吐出装置100Dは、媒体MDに対して印刷画像を形成する際に、第1実施形態で説明したのと同じ吐出処理(図4)を実行する。なお、第4実施形態の液滴吐出装置100Dには、ヘッド駆動部30Aの代わりに、第2実施形態や第3実施形態で説明したヘッド駆動部30B,30Cが適用されてもよい。
画像検出部40は、例えば、CCDカメラなどの撮像素子によって構成される。画像検出部40は、媒体MDの搬送路上において、ヘッド32の下流側に設けられている。画像検出部40は、制御部10の制御下において、媒体MDにおいて液滴が着弾する側の面である印刷面を撮像し、その撮像画像を表す撮像データを制御部10に送信する。画像検出部40は、媒体MDのX方向全体を撮像するものとしてもよいし、予め決められた範囲内のみを撮像するものとしてもよい。制御部10は、画像検出部40から受信した撮像データを利用して、以下に説明する媒体MDの厚み検出処理を実行する。
図8は、第4実施形態の液滴吐出装置100Dにおいて実行される媒体MDの厚み検出処理のフロー図である。媒体MDの厚み検出処理は、吐出処理が実行されていない間に実行される。媒体MDの厚み検出処理は、例えば、ユーザーからの指令を受け付けたときや、新しい媒体MDが液滴吐出装置100Dに補充されたときなどに実行される。
ステップS100では、制御部10は、厚みの検出対象である媒体MDをヘッド32の下の液滴吐出領域まで搬送する。ステップS110では、制御部10は、ヘッド32の媒体MDに対する配置角度を表す回動角度θを予め決められた第1角度θaに設定する。第1角度θaは、予め任意に設定された値でよい。第1角度θaは、例えば、ノズル32nの開口方向が媒体MDの表面に対してほぼ垂直になる0°であるとしてもよい。制御部10は、第1角度θaにあるヘッド32から、媒体MDに向かって液滴を吐出させ、媒体MD上に液滴のドットを記録する。制御部10は、複数のノズル32nのうち、予め決められた任意の1以上のノズル32nから液滴を吐出させる。
ステップS120では、制御部10は、ヘッド32の回動角度θを予め決められた第2角度θbに設定する。第2角度θbは、第1角度θaとは異なる角度で、任意に設定された値でよい。第2角度θbは、例えば、ヘッド32の回動による液滴の着弾位置の変位量が最大になる回動角度θの最大値に設定されるものとしてもよい。制御部10は、第2角度θbにあるヘッド32から、媒体MDに向かって液滴を吐出させ、媒体MD上に液滴のドットを記録する。制御部10は、ステップS110において液滴を吐出させたのと同じノズル32nから液滴を吐出させる。
ステップS130では、制御部10は、媒体MDを搬送し、ステップS110,S120において液滴のドットが記録された領域を、画像検出部40によって撮像される撮像位置まで移動させる。ステップS140では、制御部10は、画像検出部40に、媒体MDの表面に記録されたドットを撮像させて、画像検出部40からその撮像データを取得する。ステップS150では、制御部10は、その撮像データから、液滴のドットが記録されている位置を検出し、その検出位置に基づいて、媒体MDの厚みを検出する。
図9は、ステップS150における媒体MDの厚みの検出原理を説明するための模式図である。図9では、回動角度θが第1角度θaのときのヘッド32の下面32sを一点鎖線で、回動角度θが第2角度θbのときのヘッド32の下面32sを実線で、それぞれ例示してある。また、図9では、厚みの検出対象である媒体MDの例として、厚みが異なる3種類の媒体MDa,MDb,MDcを重ねて図示してある。図9の例では、第1媒体MDaの厚みTa、第2媒体MDbの厚みTb、第3媒体MDcの厚みTcは、この順で小さい。さらに、図9では、各媒体MDa〜MDcにおいて、第1角度θaのときのヘッド32によって記録されたドットの位置を点DPaで例示し、第2角度θbのときのヘッド32によって記録されたドットの位置を点DPbで例示してある。
媒体MDの厚みが小さいほど、ヘッド32と媒体MDとの間の距離は大きくなる。そのため、ヘッド32の回動角度θを、第1角度θaから第2角度θbに変更したときのドットの着弾位置の変位量は、媒体MDの厚みが小さいほど大きくなる。図9の例では、ドットの着弾位置の変位量は、媒体MDaのときの変位量αa、媒体MDbのときの変位量αb、媒体MDcのときの変位量αcの順で大きくなっている。このように、ヘッド32の回動角度θを、第1角度θaから第2角度θbに変更したときの液滴の着弾位置の変位量と、媒体MDの厚みとの間には、一意の対応関係が成立する。制御部10は、この関係が表されたマップを予め自身の記憶部(図示は省略)に格納している。
ステップS150では、制御部10は、撮像データから、第1角度θaのときのドットの記録位置と、第2角度θbのときのドットの記録位置と、を検出し、両者間の搬送方向TD(副走査方向SD)における離間距離を取得する。この離間距離は、ヘッド32の第1角度θaから第2角度θbへの配置角度の変更による液滴の着弾位置の変位量に相当する。制御部10は、上述したマップを参照して、取得された液滴の着弾位置の変位量に対する媒体MDの厚みを取得する。
制御部10は、表示部(図示は省略)を介して、この厚みをユーザーに報知するものとしてもよい。あるいは、制御部10は、ユーザーによって予め設定されている媒体MDの紙種から得られる媒体MDの厚みと、ステップS150において取得された媒体MDの厚みとの異同を判定し、両者が著しく異なる場合には、ユーザーにその旨を報知するものとしてもよい。その他に、制御部10は、ステップS150で得られた媒体MDの厚みに応じて、吐出処理(図4)のステップS40におけるヘッド32の回動角度θを補正するものとしてもよい。液滴吐出装置100Dが、媒体支持部24をZ方向へ変位させる駆動部を備える場合には、制御部10は、ステップS150で得られた媒体MDの厚みに応じて、ヘッド32と媒体支持部24との間の距離を調整するものとしてもよい。
以上のように、第4実施形態の液滴吐出装置100Dによれば、ヘッド32の回動による液滴の着弾位置の変位を利用して、媒体MDの厚みを検出することが可能である。その他に、第4実施形態の液滴吐出装置100Dによれば、上記の各実施形態において説明した種々の作用効果を奏することが可能である。
E.変形例:
上記の各実施形態で説明した種々の構成は、例えば、以下のように変形することが可能である。以下に説明する変形例はいずれも、上記の各実施形態と同様に、本願発明を実施するための形態の一例として位置づけられる。なお、以下の説明において、各実施形態の液滴吐出装置100A〜100Dは、特に区別する必要がない場合には、符号を省略して、「液滴吐出装置」と総称する。同様に、ヘッド駆動部30A〜30Dについても「ヘッド駆動部」と総称し、角度変更機構35A〜35Dについても「角度変更機」と総称する。
E1.変形例1:
上記の各実施形態の液滴吐出装置では、圧電素子37の伸縮変形によって、ヘッド32を回動させて、搬送路上の媒体MDに対するヘッド32の配置角度を変更している。これに対して、各実施形態の液滴吐出装置においては、圧電素子37以外の手段を用いて、ヘッド32の配置角度を変更してもよい。例えば、ソレノイドや、磁歪素子、ステップモーター、その他のMEMSなどを用いて、液滴吐出領域における媒体MDの表面に対してヘッド32を傾斜させてもよい。ヘッド32の配置姿勢を媒体MDに対して傾斜させる構成は、ヘッド32を回動軸を中心に回動させる構成に限定されない。例えば、ヘッド32のY方向における両端にそれぞれ圧電素子を設け、それぞれのZ方向への伸縮変形量を異ならせることによって、媒体MDに対するヘッド32の配置姿勢を傾斜させてもよい。
E2.変形例2:
上記第1実施形態および第3実施形態の液滴吐出装置100A,100Cにおいては、圧電素子37を伸長変形させて、ヘッド32の下面32sをY方向側に向けて、液滴の着弾位置をY方向側に変位させている。これに対して、上記第1実施形態および第3実施形態の液滴吐出装置100A,100Cにおいては、圧電素子37を収縮変形させて、ヘッド32の下面32sをY方向とは逆の方向側に向けて、液滴の着弾位置を当該方向側に変位させてもよい。上記の各実施形態の液滴吐出装置では、ヘッド32の下側に配置された圧電素子37を伸長変形させてヘッド32の片側を持ち上げて、ヘッド32を回動させている。これに対して、ヘッド32の上側に配置された圧電素子37を収縮変形させてヘッド32の片側を引き上げ、ヘッド32を回動させてもよい。
E3.変形例3:
上記第1実施形態の角度変更機構35Aでは、圧電素子37を伸長変形させて、圧電素子37によって直接的にヘッド32のY方向側の端部を持ち上げて、ヘッド32の下面32sの角度を変更している。これに対して、角度変更機構35Aは、圧電素子37とヘッド32との間に、梃子を設け、圧電素子37が、当該梃子を介して、ヘッド32の配置角度を変更させる構成を有していてもよい。この場合には、梃子は、例えば、棒状の部材によって構成される。そして、支点として機能する梃子の回動軸をキャリッジ31に設け、力点として機能する梃子の一端を、圧電素子37に接触させて、圧電素子37の伸縮変形によってZ方向に変位させる。また、作用点として機能する梃子の他端を、ヘッド32のY方向側の端部に連結させ、梃子の回動により、ヘッド32を傾斜させる。この構成によれば、圧電素子37の伸縮変形量xに対する液滴の着弾位置の変位量αの割合をさらに小さくすることができる。なお、この構成においては、梃子は、ヘッド32に対してX方向に並列に配列されるように設けられていることが望ましい。これによって、角度変更機構35Aが、Y方向に大型化してしまうことが抑制される。なお、この梃子を用いた構成は、他の実施形態の角度変更機構35B,35Cに適用されてもよい。
E4.変形例4:
上記の各実施形態の液滴吐出装置においては、ヘッド32は、キャリッジ31に搭載されており、主走査方向PDに往復移動するように構成されている。これに対して、液滴吐出装置のヘッド32は、キャリッジ31に搭載されていなくてもよく、主走査方向PDに移動しなくてもよい。液滴吐出装置は、ヘッド32が、X方向にわたって複数のノズル32nが配列されたラインヘッドによって構成されたラインプリンターとして構成されてもよい。
E5.変形例5:
上記の各実施形態の液滴吐出装置では、ヘッド32を回動させて、ノズル32nの開口方向と、液滴吐出領域における媒体MDの表面と、の間の角度を変更している。これに対して、各実施形態の液滴吐出装置では、液滴吐出領域における媒体MDの表面が、ヘッド32の下面32sに対して傾斜するように、媒体支持部24を回動させて、ノズル32nの開口方向と、液滴吐出領域における媒体MDの表面と、の間の角度を変更してもよい。
E6.変形例6:
上記の第4実施形態の液滴吐出装置は、上述した媒体MDの厚み検出処理に代えて、あるいは、それに加えて、以下に説明する圧電素子37の特性変化を検出処理を実行するものとしてもよい。この検出処理では、制御部10は、まず、媒体MDの厚み検出処理のステップS100〜S140と同様な処理を実行する。そして、画像検出部40によって取得された撮像データから、ヘッド32が第1角度θaのときのドットの記録位置と、第2角度θbのときのドットの記録位置と、を検出し、両者間の搬送方向TD(副走査方向SD)における離間距離を取得する。制御部10は、同じ厚みを有する媒体MDに対して取得されたその離間距離の値を不揮発的に記憶する。同じ厚みを有する媒体MDに対する離間距離の経時的な変化は、圧電素子37の印加電圧に対する伸縮の度合いの経時的変化を表していると解釈できる。制御部10は、その離間距離が前回取得したときの値から著しく変化しているときには、圧電素子37の特性が著しく変化している可能性があるものとして、ユーザーにその旨を報知する。あるいは、制御部10は、その離間距離に基づいて、圧電素子37に印加する電圧を補正するものとしてもよい。このように、ヘッド32を所定の角度だけ回動させたときの液滴の着弾位置の変位量を検出することによって、圧電素子37の現在の特性を検出することができるため、圧電素子37のメンテナンス性や制御性が高められる。
E7.変形例7:
上記各実施形態の液滴吐出装置では、搬送量検出部25によって、光学的に媒体MDの搬送量を検出している。これに対して、液滴吐出装置は、光学的な方法以外の方法によって、媒体MDの搬送量を検出してもよい。液滴吐出装置は、例えば、媒体MDに接触させたローターの回転数に基づいて、媒体MDの搬送量を検出してもよい。
E8.変形例8:
上記の各実施形態の液滴吐出装置の構成は、プリンター以外の他の液滴吐出装置に適用されてもよい。例えば、媒体に洗浄液を吐出する洗浄装置に適用されてもよい。この場合に、ヘッド32には、複数のノズル32nが設けられていなくてもよく、一つのノズル32nのみが設けられていてもよい。
E9.変形例9:
上記実施形態において、ソフトウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ハードウェアによって実現されてもよい。また、ハードウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ソフトウェアによって実現されてもよい。ハードウェアとしては、例えば、集積回路、ディスクリート回路、または、それらの回路を組み合わせた回路モジュールなど、各種回路を用いることができる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…制御部、20…搬送部、21…搬送ローラー、22…従動ローラー、23…搬送駆動部、24…媒体支持部、25…搬送量検出部、30A…ヘッド駆動部、30B…ヘッド駆動部、30C…ヘッド駆動部、31…キャリッジ、31t…底面壁部、31w…開口部、32…ヘッド、32n…ノズル、32s…下面、33…キャリッジ移動部、34…レール、35A…角度変更機構、35B…角度変更機構、35C…角度変更機構、36…回動軸、37…圧電素子、38…角度調整部、39…支持部、40…画像検出部、100A…液滴吐出装置、100B…液滴吐出装置、100C…液滴吐出装置、100D…液滴吐出装置、DPa…点、DPb…点、L…距離、LP…交点(着弾位置)、MD…媒体、MDa…第1媒体、MDb…第2媒体、MDc…第3媒体、NX…中心軸、PD…主走査方向、Pa…着弾位置、Pb…着弾位置、Pf…点、Pn…点、Px…点、SD…副走査方向、TD…搬送方向

Claims (7)

  1. 液滴吐出装置であって、
    複数のノズルを備え、前記複数のノズルから液滴を媒体に向かって吐出可能なヘッドと、
    前記媒体を、前記ヘッドに対して搬送方向に移動させる搬送部と、
    前記搬送部による前記媒体の搬送量を検出する搬送量検出部と、
    前記ヘッドに対向している前記媒体の表面に対する前記ヘッドの配置角度を変更して、前記ノズルの中心軸と前記媒体の表面との交点を前記搬送方向に変位させる角度変更機構と、
    前記搬送部と、前記角度変更機構と、を制御する制御部と、
    を備え、
    前記角度変更機構は、
    前記ヘッドが回動する回動軸と、
    前記回動軸から前記媒体の搬送方向に沿って離れた位置に設置され、前記ヘッドの回動方向に沿って伸縮変形して、前記ヘッドに対向する前記媒体の表面に対して前記ヘッドが傾斜するように、前記ヘッドを前記回動軸を中心に回動させる圧電素子と、
    を含み、
    前記ヘッドは、前記複数のノズルを、前記回動軸と前記圧電素子との間に間隔を開けて配列しており、
    前記制御部は、前記搬送部に予め決められた目標搬送量に応じて前記媒体の搬送を実行した後に、前記搬送量検出部によって検出された前記搬送量と前記目標搬送量との差に応じた角度で、前記角度変更機構に前記ヘッドの前記配置角度を変更させて、前記回動軸と前記圧電素子との間に間隔を開けて配列された前記複数のノズルからの前記媒体上における前記液滴の着弾位置を調整する、
    液滴吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出装置であって、
    前記圧電素子の前記伸縮変形による前記ヘッドの回動によって前記ノズルの中心軸と前記媒体の表面との交点が前記搬送方向に変位する距離を変位量とするとき、前記圧電素子が伸縮する長さに対する前記変位量の割合は1より小さい、液滴吐出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液滴吐出装置であって、さらに、
    前記ヘッドを搭載し、前記ヘッドとともに、前記搬送方向に交差する方向に移動するキャリッジを備え、
    前記角度変更機構は、前記ヘッドとともに前記キャリッジに搭載されており、前記キャリッジにおける前記ヘッドの配置姿勢を変更して、前記ヘッドの前記配置角度を変更する、液滴吐出装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の液滴吐出装置であって、さらに、
    前記ヘッドを搭載し、前記ヘッドとともに、前記搬送方向に交差する方向に移動するキャリッジを備え、
    前記角度変更機構は、前記ヘッドに対向している前記媒体の表面に対して、前記キャリッジごと前記ヘッドを傾斜させて、前記ヘッドの前記配置角度を変更する、液滴吐出装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の液滴吐出装置であって、さらに、
    前記ヘッドに接続され、前記ヘッドに液体を供給する配管部材を備え、
    前記配管部材は、前記キャリッジに固定されている固定部を有し、少なくとも、前記ヘッドと前記固定部との間において撓み変形する、液滴吐出装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液滴吐出装置であって、
    前記制御部は、前記搬送量と前記目標搬送量との差と、前記ヘッドの前記配置角度の変化量と、の間の関係を予め記憶しており、前記関係を用いて、前記ヘッドの前記配置角度を決定する、液滴吐出装置。
  7. ヘッドが有する複数のノズルから媒体に向かって液滴を吐出する方法であって、
    前記複数のノズルは、前記ヘッドを回動可能に支持する回動軸と、前記回動軸から前記媒体の搬送方向に沿って離れた位置に設置され、前記ヘッドの回動方向に沿って伸縮変形する圧電素子との間に間隔を開けて配列されており、
    前記ヘッドに対して、前記媒体を、予め決められた目標搬送量に応じて搬送方向に移動させる搬送工程と、
    前記搬送工程における前記媒体の搬送量を検出する搬送量検出工程と、
    前記圧電素子を駆動して、前記ヘッドに対向する前記媒体の表面に対して前記ヘッドが傾斜するように、前記ヘッドを前記回動軸を中心に回動させ、前記ヘッドに対向している前記媒体の表面に対する前記ヘッドの配置角度を、前記搬送量検出工程において検出された前記搬送量と前記目標搬送量との差に応じて変更して、前記ノズルの中心軸と前記媒体の表面との交点を前記搬送方向に変位させ、前記回動軸と前記圧電素子との間に間隔を開けて配列された前記複数のノズルからの前記媒体上における前記液滴の着弾位置を調整する角度変更工程と、
    を備える、方法。
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