JP6869647B2 - 合成皮革 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シート等の形成に好適な合成皮革に関する。
従来、合成皮革は、天然皮革の代替品として、あるいは、天然皮革以上に良好な物性を備えた皮革素材として、広く用いられている。特に、車両用シート材として用いられる合成皮革は、天然皮革調の触感や風合いを得るために、一般に、繊維質の基布(例えば、不織布、織物、編物等)の上に、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等を含む樹脂層を備えるものである。
特許文献1には、ポリウレタン表皮層表面に、シリコーンオイル及び/又は編成シリコーンオイルを含有し、且つ、ポリオール成分中にシリコーンジオールを含むポリウレタンにて形成した表面処理層を有することを特徴とする合成皮革が開示されている。
また、特許文献2には、少なくとも1つのテキスタイルバッキング層と、可塑化ポリ塩化ビニルでできた少なくとも1つの発泡層と、可塑化ポリ塩化ビニルでできた少なくとも1つの外側層と、外側層上に少なくとも1つの外向きラッカー層とを含む多層シート状構造であって、外側層中のポリ塩化ビニル含量の少なくとも50重量%が、懸濁重合プロセス(SPVC)により生成しておいたポリ塩化ビニルをベースとし、外側層の組成が、水酸化カルシウム安定剤、および/または1〜3重量%のカルシウムと1〜2重量%の亜鉛とを含むCa/Zn安定剤を含むことを特徴とする多層シート状構造が開示されている。
特開平2−277891号 特表2013−518191号
従来、公知の合成皮革を用いて得られた車両用シートでは、着座及び退座の繰り返しによる耐摩耗性が十分でないことがあった。また、車両用シートを製造する際に用いる合成皮革に皺がある場合は、予め、スチーム処理等により皺を伸ばした状態で用いるが、復元に時間を要し、車両用シートの円滑な製造を困難なものとしていた。更に、例えば、−45℃以下の低温環境下では、衝撃により破壊されることがあった。
本発明の課題は、耐摩耗性に優れ、皺が発生しにくく、折り目や皺が形成されても、容易に復元される合成皮革を提供することである。また、他の課題は、−45℃以下の寒冷地等において衝撃を受けても破壊されにくい、即ち、耐寒性に優れる、合成皮革を提供することである。
本発明は、以下に示される。
1.基布層の1面側に、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含む発泡樹脂層と、ポリウレタンを含む樹脂層とを、順次、備える積層体からなり、
上記発泡樹脂層における上記可塑剤の含有割合は、上記塩化ビニル樹脂100質量部に対して35〜72質量部であることを特徴とする合成皮革。
2.上記発泡樹脂層における上記可塑剤の含有割合が、上記塩化ビニル樹脂100質量部に対して48〜70質量部である上記項1又は2に記載の合成皮革。
3.上記合成皮革の厚さに対する、上記発泡樹脂層及び上記樹脂層の合計厚さの割合が、35%以上である上記項1又は2に記載の合成皮革。
4.厚さが0.7〜1.8mmである上記項1乃至3のいずれか一項に記載の合成皮革。
5.車両用シート材として用いられる上記項1乃至4のいずれか一項に記載の合成皮革。
本発明の合成皮革は、樹脂層側表面に対する耐摩耗性に優れ、皺が発生しにくく、折り目や皺が形成されても、容易に復元される。また、上記発泡樹脂層における上記可塑剤の含有割合が、上記塩化ビニル樹脂100質量部に対して48〜70質量部である場合には、−45℃以下の寒冷地等において衝撃を受けても破壊されにくく、耐寒性に優れる。
従って、本発明の合成皮革は、特に、人体又は物体と接触する用途に好適であり、耐久性に優れた加工製品を与える。
本発明の合成皮革の断面構造の1例を示す概略図である。 塩化ビニル樹脂100質量部に対する可塑剤の含有割合でみた合成皮革の耐磨耗性の結果を示すグラフである。 合成皮革の厚さに対する、発泡樹脂層及び樹脂層の合計厚さの割合でみた仕上がり性(皺の発生のしやすさ)の結果を示すグラフである。 実施例1で得られた合成皮革(L1)を折り曲げて広げた直後の折り目部分を示す画像である。 実施例1で得られた合成皮革(L1)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを1回行った直後の折り目部分を示す画像である。 実施例1で得られた合成皮革(L1)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを2回行った直後の折り目部分を示す画像である。 比較例2及び3の合成皮革の断面構造を示す概略図である。 比較例2で得られた合成皮革(L21)を折り曲げて広げた直後の折り目部分を示す画像である。 比較例2で得られた合成皮革(L21)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを1回行った直後の折り目部分を示す画像である。 比較例2で得られた合成皮革(L21)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを2回行った直後の折り目部分を示す画像である。 比較例2で得られた合成皮革(L21)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを3回行った直後の折り目部分を示す画像である。 比較例2で得られた合成皮革(L21)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを4回行った直後の折り目部分を示す画像である。 比較例3で得られた合成皮革(L22)を折り曲げて広げた直後の折り目部分を示す画像である。 比較例3で得られた合成皮革(L22)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを1回行った直後の折り目部分を示す画像である。 比較例3で得られた合成皮革(L22)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを2回行った直後の折り目部分を示す画像である。 比較例3で得られた合成皮革(L22)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを3回行った直後の折り目部分を示す画像である。 比較例3で得られた合成皮革(L22)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを4回行った直後の折り目部分を示す画像である。
本発明は、図1に示すように、基布層12の1面側に、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含む発泡樹脂層14と、ポリウレタンを含む樹脂層16とを、順次、備える積層体からなる合成皮革10である。本発明においては、必要に応じて、基布層12と発泡樹脂層14との間、又は、発泡樹脂層14と樹脂層16との間に、それぞれ、接着層を備えることができる。
本発明の合成皮革10の厚さは、用途により、適宜、選択されるが、通常、700〜1,800μmである。
上記基布層12を構成する材料は、特に限定されず、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール等の合成繊維;綿、麻等の天然繊維;レーヨン、スフ、アセテート等の再生繊維等が挙げられる。これらの繊維は、単独で含まれてよいし、2種以上の混紡繊維として含まれてもよい。上記基布層12の形態は、特に限定されず、織物、編物及び不織布のいずれでもよい。また、上記基布層12の構造は、単層構造であってよいし、複層構造であってもよい。
本発明において、上記基布層12は、合成皮革の加工性、その加工品の強度等の観点から、合成繊維を含む編物の形態を有することが好ましい。
上記基布層12の厚さは、合成皮革の加工性、その加工品の強度、伸縮性等の観点から、好ましくは300〜1,000μm、より好ましくは400〜600μmである。
上記発泡樹脂層14は、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含むセル壁により構成される層である。本発明においては、合成皮革に折り目や皺が形成されても、容易に復元されることから、独立気泡による層であることが好ましい。
また、セル壁により形成される発泡セルの内部には、通常、製造時に用いた発泡剤の分解ガス又は揮発ガスが含まれる。上記発泡セルの大きさは、特に限定されないが、上記発泡樹脂層14においては、サイズは不均一ではあるものの、微細な発泡セルを備える。
上記塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルに由来する構造単位を含むものであれば、特に限定されない。具体例としては、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・エチレン共重合体、塩化ビニル・プロピレン共重合体、塩化ビニル・スチレン共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン・酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル・アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル・マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル・メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。上記発泡樹脂層14に含まれる塩化ビニル樹脂は、1種のみであってよいし、2種以上であってもよい。
上記可塑剤は、特に限定されない。具体例としては、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリテート系可塑剤、直鎖状二塩基酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、グリコールエステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤等が挙げられる。上記発泡樹脂層14に含まれる可塑剤は、1種のみであってよいし、2種以上であってもよい。
上記フタル酸エステル系可塑剤としては、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ビス−2−エチルヘキシルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、オクチルベンジルフタレート、ノニルベンジルフタレート、ジメチルシクロヘキシルフタレート等が挙げられる。
上記トリメリテート系可塑剤としては、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、ジ−n−オクチル−n−デシルトリメリレート等が挙げられる。
上記直鎖状二塩基酸エステル系可塑剤としては、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−n−オクチルアジペート、ジ−n−デシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジ−n−オクチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジ−n−オクチルセバケート等が挙げられる。
上記クエン酸エステル系可塑剤としては、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート、プロペニルトリブチルシトレート等が挙げられる。
上記ポリエステル系可塑剤としては、ポリ(プロピレングリコール、アジピン酸)エステル、ポリ(ブタンジオール、アジピン酸)エステル、ポリ(エチレングリコール、アジピン酸)エステル、ポリ(1,6−ヘキサンジオール、ブタンジオール、アジピン酸)エステル、ポリ(ブタンジオール、エチレングリコール、アジピン酸)エステル、ポリ(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、アジピン酸)エステル等が挙げられる。
上記グリコールエステル系可塑剤としては、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート等が挙げられる。
上記リン酸エステル系可塑剤としては、トリブチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリキシリルホスフェート、ブチルジキシレニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロエチルホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロロプロピル)ホスフェート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)−2,3−ジクロロプロピルホスフェート、ビス(クロロプロピル)モノオクチルホスフェート等が挙げられる。
上記スルホン酸エステル系可塑剤としては、デカンスルホン酸フェニルエステル、ウンデカンスルホン酸フェニルエステル、ドデカンスルホン酸フェニルエステル、トリデカンスルホン酸フェニルエステル、テトラデカンスルホン酸フェニルエステル、ペンタデカンスルホン酸フェニルエステル、ペンタデカンスルホン酸クレジルエステル、ヘキサデカンスルホン酸フェニルエステル、ヘプタデカンスルホン酸フェニルエステル、オクタデカンスルホン酸フェニルエステル、ノナデカンスルホン酸フェニルエステル、イコサンデシルスルホン酸フェニルエステル等が挙げられる。
上記エポキシ系可塑剤としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化綿実油、液状エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記可塑剤としては、フタル酸エステル系可塑剤が好ましい。
本発明において、上記発泡樹脂層14に含まれる可塑剤の含有割合は、合成皮革の樹脂層16側表面に対する耐摩耗性に優れ、皺が発生しにくく、折り目や皺が形成されても、容易に復元されることから、塩化ビニル樹脂の含有量を100質量部とした場合に35〜72質量部であり、好ましくは38〜71質量部、より好ましくは40〜70質量部である。
尚、可塑剤の含有割合が48〜70質量部、好ましくは52〜68質量部である場合には、合成皮革が、−45℃以下の寒冷地等において衝撃を受けても破壊されにくく、耐寒性に優れる。
上記発泡樹脂層14のセル壁は、更に、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、着色剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、天然油、合成油等を含んでもよい。
上記基布層12及び発泡樹脂層14の接合形態は、特に限定されない。接着剤により接合されていることが好ましい。この接着剤は、特に限定されないが、好ましくはポリウレタン系接着剤であり、例えば、ポリカーボネート系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン及びこれらの変性物等が挙げられる。
上記樹脂層16は、ポリウレタンを含有する中実体の樹脂層であり、合成皮革の樹脂層16側表面に対する耐摩耗性の観点から、好ましくは架橋構造を有するポリウレタンを含有する樹脂層である。上記樹脂層16は、単層型及び複層型のいずれでもよい。複層型の場合の最表層は、保護層等として作用することができる。
架橋構造を有するポリウレタンは、脂肪族系ポリウレタン及び芳香族系ポリウレタンのいずれでもよい。また、これらのポリウレタンは、自己架橋によるものであってよいし、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物等の架橋剤によるものであってもよい。
上記樹脂層16が複層型の場合、1のポリウレタンと、他のポリウレタンは同一であってよいし、異なってもよい。
上記樹脂層16は、ポリウレタン以外に、着色剤、滑剤等を含有することができる。着色剤としては、カーボンブラック、二酸化チタン等の顔料;パール粒子、アルミ粉等の金属粉等が挙げられる。また、滑剤としては、シリコーン化合物等が挙げられる。
上記樹脂層16は、合成皮革10の断面方向に対し、全体として同一厚さであってよいし、凹凸等により部分的に厚さを異なるものとし、合成皮革10の加飾効果を有するものであってもよい。
上記発泡樹脂層14及び樹脂層16の接合形態は、特に限定されない。接着剤により接合されていてよいし、樹脂層16を構成するポリウレタンの作用により、直接、接合されていてもよい。
図1で表される本発明の合成皮革10において、合成皮革10の厚さLに対する、発泡樹脂層14及び樹脂層16の合計厚さxの割合は、合成皮革10の樹脂層16側表面に対する耐摩耗性に優れ、皺が発生しにくく、折り目や皺が形成されても、容易に復元されることから、好ましくは35%以上、より好ましくは35〜70%、更に好ましくは40〜65%である。
本発明の合成皮革を製造する方法は、特に限定されない。例えば、基布と、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含む発泡樹脂シートと、ポリウレタンを含む樹脂シートとを、必要に応じて、接着剤を用いて接合する方法、基布を除く各層を、原料組成物を用いて、順次、積層形成する方法等とすることができる。本発明においては、後者の方法が好ましい。
以下、特に好ましい方法である、基布、各原料組成物及び離型紙を用いる製造方法について、説明する。この製造方法は、例えば、エンボス等の加工がされていてもよい離型紙の表面に、ポリウレタン形成用組成物を塗布する工程、得られた塗膜を熱処理し、ポリウレタン樹脂組成物からなる皮膜を形成し、第1積層シートを作製する工程、得られた第1積層シートのポリウレタン樹脂組成物皮膜の表面に、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有する発泡用組成物を塗布する工程、得られた塗膜を熱処理し、塩化ビニル樹脂発泡層を形成し、第2積層シートを作製する工程、第2積層シートの塩化ビニル樹脂発泡層と、基布とを接合する工程、及び、得られた積層物から離型紙を剥離し、第3積層シートを作製する工程を、順次、備える方法である。合成皮革10の樹脂層16が単層型である場合には、上記第3積層シートを、本発明の合成皮革とすることができる。一方、合成皮革10の樹脂層16を複層型とする場合には、更に、第3積層シートのポリウレタン樹脂組成物皮膜の表面に、ポリウレタン形成用組成物を塗布する工程と、得られた塗膜を熱処理し、ポリウレタン樹脂組成物からなる皮膜を形成する工程とを備える製造方法とすることができる。
離型紙に塗布されるポリウレタン形成用組成物は、1液型及び2液型のいずれでもよい。
1液型の場合、ポリエステル系芳香族イソシアネートウレタン、ポリエーテル系芳香族イソシアネートウレタン、ポリカーボネート系芳香族ウレタン、ポリエステル系脂肪族イソシアネートウレタン、ポリエーテル系脂肪族ウレタン、ポリカーボネート系脂肪族イソシアネートウレタン等を用いることができ、更に、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物等の架橋剤、シランカップリング剤、有機溶剤等を含有することができる。
また、2液型の場合、例えば、ポリオールを含む第1液と、ポリイソシアネートを含む第2液とからなるものとすることができる。第1液及び第2液のいずれか一方又は両方は、シランカップリング剤、有機溶剤等を含有することができる。
第1液に含まれるポリオールは、ヒドロキシ基を2個以上有するものであれば、特に限定されず、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール等を、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタエリスリトール等の多価アルコールから選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ポリオキシテトラメチレンオキサイド等から選ばれる少なくとも1種を付加させて得られるポリオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、その他の低分子ポリオール等から選ばれる少なくとも1種と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、その他の低分子脂肪族カルボン酸やオリゴマー酸等から選ばれる少なくとも1種との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトン等の開環重合体が挙げられる。
その他のポリオールとしては、ポリマーポリオール、ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の低分子ポリオールが挙げられる。
また、第2液に含まれるポリイソシアネートは、イソシアネート基を2個以上有するものであれば、特に制限されず、例えば、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、ω,ω′−ジイソシアナト−1,4−ジエチルベンゼン、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン(TMP)及びトリレンジイソシアネート(TDI)のアダクト体、TMP及び4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(HMDI)のアダクト体、TMP及びHDIのアダクト体、TMP及びIPDIのアダクト体、HMDIの三量体等の、低分子量のポリイソシアネート;、ポリオールと低分子量のポリイソシアネートとを、ヒドロキシ基に対してイソシアネート基が過剰となるように反応させることにより得られた反応生成物であるウレタンプレポリマー等を、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ポリウレタン形成用組成物を離型紙に塗布する方法は、特に限定されず、従来、公知のブレードコート法、ロールコート法、ダイコート法等を適用することができる。上記ポリウレタン形成用組成物は、熱処理後の皮膜の厚さが20〜60μmの範囲となるように塗布される。そして、得られた塗膜は、オーブン等の加熱装置を用いて、熱処理され、ポリウレタン樹脂組成物からなる皮膜が形成され、第1積層シートが作製される。
その後、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有する発泡用組成物を第1積層シートのポリウレタン樹脂組成物皮膜の表面に塗布する。この発泡用組成物は、更に発泡剤を含有し、必要に応じて、分散媒を含有する組成物であることが好ましい。
塩化ビニル樹脂は、粒子状であることが好ましい。可塑剤は、液状化合物であることが好ましい。
また、発泡剤は、好ましくは熱分解型発泡剤である。この熱分解型発泡剤は、無機化合物及び有機化合物のいずれでもよく、これらを組み合わせて用いてもよい。
無機発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、カルシウムアジド等が挙げられる。また、有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸バリウム、N,N′−ジニトロペンタメチレンテトラミン、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド等が挙げられる。
上記発泡用組成物に含まれる発泡剤の含有量は、塩化ビニル樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部である。
上記発泡用組成物は、必要に応じて、発泡助剤を更に含んでもよい。この発泡助剤としては、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、酢酸亜鉛等の金属酸化物;尿素系発泡助剤、サリチル酸系発泡助剤、安息香酸系発泡助剤、グリセリン、ジエチレングリコール等が挙げられる。
上記発泡用組成物は、第1積層シートに塗布されることから、液状組成物であり、液状の可塑剤によるものであってよいし、分散媒によるものであってもよい。
上記発泡用組成物の塗布方法は、特に限定されず、従来、公知のロールコート法、ダイコート法、ワイヤバーコート法、ナイフコート法等を適用することができる。上記発泡用組成物は、発泡後の発泡層の厚さが400〜700μmの範囲となるように塗布される。そして、得られた塗膜は、オーブン等の加熱装置を用い、必要に応じて、加圧しながら、熱処理され、塩化ビニル樹脂発泡層が形成され、第2積層シートが作製される。尚、上記塗膜の熱処理条件は、発泡用組成物に含まれる発泡剤の種類に応じて、適宜、選択され、例えば、150℃〜230℃の範囲の温度で、1〜4分間程度である。また、発泡倍率もまた、発泡用組成物に含まれる発泡剤の種類に応じて、適宜、選択されるが、好ましくは1.1〜1.5倍である。上記範囲の発泡倍率として得られる発泡樹脂層を備える合成皮革は、一方の布部材を細かく縮めつつ他方の布部材に縫い合わせるいせ込み性に優れる。
次に、第2積層シートの塩化ビニル樹脂発泡層と、基布とを接合する。
上記基布は、織物、編物、不織布等の繊維質布帛、天然皮革等とすることができ、目的に応じて、適宜、選択すればよい。この基布は、単層構造であってよいし、複層構造であってもよい。
本発明において、上記基布層12は、合成皮革の加工性、その加工品の強度等の観点から、合成繊維を含む編物が好ましく、伸縮性等の観点から、メリヤス編み地を含むことが特に好ましい。
上記基布は、起毛されていてもよい。起毛は、片面起毛及び両面起毛のいずれでもよい。
上記基布の厚さは、合成皮革の加工性、その加工品の強度、伸縮性等の観点から、好ましくは300〜1,000μm、より好ましくは400〜600μmである。
上記第2積層シートの塩化ビニル樹脂発泡層と、基布とを接合する場合、接着剤を用いることが好ましい。この接着剤は、特に限定されず、従来、公知のウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリエステル系接着剤、ゴム系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤等を用いることができる。これらのうち、塩化ビニル樹脂発泡層及び基布の接着性に優れることから、ウレタン樹脂系接着剤が好ましい。
上記ウレタン系樹脂系接着剤は、1液型及び2液型のいずれでもよい。
1液型の接着剤としては、イソシアネート基が水と反応することにより、ウレア結合を形成しながら硬化し高分子化させる、有機ポリイソシアネートと活性水素含有化合物とを、活性水素(基)に対してイソシアネート基を過剰の条件で反応させて得られたイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを主とする接着剤を用いることができる。
また、2液型の接着剤としては、従来、公知の主剤及び硬化剤からなるものを用いることができる。主剤は、ポリオールを含有し、硬化剤は、ポリイソシアネートを含有する。
上記ウレタン系樹脂系接着剤は、無機充填材、難燃剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤等の添加剤や、芳香族炭化水素系溶剤、飽和炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤等の有機溶剤を含有してもよい。
上記ウレタン系樹脂系接着剤を用いる場合、上記第2積層シートの塩化ビニル樹脂発泡層の表面又は基布の表面にこれを塗布し、加圧しながら加熱することが好ましい。加熱温度は、接着剤に含まれる主剤の種類に応じて、適宜、選択される。
上記第2積層シート及び基布が接着して得られた積層物は、1面側から、離型紙と、ポリウレタンを含む樹脂層と、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含む発泡樹脂層と、接着剤により接合された基布層とからなる。
その後、上記積層物から離型紙を剥離し、第3積層シート、即ち、本発明の合成皮革を得ることができる。
尚、ポリウレタンを含む樹脂層を複層型とする場合、上記のように、第3積層シートのポリウレタン樹脂組成物皮膜(ポリウレタンを含む樹脂層)の表面に、ポリウレタン形成用組成物を塗布する工程と、得られた塗膜を熱処理し、ポリウレタン樹脂組成物からなる皮膜を形成する工程とを、更に備えることができる。このとき用いるポリウレタン樹脂組成物は、上記ポリウレタン形成用組成物と同一であってよいし、異なってもよいが、人体又は物体からの保護効果を向上させるために、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、抗菌剤、防臭剤、着色防止剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤等を含有する組成物とすることができる。
また、ポリウレタンを含む樹脂層を複層型とする他の方法としては、離型紙の表面に、複数回の皮膜形成を行う方法が挙げられる。
以下、図1の構成であって、樹脂層16が2層構造を有する合成皮革とした実施例により、本発明の具体的に説明する。但し、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
1.評価方法
実施例及び比較例で得られた合成皮革に対して、(1)ポリウレタン樹脂層又は塩化ビニル樹脂層の表面における耐摩耗性、(2)皺の目視観察(仕上がり性)、(3)折り目のある合成皮革の復元性、及び、(4)−20℃〜−50℃における耐破壊性(耐寒性)の各試験を行った。
(1)耐摩耗性
合成皮革を加工して、シート座面の一部を模擬した簡易ピースを作製し、綿布(4号)を巻いた摩耗子を、29.4Nの荷重をかけながら、樹脂層の表面を一定方向に摩耗し、樹脂層が削れるまでの回数を計測した。
(2)仕上がり性
合成皮革の単位面積(300mm×20mm)あたりの皺の数を計測し、10段階で仕上がり性を評価した。
10:皺の数が0である、9:皺の数が1本である、8:皺の数が2本である、7:皺の数が3本である、6:皺の数が4本である、5:皺の数が5本である、4:皺の数が6本である、3:皺の数が7本である、2:皺の数が8本である、1:皺の数が9本である。
(3)復元性
合成皮革(200mm×200mm)のポリウレタン樹脂層又は塩化ビニル樹脂層における表面が内側となるように2つ折りとし、折り目の上に、1kgの荷重を載せて1時間放置した。その後、荷重を解放し、家庭用アイロンを用いて、折り目に沿ってスチームを噴射しながら100mm/秒の速度で皺伸ばしを行った。皺伸ばしの回数毎に折り目の部分の写真撮影を行った。
(4)耐寒性
合成皮革を−20℃、−30℃、−40℃及び−50℃の雰囲気下に載置し、そのポリウレタン樹脂層又は塩化ビニル樹脂層における表面に対して、JIS K 5600−5−3に基づくデュポン式落下衝撃試験を行い、合成皮革が破壊されるか否かを目視観察した。
2.合成皮革の製造及び評価
実施例1
1液型の無黄変ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂(DIC社製「クリスボンNY328FTR」(商品名))100質量部に対し、ジメチルホルムアミド20質量部、メチルエチルケトン20質量部及び黒顔料(DIC社製「ダイラックL−1770S」(商品名))20質量部を添加し、混合撹拌した。そして、得られた混合液を、離型紙(大日本印刷社製「DE−73」(商品名))に塗布し、100℃で3分間熱処理し、厚さ30μmの黒色ポリウレタン樹脂層を備える第1積層シートを得た。
次に、ポリ塩化ビニル樹脂(新第1塩ビ社製「ZEST PQHPN」(商品名))100質量部に対し、可塑剤のフタル酸ジアルキル(C9〜C11)(シージーエスター社製「PL−200」(商品名))60質量部及び発泡剤のアゾジカルボンアミド(大塚化学社製「ユニフォームAZ−VI25」(商品名))2質量部を添加し、混合撹拌した。そして、得られたペースト混合物を、上記第1積層シートの黒色ポリウレタン樹脂層の表面に塗布し、200℃で3分間熱処理し、ゲル化(樹脂化)及び発泡させて、独立気泡を有し、厚さ440μmの発泡樹脂層を備える第2積層シートを得た。発泡樹脂層における発泡倍率は1.3倍であった。
その後、接着剤として、ポリウレタン樹脂(大日精化工業社製「セイカボンドU−519UPM」)及びイソシアネート系架橋剤の混合物を、上記第2積層シートの発泡樹脂層の表面に塗布した。次いで、この塗布面に、基布であるメリヤス生地(厚さ450μm)を貼り合わせて、120℃で3分間熱処理し、上記第2積層シートとメリヤス生地とを接着した。そして、離型紙を剥離して、厚さ1,000μmの第3積層シートを得た。
次に、上記第3積層シートの黒色ポリウレタン樹脂層の表面に、ポリウレタン樹脂(セイコー化成社製「ラックコートWN157M」(商品名))及びカルボジイミド系架橋剤の混合物を塗布した。そして、この塗膜を130℃で熱処理し、厚さ10±5μmの表面処理ポリウレタン樹脂層を形成し、厚さ約1,000μmの合成皮革(L1)を得た。合成皮革(L1)の厚さに対する、発泡樹脂層、黒色ポリウレタン樹脂層及び表面処理ポリウレタン樹脂層の合計厚さの割合は、52.8%であった。
合成皮革(L1)について、試験(1)では、17,000回であった(図2参照)。試験(2)では、10点であった(図3参照)。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを2回行ったところで、皺が完全に消滅した。この試験(3)におけるポリウレタン樹脂層の表面の画像を図4〜図6に示す。図4は、合成皮革(L1)を折り曲げて広げた直後の折り目部分を示し、図5は、合成皮革(L1)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを1回行った直後の折り目部分を示し、図6は、合成皮革(L1)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを2回行った直後の折り目部分を示す画像である。また、試験(4)では、−20℃、−30℃、−40℃及び−50℃のいずれの温度においても、合成皮革(L1)は破壊されなかった。
実施例2〜6
発泡樹脂層の形成に用いる可塑剤の含有量を、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、それぞれ、45質量部、50質量部、55質量部、65質量部及び70質量部とした以外は、実施例1と同様にして、発泡樹脂層、黒色ポリウレタン樹脂層及び表面処理ポリウレタン樹脂層の合計厚さの割合が52.8%であり、厚さが約1,000μmである合成皮革(L2)、(L3)、(L4)、(L5)及び(L6)を得た。
合成皮革(L2)について、試験(1)では、17,000回であった(図2参照)。試験(2)では、10点であった。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを2回行ったところで、皺が完全に消滅した(図示せず)。また、試験(4)では、−40℃で合成皮革(L2)は破壊された。
合成皮革(L3)について、試験(1)では、17,000回であった(図2参照)。試験(2)では、10点であった。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを2回行ったところで、皺が完全に消滅した(図示せず)。また、試験(4)では、−50℃で合成皮革(L3)は破壊された。
合成皮革(L4)について、試験(1)では、17,000回であった(図2参照)。試験(2)では、10点であった。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを2回行ったところで、皺が完全に消滅した(図示せず)。また、試験(4)では、−20℃、−30℃、−40℃及び−50℃のいずれの温度においても、合成皮革(L4)は破壊されなかった。
合成皮革(L5)について、試験(1)では、15,000回であった(図2参照)。試験(2)では、10点であった。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを2回行ったところで、皺が完全に消滅した(図示せず)。また、試験(4)では、−20℃、−30℃、−40℃及び−50℃のいずれの温度においても、合成皮革(L5)は破壊されなかった。
合成皮革(L6)について、試験(1)では、13,000回であった(図2参照)。試験(2)では、10点であった。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを2回行ったところで、皺が完全に消滅した(図示せず)。また、試験(4)では、−20℃、−30℃、−40℃及び−50℃のいずれの温度においても、合成皮革(L6)は破壊されなかった。
比較例1
発泡樹脂層の形成に用いる可塑剤の含有量を、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して、75質量部とした以外は、実施例1と同様にして、発泡樹脂層、黒色ポリウレタン樹脂層及び表面処理ポリウレタン樹脂層の合計厚さの割合が52.8%であり、厚さが約1,000μmである合成皮革(L7)を得た。
合成皮革(L7)について、試験(1)では、5,000回であった(図2参照)。試験(2)では、10点であった。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを2回行ったところで、皺が完全に消滅した(図示せず)。また、試験(4)では、−20℃、−30℃、−40℃及び−50℃のいずれの温度においても、合成皮革(L7)は破壊されなかった。
実施例7〜10
黒色ポリウレタン樹脂層及び発泡樹脂層の厚さを変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡樹脂層、黒色ポリウレタン樹脂層及び表面処理ポリウレタン樹脂層の合計厚さの割合が、それぞれ、30%、40%、60%及び70%であり、厚さが約1,000μmである合成皮革(L7)、(L8)、(L9)及び(L10)を得た。これらの合成皮革について、試験(2)を行ったところ、それぞれ、8点、10点、10点及び10点であった(図3参照)。
次に、以下の比較例2及び3では、図7に示される基布層22及びポリウレタン樹脂層24を有する合成皮革20を製造し、各種評価を行った。
比較例2
1液型の無黄変ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂(DIC社製「クリスボンNY328FTR」(商品名))100質量部に対し、ジメチルホルムアミド20質量部、メチルエチルケトン20質量部及び黒顔料(DIC社製「ダイラックL−1770S」(商品名))20質量部を添加し、混合撹拌した。そして、得られた混合液を、離型紙(大日本印刷社製「DE−73」(商品名))に塗布し、100℃で3分間熱処理し、厚さ30μmの黒色ポリウレタン樹脂層を備える第1積層シートを得た。
その後、接着剤として、ポリウレタン樹脂(大日精化工業社製「セイカボンドU−519UPM」)及びイソシアネート系架橋剤の混合物を、上記第1積層シートの黒色ポリウレタン樹脂層の表面に塗布した。
次いで、この塗布面に、基布であるダブルニット生地(800μm)を貼り合わせて、120℃で3分間熱処理し、上記第1積層シートとメリヤス生地とを接着した。そして、離型紙を剥離して、厚さ950μmの積層シートを得た。
次に、上記積層シートの黒色ポリウレタン樹脂層の表面に、ポリウレタン樹脂(セイコー化成社製「ラックコートWN157M」(商品名))及びカルボジイミド系架橋剤の混合物を塗布した。そして、この塗膜を130℃で熱処理し、厚さ10±5μmの表面処理ポリウレタン樹脂層を形成し、厚さ約950μmの合成皮革(L21)を得た。合成皮革(L21)の厚さに対する、発泡樹脂層、黒色ポリウレタン樹脂層及び表面処理ポリウレタン樹脂層の合計厚さの割合は、15.8%であった。
合成皮革(L21)について、試験(1)では、10,000回であった。試験(2)では、1点であった。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを4回行ったが、皺が完全に消えなかった。この試験(3)におけるポリウレタン樹脂層の表面の画像を図8〜図12に示す。図8は、合成皮革(L21)を折り曲げて広げた直後の折り目部分を示し、図9は、合成皮革(L21)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを1回行った直後の折り目部分を示し、図10は、合成皮革(L21)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを2回行った直後の折り目部分を示し、図11は、合成皮革(L21)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを3回行った直後の折り目部分を示し、図12は、合成皮革(L21)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを4回行った直後の折り目部分を示す画像である。また、試験(4)では、−20℃、−30℃、−40℃及び−50℃のいずれの温度においても、合成皮革(L21)は破壊されなかった。
比較例3
第1積層シートとして、厚さ180μmの黒色ポリウレタン樹脂層に変更した点以外は、比較例2と同様にして、厚さ約1,100μmの合成皮革(L22)を得た。合成皮革(L22)の厚さに対する、黒色ポリウレタン樹脂層及び表面処理ポリウレタン樹脂層の合計厚さの割合は27.3%であった。
合成皮革(L22)について、試験(1)では、17,000回であった。試験(2)では、1点であった。試験(3)では、スチームによる皺伸ばしを4回行ったが、皺が完全に消えなかった。この試験(3)におけるポリウレタン樹脂層の表面の画像を図13〜図17に示す。図13は、合成皮革(L22)を折り曲げて広げた直後の折り目部分を示し、図14は、合成皮革(L22)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを1回行った直後の折り目部分を示し、図15は、合成皮革(L22)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを2回行った直後の折り目部分を示し、図16は、合成皮革(L22)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを3回行った直後の折り目部分を示し、図17は、合成皮革(L22)を折り曲げて広げた後、スチームによる皺伸ばしを4回行った直後の折り目部分を示す画像である。また、試験(4)では、−20℃、−30℃、−40℃及び−50℃のいずれの温度においても、合成皮革(L22)は破壊されなかった。
比較例4
第1積層シートとして、黒色顔料及び可塑剤を含有した塩化ビニルペースト(カネカ社製「PSH24」(商品名))を離型紙に塗布し、温度180℃で3分間加熱してゲル化させて270μmの第1積層シートを得る方法に変更する点以外は、実施例1と同様にして、厚さ約1,240μmの合成皮革(L23)を得た。合成皮革(L23)の厚さに対する、ポリ塩化ビニル発泡樹脂層、黒色塩化ビニル樹脂層及び表面処理ポリウレタン樹脂層の合計厚さの割合は63.7%であった。
合成皮革(L23)について、試験(1)では、100回であった。試験(2)では、7点であった。また、試験(4)では、−20℃、−30℃及び−40℃のいずれの温度においても、合成皮革(L23)は破壊されなかったが、−50℃では、破壊された。
本発明の合成皮革は、車両内装用途(シート材、天井材、インストルメントパネル、ドアトリム等)、建装用内外装用途、履物、鞄等に好適であり、特に、車両用シート材として好適である。
10:合成皮革、12:基布層、14:発泡樹脂層、16:樹脂層、20:合成皮革(比較例)、22:基布層、24:樹脂層

Claims (3)

  1. 基布層と、該基布層の1面側に、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含む発泡樹脂層と、ポリウレタンを含む樹脂層とを、順次、備える積層体からなり、
    前記樹脂層は、いずれもポリウレタン樹脂を含む複層であり、
    前記発泡樹脂層及び前記樹脂層は直接接合されてなり、
    前記発泡樹脂層の厚さは400〜700μmであり、
    前記基布層の厚さは400〜600μmであり、
    前記合成皮革の厚さの上限は1800μmであり、
    前記合成皮革の厚さに対する、前記発泡樹脂層及び前記樹脂層の合計厚さの割合が、35%〜70%であり、
    前記発泡樹脂層における前記可塑剤の含有割合は、前記塩化ビニル樹脂100質量部に対して35〜72質量部であることを特徴とする合成皮革。
  2. 前記発泡樹脂層における前記可塑剤の含有割合が、前記塩化ビニル樹脂100質量部に対して48〜70質量部である請求項1に記載の合成皮革。
  3. 車両用シート材として用いられる請求項1又は2に記載の合成皮革。
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