JP6870118B2 - 滑り振り子支承、およびそのような支承を寸法設定する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主に水平の衝撃からの動的応力から構造物を保護するための滑り振り子支承(sliding pendulum bearing)、ならびにこうした滑り振り子支承を寸法設定する方法に関する。
一般的な滑り振り子支承は、通常、第1の滑りプレート、第2の滑りプレート、およびこれら2つの滑りプレート間で移動可能に配置されたスライダを有し、これら2つの滑りプレートのそれぞれが、湾曲した主滑り面を有し、スライダが、第1の滑りプレートの第1の主滑り面および第2の滑りプレートの第2の主滑り面と面接触している。
こうした滑り振り子支承、およびこうした滑り振り子の対応する寸法設定方法は、原則的には先行技術から十分に知られている。
こうした滑り振り子支承は、特に、住宅または橋など、その最初の固有振動数が通常は約0.5Hz〜2Hzの範囲の構造物を免震するために使用される。特に、湾曲した主滑り面は、DIN EN15129:2010によれば、球状に湾曲していてもよい。最初の固有振動数が0.5Hzより著しく低い場合、この構造物は、振動サイクル持続時間が長いおかげで、地震に起因する地面の振動から十分に保護される。しかし、最初の固有振動数が2Hzよりも高い場合には、建造物の剛性が高いことから、地震は建造物のいかなる大きい変位、および関連する損傷も生じさせることがない。
現在、4つの主なタイプの異なる滑り振り子支承が知られている。これらを図1A〜図1Dに概略的に示し、以下で簡単に説明する。
一方では、「シングル曲面スライダ」タイプ(以下「シングル」と呼ぶ)の滑り振り子支承5を、図1Aに概略的に示し、ここで第1の滑りプレート1は、第1の湾曲した主滑り面10を介してスライダ3と面接触し、第2の滑りプレート2は、第2の湾曲した主滑り面20を介してスライダ3と面接触している。ここに示すシングルの場合には、スライダ3と、滑りプレート1および2の2つの主滑り面10および20との間の摩擦特性を調整することができるように、スライダ3と2つの主滑り面10および20との間に滑り要素4が配置される。
シングル設計の特色は、滑り振り子支承の免震挙動が、本質的に第1の主滑り面10とスライダ3との接触面によって定義されることである。対照的に、その第2の主滑り面20を有する第2の滑りプレート2は、本質的に、第1の主滑り面10にスライダ3が押さえつけられるのを回転によって防止し、それによりスライダ3と、第1の滑りプレート1の第1の主滑り面10とが最適に接触できるようにするために提供される。
ここでシングルが、対応するピーク地動加速度を有する特定の地震向けに設計される場合には、第1の滑りプレート1とスライダ3との接触だけを、対応する荷重条件向けに設計すればよい。
「設計する」という用語は、特に、スライダ3と対応する滑りプレート1との接触面の形状および摩擦挙動を最適化することを指す。これは、たとえば、線形応答スペクトルまたは非線形シミュレーションを用いて行うことができる。この最適化プロセスでは、滑り振り子支承の免震効果と、滑り振り子支承の支承移動のために維持されるべき変位容量との間で、常に妥協点を見いださなくてはならない。つまり、地面の移動から構造物の移動を完全に免震することが望ましいが、これは滑りプレート1の非常に大きい曲率半径でしか達成することができず、しかしこれには、支承のかなり大きい変位容量が必要になり、地震後、構造物はもはや同じ場所にないかもしれない(「中央戻り誤差」を参照)ということになる。しかし、支承移動に可能な変位容量は、所与の設置スペースによって制限され、最小に規定された再中央合わせ容量を保証しなくてはならないことから、免振効果を最大化することはできない。
したがって「設計すること」が意味するものを、たとえば図1Eに示すことができる。
図1Eは、最大絶対構造物加速度の経過を、対応する地震によって引き起こされるピーク地動加速度(PGA)の関数として示す図を示す。ピーク地動加速度について考えられる多数の値のうち、滑り振り子支承の設計には特に2つの値が重要である。一方では、それは、いわゆる設計基準地震(DBE)のピーク地動加速度の値であり、図1Eに示す例では4m/sと仮定される。他方では、それは、いわゆる可能最大地震(MCE)のピーク地動加速度の値であり、図1Eに示す例では6m/sと仮定される。設計基準地震は、目的とする構造物が地震励起から最も良好に免震されるはずの地震に対応している。しかし可能最大地震は、構造物の立地において予想される最大の地震である。可能最大地震のピーク地動加速度の値は、設計基準地震の値より大きく、設計基準地震のピーク地動加速度の値の倍数、たとえば1.5倍として定義されることもある。設計基準地震と可能最大地震のピーク地動加速度値間に、ピーク地動加速度値がある地震については、構造物の損傷が生じるかもしれないが、これらはなお修復することができる。
図1Eに示すように、摩擦はないが、最適粘性減衰のある、以下で最適粘性減衰付き滑り振り子支承と呼ばれる滑り振り子支承の最大絶対構造物加速度(「最適粘性減衰付き振り子」の曲線を参照)は、ピーク地動加速度の関数として線形である。この曲線は、受動的な免震装置をもつ構造物の理想的な免震を反映している。しかし、滑り振り子支承と最適粘性ダンパーの組合せは高価であり、その理由から、実際には摩擦付き滑り振り子支承が使用される。
図1Eは、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の曲線に加えて、摩擦付き滑り振り子支承の最大絶対構造物加速度の例示的な曲線を示す(「摩擦振り子」の曲線を参照)。ここで、従来の構造的支承の免震挙動は、ピーク地動加速度の関数として線形に展開しないことがわかる。したがって、摩擦付き滑り振り子支承が、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の挙動に近づくことは、多数のピーク地動加速度値について不可能である。
したがって、摩擦付き滑り振り子支承を設計または最適化する目的は、ピーク地動加速度の値における最大絶対構造物加速度が、最適粘性減衰付き滑り振り子支承と同様の挙動を示すように、滑り振り子支承の形状および摩擦値を適合させることである。
すでに上述したように、シングルとして設計された滑り振り子支承(図1Aを参照)では、第2の主滑り面20を有する第2の滑りプレート2は、スライダ3が回転するために必要である。スライダが可能な限り円滑に回転できるようにするために、第2の主滑り面20は潤滑され、それによりその摩擦係数は非常に低く(0.4%〜1.5%の範囲にあることが多く)、この摩擦は、第1の主滑り面10の摩擦に含まれてはならない。したがって、シングルとして設計された滑り振り子支承(図1Aを参照)の免震挙動は、第1の主滑り面10の曲率および摩擦によってのみ定義される。
図1Aに示すシングルのさらなる発展形態として、図1Bに示すダブルタイプの滑り振り子支承(以下「ダブル」と呼ぶ)が知られており、英語では「double curved surface slider(ダブル曲面スライダ)」と呼ばれる。
シングルと同様に、ダブルは、第1の主滑り面10を有する第1の滑りプレート1、第2の主滑り面20を有する第2の滑りプレート2、スライダ3、および2つの滑り要素4を有する。
しかしシングルとは対照的に、第2の主滑り面20は、その有効半径および摩擦係数という意味では、第1の主滑り面10と同一である。シングル(図1Aの5)とダブル(図1Bの5)の同一の免震サイクル持続時間を保証するために、ダブルの2つの有効半径の合計は、シングルの有効半径に等しくなるように選択される。ダブルの2つの有効半径および2つの摩擦係数は、通常等しく選択されるので、ダブルの全体的な支承移動は、ダブルの主滑り面10および20にわたって均等に分配される。したがって、ダブルの主滑り面10および20における最大滑り経路は、それぞれシングルの主滑り面10の滑り経路のおおよそ半分の長さであり、ダブルがより小型化される。
図1Bに示すダブル5のさらなる発展形態は、図1Cに示すジョイント付きのダブルであり(以下「ジョイント付きダブル」と呼ぶ)、ここでスライダ3は、ジョイントに対応する2つの部分3aおよび3bで形成される。ジョイント付きダブルは、「連結スライダ付きのダブル曲面スライダ」5と呼ばれる。ジョイントのないダブル(図1B)に類似して、ジョイント付きダブル(図1C)は、第1の主滑り面10を有する第1の滑りプレート1、第2の主滑り面20を有する第2の滑りプレート2、スライダ3、およびいくつかの滑り要素4を有する。
ジョイントのないダブル5とは対照的に、ジョイント付きダブルは、スライダ3を2つのスライダ部分3aおよび3bに分割し、2つのスライダ部分3aおよび3bは、別の滑り要素4aを介して互いに接触している。
シングルの第2の主滑り面20に類似して、この分割は、スライダ3またはスライダ部分3aおよび3bと、第1の主滑り面10および第2の主滑り面20とが最適に接触できるようにする役割を果たす。
その結果、ジョイント付きダブルの免震挙動は、滑りプレート1および2と、対応する滑り部分3aおよび3bとの接触面によって、本質的に定義される。
最後に、図1Dは、いわゆる「トリプル摩擦振り子」5の形のさらに発展した滑り振り子支承(以下「トリプル」と呼ぶ)を示す。
トリプルは、第1の主滑り面10を有する第1の滑りプレート1、第2の主滑り面20を有する第2の滑りプレート2、ならびにスライダ3、および様々な滑り要素4を有する。ジョイント付きダブルと同じく、トリプルのスライダ3も、第1のスライダ部分3aおよび第2のスライダ部分3bを有する。
ジョイント付きダブルとは対照的に、トリプルの2つのスライダ部分3aおよび3bは、互いに直接接触していないが、さらなるスライダ部分3cおよび3d、ならびに対応する滑り要素4aを介して結合される。2つの他のスライダ部分3cおよび3dは、ジョイント付きダブルの連結スライダに類似した連結球面を介して結合される。
トリプルの場合にも、滑り振り子支承の主な免震効果は主滑り面10および20において生じ、それによりそれらの寸法設定は、ジョイント付きダブルの2つの主滑り面10および20の寸法設定に基づく。
図1Eを参照しながらすでに上述したように、上述した知られている滑り振り子支承(シングルおよびジョイントのないダブル)はすべて、ピーク地動加速度に応じて非線形の免震挙動を有する。これは、ジョイント付きダブルの形の先行技術の発展形態によっては吸収することができず、トリプルは、極小から中間のピーク地動加速度の範囲においてほぼ線形の挙動を生成するが、中間から最大のピーク地動加速度の範囲においてはそれを生成しない。
このことは、対応する滑り振り子支承を、特定のピーク地動加速度値について最適化しなくてはならないが、最適化に使用された値に対応しないピーク地動加速度値においては、滑り振り子支承の免震挙動が比較的乏しくなるという問題をもたらす。特に、可能最大地震のピーク地動加速度値について設計基準地震向けに最適化された滑り振り子支承の摩擦係数は、一方では免震効果が相対的に乏しくなり、他方では支承移動が相対的に大きくなり、その結果、支承が大きくなり、したがって高価になる。
その結果、本発明の目的は、動作中に滑り振り子支承によって免震される構造物にかかる負荷が、従来から知られている滑り振り子支承を用いた場合より小さくなる滑り振り子支承、ならびにそのような滑り振り子支承を寸法設定する方法を提供することである。
この目的は、請求項1に記載の滑り振り子支承、および請求項12に記載の寸法設定の方法によって解決される。本発明の有利なさらなる発展形態は、従属請求項2から11、ならびに請求項13から15によってもたらされる。
本発明による滑り振り子支承は、第1の滑りプレートの第1の主滑り面が、第1の荷重条件向けに設計され、第2の滑りプレートの第2の主滑り面が、第2の荷重条件向けに設計され、第1の荷重条件は、第2の荷重条件とは異なることを特徴とする。
ここで「荷重条件」という用語は、特に、対応する地震の特定のピーク地動加速度値を指す。
2つの主滑り面を、その有効半径および摩擦係数に関して、異なる荷重条件向けに設計することによって、可能最大地震のピーク地動加速度値までのすべてのピーク地動加速度に対する滑り振り子支承の免震挙動が、従来技術の滑り振り子支承の場合のように滑り振り子支承全体が1つの特定の荷重条件向けだけに設計された場合に可能であった近似よりも、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の挙動にさらに近似される。これにより、滑り振り子支承の設計基準地震の仮定されたピーク地動加速度値を超えたピーク地動加速度においても、最大支承移動を不相応に増大することなく、かなり改善された免震挙動を得ることが可能になる。
有利には、第1の主滑り面は、多くとも可能最大地震のピーク地動加速度値に対応し、少なくとも設計基準地震のピーク地動加速度値に対応するピーク地動加速度の値を有する第1の荷重条件向けに設計される。これにより、設計基準地震のピーク地動加速度値よりも大きいピーク地動加速度値を有する地震において、滑り振り子支承の著しく良好な免震挙動がもたらされ、これにより、これらのピーク地動加速度値において構造物に与えられる恐れのある損傷が、従来の支承に比べて著しく低減される。とりわけ、これにより、設計基準地震のピーク地動加速度値より高いピーク地動加速度値を有する地震の後に、構造物を修復するときのコストが削減される。
第2の主滑り面は、ピーク地動加速度値が、設計基準地震のピーク地動加速度値以下である第2の荷重条件向けに設計され得る。これにより、設計基準地震のピーク地動加速度値よりも小さいピーク地動加速度値を有する地震に対する滑り振り子支承の免震効果を、従来のシングルまたはダブルに比べて改善することが可能になる。こうして、低いピーク地動加速度値を有する地震による、対応する構造物の応力を軽減することができる。その結果、低いピーク地動加速度値を有する地震によって引き起こされる、構造物の疲労の兆候の発生を、著しく低減し、または回避することさえも可能になる。
2つの主滑り面のうち摩擦係数の低い方、特におよび全体的に、第2の主滑り面の摩擦係数が非常に大きいので、滑り振り子支承の事前定義された最小せん断抵抗が保証されるならば、それも有用である。ここで最小せん断抵抗とは、滑り振り子支承を作動させるには、すなわち、滑り振り子支承の2つの主滑り面のうちの少なくとも1つに沿ってスライダを動かすには、ある一定の最小励起が必要であることを意味する。事前定義された最小のせん断抵抗を保証することによって、構造物のごくわずかな励起であっても、滑り振り子支承の支承移動につながらないので、滑り振り子支承の摩耗も低減される。これは、滑り振り子支承によって免震される構造物が、小さいピーク地動加速度値しか有さない地震には、損傷または過度な疲労を生じることなく耐えるようにすでに設計されている場合に、特に有利である。
実際には、可能最大地震のピーク地動加速度値までのピーク地動加速度の関数として結果的に得られる絶対構造物加速度の曲線が、実質的に線形の経過を有するように、2つの主滑り面は、それらの形状および/または摩擦挙動においてさらに互いに適合される。主滑り面の形状とは、たとえば主滑り面の有効曲率半径を意味し、一方、摩擦挙動は、たとえばそれぞれの主滑り面の摩擦係数によって決定される。ピーク地動加速度の関数として結果的に得られる絶対構造物加速度の曲線が、線形であることによって、滑り振り子支承の免震挙動を、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の免震挙動にさらに近似することが可能になり、それにより、ピーク地動加速度の関数として絶対構造物加速度の曲線が非線形を呈する従来の知られている滑り支承に比べて、免震挙動が改善される。
特に、ピーク地動加速度の関数として結果的に得られる絶対構造的加速度の曲線が、従来の滑り振り子支承の曲線よりも、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の、結果的に得られる絶対構造的加速度の経過により近い経過を有するように、2つの主滑り面の形状および/または摩擦挙動を互いに適合させることができる。これは、可能最大地震のピーク地動加速度値までのピーク地動加速度値については、結果的に得られる絶対構造物加速度の値が、従来から知られている滑り支承の値より平均的に低く、または最適粘性減衰付きの滑り振り子支承の対応する値により近いということによって、特に示される。したがって、滑り振り子支承は、理想的には、関連するピーク地動加速度値の全範囲にわたって、従来の滑り振り子支承よりも、最適粘性減衰付き滑り振り子支承により近く、したがって、従来の滑り振り子支承よりも、免震効果の理想的な経過に近づく。
第2の荷重条件では、すなわち小さいピーク地動加速度の場合には、第2の主滑り面に沿ったスライダの滑り経路が、第1の主滑り面に沿ったスライダの滑り経路よりかなり大きく、またはおおよそ同じであり、第1の荷重条件では、すなわち大きいピーク地動加速度から最大のピーク地動加速度までの場合には、第1の主滑り面に沿ったスライダの滑り経路が、第2の主滑り面に沿った経路より大きく、または小さくなるように、2つの主滑り面の形状および/または摩擦挙動が互いに適合されるならば、それも有利である。この設計によって、2つの主滑り面の効果を互いに分離することが可能になる。また、これにより、たとえば滑り振り子支承全体の変位容量、したがってその寸法を低減することが可能になり、それにより、本発明による支承の最大限の免震効果がいく分か低減されるが、それでもなお、従来のシングルまたはダブルの場合よりも良好な免震効果につながる。2つの主滑り面の効果を明確に分離し、支承の変位容量を最小に抑えるために、1つの主滑り面において制限リングを使用することができる。この制限リングが、支承の総変位容量を制限しないことを明確に言及すべきである。
第1の主滑り面が第1の有効曲率半径Reff,1を有し、第2の主滑り面が第2の有効曲率半径Reff,2を有し、Reff,1とReff,2の合計が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承の有効曲率半径の少なくとも1.4倍であるならば、有利である。
好ましくは、Reff,1とReff,2の合計が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承の有効曲率半径の1.4〜2.0倍の範囲にある。
また、Reff,1とReff,2の合計が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承の有効曲率半径の2倍より大きいことも好ましい。ここで、滑り振り子支承の変位容量が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承の変位容量、またはダブルタイプの2つの同一の湾曲した主滑り面を有する滑り振り子支承の変位容量より大きくならず、その有効曲率半径が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承、または2つの同一の湾曲した主滑り面を有する滑り振り子支承(シングルまたはダブルのタイプ)によって保護される構造物の、秒単位の所望の免震サイクル持続時間TISOの二乗のおおよそ0.2485倍であることが、好ましい。
好ましくは、第1の主滑り面が第1の有効曲率半径Reff,1を有し、第2の主滑り面(20)が第2の有効曲率半径Reff,2を有し、Reff,1およびReff,2がそれぞれ、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承の有効曲率半径の少なくとも0.7倍である。
さらに好ましくは、Reff,1とReff,2はそれぞれ、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承の有効曲率半径の0.7倍より大きい。
第1の主滑り面が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承とおおよそ同じ大きさの第1の有効曲率半径Reff,1を有し、第2の主滑り面が、第1の有効曲率半径Reff,1の0.75〜2倍の範囲、特に0.90〜1.5倍の範囲にあり、特に好ましくは第1の有効曲率半径Reff,1に等しい第2の有効曲率半径Reff,2を有するならば、特に有利である。この構成は、シングルから始めて、第2の主滑り面の曲率半径を調節することによって容易に達成できるが、ジョイントのない対応するダブルの構成とは異なっており、それは、すでに上述したようにダブルでは、2つの主滑り面の有効曲率半径の合計が、シングルの第1の主滑り面の有効曲率半径にちょうど対応し、第1の主滑り面の曲率半径は、すでにシングルの第1の主滑り面の有効曲率半径に対応しないからである。たとえば2つの同一の滑りプレートを使用することができるので、本発明による滑り支承の強度、したがって結果的に得られる形状および製造に関する設計は、かなり簡略化され、これにより、滑り支承の強度の設計中のみならず、その製造中においても、かなりのコストが削減される。
メートル単位の第1の主滑り面の第1の有効曲率半径Reff,1が、滑り振り子支承によって保護される構造物の、秒単位の所望の免震サイクル持続時間TISOの二乗の約0.25倍に対応するならば、これも道理にかなう。免震サイクル持続時間TISOは、滑り振り子支承のある構造物の発振サイクルである。第1の主滑り面の第1の有効曲率半径Reff,1をこのように寸法設定することによって、第1の主滑り面が、設計基準地震よりも大きいピーク地動加速度向けになることから、構造物の特に有利な免震効果がもたらされる。
第1の主滑り面は、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承とおおよそ同じ大きさの、スライダとの摩擦の第1の摩擦係数μを有し、第2の主滑り面は、潤滑摩擦の範囲にある、特に0.2%〜2.0%、好ましくは0.4%〜1.5%、特に好ましくは0.6%〜1.25%の間の値を有する、スライダとの摩擦の第2の摩擦係数μを有することが道理にかなう。この有利な設計によって、第2の主滑り面は、特に小さい振幅しか有さない地面の衝撃が生じた場合に、滑り振り子支承の良好な免震特徴を確保できるようになる。
また、有利には、第1の主滑り面は、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承とおおよそ同じ大きさの、スライダとの摩擦の第1の摩擦係数μを有し、第2の主滑り面は、μよりも低く、第2の主滑り面が潤滑された場合には約0.2%〜1.7%の範囲にあり、第2の主滑り面が潤滑されていない場合には約2%〜3.5%の範囲にある第2の摩擦係数μを有する。これにより、最小のせん断抵抗が確保される。
有利には、第2の主滑り面が、第2の主滑り面におけるスライダの変位容量を制限するための制限手段を有する。制限手段が、特に環状の当接部として設計される。第2の主滑り面または第2の滑りプレートにこうした制限手段を設けることによって、第2の主滑り面におけるスライダの変位容量を超えたたわみ振幅に対する第1の主滑り面の効果を、第2の主滑り面の効果から分離することが可能になる。これにより、滑り支承の構造的寸法を、制限手段が設けられなかった場合よりも小さくすることができるように、特に地震励起の力が大きい場合に第2の主滑り面におけるスライダの変位容量を制限することが可能になる。
第2の主滑り面におけるスライダの変位容量Dが、実質的に、第1の主滑り面におけるスライダの変位容量D以下であるように、制限手段が設計されるならば、特に有利である。したがって、対応する滑り振り子支承の寸法は、第1の主滑り面におけるスライダの変位容量によって本質的に決定され、それにより、滑り振り子支承の寸法を、対応するシングルと同様に設計することができる。
さらに、第2の主滑り面におけるスライダの変位容量Dが、第1の主滑り面におけるスライダの変位容量Dの0.8倍、および好ましくは0.5倍に制限されるならば、特に好ましい。第2の主滑り面におけるスライダの移動容量をこのようにさらに制限することによって、第1の主滑り面における支承移動と第2の主滑り面における支承移動の合計から得られる支承の過度な総移動を回避することが可能になり、したがって設置スペースおよび製造コストを削減することができる。
第2の主滑り面におけるスライダの変位容量D2は、好ましくは第1の主滑り面におけるスライダの値Dの1.0倍〜0.25倍の範囲、好ましくは1.0倍〜0.7倍の範囲にある。
最後に、第2の主滑り面におけるスライダの変位容量が、第1の主滑り面におけるスライダの変位容量の少なくとも0.1倍、および特に少なくとも0.2倍であるならば、道理にかなう。第2の主滑り面におけるスライダの変位容量に対するこの最小要件によって、第2の主滑り面は、少なくともある範囲のたわみにわたってその効果を発揮でき、したがって、滑り振り子支承全体の免震挙動に十分な影響を与えることもできるようになる。
最後に、滑り振り子支承の総変位容量が、1つの主滑り面しか有さない滑り振り子支承の移動容量の寸法に本質的に制限されるように、この制限手段が設計されることが好ましい。さらに、滑り振り子支承の総変位容量が、1つの主滑り面しか有さない滑り振り子支承の変位容量、または(ダブルのように)2つの同一の湾曲した形状の主滑り面を有する滑り振り子支承の変位容量と、せいぜい同じ大きさ、および好ましくはそれより小さくなるように、この制限手段が設計されることが好ましい。これにより、形成される最終的な滑り振り子支承が、対応するシングルより大きくなることはなく、したがって、これを使用して、たとえば既存のシングルタイプの滑り振り子支承を、さらなる構造的な調整を加えることなく容易に交換することができるようになる。
意図的に、スライダは2つのスライダ部分を有し、それらは、湾曲した滑り面を介して互いに面接触している。第1のスライダ部分は第1の主滑り面に接触しており、一方、第2のスライダ部分は第2の主滑り面に接触している。スライダを2つのスライダ部分にこのように小分けし、補助的な滑り面を提供することによって、スライダの対応する滑り面が、2つの主滑り面の動きとは無関係に2つの主滑り面と接触し、したがって、2つの主滑り面に沿った動きを切り離すことができるようになる。スライダ部分とともに、スライダはこうして、2つの滑り面または滑りプレート上の滑り経路を好ましくは切り離すことができるジョイントになる。この滑り振り子支承の特に好ましい実施形態は、2つの主滑り面において、異なる滑り経路、異なる摩擦係数、および異なる有効半径を有する。
スライダの補助的な滑り面の摩擦特性は、2つのスライダ部分間の第3の摩擦係数μが可能な限り小さくなるようなものであり、これが好ましくは第1の摩擦係数μよりも実質的に小さく、特に、(μの潤滑摩擦の高い方の値である)おおよそ2.0%より小さい値、好ましくは1.5%より小さい値、特に好ましくは0.6%〜1.25%の範囲の値を有するならば、特に有利である。スライダの補助的な滑り面の摩擦係数をこのように特別に選択することによって、補助的な滑り面が、滑り振り子支承の免震挙動に影響を与えることなく、滑り振り子支承の必要な回転を提供することができるようになる。
最後に、滑り振り子支承が、最大で30%、特に最大で20%、特に好ましくは最大で10%の中央戻り誤差を有するように、滑り振り子支承の主滑り面の曲率半径および摩擦特性が設定されるならば、賢明である。これにより、滑り振り子支承が前に作動された後でも、滑り振り子支承の免震効果が、滑り振り子支承の免震特性と同様の免震特性を呈することができるようになる。これにより、滑り振り子支承は、数回の作動にわたってほぼ同様の免震効果を有することができるようになり、滑り振り子支承の前の作動が、許容可能なレベルを超えて滑り振り子支承の免震挙動に悪影響を及ぼさないようにすることができる。
対応する滑り振り子支承を寸法設定する、本発明による方法は、第1の滑りプレートの第1の主滑り面が、第1の荷重条件向けに設計され、第2の滑りプレートの第2の主滑り面が、第1の荷重条件とは異なる第2の荷重条件向けに設計されることを特徴とする。結果的に得られる滑り振り子支承は、設計基準地震のピーク地動加速度値のみならず、このピーク地動加速度値を超えるピーク地動加速度値についても、その免震挙動が改善されるという、従来の滑り振り子支承に勝る利点を有する。
有利には、スライダが、湾曲した補助的な滑り面を介して互いに面接触している2つのスライダ部分を有し、第1のスライダ部分が第1の主滑り面に接触し、第2のスライダ部分が第2の主滑り面に接触している。このように形成されたこのジョイントは、好ましくは、2つの滑り面または滑りプレートにおける滑り経路を切り離すことができる。この寸法設定方法の特に好ましい実施形態は、2つの主滑り面において、異なる滑り経路、異なる摩擦係数、および異なる有効半径を有する滑り振り子支承をもたらす。
第1の主滑り面が、多くとも可能最大地震のピーク地動加速度値に対応し、少なくとも設計基準地震のピーク地動加速度値に対応するピーク地動加速度の値を有する荷重条件向けに設計されることが有利である。これにより、設計基準地震と可能最大地震の対応する値の間にあるピーク地動加速度値を有する地震の場合でも、対応して設計された滑り振り子支承が、改善された免震挙動を呈し、したがって、想定される構造物に対してこうした地震によって生じる負荷を、大幅に抑制することができるようになる。
第2の主滑り面を、設計基準地震のピーク地動加速度値以下のピーク地動加速度の値を有する第2の荷重条件向けに設計することが、道理にかなう。これにより、とりわけ、小さいピーク地動加速度値しか有さない地震が繰り返されることによって引き起こされる、最終的には特に疲労現象の形で生じる損傷を抑制することができるようになる。
さらに、2つの主滑り面のうちの一方の少なくとも低い方の摩擦係数、特に、第2の主滑り面の摩擦係数を、滑り振り子支承の事前定義された最小せん断抵抗が確保されるように選択することができる。これにより、弱い地震の場合に滑り振り子支承の作動を回避し、したがって、滑り振り子支承の過度な摩耗を回避することができるようになる。すでに上述したように、対応する構造物が、そうした弱い地震には大きな損傷なく耐えるようにすでに設計されており、滑り振り子支承が、著しく大きい励起を有する地震から保護することを主に意図している場合には、このことは特に有利であると思われる。またこれにより、滑り振り子支承のメンテナンスコストを著しく低減することができる。
さらに、ピーク地動加速度の関数として結果的に得られる絶対構造物加速度の曲線が、可能最大地震のピーク地動加速度値までは実質的に線形の経過を有するように、2つの主滑り面の形状および/または摩擦挙動が適合されるならば、道理にかなう。ピーク地動加速度と比較して結果的に得られる絶対構造物加速度の線形の経過は、最適粘性減衰付き滑り振り子支承のピーク地動加速度の関数として結果的に得られる絶対構造物加速度の経過、したがって理想的な経過に近づく。したがって、設計された滑り振り子支承の挙動を、一方では容易に推定することができ、他方では、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の理想的な経過に合わせて最適化することができる。
ピーク地動加速度の関数として結果的に得られる絶対構造的加速度の曲線が、従来の滑り振り子支承の曲線よりも、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の、結果的に得られる絶対構造的加速度の曲線により近い曲線を示すように、2つの主滑り面の形状および/または摩擦挙動を互いに適合させることが有利である。このように寸法設定された滑り振り子支承は、その免震挙動が、従来の知られている支承よりも、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の理想的な免震挙動により近くなり、したがって関連するピーク地動加速度にわたって特に全体的に改善された免震挙動を呈する。
さらに、第2の荷重条件では、すなわち、ピーク地動加速度値が小さい場合には、第2の主滑り面に沿ったスライダの滑り経路が、第1の主滑り面に沿ったスライダの滑り経路よりかなり大きい、またはおおよそそれと同じであり、第1の荷重条件では、すなわちピーク地動加速度値が大きい場合には、第1の主滑り面に沿ったスライダの滑り経路が、第2の主滑り面に沿ったスライダの滑り経路より大きく、または小さくなるように、2つの主滑り面の形状および/または摩擦挙動が適合されるならば、道理にかなっている。したがってすでに上に示したように、滑り振り子支承の全体的な免震挙動をより良好に適合させ、また滑り振り子支承の必要設置スペースを縮小するために、第1の主滑り面の免震効果を、特に地震励起の力が大きい場合に、第2の主滑り面の効果から切り離すことができる。
有利には、寸法設定方法の第1のステップにおいて、滑り振り子支承(5)が1つの単一の主滑り面しか有さないという仮定の下で、第1の主滑り面(10)について第1の有効曲率半径Reff,1および第1の摩擦値μが決定され、第2の主滑り面(20)について第2の有効曲率半径Reff,2が選択され、この第2の有効曲率半径Reff,2が、第1の主滑り面(10)の曲率半径の0.75〜2倍の範囲、好ましくは0.75〜1.5倍の範囲で選択され、第2の主滑り面(20)について第2の摩擦係数μが選択され、この第2の摩擦係数μが、(潤滑摩擦の領域では)0.2%〜2.0%、好ましくは0.4%〜1.5%、およびさらに好ましくは0.6%〜1.25%の間で選択され、または、事前定義された最小せん断抵抗を確保するために、第1の有効摩擦係数μ以下である。第2の摩擦係数μは、第1の摩擦係数μのせいぜい0.75倍の大きさであり、または第1の摩擦係数μ以下であればよく、それにより、事前定義された最小のせん断抵抗が確保される。これにより、設計基準地震のピーク地動加速度値よりも小さいピーク地動加速度値においても、従来の滑り振り子支承に比べて改善された免震挙動を呈する滑り振り子支承を得ることが可能になる。
好ましくは、第2の主滑り面について、第1の有効曲率半径Reff,1に実質的に等しい第2の有効曲率半径Reff,2が選択される。
好ましくは、1つの湾曲した主滑り面しか有さない仮定される滑り振り子支承の有効曲率半径の少なくとも0.7倍が、Reff,1およびReff,2について選択される。
好ましくは、Reff,1とReff,2はそれぞれ、1つの湾曲した主滑り面しか有さない仮定される滑り振り子支承の有効曲率半径の0.7倍よりも大きくなるように選択される。
好ましくは、第2の主滑り面について第2の摩擦係数μが選択され、この摩擦係数μは、潤滑された第2の主滑り面の場合には0.2%〜2.0%、好ましくは0.4%〜1.5%、およびさらに好ましくは0.6%〜1.25%の間にあり、潤滑されていない第2の主滑り面の場合には、事前定義された最小せん断抵抗が確保されるように適用され、摩擦係数μは、摩擦係数μよりも小さい。
これに加えて、滑り振り子支承を有する構造物の非線形の動的シミュレーションを用いて寸法設定方法の第2のステップでは、両方の主滑り面を考慮して、少なくとも1つのピーク地動加速度値についてであるが、特に非常に小さい値から可能最大地震のピーク地動加速度値までのすべての予想されるピーク地動加速度値について、ピーク地動加速度の経過に可能な限り比例した、最大絶対構造物加速度および/または最大支承移動の挙動が、主滑り面を互いに適合させる前よりも小さい値で得られるように、第1の主滑り面の摩擦特性と、第2の主滑り面の形状特性を互いに適合させることができる。したがって、設計手順の第1のステップから得られた滑り振り子支承の免震挙動を、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の最適な挙動に合わせてさらに調整することができる。
好ましくは寸法設定方法において以下の規則が認められる:μは、μよりも小さく、DはD以下である。
第1の有効曲率半径Reff,1および第2の摩擦係数μが、設計手順の第2のステップ中に一定に保たれるならば、特に有利である。これにより、一方では、調節可能なパラメータを制限することによって、2つの主滑り面を互いに適合させるのを容易にすることができ、他方では、滑り振り子支承を完全に再設計しなくてもよくなり、したがって最初に特定した条件をもはや満たさない。
寸法設定方法の第3のステップでは、第2のステップで最適であると判定された滑り振り子支承の第1の主滑り面におけるスライダの必要最大変位容量Dが、滑り振り子支承の設計向けに判定および特定される。最後に、このステップによって、第1の主滑り面に対する滑り振り子支承の必要設置スペースが制限され、これは、設計された滑り振り子支承の寸法設定を確認し、必要に応じてそれを調整するのに有利である。
第2の摩擦係数μのための設計手順の第2のステップにおいて、潤滑摩擦に典型的な値、特に0.2%〜2%の間の値、好ましくは0.2%〜1.7%の間の値、好ましくは0.4%〜1.5%の間の値、および特に好ましくは0.5%〜1.0%の間の値が仮定されるならば、これも有利である。この仕様によって、特に低いピーク地動加速度を有する小さい地震の場合に、対応する滑り振り子支承が十分な免震を保証できるようになる。これは、とりわけ、弱いが頻繁に生じる地震の刺激により引き起こされる疲労または損傷から、建物を保護する役割を果たす。
有利には、寸法設定方法の第4のステップにおいて、第2の主滑り面におけるスライダの第2の変位容量Dが、第1の主滑り面におけるスライダの第1の変位容量Dの値以下の値に設定される。これにより、第1の主滑り面の寸法によって滑り振り子支承の寸法を制限することが可能になり、したがって、利用可能な設置スペースを効率的に利用できるようになる。
最後に、寸法設定方法の第1のステップにおいて、第1の有効曲率半径Reff,1、および第1の摩擦係数μが、DIN EN15129:2010に応じて線形応答スペクトルを使用して判定されるならば、有利である。他方で、この判定手順がすでに知られ、十分に試験されているという利点があり、このことは、新しい判定手順を開発する必要がないことを意味する。さらに、これにより設計された滑り振り子支承と、この規格により設計された他の滑り振り子支承との比較性が、少なくとも部分的に確保される。
以下では、本発明の有利な実施形態を、図面を使用しながら説明する。
主なタイプの異なる滑り振り子支承の一つである。
本発明による滑り振り子支承の第1の有利な実施形態に対応した滑り振り子支承の設計の概略図である。 本発明による滑り振り子支承の第2の有利な実施形態に対応した滑り振り子支承の設計の概略図である。 すでに知られている比較可能な支承(「摩擦振り子」および「最適粘性減衰付き振り子」の曲線を参照)と比較して、構造物に生じる最大絶対加速度の経過を、寸法設定方法の第1の実施形態により設計された滑り振り子支承のピーク地動加速度(PGA)の関数として示す概略図である(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)。 すでに知られている比較可能な支承(「摩擦振り子」および「最適粘性減衰付き振り子」の曲線を参照)と比較して、最大水平支承力(「支承力の最大値」)の経過を、寸法設定方法の第1の実施形態により設計された滑り振り子支承のピーク地動加速度(PGA)の関数として示す概略図である(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)。 すでに知られている比較可能な支承(「摩擦振り子」および「最適粘性減衰付き振り子」の曲線を参照)と比較して、最大総支承変位の経過を、寸法設定方法の第1の実施形態により設計された滑り振り子支承のピーク地動加速度(PGA)の関数として示す概略図である(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)。 すでに知られている比較可能な支承(「摩擦振り子」および「最適粘性減衰付き振り子」の曲線を参照)と比較して、残余総支承変位の経過を、寸法設定方法の第1の実施形態により寸法設定された滑り振り子支承のピーク地動加速度(PGA)の関数として示す概略図である(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)。 すでに知られている比較可能な支承(「摩擦振り子」の曲線を参照)と比較して、構造物に生じる最大絶対加速度(「絶対加速度の最大値」)の経過を、寸法設定方法の第2の実施形態により設計された滑り振り子支承のピーク地動加速度(PGA)の関数として示す概略図である(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)。 すでに知られている比較可能な支承(「摩擦振り子」の曲線を参照)と比較して、最大水平支承力(「支承力の最大値」)の経過を、寸法設定方法の第2の実施形態により設計された滑り振り子支承のピーク地動加速度(PGA)の関数として示す概略図である(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)。 すでに知られている比較可能な支承(「摩擦振り子」の曲線を参照)と比較して、発生する最大支承変位(「総支承変位の最大値」)の経過を、寸法設定方法の第2の実施形態により寸法設定された滑り振り子支承のピーク地動加速度(PGA)の関数として示す概略図である(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)。 すでに知られている比較可能な支承(「摩擦振り子」の曲線を参照)と比較して、再中央合わせ誤差(「残余総支承変位」)の経過を、寸法設定方法の第2の実施形態により寸法設定された滑り振り子支承のピーク地動加速度(PGA)の関数として示す概略図である(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)。
図2および図3は、本発明の特に有利な実施形態に対応する滑り振り子支承5の概略的な構造を示す。図1Cを参照しながら上述したジョイント付きダブルと同様に、示される滑り振り子支承5は、第1の主滑り面10を有する第1の滑りプレート1、第2の主滑り面20を有する第2の滑りプレート2、2つのスライダ部分3aおよび3bに分割されたスライダ3、ならびに様々な滑り要素4および4aを備える。第1のスライダ部分3aは、滑り要素4を介して第1の滑りプレート1の第1の主滑り面10に面接触しており、一方、第2のスライダ部分3bは、別の滑り要素4を介して第2の滑りプレート2の第2の主滑り面20に面接触している。2つのスライダ部分3aおよび3bは、滑り要素4aを介して互いに面接触している。図3に示す設計例と図2に示す設計例の唯一の違いは、図3に示す滑り振り子支承5が、第2の滑りプレート2に制限手段6を有することであり、この制限手段6は、第2の主滑り面20のスライダ3の変位容量を制限し、ここでは特に制限リングとして設計される。
この点で、制限手段6は、ある一定の荷重条件には特に有利であるが、本発明による滑り振り子支承の形成には必ずしも必要でないことを、明らかにしておくべきである。また、制限手段6は、2つの主滑り面のうちの一方において最大移動を最大値に制限するので、支承の総変位容量を制限するものではないことも、明らかにしておかなくてはならない。
すでに上述したように、その主滑り面10と20の有効曲率半径の合計は、ジョイント付きダブルタイプの滑り振り子支承の第1の主滑り面10の有効曲率半径に対応する。さらに、ヒンジ付きダブルの2つの主滑り面10および20の摩擦係数は、互いに同一である。これは、ジョイント付きダブルの主滑り面10と20の両方が構造的に同一であり、したがって、主滑り面10と20の両方が同じ荷重条件向けに設計されていることを意味する。これは、滑り振り子支承に生じる支承移動を、2つの主滑り面10と20の間で均等に分割する役割を果たし、その結果、水平の設置スペースがシングルに必要とされるスペースのおおよそ半分になる。
対照的に、図2および図3に示す滑り振り子支承5は、2つの異なる荷重条件向けに設計された主滑り面10および20を有する。これは、ジョイント付きダブルとは対照的に、少なくともそれらの曲率半径および/またはそれらの摩擦係数の観点から、2つの主滑り面10と20が互いに異なっていることを意味する。
図2および図3に示す例示的な実施形態では、第1の主滑り面10の曲率半径および摩擦係数は、本質的に、対応するシングル5の第1の主滑り面10の曲率半径および摩擦係数に対応する。したがって、それぞれの第1の主滑り面の曲率半径は、対応するジョイント付きダブルの曲率半径のほぼ2倍の大きさである。さらに、示される有利な例示的実施形態の形5のそれぞれ第2の主滑り面20は、第1の主滑り面10の有効曲率半径に本質的に対応する有効曲率半径を有し、したがって、対応するジョイント付きダブルの第2の主滑り面20の曲率半径の2倍の大きさである。それぞれの第2の主滑り面20の摩擦係数も、それぞれの第1の主滑り面10の摩擦係数よりかなり小さく、潤滑摩擦の範囲内、すなわち、0.2%〜2%の範囲内にあり、ここではたとえば1.0%である。
その結果、図2および図3に示す滑り振り子支承5は、特にそれぞれの第1の主滑り面10およびそれぞれの第2の主滑り面20の曲率半径の値に関して、ならびにそれぞれの第2の主滑り面20の摩擦係数に関して、先行技術から知られている対応するジョイント付きダブルとは異なる。
それぞれの第1の主滑り面10は、設計基準地震のピーク地動加速度値向けに設計されるが、それぞれの第2の主滑り面20は、設計基準地震のピーク地動加速度値よりも低いピーク地動加速度値向けに設計される。
図2および図3に概略的に示す滑り振り子支承5のうちの1つがここで励起された場合、最初にスライダ3が、それぞれの第1の滑りプレート1に対するその位置を本質的に維持しながら、それぞれの第2の主滑り面20に沿って第2の滑りプレート2上を(たとえば左側に)移動することになる。
主滑り面20に制限手段6を有する滑り振り子支承5を用いると、おおよそ以下のことが起こる(図3を参照):スライダ3が制限手段6に到達するとすぐに、スライダは、滑りプレート2に沿ってこの方向(すなわち左側)にはそれ以上移動できなくなり、それにより、十分な励起強度がある場合には、スライダ3の移動は、この時点で第1の滑りプレート1の第1の主滑り面10に沿って、励起の反転点に到達するまで行われる。励起の反転点に到達し、励起が反対方向に反転するとすぐに、スライダ3は最初に滑りプレート2の第2の主滑り面20に沿って(右側に)、他方の側の制限手段6まで移動する。スライダ3が再び制限手段6に到達するとすぐに、その移動を第2の滑りプレート2に対して行うことはもはやできなくなる。その時点から、第1の滑りプレート1の第1の主滑り面10に沿ったスライダ3の移動によって、残りの励起が阻止される。さらなる励起が生じなくなるまでこの動きが繰り返され、有利には、スライダは、2つの滑りプレート2および1のそれぞれの中央に、または可能な限りその近くに再び整合する。
主滑り面20に制限手段を有していない滑り振り子支承5を用いると、おおよそ以下のことが起こる(図2を参照):第2の主滑り面20の摩擦力が、第1の主滑り面10のデッドフォースに等しくなるとすぐに、スライダは同じく第2の主滑り面20に対して動き、これは、第2の主滑り面20の摩擦力と、主滑り面20の湾曲から傾斜により駆動される力の合計である。この運動状態は、2つの主滑り面10および20の有効半径および摩擦係数の設計に応じて、制限リングを有する滑り振り子支承5でも生じることがある。この場合、スライダは、後の時点で主滑り面20の制限手段に到達するだけである。制限手段を有する滑り振り子支承5と、制限手段を有していない滑り振り子支承5との主な違いは、前者では、可能最大地震における最大支承移動が、後者よりもいく分か小さくなり、前者の免震は後者の免震よりわずかに劣ることであるが、それでもなお、従来の滑り振り子支承タイプのシングルまたはダブルの免震よりはるかに良好である。
2つの滑りプレートのうちの主に1つに制限される、本発明による支承の支承移動とは対照的に、従来のジョイント付きダブルは、生じるあらゆる支承移動を、2つの主滑り面10および20全体にわたって均一に分配する。これは、起こり得る地震の生じ得るピーク地動加速度のほとんどに対して、乏しい免震挙動をもたらす。異なる荷重条件向けに主滑り面10および20を設計することによって、対応する滑り振り子支承5が、ピーク地動加速度値に対してのみ設計されるのではなく、大きい範囲の生じ得るピーク地動加速度値に対して設計されるようになり、したがって、最適粘性減衰付き滑り振り子支承により近い、結果的に、大きい範囲の生じ得るピーク地動加速度値にわたってより良好な、全体的な免震挙動を呈する。
以下では、対応する滑り振り子支承の寸法設定方法の2つの例が提示され、その結果得られる滑り振り子支承を、シングルタイプの対応する従来の滑り振り子支承と比較する。
まず、対応するシングルの設計に基づき、滑り振り子支承のパラメータの設計が行われる。第1の主滑り面の曲率半径Reff,1は、式
eff,1=g×(TISO/2π)
により、目的の免震サイクル持続時間TISOから計算される。
これから得られる半径は、対応するシングルの第1の主滑り面の半径に対応する。
次いで、仮定される設計基準地震のピーク地動加速度値向けのシングルを仮定して、最小絶対構造物加速度への最適化による動的シミュレーションを用いて、半径Reff,1を有する第1の主滑り面の摩擦係数μが決定される。あるいは、第1の主滑り面の摩擦係数μは、応答スペクトルの線形法を使用して決定することもできる。ここで、第2の主滑り面の半径Reff,2は、第1の主滑り面の半径Reff,1に等しく選択され、第2の主滑り面の摩擦係数μは、潤滑摩擦に典型的な値で設定される。さらに、2つの主滑り面におけるスライダの最大移動容量が、可能最大地震について計算される。
これらのステップは、滑り振り子支承のパラメータのおおまかな設計を提供し、本発明によりここに説明する設計方法の2つの例に対して同じである。
滑り振り子支承の主滑り面のこの第1の設計には、シングルタイプの滑り振り子支承の対応する値が使用される。
ここに示す例では、設計基準地震のピーク地動加速度値が4m/sであり、可能最大地震のピーク地動加速度値が6m/s、すなわち設計基準地震のピーク地動加速度値の150%であると仮定する。さらに、3.5秒の免震サイクル持続時間が維持される。第1の主滑り面10の摩擦係数μを、ピーク地動加速度における4m/sの最小絶対構造物加速度に合わせて最適化することによって、本例では摩擦係数3.0%がもたらされる。可能最大地震のピーク地動加速度値についてのシングルタイプの移動容量から、第1の主滑り面10に必要な移動容量d=0.3mを推定することができる。
最初に滑り振り子支承をおおまかに設計した後に、滑り振り子支承がある一定の境界条件を満たすように、目的とする主滑り面を互いに適合させなくてはならない。第1の例については、最小絶対構造物加速度でほぼ線形の免震挙動を達成することが目的である。
第1の設計から始まり、最初に、第2の有効曲率半径Reff,2が第1の有効曲率半径Reff,1に等しく設定され、第2の摩擦係数μが、0.2%〜2%の範囲の潤滑摩擦の値、この例では0.75%に設定される。
この第1の設計の後、第1の主滑り面の摩擦係数μ、第2の主滑り面の有効半径Reff,2、および第2の主滑り面におけるスライダの移動容量Dを、少なくとも平均で最小限の絶対構造物加速度が達成され、免震挙動が可能な限り線形になるまで、関連するピークボード加速度値の全範囲にわたって変化させる。最終的には、第1の主滑り面におけるスライダの必要な移動容量Dが決定され、これは特に可能最大地震のピーク地動加速度値から得られる。
本例では、この最適化は、第1の主滑り面の摩擦係数μが3.5%であり、2つの主滑り面の2つの曲率半径Reff,1およびReff,2が同一で、対応するシングルの曲率半径に対応し、第2の主滑り面の摩擦係数μが0.85%であり、第2の主滑り面におけるスライダの必要な移動容量Dが0.130mであることを示す。第2の主滑り面におけるスライダの移動容量の制限は、滑り振り子支承に設けられる制限手段によって構造的に達成される。
最終的に図4A〜図4Dは、上述した設計方法により設計された滑り振り子支承の挙動が、対応するシングル、および対応する最適粘性減衰付き滑り振り子支承の挙動と比較されている図を示す。
図4Aは、絶対構造物加速度をピーク地動加速度(PGA)の関数として示す。対応する曲線を互いに比較すると、上述した設計方法により得られた滑り振り子支承(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)は、ピーク地動加速度の関数として、絶対構造物加速度のほぼ線形の曲線を有することがわかる。さらに、絶対構造的加速度の対応する値は、対応するシングルタイプの滑り振り子支承(「摩擦振り子」の曲線を参照)のそれぞれの値よりも明らかに低い。さらに、この実施形態により設計された滑り振り子支承の絶対構造物加速度について得られた値は、平均で、対応するシングルのそれぞれの値よりも、最適粘性減衰付き滑り振り子支承の値(「最適粘性減衰付き振り子」の曲線を参照)にはるかに近いことがわかる。結果的に、本発明の実施形態により寸法設定された滑り振り子支承は、対応するシングルよりも良好な免震挙動を有し、それにより、本発明により寸法設定された滑り振り子支承によって、構造物の応力をより良好に抑えることができる。
図4Bは、ピーク地動加速度の関数として、対応する支承に生じる最大水平支承力を示す。対応する曲線は、図3Aに示す対応する曲線と非常に類似しており、それにより、図3Aに関して上で得た所見を、本質的に最大水平支承力にも当てはめることができる。
図4Cの図は、最大支承移動を、対応する支承のピーク支承加速度値の関数として示す。本発明により設計された支承の、可能最大地震に起因する最大支承移動は、シングルまたはダブルのタイプの従来の滑り振り子支承の値よりもかなり小さいことがわかる。
図4Dは、上述した支承の中央戻り誤差をピーク地動加速度の関数として示す。図から、対応して設計された滑り振り子支承については、特に3m/sのピーク地動加速度値について10%よりもわずかに大きい中央戻り誤差が生じていることがわかる。したがって、このピーク地動加速度値については、本発明の本実施形態により寸法設定された滑り振り子支承の中央戻り誤差は、対応するシングルまたは最適粘性減衰付き滑り振り子支承よりも高い。しかし、中央戻り誤差は、50%の限界を超えておらず、さらにこの限界値よりはるかに低い。この増大した中央戻り誤差は、最大絶対構造物加速度、最大支承力、および最大支承移動に関して、本実施形態により設計された滑り振り子支承の上述した最適化された挙動によって十分補われ、また限界値50%よりもはるかに低いものであり、このことは、この比較的重要でない劣化がここでは快く許容されることを意味する。
本発明による寸法設定方法の第2の設計例については、低負荷ではいかなる支承移動も得ず、より高いピーク地動加速度値を有する負荷では、最小絶対構造的加速度を有するおおよそ線形の挙動を得ることが目的である。
シングルタイプの対応する滑り振り子支承向けに得られた値に基づく上述した滑り振り子支承の第1の設計から始まり、第2の有効曲率半径Reff,2は、第1の有効曲率半径Reff,1に等しく設定され、支承にかかる垂直な負荷の、必要な最小せん断抵抗3%を保証するために、第2の摩擦係数μは、値3.0%に設定される(単位gの絶対加速度3%と同一である)。
2つの主滑り面の特性を調整する過程では、次いで、2つの摩擦係数μおよびμ、第2の主滑り面の曲率半径Reff,2、ならびに第2の主滑り面におけるスライダの移動容量が境界条件下で設計され、その境界条件は、滑り振り子支承がある一定の励起まではトリガされないこと、および滑り振り子支承が、絶対構造物加速度のおおよそ線形の挙動を、ピーク地動加速度の関数として生成することである。この最適化は、滑り振り子支承を有する構造物の動的シミュレーションによっても行われる。
この事例では、最適化の結果によって、第1の主滑り面の摩擦係数μおよび第2の主滑り面の摩擦係数μが3.0%でなくてはならず、第1の主滑り面および第2の主滑り面の有効半径Reff,1とReff,2が両方とも、対応するシングルの有効半径に等しいことが示される。第2の主滑り面におけるスライダの移動容量の制限は不要である。
図4A〜図4Dに類似して、図5A〜図5Dは、最大絶対構造物加速度、最大支承力、最大支承移動、および中央戻り誤差を、ピーク地動加速度の関数として示す。
図5Aおよび図5Bの図からわかるように、第2の実施形態により寸法設定された滑り振り子支承の、最大絶対構造物加速度ならびに最大支承力の値(「マウラー適応振り子」の曲線を参照)は、シングルタイプの対応する滑り振り子支承(「摩擦振り子」の曲線を参照)よりも著しく低い。これは、第2の実施形態により設計された滑り振り子支承の免震挙動が、対応するシングルに比べて改善されていることを意味する。
図5Cの図は、第2の設計例により寸法設定された滑り振り子支承の、小さいピーク地動加速度値についての最大発生支承移動は、対応するシングルの最大支承移動と本質的に同一であるが、特にピーク地動加速度の値が高くなるにつれて、かなり低い最大支承移動が達成されることを示している。支承移動が小さいことによって、対応する滑り振り子支承のための設置スペースを小さくすることが可能になり、したがって、材料コストが低いことから滑り振り子の製造コストが低減されることに加えて、アクセス可能な設置スペースをさらに効率的に利用することもできるようになる。
図5Dの図は、最大絶対構造物加速度および最大発生支承力を改善することが、中央戻り誤差の増大につながることを示している。しかし、すべての関連するピーク地動加速度値について発生する中央戻り誤差は、明らかに50%の限界より低く、シングルタイプの対応する滑り振り子支承の値をわずかに上回るだけである。しかし、このわずかに増大した中央戻り誤差は、最大絶対構造物加速度および発生する最大支承力に関して滑り振り子支承の免震挙動を改善することによって、十分補われる。
当然ながら、2つの主滑り面を調整および最適化するための他の仕様も可能であり、それにより、結果として得られる滑り振り子支承を、従来の滑り振り子支承よりもかなり良好な多数の異なる要件に適応させ、製造コストの低下、必要な接地スペースの縮小、およびメンテナンスコストの低下など、多くの利点を実現することが可能になる。
これにより、滑り振り子支承自体の設計と、対応する寸法設定方法の両方に、多数の調整および最適化の可能性がもたらされる。
1 第1の滑りプレート、 2 第2の滑りプレート、 3 スライダ、 3a、3b、3c、3d スライダ部分、 4、4a、4b 滑り要素、 5 滑り振り子支承、 10 第1の主滑り面、 20 第2の主滑り面。

Claims (13)

  1. 主に水平の地震励起からの動的応力から構造物を保護するための滑り振り子支承(5)であって、第1の滑りプレート(1)、第2の滑りプレート(2)、および両方の滑りプレート間で移動可能に配置されたスライダ(3)を有し、前記2つの滑りプレートのそれぞれが、湾曲した主滑り面(10、20)を有し、前記スライダ(3)が、前記第1の滑りプレート(1)の第1の主滑り面(10)および前記第2の滑りプレート(2)の第2の主滑り面(20)と面接触している、滑り振り子支承(5)において、
    前記第1の主滑り面(10)が第1の荷重条件向けに設計され、前記第2の主滑り面(20)が、前記第1の荷重条件とは異なる第2の荷重条件向けに設計され、前記第1および前記第2の荷重条件が、対応する地震の特定のピーク地動加速度値(PGA値)を表し、
    前記第1の荷重条件を表すPGA値が、多くとも可能最大地震(MCE)のPGA値に対応し、少なくとも設計基準地震(DBE)のPGA値に対応し、
    前記第2の荷重条件を表すPGA値が、前記設計基準地震(DBE)のPGA値以下である、
    ことを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  2. 請求項1に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    前記第1の主滑り面が第1の有効曲率半径Reff,1を有し、前記第2の主滑り面が第2の有効曲率半径Reff,2を有し、Reff,1とReff,2の合計が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承の有効曲率半径の少なくとも1.4倍であることを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  3. 請求項1または2に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    前記第1の主滑り面(10)が第1の有効曲率半径Reff,1を有し、前記第2の主滑り面(20)が第2の有効曲率半径Reff,2を有し、Reff,1およびReff,2がそれぞれ、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承の有効曲率半径の少なくとも0.7倍であることを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    前記第1の主滑り面(10)が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承とおおよそ同じ大きさの第1の有効曲率半径Reff,1を有し、前記第2の主滑り面(20)が、前記第1の有効曲率半径Reff,1の0.75〜2倍の範囲、特に0.90〜1.5倍の範囲にあり、特に好ましくは前記第1の有効曲率半径Reff,1に等しい第2の有効曲率半径Reff,2を有することを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    メートル単位の前記第1の主滑り面(10)の第1の有効曲率半径Reff,1が、滑り振り子支承(5)により保護される前記構造物の、秒単位の所望の免震サイクル持続時間TISOの二乗のおおよそ0.25倍に対応することを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    前記第1の主滑り面(10)が、1つの湾曲した主滑り面しか有さない滑り振り子支承(5)とおおよそ同じ大きさの、前記スライダ(3)との摩擦の第1の摩擦係数μを有し、前記第2の主滑り面(20)が、μよりも低く、前記第2の主滑り面(20)が潤滑された場合には約0.2%〜1.7%の範囲にあり、前記第2の主滑り面(20)が潤滑されていない場合には約2%〜3.5%の範囲にある第2の摩擦係数μを有することを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    前記第2の主滑り面(20)が、前記第2の主滑り面(20)における前記スライダ(3)の変位容量を制限するための制限手段(6)を有し、前記制限手段(6)が、特に環状の当接部として設計される、ことを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  8. 請求項に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    前記第2の主滑り面(20)における前記スライダ(3)の変位容量Dが、実質的に、前記第1の主滑り面(10)における前記スライダ(3)の変位容量D以下であるように、前記制限手段(6)が形成されることを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  9. 請求項1からのいずれか1項に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    前記スライダ(3)が、湾曲した補助的な滑り面を介して互いに面接触している2つのスライダ部分(3a、3b)を有し、前記第1のスライダ部分(3a)が前記第1の主滑り面(10)に接触し、前記第2のスライダ部分(3b)が前記第2の主滑り面(20)に接触していることを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  10. 請求項に記載の滑り振り子支承(5)であって、
    前記滑り振り子支承(5)が、前記2つの主滑り面において、異なる滑り経路、異なる摩擦係数、および異なる有効半径の中の少なくとも1つを有することを特徴とする、滑り振り子支承(5)。
  11. 主に水平の地震励起からの動的応力から構造物を保護するための滑り振り子支承(5)を寸法設定する方法であって、前記滑り振り子支承(5)が、少なくとも第1の滑りプレート(1)、第2の滑りプレート(2)、および両方の滑りプレート(1、2)間で移動可能に配置されたスライダ(3)を有し、前記2つの滑りプレート(1、2)のそれぞれが、湾曲した主滑り面(10、20)を有し、前記スライダ(3)が、前記第1の滑りプレート(1)の第1の主滑り面(10)および前記第2の滑りプレート(2)の第2の主滑り面(20)と面接触している、方法において、
    前記第1の主滑り面(10)が第1の荷重条件向けに設計され、前記第2の主滑り面(20)が、前記第1の荷重条件とは異なる第2の荷重条件向けに設計され、前記第1および前記第2の荷重条件が、対応する地震の特定のピーク地動加速度値(PGA値)を表し、
    前記第1の荷重条件を表すPGA値が、多くとも可能最大地震(MCE)のPGA値に対応し、少なくとも設計基準地震(DBE)のPGA値に対応し、
    前記第2の荷重条件を表すPGA値が、前記設計基準地震(DBE)のPGA値以下である、
    ことを特徴とする、方法。
  12. 請求項1に記載の寸法設定する方法であって、
    前記スライダ(3)が、湾曲した補助的な滑り面を介して互いに面接触している2つのスライダ部分(3a、3b)を有し、前記第1のスライダ部分(3a)が前記第1の主滑り面(10)に接触し、前記第2のスライダ部分(3b)が前記第2の主滑り面(20)に接触していることを特徴とする、方法。
  13. 請求項1または1に記載の寸法設定する方法であって、
    第1のステップにおいて、前記滑り振り子支承(5)が1つの単一の主滑り面しか有さないという仮定の下で、前記第1の主滑り面(10)について第1の有効曲率半径Reff,1および第1の摩擦係数μが決定され、前記第2の主滑り面(20)について第2の有効曲率半径Reff,2が選択され、前記第2の有効曲率半径Reff,2が、前記第1の主滑り面(10)の有効曲率半径の0.75〜2倍の範囲、好ましくは0.75〜1.5倍の範囲で選択され、前記第2の主滑り面(20)について第2の摩擦係数μが選択され、前記第2の摩擦係数μが、0.2%〜2.0%、好ましくは0.4%〜1.5%、およびさらに好ましくは0.6%〜1.25%の間で選択され、または、事前定義された最小せん断抵抗を確保するために、前記第1の有効摩擦係数μ以下であることを特徴とする、方法。
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