JP6343727B1 - 自立式擁壁及び連結ブロック - Google Patents

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Abstract

【課題】施工性が高く比較的小規模な構成で高い剛性を発揮可能な自立式擁壁と連結ブロックを提供する。
【解決手段】自立式擁壁は、縦積みした中空箱型の連結ブロック11の横方向に中空箱型の標準ブロック12を接続し、連結ブロックは上下に貫通する連結孔を有し、隣接する連結ブロック及び標準ブロックがそれぞれ上下左右に連通して内部に打設空間を構成する。壁面材10と打設空間内に縦横に配筋する配筋材20と壁面材の下方の地盤に埋設して支柱部が連結孔内に位置する支柱杭と打設空間内に配置する充填材とを備え、連結孔が打設空間と連通することで、壁面材の内部に、充填材、配筋材、及び支柱杭による、一体構造の連結構造体を構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、自立式擁壁及び連結ブロックに関し、特に施工性が高く、比較的小規模な構成でもって高い剛性を発揮可能な自立式擁壁と、この自立式擁壁を構成する連結ブロックに関する。
傾斜地における宅地造成工事では、切土や盛土によって形成された段差部の崩壊を防ぐため谷側の端部に擁壁を構築する。
擁壁のうちL型擁壁は、背面土圧に対し躯体の自重と裏込め土砂の重量で抵抗し、転倒と滑動に対する安定性を確保する構造である。
特許文献1及び2には、擁壁の残置型枠として使用可能な中空箱型のコンクリートブロック(いわゆるCPブロック)を用いてなるL型擁壁が開示されている。
このL型擁壁は、非特許文献1に開示されている通り、(1)地盤の掘削、(2)捨てコンクリートの打設、(3)基礎部の配筋、(4)基礎コンクリートの打設、(5)CPブロックの配置、(6)壁面部の配筋、(7)壁面部のコンクリート打設、等の手順を経て施工される。
特開平7−259214号公報 実開平6−79914号公報
「CP型枠III型自立式擁壁標準施工マニュアル」[平成30年1月11日検索]URL:http://www.blex-net.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/cp_sekoumanual-ilovepdf-compressed.pdf
従来技術には以下のような問題点がある。
[施工上の課題]
<1>底板の体積が大きいため、根切り量が多く、捨てコンクリートや基礎コンクリートの打設量が多い。よって、施工コストと材料コストが嵩み、工期が長くかかる。
<2>底板部分や、曲げモーメントが大きく作用する壁面との取り合い部分に複雑な配筋が必要となる。このため、施工難度が高く、作業効率が悪い。
<3>配筋の施工難度が高く、鉄筋工の熟練した技術に依存する部分が多い。このため、繁忙期に職人不足で施工に支障をきたす恐れがある。
<4>鉄筋コンクリート構造のみによって曲げ剛性を負担するため、壁面部分に密な配筋が必要となる。このため、鉄筋量が増えて材料コストが嵩む。また、作業量が多いため施工コストが嵩む。
<5>基礎コンクリートの養生が終わるまでCPブロックを設置できないため、手待ち時間が多く、作業効率が悪い。
[構造上の課題]
<1>擁壁の自重が大きいため、地盤が軟弱な場合、杭基礎や地盤改良による大規模な補強が必要となり、補強費用がかさむ。
<2>背面土の埋め戻し量が多いため、圧縮沈下による敷地の不同沈下が生じやすい。
<3>地震などで想定外の土圧が作用した場合、背面土の側方移動により、擁壁が滑動し転倒するおそれがある。
<4>隣地が高い敷地に設置する場合、擁壁の高さに応じて底板の奥行が非常に大きくなる。ここで、底板が建物の設置位置に重なると、基礎補強に加え杭基礎や地盤改良による大規模な補強工事が必要となるため、補強費用がかさむ。
本発明の目的は、以上のような問題点を解決できる自立式擁壁及び連結ブロックを提供することにある。
以上の問題を解決する本発明の自立式擁壁は、連結ブロックと標準ブロックを接続してなり、連結ブロックが連結孔を有し、内部に打設空間を有する壁面材と、配筋材と、支柱杭と、充填材と、を備え、壁面材の内部に連結構造体を構成したことを特徴とする。
本発明の自立式擁壁は、連結ブロックが、壁面部と控え部と2つのウェブ部を備え、連結孔がそれらの間に画設されていてもよい。
本発明の自立式擁壁は、ウェブ部の側面に縦溝を有し、ウェブ部の上下面に横溝を有し、連結ブロックと標準ブロックの間に縦ループ領域が画設され、連結ブロックの横溝間に横ループ領域が画設されてもよい。
本発明の自立式擁壁は、連結ブロックが左右分割体を組み合わせてなってもよい。
本発明の自立式擁壁は、配筋材が縦筋と横筋と接続筋を備え、横筋と接続筋で支柱杭を包囲していてもよい。
本発明の自立式擁壁は、配筋材が縦筋と横筋を備え、縦筋が横筋より小径であってもよい。
本発明の自立式擁壁は、支柱杭が改良体と芯材からなってもよい。
本発明の連結ブロックは、壁面部と、控え部と、2つのウェブ部と、連結孔と、を備え、ウェブ部の側面側に縦溝を有し、ウェブ部の上下面側に横溝を有し、壁面材を構成した状態において、連結ブロックと標準ブロックの間に縦ループ領域が形成され、連結ブロックの横溝間に横ループ領域が形成され、連結領域、縦ループ領域、および横ループ領域が連通して、打設空間を構成可能であることを特徴とする。
本発明の連結ブロックは、左右分割体を組み合わせてなってもよい。
本発明の自立式擁壁及び連結ブロックは、以上の構成を備えるため、次の効果のうち少なくとも一つを備える。
[施工上の効果]
<1>底板を備えないため、広範囲の根切りや基礎コンクリートの打設、基礎配筋等の作業が必要ない。このため、作業効率が非常に高く、施工コストと材料コストを大幅に削減できる。
<2>壁面材の曲げ剛性を支柱杭が負担するため、壁面材内に密な配筋が必要ない。このため、作業効率が高く、施工コストと材料コストを大幅に削減できる。また、熟練工でなくても容易に施工することができる。
<3>ブロックの数と配筋材の長さを調整するだけで、壁面材の高さや幅を適宜設定できる。
<4>ブロックとして現場搬入、施工ができるため、大型の重機が必要なく、狭隘な敷地でも施工できる。
[構造上の効果]
<1>H鋼と鉄筋コンクリートとブロック体からなる一体構造によって、比較的小規模な構成でもって高い剛性を発揮し、壁面材に作用する背面土圧を土中の杭部に有効に伝達して支持することができる。
<2>擁壁の自重が小さいため、支柱杭を深く根入れすることで、軟弱地盤においても地盤改良等によって大規模な補強を行う必要がない。このため、支柱杭の間隔を大きくすることができる。
<3>背面土の埋め戻し量が少ないため、敷地の不同沈下が生じにくい。
<4>剛性が高く支柱杭の根入れが深いため、想定外の土圧が生じても滑動しない。
<5>隣地の高低に関わらず、仕様を大幅に変更することなく適用できるため、汎用性が高い。
本発明に係る自立式擁壁の説明図。 連結ブロック及び標準ブロックの説明図。 配筋材の説明図。 連結構造体の説明図。 実施例2の説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の自立式擁壁及び連結ブロックについて詳細に説明する。
本明細書等における「上下」「前後」「縦」「横」「水平」「鉛直」などの各方位は、自立式擁壁の供用時における各方位を意味する。
[自立式擁壁]
<1>全体の構成(図1)。
本発明の自立式擁壁1は、上下左右に接続した連結ブロック11及び標準ブロック12からなる壁面材10と、壁面材10内に縦横に配筋する配筋材20と、壁面材10の下方に埋設する支柱杭30と、壁面材10内に打設する充填材40と、を少なくとも備える。
壁面材10内には連続する打設空間Sを有し、打設空間S内には、配筋材20、支柱杭30、及び充填材40によって、一体構造の連結構造体Aが構成される。
<2>壁面材。
壁面材10は、施工時における充填材40の型枠としての機能と、施工後における擁壁の壁面としての機能を兼備する、矩形面状の構成要素である。
壁面材10は、縦積みした複数の連結ブロック11の横方向に複数の標準ブロック12を接続してなる。
連結ブロック11と標準ブロック12はそれぞれ前面を揃えて配置し、連結ブロック11の背面は、支柱杭30と連結するための控え部として、標準ブロック12の背面より後方に突起する。
連結ブロック11と標準ブロック12はいずれも上下左右に開口した箱型形状であるため、壁面材10の内部には、連結ブロック11の内部と標準ブロック12の内部に連通した打設空間Sが構成される。
なお、本例では連結ブロック11の左右両側に標準ブロック12を接続しているがこれに限らず、連結ブロック11のいずれか一側にのみ標準ブロック12を接続してもよい。
<2.1>連結ブロック(図2)。
連結ブロック11は、壁面材10を構成するブロックのうち、標準ブロック12と支柱杭30を連結するためのコンクリートブロックである。
本例では、連結ブロック11の高さ及び幅を標準ブロック12と同一とし、連結ブロック11の奥行を標準ブロック12より大きく設計する。但しこれに限られず、例えば連結ブロック11の幅を標準ブロック12より小さくしてもよい。
連結ブロック11は、壁面材10の前面を構成する壁面部11aと、壁面部11aの背面側に位置する控え部11eと、壁面部11aと控え部11eを連結する2つのウェブ部11bと、上下方向に連通する連結孔11fと、を少なくとも備える。
控え部11eは、背面側に位置する後壁と、後壁の両側から前面側に延出する2つの側壁を有し、控え部11eの2つの側壁は2つのウェブ部11bに接続する。
連結孔11fは、壁面部11a、控え部11e、及び2つのウェブ部11bの間に画設され、内部に支柱杭30を配置するための連結領域S1を有する。
本例では、連結孔11fの形状を概ね矩形状の形状とする。但しこれに限られず、連結ブロック11のサイズや支柱杭30の形状等に応じて適宜選択することができる。
<2.1.1>縦溝及び横溝。
本例では、連結ブロック11のウェブ部11bの上下左右にそれぞれ、縦方向に連続する縦溝11cと、横方向に連続する横溝11dを設ける。
但し、縦溝11c及び横溝11dは、各ウェブ部11bの上下左右全方向に設ける必要はなく、少なくとも連結ブロック11の両側面側と、上下面側に設ければよい。
本例では、縦溝11c及び横溝11dとしてU字溝を採用する。
<2.2>標準ブロック(図2)。
標準ブロック12は、壁面材10の両翼部を構成するコンクリートブロックである。
標準ブロック12は、壁面材10の前面及び背面を構成する2つの壁面部12aと、2つの壁面部12aを連結する2つのウェブ部12bと、2つの壁面部12a及び2つのウェブ部12bの間に画設される縦孔12eを少なくとも備える。
但し、ウェブ部12bの数は2つに限られず、ウェブ部12bを3つ以上設ける場合には、縦孔12eの数も複数となる。
ウェブ部12bの上下左右には、それぞれ、縦溝12c及び横溝12dを設ける。縦溝12c及び横溝12dの構造は、上で説明した連結ブロック11における縦溝11c及び横溝11dと同様である。
なお、標準ブロック12は上記の他、一側面を面状に完全に塞いだ端部用の標準ブロック12や、前後の壁面部12aを連通する水抜き穴を設けた水抜き用の標準ブロック12などを用意してもよい。
<2.3>縦ループ領域及び横ループ領域。
壁面材10内において、左右に連結した連結ブロック11の縦溝11cと標準ブロック12の縦溝12cの間、及び標準ブロック12の縦孔12e内に、略円筒状の縦ループ領域S2が画設される。
また、上下に連結した連結ブロック11の横溝11dの間、及び上下に連結した標準ブロック12の横溝12dの間に、略円筒状の横ループ領域S3が画設される。
<3>配筋材(図3)。
配筋材20は、壁面材10内に配筋する連結補強部材である。
本例では、配筋材20として異形鉄筋を採用する。
配筋材20は、垂直方向に配置する複数の縦筋21と、水平方向に配置する複数の横筋22と、支柱杭30との連結用の複数の接続筋23と、を備える。
縦筋21は、縦ループ領域S2内を縦方向に連通して配置する。
横筋22は、横ループ領域S3内を横方向に連通して配置する。
縦筋21と横筋22は、壁面材10内で交差して番線等で相互に緊結する。
接続筋23は横筋22と係合し、接続筋23と横筋22とで、支柱杭30のH鋼(芯材31)を包囲する。
本例では、接続筋23として平面視ハット型に曲折した鉄筋を採用し、横筋22を支柱杭30のH鋼の前面側に配置し、接続筋23の中央部分を支柱杭30のH鋼の背面側に配置し、接続筋23の両端部と横筋22を番線等で緊結する。
但し接続筋23の形状や連結方法はこれに限られず、例えば、接続筋23を横筋22と直接緊結せず、縦筋21のみと緊結してもよい。
要は、横筋22を支柱杭30の前面側に配置し、接続筋23を支柱杭30の背面側に配置することで、配筋材20全体として支柱杭30の包囲できればよい。
<3.1>配筋材の径について。
本発明の自立式擁壁1は、壁面材10に付加される背面土圧を、支柱杭30の水平抵抗によって支持する構造である。
従って、配筋材20は、従来技術のL型擁壁とは逆に、支柱杭30と直交する横筋22が太径の主筋となり、これに交差する縦筋21が細径の配力筋となる。
<4>支柱杭。
支柱杭30は、地中から壁面材10を支持する部材である。
本例では、支柱杭30として地中に形成したソイルセメント改良体32と、改良体32の芯部に配置したH鋼の芯材31と、を備えたH鋼ソイルセメント杭を採用する。
H鋼ソイルセメント杭は軟弱地盤にも適用可能であり、芯材31を深く根入れすることで、滑動に対する高い抵抗性を発揮することができる。
但し、支柱杭30はH鋼ソイルセメント杭に限られず、例えば、鋼管ソイルセメント杭、鋼管杭、H鋼杭などであってもよい。
芯材31は地中に埋設する杭部31aと地盤から上方に突出する支柱部31bを有し、支柱部31bは連結ブロック11の連結孔11f内に延在する(図3)。
<5>充填材。
充填材40は、打設空間S内に打設する充填コンクリートである。
充填材40が打設空間S内で硬化することによって、配筋材20、支柱杭30のH鋼(芯材31)、及び充填材40が一体に連結した連結構造体Aが構成される。
<6>打設空間。
打設空間Sは、充填材40を打設するための壁面材10内の空間である。
打設空間Sは、連結孔11f内の連結領域S1と、連結ブロック11及び標準ブロック12間に形成される縦ループ領域S2及び横ループ領域S3と、が連通することで構成される。
打設空間Sが、壁面材10内の全面に連続して形成されていることによって、打設時に充填材40が密実かつ均一に充填され、高品質の連結構造体Aを構成することができる。
<7>連結構造体(図4)。
連結構造体Aは、打設空間S内に構成される構造体である。
本発明の自立式擁壁1は、壁面材10内に連通する打設空間Sによって、配筋材20、支柱杭30の芯材31、及び充填材40からなる一体の連結構造体Aを構成する点に特徴を有する。
また、連結構造体Aのうち縦ループ領域S2及び横ループ領域S3に対応する円筒状の部分が、連結ブロック11のウェブ部11b及び標準ブロック12のウェブ部12bと係合されることによって、連結構造体Aと壁面材10が強固に結合する。
以上の構成により、H鋼と鉄筋コンクリートとブロック体による一体構造による高い剛性を発揮し、壁面材10に作用する背面土圧を土中の杭部31aに有効に伝達して支持することができる。
[施工方法]
引き続き、本発明の自立式擁壁の施工方法について詳細に説明する。
<1>改良体の形成。
攪拌混合装置によって、セメント系固化材を地盤に注入しながら攪拌混合し、地中に柱状の改良体32を形成する。
同様にして、自立式擁壁1の連続方向に沿って所定間隔で所定数の改良体32を形成する。
<2>芯材の建て込み。
改良体32が未硬化の内に改良体32内に芯材31のH鋼を建て込む。この際、芯材31の支柱部31bを地盤上に突出させる。
芯材31の鉛直性と芯ずれがないかを確認する。
同様にして全ての改良体32に芯材31を建て込む。
<3>捨てコンクリートの打設。
壁面材10設置場所の地盤に捨てコンクリートを打設し、表面を整形して支持面を形成する。
本発明の自立式擁壁1は、捨てコンクリートを壁面材10の直下にのみ打設すればよいため、作業負担が小さく施工効率が高い。
<4>連結ブロックの設置。
捨てコンクリートの支持面上に最下段の連結ブロック11を設置する。
この際、連結孔11f内に芯材31の支柱部31bを挿通する。
同様に全ての支柱杭30上に連結ブロック11を設置する。
設置後、連結孔11fの内壁と芯材31との間に所定のクリアランスが確保できていることを確認する。
<5>標準ブロックの設置。
連結ブロック11から両側に標準ブロック12を配置してゆく。
最端部の標準ブロック12には、一側を面状に塞いだ端部ブロックを配置する。
最下段の全ての連結ブロック11と標準ブロック12が連結したら、水平確認及び鉛直確認を行う。
<6>配筋材の配筋。
連結ブロック11及び標準ブロック12の縦ループ領域S2内に縦筋21を立設する。同時に、横ループ領域S3を構成する横溝11d、12dの上方に横筋22を配置する。
縦筋21と横筋22の各交点を番線などで緊結する。
本発明の自立式擁壁1は、主筋を横筋22、配力筋を縦筋21に配する構造であるため、施工時に太くて重い主筋を垂直方向に立てて扱う必要がない。
このため、施工効率がよく、作業の安全性が高い。
<7>ブロックの積み上げと配筋。
<4>から<6>の作業を繰り返し、連結ブロック11及び標準ブロック12を所定の段数まで積み上げる。
<8>充填材の打設。
打設空間S内に充填材40を打設する。
充填材40は全体が均一な高さになるよう、適切な打設速度で水平に打設する。
打設空間S内の充填材40が硬化して強度発現することによって、配筋材20、支柱杭30、及び充填材40からなる連結構造体Aが構成される。
同時に壁面材10と連結構造体Aが一体に連結して、自立式擁壁1が完成する。
本発明の自立式擁壁1は、連結ブロック11及び標準ブロック12のコンクリート面が充填材40より生ずるブリーディング水を適度に吸収するため、高品質な躯体を構築することができる。
<9>その他。
以上の施工方法は一例にすぎず、実施にあたって適宜工程を変更してもよい。
例えば、<4>において全ての連結ブロック11を最上段まで積み上げた後に、標準ブロック12の配置と配筋を一段ずつ行ってもよい。
またこの他、水抜き穴の設置、透水層の形成、目地材の設置などを適宜おこなってよい。これらの工程は公知なのでここでは詳述しない。
[連結ブロックを分割体とした例]
本発明の連結ブロック11は分割体であってもよい(図5)。
本例の連結ブロック11は、左右二分割の分割連結ブロックを組み合わせてなる。
自立式擁壁1の設計高が高い場合、連結ブロック11を支柱杭30の上方から降ろして設置する作業には困難が伴う。
これに対し、本例のように連結ブロック11を分割体とすることで、連結ブロック11で支柱杭30の芯材31を左右から挟み込んで配置できるので、連結ブロック11の高所吊り上げが不要となり施工効率が著しく向上する。
また、連結ブロック11が小型化するため、取扱いや搬送が容易になる。
1 自立式擁壁
10 壁面材
11 連結ブロック
11a 壁面部
11b ウエブ部
11c 縦溝
11d 横溝
11e 控え部
11f 連結孔
12 標準ブロック
12a 壁面部
12b ウエブ部
12c 縦溝
12d 横溝
12e 縦孔
20 配筋材
21 縦筋
22 横筋
23 接続筋
30 支柱杭
31 芯材
31a 杭部
31b 支柱部
32 改良体
40 充填材
A 連結構造体
S 打設空間
S1 連結領域
S2 縦ループ領域
S3 横ループ領域

Claims (8)

  1. 縦積みした中空箱型の連結ブロックの横方向に中空箱型の標準ブロックを接続してなり、前記連結ブロックは上下に貫通する連結孔を有し、隣接する前記連結ブロック及び前記標準ブロックがそれぞれ上下左右に連通して内部に打設空間を構成する、壁面材と、
    前記打設空間内に縦横に配筋する配筋材と、
    前記壁面材の下方の地盤に埋設して支柱部が前記連結孔内に位置する支柱杭と、
    前記打設空間内に配置する充填材と、を備え、
    前記連結ブロックが、壁面部と、前記壁面部の背面側に位置し、後壁と2つの側壁を有する控え部と、前記壁面部と前記控え部の側壁を連結する2つのウェブ部と、を備え、
    前記連結孔が、前記壁面部、前記控え部、及び前記2つのウェブ部の間に画設され、
    前記連結孔が前記打設空間と連通することで、前記壁面材の内部に、前記充填材、前記配筋材、及び前記支柱杭による、一体構造の連結構造体を構成したことを特徴とする、
    自立式擁壁。
  2. 前記連結ブロックのウェブ部の側面側には縦方向に連続する縦溝を有し、前記連結ブロックのウェブ部の上下面側には横方向に連続する横溝を有し、横方向に連結した前記連結ブロックと前記標準ブロックの間に縦ループ領域が画設され、縦方向に連結した前記連結ブロックの横溝間に横ループ領域が画設されることを特徴とする、請求項に記載の自立式擁壁。
  3. 前記連結ブロックが、左右分割体を組み合わせてなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自立式擁壁。
  4. 前記配筋材が、交差して相互に係合する複数の縦筋及び複数の横筋と、前記横筋に係合する複数の接続筋と、を備え、前記横筋と前記接続筋で前記支柱杭を包囲していることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一項に記載の自立式擁壁。
  5. 前記配筋材が、交差して相互に係合する複数の縦筋及び複数の横筋を備え、前記縦筋が前記横筋より小径であることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一項に記載の自立式擁壁。
  6. 前記支柱杭は、地盤面から地中にわたって形成した改良体と、下部を前記改良体内に同心状に配置した芯材と、を備え、前記芯材の支柱部が前記連結孔内に配置することを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一項に記載の自立式擁壁。
  7. 中空箱型の標準ブロック及び中空箱型の連結ブロックを縦横に連結してなる、自立式擁壁の壁面材において、地盤に建て込んだ支柱杭と標準ブロックを連結する、連結ブロックであって、
    壁面部と、
    前記壁面部の背面側に位置し、後壁と2つの側壁を有する控え部と、
    前記壁面部と前記控え部の側壁を連結する2つのウェブ部と、
    前記壁面部、前記控え部、及び前記2つのウェブ部の間に画設されて上下方向に連通する連結孔であって、内部に支柱杭を配置可能な連結領域を有する連結孔と、を備え、
    前記ウェブ部の側面側には縦方向に連続する縦溝を有し、
    前記ウェブ部の上下面側には横方向に連続する横溝を有し、
    壁面材を構成した状態において、横方向に連結した連結ブロックと標準ブロックの間に縦ループ領域が形成され、縦方向に連結した連結ブロックの横溝間に横ループ領域が形成され、前記連結領域、前記縦ループ領域、および前記横ループ領域が連通して、充填材打設用の打設空間を構成可能であることを特徴とする、
    連結ブロック。
  8. 左右分割体を組み合わせてなることを特徴とする、請求項に記載の連結ブロック。
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