JP6868301B1 - 建築物の基礎構造、及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】下部地盤へ伝達される応力を低減すること、及び基礎コンクリートの打設量を削減して施工コストを低減する、建築物の基礎構造並びに建築物の基礎構造の施工方法を提供する。【解決手段】表層地盤Gを改良した地盤改良体2及び地盤改良体2上に現場で打設した基礎コンクリート3を含む建築物の基礎構造1であって、建築物の柱4の下方に位置する基礎コンクート3は、形状の異なる上部3A及び下部3Bを有する。下部3Bは、建築物の隣り合う柱4,4間を結ぶ水平方向に直交する水平方向O1を含む鉛直面により切断した断面形状が逆台形状である。上部3Aは、下部3Bの前記断面形状における上端の側縁Mから第1水平方向O1へ突出する鍔状部F1を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、表層地盤を改良した地盤改良体及び前記地盤改良体上に現場で打設した基礎コンクリートを含む建築物の基礎構造、及びその施工方法に関する。
表層地盤を改良した地盤改良体及び前記地盤改良体上に現場で打設した基礎コンクリートを含む建築物の基礎構造がある(例えば、特許文献1ないし3参照)。このような建築物の基礎構造は、簡単な構造で施工コストが抑えられること、不同沈下を抑制できるとともに基礎全体の支持力を向上できること、及び地盤の囲い込み効果により地震時における土砂の液状化阻止に有効であること等の特徴を有する。
特許文献1及び2の建築物の基礎構造は、建築物の柱の下方に位置する基礎コンクリートの下面の形状は正方形であり、前記基礎コンクリートの形状は直方体状(正四角柱状)である(特許文献1の図5の係合凸部7a、及び特許文献2の図1の建築物の基礎3参照)。
特許文献3の建築物の基礎構造は、建築物の柱の下方に位置する基礎コンクリートの底面を、前記基礎コンクリートの平面形状よりも小さい四角以上の多角形としている。そして、前記基礎コンクリートの前記底面以外の下面を、前記底面と前記平面形状とを繋ぐ傾斜面とし、前記傾斜面の水平面からの傾斜角度を、20°以上40°以下にしている(特許文献3の図2の基礎コンクリート3参照)。
特許文献3の建築物の基礎構造によれば、前記基礎コンクリートの形状により、下部地盤へ伝達される応力を低減できる。また、基礎コンクリートの打設量を削減できるので施工コストを低減できる。
特許第3608568号公報 特許第5494880号公報 特許第6436256号公報
本願の発明者は、前記効果を奏する特許文献3の建築物の基礎構造に対して、より一層の改良を図ることを企図し、建築物の柱の下方に位置する基礎コンクリートの形状をさらに見直した。
本発明が解決しようとする課題は、表層地盤を改良した地盤改良体及び前記地盤改良体上に現場で打設した基礎コンクリートを含む建築物の基礎構造、及びその施工方法において、下部地盤へ伝達される応力を低減すること、及び基礎コンクリートの打設量を削減して施工コストを低減することを目的として一層の改良を図ることである。
本発明は、前記課題を解決するために、以下に示す建築物の基礎構造、及びその施工方法を提供する。
本発明の要旨は以下のとおりである。
〔1〕
表層地盤を改良した地盤改良体及び前記地盤改良体上に現場で打設した基礎コンクリートを含む建築物の基礎構造であって、
前記基礎コンクリートは、鉄骨柱又は鉄筋コンクリート壁を直接支持し、
前記基礎コンクートは、形状の異なる上部及び下部を有し、
前記下部は、
建築物の隣り合う前記鉄骨柱間を結ぶ水平方向に直交する第1水平方向を含む鉛直面により切断した断面形状、又は、
建築物の前記鉄筋コンクリート壁に直交する第2水平方向を含む鉛直面により切断した断面形状
が逆台形状であり、
前記上部は、
前記下部の前記断面形状における上端の側縁から、
前記第1水平方向へ突出する鍔状部、又は、
前記第2水平方向へ突出する鍔状部
を有し、
前記鍔状部の厚みは、0.05m以上0.3m以下、
前記鍔状部の突出長さは、0.1m以上0.6m以下であり、
前記鍔状部の突出長さは、前記鍔状部の厚みに対して、1〜4倍の範囲である
建築物の基礎構造。

前記逆台形状の断面形状の側面の水平面からの傾斜角度は、20°以上40°以下である、〔1〕記載の建築物の基礎構造。

前記基礎コンクートは独立基礎であり、
前記下部の底面は、前記下部の上端の外周縁の平面形状よりも小さい四角以上の多角形であり、
前記下部の側面は、前記下部の上端の外周縁と前記底面の外周縁とを繋ぐ傾斜面である、〔1〕又は〔2〕に記載の建築物の基礎構造。

表層地盤を改良した地盤改良体及び前記地盤改良体上に現場で打設した基礎コンクリートを含む建築物の基礎構造の施工方法であって、
前記基礎コンクリートは、鉄骨柱又は鉄筋コンクリート壁を直接支持し、
前記基礎コンクートは、形状の異なる上部及び下部を有し、
前記下部は、
建築物の隣り合う前記鉄骨柱間を結ぶ水平方向に直交する第1水平方向を含む鉛直面により切断した断面形状、又は、
建築物の前記鉄筋コンクリート壁に直交する第2水平方向を含む鉛直面により切断した断面形状
が逆台形状であり、
前記上部は、
前記下部の前記断面形状における上端の側縁から、
前記第1水平方向へ突出する鍔状部、又は、
前記第2水平方向へ突出する鍔状部
を有し、
前記鍔状部の厚みは、0.05m以上0.3m以下、
前記鍔状部の突出長さは、0.1m以上0.6m以下であり、
前記鍔状部の突出長さは、前記鍔状部の厚みに対して、1〜4倍の範囲であり、
前記建築物の基礎構造の施工方法は、地盤改良工程と、基礎掘削工程と、基礎打設工程とを含み、
前記地盤改良工程は、
表層地盤を掘り下げた土を埋め戻し、固化材を添加混合しながら混合攪拌した後に締め固めて前記地盤改良体を構築する工程であり、
前記基礎掘削工程は、
建築物の柱の下方、又は建築物の壁の下方に位置する前記地盤改良体の上部を、前記基礎コンクートの上部の形状に掘削して上部掘削部を形成する工程、及び、
前記上部掘削部の下方を、前記基礎コンクートの下部の形状に掘削して下部掘削部を形成する工程であり、
前記基礎打設工程は、
前記下部掘削部内に捨てコンクリートを打設し、前記上部掘削部及び前記下部掘削部内に基礎配筋を行って前記基礎コンクリートを打設する工程である
建築物の基礎構造の施工方法。

前記逆台形状の断面形状の側面の水平面からの傾斜角度は、20°以上40°以下である、〔4〕に記載の建築物の基礎構造の施工方法。
以上における本発明に係る建築物の基礎構造、及びその施工方法によれば、表層地盤を改良した地盤改良体上に現場で打設した基礎コンクリートが、形状の異なる上部及び下部を有する。そして、前記下部は逆台形状の断面形状を有し、前記上部は水平方向へ突出する鍔状部を有する。
前記基礎コンクリートの前記形状により、前記基礎コンクリートから下部地盤へ応力が伝搬する範囲が広くなるので、下部地盤へ伝達される応力を低減できるとともに、体積が小さくなることから基礎コンクリートの打設量を削減できるので施工コストを低減できる。
その上、前記基礎コンクリートが前記鍔状部を有することから、前記基礎コンクリートにモーメント荷重が作用した際に前記基礎コンクリートの端部の接地圧が分散されるので、前記基礎コンクリート下の一端に作用する最大接地圧を小さくすることができる。
本発明の実施の形態1に係る建築物の基礎構造を示す平面図である。 図1Aの矢視X1−X1断面図である。 図1Bの要部拡大図である。 実施の形態1に係る建築物の基礎構造の施工方法において、地盤改良工程で形成した地盤改良体に基礎掘削工程で上部掘削部及び下部掘削部を形成した状態を示す平面図である。 図3Aの断面図である。 地盤FEM解析用モデルを示す平面図である。 地盤FEM解析用モデルを示す断面図である。 比較例1の地盤FEM解析用モデルを示す平面図である。 比較例1の地盤FEM解析用モデルを示す断面図である。 比較例2の地盤FEM解析用モデルを示す平面図である。 比較例2の地盤FEM解析用モデルを示す断面図である。 比較例1−2、実施例1−5の改良体下(D点)の接地圧を示すグラフである。 比較例1−2、実施例1−5のコンクリート量を示すグラフである。 E/H1(E=0.2m)による改良体下(D点)の接地圧の変化を示すグラフである。 E/H1(H1=0.1m)による改良体下(D点)の接地圧の変化を示すグラフである。 E/H1(E=0.2m)によるコンクリート量の変化を示すグラフである。 E/H1(H1=0.1m)によるコンクリート量の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る建築物の基礎構造における基礎コンクリートを下方から見た斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る建築物の基礎構造における基礎コンクリートを下方から見た斜視図である。 本発明の実施の形態4に係る建築物の基礎構造における基礎コンクリートを下方から見た斜視図である。 本発明の実施の形態5に係る建築物の基礎構造を示す平面図である。 図11Aの矢視X2−X2断面図である。 図11Bの要部拡大図である。 実施の形態5に係る建築物の基礎構造の施工方法において、地盤改良工程で形成した地盤改良体に基礎掘削工程で上部掘削部及び下部掘削部を形成した状態を示す平面図である。 図13Aの矢視X3−X3断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1Aの平面図、並びに図1B及び図2の断面図は、本発明の実施の形態1に係る建築物の基礎構造1を示している。
建築物の基礎構造1は、表層地盤Gを改良した地盤改良体2及び地盤改良体2上に現場で打設した基礎コンクリート3を含む。
基礎コンクート3は独立基礎であり、形状の異なる上部3A及び下部3Bを有する。
基礎コンクート3の下部3Bは、建築物の隣り合う柱4,4間を結ぶ水平方向に直交する第1水平方向O1を含む鉛直面により切断した断面形状が逆台形状である。本実施の形態では、基礎コンクリート3の下部3Bの形状は、逆四角錐台状である。
下部3Bの上端の外周縁U1の平面形状は正方形である。下部3Bの底面BS1の平面形状は、下部3Bの上端の外周縁U1の平面形状よりも小さい正方形である。下部3Bの側面S1は、下部3Bの上端の外周縁U1と底面BS1の外周縁V1とを繋ぐ傾斜面である。傾斜面である側面(前記逆円錐台状の断面形状の側面)S1の水平面からの傾斜角度αは、20°≦α≦40°とするのが好ましい実施態様である。
基礎コンクート3の上部3Aは、下部3Bの前記断面形状における上端の側縁M(外周縁U1)から、第1水平方向O1へ突出する鍔状部F1を有する。鍔状部F1の下面T1は略水平面である。
次に、建築物の基礎1の施工工程の一例を説明する。
<地盤改良工程>
(掘下げ工程)
図1B及び図2に示す地表面GLから下側の表層地盤Gを、例えばバックホウによる鋤取り等により所要形状に掘り下げる。
(一次改良工程)
次に、地盤改良体2の下部の形状である「口」字状に、アタッチメントとしてミキシングフォークを装着したバックホウ等により掘削し、セメント系固化材等の固化材を添加混合しながら混合攪拌し、重機及びローラー等により締め固めて地盤改良体2の下部を形成する一次改良工程を行う。
(二次改良工程)
次に、前記掘下げ工程により掘り下げた土を、バックホウ等により地盤改良体2の下部の上側に埋め戻し、アタッチメントとしてミキシングフォークを装着したバックホウ等により、表層地盤Gを地表面GLから地盤改良体2上部の形状に掘削し、固化材を添加混合しながら混合攪拌し、重機及びローラー等により締め固めて地盤改良体2の上部を形成する二次改良工程を行う。
<基礎掘削工程>
(上部掘削部形成工程)
次に、前記地盤改良工程で構築した地盤改良体2に対し、図3Aの平面図、及び図3Bの断面図に示すように、図1A及び図1B、並びに図2の鉄骨柱4の地上側部分の下方に位置する地盤改良体2の上部を、下端部外周縁Pの位置まで掘削して上部掘削部2Aを形成する。すなわち、図3Aの横幅B1、縦幅W1の範囲で、バックホウ等により所定深さである下面T2(図3B)の位置まで直方体状に掘削して上部掘削部2Aを形成する。
(下部掘削部形成工程)
次に、下端部外周縁Pから鍔状部F1の突出長さEの分だけ内方の周縁U2から、底面BS2が正方形になるように逆四角錐台状に掘削して下部掘削部2Bを形成する。下部掘削部2Bは、例えば、図3Aの横幅B3、縦幅W3の範囲で、バックホウ等により所定深さまで、すなわち底面BS2の外周縁V2まで直方体状に掘削した後、図3Bに示す逆四角錐台状の傾斜面である側面S2を形成するように掘削する。
<基礎打設工程>
次に、下部掘削部2B内に、図2に示す捨てコンクリート6を打設する。
次に、鉄骨柱4固定用の柱脚アンカーボルトを捨てコンクリート6に固定し、上部掘削部2A及び下部掘削部2B内に基礎配筋を行って基礎コンクリート3を打設する。基礎コンクリート3の上部3A(図2の高さH1の範囲)は直方体状になり、基礎コンクリート3の下部3B(図2の高さH2の範囲)は逆四角錐台状になる。
次に、鉄骨柱4を設置し、土間コンクリート5を打設する。
以上の工程により、図1A及び図1Bに示す建築物の基礎(下部構造)1の施工が完了する。
<数値解析による効果確認>
次に、効果確認のために行った数値解析について説明する。
(解析方法)
地盤FEM(Finite Element Method)解析ソフトウェア(PLAXIS)を用いて数値解析を行う。
(1)第1の解析として、基礎コンクリートが直方体状である比較例1、基礎コンクリートの上部が直方体状で下部が逆四角錐台状である比較例2、及び基礎コンクリートが鍔状部を有する本発明の実施の形態1の形状である実施例1−5についての解析を行う。
(2)第2の解析として、本発明の実施の形態1の形状において、鍔状部F1の突出長さEを固定し(E=0.2m)、鍔状部F1の厚みH1に対する鍔状部F1の突出長さEの比(E/H1)を変化させた実施例6−8についての解析を行う。
(3)第3の解析として、本発明の実施の形態1の形状において、鍔状部F1の厚みH1を固定し(H1=0.1m)、鍔状部F1の厚みH1に対する鍔状部F1の突出長さEの比(E/H1)を変化させた実施例9−13についての解析を行う。
(実施例及び比較例の解析モデル)
実施例の解析モデルを、図4Aの平面図及び図4Bの断面図に、比較例1の解析用モデルを、図5Aの平面図及び図5Bの断面図に、特許文献3の建築物の基礎構造に相当する比較例2の解析用モデルを、図6Aの平面図及び図6Bの断面図に示す。
<第1の解析>
(パラメータ)
(1)改良厚L=2.5m、二次改良厚J=1.0m、一次改良幅K=5.6mとする。
(2)基礎の高さH=0.9m、基礎の横幅B1=基礎の縦幅W1=4.0mとする。
(3)比較例2及び実施例1−5において、傾斜面S1(前記逆円錐台状の断面形状の側面)の水平面からの傾斜角度αを約30°とする。
(4)比較例2の基礎底面BS1の横幅B3=基礎底面BS1の縦幅W3=1.4mとする。
(5)実施例1−5の基礎底面BS1の横幅B3=基礎底面BS1の縦幅W3=0.8mとする。
(6)鍔状部F1を有する実施の形態1−5において、基礎コンクリート3の上部3Aの高さである鍔状部F1の厚みH1に対する鍔状部F1の突出長さEの比(E/H1)を2とする。
H1、H2、B2、W2、Eを以下とする。
(1)比較例2:H1=0.2m、H2=0.7m
(2)実施例1:H1=0.1m、H2=0.8m、B2=W2=3.6m、E=0.2m
(3)実施例2:H1=0.15m、H2=0.75m、B2=W2=3.4m、E=0.3m
(4)実施例3:H1=0.2m、H2=0.7m、B2=W2=3.2m、E=0.4m
(5)実施例4:H1=0.25m、H2=0.65m、B2=W2=3.0m、E=0.5m
(6)実施例5:H1=0.3m、H2=0.6m、B2=W2=2.8m、E=0.6m
(荷重条件)
特許文献3の建築物の基礎構造では、その効果を確認するために行った数値解析において、外力を、長期荷重である固定荷重及び積載荷重に相当する900kNの荷重のみとしている(特許文献3の[0025]参照)。
建築物に対して、実際には、短期荷重として地震力や風力も作用する。地震力や風力は建築物を横に揺らすように作用するので、建築物には水平力も作用する。それにより、基礎構造には、長期荷重に加え、短期荷重による水平力及びモーメント荷重が作用する。
そこで、当該数値解析の荷重条件は、長期荷重に相当する荷重条件1、中地震(水平加速度:200gal程度)が発生した状態に相当する荷重条件2、大地震(水平加速度:400gal程度)が発生した状態に相当する荷重条件3とする。
すなわち、図4Aの平面図及び図4Bの断面図、図5Aの平面図及び図5Bの断面図、並びに図6Aの平面図及び図6Bの断面図に示す解析用モデルにおいて、基礎コンクリート3に作用する垂直荷重N及び水平荷重Qは、以下とする。
(1)荷重条件1:N=1100kN
(2)荷重条件2:N=1100kN、Q=220kN(I=3m)
(3)荷重条件3:N=1100kN、Q=440kN(I=3m)
(評価項目)
図4B、図5B、及び図6Bに示す、基礎コンクリート3下のAないしC点の主応力(kN/m2)、及び地盤改良体2下のD点の接地圧(kN/m2)、並びに基礎コンクリート3の体積であるコンクリート量(m3)とする。
(解析結果)
荷重条件1についての解析結果を表1に、荷重条件2についての解析結果を表2に、荷重条件3についての解析結果を表3に示す。
Figure 0006868301
Figure 0006868301
Figure 0006868301
水平力及びモーメント荷重が作用しない荷重条件1の解析結果を示す表1において、荷重Nに対して対称である、基礎コンクリート下の主応力(B点)と基礎コンクリート下の主応力(C点)の値が異なっている。その理由は、地盤FEM解析ソフトウェアで解析領域のメッシュ分割を自動で作成した際に、B点まわりのメッシュとC点まわりにメッシュが対称になっていないことによる。B点の主応力とC点の主応力の差は1%以下であるので、問題のない解析精度であると考えられる。
比較例1−2、及び実施例1−5の改良体下の接地圧(D点)を、図7Aのグラフに、比較例1−2、及び実施例1−5のコンクリート量を、図7Bのグラフに示す。
図7Aのグラフから、改良体下の接地圧は、比較例1よりも実施例1−5の方が小さいことが分かる。また、改良体下の接地圧は、比較例2よりも実施例1−5の方が概ね小さい(荷重条件3では、比較例2は96.8kN/m2、実施例4は97.1kN/m2、実施例5は97.7kN/m2であり、比較例2よりも実施例4及び5の方が若干大きい)ことが分かる。
例えば、改良体下の接地圧(D点)は、荷重条件1では、実施例1(97.6kN/m2)は、比較例1(106.8kN/m2)の約91%、比較例2(100.4kN/m2)の約97%である。また、改良体下の接地圧(D点)は、荷重条件2では、実施例1(99.1kN/m2)は、比較例1(106.4kN/m2)の約93%、比較例2(101.6kN/m2)の約98%である。さらに、改良体下の接地圧(D点)は、荷重条件3では、実施例1(94.9kN/m2)は、比較例1(104.0kN/m2)の約91%、比較例2(96.8kN/m2)の約98%である。
このように実施例において、改良体下の接地圧を小さくできる理由は、実施例の基礎コンクリート3の形状(図4A及び図4B)により、基礎コンクリート3から下部地盤へ応力が伝搬する範囲が広くなるので、下部地盤へ伝達される応力を低減できるためであると考えられる。
図7Bのグラフから、比較例1−2よりも実施例1−5の方がコンクリート量を少なくできることが分かる。その理由は、実施例1−5の基礎コンクリート3の形状(図4A及び図4B)により、基礎コンクリート3の体積が小さくなるためである。
例えば、実施例1のコンクリート量(6.0m3)は、比較例1(14.4m3)の約42%、比較例2(8.7m3)の約69%である。
荷重条件2及び3のように基礎コンクリート3に対して水平荷重Qが作用する場合、基礎コンクリート3にモーメント荷重が作用する。それにより、基礎コンクリート下の一端であるC点の主応力が大きくなり、C点に最大接地圧が作用する。
例えば、荷重条件2である表2の基礎コンクリート下のC点の主応力について見ると、鍔状部が無い比較例1は188.4kN/m2であるのに対し、鍔状部が無い比較例2は173.7kN/m2と小さく、鍔状部がある実施例1−5では、172.5kN/m2ないし158.9kN/m2とさらに小さくなっている。
また、荷重条件3である表3の基礎コンクリート下のC点の主応力について見ると、鍔状部が無い比較例1は281.0N/m2であるのに対し、鍔状部が無い比較例2は313.0N/m2と、比較例2の方が大きくなっている。
それに対して、鍔状部が有る実施例1−5では、288.7kN/m2ないし252.4kN/m2であり、実施例1(288.7kN/m2)は、比較例1(281.0N/m2)よりも若干大きいが、実施例2(271.7kN/m2)ないし実施例5(252.4kN/m2)は、比較例1(281.0N/m2)及び比較例2(313.0N/m2)よりも小さい。特に、実施例1−5は、比較例2に対して大幅に小さくなっている。例えば、実施例1(288.7kN/m2)は、比較例2(313.0N/m2)の約92%、実施例5(252.4kN/m2)は、比較例2(313.0N/m2)の約81%である。
以上のとおり、鍔状部が有る実施例1−5の基礎コンクリートによれば、基礎コンクリート3にモーメント荷重が作用した際に基礎コンクリート3下の一端に作用する最大接地圧を小さくすることができる。その理由は、鍔状部(例えば、図4BのF1)を設けることで、基礎コンクリート3の端部(C点)の接地圧が分散されるためであると考えられる。
<第2の解析>
(パラメータ)
(1)改良厚L=2.5m、二次改良厚J=1.0m、一次改良幅K=5.6mとする。
(2)基礎下部の高さH2=0.8m、基礎の横幅B1=基礎の縦幅W1=4.0mとする。
(3)B2=W2=3.6m、E=0.2mとする。
(4)傾斜面S1(前記逆円錐台状の断面形状の側面)の水平面からの傾斜角度αを約30°とする。
(5)基礎底面BS1の横幅B3=基礎底面BS1の縦幅W3=0.8mとする。
H1、E/H1を以下とする。
(1)実施例6:H1=0.2m、E/H1=1
(2)実施例7:H1=0.15m、E/H1≒1.3
(3)実施例1:H1=0.1m、E/H1=2
(4)実施例8:H1=0.05m、E/H1=4
(荷重条件及び評価項目)
荷重条件1−3、及び評価項目は、第1の解析と同じである。
(解析結果)
解析結果を表4に示す。横軸をE/H1として縦軸を改良体下の接地圧(D点)としたグラフを図8Aに、横軸をE/H1として縦軸をコンリート量としたグラフを図9Aに示す。
Figure 0006868301
鍔状部F1の突出長さEを固定し(E=0.2m)、鍔状部F1の厚みH1に対する鍔状部F1の突出長さEの比(E/H1)を変化させた場合、前記比(E/H1)が大きくなるほど、すなわち鍔状部F1の厚みH1が小さくなるほど、改良体下の接地圧(D点)及びコンクリート量が小さくなることが分かる。
<第3の解析>
(パラメータ)
(1)改良厚L=2.5m、二次改良厚J=1.0m、一次改良幅K=5.6mとする。
(2)基礎の高さH=0.9m、基礎上部の高さH1=0.1m、基礎下部の高さH2=0.8mとする。
(3)基礎の横幅B1=基礎の縦幅W1=4.0mとする。
(4)傾斜面S1(前記逆円錐台状の断面形状の側面)の水平面からの傾斜角度αを約30°とする。
B2=W2、B3=W3、E、E/H1を以下とする。
(1)実施例9:B2=W2=3.8m、B3=W3=1.0m、E=0.1m、E/H1=1
(2)実施例10:B2=W2=3.7m、B3=W3=0.9m、E=0.15m、E/H1=1.5
(3)実施例1:B2=W2=3.6m、B3=W3=0.8m、E=0.2m、E/H1=2
(4)実施例11:B2=W2=3.5m、B3=W3=0.7m、E=0.25m、E/H1=2.5
(5)実施例12:B2=W2=3.4m、B3=W3=0.6m、E=0.3m、E/H1=3
(6)実施例13:B2=W2=3.2m、B3=W3=0.4m、E=0.4m、E/H1=4
(荷重条件及び評価項目)
荷重条件1−3、及び評価項目は、第1の解析と同じである。
(解析結果)
解析結果を表5に示す。横軸をE/H1として縦軸を改良体下の接地圧(D点)としたグラフを図8Bに、横軸をE/H1として縦軸をコンリート量としたグラフを図9Bに示す。
Figure 0006868301
鍔状部F1の厚みH1を固定し(H1=0.1m)、鍔状部F1の厚みH1に対する鍔状部F1の突出長さEの比(E/H1)を変化させた場合、前記比(E/H1)が大きくなるほど、すなわち鍔状部F1の突出長さEが大きくなるほど、コンクリート量が小さくなることが分かる。
改良体下の接地圧(D点)は、前記比(E/H1)が大きくなるほど、すなわち鍔状部F1の突出長さEが大きくなるほど、荷重条件1及び2では小さくなり、荷重条件3では若干増加する傾向であることが分かる。
<前記比(E/H1)についての考察>
第2の解析、及び第3の解析により、鍔状部F1の厚みH1を小さくし、鍔状部F1の突出長さEを大きくすることにより、(E/H1)が大きくなり、それにより、改良体下の接地圧(D点)を小さくする効果、及びコンクリート量を小さくする効果があることが分かった。
しかしながら、鍔状部F1の厚みH1を小さくすると、鍔状部F1の許容耐力(鉄筋とコンクリートが負担する)が小さくなり、鍔状部F1の突出長さEを大きくすると、鍔状部F1の負担応力(曲げモーメントとせん断力)が大きくなる。
したがって、許容耐力よりも負担応力を小さくするために、鍔状部F1の厚みH1の値の範囲、及び鍔状部F1の突出長さEの値の範囲には制限がある。
すなわち、鍔状部F1の厚みH1は、0.05m(例えば実施例8)以上0.3m(例えば実施例5)以下であるのが好ましい実施態様である。また、鍔状部F1の突出長さEは、0.1m(例えば実施例9)以上0.6m(例えば実施例5)以下であるのが好ましい実施態様である。
鍔状部F1の厚みH1に対する鍔状部F1の突出長さEの比(E/H1)は、1以上4以下(例えば図9A及び図9B)にするのが好ましい実施態様である。その場合、鍔状部F1の突出長さEは、鍔状部F1の厚みH1に対して、1〜4倍の範囲になる。
実施の形態1における基礎コンクート3は、上部3Aが直方体状であり、下部3Bが逆四角錐台状である。本発明における基礎コンクリートは、このような形状に限定されない。
独立基礎である基礎コンクリート3は、建築物の隣り合う柱4,4間を結ぶ水平方向に直交する第1水平方向O1を含む鉛直面により切断した断面形状が逆台形状であり、下部3Bの前記断面形状における上端の側縁Mから前記第1水平方向O1へ突出する鍔状部F1を有するものであればよい。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2に係る建築物の基礎構造における基礎コンクリート3を、図10Aの斜視図に示す。
図10Aの基礎コンクリート3は、上部3Aが八角柱状であり、下部3Bが逆八角錐台状である。
[実施の形態3]
本発明の実施の形態3に係る建築物の基礎構造における基礎コンクリート3を、図10Bの斜視図に示す。
図10Bの基礎コンクリート3は、上部3Aが八角柱状であり、下部3Bの上端の外周縁U1が正八角形であり、底面BS1の外周縁V1が正方形である。
[実施の形態4]
本発明の実施の形態4に係る建築物の基礎構造における基礎コンクリート3を、図10Cの斜視図に示す。
図10Cの基礎コンクリート3は、上部3Aが十六角柱状であり、下部3Bの上端の外周縁U1が正十六角形であり、底面BS1の外周縁V1が正方形である。
[実施の形態5]
図11Aの平面図、並びに図11B及び図12の断面図は、本発明の実施の形態5に係る建築物の基礎構造1を示している。
建築物の基礎構造1は、表層地盤Gを改良した地盤改良体2及び地盤改良体2上に現場で打設した基礎コンクリート7を含む。
基礎コンクート7は布基礎であり、形状の異なる上部7A及び下部7Bを有する。
基礎コンクート7の下部7Bは、建築物の壁8に直交する第2水平方向O2を含む鉛直面により切断した断面形状が逆台形状である。前記逆台形状の断面形状の側面S1の水平面からの傾斜角度αは、20°≦α≦40°とするのが好ましい実施態様である。
基礎コンクート7の上部7Aは、下部7Bの前記断面形状における上端の側縁Mから、第2水平方向O2へ突出する鍔状部F2を有する。
次に、建築物の基礎1の施工工程の一例を説明する。
<地盤改良工程>
(掘下げ工程)
図11B及び図12に示す地表面GLから下側の表層地盤Gを、例えばバックホウによる鋤取り等により所要形状に掘り下げる。
(一次改良工程)
次に、地盤改良体2の下部の形状である「口」字状に、アタッチメントとしてミキシングフォークを装着したバックホウ等により掘削し、セメント系固化材等の固化材を添加混合しながら混合攪拌し、重機及びローラー等により締め固めて地盤改良体2の下部を形成する一次改良工程を行う。
(二次改良工程)
次に、前記掘下げ工程により掘り下げた土を、バックホウ等により地盤改良体2の下部の上側に埋め戻し、アタッチメントとしてミキシングフォークを装着したバックホウ等により、表層地盤Gを地表面GLから地盤改良体2上部の形状に掘削し、固化材を添加混合しながら混合攪拌し、重機及びローラー等により締め固めて地盤改良体2の上部を形成する二次改良工程を行う。
<基礎掘削工程>
(上部掘削部形成工程)
次に、前記地盤改良工程で構築した地盤改良体2に対し、図13Aの平面図、及び図13Bの断面図に示すように、図11A及び図11B、並びに図12の壁8の下方に位置する地盤改良体2の上部を、下端部外周縁P1,P2の位置まで掘削して上部掘削部2Aを形成する。
(下部掘削部形成工程)
次に、下端部外周縁P1,P2から鍔状部F2の突出長さEの分だけ内方の周縁U3,U4から、下方の下部掘削部2Bを掘削する。
<基礎打設工程>
次に、下部掘削部2B内に、図12に示す捨てコンクリート10を打設する。
次に、壁8用の鉄筋を捨てコンクリート10に配筋し、上部掘削部2A及び下部掘削部2B内に基礎配筋を行って基礎コンクリート7を打設する。
次に、コンクリートである壁8を打設し、土間コンクリート9を打設する。基礎コンクート7と壁8とは鉄筋で接続されて一体になる。
以上の工程により、図11A及び図11Bに示す建築物の基礎(下部構造)1の施工が完了する。
以上のような本発明の実施の形態に係る建築物の基礎構造1によれば、表層地盤Gを改良した地盤改良体2上に現場で打設した基礎コンクリート3,7が、形状の異なる上部3A,7A及び下部3B,7Bを有する。そして、下部3B,7Bは逆台形状の断面形状を有し、上部3A,7Aは水平方向へ突出する鍔状部F1,F2を有する。
基礎コンクリート3,7の前記形状により、基礎コンクリート3,7から下部地盤へ応力が伝搬する範囲が広くなるので、下部地盤へ伝達される応力を低減できるとともに、体積が小さくなることから基礎コンクリート3,7の打設量を削減できるので施工コストを低減できる。
その上、基礎コンクリート3,7が前記鍔状部F1,F2を有することから、基礎コンクリート3,7にモーメント荷重が作用した際に基礎コンクリート3,7の端部の接地圧が分散されるので、基礎コンクリート3,7下の一端に作用する最大接地圧を小さくすることができる。
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 建築物の基礎構造
2 地盤改良体
2A 上部掘削部
2B 下部掘削部
3 基礎コンクリート(独立基礎)
3A 上部
3B 下部
4 鉄骨柱
5 土間コンクリート
6 捨てコンクリート
7 基礎コンクリート(布基礎)
7A 上部
7B 下部
8 壁
9 土間コンクリート
10 捨てコンクリート
B1 基礎の横幅
B2 下部上端部の横幅
B3 基礎底面の横幅
BS1,BS2 底面
E 鍔状部の突出長さ
F1,F2 鍔状部
G 表層地盤
GL 地表面
H 基礎の高さ
H1 上部の高さ(鍔状部の厚み)
H2 下部の高さ
J 二次改良厚
K 一次改良幅
L 改良厚
M 下部の上端の側縁
O1 柱間を結ぶ水平方向に直交する水平方向
O2 壁に直交する水平方向
P,P1,P2 下端部外周縁
S1,S2 側面
T1,T2 下面
U1 下部の上端の外周縁(上部の下端部外周縁よりも内方の周縁)
U2 下部掘削部の上端縁(上部掘削部の下端部外周縁よりも内方の周縁)
U3,U4 周縁
V1 底面の外周縁
V2 下部掘削部の底面の外周縁
W1 基礎の縦幅
W2 下部上端部の縦幅
W3 基礎底面の縦幅
α 傾斜面である側面の水平面からの傾斜角度

Claims (5)

  1. 表層地盤を改良した地盤改良体及び前記地盤改良体上に現場で打設した基礎コンクリートを含む建築物の基礎構造であって、
    前記基礎コンクリートは、鉄骨柱又は鉄筋コンクリート壁を直接支持し、
    前記基礎コンクートは、形状の異なる上部及び下部を有し、
    前記下部は、
    建築物の隣り合う前記鉄骨柱間を結ぶ水平方向に直交する第1水平方向を含む鉛直面により切断した断面形状、又は、
    建築物の前記鉄筋コンクリート壁に直交する第2水平方向を含む鉛直面により切断した断面形状
    が逆台形状であり、
    前記上部は、
    前記下部の前記断面形状における上端の側縁から、
    前記第1水平方向へ突出する鍔状部、又は、
    前記第2水平方向へ突出する鍔状部
    を有し、
    前記鍔状部の厚みは、0.05m以上0.3m以下、
    前記鍔状部の突出長さは、0.1m以上0.6m以下であり、
    前記鍔状部の突出長さは、前記鍔状部の厚みに対して、1〜4倍の範囲である
    建築物の基礎構造。
  2. 前記逆台形状の断面形状の側面の水平面からの傾斜角度は、20°以上40°以下である、
    請求項に記載の建築物の基礎構造。
  3. 前記基礎コンクートは独立基礎であり、
    前記下部の底面は、前記下部の上端の外周縁の平面形状よりも小さい四角以上の多角形であり、
    前記下部の側面は、前記下部の上端の外周縁と前記底面の外周縁とを繋ぐ傾斜面である、
    請求項1又は2に記載の建築物の基礎構造。
  4. 表層地盤を改良した地盤改良体及び前記地盤改良体上に現場で打設した基礎コンクリートを含む建築物の基礎構造の施工方法であって、
    前記基礎コンクリートは、鉄骨柱又は鉄筋コンクリート壁を直接支持し、
    前記基礎コンクートは、形状の異なる上部及び下部を有し、
    前記下部は、
    建築物の隣り合う前記鉄骨柱間を結ぶ水平方向に直交する第1水平方向を含む鉛直面により切断した断面形状、又は、
    建築物の前記鉄筋コンクリート壁に直交する第2水平方向を含む鉛直面により切断した断面形状
    が逆台形状であり、
    前記上部は、
    前記下部の前記断面形状における上端の側縁から、
    前記第1水平方向へ突出する鍔状部、又は、
    前記第2水平方向へ突出する鍔状部
    を有し、
    前記鍔状部の厚みは、0.05m以上0.3m以下、
    前記鍔状部の突出長さは、0.1m以上0.6m以下であり、
    前記鍔状部の突出長さは、前記鍔状部の厚みに対して、1〜4倍の範囲であり、
    前記建築物の基礎構造の施工方法は、地盤改良工程と、基礎掘削工程と、基礎打設工程とを含み、
    前記地盤改良工程は、
    表層地盤を掘り下げた土を埋め戻し、固化材を添加混合しながら混合攪拌した後に締め固めて前記地盤改良体を構築する工程であり、
    前記基礎掘削工程は、
    建築物の柱の下方、又は建築物の壁の下方に位置する前記地盤改良体の上部を、前記基礎コンクートの上部の形状に掘削して上部掘削部を形成する工程、及び、
    前記上部掘削部の下方を、前記基礎コンクートの下部の形状に掘削して下部掘削部を形成する工程であり、
    前記基礎打設工程は、
    前記下部掘削部内に捨てコンクリートを打設し、前記上部掘削部及び前記下部掘削部内に基礎配筋を行って前記基礎コンクリートを打設する工程である
    建築物の基礎構造の施工方法。
  5. 前記逆台形状の断面形状の側面の水平面からの傾斜角度は、20°以上40°以下である、
    請求項に記載の建築物の基礎構造の施工方法。
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