JP6858094B2 - クランプ及びクランプ付ワイヤーハーネス - Google Patents

クランプ及びクランプ付ワイヤーハーネス Download PDF

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Description

この発明は、例えば、配索されたワイヤーハーネスを車体に固定するクランプ、及び、ワイヤーハーネスを上記クランプに保持させたクランプ付ワイヤーハーネスに関する。
例えば、ワイヤーハーネスを用いた車体に搭載されている電子機器類やバッテリなどとの接続は、前記ワイヤーハーネスを保持させたクランプを車体における所定の位置に固定し、前記ワイヤーハーネスの一端を前記電子機器類が設置されている方向へ引っ張って接続させている。
このような前記ワイヤーハーネスを固定するためのクランプについて、従来から様々な提案がされており、例えば特許文献1には、保持させたワイヤーハーネスの位置を高さ方向に調整できるクランプが開示されている。
この特許文献1に開示されるクランプは、車体に固定するためのアンカーが立設された固定部材に対して、ワイヤーハーネスを保持する保持部材が高さ方向に移動可能に構成されるとともに、前記固定部材と前記保持部材とを係止する係止部が高さ方向に沿って複数設けられている。
これにより、前記ワイヤーハーネスの高さ方向における位置が、設計誤差により設計位置から外れている場合であっても、前記ワイヤーハーネスを保持する保持部材の高さを調整して係止できるため、設計誤差を吸収することができるとされている。
しかしながら、前記クランプは、前記保持部材に保持された前記ワイヤーハーネスと前記電子機器類とを接続させる場合には、前記保持部材の係止を解除して前記保持部材の高さを変更して係止させ、前記ワイヤーハーネスを前記電子機器類に接続し、再度係止状態を解除して所望の位置で係止させなければならず、接続作業の効率が悪いといった問題があった。
特開2004−19881号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、保持させたワイヤーハーネスと他の機器との接続する接続作業を容易かつ効率よく行うことができるクランプ及びクランプ付ワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
この発明は、ワイヤーハーネスを車体に固定するクランプであって、前記車体に固定される固定部材と、前記ワイヤーハーネスが保持されるとともに、前記固定部材に対して相対移動可能な保持部材と、前記固定部材に対して相対移動した前記保持部材を初期位置に復帰させる復帰部材とが備えられ、前記保持部材は、前記固定部材に対して所定の方向に沿ってスライドするスライド部材で構成され、前記復帰部材は、弾性部材で構成されるとともに、前記固定部材に連結させる固定部側連結部と、前記スライド部材に連結させるスライド連結部とが設けられ、前記固定部材は、前記スライド部材の中央部分に保持され、前記スライド連結部は、前記復帰部材の両端側が前記固定部材を挟んで対向するように固定され、前記固定部側連結部は、前記スライド部材がスライドする方向に沿って前記固定部材の中央部分に固定されたことを特徴とする。
またこの発明は、上述のクランプと、前記保持部材に保持されたワイヤーハーネスとで構成されたクランプ付ワイヤーハーネスであることを特徴とする。
前記復帰部材は、前記保持部材を相対移動させるために作用させた力により反発力が生じる部材をさし、例えば、板バネやコイルバネ、ゴムなどの弾性部材や、磁石などの磁力を有する部材を含む。
上述の前記固定部材に対して相対移動可能なとは、前記保持部材が前記固定部材に接近又は離間する場合を含み、その移動方向は三次元上のどの方向であっても構わない。具体的には、前記保持部材が前記固定部材に対して上下、前後左右にスライド移動する構成や、所定の軸を回転軸として回転移動して、前記固定部材に対して相対移動する構成を含む。なお、これらの構成は組み合わせてもよい。
前記初期位置は、前記保持部材を前記固定部材に対して相対移動させる前に配置されていた位置をさす。
前記弾性部材は、例えば板バネやコイルバネなどのバネ材や、弾性を有する天然樹脂や合成樹脂などを含む。
前記固定部側連結部及び前記スライド連結部は、それぞれ前記固定部材及び前記スライド部材における一点あるいは複数点と連結された構成を含む。
また、前記スライド部材は、前記固定部材の中央部分に保持され、前記固定部側連結部は、前記復帰部材の両端側が前記スライド部材を挟んで対向するように固定され、前記スライド連結部は、前記スライド部材がスライドする方向に沿って前記スライド部材の中央部分に固定されてもよい。
上述の対向するとは、前記固定部側連結部同士が前記スライド部材を挟んで対称となるように配置されている場合の他、対称とならないように配置されている場合を含む。
この発明により、保持させたワイヤーハーネスと他の機器との接続作業を容易かつ効率よく行うことができる。
詳述すると、前記ワイヤーハーネスを保持する前記保持部材が前記固定部材に対して相対移動できるため、例えば、接続対称である電子機器類側に前記ワイヤーハーネスを引っ張るだけで、車体に固定した前記固定部材に対して前記保持部材を移動でき、前記ワイヤーハーネスと前記電子機器類との接続作業を容易かつ効率よくできる。
また、前記復帰部材により、電子機器類などと接続した前記ワイヤーハーネスを保持する前記保持部材が初期位置に自動的に復帰されるため、例えば前記ワイヤーハーネスと前記電子機器類とを接続させた後に、前記固定部材と前記保持部材との係止を解除するなどの作業を行う必要がなく、容易に前記保持部材を初期位置に戻すことができる。すなわち、前記保持部材を初期位置に戻す作業も効率よく行うことができる。
一方で、前記ワイヤーハーネスの一端側を前記電子機器類などから取り外す際にも、前記保持部材を容易に相対移動させることができるため、取り外し作業も容易に行うことができる。
このように、この発明は前記保持部材に保持された前記ワイヤーハーネスと前記電子機器類との接続作業及び取外作業とを効率よく行うことができる。
また、前記保持部材が初期位置に自動的に復帰できるように前記復帰部材を備えているため、前記保持部材が前記固定部材に対して移動するように力が作用しても、反発力が作用して意図せぬ移動を規制できる。
さらに、上述のように前記電子機器類に前記ワイヤーハーネスの一端側を接続するために、前記固定部材に対して前記保持部材を移動でき、前記ワイヤーハーネスに余長を設ける必要がない。また前記復帰部材により、前記保持部材に保持された前記ワイヤーハーネスを容易に所望の配索位置に復帰でき、前記ワイヤーハーネスの配索が設計と比べて誤差の少ない配索とすることができる。このため、前記ワイヤーハーネスの長さを短くでき軽量化を図ることができる。
加えて、例えば、前記保持部材が前記固定部材に固定されるクランプの固定位置が設計誤差などにより所定の箇所から外れている場合、前記ワイヤーハーネスに張力が作用して負荷がかかる。しかしながらこの発明では、前記ワイヤーハーネスに作用する張力により、前記保持部材が相対移動して、前記復帰部材が前記ワイヤーハーネスにかかる負荷を吸収でき、前記ワイヤーハーネスにかかる負荷を軽減できる。
また、前記保持部材は、前記固定部材に対して所定の方向に沿ってスライドするスライド部材で構成され、前記復帰部材は、弾性部材で構成されるとともに、前記固定部材に連結させる固定部側連結部と、前記スライド部材に連結させるスライド連結部とが設けられているため、簡易な構成で前記固定部材に対する前記スライド部材をスライド移動させ、あるいは、初期位置に復帰させることができるとともに、前記固定部材に対して前記スライド部材が接近した状態において、前記クランプをコンパクトにできる。
さらにまた、前記復帰部材が前記固定部材と前記スライド部材とを連結させているため、前記復帰部材が前記スライド部材のスライド移動を規制し、前記固定部材に対する前記スライド部材の過度なスライド移動を防止できる。
た、前記固定部材は、前記スライド部材の中央部分に保持され、前記スライド連結部は、前記復帰部材の両端側が前記固定部材を挟んで対向するように固定され、前記固定部側連結部は、前記スライド部材がスライドする方向に沿って前記固定部材の中央部分に固定されているため、前記スライド部材がスライドする場合や復帰する場合において、前記固定部材に対して前記スライド部材が安定してスライド移動できる。
例えば、前記復帰部材の両端側が前記固定部材を挟んで対向する2点で前記固定部材と連結されるとともに、前記復帰部材の中央部分が前記固定部材の中央部分と連結されているため、前記復帰部材は前記スライド部材と前記固定部材とを安定して保持できる。
また、前記スライド連結部は、前記復帰部材の両端側が前記固定部材を挟んで対向するように前記スライド部材に固定された構成であるため、前記スライド部材を初期位置からスライドさせた場合に、前記復帰部材には前記スライド部材がスライドするスライド方向と反対の方向に反発力が作用する。これにより、前記スライド方向に作用させた力を解除した場合、前記反発力により前記スライド部材を安定して初期位置に復帰させることができる。
またこの発明の態様として、前記固定部側連結部が、スライド方向における前記固定部材の中心軸上に配置されるとともに、前記スライド連結部が、前記中心軸を対称軸として対称に配置されて構成されてもよい。
この発明によると、前記固定部側連結部が、前記スライド方向における中心軸上に配置されるとともに、前記スライド連結部が前記中心軸を対称軸として対称に配置されているため、前記スライド部材をスライド移動させた場合、前記復帰部材には前記スライド方向と反対方向に沿った反発力が前記中心軸と対称軸として対称に作用することとなる。このため、スライド移動した前記スライド部材をより安定して初期位置に復帰させることができる。
またこの発明の態様として、前記復帰部材は、前記スライド部材がスライドする方向に向けて凸状に湾曲した板バネで構成されてもよい。
この発明によると、前記スライド部材を一方向へスライドできるとともに、他方向へのスライドを防止できる。
詳述すると、前記板バネは前記保持部材がスライドする方向に向けて凸状に湾曲しているため、凸方向と反対向きに対する反発力が弱く、凸方向と反対方向には前記スライド部材をスライドさせることができる。一方で、凸方向と同じ向きに前記スライド部材をスライドさせた場合には、凸方向と反対向きに対する反発力が強く、前記スライド部材の凸方向へのスライドを防止できる。
またこの発明の態様として、前記固定部材に対する前記保持部材の移動を所定の範囲内となるように規制する規制部が備えられてもよい。
この発明により、前記保持部材が前記固定部材に対して過度に移動することを防止できる。したがって、例えば前記保持部材を前記固定部材に対してスライド移動させたとしても、前記保持部材と前記固定部材とが過度に離間して分離されることを防止できる。
またこの発明の態様として、前記固定部材と前記保持部材とを仮固定する仮固定部が備えられてもよい。
この発明によると、例えば前記保持部材を前記固定部材に対して移動させた位置において前記保持部材を仮固定させることができるため、前記ワイヤーハーネスと前記電子機器類などとの接続作業や取外作業を容易に行うことができる。
この発明により、保持させたワイヤーハーネスと他の機器との接続する接続作業を容易かつ効率よく行うことができるクランプ及びクランプ付ワイヤーハーネスを提供することができる。
クランプ付ワイヤーハーネスの概略斜視図。 クランプの概略分解斜視図。 クランプを構成する部材の説明図。 保持部材を構成する筐体本体部と固定部材と板バネとを組み付けた状態の概略斜視図。 クランプの説明図。 固定部材に対する保持部材の移動の説明図。 固定部材に対する保持部材の移動の説明図。 ワイヤーハーネスの一端を他の機器に接続する状態の説明図。 クランプの他の実施形態の概略斜視図。 クランプの他の実施形態の説明図。 クランプの他の実施形態の説明図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1はクランプ付ワイヤーハーネス1の概略斜視図を示し、図2はクランプ2の概略分解斜視図を示し、図3はクランプ2を構成する固定部材10及び保持部材20の構成を説明する説明図を示す。
図3について詳述すると、図3(a)は固定部材10を−X方向から視た側面図を示し、図3(b)は保持部材20を構成する上面部40を−X方向から視た側面図を示し、図3(c)は図2におけるA−A断面の断面図を示す。
また、図中において、ワイヤーハーネス100の長手方向を配索方向Xとし、配索方向Xと直交する固定部材10の長手方向をスライド方向Yとする。なお、図1中の配索方向Xに沿って左方向を+X方向、右方向を−X方向とし、図1中のスライド方向Yに沿って左方向を+Y方向、右方向を−Y方向とする。また、図1中の上方を上方向とし、下方を下方向とする。
クランプ付ワイヤーハーネス1は、図1に示すように、図示しない電子機器類やバッテリなど一端を接続するワイヤーハーネス100を、車両本体200などに固定されるクランプ2に保持させた構成である。
クランプ2は、図1乃至図3に示すように、車両本体200などに固定する固定部材10と、ワイヤーハーネス100を保持する保持部材20と、固定部材10と保持部材20とを連結させる板バネ30とで構成されている。
固定部材10は、図2及び図3(a)に示すように、スライド方向Yに沿って形成された長尺状の板状体であり、板本体11と、板本体11の先端側に設けられたアンカー12と、板本体11の上面に設けられた仮係止用凹部13とで構成されている。
板本体11について詳述すると、図3(a)に示すように、板本体11は本体先端部111と、本体中央部112と、本体基端部113とが一体に構成されるとともに、先端側からこの順で配置されている。
本体先端部111は、車両本体200と固定するためのアンカー12が下方に向けて立設されている。
本体中央部112は、本体先端部111と比べて板厚が薄く、上面が本体先端部111と面一となるように形成された板状体であり、本体中央部112の上面中央部分は長辺が配索方向Xに沿って形成された長方形状の窪みである仮係止用凹部13が設けられている(図2参照)。
なお、本実施形態では、仮係止用凹部13は本体中央部112の上面中央部分に一つ設けられているが、一つである必要はなく複数設けてもよく、また、仮係止用凹部13は本体中央部112の上面端部側や側面など、上面中央部分以外に設けていてもよい。
本体基端部113は、本体中央部112と略同じ板厚の板状体あり、本体中央部112の基端側(−Y方向側)の側面における上下方向の略中央から−Y方向に向けて突出している。すなわち、本体基端部113は、本体中央部112の下方に向けて下がる段差状に形成されている。
なお、このように段差構造をしている本体基端部113の先端側(+Y方向側)の端面には本体側規制部14が形成されている。また、本体基端部113の上面には、より正確には固定部材10のスライド方向Yの中心軸L上において板バネ30と固定されるスライド部側固定部15が設けられている(図2参照)。
保持部材20は、図2に示すように、上面部40と、スライド方向Yの断面が凹状に形成された筐体本体部50とで構成されている。
上面部40は、上面を形成する略正方形状の上面本体41と、上面本体41の上方に立設されたワイヤーハーネス保持部42と、上面本体41の先端から突出する先端突出部43とで構成されている。
ワイヤーハーネス保持部42は、図2及び図3(b)に示すように、ワイヤーハーネス100の外径と略同一の径を有する円環状のバンドであり、ワイヤーハーネス100を貫通させて保持できる構成となっている。なお、ワイヤーハーネス保持部42を円環状のバンドとしているが、この構成に限定されず、ワイヤーハーネス100を保持できればどのような構成であってもよく、例えば結束バンドや弾性を有する樹脂などで構成されていてもよい。
上面本体41の先端側に向けて突出する先端突出部43は、上面本体41と一体に構成された板状体であり、可撓性を有しており、先端側下方には仮係止用凸部44が立設されている。この仮係止用凸部44は、図3(b)に示すように、−Y方向側に向けて先細りするテーパ面44aが形成されている。
筐体本体部50は、図2及び図3(c)に示すように、配索方向Xの中央部分が二段階で窪んで構成された筐体であり、筐体の外形を構成する本体基部51と、本体基部51の中央部分を窪ませて形成された溝部52と、溝部52の中央部分を窪ませた凹部53とで構成されている。
本体基部51は、上面本体41と同じ大きさの底面を有する板状体であり、その板厚は本体先端部111の板厚と等しくなるように構成されている。
溝部52は、スライド方向Yに沿って本体基部51の上面中央部分を、本体中央部112の板厚と同じ深さだけ窪ませて形成された溝であって、配索方向Xの中央部分には溝部52の底面をさらに窪ませた凹部53が形成されている。このように本体基部51の中央部分に設けられた溝部52を形成する側面(溝側面51a)には、板バネ30を固定する把持部側固定部55が設けられている。
凹部53について詳述すると、凹部53は溝部52の−Y側でかつ上面の中央部分を、板本体11の幅よりも若干大きな幅であり、本体中央部112と本体基端部113との底面同士の長さと略同じ深さである凹部である。また、凹部53の+Y方向側には、溝部52の上面と面一となるとともに、凹部53のスライド方向Yの両端側に形成された溝部52を連結するスライド規制部54が形成される。
なお、筐体本体部50は、上面部40を上方から組付けることにより、一体とすることができる。
板バネ30は、平面視で−Y方向に凸状の円弧となるように湾曲させた板バネであり、両端には溝部52と固定される端部固定部31が設けられ、湾曲された円弧の中心にはスライド部側固定部15と固定される中央固定部32が設けられている(図2参照)。
なお、端部固定部31及び中央固定部32は、筐体本体部50及び固定部材10に固定できればどのような構成であってもよい、例えば溶接による固定や嵌合による固定などであってもよい。
次にこのように構成された固定部材10及び保持部材20(上面部40と筐体本体部50)、板バネ30とを組み付ける方法について、図4及び図5に基づいて簡単に説明する。
ここで、図4は、筐体本体部50に対して固定部材10及び板バネ30を組み付けた状態を示す概略分解斜視図であり、図5は固定部材10及び保持部材20、板バネ30を組み合わせたクランプ2の説明図、詳しくは、図5(a)はクランプ2の正面図を示し、図5(b)は図5(a)におけるB−B断面図を示す。
図4に示すように、溝部52の中央部分に構成された凹部53に本体基端部113を配置するように、上方から固定部材10を筐体本体部50に組み付けるとともに、−Y方向に凸状となる円弧状に形成された板バネ30の中心部が本体基端部113の上面に配置されるように、上方から板バネ30を固定部材10に配置する。
そして、板バネ30の両端に形成された端部固定部31を、溝側面51aに形成された把持部側固定部55に固定するとともに、板バネ30の中央に設けられた中央固定部32をスライド部側固定部15に固定する。これにより、中央固定部32が固定部材10の中心軸L上で固定されるとともに、端部固定部31が中心軸Lを対象軸として対称となる位置に配置されていることとなる。すなわち、固定部材10と筐体本体部50(保持部材20)とを連結する板バネ30は、中心軸Lを対称軸として平面視対称に配置されている。
そして、固定部材10と板バネ30とを組付けた筐体本体部50に対して、上方から上面部40を組み付けることでクランプ2とすることができる。また、ワイヤーハーネス保持部42にワイヤーハーネス100を挿通させることにより、クランプ付ワイヤーハーネス1とすることができる。
この状態において、板本体11(本体基端部113)の−Y方向側端部は、筐体本体部50の−Y方向側端部と面一になるように配置されることとなる(図5(b)参照)。また、可撓性を有する先端突出部43は、仮係止用凸部44が板本体11と接することとなるため、上方に僅かに湾曲した形状となる。
このように構成されたクランプ2は、固定部材10に対して筐体本体部50(保持部材20)をスライド方向Yに沿ってスライドさせることができる。以下、図6及び図7に基づいて、固定部材10に対する保持部材20のスライド移動について説明する。
ここで、図6は、固定部材10に対する保持部材20のスライド移動を説明する平面図であり、詳しくは、図6(a)及び図6(b)は保持部材20に力を掛ける前の、すなわち初期位置におけるクランプ2及び上面部40のない状態におけるクランプ2の平面図を示し、図6(a)及び図6(b)は保持部材20に力を作用させた状態でのクランプ2及び上面部40のない状態におけるクランプ2の平面図を示す。
また、図7は固定部材10に対する保持部材20のスライド移動を図5(a)におけるB−B断面図を用いて説明する説明図であり、詳しくは、図7(a)は初期位置におけるクランプ2の断面図を示し、図7(b)は保持部材20に力を作用させた状態でのクランプ2の断面図を示す。
保持部材20に対して力を作用させない場合、すなわち固定部材10に対して保持部材20が初期位置に配置されている場合、図6(a)及び図6(b)に示すように、板バネ30は−Y方向に凸状となる円弧を形成している。この板バネ30には円弧の径外側に向けた弾性力が作用しているが、端部固定部31及び中央固定部32が把持部側固定部55及びスライド部側固定部15に固定されているため、力が均等に作用して初期位置で制止している。
この状態において、保持部材20に−Y方向に引っ張り力Fを作用させた場合、保持部材20は−Y方向に引っ張られるため、保持部材20が固定部材10に対して−Y方向にスライド移動する。
より詳しくは、図6(d)及び図7(b)に示すように、凹部53が本体基端部113に沿って−Y方向にスライド移動するため、本体基端部113の−Y方向側端部が凹部53の中央部分に配置される。
このとき、溝側面51aにおいて端部固定部31が固定されているとともに、本体基端部113の上面において中央固定部32が固定されているため、板バネ30の両端部分である端部固定部31が保持部材20の−Y方向の移動に伴って、−Y方向に移動する。
一方で、板バネ30の中心部分である端部固定部31は本体基端部113の上面で固定されていることから、位置が変化することがない。このため、板バネ30は平面視略M字状に変形することなる。この状態において、板バネ30の中央部分には、元の円弧形状に戻ろうとする反発力Dが−Y方向に作用する。このため、保持部材20に作用させている引っ張り力Fを解除した場合、板バネ30に作用した反発力Dにより、保持部材20は初期位置に戻ることとなる。
また、図7(b)に示すように、本体側規制部14とスライド規制部54とが当接する位置まで保持部材20に引っ張り力Fを作用させた場合、仮係止用凸部44が仮係止用凹部13に係止することとなる。このため、保持部材20は固定部材10に対して固定されることとなり、引っ張り力Fを解除しても、保持部材20が初期位置に戻ることを防止できる。
なお、先端突出部43は可撓性を有するため、先端突出部43に対して上方に力を掛けることで、容易に仮係止用凸部44と仮係止用凹部13との係止は解除できる。したがって、容易に保持部材20を初期位置に戻すことができる。
また仮に、保持部材20に−Y方向に引っ張り力Fを過度に作用させたとしても、本体側規制部14はスライド規制部54と当接するため、保持部材20が過度に−Y方向に引っ張られることを防止できる(図7(b)参照)。
一方で、初期位置において保持部材20に−Y方向への力を作用させたとしても、板バネ30には、−Y方向に凸状の円弧形状であるため、保持部材20が−Y方向にスライドすることを規制できる。
このように、クランプ2は、保持部材20に引っ張り力Fを作用させることで固定部材10に対して保持部材20をスライド移動できるとともに、引っ張り力Fを解除することで自動的に保持部材20を初期位置に戻すことができる。したがって、容易にワイヤーハーネス保持部42に保持させたワイヤーハーネス100の一端側に設けた接続コネクタ110を、所定の箇所に搭載された電子機器類300の被接続コネクタ310に接続できる。
以下、ワイヤーハーネス100をクランプ2に挿通させて保持したクランプ付ワイヤーハーネス1を車両本体200に固定し、ワイヤーハーネス100の一端側に設けられた接続コネクタ110を、車両本体200における所定の箇所に搭載された被接続コネクタ310との接続方法について、図8に基づいて簡単に説明する。
なお、図8は接続コネクタ110と電子機器類300との接続を示す説明図であり、詳しくは、図8(a)は接続コネクタ110と電子機器類300とを接続する前の概略平面図を示し、図8(b)は保持部材20に引っ張り力Fを作用させて接続コネクタ110と電子機器類300とを接続させた状態の概略平面図を示し、図8(c)は引っ張り力Fを解除した後の接続コネクタ110と電子機器類300とを接続した状態の概略平面図を示す。
また、図8において車両本体200は破線で表すことにより透過状態を示し、車両本体200に取り付けたアンカー12を明確にする。
はじめに、ワイヤーハーネス100における所定の位置にクランプ2を組み付けたクランプ付ワイヤーハーネス1を準備する。そして、ワイヤーハーネス100を所望の配索経路に沿って配策するとともに、車両本体200における所定の位置に設けた切欠きにアンカー12を挿入してクランプ付ワイヤーハーネス1を車両本体200に固定する。このとき、図8(a)に示すように、ワイヤーハーネス100の一端側に設けた接続コネクタ110は、他のコネクタと接続されていない。
次に、図8(b)に示すように、固定部材10に対して保持部材20を電子機器類300側に引っ張ってスライドさせることで、接続コネクタ110を電子機器類300側に近づけることができる。これにより、接続コネクタ110と被接続コネクタ310とを容易に接続できる。
なお、保持部材20をスライドさせるときに、仮係止用凸部44が仮係止用凹部13に係止できる位置まで保持部材20をスライドさせることで、接続コネクタ110を被接続コネクタ310に接続する間、保持部材20を所定の位置で仮固定できる。したがって、スライドされた保持部材20が元の位置に戻らないように支えておく必要がなく、より容易に接続コネクタ110と被接続コネクタ310との接続作業を行うことができる。
そして、接続コネクタ110を被接続コネクタ310に接続したのち、仮係止用凹部13に係止された先端突出部43をクランプ付ワイヤーハーネス1の上面側に向けて力を加えることで、板バネ30に作用する反発力Dにより保持部材20が初期位置に戻ることとなる(図8(c)参照)。
このように、クランプ2は、保持させたワイヤーハーネス100に設けた接続コネクタ110を被接続コネクタ310に接続するときに保持部材20をスライドさせ、接続させたのちには、保持部材20を初期位置に復帰させることができるため、ワイヤーハーネス100の一端側に接続コネクタ110と被接続コネクタ310とを接続するための余長を設ける必要がなく、ワイヤーハーネス100の一端側を短くすることができる。したがって、ワイヤーハーネス100の軽量化を図ることができる。
また、例えば設計誤差により、クランプ付ワイヤーハーネス1を固定する位置が所望の位置からわずかに外れるなど場合、電子機器類300と接続したワイヤーハーネス100に対して張力が作用してワイヤーハーネス100に負荷が作用する恐れがある。しかしながら、クランプ付ワイヤーハーネス1(クランプ2)は弾性力を有する板バネ30により固定部材10に対して保持部材20がスライドできる構成であるため、ワイヤーハーネス100に張力が作用することで、保持部材20が電子機器類300側にわずかにスライドして設計誤差を吸収できるとともに、板バネ30が張力を吸収することでワイヤーハーネス100に作用する負荷を軽減できる(図8(c)参照)。
このようにワイヤーハーネス100を車両本体200に固定するクランプ2は、車両本体200に固定される固定部材10と、ワイヤーハーネス100を保持されるとともに、固定部材10に対して相対移動可能な保持部材20と、固定部材10に対して相対移動した保持部材20を初期位置に復帰させる板バネ30とが備えられたことにより、ワイヤーハーネス100の接続作業を効率よく行うことができる。
詳述すると、クランプ2は、保持部材20でワイヤーハーネス100を保持した状態で、保持部材20を固定部材10に対して相対移動できるため、接続対称である電子機器類300が配置された−Y方向側にワイヤーハーネス100を引っ張るだけで、保持部材20を相対移動できる。これにより、ワイヤーハーネス100と電子機器類300との接続作業を効率よく行うことができる。
また、板バネ30により、電子機器類300などと接続したワイヤーハーネス100を保持する保持部材20が初期位置に自動的に復帰されるため、例えば接続後に保持部材20がワイヤーハーネス100と電子機器類300とを接続させるためにスライドさせた位置で固定されずに、保持部材20を初期位置に戻る。したがって、保持部材20に保持されたワイヤーハーネス100を効率よく所望の配索位置に復帰できる。
一方で、ワイヤーハーネス100の一端側を電子機器類300などから取り外す際にも、保持部材20を容易に相対移動させることができるため、取り外し作業も容易に行うことができる。
このように、クランプ2は保持部材20に保持されたワイヤーハーネス100と電子機器類300との接続作業及び取外作業とを効率よく行うことができる。
また、保持部材20が初期位置に自動的に復帰できるように板バネ30を備えているため、保持部材20は固定部材10に対して移動するように引っ張り力Fを作用させても、反発力Dが作用して意図せぬ移動を規制できる。
さらに、上述のように電子機器類300にワイヤーハーネス100の一端側を接続するために固定部材10に対して保持部材20を移動させることができるため、ワイヤーハーネス100に余長を設ける必要がなく、また保持部材20が初期位置に戻ることにより、ワイヤーハーネス100の配索が設計と比べて誤差の少ない配索とすることができる。このため、ワイヤーハーネス100の軽量化を図ることができる。
また、ワイヤーハーネス100の余長を短くすることができるため、保持部材20が初期位置に復帰した後に、ワイヤーハーネス100が他の機器と干渉することを防止できる。これにより、例えば振動などにより打音が生じることを防止できる。
加えて、例えば、保持部材20が固定部材10に固定されるクランプ2の固定位置が設計誤差などにより所定の箇所から外れている場合であっても、ワイヤーハーネス100に作用する張力により、保持部材20が電子機器類300側にスライド移動して、ワイヤーハーネス100にかかる負荷を板バネ30が吸収できるため、ワイヤーハーネス100にかかる負荷を軽減できる。
さらには、振動などによりワイヤーハーネス100の余長部分が他の機器と干渉したとしても、板バネ30がワイヤーハーネス100の余長部分と他の機器との干渉を吸収できるため、干渉による打音をより確実に防止できる。
また、保持部材20は、固定部材10に対して所定の方向に沿ってスライドする筐体本体部50で構成され、弾性部材である板バネ30は、筐体本体部50に連結させる端部固定部31と、固定部材10に連結させる中央固定部32とが設けられることにより、簡易な構成で固定部材10に対する筐体本体部50のスライド移動させること及び初期位置へ復帰させることができるとともに、固定部材10に対して筐体本体部50が接近した状態において、クランプ2をコンパクトにできる。
さらにまた、板バネ30が固定部材10と筐体本体部50とを連結させているため、板バネ30で筐体本体部50のスライド移動を規制でき、筐体本体部50が固定部材10に対して過度にスライド移動することを防止できる。
さらにまた、固定部材10は、筐体本体部50の中央部分に相対移動可能に保持され、板バネ30の両端側である端部固定部31が固定部材10を挟んで対向するように固定され、中央固定部32は筐体本体部50がスライドする方向に沿って固定部材10の中央部分に固定されている。
すなわち、板バネ30の両端側が筐体本体部50の中央部分に保持された固定部材10を挟んで対向する2点で筐体本体部50と連結されるとともに、板バネ30の中央部分が固定部材10の中央部分と連結されているため、板バネ30は筐体本体部50と固定部材10とを安定して連結でき、筐体本体部50がスライドする場合や復帰する場合において、固定部材10に対して筐体本体部50を安定してスライド移動させることができる。
また、板バネ30の両端側である端部固定部31が固定部材10を挟んで対向するように筐体本体部50に固定された構成であるため、筐体本体部50を初期位置からスライドさせた場合に、板バネ30には筐体本体部50がスライドするスライド方向Yと反対の方向に反発力Dが作用し、スライド方向Yに作用させた引っ張り力Fを解除した場合、反発力Dにより筐体本体部50が安定して初期位置に復帰させることができる。
また、中央固定部32が、スライド方向Yにおける固定部材10の中心軸L上に配置されるとともに、端部固定部31が、中心軸Lを対称軸として対称に配置されることにより、筐体本体部50をスライド移動させると、板バネ30にはスライド方向Yと反対方向に沿った反発力Dが中心軸Lを対称軸として対称に作用することとなる。このため、スライドした筐体本体部50がより安定して初期位置に復帰させることができる。
また、板バネ30は、筐体本体部50がスライドする方向に向けて凸状に湾曲した板バネで構成されることにより、筐体本体部50を一方向へスライドできるとともに、他方向へのスライドを防止できる。
詳述すると、板バネ30はスライドする方向に向けて凸状に湾曲しているため、凸方向と逆向きに筐体本体部50をスライドさせた場合には、形状が変化しやすく筐体本体部50をスライドさせることができる。一方で、凸方向と同じ向きに筐体本体部50をスライドさせた場合には、形状が変化しにくく筐体本体部50のスライドを防止できる。
さらにまた、固定部材10に対する保持部材20の移動を所定の範囲内となるように規制する本体側規制部14及びスライド規制部54が備えられることにより、保持部材20が固定部材10に対して過度に移動することを防止できるため、保持部材20が固定部材10からにスライド移動して保持部材20が固定部材10から外れることを防止できる。
また、固定部材10と保持部材20とを仮固定する仮係止用凹部13及び仮係止用凸部44が備えられることにより、保持部材20を固定部材10に対して移動させた位置において保持部材20を仮固定させることができるため、ワイヤーハーネス100の一端側を電子機器類などとの接続作業や取外作業をより容易かつ効率よく行うことができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
車体は、車両本体200に対応し、
復帰部材及び弾性部材は、板バネ30に対応し、
スライド部材は、筐体本体部50に対応し、
固定部側連結部は、中央固定部32に対応し、
スライド連結部は、端部固定部31に対応し、
規制部は、本体側規制部14及びスライド規制部54に対応し、
仮固定部は、仮係止用凹部13及び仮係止用凸部44に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、本実施形態において、ワイヤーハーネス保持部42は、ワイヤーハーネス100の外周面を囲繞してワイヤーハーネス100を保持する形状をしているが、必ずしもこの形状である必要はなく、図9に示すように、上面本体41の上方に配索方向Xに沿って配索された配索板42aを有する上面部40aを構成とするクランプ2aとしてもよい。なお、この配索板42aに沿って配策したワイヤーハーネス100を固定テープで固定する。
また、本実施形態において、固定部材10に対して保持部材20を−Y方向にスライド移動させているが、例えば初期位置においてアンカー12とワイヤーハーネス保持部42とが離れており、固定部材10に対して保持部材20を+Y方向にスライドさせてアンカー12とワイヤーハーネス保持部42とを接近させる構成であってもよい。この場合、保持部材20を復帰させることによりクランプ2はコンパクトとなる構成としてもよい。
さらにまた、固定部材10に対する保持部材20のスライド移動をスライド方向Yに沿って行っているが、必ずしもスライド方向Yに沿う必要はなく、3次元上のどの方向に沿っていても構わない。
また、板バネ30の中央に設けた端部固定部31及び両端に設けた中央固定部32は、それぞれ一点で固定部材10及び筐体本体部50と固定されているが、複数点で固定してもよい。
さらにまた、板バネ30をスライド方向Yに沿って凸状となる円弧状としているが、例えば図10(a)に示すように、配索方向Xに沿って直線状としてもよい。
また、本実施形態において、1つの板バネ30で固定部材10と保持部材20とを連結しているが、必ずしも1つである必要はなく、複数の板バネ30を設けてもよい。また、複数の板バネ30を設けた場合、例えば図10(b)に示すように、固定部材10の配索方向Xの両側面と、これに対抗する溝側面51aとを連結するように2つの板バネ30を設けてもよい。
さらにまた、本実施形態において、復帰部材として板バネ30を用いているが、必ずしも板バネである必要はなく、例えばコイルばねやゴムなどの合成樹脂などを用いてもよく、さらには磁石などを用いてもよい。
例えば、復帰部材として用いる板バネ30は、保持部材20がスライドする方向(スライド方向Y)に凸状の円弧となるように湾曲させているが、図11(a)に示すように、コイルバネ30aをスライド方向Yに沿って配置してもよい。この場合、コイルバネ30aの本数は一本でもよいし、複数本を配索方向Xに沿って並べてもよい(図11(b)参照)。
なお、復帰部材はコイルバネ30aに限定される必要はなく、図11(c)に示すように、板バネ30で構成してもよく、また磁石を用いてもよい。
この構成によると、本体中央部112及び本体基端部113を同一の板厚の一枚板で構成できるため、固定部材10の強度を向上させることができるとともに、上下方向におけるクランプ2の大きさをコンパクトにできる。
また、板バネ30の中央固定部32は中心軸Lを対称軸として対称に配置する必要はなく、例えば非対称に配置することもでき、また板バネ30はスライド方向Yに沿って固定部材10と保持部材20とを連結しているが、上下方向に沿って固定部材10と保持部材20とを連結してもよい。
1 クランプ付ワイヤーハーネス。
2 クランプ
10 固定部材
13 仮係止用凹部
14 先端側側面
20 保持部材
30 板バネ
31 端部固定部
32 中央固定部
44 仮係止用凸部
50 筐体本体部
54 スライド規制部
100 ワイヤーハーネス
200 車両本体
L 中心軸

Claims (9)

  1. ワイヤーハーネスを車体に固定するクランプであって、
    前記車体に固定される固定部材と、
    前記ワイヤーハーネスが保持されるとともに、前記固定部材に対して相対移動可能な保持部材と、
    前記固定部材に対して相対移動した前記保持部材を初期位置に復帰させる復帰部材とが備えられ
    前記保持部材は、
    前記固定部材に対して所定の方向に沿ってスライドするスライド部材で構成され、
    前記復帰部材は、弾性部材で構成されるとともに、前記固定部材に連結させる固定部側連結部と、
    前記スライド部材に連結させるスライド連結部とが設けられ、
    前記固定部材は、前記スライド部材の中央部分に保持され、
    前記スライド連結部は、
    前記復帰部材の両端側が前記固定部材を挟んで対向するように固定され、
    前記固定部側連結部は、前記スライド部材がスライドする方向に沿って前記固定部材の中央部分に固定された
    クランプ。
  2. 前記固定部側連結部が、スライド方向における前記固定部材の中心軸上に配置されるとともに、
    前記スライド連結部が、前記中心軸を対称軸として対称に配置されて構成された
    請求項に記載のクランプ。
  3. 前記スライド部材は、前記固定部材の中央部分に保持され、
    前記固定部側連結部は、
    前記復帰部材の両端側が前記スライド部材を挟んで対向するように固定され、
    前記スライド連結部は、前記スライド部材がスライドする方向に沿って前記スライド部材の中央部分に固定された
    請求項に記載のクランプ。
  4. 前記スライド連結部が、スライド方向における前記スライド部材の中心軸上に配置されるとともに、
    前記固定部側連結部が、前記中心軸を対称軸として対称に配置されて構成された
    請求項に記載のクランプ。
  5. 前記復帰部材は、
    前記スライド部材がスライドする方向に向けて凸状に湾曲した板バネで構成された
    請求項乃至請求項のうちのいずれかに記載のクランプ。
  6. 前記固定部材又は前記スライド部材の一方が、他方の中央部分に保持され、
    前記固定部側連結部と、前記スライド連結部とがスライド方向に沿って配置された
    請求項に記載のクランプ。
  7. 前記固定部材に対する前記保持部材の移動を所定の範囲内となるように規制する規制部が備えられた
    請求項1乃至請求項のうちのいずれかに記載のクランプ。
  8. 前記固定部材と前記保持部材とを仮固定する仮固定部が備えられた
    請求項1乃至請求項のうちのいずれかに記載のクランプ。
  9. 請求項1乃至請求項のうちのいずれかに記載のクランプと、
    前記保持部材に保持されたワイヤーハーネスとで構成された
    クランプ付ワイヤーハーネス。
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