JP6860450B2 - 電池封口材用アルミニウム合金板 - Google Patents

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Description

本発明は、電池封口材用アルミニウム合金板、特にリチウムイオン電池の封口材として好適なアルミニウム合金板に関する。
リチウムイオン電池用ケースは、例えば、アルミニウム合金板を深絞り成形してなる缶材とアルミニウム合金板をプレス成形してなる封口材とを組み合わせ、電極などの内部構造体を封入した後、缶材と封口材との接合部の周囲をレーザー溶接することにより作製される。
封口材には、過充電などでリチウムイオン電池が熱暴走した際、電池が破裂する前に内部の圧力を抜く目的で、防爆弁が配置されている。防爆弁は、封口材の中で局所的に板厚が薄くなるよう成形される部分である。通常、封口材の一部分に対して高い冷間加工度で冷間加工処理を行うことにより、防爆弁が形成される。封口材の材質としては、防爆弁を形成する際の成形性を考慮して、従来、A1050が多く使用されてきた。また、成形性をより向上させるため、特許文献1では、封口材の材質としてAl−Fe系アルミニウム合金が提案されている。
特許第5602445号公報
しかしながら、リチウムイオン電池は、使用時に高温(例えば80℃程度)になる場合があり、Al−Fe系アルミニウム合金からなる封口材では、防爆弁が使用中に軟化しやすく、開弁圧力が徐々に低下してしまう傾向にあった。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、防爆弁を形成する際の良好な成形性を維持しつつ、防爆弁の耐軟化性を向上させることが可能な電池封口材用アルミニウム合金板を提供することを目的とする。
本発明の電池封口材用アルミニウム合金板は、Fe:0.5〜2.0質量%、Si:0.03〜0.3質量%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成を有する原板である電池封口材用アルミニウム合金板であり、導電率が59.0%IACS以下であり、冷間加工度95%で冷間加工を行った後に測定して得られる引張強度をA(MPa)とし、前記冷間加工後に、さらに120℃で100時間保持した後に測定して得られる引張強度をB(MPa)とするとき、引張強度Aに対する引張強度Bの割合(B/A)が0.80以上であることを特徴とする。
また、前記原板の引張強度が100MPa以上であることが好ましい。
本発明によれば、防爆弁を形成する際の良好な成形性を維持しつつ、防爆弁の耐軟化性を向上させることが可能な電池封口材用アルミニウム合金板を提供することができる。
以下、本発明の電池封口材用アルミニウム合金板(以下、単に「アルミニウム合金板」と記す)の好ましい実施形態について、詳細に説明する。
本発明のアルミニウム合金板は、Fe:0.5〜2.0質量%、Si:0.03〜0.3質量%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成を有する原板である電池封口材用アルミニウム合金板であり、導電率が59.0%IACS以下であり、冷間加工度95%で冷間加工を行った後に測定して得られる引張強度をA(MPa)とし、前記冷間加工後に、さらに120℃で100時間保持した後に測定して得られる引張強度をB(MPa)とするとき、引張強度Aに対する引張強度Bの割合(B/A)が0.80以上であることを特徴とする。
(1)合金組成
本発明のアルミニウム合金板の合金組成とその作用について示す。
<Fe:0.5〜2.0質量%>
Fe(鉄)は、母相中に固溶し、材料の回復及び再結晶を阻害する機能を有する。一般に、材料の回復及び再結晶は、材料に対する熱処理によって起きやすい。材料の回復及び再結晶が進行すると、引張強度が低下する傾向にある。すなわち、Feは、アルミニウム合金板、特にアルミニウム合金板から成形された防爆弁が高温環境下に曝された場合に、引張強度が低下するのを抑制する機能を有する。Feの含有量が0.5質量%未満であると、材料の回復及び再結晶を阻害する機能が十分に発揮されない。一方、Feの含有量が2.0質量%を超えると、粗大な金属間化合物が生成しやすくなるため、アルミニウム合金板のプレス成形性が低下する。具体的に、アルミニウム合金材をプレス成形して封口材を作製する際に、割れ等が生じやすくなる。このため、Feの含有量は、0.5〜2.0質量%とし、好ましくは0.8〜1.8質量%とする。
<Si:0.03〜0.3質量%>
Si(ケイ素)は、導電率を下げる機能を有する。Siの含有量が0.3質量%を超えると、粗大な金属間化合物が生成しやすくなるため、アルミニウム合金板のプレス成形性が低下する。また、Siは不純物として含有されやすく、Siの含有量を0.03質量%未満に制御するためには、高純度のアルミニウム地金を用いなければならず、コストアップの要因となる。このため、Siの含有量は0.03〜0.3質量%とし、好ましくは、0.05〜0.25質量%とする。
<残部:Al及び不可避的不純物>
上述した成分以外の残部は、Al(アルミニウム)及び不可避的不純物である。ここでいう不可避的不純物は、製造工程上、不可避的に含まれうる含有レベルの不純物を意味する。不可避的不純物は、例えばCu、Mn、Mg、Cr、Zn、Ti、B等が公知の元素である。一般にそれらの元素の個々の含有量は0.05質量%以下とすることが望ましい。またそれら元素からなる不可避的不純物の合計含有量は、0.15質量%以下になるように調整されることが望ましい。なお、Bに関しては、アルミニウム材やアルミニウム合金を製造する際に、TiB等を結晶粒の微細化の為に添加することが当業者間では一般的に行われている。
(2)本発明のアルミニウム合金板の特徴
本発明のアルミニウム合金板は、冷間加工度95%で冷間加工を行った後に測定して得られる引張強度をA(MPa)とし、冷間加工度95%で冷間加工を行い、さらに120℃で100時間保持した後に測定して得られる引張強度をB(MPa)とするとき、引張強度Aに対する引張強度Bの割合(B/A)が0.80以上である。封口材は、アルミニウム合金板をプレス成形することにより作製され、防爆弁はプレス成形後のアルミニウム合金板に対して冷間加工度95%で冷間加工を行うことにより形成される。すなわち、アルミニウム合金板に対して冷間加工度95%で冷間加工を行った後に測定して得られる引張強度Aとは、防爆弁の引張強度に相当する。また、冷間加工度95%で冷間加工を行い、さらに120℃で100時間保持した後に測定して得られる引張強度Bとは、防爆弁を80℃で長期間にわたって環境下に曝した後の引張強度に相当する。したがって、本発明のアルミニウム合金板は、引張強度Aに対する引張強度Bの割合(B/A)が0.80以上であるため、防爆弁が高温環境下に長時間曝されたとしても、軟化しづらく、開弁圧力が低下するのを抑制することができる。よって、本発明のアルミニウム合金板は、使用時に80℃程度の高温に曝されるリチウムイオン電池の封口材の材料として好適に用いることができる。引張強度Aに対する引張強度Bの割合(B/A)は、好ましくは0.90以上である。
(3)本発明のアルミニウム合金板の特性
<導電率>
本発明のアルミニウム合金板は、導電率が59.0%IACS以下である。アルミニウム合金の導電率は、母相中に固溶している原子数が多いと低下する傾向にある。Fe原子は特に導電率を下げる作用が大きい。導電率が59.0%IACSを超える場合、Feの固溶量が少ないことを意味し、Feによる材料の回復および再結晶を阻害する機能が十分に発揮されない。このため、導電率は59.0%IACS以下とし、好ましくは58.0%IACS以下とする。
<引張強度>
本発明のアルミニウム合金板は、引張強度が100MPa以上であることが好ましい。ここでいう引張強度とは、原板の引張強度のことである。すなわち、上述した引張強度A及び引張強度Bとは異なり、アルミニウム合金板に対して冷間加工等の処理を行わずに測定して得られる引張強度のことである。リチウムイオン電池の筐体は、使用時に内部圧力が上昇する。その際、筐体の引張強度が低いと、筐体が変形し、破損しやすくなる。そのため、筐体は内部圧力の上昇に耐え得る引張強度を有する必要がある。リチウムイオン電池の筐体は、アルミニウム合金板を深絞り成形してなる缶材と、プレス成形してなる封口材とから構成される。アルミニウム合金板の引張強度が100MPa以上であれば、アルミニウム合金板をプレス成形してなる封口材も高い引張強度を有する。したがって、本発明のアルミニウム合金板から作製される封口材をリチウムイオン電池の筐体として好適に用いることができる。
(4)本発明のアルミニウム合金板の製造方法
次に、本発明のアルミニウム合金板の製造方法の一例について説明する。
本発明のアルミニウム合金板は、例えば、上記合金組成を有する鋳塊に対して、熱間圧延処理、冷間圧延処理、焼鈍処理を順次施すことにより製造することができる。なお、熱間圧延処理の前に通常行う均質化処理は行わないか、あるいは均質化処理を行ったとしても、処理温度が350℃以上450℃未満、かつ処理時間が6時間以上24時間未満(より好ましくは12時間未満)となる処理条件で行うことが好ましい。処理温度が450℃以上だと、Feの析出が進行し、Feの固溶量が減少する。Feの固溶量が減少すると、Feによる材料の回復及び再結晶を阻害する機能が十分に発揮されなくなる。また、均質化処理における処理時間が24時間以上だと、処理温度が450℃以上である場合と同様に、Feの固溶量が減少する傾向がある。一方、均質化処理における処理時間が6時間未満であるか、あるいは処理温度が350℃未満であると、ソーキングの効果が少なくなる傾向があるからである。
熱間圧延処理は、鋳塊の温度を400〜500℃に調整してから圧延処理を開始することが好ましい。また、圧延処理中に徐々に冷却し、200〜250℃で圧延処理を終了することが好ましい。
冷間圧延処理は、板材の温度を200℃未満に調整した状態で行うことが好ましい。冷間加工度は特に限定されず、その後の焼鈍処理において結晶粒が粗大化しない条件を採用することが好ましい。
焼鈍処理は、冷間圧延処理によって硬化した材料を軟化させるための処理であり、常法に従い行うことができる。また、H1n調質とする場合には、焼鈍処理後にさらに冷間圧延処理を行うことにより、目的の調質を得ることができる。
(5)本発明のアルミニウム合金板の用途
本発明のアルミニウム合金板は、電池封口材に用いることができる。特に、リチウムイオン電池の封口材に好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜6及び比較例1〜4)
まず、DC(Direct Chill)鋳造により、表1に示す合金組成を有する厚さ500mm、幅500mmの鋳塊を作製した。作製した鋳塊に対して熱間圧延処理を行い、厚さ5.0mmの粗圧延板を得た。熱間圧延処理では、開始温度が440℃、終了温度が230℃になるように調整した。なお、実施例6では、熱間圧延処理の前に、400℃、10時間の処理条件で均質化処理を行った。比較例4では、熱間圧延処理の前に、500℃、10時間の処理条件で均質化処理を行った。その他の実施例及び比較例では、均質化処理を行わなかった。
次に、粗圧延板に対して、板厚が2.0mmになるまで冷間圧延処理を行った。さらに、300℃、3時間の処理条件で焼鈍処理を行うことにより、アルミニウム合金板が得られた。得られたアルミニウム合金板について、導電率、金属間化合物のサイズ、引張強度、冷間加工後の引張強度(表中、「引張強度A」と記す)、及び、冷間加工と、120℃、100時間の熱処理を行った後の引張強度(表中、「引張強度B」と記す)を測定した。測定結果を表2に示す。測定方法及び評価方法は、以下のとおりである。なお、120℃、100時間の熱処理は、80℃で長期間にわたって環境下に曝した後の状態を加速的に模擬することが可能な試験条件である。
<導電率>
得られたアルミニウム合金板について、導電率測定器(日本フェルスター社製「SIGMATEST2.069」)を用い、25℃における導電率を測定した。なお、導電率は、材料の回復及び再結晶が起こりやすいか否かの指標とすることができる。具体的に、導電率が59.0%IACSを超えると、材料の回復及び再結晶が起こりやすい。そこで、導電率が59.0%IACS以下である場合には、合格(○)と判定した。一方、導電率が59.0%IACSを超える場合には、不合格(×)と判定した。
<金属間化合物のサイズ>
得られたアルミニウム合金板を光学顕微鏡で観察し、画像解析装置(三菱商事株式会社製「WINROOF」)を用いて、0.5mmの観察範囲に含まれる金属間化合物のサイズを測定した。なお、粗大な金属間化合物の有無は、アルミニウム合金板から防爆弁へ成形する際の成形性の優劣の指標とすることができる。円相当直径が15μm以上の金属間化合物が存在すると、防爆弁の成形性が劣る。そこで、観察範囲において、全ての金属間化合物の円相当直径が15μm未満である場合には、合格(○)と判定した。一方、観察範囲において、円相当直径が15μm以上の金属間化合物が観察された場合には、不合格(×)と判定した。
<引張強度>
得られたアルミニウム合金板(原板)について、JIS Z 2241に規定された試験方法に準じて引張試験を行い、引張強度を測定した。引張強度が100MPa以上である場合には、合格(○)と判定した。一方、引張強度が100MPa未満である場合には、不合格(×)と判定した。
<冷間圧延処理後の引張強度A>
得られたアルミニウム合金板に対して、板厚が0.1mmになるまで、冷間加工度95%で冷間加工を行った。冷間加工後の板材について、JIS Z 2241に規定された試験方法に準じて引張試験を行い、引張強度を測定した。この引張強度を、引張強度Aとした。なお、引張試験を行う際の試験片は、長手方向と圧延方向とが平行となるように採取した。
<冷間圧延処理と熱処理を行った後の引張強度B>
得られたアルミニウム合金板に対して、板厚が0.1mmになるまで、冷間加工度95%で冷間加工を行った後、さらに熱処理を行った。熱処理は、120℃、100時間の処理条件で行った。熱処理後のそれぞれの板材について、JIS Z 2241に規定された試験方法に準じて引張試験を行い、引張強度を測定した。この引張強度をBとした。引張強度Aに対する引張強度Bの割合(B/A)が0.80以上である場合には、合格(○)と判定した。一方、B/Aが0.80未満である場合には、不合格(×)と判定した。
Figure 0006860450
Figure 0006860450
表2に示すように、実施例1〜6のアルミニウム合金板は、Fe:0.5〜2.0質量%、Si:0.03〜0.3質量%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、導電率が59%IACS以下であり、B/Aがいずれも0.80以上であり、粗大な金属間化合物が観察されなかった。すなわち、実施例1〜6のアルミニウム合金板は、アルミニウム合金板から防爆弁へ成形する際の成形性に優れており、かつ、防爆弁へ成形された後に高温環境下に曝されても軟化することなく、耐軟化性に優れている。したがって、実施例1〜6のアルミニウム合金板は、電池封口材に要求される特性を満足しており、電池封口材用として好適である。
一方、比較例1のアルミニウム合金板は、Feの含有量が0.43質量%と少ないため導電率が60.1%IACSと高く、さらに、原板の引張強度が96MPaと低く、B/Aが0.77と低いことが分かった。すなわち、比較例1のアルミニウム合金板は、防爆弁へ成形された後に高温環境下に曝されると軟化するおそれがあるため、電池封口材用として不適である。
比較例2のアルミニウム合金板は、Feの含有量が2.10質量%と多いため、粗大な金属間化合物が形成されることが分かった。すなわち、比較例2のアルミニウム合金板は、アルミニウム合金板から防爆材へ成形する際の成形性に劣り、電池封口材用として不適である。
比較例3のアルミニウム合金板は、Siの含有量が0.44質量%と多いため、粗大な金属間化合物が形成されることが分かった。すなわち、比較例3のアルミニウム合金板は、アルミニウム合金板から防爆材へ成形する際の成形性に劣り、電池封口材用として不適である。
比較例4のアルミニウム合金板は、導電率が60.4%IACSと高く、さらに、B/Aが0.78と低いことが分かった。すなわち、比較例4のアルミニウム合金板は、防爆弁へ成形された後に高温環境下に曝されると軟化するおそれがあるため、電池封口材用として不適である。
以上より、本発明のアルミニウム合金板は、Fe:0.5〜2.0質量%、Si:0.03〜0.3質量%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなり、導電率が59.0%IACS以下であり、冷間加工度95%で冷間加工を行った後に測定して得られる引張強度をA(MPa)とし、前記冷間加工後に、さらに120℃で100時間保持した後に測定して得られる引張強度をB(MPa)とするとき、Aに対するBの割合(B/A)が0.80以上であるため、アルミニウム合金板から防爆材へ成形する際の成形性に優れており、かつ、防爆弁へ成形された後に防爆弁が高温環境下に曝されても軟化することなく、防爆弁の耐軟化性に優れている。したがって、本発明のアルミニウム合金板は、電池封口材用、特にリチウムイオン電池の封口材用として好適である。

Claims (2)

  1. Fe:0.5〜2.0質量%、Si:0.03〜0.3質量%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成を有する原板である電池封口材用アルミニウム合金板であり、
    導電率が59.0%IACS以下であり、
    冷間加工度95%で冷間加工を行った後に測定して得られる引張強度をA(MPa)とし、前記冷間加工後に、さらに120℃で100時間保持した後に測定して得られる引張強度をB(MPa)とするとき、引張強度Aに対する引張強度Bの割合(B/A)が0.80以上であることを特徴とする電池封口材用アルミニウム合金板。
  2. 前記原板の引張強度が100MPa以上であることを特徴とする、請求項1に記載の電池封口材用アルミニウム合金板。
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