JP6869537B2 - 目地材の固定構造 - Google Patents
目地材の固定構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6869537B2 JP6869537B2 JP2017120847A JP2017120847A JP6869537B2 JP 6869537 B2 JP6869537 B2 JP 6869537B2 JP 2017120847 A JP2017120847 A JP 2017120847A JP 2017120847 A JP2017120847 A JP 2017120847A JP 6869537 B2 JP6869537 B2 JP 6869537B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- joint material
- joint
- mounting groove
- opening
- fixed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 239000000463 material Substances 0.000 title claims description 354
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 claims description 97
- 239000003566 sealing material Substances 0.000 claims description 89
- 239000000945 filler Substances 0.000 claims description 44
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims description 39
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims description 21
- 238000003780 insertion Methods 0.000 claims description 16
- 230000037431 insertion Effects 0.000 claims description 16
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 26
- 230000033001 locomotion Effects 0.000 description 23
- 239000002699 waste material Substances 0.000 description 16
- 239000013013 elastic material Substances 0.000 description 12
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 11
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 11
- 239000010426 asphalt Substances 0.000 description 9
- 238000000034 method Methods 0.000 description 8
- 239000004576 sand Substances 0.000 description 7
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 5
- 239000013521 mastic Substances 0.000 description 5
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 5
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 5
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 4
- 239000011440 grout Substances 0.000 description 4
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 4
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 3
- 239000004575 stone Substances 0.000 description 3
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 3
- 238000004073 vulcanization Methods 0.000 description 3
- 230000037303 wrinkles Effects 0.000 description 3
- 235000006506 Brasenia schreberi Nutrition 0.000 description 2
- 244000267222 Brasenia schreberi Species 0.000 description 2
- 241000237509 Patinopecten sp. Species 0.000 description 2
- 230000005489 elastic deformation Effects 0.000 description 2
- 238000002386 leaching Methods 0.000 description 2
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 2
- 239000004570 mortar (masonry) Substances 0.000 description 2
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 2
- 230000008569 process Effects 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 239000012779 reinforcing material Substances 0.000 description 2
- 230000004044 response Effects 0.000 description 2
- 235000020637 scallop Nutrition 0.000 description 2
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 1
- 230000000740 bleeding effect Effects 0.000 description 1
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 1
- 230000001413 cellular effect Effects 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000007667 floating Methods 0.000 description 1
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 1
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 1
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 1
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 1
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 1
- 238000007665 sagging Methods 0.000 description 1
- 239000013535 sea water Substances 0.000 description 1
- 239000002689 soil Substances 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 230000007480 spreading Effects 0.000 description 1
- 238000003892 spreading Methods 0.000 description 1
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 1
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
- 239000002759 woven fabric Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Revetment (AREA)
Description
連続配置したケーソンの目地部を構成する対向する側壁部(妻壁部)に上下方向に取付溝(溝)を設けておき、その取付溝の開口部をスリット状に狭くしておく。目地材は、両側にこの取付溝内に納まる太さで、かつスリット状の開口部から抜けない部分を有する取付部(係止部)を形成し、目地幅より十分に広い幅を有する弾性素材の変位吸収部(遮水膜)を備えて構成される。目地材は、両端の取付部を、対向するケーソンのそれぞれの取付溝に嵌めて目地部を閉じるように挿着される。目地材は、取付溝の隙間に充填材を注入して取付部が固定され、目地部を遮水する。
これにより、目地材は、変位を許容して土砂、廃棄物、保有水、遮水材などの漏洩を防止する。
このため、目地材自体を取付溝に固定することが難しく、目地材と開口部の内面との遊間よって目地部の遮水性を確保することができないという問題が生ずる。
両端に取付部とを有する目地材と、
構造物の目地部を挟んで上下方向に設けられスリット状の開口部を備える目地材取付溝と、
前記取付部の両側に取り付けられ前記目地材取付溝への前記目地材の挿着をガイドするガイド固定部材と、を備え、
両端の前記取付部を前記目地材取付溝内に配置し充填される充填材中に前記ガイド固定部材に埋設して固定するとともに、前記開口部を介して前記目地部に変位吸収部を配置する目地材の固定構造であって、
前記取付部に取り付けられ前記開口部の内面に当てられて前記開口部をシールする弾性シール材と、
前記目地材取付溝内に配置され充填拡幅材の充填により拡幅して前記弾性シール材を前記開口部内面に押し付ける袋体と、を備えて構成される、
ことを特徴とする。
ことが好ましい。
ことが好ましい。
ことが好ましい。
ことが好ましい。
ことが好ましい。
ことが好ましい。
ことが好ましい。
ことが好ましい。
ことが好ましい。
本発明の目地材の固定構造1は、構造物31,31間の目地部32、例えば、海面廃棄物処分場の管理型護岸30のケーソン31,31間の目地部32を跨ぐように取り付けられる挿入式の目地材10に適用され、地震動により発生する目地部32の相対変位量を許容し、廃棄物および保有水などの海側Sへの漏洩を防止するものである。
目地材10は、管理型護岸30として必要とされる性能、すなわち要求遮水性能により、板状目地材10A(図4参照)や円筒状目地材10B(図10参照)など種々の挿入式の目地材10を適宜選定して使用することができる。
なお、要求遮水性能の変位量としては、地震動による1次許容量の変位であるレベル1地震動の変位量のみならず1次許容量の変位を越えたレベル2地震動による変位量であっても良く、これらのいずれかを満たす挿入式の目地材10が用いられる。
また、ケーソン31は、捨石マウンド33に代えて、図2に示すように、コンクリート系、アスファルト系、土質系の遮水材を用いた不透水性地盤改良工法である深層混合処理工法により地盤改良されたトレンチ部39内に設置される場合もある。
なお、構造物としては、管理型護岸として用いられるコンクリート製、鋼板製、これらを組み合わせたハイブリッド製などのケーソンに限らず、L型ブロックやセルラーブロックなどであっても良く、地震動などによる変位の許容と遮水性の確保を必要とする構造物などに広く適用することができる。
また、目地部32に充填する目地部遮水材36をシールする両側の2つのシール材35,35に代えて目地材10を設ける場合の4つの目地材10に適用することもできる(図3(c)参照)。
これにより、いずれの場合も目地材10によって廃棄物および保有水などの漏洩を防止する。
なお、目地材10は、少なくとも両端に取付部12が設けられたものであれば適用でき、素材自体で変位を吸収する変位吸収部11を構成するものであっても良い。
目地材取付溝40,40には、それぞれスリット状の開口部41,41が設けられるとともに、内側に略矩形の空間42,42が形成される。
目地材取付溝40,40は、例えば図4,図5に示すように、ケーソン31の妻壁面31aに横断面が矩形の凹部が形成され、矩形の凹部に横断面形状がコ字状の枠体43が取り付けられて構成される。枠体43の開口は、2枚の板材44で塞ぐようにしてスリット状の開口部41と内側の空間42が形成される。さらに、開口部41,41には、例えば板材44の開口側縁部が円弧状に加工(R加工)され、これにより、目地材10と円弧面で接触するようにして損傷を防止する。
なお、板材44の開口側縁部を円弧状に加工(R加工)するのに代え、丸棒を溶接することで、目地材10と円弧面で接触するようにしてもよい。
ケーソン31,31に設けられた目地材取付溝40には、後述するように、目地材10の両端の取付部12がそれぞれガイド固定部材50に取り付けれて開口部41,41を介して挿し込まれた後、モルタルなどの充填材51を空間42,42に充填して固定・設置される。
本実施形態の目地材10は、例えば、図4に示すように、変位吸収部11が1次許容量としてのレベル1地震動の変位量に追随する1次側変位吸収部11aと、1次許容量の変位を越えるレベル2地震動の変位量に追随する2次側変位吸収部11bとで構成されている。目地材10は、1次側変位吸収部11aと2次側変位吸収部11bとがそれぞれ独立して構成され、2次側変位吸収部11bの両側を覆うように1次側変位吸収部11aが配置されている。
1次側変位吸収部11aおよび2次側変位吸収部11bの両端には、それぞれ一体に平板状の1次側取付部12aと、2次側取付部12bが設けられている。
こうすることで、2次側変位吸収部11bに1次側変位吸収部11aを変位させようとする力が1次側取付部12aから2次側取付部12bを介して加わることがなく、それぞれの変位吸収部11a,11bを独立して変位させることができる。
なお、目地材10では、1次側変位吸収部11aは、2次側変位吸収部11bの少なくとも一方側に設けられれば良く、2次側変位吸収部11bを変位させる力が加わる上流側、または上流側および下流側の両側に設けられる。
すなわち、目地材10は、レベル1地震動までは、1次側変位吸収部11aで変位を許容して土砂、廃棄物、保有水、遮水材などの漏洩を防止する。同時に、1次側変位吸収部11aは、2次側変位吸収部11bの少なくとも一方側に設けることで、2次側変位吸収部11bの変位を規制するように機能させることができる。
一方、レベル1地震動の変位量を越える変位量に対しては、1次側変位吸収部11aは破断され、2次側変位吸収部11bにより変位を許容可能とし、漏洩を防止する。
これにより、レベル1地震動に対して目地材10は、1次側変位吸収部11aによってケーソン31,31間の目地部32からの廃棄物および保有水などの漏洩を防止する。レベル2地震動に対して目地材10は、2次側変位吸収部11bによってケーソン31,31などの構造物(護岸)自体は変形しても海面廃棄物処分場内の廃棄物および保有水が目地部32から外部に漏洩(流出あるいは浸出)しないようにする。
なお、目地材10は、1次側変位吸収部11aを2次側変位吸収部11bの変位の規制のみの機能とし、レベル1の地震動およびレベル2の地震動のいずれの地震動に対しても2次側変位吸収部11bで変位を許容して遮水などを行うようにしたものであっても良い。
1次側変位吸収部11aは、必要に応じて弾性素材の内部に補強材が入れられて外部を弾性素材とした補強構造が採られたものが用いられる。同様に、取付部12aも、必要に応じて補強材で補強され、後述するガイド固定部材50にボルト・ナット52を介して取り付けられて目地材取付溝40に挿着されて固定される。
1次側変位吸収部11aは、目地部32に配置され、レベル1地震動までの変位量に追随してシール状態を保持し、土砂、廃棄物、保有水、遮水材などの漏洩を防止する。
なお、1次側変位吸収部11aは、レベル1地震動までの変位量、例えば、相対変位量を100〜200mmと想定した範囲に追随できれば良く、その形状は、折り返して重ねた形状に限らず、蛇行状などこれまでの止水部材に採用されている形状を採用することができる。
すなわち、2次側変位吸収部11bは、1次側変位吸収部11aでの相対変位量が100〜200mmの範囲に想定されるのに対し、例えば、相対変位量を最大750mmと想定した範囲であっても変位を許容して漏洩を防止することができる形状とされる。
2次側変位吸収部11bは、例えば、図4に示すように、想定した変位量に対応することができる長さ(横幅)のシート状の弾性素材を蛇行させた形状に形成して構成される。2次側変位吸収部11bは、両端の2次側取付部12bが隣接する構造物であるケーソン31,31の目地材取付溝40にガイド固定部材50を介して固定される。
これにより、構造物であるケーソン31,31が、レベル2地震動によって護岸自体が損傷したとしても、2次側変位吸収部11bによって相対変位量を最大750mm(総変位量は、1500mm)として、ケーソン31,31などの護岸の内側の廃棄物および保有水の目地部32からの流出(漏洩)を防止することができる。
なお、2次側変位吸収部11bは、蛇行させて必要な変位量を確保する場合に限らず、中央部で折り重ねて巻くようにした巻取り形状や両端部などの複数箇所で折り返すようにした折返し形状などとしても良く、レベル2地震動の変位量に追随できる長さ(横幅)を備えて構成されていれば良い。
なお、目地材10は、吊り上げて挿し込むなどの施工の必要に応じ、施工後切断する部分を上端部に設けておくことが好ましい。
また、1次側変位吸収部11aや2次側変位吸収部11bの底縁部に弾性体やブラシ状のものなどを設けるようにすることもできる。これにより、レベル1地震動およびレベル2地震動の目地材10の変位のいずれに対しても対応することを可能とする。
なお、図2に示した深層混合処理の工法により改良された地盤上のトレンチ部39内にケーソン31を設置する場合には、目地材10の底縁部に弾性体を設けることなく、トレンチ部39内の遮水材によって遮水するようにすることも可能である。
目地材10は、2次側取付部12bの両側に1次側取付部12aを重ね、それぞれの1次側取付部12aの外側にガイド固定部材50が当てられ、これらを貫通してボルト・ナット52によってガイド固定部材50が取り付けられる。
これにより、目地材10の取付部12の形状を上下方向に直線状に保持するとともに、吊り下げて目地材取付溝40に挿着する際の作業性を向上する。
ガイド固定部材50は、目地材10の取付部12の両側に配置され、それぞれの中間部50bの外側面に、重ねた目地材10の取付部12が当てられて、貫通するボルト・ナット52で取り付けられる。
ガイド固定部材50は、ケーソン31の高さに対応した長さとされる。
ガイド固定部材50は、例えば、施工の際にガイド固定部材50を取り付けながら挿着できるように上下に複数に分割され、分割したものを作業の進行に合わせて連結し、目地材10に随時取り付けるようにする。
ガイド固定部材50は、上下方向に分割され、それぞれの上下端部に、水平なフランジ板53が中間部50bから前面部50aおよび背面部50cの端部までを塞ぐように溶接などで取り付けられている。分割されたガイド固定部材50は、上下に配置され、下端部のフランジ板53と上端部のフランジ板53とを合わせるように連結用のボルト・ナット54で連結される(図6参照)。
フランジ板53には、目地材取付溝40内に充填される充填材51を流入させる貫通孔55が形成され、溶接用のスカラップと協働して充填材51の流入用や空気抜き用の孔として機能させる(図5参照)。貫通孔55は、ガイド固定部材50の鉛直壁となる背面部50cにも形成され、充填材51をガイド固定部材50の内側へ流入させることができるようにしてある(図6参照)。
なお、ガイド固定部材50は、工場などで目地材10に予め取り付ける場合には、折り重ねて平置き状態とできるように、分割したものを間隔をあけて取り付けておき、施工の際に、間隔をあけた部分に図示しない連結部材を連結してケーソン31の高さに連続させるようにすることもできる。
弾性シール材60は、目地材10の取付部12の外側に弾性シール材60の取付部60aが配置され(図4参照)、目地材10を目地材取付溝40に挿着後、後述する袋体70を充填拡幅材71で拡幅させることで、開口部41の内面に弾性変形させてシール部60bを押し当てて開口部41をシールする(図5参照)。
充填材保持部材61は、弾性シール材60に形成された凹部62に、上端縁部が装着されて固定されている。
充填材保持部材61は、弾性シール材60の下端部の全幅、取付部60aおよびシール部60bの全幅に設けられ、弾性シール材60が目地材取付溝40の底面45に当たった状態で、充填材保持部材61が絡まるように広がり、海水などは保持できなくともグラウトなどの充填材51を保持できるように各紐状体の長さと、紐状体を束ねる密度(本数)が設定される。
充填材保持部材61は、例えばポリエステルの紐状体を束ねて構成され、弾性シール材60の凹部62に基端部を挿着し、加硫接着などで固定される。
したがって、充填材保持部材61は、加硫接着の温度、例えば100℃、好ましくは130℃程度に耐える耐熱性を備えるものが好ましい。
なお、充填材保持部材61は、加硫接着に限らず、弾性シール材60に固定することができれば良く、他の接着方法などで固定したり、当て板で挟んでボルト・ナットなどで機械的に固定するようにしても良い。
また、充填材保持部材61の紐状体の素材は、ポリエステルに限らず他の素材であっても良く、各紐状体の太さや長さは、グラウトなどの充填材を保持できるものであれば良く、横断面形状も円形に限らず、楕円形などの他の形状であっても良い。
摩擦低減部材80は、例えば板状の鋼材で構成され、弾性シール材60のシール部60bの開口部41側の略半分程度を覆うように目地材取付溝40の上下方向全長に渡って皿ねじ・ナット81で外側(開口部41側)から取り付けられる(図4,5,7参照)。
こうすることで、摩擦低減部材80の表面が開口部41の内面に接触し、弾性シール材60のシール部60bの半分程度が接触しない状態で目地材10を目地材取付溝40に挿着することができる。
したがって、弾性素材の弾性シール材60を開口部41の内面に接触させて挿着する場合に比べ、小さな押し込み力で挿着できるとともに、弾性シール材60に摩擦によりシワなどが発生しないようにして挿着することができ、挿着を容易とすることができる。
なお、摩擦低減部材80は、板状の鋼材に限らず、合成樹脂の板材など他の素材であっても良く、摩擦を減らしてシワなどの発生を抑えることができるものであれば良い。
なお、袋体70の底部は、塞がれていれば良く、結んで塞ぐ場合に限らず、他の方法で塞ぐようにしても良い。
袋体70は、ガイド固定部材50の前面部50aと背面部50cとの間に配置され、拡幅した状態では、弾性シール材60の前面部50aの内側に接触することで開口部41の内面に押し付けることができるように配置される。
拡幅された袋体70は、ガイド固定部材50の背面部50cおよび反力受け部50dに当たって支持されることで、弾性シール材60側への押し付け力が加わり、平板状の弾性シール材60のシール部60bを弾性変形させ、目地材取付溝40の開口部41に押し付けてシール状態にする。
したがって、袋体70の横断面上での周長は、拡幅した状態で弾性シール材60のシール部60bを弾性変形させ、目地材取付溝40の開口部41に押し付けてシール状態にできるように設定される。
袋体70をガイド固定部材50の前面部50aと背面部50cとの間の狭い空間に配置することで、少ない充填拡幅材71によって拡幅でき、拡幅による力を弾性シール材60のシールに有効に利用することができる。
なお、袋体70は、内部に充填する充填拡幅材71として、グラウトなどの液体の充填拡幅材71に限らず、気体や砂などの固体を充填拡幅材71として充填することで拡幅するようにしても良く、使用する充填拡幅材71により、袋体70を充填拡幅材71が漏れ出さずに拡幅できる素材とすれば良く、素材自体が伸縮するものでなくとも蛇腹状や折り畳んだ形状として膨らますことができるようにしても良い。
袋体70の挿着は、ガイド固定部材50の挿着と同時、あるいは挿着後のいずれであっても良い。
そこで、本実施の形態の目地材の固定構造1では、ガイド固定部材50を目地材取付溝40に挿着する際、弾性シール材60の外側に当てた摩擦低減部材80を目地材取付溝40の開口部41の内面に接触するようにして挿着する。
このため、ガイド固定部材50は、ガイド固定部材50に取り付けられて目地材取付溝40の内面(背面)に当接することで、開口部41の内面側に押し付ける押し付け力を付与する弾性押圧部材90を備えている。
弾性押圧部材90は、図4,5,7に示すように、例えば、ガイド固定部材50の反力受け部50dの少なくとも下端部に設けられ、例えば図示例のように、間隔をあけて上下方向の複数箇所に設けられる。
弾性押圧部材90は、例えばU字状に形成されたU字ばね(U字ボルト)91が用いられ、図7に示すように、端部91aを上下に配置し、円弧部91bを目地材取付溝40の背面と接触するようにし、下端91aをガイド固定部材50の反力受け部50dにナット92で固定し、上端91aをフリーな状態で貫通孔50eに通した状態とする。
弾性押圧部材90は、ガイド固定部材50に取り付けた状態で、ガイド固定部材50に取り付けた弾性シール材60の外側の摩擦低減部材80が目地材取付溝40の開口部41の内面に接する状態、あるいは、開口部41の内面側に押し付け力が加わる状態となる長さ(目地材取付溝40の内面との距離)に設定される。
これにより、摩擦低減部材80を目地材取付溝40の開口部41の内面に接するように挿着することができる。
ガイド固定部材50による目地材10の目地材取付溝40への挿着の際、目地材取付溝40の背面に段差部などがある場合には、図7(a)に示すように、弾性押圧部材90のU字ばね91の円弧部91bが接触するが、図7(b)に示すように、U字ばね91が弾性変形することにより、段差部などを乗り越えることができ、ガイド固定部材50の目地材取付溝40への挿着を続けることができる。この弾性押圧部材90が段差部などを乗り越える場合には、U字ばね91の弾性変形に加え、ガイド固定部材50の反力受け部50dが撓むように変形することが組み合わされ、一層円滑に段差部を乗り越えて目地材10を挿着することができる。
また、ガイド固定部材50に間隔をあけて複数の弾性押圧部材90を設けておくことで、ガイド固定部材50を底部のみならず目地材取付溝40の所定の位置に配置して挿入することができる。
なお、弾性押圧部材90は、図示例のU字ばね91で構成し、その弾性変形を利用して押圧力を得ると同時に、円弧部91bで段差部の乗り越えを可能とする場合に限らず、ガイド固定部材50に取り付けた伸縮軸の間にコイルばねを挿着して押圧力を得ると同時に段差部の乗り越を可能としたり、さらに、コイルばねで伸縮する伸縮軸の先端にローラを取り付けて挿着時の摩擦を減らすようにしたものなどであっても良い。
また、押圧力を得るためのバネは、上記のU字ばね91やコイルばねに限らず、板ばねなどの他のばねを利用して押圧力の付与と段差部の乗り越えとを可能とするものであればその機構は、そのようなものであって良く、挿着後は、充填材51中に埋設されることから簡素なものであることが好ましい。
目地材10の固定は、施工現場に目地材10、ガイド固定部材50、弾性シール材60、袋体70、摩擦低減部材80、弾性押圧部材90等の必要な部材を運搬する。
この後、目地材10を平置き状態とし、目地材10の目地材取付溝40への挿着先端部(下端部)の幅方向両端部の2次側変位吸収部11bの取付部12bに1次側変位吸収部11aの取付部12aを重ね、さらに弾性シール材60を重ね、弾性シール材60の取付部60aの外側にそれぞれガイド固定部材50の中間部50bを背中合せにするように配置し、これらを貫通するボルト・ナット52で固定する。
ガイド固定部材50には、弾性押圧部材90を少なくとも下端部の反力受け部50dに取り付けておく。また、弾性シール材60には、摩擦低減部材80を皿ねじ・ナット81で取り付けておく。さらに、袋体70をそれぞれのガイド固定部材50に取り付けておく。
この後、平置き状態とした目地材10を、図示しない吊り上げ治具で吊り上げて、起立状態の目地材10の先端部(下端部)をケーソン31の目地部32上に位置させる。
ガイド固定部材50を介して目地材10を吊り下げて挿着して行くと、弾性押圧部材90が目地材取付溝40の空間42の背面に当たることで、ガイド固定部材50が反力受け部50dを介して開口部41の内面側に押し付けられ、摩擦低減部材80が目地材取付溝40の開口部41の内面に接した状態で挿着されて行く。この挿着の際、弾性シール材60は、直接目地材取付溝40の開口部41の内面に接触せず、摩擦低減部材80が接触することで、摩擦を減らして挿着することができ、しかも弾性シール材60のシワの発生を抑えることができる。
こうして、ガイド固定部材50の取り付けで目地材10の取付部12,12の形状を直線状に保持するとともに、吊下げ重量を確保して吊り下ろすことを繰り返し、目地材取付溝40,40に、目地材10を予めつけてある天端マークまで挿着する。
この後、吊り上げ治具を取り外し、袋体70の一方に充填拡幅材71を充填し、袋体70を拡幅して弾性シール材60のシール部60bを目地材取付溝40の開口部41の内面に押し付けるように弾性変形させ、開口部41をシール状態とする。同様にして、目地材10を挟むもう一方の袋体70にも充填拡幅材71を充填し、袋体70を拡幅して弾性シール材60のシール部60bを目地材取付溝40の開口部41の内面に押し付けるように弾性変形させ、開口部41をシール状態とする。
これにより、袋体70の外側が確実に支持され、充填拡幅材71により拡幅した袋体70で弾性シール材60を開口部41の内面に押し付けてシール状態にすることができる。
なお、1つの目地部32に対しては、図3で例示したように、目地材10を1箇所乃至複数箇所に設ける必要があり、それぞれの箇所に目地材の固定構造1を適用して目地材10(10A,10B)を施工すれば良い。
このような目地材10として板状目地材10Aを用いた固定構造1では、レベル1地震動に対して目地材10Aは、1次側変位吸収部11aによってケーソン31,31間の目地部32からの廃棄物および保有水などの漏洩を防止することができる。
また、レベル2地震動に対して目地材10Aは、2次側変位吸収部11bによってケーソン31,31などの構造物(護岸)自体は変形しても海面廃棄物処分場内の廃棄物および保有水が目地部32から外部に漏洩(流出あるいは浸出)しないようにすることができる。
また、目地材10が目地材取付溝40の開口部41の内面に押し付けられており、空間42内に隙間なく袋体70および充填材51が充填されているので、目地材10に地震などで引っ張り力が加わった場合でも取付部12が目地材取付溝40内で移動することがなく、シール状態を保持することができる。
これにより、目地材取付溝40の開口部41の内面のシール状態を確保することができ、目地材取付溝40内を回り込むような流れを防止して確実にシール状態とすることができる。
この後、円筒状目地材10Bの円筒部11cの内側にアスファルトマスチックなどの中詰材13を充填して押し広げ、目地部32の両側の妻壁面31a,31aに接する遮水状態とする(この中詰材13の充填は、充填後、ケーソン31,31の安定を待って必要な補充を行う)。
また、2つの目地材10を隣接して設けた場合には、これら目地材10間にアスファルトマスチックなどの遮水材を投入し、一層完全な遮水状態を確保するようにする。
こうして円筒状目地材10Bを固定した状態で、例えば地震などでケーソン31,31が変位して目地部32の間隔が広がる場合には、目地材10の円筒部11cは、引き出されるように広がって遮水状態を維持する。
また、地震などでケーソン31,31が変位して目地部32の間隔が広がると同時に前後にずれるようになる場合には、円筒状目地材10Bの円筒部11cが斜めに引き出されるように広がることで遮水状態が維持される。
これにより、ケーソン(構造物)31の目地部32に要求される遮水性能を確保することができる。
また、目地材10は、開口部41の内面に遊間を生じさせることなく固定できるので、目地材10に引張張力が作用しても目地材10を介してガイド固定部材50が移動し、ガイド固定部材50を固定する充填材51を圧壊して水みちが発生することがなく、目地材取付溝40の開口部41の内面のシール状態を維持することができる。
10 目地材
10A 板状目地材
10B 円筒状目地材
11 変位吸収部
11a 1次側変位吸収部
11b 2次側変位吸収部
11c 円筒部
12 取付部
12a 取付部
12b 取付部
13 中詰材
30 管理型護岸
31 ケーソン(構造物)
31a 妻壁面
32 目地部
33 捨石マウンド
34 アスファルトマット
35 シール材
36 目地部遮水材
37 遮水シート
38 アスファルトマスチック
39 トレンチ部(深層混合処理)
40 目地材取付溝
41 開口部
42 空間
43 枠体
44 板材
44a 段差部
45 底面
50 ガイド固定部材
50a 前面部
50b 中間部
50c 背面部
50d 反力受け部
50e 貫通孔
51 充填材
52 ボルト・ナット
53 フランジ板
54 ボルト・ナット
55 貫通孔
60 弾性シール材
60a 取付部
60b シール部
61 充填材保持部材
62 凹部
70 袋体
71 充填拡幅材
80 摩擦低減部材
81 皿ねじ・ナット
82 傾斜面
90 弾性押圧部材
91 U字ばね(U字ボルト)
91a 端部
91b 円弧部
92 ナット
S 海側
E 埋立側
Claims (10)
- 両端に取付部を有する目地材と、
構造物の目地部を挟んで上下方向に設けられスリット状の開口部を備える目地材取付溝と、
前記取付部の両側に取り付けられ前記目地材取付溝への前記目地材の挿着をガイドするガイド固定部材と、を備え、
両端の前記取付部を前記目地材取付溝内に配置し充填される充填材中に前記ガイド固定部材に埋設して固定するとともに、前記開口部を介して前記目地部に変位吸収部を配置する目地材の固定構造であって、
前記取付部に取り付けられ前記開口部の内面に当てられて前記開口部をシールする弾性シール材と、
前記目地材取付溝内に配置され充填拡幅材の充填により拡幅して前記弾性シール材を前記開口部内面に押し付ける袋体と、を備えて構成される、
ことを特徴とする目地材の固定構造。 - 前記弾性シール材は、前記目地材取付溝への装着の際の前記弾性シール材と前記開口部の内面との間の摩擦を低減する摩擦低減部材を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の目地材の固定構造。 - 前記摩擦低減部材は、前記開口部内面側の下端部に傾斜面を備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の目地材の固定構造。 - 前記ガイド固定部材は、前記袋体の拡幅による反力を受けて前記弾性シール材を押し付ける反力受け部を備える、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の目地材の固定構造。 - 前記ガイド固定部材は、少なくとも下端部に、前記目地材取付溝の内面に当接して前記ガイド固定部材を前記開口部の内面側に押し付ける押し付け力を付与する弾性押圧部材を備える、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の目地材の固定構造。 - 前記弾性押圧部材は、U字状に曲げられ一端部を前記ガイド固定部材に固定し、中間部を前記目地材取付溝に当接させ、他端部を開放状態として設けられる、
ことを特徴とする請求項5に記載の目地材の固定構造。 - 前記弾性シール材は、前記目地材取付溝への装着の際には前記開口部の内面と接触せずに前記摩擦低減部材が前記開口部の内面と接触し、前記袋体の拡幅により変形して前記開口部の内面と接触する形状に形成されている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の目地材の固定構造。 - 前記ガイド固定部材は、前記目地材取付溝内に充填される前記充填材を流動させる貫通孔を備える、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の目地材の固定構造。 - 前記弾性シール材は、下端部に設けられ前記目地材取付溝の底面で広がり前記充填材の流出を防止して保持する紐状の充填材保持部材を備える、
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の目地材の固定構造。 - 前記充填材保持部材は、前記弾性シール材に形成された凹部に上端縁部が装着されて固定されて構成される、
ことを特徴とする請求項9に記載の目地材の固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017120847A JP6869537B2 (ja) | 2017-06-20 | 2017-06-20 | 目地材の固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017120847A JP6869537B2 (ja) | 2017-06-20 | 2017-06-20 | 目地材の固定構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019007148A JP2019007148A (ja) | 2019-01-17 |
JP6869537B2 true JP6869537B2 (ja) | 2021-05-12 |
Family
ID=65026764
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017120847A Active JP6869537B2 (ja) | 2017-06-20 | 2017-06-20 | 目地材の固定構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6869537B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113789728B (zh) * | 2021-09-30 | 2023-03-14 | 中建港航局集团有限公司 | 一种水下构件安装缝连接装置 |
-
2017
- 2017-06-20 JP JP2017120847A patent/JP6869537B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019007148A (ja) | 2019-01-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2374386C1 (ru) | Способ создания противофильтрационного экрана с геомембраной из полимерного материала | |
US20160076211A1 (en) | Method And Device For Covering And Waterproofing Joints In Hydraulic Works | |
JP2004197403A (ja) | 鋼管矢板井筒基礎 | |
JP2017166314A (ja) | 締切構造物 | |
JP6869537B2 (ja) | 目地材の固定構造 | |
JP6436712B2 (ja) | 目地材の取付構造 | |
JP5572540B2 (ja) | 遮水壁における最終締切部の仮締切構造とその締切方法 | |
JP4088871B2 (ja) | 遮水壁構造及び該遮水壁を用いた遮水護岸構造 | |
JP4315620B2 (ja) | 管理型廃棄物埋立護岸の遮水処理方法 | |
JP2020117960A (ja) | 堤体の補強構造 | |
JP4917766B2 (ja) | ケーソン構造体 | |
JP2012202042A (ja) | 排水機能を有する組合せ鋼矢板および該鋼矢板を用いた壁体構造 | |
JP7183819B2 (ja) | 堤体の浸透破壊抑止構造 | |
JP7183816B2 (ja) | 堤体の補強構造 | |
JP4927766B2 (ja) | 上下分割ケーソン用目地構造およびその施工法 | |
JP2021116681A (ja) | 海面処分場護岸の遮水構造 | |
JP2012092512A (ja) | 遮水型護岸の開口部締切工法 | |
JP2005171505A (ja) | 仕切り護岸 | |
JP6504648B2 (ja) | 遮水構造 | |
JP2001152425A (ja) | 護岸の遮水構造 | |
JP2013249689A (ja) | セル本体の遮水構造 | |
JP2019031809A (ja) | 防潮壁 | |
JP4440568B2 (ja) | 護岸構造 | |
JP2022029921A (ja) | 構造体間の接続部止水構造及び止水方法 | |
JP6647913B2 (ja) | 目地材取付溝の遮水構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200513 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210326 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210406 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210407 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6869537 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |