JP6864181B2 - プロテクタ付き医療用針 - Google Patents

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Description

本発明は、プロテクタ付き医療用針に関する。
従来、針本体と、針本体を収納可能な筒状のプロテクタとを備えるプロテクタ付き医療用針が知られている(例えば、特許文献1参照)。前記針本体は、前端が鋭利な針管と、該針管を支持するハブとからなり、該ハブは先端に該針管の後端部を支持し、後端に可撓性チューブが接続される。
前記プロテクタ付き医療用針は、針管が血管等に穿刺された後には抜け落ちることがなく、使用後にはプロテクタに収納された針管が再突出して誤穿刺することがないようにすることが望まれる。そこで、前記プロテクタ付き医療用針は、前記針管が前記プロテクタから突出した状態で前記針本体を該プロテクタに解除可能に係止する第1の係止手段と、該針管が該プロテクタに収納された状態で該針本体を該プロテクタに解除不能に係止する第2の係止手段とを備えている。
前記プロテクタ付き医療用針によれば、前記針管が前記プロテクタから突出した状態で血管等に穿刺されたときには、前記針本体が前記第1の係止手段により前記プロテクタに係止されるので、該針管が血管から抜け落ちることを防止することができる。また、使用後は、前記第1の係止手段による係止を解除し、前記針管を前記プロテクタに収納することができる。
さらに、前記プロテクタ付き医療用針によれば、前記針管が前記プロテクタに収納されたときには、前記針本体が前記第2の係止手段により前記プロテクタに係止されるので再突出することがなく、誤穿刺を防止することができる。
特許第3134920号公報
前記従来のプロテクタ付き医療用針では、前記針本体と前記プロテクタとはいずれも合成樹脂製であり、射出成形により成形される。ところが、各別に成形された前記針本体と前記プロテクタとを組み付けようとすると、前記第1の係止手段又は前記第2の係止手段が障害となり、組み付けることができないという問題がある。
前記問題を解決するために、前記針本体と前記プロテクタとの一方を予め成形しておき、他方の射出成形時に金型内に配置し、インサート成形を行うことにより、該針本体と該プロテクタとが組み付けられた状態の製品を得ることが考えられる。
しかしながら、前記インサート成形を行うには複雑な構造の金型を必要とし、操作が煩雑になるという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、各別に成形された前記針本体と前記プロテクタとを容易に組み付けることができるプロテクタ付き医療用針を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明のプロテクタ付き医療用針は、前端が鋭利な針管と、先端に針管の後端部を支持し、後端に可撓性チューブが接続されるハブとからなる針本体と、該針本体が組み付けられ該針管を収納可能な筒状のプロテクタと、該針管が該プロテクタから突出した状態で該針本体を該プロテクタに解除可能に係止する第1の係止手段と、該針管が該プロテクタに収納された状態で該針本体を該プロテクタに解除不能に係止する第2の係止手段とを備えるプロテクタ付き医療用針において、該第1の係止手段は、該ハブの側部に該ハブの長さ方向に沿って設けられ該ハブに対して弾性的に変形自在の1対の腕部と、該腕部の先端に設けられた鉤部と、該プロテクタの側部に設けられ該鉤部が係止される1対の係止部とからなり、該第2の係止手段は、該針本体が該第1の係止手段により該プロテクタに係止されたときに該プロテクタから突出する該ハブの先端部に設けられ後端側にスロープを備える第1の突出部と、該ハブの第1の突出部よりさらに先端側に所定の間隔を存して設けられた第2の突出部と、該プロテクタの後端側に外方に向かって弾性的に変形自在に設けられ、該針管が該プロテクタに収納されたときに該第1の突出部の該スロープに案内されて該第1の突出部と該第2の突出部との間隙に係合される係合部材とからなり、該第1の係止手段の1対の腕部は該ハブの中心軸に対して対称となるように設けられ、該第2の係止手段の該第1の突出部及び該第2の突出部は、該1対の腕部を結ぶ線と直交する線に対応する位置のハブの外周面に設けられ、該プロテクタは、内周面の先端部から後端部までの全長に亘って、該第2の係止手段の該第1の突出部及び該第2の突出部が通過可能に設けられ、該1対の係止部を結ぶ線に対応する方向に設けられた第1の溝部と、該1対の係止部を結ぶ線と直交する線に対応する方向に設けられた第2の溝部とを備えることを特徴とする。
本発明のプロテクタ付き医療用針は、針本体と、該針本体が組み付けられる筒状のプロテクタとを備え、該針本体は、前端が鋭利な針管と、先端に該針管の後端部を支持し、後端に可撓性チューブが接続されるハブとからなり、該プロテクタは該針管を収納可能とされている。
本発明のプロテクタ付き医療用針は、前記針管が前記プロテクタから突出した状態で、血管等に穿刺され、前記可撓性チューブ及び該針管を介して薬液等を血管等に供給するために用いられる。このとき、本発明のプロテクタ付き医療用針は、前記針本体が前記第1の係止手段により前記プロテクタに係止されることにより、前記針管が血管等から抜け落ちることを防止することができる。前記第1の係止手段は、前記ハブの前記腕部の先端に設けられた鉤部を、前記プロテクタに設けられた係止部に係止することにより、該針本体を該プロテクタに係止する。
本発明のプロテクタ付き医療用針は、血管等から抜去したならば、第1の係止手段による前記針本体と前記プロテクタとの係止を解除する。第1の係止手段による係止の解除は、前記腕部を前記ハブ側に押圧して、前記プロテクタの前記係止部から外すことにより行うことができる。
前記第1の係止手段による係止を解除したならば、前記ハブを後退させることにより、前記針管が前記プロテクタ内に引き込まれる。前記ハブを後退させる際に、前記第2の係止手段の第1の突出部及び第2の突出部は、前記第2の溝部に案内されることにより円滑に後退することができる。
次に、前記第2の係止手段の第1の突出部及び第2の突出部が前記第2の溝部の後端部まで後退すると、前記係合部材が前記第1の突出部の後端側に備えられたスロープにより外方に変形される。前記係合部材は、前記針本体の後退により前記第1の突出部を乗り越えると、それ自体の弾性により原状に復帰し、該第1の突出部と第2の突出部との間隙に係合される。
この結果、前記針本体は、前記第2の係止手段により前記プロテクタに解除不能に係止され、前後動不能になり、該プロテクタに収容された前記針管が再突出することがなくなるので、誤穿刺を防止することができる。
次に、前記針本体を前記プロテクタに組み付けるときには、該プロテクタの後端側に前記ハブの先端側を挿入する。このとき、前記ハブの前記1対の腕部が前記プロテクタの係止部に係止される姿勢で、該プロテクタの後端側に該ハブの先端側を挿入しようとすると、該ハブの先端部に設けられた前記第2の突出部が前記係合部材に突き当たるので、挿入することができない。
そこで、前記プロテクタと前記ハブとをその中心軸回りに相対的に90°回転させる。このようにすると、前記ハブの先端部に設けられている前記第2の突出部と前記係合部材との衝突を回避して、該第2の突出部及び前記第1の突出部を、前記1対の係止部を結ぶ線に対応する方向に設けられた第1の溝部に収容することができる。前記ハブは、前記第2の突出部及び前記第1の突出部が前記第1の溝部に収容される姿勢とすることにより、前記プロテクタに挿入することができるが、前記1対の腕部が該プロテクタの後端部に突き当たると、それ以上挿入することができなくなる。
そこで、前記プロテクタと前記ハブとをその中心軸回りに相対的に90°、前回と反対方向に回転させる。このようにすると、前記ハブは前記1対の腕部が前記プロテクタの1対の係止部に係止される姿勢となるので、該1対の腕部を押圧して該ハブの方向に変形させた状態で、さらに前記プロテクタに挿入する。そして、前記腕部の先端に設けられた鉤部が前記係止部に達したところで前記腕部の押圧を解除すると、該腕部はそれ自体の弾性により原状に復帰し、該鉤部が該係止部に係止され、前記針本体が前記プロテクタに組み付けられる。
従って、本発明のプロテクタ付き医療用針によれば、各別に成形された前記針本体と前記プロテクタとを、インサート成形等によることなく、容易に組み付けることができる。
本発明のプロテクタ付き医療用針において、前記第2の係止手段の前記第1の突出部及び前記第2の突出部は、前記第1の係止手段の1対の前記腕部を結ぶ線と直交する線に対応する位置の前記ハブの外周面に、該ハブの中心軸に対して対称となるように各1対設けられることが好ましい。
前記第2の係止手段の前記第1の突出部及び前記第2の突出部は、前記第1の係止手段の1対の前記腕部を結ぶ線と直交する線に対応する位置の前記ハブの外周面に1組だけ設けられていてもよいが、該ハブの中心軸に対して対称となるように各1対設けられることにより、前記針本体を前記プロテクタに確実に係止することができる。
また、本発明のプロテクタ付き医療用針において、前記プロテクタは1対の翼状部材を備えることが好ましい。本発明のプロテクタ付き医療用針は、前記1対の翼状部材を重ね合わせて摘むことにより前記針管を容易に血管等に穿刺することができる。また、本発明のプロテクタ付き医療用針は、前記針管を血管等に穿刺した後は、前記1対の翼状部材を広げて粘着テープ等により皮膚に固定することができる。
本発明のプロテクタ付き医療用針の構成を示す斜視図。 図1に示すプロテクタ付き医療用針の分解図。 図1に示すハブの水平方向断面図。 図1に示すハブの垂直方向断面図。 図1に示すプロテクタの水平方向断面図。 図1に示すプロテクタの垂直方向断面図。 Aは針本体をプロテクタに組み付けた状態を示す水平方向断面図、Bは針本体とプロテクタとの係止を解除した状態を示す水平方向断面図。 Aは針本体を後退させた状態を示す垂直方向断面図、Bは針本体を後退させ針管がプロテクタに収納された状態を示す垂直方向断面図。 Aはハブの腕部がプロテクタの係止部に係止される姿勢でプロテクタの後端側にハブの先端側を挿入しようとする状態を示す垂直方向断面図、BはAの状態に対し前記プロテクタと前記ハブとをその中心軸回りに相対的に90°回転させた姿勢でプロテクタの後端側にハブの先端側を挿入状態を示す垂直方向断面図。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1,2に示すように、本実施形態のプロテクタ付き医療用針1は、前端が鋭利な針管2を支持する針本体3と、針本体3が組み付けられる筒状のプロテクタ4と、プロテクタ4に外嵌された一対の翼状部材5とを備える。
針本体3は、針管2と、先端に針管2の後端部を支持し、後端に可撓性チューブ6が接続されるするハブ7とからなり、ハブ7は例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)等の合成樹脂の射出成形により形成されている。また、プロテクタ4はポリプロピレン樹脂等の射出成形により形成されて針管2を収容可能とされており、翼状部材5は塩化ビニル樹脂等の軟質樹脂の射出成形により形成されている。
図3に示すように、針本体3を構成するハブ7は、円筒状のハブ本体71の先端側に針管2が挿入されて支持される針管支持部72を備え、後端側に可撓性チューブ6が接続される接続管部73を備えている。針管支持部72と接続管部73とは、中間に設けられた空洞部74を介して相互に連通している。
また、ハブ本体71の後端部には、ハブ7の中心軸に対して対称となるように、1対の腕部75,75が設けられている。腕部75,75は、ハブ本体71との間に間隔を存して、ハブ本体71の長さ方向に沿って設けられている。腕部75の先端部には頸部76を介して鉤部77が設けられており、鉤部77の先端にはハブ本体71に近接する側を鋭利とする傾斜面78が先端側から後端側に向けて形成されている。
ハブ7は、前述のようにABS樹脂からなるので、腕部75,75は矢示方向に押圧されることにより、ハブ本体71方向に弾性的に変形することができる。また、腕部75,75は押圧が解除されると、それ自体の弾性力により原状に復帰することができる。
また、図4に示すように、ハブ7は、先端側から見たときに、腕部75,75を結ぶ線と直交する線に対応する位置のハブ本体71の先端部の外周面上に、第1の突出部79と第2の突出部80とを備えている。突出部79,80は、ハブ7の中心軸に対して対称となる位置に各1対設けられている。尚、突出部79,80は、腕部75,75を結ぶ線と直交する線に対応する位置のハブ本体71の先端部の外周面上に、1つずつ設けられていてもよい。
第1の突出部79は、後端部にスロープ79aを備え、間隔を存して左右に1対設けられている。また、第2の突出部80は、第1の突出部79よりさらにハブ本体71の先端側に、第1の突出部79との間に所定の間隔を存して設けられている。
一方、プロテクタ4は、図5に示すように、筒状のプロテクタ本体41の後端部に平面視先端側から後端側に次第に拡幅する拡幅部42を備え、拡幅部42の後端部には、腕部75,75が挿入される挿入部43,43を備えている。挿入部43は、側方に窓部44を備えており、挿入部43に挿入された腕部75の鉤部77が窓部44に係止されるようになっている。即ち、ハブ7の腕部75、鉤部77と、プロテクタ4の挿入部43、窓部44とにより第1の係止手段が構成される。
また、プロテクタ本体41は、内周面に、先端部から後端部までの全長に亘って、挿入部43,43を結ぶ線に対応する方向に設けられた第1の溝部45と、挿入部43,43を結ぶ線と直交する線に対応する方向に設けられた第2の溝部46とを備えている。溝部45,46が交差する空間は、ハブ本体71が摺動可能とされており、溝部45,46はいずれも、図4に示す突出部79,80が通過可能に設けられている。また、第1の溝部45の後端部は挿入部43に連通している。
また、第2の溝部46の後端部には、係合部材47が設けられている。係合部材47は、図6に示すように、プロテクタ本体41の後端部に連接された断面視L字状の部材であり、第2の溝部46の後端部を閉塞するように設けられている。
プロテクタ4は、前述のようにポリプロピレン樹脂からなるので、係合部材47は、第1の突出部79のスロープ79aに案内されることにより、プロテクタ本体41の外方(図中、上下方向)に弾性的に変形することができる。また、係合部材47は第1の突出部79を乗り越えると、それ自体の弾性力により原状に復帰することができ、第1の突出部79と第2の突出部80と間の間隙に係合される。即ち、ハブ7の突出部79,80と、プロテクタ4の係合部材47とにより第2の係止手段が構成される。
次に、図7,8を参照して、プロテクタ付き医療用針1において、針管2を血管等から抜去した後、プロテクタ4に収納する際の作動について説明する。
針管2が血管等に穿刺されるときには、図7Aに示すように、ハブ7の腕部75の先端に設けられた鉤部77がプロテクタ4の窓部44に係止されることにより、針管2がプロテクタ4から突出した状態とされている。そこで、針管2を血管等から抜去した後には、腕部75を矢示する方向に押圧し、腕部75をハブ本体71方向に弾性的に変形させることにより、鉤部77と窓部44との係止を解除する。そして、図7Bに示すように、腕部75をハブ本体71方向に変形させたまま、ハブ7を後退させることにより、針管2をプロテクタ本体41内に引き込む。
このとき、図8Aに示すように、ハブ本体71の先端部に形成されている第1の突出部79と第2の突出部80とは、第2の溝部46に案内されるので、ハブ7の後退に伴って、円滑に後退することができる。そして、第1の突出部79が係合部材47に当接すると係合部材47は前述のように弾性的に変形可能なので、第1の突出部79のスロープ79aに案内されてプロテクタ本体41の外方(図中、上下方向)に変形する。
その後、さらにハブ7を後退させると、図8Bに示すように、係合部材47は第1の突出部79を乗り越え、それ自体の弾性力により原状に復帰して、第1の突出部79と第2の突出部80と間の間隙に係合される。このとき、針管2は、プロテクタ本体41内に収納されており、係合部材47と突出部79,80との係止は係合部材47を外方に変形させない限り解除不能である。
従って、プロテクタ本体41内に収納された針管2は再突出することがなく、誤穿刺を防止することができる。
次に、図9を参照して、各別に成形された針本体3(ハブ7)とプロテクタ4とを組み付ける際の作動について説明する。
針本体3をプロテクタ4に組み付ける際には、図9Aに示すように、プロテクタ4の後端側にハブ7の先端側を挿入する。このとき、ハブ7の1対の腕部75,75がプロテクタ本体41の挿入部43に挿入され、鉤部77が窓部44に係止される姿勢で、プロテクタ4の後端側にハブ7の先端側を挿入しようとすると、ハブ7の先端部に設けられた第2の突出部80が係合部材47に突き当たるので、挿入することができない。そこで、図9Aに矢示するようにプロテクタ4とハブ7とをその中心軸回りに相対的にに90°回転させる。
このようにすると、図9Bに示すように、ハブ7は、第2の突出部80と係合部材47との衝突を回避して、突出部79,80を第1の溝部45に収容することができる姿勢になる。尚、図9Bは、図9Aに対し、プロテクタ4を90°回転させた状態を示す。そこで、ハブ7を前進させると、突出部79,80は第1の溝部45に案内され、ハブ7の前進に伴って円滑に前進することができる。
前述のようにハブ7を前進させて行くと、腕部75,75がプロテクタ4の後端部に突き当たり、それ以上前進させることができなくなる。そこで、プロテクタ4とハブ7とをその中心軸回りに相対的に90°、前回と反対方向に回転させる。
このようにすると、ハブ7は図9Aに示す姿勢に復帰し、腕部75,75がプロテクタ4の挿入部43,43に挿入できる姿勢となるので、腕部75,75をハブ本体71方向に押圧して変形させた状態でさらに前進させ、挿入部43に挿入する。このとき、腕部75は先端に傾斜面78を備えるので、傾斜面78に案内されて挿入部43に容易に挿入することができる。そして、腕部75の先端に設けられた鉤部77が窓部44の位置に達したところで腕部75の押圧を解除すると、腕部75はそれ自体の弾性により原状に復帰し、鉤部77が窓部44に係止される。
この結果、針本体3をプロテクタ4に組み付けることができる。
1…プロテクタ付き医療用針、 2…針管2、 3…針本体、 4…プロテクタ、 7…ハブ、 44…窓部(係止部)、 45…第1の溝部、 46…第2の溝部、 47…係合部材、 75…腕部、 77…鉤部、 79…第1の突出部、 80…第2の突出部。

Claims (3)

  1. 前端が鋭利な針管、及び、先端に針管の後端部を支持し、後端に可撓性チューブが接続されるハブであって、先端側から円筒状の針管支持部、円筒状の空洞部、四角筒状の接続管部がこの順で連設されたブからなる針本体と、該針本体が組み付けられ該針管、該針管支持部及び該空洞部を収納可能な筒状のプロテクタと、
    該針管が該プロテクタから突出した状態で該針本体を該プロテクタに解除可能に係止する第1の係止手段と、該針管が該プロテクタに収納された状態で該針本体を該プロテクタに解除不能に係止する第2の係止手段とを備えるプロテクタ付き医療用針において、
    該第1の係止手段は、該ハブの側部に該ハブの長さ方向に沿って設けられ該ハブに対して弾性的に変形自在の1対の腕部と、該腕部の先端に設けられた鉤部と、該プロテクタの側部に設けられ該鉤部が係止される1対の係止部とからなり、
    該第2の係止手段は、該ハブの側面に該ハブの軸線から離れる方向に突出するように設けられ、後端側にスロープを備える第1の突出部と、該ハブの第1の突出部よりさらに先端側に所定の間隔を存して設けられた第2の突出部と、該プロテクタの後端側に外方に向かって弾性的に変形自在に設けられ、該針管が該プロテクタに収納されたときに該第1の突出部の該スロープに案内されて該第1の突出部と該第2の突出部との間隙に係合される係合部材とからなり、
    該第1の係止手段の1対の腕部は該ハブの中心軸に対して対称となるように設けられ、該第2の係止手段の該第1の突出部及び該第2の突出部は、該1対の腕部を結ぶ線と直交する線に対応する位置のハブの外周面に設けられ、
    該プロテクタには、内周面の先端部から後端部までの全長に亘って、該1対の係止部を結ぶ線に対応する方向に第1の溝部と該1対の係止部を結ぶ線と直交する線に対応する方向に第2の溝部とが、それぞれ設けられ、
    該第1の溝部及び第2の溝部は、いずれも該ハブの該第1の突出部及び該第2の突出部が摺動可能に形成され、
    該ハブの第1の突出部及び第2の突出部は、該ハブの先端部に設けられ、該ハブの第1の突出部及び第2の突出部を該プロテクタの後端側から該第1の溝部に挿入して前進させると、第1の溝部を通過して該プロテクタの先端よりも先端側に突出することを特徴とするプロテクタ付き医療用針。
  2. 請求項1記載のプロテクタ付き医療用針において、前記第2の係止手段の前記第1の突出部及び前記第2の突出部は、前記第1の係止手段の1対の前記腕部を結ぶ線と直交する線に対応する位置の前記ハブの外周面に、該ハブの中心軸に対して対称となるように各1対設けられることを特徴とするプロテクタ付き医療用針。
  3. 請求項1又は請求項2記載のプロテクタ付き医療用針において、前記プロテクタは1対の翼状部を備えることを特徴とするプロテクタ付き医療用針。
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