JP6870587B2 - シリコン単結晶の評価方法およびシリコンウェーハの製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、シリコン単結晶の縦断面図であり、欠陥分布とV/Gの関係の一例を模式的に示す。Vはシリコン単結晶の引き上げ速度であり、Gは引き上げ直後におけるシリコン単結晶の成長方向の温度勾配である。温度勾配Gは、CZ炉のホットゾーン構造の熱的特性により、シリコン単結晶の引き上げの進行中において、概ね一定とみなされる。このため、引き上げ速度Vを調整することにより、V/Gを制御することができる。
PV領域とPI領域は、空孔が凝集して形成されるCOP、および格子間シリコンが凝集して形成される転位クラスターといった欠陥が排除された領域であり、Grown−in欠陥の無いあるいは極めて少ない領域(無欠陥領域)である。
PV領域は、空孔型点欠陥が優勢な無欠陥領域である。PV領域は、as−grown状態で酸素析出核を含んでおり、熱処理を施した場合、酸素析出物(BMD)が発生し易い。
PI領域は、格子間シリコン型点欠陥が優勢な無欠陥領域である。PI領域は、as−grown状態でほとんど酸素析出核を含んでおらず、熱処理を施してもBMDが発生し難い。
このため、CZ法によりシリコン単結晶を引き上げる場合、ウェーハの全面をBMDが発生するPV領域にすることが好ましい。
そこで、少なくともウェーハの外縁から5mm内側に入った位置よりも内側の領域全体をPV領域にすれば、デバイスとして使用される領域全体が、BMDが発生するPV領域となる。
BMDの発生状況の評価に際し、例えば、赤外レーザ光線をウェーハの表面から入射し、その散乱光を検出する赤外散乱トモグラフ(LST:Laser Scattering Tomography)法を用いることが考えられるが、所定ピッチごとに赤外レーザ光線をウェーハに照射して、BMDからの散乱光を検出する処理を行うため、発生状況の評価時間を短縮できず、評価の効率化を図れない。
一般的に、シリコン単結晶の評価に用いるサンプルは、直胴部を複数に分割した分割ブロックからそれぞれ切り出されることから、サンプルと同じ分割ブロックあるいは当該分割ブロックを含む直胴部から切り出されたシリコンウェーハ(以下、「同ロットウェーハ」という場合がある)に対して酸素析出熱処理を行うと、ライフタイムはサンプルとほぼ同じになると考えられる。
また、一般的に、ライフタイムの測定は、赤外トモグラフ法でBMDを観察する場合よりも、短時間で行える。
以上のことから、サンプルのライフタイムを評価に用いることで、同ロットウェーハの評価領域全体におけるBMDの発生状況の推定を効率的に行える。
なお、ライフタイムの測定は、例えばマイクロ波光導電減衰法(μ−PCD(Microwave Photo Conductivity Decay)法)を用いて行うことができる。また、サンプルの形状は、ウェーハを当該ウェーハの中心を通る線で切断した半円板状、または、扇形板状であることが好ましい。
前記第1の閾値は、4.0μsecであることが好ましい。
これら第1の熱処理および第2の熱処理の雰囲気は特に限定されないが、酸素雰囲気、窒素雰囲気、不活性ガス雰囲気を採用することができる。
例えば、図1においては、PV領域とPI領域との境界における3つの極小点Q1〜Q3のうち、中央の極小点Q2が両端の極小点Q1,Q3よりも下方に位置している。
V/Gが図1のBに相当する値よりも小さいB1になるようにして、つまり図1における極小点Q1〜Q3よりも上にあるようにして、シリコン単結晶を製造する場合、このシリコン単結晶から得られるシリコンウェーハには、ライフタイムが第2の閾値以下であってPV領域のみから構成される領域P1および領域P2が発生する。領域P1は、直径がD/2以下の円形状となり、領域P2は、内径がD/2以上のリング状になる。つまり、ライフタイムが第2の閾値以下の領域が、第3のパターンで発生する。
また、V/Gが図1における極小点Q2よりも上、かつ、極小点Q1,Q3よりも下になるようにしてシリコン単結晶を製造すると、ライフタイムが第2の閾値以下の領域が、第1のパターン(円形状)で発生する。
また、図示しないが、中央の極小点Q2が両端の極小点Q1,Q3よりも上方に位置している場合において、V/Gが極小点Q2よりも下、かつ、極小点Q1,Q3よりも上になるようにしてシリコン単結晶を製造すると、ライフタイムが第2の閾値以下の領域が、第2のパターン(リング状)で発生する。
本発明によれば、発生パターンが第1,第2,第3のパターンのうちいずれかであることを判断するだけの簡単な方法で、評価領域全体におけるBMDの発生状況を推定できる。
〔実験〕
<サンプル取得工程>
まず、V/Gが図1のAに相当する値とBに相当する値との間に入るように製造条件を制御して、少なくとも1本の第1のシリコン単結晶を、CZ法によって製造した。すなわち、図1のPV領域のみで構成されるように第1のシリコン単結晶を製造した。
また、V/Gが図1のBに相当する値よりも小さくなるように製造条件を制御して、少なくとも1本の第2のシリコン単結晶を製造した。すなわち、図1のPV領域とPI領域の混合領域、PI領域のみで構成されるように第2のシリコン単結晶を製造した。
第1,第2のシリコン単結晶の形状、物性を以下にようにした。
直径:外周研削後に200mmとなる大きさ
ドーパント:P(リン)
抵抗率:1Ω・cm以上4Ω・cm以下
酸素濃度(ASTM F121−1979):7×1017atoms/cm3以上10×1017atoms/cm3以下
窒素濃度:1×1013atoms/cm3以上1×1015atoms/cm3以下
そして、各測定用サンプルに対して、ミラーエッチングを行った。
シリコンウェーハから取得した各測定用サンプルに対して、酸素析出熱処理を行い、BMDを発生させた。
酸素析出処理は、750℃以上900℃以下の酸素雰囲気において3時間以上12時間以下の熱処理を行う第1の熱処理と、前記第1の熱処理が施されたシリコンウェーハに対し900℃以上1000℃以下の酸素雰囲気において6時間以上24時間以下の熱処理を行う第2の熱処理とを含んでいる。本実験では、第1の熱処理を780℃の酸素雰囲気において3時間行い、第2の熱処理を1000℃の酸素雰囲気において16時間行った。
BMD測定用サンプルにおけるBMDの発生状況を、赤外散乱トモグラフィ(レイテックス社製MO−441)を用いて評価した。具体的には、BMD測定用サンプルにおけるウェーハの中心に該当する位置と、外縁に該当する位置とを結ぶ直線上の10点(ウェーハ中心からの距離が0mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、95mmの位置)について、赤外トモグラフ法によってBMDの密度を測定した。
LT測定用サンプルのライフタイムを、μ−PCD法によって測定した。具体的には、LT測定用サンプルの面内を2mmピッチで面状に測定し、各サンプルのライフタイムの平均値を、以下の式(1)を用いて求めた。
ライフタイム平均値=各測定点のライフタイム値の総和/測定点数 … (1)
赤外トモグラフ法により測定した10箇所全てのBMDの密度が、1×106個/cm3以上のBMD測定用サンプルを、ウェーハの全面にBMDが発生した(BMD全面発生(BMD非発生領域なし)の)サンプルとみなした。
一方、10箇所のうち少なくとも1箇所のBMDの密度が、1×106個/cm3未満のBMD測定用サンプルを、ウェーハの全面にBMDが発生していない(BMD非発生領域ありの)サンプルとみなした。
図2に示すように、ライフタイム平均値が4.0μsec以下の場合、全てのサンプルがBMD全面発生のサンプルであった。また、ライフタイム平均値が5.0μsecを超える場合、全てのサンプルがBMD非発生領域ありのサンプルであった。さらに、ライフタイム平均値が4.0μsecを超え、かつ、5.0μsec以下の場合、BMD全面発生のサンプルとBMD非発生領域ありのサンプルとが混在していた。
したがって、LT測定用サンプルにおける複数箇所のライフタイムあるいはライフタイムの平均値に基づいて、同ロットウェーハに対して酸素析出熱処理が施された際に、当該同ロットウェーハの外縁から5mm内側に入った位置よりも内側の評価領域全体におけるBMDの密度が、1×106個/cm3以上か否かを推定できることがわかった。なお、以下において、「酸素析出熱処理後の同ロットウェーハにおける評価領域」を、単に「ウェーハ評価領域」と言う場合がある。
(1)面内のBMD密度
第1の評価で用いたLT測定用サンプルのうち、ライフタイム平均値が、それぞれ2.096μsec,4.411μsec,5.167μsec,7.063μsecのものを、実験例1,2,3,4のサンプルとして選別した。
実験例1〜4のLT測定用サンプルに対応するBMD測定用サンプルの測定位置とBMDの密度との関係は、図3〜6の上から3欄目の折れ線グラフに示すようになっていた。
図3〜6に示すように、ライフタイム平均値が4.0μsec以下の実験例1では、BMD密度が1×106個/cm3未満の領域がなかったが、4.0μsecを超える実験例2〜4では、BMD密度が1×106個/cm3未満の領域があった。
実験例1〜4のサンプルのライフタイムマップを調べた。本実験におけるライフタイムマップとは、LT測定用サンプルの形状に対応する1/4円形の図形における測定箇所に対応する位置に、ライフタイムに対応する色を表示した図である。
実験例1〜4のライフタイムマップは、図3〜6の上から4欄目に示すようになった。なお、図3〜6は、ライフタイムマップを2値化して表示したものであり、本実験で用いた装置により得られたライフタイムマップは、白および黒以外の色も使用していた。
つまり、LT合格領域P11は、シリコンウェーハの直径をDとした場合、直径がDの円形状に対応するパターンで発生していた。
つまり、LT合格領域P21は、シリコンウェーハの中心を中心とした内径がD/2以上かつ外径が(D×9/10)以上のリング状に対応する第2のパターンで発生していた。
つまり、第1のLT合格領域P31は、シリコンウェーハの中心を中心とした内径がD/2以下の円形状に対応する第1のパターンで発生していた。また、第2のLT合格領域P32は、シリコンウェーハの中心を中心とした内径がD/2以上かつ外径が(D×9/10)以上のリング状に対応する第2のパターンで発生していた。
また、実験例1のようにLT合格領域が全面で発生している場合、ウェーハ評価領域全体のBMDの密度が1×106個/cm3以上であると推定できることがわかった。
実験例1〜4のライフタイムの面内ヒストグラムを調べた。面内ヒストグラムとは、LT測定用サンプルにおける所定範囲のライフタイムごとの面積割合を示すグラフである。
実験例1〜4の面内ヒストグラムは、図3〜6の最下欄に示すようになった。
面積割合のピークは、図3に示す実験例1では、ライフタイムが4.0μsec以下のみに存在し、図4,5に示す実験例2,3では、ライフタイムが4.0μsec以下および4.0μsecを超えるところの両方に存在し、図6に示す実験例4では、ライフタイムが4.0μsecを超えるところのみに存在していた。
以上のことから、所定範囲のライフタイムごとの面積割合を示すヒストグラムにおいて、ライフタイムが4.0μsecを超えるところに、面積割合のピークが存在している場合、ウェーハ評価領域の少なくとも一部のBMDの密度が1×106個/cm3未満であると推定できることがわかった。
〔シリコン単結晶の製造方法〕
次に、本発明のシリコン単結晶の製造方法の一実施形態について説明する。
シリコン単結晶の製造方法において、まず、図7に示すように、評価に用いるサンプルを取得する(ステップS1)。
このステップS1の工程では、V/Gが図1のAに相当する値とBに相当する値との間に入るように製造条件を制御して、CZ法によってシリコン単結晶を製造する。
そして、外周研削が行われたシリコン単結晶からウェーハを切り出し、当該ウェーハから1/4円形状のLT測定用サンプルを切り出す。なお、LT測定用サンプルの形状は、特に限定されず、半円形状や1/3円形状など他の形状であってもよいし、切り出したウェーハをそのままLT測定用サンプルとして用いてもよい。
その後、LT測定用サンプルに対して、ミラーエッチングを行う。
酸素析出熱処理の条件は、特に限定されないが、上述の本発明を導くに至った経緯における「熱処理工程」で例示した条件にすることができる。また、酸素析出熱処理は、3つ以上の条件で行ってもよいし、1つのみの条件で行ってもよい。
ライフタイムの測定方法は、特に限定されないが、上述の本発明を導くに至った経緯における「ライフタイムの測定工程」で例示した内容にすることができる。
第1の閾値は、当該第1の閾値以下の場合、ウェーハ評価領域の少なくとも一部におけるBMDの密度が1×106個/cm3未満になる場合がないと推定できるような値にすることができる。第1の閾値は、例えば、上述の本発明を導くに至った経緯における「ライフタイム平均値とBMD発生状況との関係評価」で述べた方法によって求めることができ、図2に示す関係を用いる場合、4.0μsecにすることができる。
第1の閾値は、シリコン単結晶の直径、狙いの抵抗率や酸素濃度あるいは窒素濃度、ドーパント、酸素析出熱処理条件ごとに、異なる値が設定されていることが好ましい。
第2の閾値は、ライフタイムが当該第2の閾値以下の場合、BMDの密度が1×106個/cm3以上であると推定できるような値であり、例えば、上述の本発明を導くに至った経緯における「ライフタイム平均値とBMD発生状況との関係評価」で述べた方法によって求めることができる。
第2の閾値も第1の閾値と同様に、シリコン単結晶の直径、狙いの抵抗率や酸素濃度あるいは窒素濃度、ドーパント、酸素析出熱処理条件ごとに、異なる値が設定されていることが好ましい。また、ライフタイムマップとしては、図3〜6に示すものが例示できる。
一方、ステップS6において、第2の閾値以下の領域が上記いずれかのパターンで発生していないと判断した場合、第2の閾値を超える領域が存在しないため、ウェーハ評価領域全体のBMDの密度が1×106個/cm3以上である(ウェーハ評価領域全体がBMD発生領域である)とみなして(ステップS7)、評価を終了する。以上のステップS2〜S7の処理が、本発明のシリコン単結晶の評価方法に相当する。
一方、実験例1は、ステップS4の処理後、ステップS6においてライフタイムマップが評価され、ウェーハ評価領域全体がBMD発生領域であるとみなされる。
上記実施形態によれば、酸素析出熱処理を施したLT測定用サンプルのライフタイムに基づいて、ウェーハ評価領域全体におけるBMDの発生状況を推定する。このため、赤外トモグラフ法を用いる場合と比べて、推定処理を効率的に行える。
特に、ライフタイム平均値が第1の閾値を超えるか否かを判断するだけの簡単な方法を用いるため、推定処理をより効率的に行える。
ここで、BMDの密度が1×106個/cm3以上の領域のライフタイムのうち、最大値のライフタイムを第2の閾値とした場合、ライフタイムが第2の閾値を超える領域が存在する場合でも、他の領域のライフタイムが小さければ、ライフタイムの平均値が第1の閾値以下となってしまい、評価領域全体におけるBMDの密度が1×106個/cm3以上と推定されることがある。
本実施形態では、発生パターン評価工程を行うことで、評価領域全体におけるBMDの密度が1×106個/cm3以上か否かの推定精度を高めることができる。
また、ライフタイムマップにおけるライフタイムが第2の閾値以下の領域と第2の閾値を超える領域との色を異ならせているため、ライフタイムマップを視認するだけで直感的に推定処理を行える。
また、第2の閾値以下の領域が、第1〜第3のパターンのいずれかで発生しているか否かを判断するだけの簡単な方法で、推定処理を行える。
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更などが可能である。
ライフタイムマップにおける第2の閾値を超える領域の発生パターンに基づいて、ウェーハ評価領域全体のBMDの密度が基準値以上か否かを推定してもよい。
ライフタイムマップは、着色されていなくてもよく、第2の閾値を表す線のみで構成されていてもよい。
BMDの密度とライフタイムとには負の相関があるため、基準値を本実施形態よりも大きくする場合、第1の閾値、第2の閾値を本実施形態の値よりも小さくすることが好ましい。
第2の閾値として、BMDの密度が基準値以上の領域のライフタイムのうち、最大値よりも小さい値を採用してもよい。
ライフタイム平均値やライフタイムマップのうち少なくとも一方と併用して、または、併用せずに、図3〜6に示すようなライフタイムの面内ヒストグラムに基づいて、ウェーハ評価領域全体のBMDの密度が1×106個/cm3以上か否かを推定してもよい。
評価対象のシリコン単結晶の酸素濃度および窒素濃度のうち少なくとも一方は、上述の本発明を導くに至った経緯における「サンプル取得工程」で例示した範囲から外れていてもよい。
Claims (8)
- チョクラルスキー法により、Grown−in欠陥の無いあるいは極めて少ない領域(無欠陥領域)のみで構成されるように製造されたシリコン単結晶から得られるシリコンウェーハにおけるBMDの発生状況を推定するシリコン単結晶の評価方法であって、
前記シリコン単結晶から切り出されたサンプルに対して酸素析出熱処理を行う熱処理工程と、
前記酸素析出熱処理が施されたサンプルの複数箇所におけるライフタイムを測定する測定工程と、
前記複数箇所のライフタイムに基づいて、前記サンプルと同じシリコン単結晶から得られたシリコンウェーハの外縁から5mm内側に入った位置よりも内側の評価領域全体におけるBMDの密度が基準値以上か否かを推定する評価工程とを備え、
前記基準値は、1×106個/cm3以上であることを特徴とするシリコン単結晶の評価方法。 - 請求項1に記載のシリコン単結晶の評価方法において、
前記評価工程は、前記複数箇所のライフタイムの平均値に基づいて、前記評価領域全体におけるBMDの密度が前記基準値以上か否かを推定する平均値評価工程を備えていることを特徴とするシリコン単結晶の評価方法。 - 請求項2に記載のシリコン単結晶の評価方法において、
前記平均値評価工程は、前記ライフタイムの平均値が第1の閾値を超える場合、前記評価領域の少なくとも一部におけるBMDの密度が前記基準値未満であると推定することを特徴とするシリコン単結晶の評価方法。 - 請求項3に記載のシリコン単結晶の評価方法において、
前記酸素析出熱処理は、前記サンプルに対し750℃以上900℃以下の温度で3時間以上12時間以下の熱処理を行う第1の熱処理と、前記第1の熱処理が施されたサンプルに対し900℃以上1000℃以下の温度で6時間以上24時間以下の熱処理を行う第2の熱処理とを含み、
前記第1の閾値は、4.0μsecであることを特徴とするシリコン単結晶の評価方法。 - 請求項4に記載のシリコン単結晶の評価方法において、
前記シリコン単結晶の酸素濃度(ASTM F121−1979)は、7×1017atoms/cm3以上10×1017atoms/cm3以下であり、窒素濃度は、1×1013atoms/cm3以上1×1015atoms/cm3以下であることを特徴とするシリコン単結晶の評価方法。 - 請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の評価方法において、
前記評価工程は、前記平均値評価工程で前記ライフタイムの平均値が前記第1の閾値以下と評価されたサンプルにおける、前記ライフタイムが第2の閾値以下の領域および前記第2の閾値を超える領域のうち少なくとも一方の発生パターンに基づいて、前記評価領域全体におけるBMDの密度が前記基準値以上か否かを推定する発生パターン評価工程を備え、
前記第2の閾値は、前記第1の閾値以下であることを特徴とするシリコン単結晶の評価方法。 - 請求項6に記載のシリコン単結晶の評価方法において、
前記発生パターン評価工程は、前記シリコンウェーハの直径をDとした場合、前記サンプルにおけるライフタイムが前記第2の閾値以下の領域が、
前記シリコンウェーハの中心を中心とした直径がD/2以下の円形状に対応する第1のパターン、または、
前記シリコンウェーハの中心を中心とした内径がD/2以上かつ外径が(D×9/10)以上のリング状に対応する第2のパターン、または、
前記第1のパターンと前記第2のパターンとの両方を含む第3のパターンで発生している場合、前記評価領域の少なくとも一部におけるBMDの密度が前記基準値未満であると推定することを特徴とするシリコン単結晶の評価方法。 - チョクラルスキー法により、Grown−in欠陥の無いあるいは極めて少ない領域(無欠陥領域)のみで構成されるように製造されたシリコン単結晶からサンプルを切り出すサンプル取得工程と、
前記サンプルに基づいて、前記シリコン単結晶から得られるシリコンウェーハにおけるBMDの発生状況を推定する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の評価方法を行う工程とを備えていることを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
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