JP6873948B2 - 非鉄金属溶湯の配湯装置 - Google Patents

非鉄金属溶湯の配湯装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6873948B2
JP6873948B2 JP2018123965A JP2018123965A JP6873948B2 JP 6873948 B2 JP6873948 B2 JP 6873948B2 JP 2018123965 A JP2018123965 A JP 2018123965A JP 2018123965 A JP2018123965 A JP 2018123965A JP 6873948 B2 JP6873948 B2 JP 6873948B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
molten metal
ladle
pressure lid
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018123965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020001071A (ja
Inventor
博彦 本條
博彦 本條
鈴木 良和
良和 鈴木
周平 多田
周平 多田
順博 松本
順博 松本
隆之 依田
隆之 依田
隆司 大内
隆司 大内
淳 有永
淳 有永
光晴 宮島
光晴 宮島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hirochiku Co Ltd
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Hirochiku Co Ltd
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hirochiku Co Ltd, Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Hirochiku Co Ltd
Priority to JP2018123965A priority Critical patent/JP6873948B2/ja
Publication of JP2020001071A publication Critical patent/JP2020001071A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6873948B2 publication Critical patent/JP6873948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Description

本発明は、溶解炉で溶解されたアルミニウム合金や亜鉛合金等の非鉄金属の溶湯をダイカスト鋳造する前の溶湯保持炉へ自動で搬送する配湯装置に関するものである。
アルミニウム合金や亜鉛合金などの非鉄金属製の製品製造においてダイカスト鋳造法が多く用いられてきている。特に、自動車産業においては、ミッション部品、エンジン部品等の多くの製品がアルミニウム合金のダイカスト鋳造法により製作されている。この製造工程は、溶解炉でアルミニウム合金を溶製し、溶湯をダイカストマシンの保持炉まで搬送しダイカスト鋳造に供される。近年、大型のダイカスト工場が出現し、親炉の溶解炉から複数の保持炉へ溶湯を搬送する必要性が生じ、従来の搬送手段では、例えば、地上走行の取鍋運搬車の場合には、走行通路の確保、整備、運転員の確保、走行時の揺れによる湯漏れ防止等、安全性、省力、設備費、用地の活用等で問題があった。
これらの問題を解決するために、懸架レールから懸垂されて無人走行できる溶湯配送装置が出現し、さらに、溶湯搬送の安全性の確保、搬送時の溶湯の品質保持、省力化が図られて来た。この先行技術として非鉄金属溶湯の配送装置が開示されている(文献1)。
特開2010−188353号公報(〔0008−0009〕、〔0013〕、〔図1〕、〔図2〕)
前記先行技術は、自走式の懸垂型取鍋運搬車であって、取鍋からの溶湯の出口位置が溶湯の排出に伴い変化せずに固定できること、傾動時の給湯速度の精度を上げることができ、また、複数の保持炉への配湯が効率良く行え、作業の自動化ができることに関しては優れているが、傾動式に伴う取鍋の内壁への酸化物付着等により安定して良品質の配湯が出来難い、また、取鍋の容量が懸垂式のために1000kg以上に拡大し難い課題もあった。
本発明は、上記の課題を解決するために為したものであって、自動搬送台車による無人搬送の実現、加圧式密閉容器での配湯で酸化物の影響を排除して、出湯量、出湯速度の安定化などを図り、また搬送する配湯容量の拡大化も容易である非鉄金属溶湯の配湯装置を提供するものである。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る非鉄金属溶湯の配湯装置は、非鉄金属の溶解炉から溶湯を受湯して溶湯保持炉へ配湯する配湯装置であって、レール上を走行する自走式搬送台車と、該自走式搬送台車上に、溶湯を収納する上部が開口した取鍋と、取鍋と着脱して密閉する加圧蓋と、該加圧蓋と該自走式搬送台車とを接続する連結具と、該取鍋を取付け又は取外し可能な取鍋受台と、該取鍋内の溶湯を排出する出湯管からの溶湯を前記溶湯保持炉に配湯する給湯装置と、空気圧縮機と空気溜めを備えた空気動力装置と、前記溶湯保持炉へ配湯する指令に基づいて自走式搬送台車の走行と取鍋の溶湯を前記溶湯保持炉へ配湯する一連の作業を制御する制御装置と、を備えた非鉄金属溶湯の配湯装置であって、前記加圧蓋は前記取鍋内の溶湯を排出する出湯管と該溶湯を加圧する空気加圧管と該取鍋と着脱して密閉する密閉機構とを備え、前記取鍋は、前記加圧蓋を外した状態で前記取鍋受台から取外され、受湯エリアにて前記加圧蓋が外れた状態で溶湯を給湯されることを特徴とする。
本発明の非鉄金属溶湯の配湯装置によれば、溶解炉から溶湯を受湯して複数のダイカストマシンの溶湯保持炉へ配湯するに際し、無人で遠隔操作により自走する搬送台車に積載された取鍋が、装着される加圧蓋により密閉容器となり、該容器内を圧縮空気で加圧することにより出湯管を経て、即ち、取鍋を傾倒することなく保持炉へ溶湯を給湯するものである。また、溶解炉から取鍋単体のみで受湯できる。また、本制御装置によれば、取鍋の溶湯を溶湯保持炉へ配湯するに際し、各溶湯保持炉の保持溶湯量から配湯する保持炉を選択した後、配湯指令を出して、前記自走式搬送台車の走行を制御すると共に、該搬送台車上の取鍋の溶湯を該保持炉へ配湯する前述の一連の作業を制御できる。
本発明の請求項1の構成により、無人搬送台車により溶湯の自動搬送が行えるので、人的要因による溶湯洩れなどの災害リスクを無くすことができる。また、加圧蓋を装着して密閉した取鍋を使用するので、溶湯の飛散、流出が防止できる。また、加圧式密閉容器である取鍋を採用したので、溶湯の酸化物の発生を抑制でき、また、搬送による溶湯温度の低下も抑制できるので、ひいては溶湯の品質を高位に安定維持でき、ダイカスト製品の品質を良好にする等の多大の効果が得られる。
また、請求項2に係る非鉄金属溶湯の配湯装置は、請求項1に記載の非鉄金属溶湯の配湯装置において、前記取鍋受台はロードセルを備え、前記制御装置は、前記溶湯保持炉への配湯作業の際、該取鍋を密閉した状態で前記空気動力装置の高圧空気で該取鍋内の溶湯を加圧し、配湯すると共に、前記制御装置は、溶湯の入った該取鍋の重量を前記ロードセルで検出し、前記高圧空気を調節して配湯量を目標値に制御することを特徴とする。
この構成により、加圧蓋で密閉された取鍋内を高圧空気で加圧することにより出湯管を経由して給湯して配湯できると共に、取鍋を載置したロードセルにより溶湯の入った取鍋の重量が測れるので、前記制御装置により該加圧空気の圧力を調整して該測定重量の変化、即ち給湯速度を調節することにより配湯速度及び配湯量を間接的に精度良く制御して配湯できる。また、給湯速度を高位に維持できるので、溶湯の温度低下を最小化してダイカスト製品の品質向上に貢献できる。
また、請求項3に係る非鉄金属溶湯の配湯装置は、請求項1又は2に記載の非鉄金属溶湯の配湯装置において、前記制御装置は、前記加圧蓋の取鍋を着脱用の昇降装置により着脱し、取外し時には、該加圧蓋の出湯管を保熱装置で保熱することを特徴とする。
本発明の場合、取鍋への受湯は、加圧蓋の無い状態で行い、次いで取鍋を自走式搬送台車に積載して、加圧蓋の着脱位置に移動し、この位置で、本請求項の構成により加圧蓋を取鍋に対し装着する。溶湯の無い又は少ない取鍋への受湯は上述と逆の行程をとり、加圧蓋を取り外してから受湯する。取鍋に対する加圧蓋の装着は、取鍋と加圧蓋の両フランジを密着するため、加圧蓋の着脱は垂直方向に移動して行う必要があり、このため本昇降装置を用いて行う。また、加圧蓋に付随する出湯管は耐火物製のため、取鍋内から加圧蓋と共に取外した場合に、急冷による破損を避けるため、出湯管は保熱装置で保熱して破損するのを防止する。これにより加圧による配湯作業の重要なパーツである出湯管を良好に保全できる。これら一連の昇降装置による加圧蓋の着脱や出湯管への保熱装置の適用は、前述の制御装置が管理し、ここからの指令により実行できる。
上述したように加圧蓋の取鍋への着脱は迅速に確実に行えるので、取鍋の温度低下を少なくして、ひいては、溶湯の温度低下を最小限にでき、最終的にダイカスト製品の品質の維持向上、溶湯加熱の省エネルギに結びつけることができる。
また、請求項4に係る非鉄金属溶湯の配湯装置は、請求項1又は2又は3に記載の非鉄金属溶湯の配湯装置において、前記連結具は、空気動力装置から前記加圧蓋の空気加圧管に接続するエアホースと、前記密閉機構を制御する制御ケーブルを備えることを特徴とする。
この構成により、加圧蓋から取鍋内に調圧された加圧空気を送入して溶湯を適量に出湯することが可能となり、また、加圧蓋と取鍋とを気密にする密閉機構を操作する制御信号や操作電源を送ることができる。これにより、加圧蓋と自走式搬送台車との間の前述した制御信号や操作電源の接続をワンタッチで行うことができる。
また、請求項5に係る非鉄金属溶湯の配湯装置は、請求項1から4のいずれかに記載の非鉄金属溶湯の配湯装置において、前記制御装置は、前記保持炉の受湯口へ配湯する際、給湯前に該受湯口に対して位置調整することを特徴とする。
この構成により、溶湯を搬送するために自走式搬送台車の走行中は、給湯装置の給湯口を限界距離内に収めることができ、また、保持炉に給湯するために搬送車が停止し給湯する際には、給湯装置の給湯口を突き出して保持炉に配湯し易くすることで、作業効率が向上する。
また、請求項6に係る非鉄金属溶湯の配湯装置は、請求項1から5のいずれかに記載の非鉄金属溶湯の配湯装置において、前記溶解炉からの前記受湯エリアにターンテーブルを設け、該ターンテーブル上で前記溶解炉からの受湯と脱ガス処理を行い、前記受湯エリアと前記搬送台車の間にトラバースエリアを設け、該トラバースエリアで除滓処理することを特徴とする。
本構成は、取鍋が溶解炉から受湯してから自走式搬送台車へ取鍋を積載するまでの溶湯の前処理について述べたもので、ターンテーブルの機構とトラバース機構を組み合わせることにより、受湯、脱ガス処理、除滓処理をコンパクトな配置で確実に処理できる。これらの構成は、トラック又はフォークリフトで溶湯搬送する既存設備から本発明の自走式搬送台車を用いた配湯処理へのレイアウトに改造する場合のモデルとなり得る。
本発明に係る請求項1から6に記載の非鉄金属の配湯装置によれば、自走式搬送台車による無人搬送が安全に確実にでき、溶湯の洩れなどに起因する人的、設備的事故を皆無にできる。また、取鍋を加圧蓋で密閉化できるので、溶湯に随伴する酸化物を皆無にし、溶湯温度の低下を最小限にするなど、良質の溶湯を適宜ダイカスト鋳造の保持炉に供給できるので良質なダイカスト製品を生産できる。また、配湯作業の自動化により保持炉への配湯頻度を増やすことで保持炉での温度バラツキを抑制し、ダイカスト製品の品質の向上が図れる。また、自走式搬送台車や制御装置によれば、無人運転が可能であり、省力、安全操業に貢献が大きい。また、既設のトラックやフォークリフトを用いた配湯設備も本発明の自走式搬送台車システムへの改造は、容易であり、効果も大きく期待できるもので、この点で貢献できる。
図1は、本発明を実施するための形態に係る非鉄金属溶湯の配湯装置の概略レイアウト図である。 図2は、本発明を実施するための形態に係る非鉄金属溶湯の配湯装置の自走式搬送台車上の機器類の模式的配置図で、(a)は側面図、(b)は平面図である。 図3は、図2における取鍋と加圧蓋の模式的組立図(a)、(b)は(a)のA―A矢視の模式的側面断面図である。 図4は、図2における給湯装置の模式的側面図(a)、(b)は(a)の給湯動作を示す模式的動作図である。 図5は、図1における取鍋のターンテーブル及びトラバースエリアの模式的側面図(a)、(b)は(a)の模式的平面図、(c)は、(a)のA矢視の加圧蓋の着脱用昇降装置の模式的側面図である。 図6は、本発明を実施するための形態に係る非鉄金属溶湯の配湯装置における制御装置の概略制御ブロック図である。
本発明に係る非鉄金属溶湯の配湯装置1を図面に基づいて説明する。図1に、非鉄金属溶湯の配湯装置1(以下、配湯装置1と称す)が適用されるダイカストの溶解・鋳造工場の1例であって、2基の溶解炉10と、7基のダイカスト鋳造機14と、1台の自走式搬送台車2が軌条2−6上を走行して配湯するレイアウトを示す。ダイカスト鋳造機14には、それぞれ保持炉15が付随している。また、2基の溶解炉10と取鍋3を積載した自走式搬送台車2との間に、溶湯の脱ガス処理を行うターンテーブル12、除滓処理を行うトラバースエリア13が設けられる。
図2に基づいて、自走式搬送台車2について説明すると,(a)は機器類を載置した自走式搬送台車2の模式的側面図、(b)は模式的平面図である。自走式搬送台車2は、軌条2−6上に3セットの走行車輪2−1を載せる。内2セットが走行用駆動モータ2−2により駆動チェーン緊張装置2−3が付いたチェーンを介して駆動される。搬送台車2上には、加圧蓋4を装着した取鍋3、給湯装置5、空気動力装置6、機側制御装置7が配置される。取鍋3は、取鍋受台2−4、ロードセル2−5を介して搬送台車2上に載置される。給湯装置5は、取鍋3の溶湯を出湯管4−4を経由して溶湯受ホッパ5−2で受け給湯口5−1を経由して保持炉15に配湯する。また、取鍋3内の溶湯を出湯管4−4から出湯させるために必要な加圧空気を供給する空気圧縮機6−1と空気溜め6−2からなる空気動力装置6を備える。また、取鍋3への加圧管4−9が加圧蓋4に設けられる。また、図2(b)に示すように、加圧蓋4と搬送台車2との間で、加圧蓋4に加圧空気を供給するエアホースと、加圧蓋4の密閉機構であるサイクロ減速モータ4−5等への操作電源や制御信号を送るケーブルからなる連結具8を設けて、ワンタッチで連結具8の接続とその解除ができる。
図3に基づいて、取鍋3と加圧蓋4について説明すると、(a)は取鍋3と加圧蓋4の模式的組立図、(b)は(a)のA―A矢視の模式的側面断面図である。取鍋3は、上部にフランジ3−1を有する円筒形の鋼製の函体であり、側面には取鍋3を吊り上げるための吊り環3−2を備え、底部には搬送台車2の取鍋受台2−4、ロードセル2−5上に載置するための桝型のチャンネル鋼2−7を備える。取鍋3の内壁部は(b)図で示すように耐火物3−3で築造する。加圧蓋4は、取鍋3のフランジ3−1と密着するフランジ4−1を下面に持つ鋼製の蓋体であり、内部は耐火物4−2を施工する。また、加圧蓋4には、加圧出湯させるための圧縮空気が入る加圧管4−9、溶湯が出湯する耐火物製ストーク4−3と出湯管4−4が装着される。また、出湯を停止するために、取鍋3内の加圧空気を速やかに減圧するための排気弁(図示しない)が設けられる。
また、加圧蓋4を取鍋3に密着させて加圧出湯するために、加圧蓋フランジ4−1と取鍋フランジ3−1とをOリング4−8を介して密着させるために、図2(b)にも示すように、サイクロ減速モータ4−5により駆動される周囲6等分の箇所にリンク機構4−6、回転式ロック機構4−7を設ける。取鍋3の一実施例の諸元は、外径約1200mm、高さ約1200mmで、内容量はアルミニウム合金溶湯で約1000kg収容でき、給湯時の加圧は最大約40kPaである。
図4に基づいて、給湯装置5について説明すると、(a)は給湯装置5の模式的平面図、(b)は(a)の給湯動作を示す模式的動作側面図である。給湯装置5は、搬送台車2上に設置されており、保持炉15の受湯槽(図示しない)へ給湯する給湯口5−1を有する溶湯受ホッパ5−2を傾動可能に支持した装置で、溶湯受ホッパ5−2を保持炉15方向へ突き出すスライド用シリンダ5−3と溶湯受ホッパ5−2を傾動する傾動用シリンダ5−4を備える。
自走式搬送台車2が配湯目的の保持炉15へ走行する間は、スライド用シリンダ5−3を引き込み、かつ傾動用シリンダ5−4を引き込むことにより給湯口5−1を点線で示すように最も後退した位置に移動させて、搬送台車2を安全に走行できる限界距離内に収めることができる。目的とする保持炉15へ到着し、給湯する際には、給湯口5−1と溶湯受ホッパ5−2をスライド用シリンダ5−3を伸ばしてから傾動用シリンダ5−4を突き上げることにより給湯口5−1を保持炉15に合わせ、給湯口5−1と溶湯受ホッパ5−2を実線で示す状態にして取鍋3の出湯管4−4から溶湯を受けて保持炉15へ配湯する。
図5に基づいて、受湯エリアのターンテーブル12とトラバースエリア13と加圧蓋4の着脱用昇降装置16について説明すると、(a)は取鍋3のターンテーブル12及びトラバースエリア13の模式的側面図、(b)は(a)の模式的平面図、(c)は(a)のA矢視及び(b)のエリア13での加圧蓋4の着脱用昇降装置16の模式的側面図である。溶解炉10で溶製された溶湯は前炉11(図示しない)で貯湯し、成分、湯温など調整した後、ターンテーブル12上の溶湯装入部12−0にある加圧蓋4の外れた状態の取鍋3に給湯される。次に、ターンテーブル12を回して脱ガス処理部12−2で脱ガス処理を行い、次いで取鍋3は取鍋保熱部12−3を経由してトラバースエリア13で吊り上げられて除滓部13−1へ移動して降下した後、酸化物が除去される除滓処理が行われ、取鍋3は再度吊り上げられて13−2の位置で降ろされ搬送台車2上に載置される。また、ターンテーブル12には、取鍋予熱部12−1、保熱バーナ12−4を有する取鍋保熱部12−3を設け、それぞれ取鍋3の予熱、保熱を行う。
次いで、溶湯の入った取鍋3が積まれた搬送台車2は、取鍋積込部13−2から加圧蓋着脱装置16へと移動し、この場所で待機していた加圧蓋4をサイクロ減速モータで吊りワイヤを駆動する昇降装置16−1により降下させて取鍋3に装着して密閉することにより溶湯の配湯の為の準備作業が完了する。また、加圧蓋4を外す作業は、取鍋3から加圧蓋4の密閉するロック機構4−7を解除した後、昇降装置16−1で吊り上げて外す。その後、加圧蓋4の待機位置でストークヒータ16−2によりストーク4−3を保熱してストーク4−3が冷却されて破損する事故を防止する。
以上に述べたように、本発明の非鉄金属溶湯の配湯装置1によれば、溶解炉10から溶湯を受湯して複数のダイカスト機14の溶湯保持炉15へ配湯するに際し、無人で遠隔操作により自走する搬送台車2に積載された取鍋3が、装着される加圧蓋4により密閉容器となり、該容器内を圧縮空気で加圧することにより出湯管4−4を経て、即ち、取鍋3を傾倒することなく保持炉15へ溶湯を給湯できる。また、本制御装置(図示しない)によれば、取鍋3の溶湯を溶湯保持炉15へ配湯するに際し、各溶湯保持炉15の保持溶湯量から配湯する保持炉15を選択した後、配湯指令を出して、機側制御盤7により前記自走式搬送台車2の走行を制御すると共に、該搬送台車2上の取鍋3の溶湯を該保持炉15へ配湯する前述の一連の作業を制御できる。
図6に基いて、本発明の非鉄金属溶湯の配湯装置1における制御装置の制御ブロックの概要の一例を説明すると、複数台のダイカスト機14の保持炉15の保持溶湯量が本制御装置に送信され、適正値を切れば、その保持炉15に対して配湯指令が発せられる。その指令は機側制御盤7で受け、自走式搬送台車2は、溶湯が加圧蓋4付き取鍋3に準備されているので、配湯先の保持炉15に向け走行する(1)。
搬送台車2が目的の保持炉15に到着すれば、取鍋3の溶湯を配湯する(2)が、まず、給湯装置5を作動させ、保持炉15に対し給湯準備を行う。次いで、取鍋3へ加圧出湯指令が発せられ、空気溜め6−2から加圧空気が加圧蓋4の加圧管4−9を通して取鍋3内を加圧する(2−a)。ストーク4−3を経由して出湯管4−4より溶湯が給湯装置5の溶湯受ホッパ5−2、給湯口5−1を経由して指定の保持炉15に対して配湯する(2−b)。この際、取鍋3への加圧制御により取鍋受台2−4に備わっているロードセル2−5の測定値から出湯量を目標値に制御できる(2−c)。以上のように、配湯先の保持炉15に対し配湯操作を機側制御装置7により自動で制御できる。
一方、搬送台車2上に溶湯を入れた取鍋3に加圧蓋4を密着させる一連の取鍋3の配湯準備作業も本制御装置で制御できる。前炉11から溶湯を取鍋3に受湯して、ターンテーブル12で溶湯の脱ガス12−2、トラバースエリア13で除滓13−1を行った後、搬送台車2へ取鍋を積載し(3−a)、次いで加圧蓋4を取鍋3に装着して密閉する作業指令(3−b)を出して配湯用溶湯の準備(3)が完了する。以上、述べたように、各種操作のシーケンス制御及び各種操作量のコントロール制御はコンピュータを用いた制御装置で遂行できる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は非鉄金属溶湯の配湯装置の自動化、安定した継続操業、省力化、また、製品品質の向上等に多大の貢献を為すことができる。
アルミニウム、亜鉛等の非鉄金属溶湯の保持炉のみならず、鉄鋼分野でも適用できる。
1:配湯装置
2:自走式搬送台車 2−1:走行車輪 2−2:走行用駆動モータ
2−3:駆動チェーン緊張装置 2−4:取鍋受台 2−5:ロードセル
2−6:軌条 2−7:チャンネル鋼
3:取鍋 3−1:フランジ 3−2:吊り環 3−3:耐火物
4:加圧蓋 4−1:フランジ 4−2:耐火物 4−3:ストーク
4−4:出湯管 4−5:サイクロ減速モータ 4−6:リンク機構
4−7:回転式ロック機構 4−8:Oリング 4−9:加圧管
5:給湯装置 5−1:給湯口 5−2:溶湯受ホッパ
5−3:スライド用シリンダ 5−4:傾動用シリンダ
6:空気動力装置 6−1:空気圧縮機 6−2:空気溜め
7:機側制御装置
8:連結具
10:溶解炉 11:前炉
12:ターンテーブル 12−0:溶湯装入部 12−1:取鍋予熱部 12−2:脱ガス処理部 12−3:取鍋保熱部 12−4:保熱バーナ
13: トラバースエリア 13−1:除滓部 13−2:取鍋積込部
14:ダイカスト機
15:保持炉
16:加圧蓋着脱装置 16−1:昇降装置 16−2:ストークヒータ

Claims (6)

  1. 非鉄金属の溶解炉から溶湯を受湯して溶湯保持炉へ配湯する配湯装置であって、
    レール上を走行する自走式搬送台車と、
    該自走式搬送台車上に、溶湯を収納する上部が開口した取鍋と、
    該取鍋と着脱して密閉する加圧蓋と、
    該加圧蓋と該自走式搬送台車とを接続する連結具と、
    該取鍋を取付け又は取外し可能な取鍋受台と、
    該取鍋内の溶湯を排出する出湯管からの溶湯を前記溶湯保持炉に配湯する給湯装置と、
    空気圧縮機と空気溜めを備えた空気動力装置と、
    前記溶湯保持炉へ配湯する指令に基づいて自走式搬送台車の走行と取鍋の溶湯を前記溶湯保持炉へ配湯する一連の作業を制御する制御装置と、
    を備えた非鉄金属溶湯の配湯装置であって、前記加圧蓋は前記取鍋内の溶湯を排出する出湯管と該溶湯を加圧する空気加圧管と該取鍋と着脱して密閉する密閉機構とを備え、前記取鍋は、前記加圧蓋を外した状態で前記取鍋受台から取外され、受湯エリアにて前記加圧蓋が外れた状態で溶湯を給湯されることを特徴とする非鉄金属溶湯の配湯装置。
  2. 前記取鍋受台はロードセルを備え、
    前記制御装置は、
    前記溶湯保持炉への配湯作業の際、該取鍋を密閉した状態で前記空気動力装置の高圧空気で該取鍋内の溶湯を加圧し、配湯すると共に、
    前記制御装置は溶湯の入った該取鍋の重量を前記ロードセルで検出し、前記高圧空気を調節して配湯量を目標値に制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の非鉄金属溶湯の配湯装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記加圧蓋の取鍋を着脱用の昇降装置により着脱し、
    取外し時には、該加圧蓋の出湯管を保熱装置で保熱する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の非鉄金属溶湯の配湯装置。
  4. 前記連結具は、空気動力装置から前記加圧蓋の空気加圧管に接続するエアホースと、
    前記密閉機構を制御する制御ケーブルを備える
    ことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の非鉄金属溶湯の配湯装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記保持炉の受湯口へ配湯する際、給湯前に該受湯口に対して位置調整する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の非鉄金属溶湯の配湯装置。
  6. 前記溶解炉からの前記受湯エリアにターンテーブルを設け、該ターンテーブル上で前記溶解炉からの受湯と脱ガスを行い、
    前記受湯エリアと前記搬送台車の間にトラバースエリアを設け、該トラバースエリアで除滓処理する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の非鉄金属溶湯の配湯装置。
JP2018123965A 2018-06-29 2018-06-29 非鉄金属溶湯の配湯装置 Active JP6873948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018123965A JP6873948B2 (ja) 2018-06-29 2018-06-29 非鉄金属溶湯の配湯装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018123965A JP6873948B2 (ja) 2018-06-29 2018-06-29 非鉄金属溶湯の配湯装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020001071A JP2020001071A (ja) 2020-01-09
JP6873948B2 true JP6873948B2 (ja) 2021-05-19

Family

ID=69098037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018123965A Active JP6873948B2 (ja) 2018-06-29 2018-06-29 非鉄金属溶湯の配湯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6873948B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3503406B2 (ja) * 1997-03-28 2004-03-08 三菱自動車エンジニアリング株式会社 搬送設備
JP2009056475A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Hokuriku Techno Kk コンビネーション溶解システム
JP5612967B2 (ja) * 2010-08-27 2014-10-22 ダイハツ工業株式会社 出湯量及び配湯量管理システム
JP5807934B2 (ja) * 2014-09-05 2015-11-10 ダイハツ工業株式会社 出湯量及び配湯量管理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020001071A (ja) 2020-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6059011A (en) Low pressure die-casting plant with improved production capacity
FI110851B (fi) Menetelmä ja laite metallin valamiseksi
CN102874611A (zh) 一种智能装卸机系统
JP4908708B2 (ja) ストリップを製造するためのストリップ鋳造機並びにこのストリップ鋳造機を制御するための方法
CN110756777B (zh) 一种泡沫铝生产工艺线及其生产工艺
KR20070070479A (ko) 듀플렉스 진공조를 갖는 진공 탈가스 장치
JP6873948B2 (ja) 非鉄金属溶湯の配湯装置
US20230145288A1 (en) Robotized ladle turret system
JP3343551B2 (ja) 鋳造方法及び鋳造ライン
US12042856B2 (en) Robotized ladle transportation device system with embedded manipulator
CN108640136B (zh) 一种熔融合成刚玉自动化生产系统
GB2189417A (en) Automated line for production of castings
CN111961819B (zh) 一种爆炸焊接钢板热处理成套装置
CN210560662U (zh) 一种用于自动取放高温铁水包包盖的装置
US3589692A (en) Hot scrap charging
KR101663190B1 (ko) 투입장치
JPH10263796A (ja) 溶融金属収納鍋用耐火物交換装置
CN112923726A (zh) 用于冶炼炉的自动加料系统
JP4257555B2 (ja) 真空溶解装置及び方法
GB1586372A (en) Automatic line for casting with coated metal moulds
CN217512844U (zh) 一种屏蔽容器铅浇铸系统
CN216205209U (zh) 汤包溶解系统
CN113739580B (zh) 一种电石出炉工艺
CN217026097U (zh) 一种白银自动化生产线
US20240359916A1 (en) Sow casting automated guided vehicle

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6873948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250