JP6860847B2 - ノーマリオフ型のhfetおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ノーマリオフ型のHFET(Hetero Field Effect Transistor)およびその製造方法に関する。
従来のHFETは、SiC(またはSi、GaN、サファイア等)から成る半導体基板と、半導体基板上に形成されたAlN等の窒化物半導体から成るバッファ層と、バッファ層上に形成されたノンドープGaNから成る電子走行層と、電子走行層上に形成されたノンドープAlGaNまたは、ノンドープAlGaN層を含む積層から成る電子供給層と、電子供給層上に形成され且つ一部が開口したSiNx又はSiOxから成る絶縁膜と、電子供給層上に形成されたゲート電極とソース電極とドレイン電極と、を備えている。ここで、ノンドープとは半導体層に対し意図的に不純物を導入していないことを意味する。
AlGaNのバンドギャップはGaNのバンドギャップよりも大きく、AlGaNの格子定数はGaNの格子定数よりも小さいため、GaNから成る電子走行層上にAlGaNから成る電子供給層を形成すると、電子供給層に引張応力が作用してピエゾ(圧電)分極が生じる。電子供給層では自発分極も生じるため、電子走行層と電子供給層とのヘテロ接合界面近傍において、ピエゾ分極と自発分極による電界が作用してたとえば2次元電子ガス(2DEG)層の2次元キャリアガスが発生する。HFETは、上記の2DEG層をチャネルとして利用することで、例えばドレインからチャネルを経由してソースへと向かう電子の流れを制御できるスイッチング素子として利用される。
一方で、従来のHFETにおいて、電子走行層と電子供給層とのヘテロ接合界面におけるエネルギーレベルがフェルミレベル以下となる。そのため、従来のHFETは負の閾値を有するノーマリオン(デプレッション型)の特性を有する。しかし、従来のHFETをパワー半導体素子として例えば電源装置に適用した場合、異常時の安全確保のため、正の閾値を有するノーマリオフ(エンハンスメント)型であることが必要である。この問題を解決するHFETが特許文献1で開示されている。
図6はノーマリオフ特性を有するGaN系の材料を用いたHFETの断面構造を示す図である。SiCから成る半導体基板1と、半導体基板1上に形成されたAlNから成るバッファ層2と、バッファ層2上に形成されたノンドープGaNから成る電子走行層3と、電子走行層3上に形成されたノンドープAlGaNから成る電子供給層4と、電子供給層4の一部の上に形成されたp型GaNから成るp型半導体層5と、p型半導体層5上に形成されたp+型GaNから成る高濃度p型半導体層51と、電子供給層4上とp型半導体層5側面と高濃度p型半導体層51上および側面とに形成され且つ一部が開口したSiOxから成る絶縁膜7と、高濃度p型半導体層51上に形成され且つ高濃度p型半導体層51とオーミック接合するPdから成るゲート電極8と、電子供給層4上であってp型半導体層5を間に設けるようにp型半導体層5と離間して形成されたTiとAlとから成るソース電極9およびドレイン電極10と、を備えている。 図6のHFETはゲート電極8直下の電子供給層4上にp型GaNから成るp型半導体層51を形成されている。これにより、電子走行層4および電子供給層5のエネルギーレベルが引き上げられ、ノーマリオフ特性を有するHFETが得られる。
特開2009−200395号公報
上記特許文献1のようなHFETにおいてノーマリオフ化するためには、p型GaN層5直下の電子走行層3に2次元電子ガスのキャリア濃度を低減する必要がある。そのため、p型GaN層5直下の電子供給層4を薄く形成する。すると、p型GaN層5直下の周りの電子供給層4も薄くなり、電子走行層3に生じる2次元電子ガスのキャリア濃度が低下し、HFETのオン抵抗が高くなってしまう問題点がある。また、p型GaN層5直下の電子供給層4を厚く形成すると、HFETを良好にオフすることができない問題がある。
そこで、本発明の目的は、良好にノーマリオフが実現でき且つオン抵抗を低減できるノーマリオフ型のHFET(Hetero Field Effect Transistor)を提供することである。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、ノーマリオフ型のHFETは、窒化物半導体から成る第1の半導体層と、第1の半導体層上に第1の半導体層と組成が異なる窒化物半導体から成る第2の半導体層と、第1の半導体層と第2の半導体層との界面近傍の第1の半導体層内に生じる2次元キャリアガスとを備える主半導体領域と、2次元キャリアガスと電気的に接続される第1の主電極と、2次元キャリアガスと電気的に接続され且つ第1の主電極と離間して形成される第2の主電極と、第2の半導体層上であって第1の主電極と第2の主電極との間に形成され且つp型の導電型を有する第3の半導体層と、第2の半導体層上及び第3の半導体層の少なくとも一部を覆うように形成され、窒化物半導体から成る第4の半導体層と、第3の半導体層と電気的に接続する制御電極と、を含み、第3の半導体層の側面は傾斜し、第2の半導体層上の第4の半導体層の厚みは第3の半導体層の側面上の第4の半導体層の厚みよりも厚く、第3の半導体層の直下の第2の半導体層の厚みよりも第3の半導体層の外側の第2の半導体層の領域の厚みが薄いことを特徴とする。
また、上記課題を解決し上記目的を達成するために、ノーマリオフ型のHFETの製造方法は、窒化物半導体から成る第1の半導体層上に、第1の半導体層と異なる組成を有する窒化物半導体から成る第2の半導体層し、第2の半導体層上にp型の導電型を有する第3半導体層を形成する工程と、第3の半導体層の少なくとも一部を除去する工程と、第2の半導体層上及び第3の半導体層の少なくとも一部を覆うように形成され、窒化物半導体から成る第4の半導体層を形成する工程と、第4の半導体層を貫通し、第3の半導体層と電気的に接続するゲート電極を形成する工程と、を含み、第3の半導体層の側面は傾斜し、第2の半導体層上の第4の半導体層の厚みは第3の半導体層の側面上の第4の半導体層の厚みよりも厚く、第3の半導体層の直下の第2の半導体層の厚みよりも第3の半導体層の外側の第2の半導体層の領域の厚みが薄いことを特徴とする。
本発明によれば、良好にノーマリオフが実現でき且つオン抵抗を低減できるノーマリオフ型のHFET及びその製造方法を提供することができる。
本発明の第1実施例のHFETの構造を示す断面図である。 本発明の第1実施例のHFETの構造を示す断面図である。 本発明の第1実施例のノーマリオフ型のHFETの製造方法を示す工程断面図である。 本発明の第1実施例の変形例のノーマリオフ型のHFETの製造方法を示す工程断面図である。 本発明の第2実施例のノーマリオフ型のHFETの構造を示す断面図である。 従来のノーマリオフ型のHFETの構造を示す断面図である。
次に、図1〜4を参照して本発明の実施形態に係わる半導体装置(ノーマリオフ型のHFET)およびその製造方法の一例について説明する。
図1及び図2は、本発明の第1実施例の半導体装置の断面構造を示す図である。図1の半導体装置は、SiC又はSiから成るシリコン系半導体基板1と、半導体基板1上に形成されたAlNから成る窒化物半導体のバッファ層2と、バッファ層2上に形成されたノンドープGaNから成る第1の窒化物半導体層3(第1半導体層)と、第1の窒化物半導体層3上に形成され、ノンドープAlGaNから成る第1の窒化物半導体層3とは異なる組成で形成され、ノンドープ又はn型不純物をドープした第2の窒化物半導体層4(第2半導体層)と、第2の窒化物半導体層4の一部の上に形成されたp型AlGaN又はp型GaNから成るp型導電型の窒化物半導体の第3の半導体層5(第3半導体層)と、第2の窒化物半導体層4上及び第3の半導体層5の少なくとも一部の上を覆うように例えば第3の半導体層5の側面上に形成され、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の厚みy1よりも厚い厚みy2であって、ノンドープ又はn型不純物をドープした窒化物半導体から成る第4の半導体層6(第4半導体層)とを備える。第1の窒化物半導体層3は電子走行層となり、第2の窒化物半導体層4と接する第4の半導体層6の部分と第2の窒化物半導体層4とが電子供給層となる。第3の半導体層5の直下の電子供給層と電子走行層との界面近傍の電子走行層内の少なくとも一部には2次元電子ガス層が生じておらず、この領域を除くゲート・ドレイン間、ゲート・ソース間には、電子供給層と電子走行層との界面近傍の電子走行層内に2次元電子ガス層が生じている。第1の窒化物半導体層3、第2の窒化物半導体層4、及び第2の窒化物半導体層4と接する第4の半導体層6の部分が主半導体領域を構成している。第2の窒化物半導体層4の厚みy1は例えば5nm〜10nmである。第3の半導体層5の厚みは例えば50nm〜200nmである。第4の半導体層6の厚みy2は例えば20nm〜50nmであり、第3の半導体層5の厚みは第4の半導体層6の厚みy2よりも厚くなっている。第4の半導体層6の厚みy2は第3の半導体層5の側面上の第4の半導体層6の厚みy3よりも厚く形成される。
また、第3の半導体層5よりも外側の第6の窒化物半導体層6の厚みy2は第3の半導体層5直下よりも外側の第2の窒化物半導体層4の部分の厚みy4よりも厚く形成される。実施例1の半導体装置によれば、第3の半導体層5の少なくとも一部を覆うように第4の半導体層6を設けることにより、良好にノーマリオフが実現でき且つオン抵抗を低減できる。
第3の半導体層5は第2の窒化物半導体層4上の一部の領域のみに形成されており、第3の半導体層5の下面に段差が無く、第3の半導体層5の下面の幅は第3の半導体層5の上面の幅よりも広くなっている。そして、第3の半導体層5の側面はなだらかな傾斜を有している。
第2の窒化物半導体層4上及び第3の半導体層5の側面上において、第4の半導体層6は第1の窒化物半導体層3とは異なる組成で形成され、例えば第2の窒化物半導体層4と同じ組成(AlGaN)から成る。なお、第4の半導体層6は第2の窒化物半導体層4よりもAlの含有率が大きいAlGaNから成る窒化物半導体であっても良い。これにより、電子走行層内の2次元電子ガスを高め、オン電圧の低い半導体装置を提供することができる。
また、第2の窒化物半導体層4はノンドープの窒化物半導体であって、第4の半導体層6はシリコン等のn型ドーパントを含む窒化物半導体であることが望ましい。これにより、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の部分のチャネル抵抗を比較的高めつつ、第3の半導体層5直下よりも外側の第4の半導体層6のチャネル抵抗を低減することができる。さらに、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の部分の厚みy1は第3の半導体層5直下よりも外側の第2の窒化物半導体層4の部分の厚みy4よりも厚いことが望ましい。これにより、第2の窒化物半導体層4は第4の半導体層6よりもN型不純物が低いので、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の抵抗を高めることができ、オン抵抗を低く抑えつつ、ゲートリーク電流を抑制することができる。また、第4の半導体層6は第3の半導体層5の側面上だけでなく第3の半導体層5の上面上にも
設けて良い。
第4の半導体層6上には、一部が開口したSiNx又はSiOx(xは1〜2の整数である。)から成る絶縁膜7を備える。ここで、絶縁膜7は第4の半導体層6に対して2次元電子ガス層のキャリア濃度を増加させる応力を生じさせるように歪を有する膜として形成することが望ましい。これにより、2次元電子ガス層のキャリア濃度が高まり、HFETのオン電圧を低減することができる。
ゲート電極(制御電極)8は絶縁膜7の開口部で第4の半導体層6を貫通して第3の半導体層5と電気的に接続されている。ゲート電極8は第4の半導体層6とショットキー接合するように例えばPdやNiから成る。ゲート電極8の側面又は上面と第4の半導体層6との間に絶縁膜7を間に設けてもよい。
ソース電極(第1の主電極)9およびドレイン電極(第2の主電極)10はゲート電極8を間に設けるように第1の窒化物半導体層3上に配置されており、例えばTiとAlとから成る。ソース電極9およびドレイン電極10は絶縁膜7の開口部で第2の窒化物半導体層4及び第4の半導体層6を貫通するように設けられているが、ソース電極9およびドレイン電極10は2次元電子ガス層と電気的に低抵抗接続していれば良い。例えば、ソース電極9およびドレイン電極10は第2の窒化物半導体層4を貫通しないように第2の窒化物半導体層4上に形成してもよい。さらに、ソース電極9およびドレイン電極10は第4の半導体層6も貫通しないように第4の半導体層6上に形成してもよい。
図3は、本発明の第1実施例の半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。まず、図3(a)のように、半導体基板1上にエピタキシャル成長により、厚さが例えば100nmのAlNから成るバッファ層2と、厚さが例えば2μmのGaNから成る第1の窒化物半導体層3とAlGaNから成る第2の窒化物半導体層4と、不純物濃度は例えば1×1019cm−3であるp型AlGaN又はp型GaNから成るp型導電型の窒化物半導体の第3の半導体層5とをMOCVD法もしくはMBE法等によって、この順に積層する。この時、第3の半導体層5直下の第1の窒化物半導体層3の領域に2次元電子ガス層が生じない程度に第2の窒化物半導体層4の厚みと第3の半導体層5の厚みが決定される。
次に、図3(b)のように、ゲート形成領域(制御領域)となる第3の半導体層5の一部の上にシリコン酸化膜等のマスクを形成し、ICP(Inductive−Coupled Plasma)法等のドライエッチングにより、ゲート形成領域以外の第3の半導体層5の領域部分と第3の半導体層5の外側の第2の窒化物半導体層4が厚み方向に除去され、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の厚みy1よりも第3の半導体層5よりも外側の第2の窒化物半導体層4の領域の厚みy4が薄くなっている。このドライエッチングにより、第3の半導体層5の下面の幅は第3の半導体層5の上面の幅よりも広くなるように第3の半導体層5の側面に傾斜が形成される。なお、第3の半導体層5のエッチング工程は無くても良い。
また、第3の半導体層5よりも外側の第2の窒化物半導体層4の領域は一部ではなく完全に除去されてもよい。この場合、第2の窒化物半導体層4を完全に除去した後であって次の図3(c)で示す工程の前に、第2の窒化物半導体層4を第1の窒化物半導体層3上に再度MOCVD法もしくはMBE法等によって形成して、第2の窒化物半導体層4を設けても良い。
次に、図3(c)のように、第3の半導体層5の少なくとも一部を覆うように、MOCVD法もしくはMBE法等のエピタキシャル層の選択成長によって、厚み25nmの第4の半導体層6を形成する。第4の半導体層6は第1の窒化物半導体層3とは異なる組成で形成され、例えば第2の窒化物半導体層4と同じ組成(AlGaN)から成る。第4の半導体層6を設けることで、第3の半導体層5の直下の少なくとも一部を除く第1の窒化物半導体層3には、高濃度の2次元電子ガス層ができる。
ここで、第4の半導体層6は第2の窒化物半導体層4よりもAlの含有率が大きいAlGaNから成る窒化物半導体であっても良い。これにより、第3の半導体層5と第4の半導体層6との界面における2次元電子ガス濃度が高まり、オン抵抗を低減することができる。また、第2の窒化物半導体層4はノンドープの窒化物半導体であって、第4の半導体層6はシリコン等のn型ドーパントを含む窒化物半導体であることが望ましい。これにより、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の部分のチャネル抵抗を比較的高めつつ、第3の半導体層5直下よりも外側の第4の半導体層6のチャネル抵抗を低減することができる。さらに、第3の半導体層5直下よりも外側のドレイン・ゲート間形成領域下及びソース・ゲート間形成領域下に相当する第2の窒化物半導体層4の部分の厚みy4は第3の半導体層5直下よりも外側の第4の窒化物半導体層6の部分の厚みy2よりも薄く、第4の半導体層6はシリコン等のn型ドーパントを含んでいることが望ましい。これにより、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の部分のチャネル抵抗を比較的高めつつ、第3の半導体層5直下よりも外側の第4の半導体層6のチャネル抵抗を低減することができる。よって、オン抵抗を低く抑えながらゲートリーク電流を抑制することができる。
第4の半導体層6が第3の半導体層5の側面上に設けられる場合、第2の窒化物半導体層4上の第4の半導体層6の厚みy2は第3の半導体層5の側面上の厚みy3よりも厚く形成される。なお、第3の半導体層5上のマスクを除去せず、MOCVD法もしくはMBE法等の選択成長によって、第4の半導体層6を形成しても良い。これにより、第4の半導体層6をセルフアラインで形成することができる。
また、図3(c)のように、第4の半導体層6は第3の半導体層5の側面上だけでなく、第3の半導体層5の上面上にも設けて良い。
また、マスクをSiOx膜とすることで、第4の半導体層6中の酸素、Siの取り込み効果によって、第4の半導体層6のみn型ドープされ、HFETの低抵抗化に寄与することができる。
次に、図3(d)のように、ドライエッチングにより、絶縁膜7の一部を開口し、絶縁膜7の開口部内に第4の窒化物半導体層6を貫通する穴を形成し、穴内に形成されたゲート電極8によってゲート電極8と第3の半導体層5が接続される。ここで、穴を形成してゲート電極8を形成する前にレーザアニール等により活性加熱処理をして、第3の半導体層5の活性化率を向上させても良い。
また、ゲート電極8から離間し、ゲート電極8の両側に設けるように絶縁膜7の一部を開口し、その開口部内に第4の窒化物半導体層6及び第2の窒化物半導体層4を貫通する穴を形成し、ソース電極9とドレイン電極10とを形成する。
ここで、ゲート電極8とソース電極9とドレイン電極10とは、絶縁膜7よりも前に形成されても良い。
第3の半導体層5を形成するに当たり、ICP(Inductive−Coupled Plasma)法等のドライエッチングにより、ゲート形成領域以外の第3の半導体層5の領域部分と第3の半導体層5の外側の第2の窒化物半導体層4が厚み方向に除去され、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の厚みy1よりも第3の半導体層5よりも外側の第2の窒化物半導体層4の領域の厚みy4が薄くなる。若しくは第3の半導体層5よりも外側の第2の窒化物半導体層4の領域の厚みを厚くすると、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の厚みy1が厚くなり、第3の半導体層5が2次元電子ガスを遮断するノーマリオフとしての機能が十分発揮できなくなる。しかし、実施例1に係る半導体装置の製造方法によれば、その後に第4の窒化物半導体層6を形成しているので、第3の半導体層5直下の第2の窒化物半導体層4の厚みy1をノーマリオフ特性が十分に発揮できる厚みにしつつ、2次元電子ガス層の濃度を高めることができる。よって、実施例1に係る半導体装置の製造方法によれば、チャネル抵抗が低減することができ、オン電圧を低減することができる。さらに、ゲート電極8直下にリセス部を形成していないので、リセス形状のばらつきによる閾値のばらつきが無く、閾値の制御を容易に行うことができる。また、図3(b)のようにドライエッチングによって第2の窒化物半導体層4の厚みが多少ばらついたとしても、第4の窒化物半導体層6の厚みを調整することで、チャネル抵抗のバラツキを抑制することができる。
(変形例)実施例1の半導体装置の変形例について、図4で示す。なお、同一部材には原則として同一の符号を附し、その繰り返しの説明は省略する。図4の(a)については、図3の(a)と同じである。その後、図4(b)において、ゲート形成領域(制御領域)となる第3の半導体層5の一部の上にシリコン酸化膜等のマスクを形成し、ICP(Inductive−Coupled Plasma)法等のドライエッチングにより、ゲート形成領域以外の第3の半導体層5の領域部分と第3の半導体層5の外側の第2の窒化物半導体層4が完全に除去される。その際、第3の半導体層5の外側の第1の窒化物半導体層3の上面側の一部も除去されても良い。
次に図4(c)において、第3の半導体層5の少なくとも一部を覆うように、MOCVD法もしくはMBE法等の選択成長によって、第5の半導体層61と厚み25nmの第6の半導体層62とを形成する。第5の半導体層61はGaNから成り、第5の半導体層61と第1の窒化物半導体層3で電子走行層を構成する。また、第6の半導体層62はAlGaNから成り、第1の窒化物半導体層3と接する第5の半導体層61の領域上の第6の半導体層62の領域は電子供給層として機能する。これにより、第6の半導体層62と第1の窒化物半導体層3と接する第5の半導体層61の領域との界面近傍には、高濃度の2次元電子ガス層ができる。そして、第4の半導体層6上にSiNx又はSiOx(xは1〜2の整数である。)から成る絶縁膜7を形成する。絶縁膜7は水素を多く添加させても良い。
次に、図4(d)のように、ドライエッチングにより、絶縁膜7の一部を開口し、絶縁膜7の開口部内に第5の半導体層61と第6の半導体層62を貫通する穴を形成し、穴内に形成されたゲート電極8によってゲート電極8と第3の半導体層5が接続される。また、ゲート電極8から離間してゲート電極8の両側に絶縁膜7の一部を開口し、その開口部内に第5の半導体層61と第6の半導体層62を貫通する穴を形成し、ソース電極9とドレイン電極10とを形成する。
実施例1の半導体装置の変形例によれば、電子供給層は選択成長される第6の半導体層62の厚さで決定されるので、電子供給層の厚みのバラツキを抑制することができる。また、電子走行層の上面が選択成長される第5の半導体層61の上面となり、電子走行層の上面がドライエッチングによるダメージの影響を受けず、オン抵抗のバラツキを抑制することができる。 なお、第5の半導体層61は第1の窒化物半導体層3よりも炭素濃度が低くなるように形成しても良い。第5の半導体層61の炭素濃度が第1の窒化物半導体層3の炭素濃度よりも低いことで、第5の半導体層61に高濃度の2次元電子ガスを生じることができる。
(第2実施例) 図5は、第2実施例のHFETを示す断面図である。図5の半導体装置は、ゲート電極8が第3の半導体層5よりもドレイン電極10側の第4の窒化物半導体層6の傾斜した側面上にも絶縁膜7を介して延びている点が図1のHFETと異なる。図5のようにゲート電極8を形成することにより、ドレイン電極10側の第3の半導体層5の電界集中を容易に緩和することができ、HFETのリーク電流を抑制することができる。
本発明のHFETは、上記の実施例に限定されず、様々な変形が可能なものである。例えば、半導体基板1は、Si、GaNまたはサファイアで構成されても良い。また、バッファ層2は、AlN層上にAlGaNやGaN等を含む多層膜やAlN層、AlGaN、GaNの少なくとも2つが繰返し積層された多層バッファ層で構成されても良い。また、第2の窒化物半導体層4、第3の半導体層5、第4の半導体層6はInGaN、InAlN等のIn、Al、Gaを含む窒化物半導体としてもよい。特に第3の半導体層5はピエゾ電界が強く生じる材料としてもよい。また、第4の半導体層6と絶縁膜7との間にGaN等の窒化物半導体から成るcap層を形成してもよい。また、ゲート電極5が形成される第3の半導体層5の上面が凹部となっていてもよい。また、ゲート電極9と第3の半導体層5との間にゲート電極9とは異なる導電材料から成る導電層を形成してもよい。また、第1の窒化物半導体層3上に第2の窒化物半導体層4よりもAl含有率の高い窒化物半導体層から成るスペーサ層を形成し、その上に第2の窒化物半導体層4を形成しても良い。
1 半導体基板 2 バッファ層 3 第1の窒化物半導体層 4 第2の窒化物半導体層5 第3の半導体層 6 第4の半導体層 7 絶縁膜 8 ゲート電極 9 ソース電極 10 ドレイン電極

Claims (12)

  1. 窒化物半導体から成る第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層上に前記第1の半導体層と組成が異なる窒化物半導体から成る第2の半導体層と、
    前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との界面近傍の前記第1の半導体層内に生じる2次元キャリアガスとを備える主半導体領域と、
    前記2次元キャリアガスと電気的に接続される第1の主電極と、
    前記2次元キャリアガスと電気的に接続され且つ前記第1の主電極と離間して形成される第2の主電極と、
    前記第2の半導体層上であって前記第1の主電極と前記第2の主電極との間に形成され且つp型の導電型を有する第3の半導体層と、
    前記第2の半導体層上及び前記第3の半導体層の少なくとも一部を覆うように形成され、窒化物半導体から成る第4の半導体層と、
    前記第3の半導体層と電気的に接続する制御電極と、を含み、
    前記第3の半導体層の側面は傾斜し、
    前記第2の半導体層上の前記第4の半導体層の厚みは前記第3の半導体層の側面上の前記第4の半導体層の厚みよりも厚く、
    前記第3の半導体層の直下の前記第2の半導体層の厚みよりも前記第3の半導体層の外側の前記第2の半導体層の領域の厚みが薄いノーマリオフ型のHFET。
  2. 前記第2の半導体層上の前記第4の半導体層の厚みは、前記第3の半導体層直下の前記第2の半導体層の厚みよりも厚いことを特徴とする請求項1のノーマリオフ型のHFET。
  3. 前記第3の半導体層の下面に段差が無いことを特徴とする請求項1又は2のノーマリオフ型のHFET。
  4. 前記第4の半導体層は前記第3の半導体層の側面上を経由して前記第3の半導体層の上面上に延伸し、前記制御電極は絶縁膜を介して前記第2の主電極側の前記第4の半導体層上に延伸することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つのノーマリオフ型のHFET。
  5. 前記制御電極直下の少なくとも一部における、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との界面近傍の前記第1の半導体層内に2次元電子ガスが生じていないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つのノーマリオフ型のHFET。
  6. 前記第4の半導体層はn型ドーパントを含み、前記第4の半導体層は前記第2の半導体層よりもn型不純物が高いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載のノーマリオフ型のHFET。
  7. 前記第4の半導体層のAlの含有率が前記第2の半導体層のAlの含有率よりも高いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つのノーマリオフ型のHFET。
  8. 窒化物半導体から成る第1の半導体層上に、
    前記第1の半導体層と異なる組成を有する窒化物半導体から成る第2の半導体層を形成し、前記第2の半導体層上にp型の導電型を有する第3の半導体層を形成する工程と、
    前記第3の半導体層の少なくとも一部を除去する工程と、
    前記第2の半導体層上及び前記第3の半導体層の少なくとも一部を覆うように形成され、窒化物半導体から成る第4の半導体層を形成する工程と、
    前記第4の半導体層を貫通し、前記第3の半導体層と電気的に接続する制御電極を形成する工程と、を含み、
    前記第3の半導体層の側面は傾斜し、
    前記第2の半導体層上の前記第4の半導体層の厚みは前記第3の半導体層の側面上の前記第4の半導体層の厚みよりも厚く、
    前記第3の半導体層の直下の前記第2の半導体層の厚みよりも前記第3の半導体層の外側の前記第2の半導体層の領域の厚みが薄いことを特徴とするノーマリオフ型のHFETの製造方法。
  9. 前記第4半導体層形成前に、制御領域よりも外側の前記第3の半導体層の少なくとも一部を除去する工程を含むことを特徴とする請求項8のノーマリオフ型のHFETの製造方法。
  10. 前記第1の半導体層内に形成される2次元電子ガス層と電気的に接続される第1と第2の主電極との間に前記制御電極が設けられたノーマリオフ型のHFETの製造方法であって、
    前記第4の半導体層の形成工程は前記第2の半導体層上から前記第3の半導体層の側面上を経由して前記第3の半導体層の上面上に延伸して形成する工程であり、
    前記制御電極は絶縁膜を介して前記第2の主電極側の第4半導体層上に延伸する工程であることを特徴とする請求項9のノーマリオフ型のHFETの製造方法。
  11. 前記第4の半導体層はn型ドーパントを含み、前記第4の半導体層は前記第2の半導体層よりもn型不純物が高いことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1つに記載のノーマリオフ型のHFETの製造方法。
  12. 前記第2の半導体層上の前記第4の半導体層の厚みは、前記第3の半導体層直下の前記第2の半導体層の厚みよりも厚いことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1つに記載のノーマリオフ型のHFETの製造方法。
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