JP2005171505A - 仕切り護岸 - Google Patents

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多克 和木
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正美 折笠
Mitsuru Nonoda
充 野々田
Takahiko Ito
隆彦 伊藤
Hiroshi Nakano
浩 中野
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Taisei Rotec Corp
Japan Sea Works Co Ltd
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Abstract

【課題】 廃棄物の海洋投棄処分場の仕切り護岸において、ケーソン等の構造物を構築する場合や矢板を打設した際の接続部に遮水処理層を構築して、護岸等と一体化して構築した遮水構造物の信頼性を向上させる。
【解決手段】 ケーソン6、6aを並べて構築する仕切り護岸5において、ケーソンの側面を凹部として構成し、そのケーソン間の幅狭部12にはゴムシール材18を挿入して、その内部の巾広部13に対して遮水層15を構築する。前記遮水層では、内部に鉄筋籠16を挿入して、アスファルト混合物17を充填するもので、ケーソンに対して作用する外力で、遮水層が変形したりすることを阻止可能とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、廃棄物海面処分場を外海と区画するために構築する仕切り護岸に関し、特に、既成の構造体としてのケーソンの目地部分や矢板の継手部分に大きな力が加えられたとしても、遮水材と構造体の間に隙間が生じないような処理を施した仕切り護岸に関する。
産業廃棄物や一般廃棄物を海面埋め立て処分するために、埋め立て処分場を海域を仕切るようにして構築することが行われており、仕切り護岸で区画して外海と遮断した埋め立て処分場内に、廃棄物を投棄(埋め立て処分)している。前記仕切り護岸としては、ケーソン式護岸、セル式護岸等を用いることが知られている。前記廃棄物の埋め立て処分場を区画する仕切り護岸には、処分場内の保有水が外海に浸出しないように、仕切り護岸の本体に、もしくは独立した部分に遮水処理を施すとともに、処分場を構築する区域の海底地盤に対して必要に応じて遮水処理を行うことが求められている。なお、以下に説明する本発明の実施例で、「接続部」は、ケーソンの目地部、セル状護岸等におけるアーチ部、その他の構造体・構造物の目地・継手または接続部に類する構造物等を全てまとめて、接続部と呼んで説明しているもので、特に遮水材を充填または取付ける等の処理を行って、遮水処理の対象とされる部分を対象として説明している。
前記隣接させるように立設して、壁状の構造物として構築するケーソン等において、そのケーソンを隣接させて配置する部分では、その接続部の内部に形成される空間部に対して、アスファルト混合物やモルタル、土質系遮水材、その他の遮水性能を発揮可能な充填材を充填する。そして、前記遮水壁を構成するケーソンの間で、その接続部での遮水性を発揮させる方法が提案されている。また、前記接続部分での遮水性を良好に発揮させるための補助手段として、例えば、ゴム等の弾性体からなるシート状の部材を折り込んで挿入し、接続部の一方の隙間を前記シート状の部材で塞ぐとともに、他方の隙間を充填物で塞ぐようにするシール部材として、遮水壁における遮水作用を良好に発揮できるようにすることも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特公平7−13365号公報
ところが、前記従来例に示されているような工法においては、部材の小さな隙間に遮水材を充填する場合でも、例えば、モルタル等の充填物が鋼材の壁に密着しないといった問題がある。また、前記鋼管矢板のジョイント部の他に、ケーソンの接続部に対しても、前記鋼製矢板の場合と同様に、ケーソン間に施工する遮水層の両側端部を、ゴム等の弾性体で構築したシール部材(例えばグラベルシール……商品名)により、海洋構造物の厚さ方向の両側で区画し、その区画の中にモルタルやアスファルト混合物等の、遮水材を充填した遮水層を構築する場合がある。前記ケーソンの接続部の場合も、アスファルト混合物のような遮水材が壁に密着しないと、漏水が発生するという問題があることに対して、前記接続部空間に充填した遮水材により、隙間が生じないように保護することができる。
さらに、前記ケーソン等の接続部の壁面には、遮水材と親和性を発揮できる塗料等を塗布する等の、壁面の処理を行うことも行われている。そして、前述したような壁面の処理を行うことで、地震や強い波により構造物を移動させるような力が加えられた場合でも、接続部で壁面と遮水材との間に隙間が生じることを防止し、遮水性に信頼度を向上させるような手段を施してもいる。しかしながら、遮水性に完全性を要求される埋立地の護岸等においては、前記ゴムシールで区画された範囲内に充填される遮水材に対しても、構造物の壁面との密着性をより良好に維持できて、側面から大きな力が作用した場合でも、遮水材と壁面との間に隙間が生じないように処理することが求められている。
本発明は、埋立地の仕切り護岸において、遮水材が構造物の側面の壁面に密着されて、隙間が生じないように維持でき、遮水層の信頼性を向上させ得るようにするとともに、ケーソンや矢板の接続部に対して、遮水壁が変形するような力が作用しても、遮水材と構造物の間に隙間が生じないような処理を施した仕切り護岸に関する。
本発明は、海域に予定された廃棄物の埋立地を外海と区画するように、構造体を連続させて構築して遮水壁として構成する廃棄物の海面処分場の仕切り護岸に関する。
請求項1の発明は、前記連続させて構築する構造体の間の接続部で、前記構造体同志が互いに対向する側面に、遮水材の付着性を向上させる表面処理材の層を設け、
前記空間部の海側と埋立地側の一方の側もしくは両側部にシール部材を配置して、
前記シール部材により区画された内部空間に内部補強部材を配置して、固化した後でも 海域に予定された廃棄物の埋立地を外海と区画するように、構造体を連続させて構築して遮水壁として構成する廃棄物の海面処分場の仕切り護岸であって、
前記連続させて構築する構造体の間で、前記構造体同志が互いに対向する接続部の海側と埋立地側の一方の側、もしくは両側部にシール部材を配置して、
前記シール部材により区画された内側部に内部補強部材を配置して、遮水材を充填し、 前記構造体の間の接続部を遮水して、前記構造体と一体化した遮水壁として構築することを特徴とする。
請求項2の発明は、前記構造体としてケーソンのような既成の構造体を用い、前記構造体を連続させるように立設して仕切り護岸を構築するものであり、
前記ケーソンの接続部で対向する側面では、海側と埋立地側の両端部が接近し、内側部が大きく離間する状態の空間部として構成され、
前記ケーソンの接続部での両側部の幅の狭い部分にシール部材を配置して、
前記シール部材の間に形成される幅の広い空隙部に内部補強部材配置して、遮水材を充填し、
前記構造体の間の接続部を遮水して、前記構造物と一体化した遮水壁として構築することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記構造体としてケーソンのような既成の構造体を用い、前記構造体を連続させるように立設して仕切り護岸を構築するものであり、
前記接続部の両側端部にはシール部材を配置し、
前記構造物の接続部に対向する面には、任意の間隔で突部材を設けて、接続部の空間内部に挿入する内部補強部材と組み合わせ、
前記接続部の幅の広い空隙部には、内部補強部材と突部材を埋設する状態で遮水材を充填し、
前記構造体と接続部に充填した遮水材とを一体化した遮水壁として構築することを特徴とする。
請求項4の発明は、海前記連続させて構築する構造体が、矢板部材を連続して打設した遮水壁であり、
前記遮水壁の矢板部材の接続部に対応させて、所定の大きさの空間部を区画するように板部材を固定して設け、
前記矢板の接続部に対応する空間部の内部には、内部補強部材を埋設する状態で遮水材を充填して、
前記矢板と、接続部に充填した遮水材とを一体化した遮水壁として構築することを特徴とする。
請求項5の発明は、前記連続させて構築する構造体が、大径の鋼管パイルに接続部材を一体に設けた鋼管パイル部材であり、
前記鋼管パイルを、接続部を組み合わせる状態で立設して遮水壁を構築し、
前記鋼管パイルの接続部には、パイルの接続部が空間を区画する壁の一部となるような補助的な板部材を設け、
前記空間部の内部に、内部補強部材を埋設する状態で遮水材を充填して、
前記鋼管パイルと、接続部に充填した遮水材とを一体化した遮水壁として構築することを特徴とする。
請求項6の発明は、前記連続させて構築する構造体が、厚みを有するパイル部材であり、前記パイル部材の両側側部に、その厚さ方向に所定の間隔を介して接続手段を各々設けておき、前記接続手段を隣接するパイル部材と組み合わせて、前記パイル部材を順次立設して遮水壁の構造体を構築し、
前記隣接させて立設するパイル部材の接続部材によって、区画される接続部の空間部の内部には、内部補強部材を埋設する状態で遮水材を充填し、
前記構造体と接続部に充填した遮水材とを一体化した遮水壁として構築することを特徴とする。
請求項7の発明は、前記ケーソンもしくは矢板、パイル部材のような構造体の接続部に配置する内部補強部材は、鉄筋のような部材を縦横に部材を組み合わせて一体化し、挿入する接続部に合わせた形状のものとして構成し、
前記内部補強部材を構造物の接続部の内部に配置することで、前記構造体の壁と接続部に充填した遮水材との間での遮水性を強化する作用を保持させることを特徴とする。
請求項8の発明は、前記遮水壁を構成する構造物の接続部では、遮水材を充填する空間に対して、前記構造物の壁には、充填される遮水材を壁に密着させた状態を維持するような補助手段を設け、
前記構造物の壁に対してあらかじめ補助手段を設けた状態で、遮水材を充填することを特徴とする。
請求項9の発明は、前記構造物の壁から遮水材が離間することを阻止するための補助手段として、構造物の壁に基部を取付けて、壁表面から突出させた状態で保持する補助構造物を設け、前記構造物の接続部空間に充填する遮水材の中に、前記補助構造物を入り込ませる状態で一体化することを特徴とする。
請求項10の発明は、前記遮水壁を構成する構造物の接続部では、遮水材を充填する空間を横切るように、遮水体を配置し、前記遮水体の両端の基部を対向する構造物の壁に対して固定保持させ、前記遮水体には、構造物の壁の間隔の変化に追従させ得る遮水部材を設けて、前記接続部空間に充填した遮水材とともに、遮水作用を発揮させ得るように構成することを特徴とする。
請求項11の発明は、前記遮水壁を構成する構造物の接続部では、遮水材を充填する空間を横切るとともに、構造物を連結するように遮水体を配置し、前記遮水体の両端の基部を対向する構造物の壁に対して固定保持させ、
前記遮水体は、鉄板のような強固な部材の両端部を構造物に対して保持させ、前記構造物の間隔が変化されるような作用に対する抵抗部材としても作用させ、
前記接続部空間に充填した遮水材とともに、遮水作用を発揮させ得るように構成することを特徴とする。
前述したように、ケーソンや鋼製(鋼管、箱型、H型、U型、直線等)矢板等を列設して構築し、海面廃棄物処分場を区画する遮水壁において、その構造物の接続部に充填する遮水材を、固化しても弾性と流動性を有する材料を用いているので、遮水作用を良好に発揮可能である。また、前記遮水材としてアスファルト混合物のような材料を用い、その内部に補強材を埋設するように設ける場合には、遮水壁に対して大きな専断力が作用しても、遮水材の変形を防止でき、遮水性能を良好に維持できる。さらに、前記遮水壁に対して、構造物の間隔を離間させるような力が作用する恐れがある場合に、遮水材と構造物の壁との間に隙間が形成されないような補助手段を設けておくことで、遮水壁としての性能を良好に維持できる。そして、前述したようにして、遮水材を構造物の継手の部分に施工して、仕切り護岸の遮水性を維持させるようにした場合には、海面の所定の区域を仕切るように構築する護岸での信頼性を向上させることができ、護岸を構築する工事も容易に行うことが可能である。その他に、構造物間の間隔を変化させないように、遮水構造物を設ける場合には、接続するように配置した補助手段により、隣接配置する構造物を相互に支持し合い、接続部の間隔を適正に維持することができる。
図示される例にしたがって、本発明の実施例の構成を説明するが、以下に説明する実施例は、廃棄物を埋め立て投棄する海域を、ケーソン等を並べて区画すること、または、矢板類を連続させて打設して護岸を構築する工法を適用する例を説明している。前記仕切り護岸を構築する海底地盤では、地盤上に立設するケーソン等の構造物を、従来の公報と同様に構築した支持基礎の上に立設する等の処理を施し得るが、前記支持基礎や海底地盤に対しては、護岸と同様な遮水性を発揮させる処理を施す。そして、前記仕切り護岸を廃棄物埋立地の区画として用いる場合に、列状に立設するケーソン等の構造物の継ぎ目(接続部)の部分で、遮水性を良好に維持できるように遮水処理を施工する。また、前記仕切り護岸を構成する構造物を立設する地盤上には、遮水性を有するシート等を介在させて安定支持させるようにする。前述したように構成することによって、局部的に外部から大きな力が作用したとしても、そのケーソンが移動したり、ケーソンの接続部に充填している遮水材に大きな変形が生じることがなく、遮水壁としての性能を長期間に亘って維持できる構造物とすることを説明している。
図1に説明する例は、ケーソン6を列状に並べて、埋立地9を区画する仕切り護岸5を構築する場合を説明している。前記仕切り護岸5を構築するために、従来より護岸や防波堤等として用いられているケーソン6等を立設して構築できる。また、前記ケーソン6としては、コンクリート製、鋼製のものやハイブリッドケーソン等の、任意の構造の構造物を用いることや、大きなコンクリートブロック状のもの等を用いることができる。前記ケーソン6を海底地盤上に立設するために、ケーソン構築部に対応させて、海底地盤1の所定の範囲に亘って地盤改良処理を行った処理層2を構築し、その上部を掘削して大きな石等を積み重ねた石積部3を設けた上にケーソン6を立設する。前記石積部3には、石を積み重ねた上からアスファルト混合物を注入し、アスファルト混合物で石を固めた状態の遮水性を有する支持層として構築する。なお、前記ケーソン6の下部の海底地盤に対する処理は、不透水の性質を発揮できるような層として構成するもので、後述するように、列状に立設するケーソン6の間に遮水処理を施して、不透水性の処理を施した支持地盤と一体化し、前記仕切り護岸により仕切られた区画の内外で水が流通することを阻止可能とし、護岸における遮水作用を良好に発揮可能なものとする。
前記海底地盤1の地盤改良部2に対して、その上部の土を掘削してアスファルト混合物を隙間に充満させた石積層3を構築し、その上面にはアスファルトマット7を底面に取付けたケーソン6を載置する。前記ケーソン6の脚部の隙間には、アスファルト混合物を充満させた充填層4、4を構築して、前記ケーソン6の脚部を固めることで、波浪等に対応させ得るように足元を強化して、支持基部を強固なものとして構築する。また、前記石積層3の上にケーソン6を立設してから、埋立地9側には、ケーソン6の表面に沿わせて遮水シート8等を配置して、前記シート8の下部をアンカー8aにより押えるようにする。そして、廃棄物が投棄される側でのケーソン側面を、前記遮水シートにより保護するとともに、処分場側で発生する汚れた水等が、直接ケーソンの表面に接触することを防止することができる。さらに、前記遮水壁の一部に対して局部的に大きな力が作用して、構造物の継ぎ目の部分に隙間が生じるような不都合な状態が発生した場合でも、廃棄物埋立地側に溜まっている汚れた水が、護岸を通って外海に漏れ出さないように、前記遮水層とシートにより保護することができる。
前記ケーソンにより構築する仕切り護岸5は、図2の平面図に説明するように、多数のケーソン6、6a……を並べて構築するもので、埋立地9の予定海域を外海と区画し、埋立地9と外海の間を水が流通しないよう、仕切り護岸5により遮水できるようにする。そのために、前記既成のケーソン6、6a……を並べて仕切り護岸5を構築するに際して、前記ケーソンの間の接続部10を遮水処理部として構成し、構造物間の隙間から水が流通しないような処理を施している。前記ケーソン6、6a……の、各々の両側部に設ける接続部10……に対して、遮水性を持たせるためには、以下に説明するような、遮水処理を行うことができる。
図3に説明する実施例は、遮水処理構造の1実施例として説明しているもので、列設するケーソン6、6aの対向する側面を、凹部11、11として各々形成している。そして、前記2つの凹部が対向するケーソンの接続部10では、中央部を巾広部13とし、両側部を幅狭部12、12aとする空隙部が形成される。本実施例においては、前記接続部10に対する遮水部15を構成するために、その両側の幅狭部12、12aには、ゴムシール材18、18aのような、既成の弾性体を縦に施工して内外を仕切り、その仕切られた内部の巾広部13に遮水材を充填して、遮水層15を構築する。また、前記接続部10の空間部の内部に充填する遮水材17として、アスファルト混合物のような物質を用いるが、前記遮水材の中に、鉄筋籠16のような内部補強部材を埋設した状態で、一体化した遮水層15として構成しているのである。
なお、前記ケーソンの間の接続部に遮水材を充填して、不透水性を発揮させる処理を行う場合に、その遮水材料をケーソンの壁に接着させるため、または、隙間が形成され難いようにするために、遮水材と親和性を有する塗料を塗布すること等の処理が行われる。その他に、遮水材をケーソンの壁に接着させる作用を発揮できる表面処理材を、所定の厚さで塗布することが可能である。そして、前述したような表面処理を、ケーソン等の接続部の壁に施工することは、前記実施例、または以下に説明する他の実施例の全てについて、施工することができるものとの前提にもとづいて、特に具体的に説明していない例においても適用が可能である。つまり、前記遮水材が壁と接触する部分に対して、構造物の壁に対して遮水材と親和性を発揮する表面処理を施すことは、壁の全面に処理することや一部にのみ処理する等の、必要と考えられる場合には適宜施工できるものと仮定している。
なお、前記ケーソン接続部に装着するゴムシール材18としては、従来よりケーソンの間に配置して遮水性を発揮させるために用いるところの、グラベルシールと呼ばれているものを用いることを想定している。これは、ゴム等の弾性体で中空な筒状に形成したものの一方の側に、板状の部材を取付けて、前記板状の部材を一方のケーソン6の側面に固定して取付け、他方のケーソン6aに対しては、その突部を押圧するように設けているものである。そして、前記2つのケーソンの間(接続部)で、ゴムシール材の弾性を用いて塞ぐような作用を行わせ、荒波等の影響を受けたりして、隣接する2つのケーソンの間の間隙が若干でも変化するような力が加えられた場合でも、前記ゴムシール材18、18aの弾性と、両シール材の間に充填したアスファルト混合物17の粘・弾性によって、接続部に余分な隙間が形成されないように、シールと保護作用を発揮可能としている。
図4ないし図6に説明する本発明の実施例では、従来より一般的に用いられているもののように、コンクリート、鉄、ハイブリッド等と呼ばれているような、各種の既成のケーソンを用いて、各ケーソンの接続部を遮水性を発揮可能な手段を用いて接続し、仕切り護岸を構成する場合について説明している。図4に示す例では、ケーソン6、6aの接続部10aで、対向する側壁の形状を、深く奥側を切り込む状態の凹部11aとして構成している。そして、前記接続部のうちの幅狭部12、12aには、ゴムシール材18、18aをそれぞれ固定するように取付け、巾広部13aの内部には、その断面形状に合わせて組んで構成する任意の形状の鉄筋の組立体、または鉄筋籠16等を挿入する。前記ゴムシール材により区画された巾広部13に対して、アスファルト混合物のような遮水材17を充填して、遮水層15を構築するのである。
前記実施例のように、ケーソンの接続部に対して1つの巾広部を設けることの他に、図5、6のように、接続部10b、10cに対して、2つの巾広部をそれぞれ設けて、遮水処理を施すことも想定される。前記図5に説明する接続部においては、ケーソン6、6aの側壁20、20aには、所定の深さの凹部を2つずつ対称的な位置に形成しておき、前記2つのケーソンを連接した際に、その接続部では、2つの巾広部22、22aがそれぞれ形成され、その巾広部の両端部と中央部には、幅狭部21、21a、21bがそれぞれ形成される。前述したように形成される接続部10bに対して、遮水処理を行うに際しては、まず最初に、幅狭部21……のそれぞれに対して、ゴムシール材18、18a……を所定の位置に固定し、遮水材を充填する巾広部の両側端部を前記ゴムシール材により区画する。ついで、前記巾広部22、22aのそれぞれの内部に鉄筋23、23aを挿入し、空間部全体にアスファルト混合物のような遮水材24を充填することにより、補強部材を内部に一体化して設けた遮水層を構築する。
図6に示す例では、ケーソン6、6aの側壁20、20aのそれぞれに対して、略T字状に堀込んだ形状の凹部を形成し、前記側壁を対向させた状態で、接続部10cには、巾広部22、22aを所定の間隔を持たせて配置している。前記接続部10cに対して遮水層を構築するに際して、巾広部22、22aの各々の両側の幅狭部21、21a、……に対して、それぞれゴムシール材18、18aを装着して区画し、前記巾広部22、22aの各々の空間内部に任意の形状の鉄筋組立体、または鉄筋籠25を挿入し、遮水材24を充填して遮水層を構築している。なお、以下に説明する実施例において、遮水層の内部で遮水材に埋め込まれるように設ける補強部材としては、前記鉄筋籠の他に、任意の部材を用いることができるもので、鉄筋をネット状や立方体形状等に組み込んだものや、孔開き鉄板や鋼材、ネット状の部材等を任意の形状のものとして組み合わせて構成したものを、遮水材の内部に挿入する内部補強部材として用いることが可能である。
前述したようにして、ケーソンを連接した仕切り護岸において、そのケーソンの接続部に対して、鉄筋のような内部補強部材を一体化したアスファルト混合物のような、固化した状態でも変形性と弾性とを有する遮水材を充填したことで、遮水層の遮水作用を長期間に亘って維持できるようにしている。つまり、連接するケーソン6、6aに対して、図4に説明するような、縦横方向に力が付与された場合に、巾広部13aに遮水材のみが充填されている状態では、遮水層に対して作用する力に応じて、遮水材のブロックが変形されて、ケーソンの側壁との間に隙間が形成されることがある。これに対して、前記遮水層のブロックの内部に、補強用の鉄筋等が挿入されている状態では、ケーソンに加えられる力により、遮水材のブロックが変形しようとしても、その内部に挿入されている鉄筋が変形作用に対して抵抗するので、巾広部での遮水材が大きく変形したり、亀裂が入ったりするような状態とはならないのである。
前記遮水材としてアスファルト混合物を用いると、加熱した状態では施工性が良好で、狭い隙間まで入り込ませて隙間なく充填できるという特徴等を発揮できる。また、アスファルト混合物は、それが冷却されて固化した状態でも、弾性と変形性とを有しているものである。そして、前記アスファルト混合物を充填した接続部に対して、隣接する構造物の間を引き離すような外力が加えられた場合にも、遮水層がその加えられた力に応じて容易に変形するので、ケーソンの側壁との間に隙間が形成されたりすることがない。前記遮水層に配置する内部補強部材は、鉄筋籠を用いる例で説明したが、その他に、天然繊維や合成繊維のネット状の部材や、金網等の任意の材料を用いて、任意の形状に形成したものを用いることができる。したがって、前記内部に補強部材を一体に含んだ遮水層では、外力が加えられたとしても、充填された遮水材が変形したりすることがなく、遮水作用を長期間に亘って維持できるものとなる。
前記遮水壁をケーソン等の構造物を列設して構築することの他に、矢板類を連続させるようにして1列状に打設することにより、仕切り護岸を構築することもできる。例えば、図7、8に説明する鋼矢板を用いた遮水壁の例において、鋼矢板を列状に打設する際に、その鋼矢板の継手の部分に対して、後述するような遮水処理を施すようにしている。そして、後述するように、1列状に矢板を打設して構築した矢板壁において、隣接する矢板同志の接続部に遮水処理を施し、1つの隙間のない長く形成した遮水壁として、前記仕切り護岸を構築して、廃棄物埋立地を区画することができる。
図7に示す例において、略溝状の断面を有する鋼矢板31、31aを、接続部32を介して接続させるように打設して、1列状に遮水壁30を構築する。前記遮水壁30において、鋼矢板31により形成される壁の凹部側に対応させて設けた支持部際に対して、閉じ板部材33を装着する等して取付け、遮水材を充填するスペース(空間部)を区画する。そして、その接続部本体と板部材33に囲まれる空間部に、鉄筋部材36を中に入れた状態でアスファルト混合物37を充填して、遮水層を構築している。前記板部材33は、その両端部に設けた取付板34、34aを、鋼矢板に取付けた支持部材35、35aに挿入して一体化し、内部に充填するアスファルト混合物37により鉄筋部材36と一体化することにより、遮水層としての信頼性を向上させ得るように形成している。
また、図8に示す例においては、略クランク形状の鋼矢板41、41aを接続部42を介して接続させるように、海底地盤に打ち込んで遮水壁40を構築する。前記遮水壁40において、接続部42の内面部または外面部を覆うように、遮水部を形成するもので、前記接続部42の両側部分に支持部材45、45aを設けておき、略半円形状に構成した板部材43の両側の取付板44、44aを、前記支持部材45、45aに各々挿入して取り付ける。そして、前記接続部42と板部材43に囲まれる空間部に、遮水材としてのアスファルト混合物47を充填することで、遮水性を良好に発揮できる遮水壁40を、信頼性の高いものとして構築することが可能となる。
また、前記遮水壁40においても、アスファルト混合物47を充填するに際して、あらかじめ鉄筋部材46を挿入しておき、アスファルト混合物47を充填して鉄筋部材46とを一体化し、補強した遮水層を形成することで、遮水壁40の信頼性をより向上させるようにしている。なお、前記鋼矢板を接続しながら打設して構築する遮水壁において、先に打設した鋼矢板に対して、接続部を組み合わせながら次に打設する矢板には、前記板部材43をあらかじめ取付けておく方法を用いると、矢板の継ぎ目の部分に対して、遮水材を充填するスペースを容易に構築することができる。その他に、前記遮水材の充填スペースを区画する板部材43に対して、あらかじめ鉄筋組立て体を固着して一体に設けておく手段を用いる場合にも、遮水壁の施工性を向上させることが可能となる。
図9〜11に説明する遮水壁50、60、70のそれぞれにおいては、大径の鋼管パイルを立設して構築する遮水壁を説明しているもので、海底地盤を所定の幅で掘削し、前記鋼管パイル51、61を立設するようにして遮水壁を構築する。前記鋼管パイルは、数mの直径を有するパイプを用いるものであるが、その遮水壁を構築する海底地盤は、あらかじめ地盤改良工事を施工しておくことで、遮水壁と地盤の双方に遮水性を持たせることが可能となる。図9に示す例では、大径の鋼管パイル51、51a……を順次立設するが、前記鉄筋部材を立設する際に、小径パイプに縦のスリットを設けた接続部53、53aを設けるとともに、取付板54、54aを組み合わせるように施工して、前記小径パイプと板状部材により遮水材を施工するスペースが形成される。そして、前記小径パイプを組み合わせた接続部53……の内部スペースには、アスファルト混合物やその他の任意の遮水材57aを充填して、この部分でも遮水性を発揮可能に構成する。
図10に示す例では、鋼管パイル61、61aには、その接続部材として、小径パイプ63、63aを縦に設けたスリットを用いて組み合わせる接続手段を設けている。また、前記接続部の側方に設けている支持部材66、66aに対して、板部材64の取付板65、65aを挿入して組み合わせる遮水手段とを設けている。したがって、前記小径パイプと円弧状の板部材64とにより区画される空間の内部には、鉄筋部材67を挿入してアスファルト混合物68を充填し、両者を一体化させた遮水処理部62を構築しているのである。さらに、この実施例においても、前記図9の例と同様に、小径パイプ63、63aを組み合わせた接続部では、その小径パイプの内部空間に遮水材68aを充填して、その部分でも、遮水性を良好に発揮可能とする。なお、前記図9、10に示す実施例においては、鋼管パイル61の側部に板部材54、64を組み合わせる部材の構成と、取付手段が相違している。しかしながら、各実施例において、前記アスファルト混合物のような遮水材を、充填するスペースを区画するために用いる前記板部材としては、円弧状や直線状等の任意の形状のものを用いることが可能である。
図11に示す遮水壁70においては、アスファルト混合物71、71aの接続部には、所定の間隔をおいて2つの小径パイプを用いた接続部72、72aを形成している。そして、前記アスファルト混合物71、71a……を順次立設する際に、各接続部で小径のパイプ73、73aを縦のスリットを組み合わせるようにして接続する。その後に、接続部72、72aの間の空間部に、鉄筋76を挿入してからアスファルト混合物77を充填して遮水層を構築する。なお、この実施例において、接続部72、72aのパイプを組み合わせた部分に対しても、アスファルト混合物77aを充填して接続部の部分に対しても遮水処理を施すことで、より遮水性を向上させることが可能となる。また、前記図9、10に説明する例においても、小径パイプを組み合わせた接続部の空間部に対しても、アスファルト混合物を充填して、遮水性をより向上させることができる。そのように、狭い空間部に対してアスファルト混合物を注入する際には、加熱温度を調節する等の処理を施し、流動性を高くした状態で注入する等の対応策を用いることができる。
図12に説明する例は、小径パイプを用いずに、図10の板部材に類似する接続手段を用いる例を説明している。前記遮水壁80においては、大径のパイプ81、81aを組み合わせるための接続部82、82aに対応させて、一方の鋼管パイプ81の側部には板部材83、83aを固定して取り付け、他方の鋼管パイプ81aには支持部材85、85aを取り付けている。そして、前記接続部82、82aにより囲まれた内部空間には、鉄筋部材86のような補強部材を挿入してから、遮水材としてのアスファルト混合物87を充填し、さらに、支持部材85の内部空間に対しても、同様な遮水材87aを充填して、遮水性を良好に発揮可能に構成している。
図13に説明する例は、ボックス形状の鋼矢板を打ち込んで構築する遮水壁の構成を説明しているもので、前記遮水壁90は、鋼矢板91、91aを接続部92、92aを組み合わせるようにして打設する。前記ボックス状の鋼矢板91……は、箱型の部材の両側に接続部材を各々突出させた形状のもので、前記突出させた板の端部には、一般の矢板と同様なジョイント部材を形成しているものである。そして、前記鋼矢板91、91aの接続部では、ジョイント部材と縦板部材93、93aにより区画される空間の内部に、鉄筋部材94を挿入して、アスファルト混合物95を充填することで、遮水層を形成するのである。なお、前記ボックス形状の矢板の他に、H形の断面形状の鋼矢板を用いて遮水壁を構築することもできるもので、その場合には、ボックス状の矢板を用いる場合と同様に、接続部の内部に遮水層を構築することで対処可能である。
なお、前記各実施例に説明したように、大径パイプのような断面積の大きな材料を用いて遮水壁を構築する場合に、鋼管パイプ等を海底地盤上に立設するためには、鋼矢板の場合のように、ハンマー等を用いて打ち込むことができないものである。そこで、前記打ち込みによる公報を用いずに、別の掘削機で海底地盤を所定の深さにまで掘削してから、鋼管パイル(パイプ)を立設する等の、他の立設方式を用いることができる。また、前記遮水壁の鋼管パイプの接続部で、アスファルト混合物を充填する前に、充填する空間内部に入り込んでいる土砂を、エアーリフト等の技術を用いて排除しておく等の前処理を行うと良い。前記従来公知の土砂を排除する手段を適用して、充填空間内部を清掃する処理を行うことで、接続空間内部に充填するアスファルト混合物に、遮水性を損なうような異物が含まれたりすることを防止できることになる。
前述したようにして、構造物を並べて立設・施工し、その継手部に対して遮水処理するに際して、前記図1および他の図面を用いて説明した各実施例では、接続部の両側に位置される構造物が、その長さ方向に対して直角な方向に力が作用した時には、大きな抵抗力を発揮することが可能となる。これに対して、実際にはほとんど考えられないとしても、構造物を並べた長さ方向に大きな力が作用して、2つの隣接する構造物の間隔が開くような状態となることも想定される。ところが、前記各実施例では、接続部に充填している遮水材がアスファルト混合物の場合でも、接続部の隙間が拡開されるような力に対しては、構造物の壁と充填された遮水材との間に隙間が生じる恐れがある。そこで、前述したような、遮水材が壁から離れるような力が作用したとしても、構造物の壁面と充填した遮水材との間に隙間が形成されないように、補助手段を設ける場合を以下に説明する。
図14に示す例は、前記図1の例のように、ケーソン6、6aの接続部に形成される巾広部13に対して、鉄筋籠16を挿入してから、アスファルト混合物のような遮水材17を充填して、遮水層15を構築する場合を示している。このような遮水層15において、構造物の凹部の壁には、遮水材に向けて大きく突出させて、補助構造物100を付設して設けることで、前記補助構造物100の先端部が、遮水材17の内部に向けて入り込み、壁と遮水材とを一体化する作用を発揮できるようにする。したがって、ケーソンのような構造物の間を離間させるような力が、外部から遮水壁の一部に局部的に作用したと想定される場合でも、遮水材が大きく変形することがないために、ケーソン壁面から遮水材が離間して、両者の間に隙間が生じないように維持できるものとなる。前記ケーソンの接続部に対応する壁面には、遮水材との親和性を発揮可能な材料を塗布する等の、表面処理を施しておけばより効果を発揮することが可能となる。
前記構造物の凹部の壁面に対して補助構造物を取付ける例として、例えば、図15に説明するように、任意の構成の補助部材と、その補助部材に組み合わせる構造体とを組み合わせて設けることができる。例えば、ケーソンの壁面にI形鋼のようなものを2本取付けて、保持部材101を設けた場合には、その保持手段に対して基部にT形鋼等を用い、ネット等を先端部から突出させた構造体102を組み合わせて取り付け、前記構造体102を遮水材に入り込ませるように充填すれば、前記構造体102が大きな抵抗となり、壁面から遮水材が離間しにくいものとなる。
その他に、前記補助的な構造体としては、壁に切り込むような状態の凹部105を設けておき、その凹部に基部が入り込むような構造体106を装着することによっても対応が可能である。さらに、壁面にパイプにスリットを設けた保持部材108を設けておき、その保持部材108に対してパイプを基部に設けた構造体109を支持させて、遮水材の離間防止手段を構成することも可能である。前述したようにして遮水層を形成するに際して、遮水材と壁面との剥離を阻止する手段としては、例えば、壁表面に遮水材との親和性を良好に発揮可能なプライマー等を塗布しておくことも可能である。勿論、前記プライマーの塗布と組み合わせて、充填物に入り込ませるような突出物を画面に取付けておく等の追加処理を行うことを適用することも有効である。
また、接続部の空間部に対応する壁面に、大きな網目を有するネット状部材を配置し、その所定の部分で壁とネットの間を固着して、他の部分では、ネットが壁面から離間するように取付けておく等の手段を用いても良い。特に、遮水材としてアスファルト混合物のような塑性(または粘性と弾性)を有する材料を用いる場合には、前記壁表面にネットのようなものを取り付けることは有効と考えられる。その他に、前記構造物がハイブリッドケーソンの場合には、表面がコンクリートであるから、その接続部でのコンクリート表面に凹凸が大きく形成されていれば、接続部に充填する充填物と壁面の接触面積を大きく設定が可能となる。そこで、コンクリート製の構造物の接続部に対応する表面に、モルタルを吹き付けて塗布する処理を施してから、構築現場に向けて搬送して据え付けるような手段を用いることも可能である。
前記接続部に設ける遮水材の剥離防止のために構造体としては、例えば、パイプや形鋼等に対して、金網等の部材を所定の長さ突出させて取り付け、その自由側先端部を遮水材の中に入り込ませるようにすれば良い。また、前記構造体の基部でパイプ等に取付けられる金属の金網等に対して、繊維性のネット等を追加して取付けた場合には、柔軟な繊維製のネットがアスファルト混合物の内部に入り込んで一体化されることで、より一体化した遮水層とすることができる。その他に、前記構造物を基礎上に設置する前の段階で、前記構造体を取付けるようにすれば、ケーソン等の保管の邪魔になることはなく、使用時に容易に組み合わせることが可能である。そして、前記ケーソン等の壁面と遮水材との親和性を向上させるための構造体は、充填する遮水材の特性に合わせた材料を用いて構成することで、その作用を良好に発揮できるものとなる。
前記各実施例では、ケーソン6、6aの接続部に設ける遮水層に対応させて、内部に補強部材としての鉄筋籠等を挿入し、アスファルト混合物のような充填物と一体化させるようにして、遮水作用を良好に行い得るようにすることをそれぞれ説明した。ところで、海域を区切るようにして構築する一般の廃棄物埋め立て処分場で、その仕切り護岸5に対しては、前記各実施例で説明したように、比較的小さく変位させるような外力が作用することが一般的である。その他に、外海等の波の荒い海域に構築する場合等には、図16ないし図18に説明するように、構造物の間隔を大きく変化させるような力が作用することも想定される。そして、前述したような構造物の間隔の変化や、ずれが生じることにより、接続部に充填した遮水材にも大きな影響が与えられ、遮水層の信頼性が損なわれるという問題が発生する。
図16に示す例は、護岸5を構成する構造物6、6aの各々に対して、大きさと方向がそれぞれ異なる力が作用して、離接させるような作用が生じる場合を説明している。これらの例において、一方の構造物6aに作用する力Fと、他方の構造物6に対する力F1が異なる値であって、その力により隣接する構造物の移動量が異なる場合が想定される。また、同じような大きさの力が加えられたとしても、2つの構造物6、6aの変位量が異なって現れた場合でも、前記2つの構造物の間に設けた遮水層には大きな影響が現れる。そして、当然のことながら、遮水材の層とそれが接する壁との間では隙間等が生じやすくなり、遮水層の信頼性が減少するという重大な欠陥が現れる。
図17に示す例では、構造物6、6aに対して、それぞれ異なる方向の力Fa、Fbか作用し、構造物6、6aの間隔を広げるような現象が発生する。また、図18に示すように、直交するように組み合わされた構造物に対して、その角の部分に配置される構造物のそれぞれに対して、Fx、Fy方向の力が作用する場合も想定されるもので、前記直交する構造物6、6aの間でズレが生じる。それに加えて、前記各構造物に隣接する別の構造物との間でも、当然前記図16に説明したような変位が発生するものとも考えられる。
そこで、前記構造物間の間隔が大きく変化するような力が作用した時でも、遮水性を良好に維持できるような、変位に追従させ得るとともに隙間が生じたりしないような遮水層を構築することが要求される。
前述したような要求に対して、以下に説明するような遮水・接続部材を設けて、接続部の空間内部に設ける鉄筋と、遮水材とを総合した信頼性の大きな遮水層を構成することを提案するものである。
前記ケーソン等の構造物を立設して構築する仕切り護岸において、遮水材17を充填して構築する遮水層15に対しては、前記遮水層の厚さ方向で、両側の構造物の壁の間を接続するように、図19に示すような遮水・接続部材115を設けて、補強遮水層110を構成している。前記遮水・接続部材115を取り付けるために、前記図19に示す例においては、構造物6、6aの壁から本体内部に向けて切り込んだ状態で、保持部111、111aを設けておき、遮水・接続部材115の両端部に設けた基部材をそれぞれ挿入して、係止保持させることができるようにする。さらに、前記保持部に挿入して保持させる基部材の間には、隙間のないシート状や板状のものを取付けておき、空間部に充填する遮水材17と一体化させて、信頼性の高い遮水層として用い得ることも可能である。
図20に説明する例では、前記遮水・接続部材115を構造物の壁に保持させるために、アングル材等を組み合わせて溝を形成する保持部112、112aを対向させて設けている。そして、前記保持部材112……に対して、遮水・接続部材115の基部材を挿入して保持させるようにする。したがって、前記遮水・接続部材の水を通さないシート状のものと、継ぎ目の空間部に充填する遮水材17と一体化させて、信頼性の高い遮水層として用い得るようにする。前記図19、20に示す遮水・接続部材115の別の例として、例えば、I形鋼のフランジを長く形成したような形状の部材を用い、そのウェブを構造物の保持部111、112に挿入して固定保持させ、両端のウェブの間を接続するように位置させる板部材を、不透水性の強度の大きなものとする場合も想定できる。
そして、前述したような遮水処理を施した遮水壁に対して、構造物の間の間隔を変化させるような力が付与されても、その外力に対して大きな抵抗力を発揮できて、接続部での遮水性に問題が生じることを阻止できる。したがって、遮水壁の構築時に予期できなかったよな、大きな波の影響が加えられた場合や、大きな地震が発生した場合等にも、前記強固な遮水・接続部材115により、構造物間での遮水性に対する信頼性を維持できることにもなる。その他に、前記遮水部材として、シート状(膜状)の柔軟で遮水性を有するものを用いることも可能であるが、前記柔軟なシート状のものを遮水・接続部材115として用いる場合には、構造物の間隔を変化させるような力には抵抗できないとしても、継ぎ目に充填した遮水材と一体に変形しても、遮水性を良好に維持できるものとなる。
前記遮水・接続部材115の別の例として、図21(a)ないし(c)に説明するような部材を用いて構成することができる。図21(a)に説明する遮水・接続部材115においては、両側に設ける基部材116、116aの間に配置するシート状部材117には、蛇腹状の伸縮部118を設けている。前記遮水・接続部材115をスチール板を組み合わせて構成する場合には、前記シート状部材としては、薄い鉄板を用いて不透水性を発揮できるものとして構成する。また、前記伸縮部118においては、あらかじめジグザグに折り込む加工を施しておくことで、継手の部分が大きく変形するような力が加えられた場合にも、その力による遮水材の変形に追従して、伸縮部が大きく変形して隙間が生じないようにして、遮水性を維持できるようにする。
同図(b)に示す遮水・接続部材115Aの例においては、遮水・接続部材の両端部に配置する基部材116、116aのそれぞれから、対向させるように板部材121、122をそれぞれ突出させて設けている。そして、構造物の継手の部分を変形させるような力が作用した場合には、前記遮水・接続部材115Aにおいては、板部材121、122がスライドして移動するが、前記板部材の間には隙間が形成されないようにして、遮水層で水密性を維持させる作用を補助させるようにする。また、同図(c)の例においては、遮水・接続部材115Bを基部材116、116aの各々から、同様な長さの板部材126、126aを突出させて設けておき、両方の板部材を中間部材127に組み合わせるようにして構成している。
前記遮水・接続部材の各実施例において、基部材と板部材等を、全てスチール等の金属部材で構成することができるものであるが、その他に、ゴムやプラスチック材料を用いて構成することも可能である。例えば、図21の(a)に示す例で、伸縮部に軟質のゴムのシートを用いる場合には、構造物の間隔が大きく変化するような力が作用しても、ゴムの柔軟性と遮水材としてのアスファルト混合物の流動性とを組み合わせて、遮水層としての作用を維持できるようにする。
前記遮水・接続部材を遮水材と組み合わせて用い、一体化させたものとして形成した遮水層において、鉄筋等を組んで構成した内部補強部材と、前記遮水・接続部材を設けた補強遮水層110とを組み合わせて、各隣接する構造物の間の遮水層を、前記図19、20に説明したような状態のものとして構成することが可能である。この例においては、遮水層15として、構造物の壁から突出させた鉄筋等の補助構造物100として、コンクリートの補強用鉄筋を突出させるように、本体構造物と一体化したものを用いて、構造物間の継ぎ目内部に挿入する鉄筋籠16と組み合わせて、補強手段として設けることができる。そして、前記補強手段に組み合わせて補強部材を設ける場合には、遮水層での信頼性を向上させることか可能である。さらに、その継ぎ目の部分に対して大きく変形させるような力が作用したとしても、前記鉄筋籠のような内部補強部材に加えて、遮水・接続部材110による補強と、遮水性を維持させる手段を設けたことで、遮水層に対する信頼性をより大きく発揮させることができる。
前記図22に説明する遮水層の補強手段において、構造物の壁から突出させて設ける補助構造物としては、前述したように、コンクリートケーソンやハイブリッドケーソンのように、外側の壁がコンクリートのものでは、ケーソンの内部に組み立てる鉄筋等を、外まで突出させて設けることが可能である。その他に、前記構造物の壁に鉄の棒やアングル材を取付けて、その先端部を鉄筋籠にほぼ接する位置まで突出させる等、補強物を相互に接近させるように設けてから、内部空間に遮水材を充填する方法を用いると良い。そして、前述したような接続手段を適用した場合には、非常に大きな外力が作用して構造物を移動させ、遮水壁を変形させるような力が作用した場合でも、遮水層に隙間等が生じないように保護することができる。
前記遮水・接続部材を用いる補強手段を、構造物の継ぎ目の部分に設ける例の他に、前記図7に説明した鋼矢板31、31aを、接続部32を介して接続させるような状態に組み合わせて打設し、遮水壁30を構築する例に対しても、前記補助手段を用いることが可能である。図23に示す例では、接続部32に対して後で施工する板部材33には、内側面に突出部材120……を所定の間隔で突出させて設けておき、矢板本体と板部材33により区画される内部空間に鉄筋籠36を挿入してから、アスファルト混合物37を充填して一体化するような手段を用いている。
また、前記図13で説明したように、ボックス形状の鋼矢板91を用いて構築する遮水壁に対しても、前記図23に説明したような、複数の補強手段を組み合わせてから、遮水材を充填して、信頼性を向上させた遮水層を構築することも可能である。前記遮水壁90においては、鋼矢板91、91aを接続部92、92aを組み合わせるようにして打設すしてから、前記鋼矢板の接続部に対して遮水処理を施すようにしている。前記鋼矢板91、91aの接続部では、ジョイント部材と縦板部材93、93aにより区画される空間の内部に、鉄筋部材94を挿入して、アスファルト混合物95を充填することで、遮水層を形成するのであるが、前記鉄筋に組み合わせて、矢板本体には突出部材121、122等を所定の間隔で突出配置して、それ等の突出部材を鉄筋籠と組み合わせて、内部補強部材を強固なものとして構成する。そして、後で充填するアスファルト混合物95で、補強部材を相互に組み合わせることで、継ぎ目の部分での遮水材の信頼性を向上させ得るようにする。
前述したようにして、矢板やケーソン等の接続部に対して、充填する遮水材としては、アスファルト混合物を用いる場合を例にして説明したが、前記遮水材としては、特にアスファルト混合物のように、大きな粘・弾性を発揮可能な材料に限定するものではない。例えば、その他に、従来より一般に用いられている遮水材料としての、コンクリート、モルタル、粘土を主体とした混合物等を用いることもできる。また、前記遮水材の内部に挿入する内部補強材としては、鉄筋で組んだ籠状のものを用いると良いが、シート状の鉄筋構造体を複数組み合わせることや、柔軟な繊維のネットを用いること等の任意の補強部材を用いることも可能である。
仕切り護岸の断面図である。 ケーソンを組み合わせて構築する護岸の説明図である。 ケーソンの接続部の遮水構造の説明図である。 ケーソンの接続部の遮水構造の第2の実施例の説明図である。 ケーソンの接続部の遮水構造の第3の実施例の説明図である。 ケーソンの接続部の遮水構造の第4の実施例の説明図である。 鋼矢板による遮水壁の構成の説明図である。 鋼矢板による遮水壁の構成の別の実施例の説明図である。 鋼管パイルを用いた遮水壁の実施例の説明図である。 鋼管パイルを用いた遮水壁の第2の実施例の説明図である。 鋼管パイルを用いた遮水壁の第3の実施例の説明図である。 鋼管パイルを用いた遮水壁の第4の実施例の説明図である。 ボックス状の鋼矢板による遮水壁の構成の説明図である。 接続部の剥離防止手段の説明図である。 遮水材の保持手段の構造の説明図である。 仕切り護岸に加えられる力の説明図である。 図16とは異なる方向に作用する力の説明図である。 護岸の角部に作用する力の説明図である。 接続部空間を横切るように遮水・接続部材を設ける例の説明図である。 遮水・接続部材の取付手段の別の例の説明図である。 (a)ないし(c)は各々遮水・接続部材の構成の説明図である。 遮水・接続部材と遮水材、補強手段を総合した遮水層の説明図である。 図7の例に補強手段を追加する例の説明図である。 図13の例に補強手段を追加する例の説明図である。
符号の説明
1 海底地盤、 2 地盤改良部、 4 充填層、 5 仕切り護岸、
6 ケーソン、 9 埋立地、 10 接続部、 11 凹面、
12 幅狭部、13 幅広部、 15 遮水層、 16 鉄筋、
17 遮水材、 18 ゴムシール、 20 ケーソン側面、
21 幅狭部、 22 巾広部、 23・25 鉄筋、 34 遮水材、
30、40、50、60、70、80、90 遮水壁、
32、42、52、62、72、82、92 接続部、100 補助部材、
101・105・108 保持部材、 102・106・109 構造体、
110 補強遮水層、 111 保持部、 115 遮水・接続部材、
116 基部材、 117 シート状部材、 118 伸縮部、
121・126 板部材、 127 中間部材。

Claims (11)

  1. 海域に予定された廃棄物の埋立地を外海と区画するように、構造体を連続させて構築して遮水壁として構成する廃棄物の海面処分場の仕切り護岸であって、
    前記連続させて構築する構造体の間で、前記構造体同志が互いに対向する接続部の海側と埋立地側の一方の側、もしくは両側部にシール部材を配置して、
    前記シール部材により区画された内側部に内部補強部材を配置して、遮水材を充填し、 前記構造体の間の接続部を遮水して、前記構造体と一体化した遮水壁として構築することを特徴とする仕切り護岸。
  2. 前記構造体としてケーソンのような既成の構造体を用い、前記構造体を連続させるように立設して仕切り護岸を構築するものであり、
    前記ケーソンの接続部で対向する側面では、海側と埋立地側の両端部が接近し、内側部が大きく離間する状態の空間部として構成され、
    前記ケーソンの接続部での両側部の幅の狭い部分にシール部材を配置して、
    前記シール部材の間に形成される幅の広い空隙部に内部補強部材配置して、遮水材を充填し、
    前記構造体の間の接続部を遮水して、前記構造物と一体化した遮水壁として構築することを特徴とする請求項1に記載の仕切り護岸。
  3. 前記構造体としてケーソンのような既成の構造体を用い、前記構造体を連続させるように立設して仕切り護岸を構築するものであり、
    前記接続部の両側端部にはシール部材を配置し、
    前記構造物の接続部に対向する面には、任意の間隔で突部材を設けて、接続部の空間内部に挿入する内部補強部材と組み合わせ、
    前記接続部の幅の広い空隙部には、内部補強部材と突部材を埋設する状態で遮水材を充填し、
    前記構造体と接続部に充填した遮水材とを一体化した遮水壁として構築することを特徴とする請求項1または2に記載の仕切り護岸。
  4. 海域に予定された廃棄物の埋立地を外海と区画するように、構造体を連続させて構築して遮水壁として構成する廃棄物の海面処分場の仕切り護岸であって、
    前記連続させて構築する構造体が、矢板部材を連続して打設した遮水壁であり、
    前記遮水壁の矢板部材の接続部に対応させて、所定の大きさの空間部を区画するように板部材を固定して設け、
    前記矢板の接続部に対応する空間部の内部には、内部補強部材を埋設する状態で遮水材を充填して、
    前記矢板と、接続部に充填した遮水材とを一体化した遮水壁として構築することを特徴とする仕切り護岸。
  5. 海域に予定された廃棄物の埋立地を外海と区画するように、構造体を連続させて構築して遮水壁として構成する廃棄物の海面処分場の仕切り護岸であって、
    前記連続させて構築する構造体が、大径の鋼管パイルに接続部材を一体に設けた鋼管パイル部材であり、
    前記鋼管パイルを、接続部を組み合わせる状態で立設して遮水壁を構築し、
    前記鋼管パイルの接続部には、パイルの接続部が空間を区画する壁の一部となるような補助的な板部材を設け、
    前記空間部の内部に、内部補強部材を埋設する状態で遮水材を充填して、
    前記鋼管パイルと、接続部に充填した遮水材とを一体化した遮水壁として構築することを特徴とする仕切り護岸。
  6. 海域に予定された廃棄物の埋立地を外海と区画するように、構造体を連続させて構築して遮水壁として構成する廃棄物の海面処分場の仕切り護岸であって、
    前記連続させて構築する構造体が、厚みを有するパイル部材であり、
    前記パイル部材の両側側部に、その厚さ方向に所定の間隔を介して接続手段を各々設けておき、前記接続手段を隣接するパイル部材と組み合わせて、前記パイル部材を順次立設して遮水壁の構造体を構築し、
    前記隣接させて立設するパイル部材の接続部材によって、区画される接続部の空間部の内部には、内部補強部材を埋設する状態で遮水材を充填し、
    前記構造体と接続部に充填した遮水材とを一体化した遮水壁として構築することを特徴とする仕切り護岸。
  7. 前記ケーソンもしくは矢板、パイル部材のような構造体の接続部に配置する内部補強部材は、鉄筋のような部材を縦横に部材を組み合わせて一体化し、挿入する接続部に合わせた形状のものとして構成し、
    前記内部補強部材を構造物の接続部の内部に配置することで、前記構造体の壁と接続部に充填した遮水材との間での遮水性を強化する作用を保持させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の仕切り護岸。
  8. 前記遮水壁を構成する構造物の接続部では、遮水材を充填する空間に対して、
    前記構造物の壁には、充填される遮水材を壁に密着させた状態を維持するような補助手段を設け、
    前記構造物の壁に対してあらかじめ補助手段を設けた状態で、遮水材を充填することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の仕切り護岸。
  9. 前記構造物の壁から遮水材が離間することを阻止するための補助手段として、構造物の壁に基部を取付けて、壁表面から突出させた状態で保持する補助構造物を設け、
    前記構造物の接続部空間に充填する遮水材の中に、前記補助構造物を入り込ませる状態で一体化することを特徴とする請求項8に記載の仕切り護岸。
  10. 前記遮水壁を構成する構造物の接続部では、遮水材を充填する空間を横切るように、遮水体を配置し、前記遮水体の両端の基部を対向する構造物の壁に対して固定保持させ、
    前記遮水体には、構造物の壁の間隔の変化に追従させ得る遮水部材を設けて、
    前記接続部空間に充填した遮水材とともに、遮水作用を発揮させ得るように構成することを特徴とする請求項8または9に記載の仕切り護岸。
  11. 前記遮水壁を構成する構造物の接続部では、遮水材を充填する空間を横切るとともに、構造物を連結するように遮水体を配置し、前記遮水体の両端の基部を対向する構造物の壁に対して固定保持させ、
    前記遮水体は、鉄板のような強固な部材の両端部を構造物に対して保持させ、前記構造物の間隔が変化されるような作用に対する抵抗部材としても作用させ、
    前記接続部空間に充填した遮水材とともに、遮水作用を発揮させ得るように構成することを特徴とする請求項8または9に記載の仕切り護岸。
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