JP6856418B2 - 端子付き電線の製造方法及び製造システム - Google Patents

端子付き電線の製造方法及び製造システム Download PDF

Info

Publication number
JP6856418B2
JP6856418B2 JP2017058008A JP2017058008A JP6856418B2 JP 6856418 B2 JP6856418 B2 JP 6856418B2 JP 2017058008 A JP2017058008 A JP 2017058008A JP 2017058008 A JP2017058008 A JP 2017058008A JP 6856418 B2 JP6856418 B2 JP 6856418B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core wire
wire bundle
terminal
shape
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017058008A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018160414A (ja
Inventor
伸哉 藁科
伸哉 藁科
和裕 盛
和裕 盛
之昌 山戸
之昌 山戸
伊藤 直樹
直樹 伊藤
泰徳 鍋田
泰徳 鍋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2017058008A priority Critical patent/JP6856418B2/ja
Publication of JP2018160414A publication Critical patent/JP2018160414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6856418B2 publication Critical patent/JP6856418B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、複数の導体芯線が束ねられた芯線束を有する電線に端子が圧着された端子付き電線の製造方法、及び、そのような端子付き電線を製造する製造システム、に関する。
従来から、電線の許容電流を高めつつ曲げ強度を向上させる等の観点から、複数の導体芯線が束ねられた芯線束(例えば、撚り線)を有する電線が提案されている。このような芯線束(撚り線)に端子を圧着させた場合、芯線束の外周部に位置する導体芯線は端子に直接接触して電気的に接続されるものの、芯線束の中央部に位置する導体芯線は外周部に位置する導体を介して端子に電気的に接続されることになる。そのため、芯線束と端子との間の全体的な導電性を向上させるためには、導体芯線と端子との間の導電性(外周部の導電性)に加え、導体芯線同士の間の導電性(中央部の導電性)を向上させることが望ましい。
一方、近年、銅に比べて軽量かつ低コストであること等を理由に、アルミニウム及びアルミニウム合金等が導体芯線の材料として用いられる場合がある。ところが、この場合、導体芯線の表面に自然形成される酸化皮膜(酸化アルミニウム)の絶縁性が高いため、上述した導電性(外周部の導電性・中央部の導電性)を向上させるための様々な工夫が求められる。
例えば、従来の端子付き電線の製造方法の一つ(以下「従来製法」という。)では、アルミニウム製の導体芯線からなる芯線束(撚り線)に対して超音波接合処理を施すことにより、導体芯線の表面の酸化皮膜を破壊しつつ導体芯線同士を互いに接合させ、芯線束を一体化(単線化)するようになっている。これにより、芯線束の外周部に位置する導体芯線も中央部に位置する導体芯線も、実質的に端子に直接接触することになる。その結果、このような単線化がなされない場合に比べ、中央部の導電性が向上する分、芯線束と端子との間の全体的な導電性が向上し得ることになる(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
特開2016−115525公報 特開2011−082127公報 特開2009−231079公報
発明者が行った実験等によれば、実際に従来製法によって芯線束を一体化(単線化)させる際、芯線束の太さが大きくなるにつれて(いわゆる太物電線において)、超音波接合処理を施した後の単線化された芯線束の寸法精度が低下する傾向があることが明らかになった。換言すると、芯線束が太いほど単線化された芯線束の形状のバラツキが大きくなることが明らかになった。なお、このバラツキは、単線化の前の芯線束(導体芯線)の撚り及び巻きの度合いの個体差、並びに、芯線束が太いほどスプリングバック(超音波接合処理の際の押圧力に対する反発力)が大きくなること等に起因する、と考えられる。
電線と端子の接続信頼性を向上する等の観点から、単線化後の芯線束の形状のバラツキは、出来る限り小さいことが望ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電線の芯線束の太さにかかわらず超音波接合処理によって芯線束を精度良く単線化することが可能な端子付き電線の製造方法、及び、製造システムを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る「端子付き電線の製造方法」は、下記(1)〜(3)を特徴としている。
(1)
複数の導体芯線が束ねられた芯線束を有する電線に端子が圧着された端子付き電線の製造方法であって、
前記芯線束に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束が所定の予備形状を有するように予備成形を行う第1工程と、
前記予備成形を経た前記芯線束に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線が互いに接合され且つ所定の目標形状を有する接合芯線を形成する第2工程と、
前記接合芯線に前記端子を圧着する第3工程と、を含
前記予備形状が、
高さ及び幅の一方が他方より大きい直方体形状であり、
前記目標形状が、
高さ及び幅の前記他方が前記一方より大きい直方体形状である、
端子付き電線の製造方法であること。
(2)
複数の導体芯線が束ねられた芯線束を有する電線に端子が圧着された端子付き電線の製造方法であって、
前記芯線束に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束が所定の予備形状を有するように予備成形を行う第1工程と、
前記予備成形を経た前記芯線束に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線が互いに接合され且つ所定の目標形状を有する接合芯線を形成する第2工程と、
前記接合芯線に前記端子を圧着する第3工程と、を含み、
前記目標形状が、
前記端子の形状に対応した直方体形状であり、
前記予備形状が、
前記目標形状とは異なる直方体形状であって、高さ及び幅の一方が前記目標形状における高さ及び幅の対応する一方よりも小さく且つ高さ及び幅の他方が前記目標形状における高さ及び幅の対応する他方よりも大きい直方体形状、である、
端子付き電線の製造方法であること。
(3)
上記(1)又は上記(2)に記載の製造方法において、
前記複数の導体芯線が、
アルミニウム又はアルミニウム合金から形成されている、
端子付き電線の製造方法であること。
上記(1)の構成の端子付き電線の製造方法によれば、電線の芯線束に対して超音波接合処理を施す前に、芯線束に対して予備成形が施される。発明者が行った実験等によれば、この予備成形によって芯線束の形状を超音波接合処理に適した形状(所定の予備形状)に加工すれば、予備成形を施さない場合に比べ、最終的な(超音波接合処理によって単線化された後の)芯線束の形状のバラツキを低減できることが明らかになった。換言すると、予備成形を適切に行うことにより、芯線束を精度良く単線化できることが明らかになった。
したがって、本構成の製造方法は、電線の芯線束の太さにかかわらず超音波接合処理によって芯線束を精度良く単線化することが可能である。
上記(2)の構成の端子付き電線の製造方法によれば、芯線束の予備形状の一例として、高さ及び幅の一方が最終的な芯線束の形状(目標形状)における高さ及び幅の対応する一方よりも小さく、且つ、高さ及び幅の他方が目標形状における高さ及び幅の対応する他方よりも大きい直方体形状(例えば、目標形状と比べ、幅が小さく且つ高さが大きい予備形状)が採用される。発明者が行った実験等によれば、このような予備成形を行うことにより、特に幅方向において芯線束を精度良く単線化できることが明らかになった。よって、本構成の製造方法によれば、芯線束をより精度良く単線化することが可能である。
上記(3)の構成の端子付き電線の製造方法によれば、一般に用いられる銅製の導体芯線(銅線)に比べて表面に形成される酸化皮膜の絶縁性が大きいアルミニウム製またはアルミニウム合金製の導体芯線(アルミニウム線)を用いるにあたり、上述した高精度の単線化による効果(電線と端子の接続信頼性の向上)を得られることになる。
前述した目的を達成するために、本発明に係る「端子付き電線の製造システム」は、下記(4)〜(9)を特徴としている。
(4)
複数の導体芯線が束ねられた芯線束を絶縁層によって覆った電線に端子が圧着された端子付き電線の製造システムであって、
前記芯線束に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束が所定の予備形状を有するように予備成形を行う予備成形装置と、
前記予備成形を経た前記芯線束に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線が互いに接合され且つ所定の目標形状を有する接合芯線を形成する超音波接合装置と、
前記接合芯線に前記端子を圧着する端子圧着装置と、を備え
前記予備形状が、
高さ及び幅の一方が他方より大きい直方体形状であり、
前記目標形状が、
高さ及び幅の前記他方が前記一方より大きい直方体形状である、
端子付き電線の製造システムであること。
(5)
上記(4)に記載の製造システムにおいて、
前記予備成形装置が、
前記芯線束を直方体形状の予備形状に成形する金型群であって、前記芯線束を前記予備形状の高さ方向に押圧するように挟む第1金型と、前記第1金型による押圧から独立して前記芯線束を前記予備形状の幅方向に押圧するように挟む第2金型と、を含む金型群、を有する、
端子付き電線の製造システムであること。
(6)
複数の導体芯線が束ねられた芯線束を絶縁層によって覆った電線に端子が圧着された端子付き電線の製造システムであって、
前記芯線束に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束が所定の予備形状を有するように予備成形を行う予備成形装置と、
前記予備成形を経た前記芯線束に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線が互いに接合され且つ所定の目標形状を有する接合芯線を形成する超音波接合装置と、
前記接合芯線に前記端子を圧着する端子圧着装置と、を備え、
前記予備成形装置が、
前記芯線束を直方体形状の予備形状に成形する金型群であって、前記芯線束を前記予備形状の高さ方向に押圧するように挟む第1金型と、前記第1金型による押圧から独立して前記芯線束を前記予備形状の幅方向に押圧するように挟む第2金型と、を含む金型群、を有し、
前記第1金型及び前記第2金型が、
前記電線の端部から露出した前記芯線束を押圧する成形室を画成すると共に、押圧される前記芯線束の近傍にある前記絶縁層を前記成形室の外に逃がす退避室を画成する、
端子付き電線の製造システムであること。
(7)
上記(6)に記載の製造システムにおいて、
前記第1金型及び前記第2金型が、
前記退避室にある前記絶縁層が接触する金型角部が面取りされている、
端子付き電線の製造システムであること。
(8)
上記(6)又は上記(7)に記載の製造システムにおいて、
前記第1金型が、
前記成形室に配置された前記芯線束の先端部を取り囲むように収容することによって前記先端部の広がりを規制する窪み部を有する、
端子付き電線の製造システムであること。
(9)
上記(5)〜上記(8)の何れか1つに記載の製造システムにおいて、
前記第1金型が、
前記幅方向における前記芯線束の押圧前の太さよりも広い面であって前記芯線束を前記高さ方向の一方から押圧する面と、前記高さ方向における前記芯線束の押圧前の太さよりも広い面であって前記芯線束を前記幅方向の一方から押圧する面と、によって前記芯線束を支持した状態にて、前記芯線束を前記高さ方向の他方から押圧すると共に前記幅方向の他方から押圧する、ように構成された、
端子付き電線の製造システムであること。
上記(4)の構成の端子付き電線の製造システムによれば、電線の芯線束に対して超音波接合処理を施す前に、芯線束に対して予備成形が施される。発明者が行った実験等によれば、この予備成形によって芯線束の形状を超音波接合処理に適した形状(所定の予備形状)に加工すれば、予備成形を施さない場合に比べ、最終的な(超音波接合処理によって単線化された後の)芯線束の形状のバラツキを低減できることが明らかになった。換言すると、予備成形を適切に行うことにより、芯線束を精度良く単線化できることが明らかになった。
したがって、本構成の製造システムは、電線の芯線束の太さにかかわらず超音波接合処理によって芯線束を精度良く単線化することが可能である。
上記(5)の構成の端子付き電線の製造システムによれば、予備成形を行う際、高さ方向の押圧と、幅方向の押圧と、を独立して行うことができる。このような予備成形によれば、高さ方向の押圧と幅方向の押圧とを一括して行う場合(例えば、凸形状の圧子を用いて凹形状の窪みに芯線束を詰め込むように押圧する場合)に比べ、各々の押圧の度合いを独立して制御可能である分、高精度の予備成形を実現できる。
上記(6)の構成の端子付き電線の製造システムによれば、芯線束を成形室の内部にて押圧する際、芯線束の近傍にある絶縁体(電線の端部の絶縁体が皮剥きされた後に電線に残っている絶縁体の端部)が退避室に逃され、絶縁体の押圧を避けられる。換言すると、成形室において芯線束のみを押圧できる。その結果、絶縁体を一緒に押圧することによる芯線束の傾き(ズレ)等が小さい状態にて、芯線束を高さ方向および幅方向から正確に押圧できるため、高精度の予備成形を実現できる。例えば、単線化された芯線束が、電線の軸線に対して傾くこと(いわゆる反り上がり)等を防止できる。
上記(7)の構成の端子付き電線の製造システムによれば、退避室にある絶縁層が接触する金型の角部が面取りされているため、面取りがない(角部が鋭利である)場合に比べ、予備成形の際に絶縁層と芯線束との境目近傍の芯線束に角部による過大な力が及ぶことを避けられる。これにより、絶縁層と芯線束との境目近傍の芯線束の損傷(意図しない切断など)を防止できる。
上記(8)の構成の端子付き電線の製造システムによれば、窪み部によって芯線束の先端部の広がりを抑制できる。これにより、予備成形の際に芯線束の先端が広がることを抑制でき、金型の合わせ面に芯線束が挟まれること(芯線束のほつれ)を防止できる。
上記(9)の構成の端子付き電線の製造システムによれば、押圧前の芯線束の幅方向の太さよりも広い面によって芯線束を支持し、且つ、押圧前の芯線束の高さ方向の太さよりも広い面によって芯線束を支持した状態にて、芯線束を高さ方向および幅方向から押圧できる。これにより、芯線束を高さ方向および幅方向に押圧するときに、金型の合わせ面に芯線束が挟まれること(芯線束のほつれ)を防止できる。
本発明によれば、電線の芯線束の太さにかかわらず超音波接合処理によって芯線束を精度良く単線化することが可能な端子付き電線の製造方法、及び、製造システム、を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る端子付き電線の製造方法における端子圧着工程の前工程(予備成形、及び、超音波接合)の概略を説明する図であって、図1(a)〜図1(c)の各々は、電線の端部における斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る端子付き電線の製造方法における端子圧着工程の概略を説明する図であって、図2(a)及び図2(b)の各々は、電線の端部における斜視図である。 図3は、電線の芯線束の形状の推移を説明する図であって、図3(a)は予備成形が施された芯線束(成形芯線束)の正面図、図3(b)は超音波接合が施された芯線束(接合芯線)の正面図、図3(c)は接合芯線の形状を説明する図である。 図4は、芯線束を予備成形する予備成形装置の斜視図である。 図5は、予備成形装置における下型とスライドとを示す図であって、図5(a)は下型とスライドとの斜視図、図5(b)は図5(a)における予備成形に関わる部分を拡大した斜視図である。 図6は、予備成形装置におけるスライド周辺の斜視図である。 図7は、予備成形装置における上型の斜視図である。 図8は、予備成形装置に電線が載置された状態にある図4に対応する図である。 図9は、図8のA−A線に沿った断面図である。 図10は、芯線束を予備成形した状態にある予備成形装置を示す図であって、図10(a)は予備成形装置の正面図、図10(b)は図8のB−B線に沿った断面図である。 図11は、芯線束を超音波接合する超音波接合装置の概略図である。 図12は、電線に端子を圧着する端子圧着装置及び電線等の斜視図である。 図13は、端子圧着装置による端子の圧着の方法を説明する図であって、図13(a)は端子及び電線の接合芯線が配置された端子圧着装置の正面図、図13(b)は端子及び電線の接合芯線が配置されたアンビルの正面図である。 図14は、電線に端子を圧着した状態における端子圧着装置の正面図である。 図15は、電線に端子を圧着した端子付き電線の圧着箇所における断面図である。 図16(a)〜図16(c)は、予備成形の有無が単線化後の芯線束の幅および高さのバラツキに及ぼす影響を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る端子付き電線の製造方法及び製造システムについて説明する。
まず概要を述べると、電線10への端子20の圧着に際し、導電性の向上等の観点から超音波接合装置30による超音波接合処理が行われ、端子圧着装置(アンビル40及びクリンパ50)による端子20の圧着処理が行われる。但し、本発明の実施形態では、超音波接合処理の前に、予備成形装置60により、電線10(具体的には芯線束)に対する予備成形が行われる。以下、これら装置の構成および作動等について、詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る端子付き電線の製造方法においては、まず、図1(a)に示すように、電線10の絶縁被覆11を皮剥きして複数の導体芯線12からなる芯線束13を露出させる。次いで、図1(b)に示すように、芯線束13に対して予備成形処理(詳細は後述される。)を施し、予備成形された成形芯線束13Aを形成する。次いで、図1(c)に示すように、成形芯線束13Aに対して超音波接合処理(詳細は後述される。)を施し、隣接する導体芯線12が互いに接合した接合芯線13Bを形成する。
なお、図1(a)に示すように、電線10は、複数の導体芯線12が束ねられた断面円形状の芯線束13の外周を絶縁被覆11によって覆うように構成されている。本例では、導体芯線12は、アルミニウム又はアルミニウム合金製の非メッキ素線である。換言すると、電線10は、いわゆるアルミニウム電線またはアルミニウム合金電線である。
次いで、図2(a)に示すように、接合芯線13Bを端子20の所定箇所に配置した後、図2(b)に示すように、端子20を接合芯線13B(及びその周辺の絶縁被覆11)に圧着する。これにより、端子付き電線1が製造される。
上記の各工程についてより詳細に述べると、図1(b)及び図3(a)に示すように、電線10の芯線束13を予備成形した成形芯線束13Aは、その軸線に直交する断面において略矩形状の(本例では、高さQが幅Pより大きい長方形状Rの)形状を有している。なお、図3(a)から理解できるように、成形芯線束13Aの断面は、長方形の各辺が円弧状に外側に若干膨らんだ形状を有している。なお、成形芯線束13Aは、芯線束13を押圧することのみによって得られるので、成形芯線束13Aでは、芯線束13を構成する複数本の導体芯線12は互いに独立している(互いに接合されてはいない)。
図1(c)、並びに、図3(b)及び図3(c)に示すように、成形芯線束13Aを超音波接合した接合芯線13Bは、その軸線に直交する断面において矩形状の(本例では、幅Xが高さYより大きい長方形状Sの)形状を有している。接合芯線13Bでは、芯線束13を構成する複数本の導体芯線12が超音波振動によって互いに接合されている。なお、後述するように、本例では、P<X且つY<Qとなるように、予備成形および超音波接合がなされるようになっている。
図2(a)に示すように、端子20は、電気接続部21と、圧着接続部22とを有している。端子20は、例えば、銅または銅合金などの導電性金属材料からなる金属板をプレス加工することによって形成されている。よって、本例において、端子20の厚さは、いずれの箇所においても実質的に同一である。
電気接続部21は、平板状の接続板部23を有しており、この接続板部23には、接続孔23aが形成されている。接続板部23は、例えば、接続孔23aに締結ボルトを挿通させて接続機器の端子台などに締結することにより、端子台に電気的に接続される。
圧着接続部22は、電気接続部21側から順に、導体圧着部24と、外被圧着部25と、を有している。導体圧着部24は、基底部26と、基底部26の両側部に形成された一対の導体圧着片27(圧着片)とを有している。基底部26には、接合芯線13Bが載置される。導体圧着片27は、接合芯線13Bを挟むように基底部26から延設されている。図2(b)に示すように、導体圧着部24は、一対の導体圧着片27を内側へ向けて湾曲させる(加締める)ことにより、電線10の接合芯線13Bに圧着される。これにより、端子20が電線10の芯線束13と導通接続されることになる。
外被圧着部25は、基底部28と、基底部28の両側部に形成された一対の外被圧着片29とを有している。外被圧着部25の基底部28は、導体圧着部24の基底部26から延在されている。基底部28には、電線10の絶縁被覆11が載置される。外被圧着片29は、基底部28から電線10の絶縁被覆11部分を挟むように延設されている。図2(b)に示すように、外被圧着部25は、一対の外被圧着片29を内側へ向けて湾曲させる(加締める)ことにより、電線10の絶縁被覆11の部分に圧着され且つ固定されることになる。
次いで、図4〜図10を参照しながら、電線10の芯線束13を予備成形するための予備成形装置60について説明する。以下、説明の便宜上、図4に示すように、x軸方向(前後方向)、y軸方向(左右方向)、z軸方向(上下方向)、並びに、前、後、左、右、上および下を定義する。前後方向、左右方向および上下方向は、互いに直交する。
図4に示すように、予備成形装置60は、金型として、下型70と、下型70の上側面の一部にて下型70に対して左右方向に相対移動可能に載置されたスライダ80と、下型70の上方空間にて下型70に対して上下方向に相対移動可能に配置された上型90と、を備える。ここで、下型70及び上型90が本発明の「第1金型」に対応し、下型70及びスライダ80が本発明の「第2金型」に対応している。
まず、下型70について説明する。図4及び図5に示すように、下型70の上側面における前後方向の略中央部付近には、後方を向いた(y−z平面に平行に延びる)段差面71が左右方向全域に亘って形成されている。下型70の上側面における段差面71の前方側には、上方を向いた(x−y平面に平行に延びる)合わせ面72と、合わせ面72より下方に位置すると共に上方を向いた(x−y平面に平行に延びる)床面73が形成されている。後述するように、合わせ面72は、上型90の合わせ面91(後述する図7を参照)と重ねられることになり、床面73は、芯線束13を押圧するための成形室T(後述する図10(b)を参照)の一部を画成する。床面73と、スライダ80の下面81と、は互いに密着すると共に、その状態にてスライダ80が左右方向に摺動するようになっている。
合わせ面72と床面73とを繋ぐ段差面として、右方を向いた(x−z平面に平行に延びる)側面74と、後方を向いた(y−z平面に平行に延びる)前面75と、側面74より右方に位置すると共に右方を向いた(x−z平面に平行に延びる)合わせ面76とが、クランク状に連続して形成されている。後述するように、側面74は、成形室T(図10(b)を参照)の一部を画成することになる。前面75と、スライダ80の側面85と、は互いに密着すると共に、その状態にてスライダ80が摺動するようになっている。合わせ面76は、スライダ80の合わせ面86と重ねられることになる。
前面75における左下側領域には、前方に向けて窪んだ窪み部77が形成されている。後述するように、窪み部77には、下型70に載置された電線10の芯線束13の先端部が収容されることになる。
図5に示すように、段差面71と側面74とが交差する角部78aと、段差面71と床面73とが交差する角部78bとには、面取りが施されている。面取りとして、丸み面取り(いわゆるR面取り)が施されることが好適である。後述するように、角部78a,78bは、予備成形処理時にて、電線10における絶縁被覆11の端面と芯線束13との境目近傍の芯線束13が当接する部位になる。なお、床面73と側面74とが交差する角部、床面73と前面75とが交差する角部、及び、床面73と合わせ面76とが交差する角部には、面取りが施されていない(いわゆるピン角となっている)。
図4に示すように、下型70の上側面における段差面71の後方側には、上方に開口し下方に窪んだ断面円弧状の弧状面79が、段差面71から下型70の後端面までに亘って前後方向に延びるように形成されている(後述する図10(a)も参照)。後述するように、予備成形時にて、弧状面79は、電線10の絶縁被覆11の端部が載置される部位となる。また、段差面71における、弧状面79と側面74とを繋ぐ部分、及び、弧状面79と床面73とを繋ぐ部分は、電線10の絶縁被覆11の端面が当接する部位になる。更に、弧状面79は、絶縁被覆11を成形室Tの外に逃がす退避室U(後述する図10(a)を参照)の一部を画成するようになっている。
次いで、スライダ80について説明する。図4〜図6に示すように、スライダ80は、下型70の床面73上に載置されており、その下面81が床面73上を滑るように移動しながら下型70に対して左右方向に相対移動可能となっている。
スライダ80には、スライダ80における下方を向いた(x−y平面に平行に延びる)下面81と、上方を向いた(x−y平面に平行に延びる)上面82とを繋ぐ側面として、後方を向いた(y−z平面に平行に延びる)側面83と、左方を向いた(x−z平面に平行に延びる)側面84と、前方を向いた(y−z平面に平行に延びる)側面85とが、U字状に連続して形成されている。側面83は、下型70の段差面71と面一となるように位置している。側面84は、下型70の側面74と対向している。側面85は、下型70の前面75上を滑るように移動することになる。後述するように、側面84は、成形室T(図10(b)を参照)の一部を画成するようになっている。
また、スライダ80の下面81と上面82とを繋ぐ側面として、側面84より右方に位置すると共に左方を向いた(x−z平面に平行に延びる)合わせ面86が形成されている。合わせ面86は、下型70の合わせ面76と重ねられることになる。
図6に示すように、側面83と側面84とが交差する角部87には、面取りが施されている。面取りとして、丸み面取り(いわゆるR面取り)が施されることが好適である。上述した角部78a,78b(図5(b)を参照)と同様、角部87は、予備成形処理時にて、電線10における絶縁被覆11の端面と芯線束13との境目近傍の芯線束13が当接する部位になる。なお、側面84と上面82とが交差する角部、側面84と下面81とが交差する角部、及び、側面84と側面85とが交差する角部には、面取りが施されていない(いわゆるピン角となっている)。
次いで、上型90について説明する。図4に示すように、上型90は、下型70の上方空間に配置され、下型70に対して上下方向に相対移動可能となっている。より詳細には、図7に示すように、上型90には、下方を向いた(x−y平面に平行に延びる)合わせ面91と、合わせ面91より下方に位置すると共に下方を向いた(x−y平面に平行に延びる)下面92が形成されている。合わせ面91は、下型70の合わせ面72(図4を参照)と重ねられることになり、下面92は、下型70の床面73と対向しており、成形室T(図10(b)を参照)の一部を画成するようになっている。
合わせ面91と下面92とを繋ぐ段差面として、左方を向いた(x−z平面に平行に延びる)側面93と、前方を向いた(y−z平面に平行に延びる)側面94と、側面93より右方に位置すると共に左方を向いた(x−z平面に平行に延びる)側面95とが、クランク状に連続して形成されている。側面93と、下型70の側面74と、は互いに密着すると共に、その状態にて側面93が側面74上を摺動するようになっている。また、側面94は、下型70の前面75に密着しながら摺動することになり、側面95は、下型70の合わせ面76に密着しながら摺動するようになっている。
また、上型90には、下面92及び側面93に連続すると共に後方を向いた(y−z平面に平行に延びる)段差面96が形成されている。段差面96は、下型70の段差面71と面一となるように位置している。
段差面96と下面92とが交差する角部97には、面取りが施されている。面取りとして、丸み面取り(いわゆるR面取り)が施されることが好適である。上述した角部78a,78b(図5(b)を参照)、及び角部87(図6を参照)と同様、角部97は、予備成形処理時にて、電線10における絶縁被覆11の端面と芯線束13との境目近傍の芯線束13が当接する部位になる。なお、下面92と側面93とが交差する角部には、面取りが施されていない(いわゆるピン角となっている)。
また、上型90には、段差面96の後方側にて、左下方を向いた断面円弧状の弧状面98が、段差面96から上型90の後端面までに亘って前後方向に延びるように形成されている(後述する図10(a)も参照)。予備成形時にて、弧状面98は、退避室U(図10(a)を参照)の一部を画成するようになっている。
図8及び図9に示すように、電線10は、絶縁被覆11の端部が下型70の弧状面79に載置され、絶縁被覆11の端面(前方の端面)が下型70の段差面71に当接し、露出している芯線束13が下型70の床面73に載置され、且つ、芯線束13の先端部が下型70の窪み部77に収容されるように、下型70に載置される。このとき、図9に示すように、芯線束13の先端面と窪み部77の底面との間には隙間を設けることが好適である。
予備成形処理を行うためには、このように電線10が下型70に載置された状態で、図10に示すように、上型90を下方へ移動させる(矢印Aを参照)と共に、スライダ80を左方へ移動させる(矢印Bを参照)。これにより、図10(b)に示すように、下型の床面73及び側面74と、スライダ80の側面84と、上型90の下面92とにより、芯線束13を予備成形するための直方体状の成形室Tが画成されると共に、図10(a)に示すように、下型70の弧状面79と、上型90の弧状面98とにより、絶縁被覆11を成形室Tの外に逃がすための退避室Uが画成される。なお、下型70の弧状面79に連続し且つ上方を向く面100と、上型90の弧状面98に連続し且つ下方を向く面99と、の間には、隙間が設けられている。この隙間により、絶縁被覆11の噛み込みが防止されるようになっている。
そして、この状態から、スライダ80の合わせ面86が下型70の合わせ面76に当接するまでスライダ80を左方へ移動させて(図5(a)を参照)、成形室T内の芯線束13を側面74と側面84とで幅方向(左右方向)に押圧するように挟み込み、且つ、成形室T内の芯線束13を床面73と下面92とで高さ方向(上下方向)に押圧するように挟み込むようになっている。なお、このように芯線束13を挟み込んだ状態において(仮に、図10(b)のように上型90の合わせ面91が下型70の合わせ面72に当接するまで移動した状態であっても)、スライダ80の上面82と上型90の下面92との間には隙間が確保されているため、スライダ80は左右方向に相対移動可能である。
この結果、成形室T内にて、芯線束13が予備成形されて、図3(a)に示すように、断面形状が、高さQが幅Pより大きい略長方形状となる成形芯線束13Aが形成される。なお、スライダ80及び上型90の押圧力は、成形室T内の芯線束13のみに作用し、退避室U内の絶縁被覆11には作用しない。
次いで、図11を参照しながら、電線10の成形芯線束13Aを超音波接合するための超音波接合装置30について説明する。図11に示すように、超音波接合装置30は、ホーン31と、アンビルプレート32と、グライディングジョー33と、アンビル34と、を備えている。ホーン31は、超音波発振器により、図中の紙面前後方向に超音波振動するようになっている。ホーン31の上面(成形芯線束13Aに接触する面)には、振動方向に直交する方向に延びる複数の凸条からなるローレット(図示省略)が形成されており、ホーン31の上面と成形芯線束13Aとの間の滑りを抑制するようになっている。超音波接合装置30では、ホーン31、アンビルプレート32、グライディングジョー33及びアンビル34によって画成される断面視矩形状の空間が接合処理室Vとされており、この接合処理室V内に配置した成形芯線束13Aの導体芯線12同士を超音波接合するようになっている。
アンビルプレート32は、ホーン31の側部に配置されている。グライディングジョー33は、ホーン31の上面におけるアンビルプレート32と対向する位置に配置されており、アンビルプレート32に対して近接または離間する方向へ移動可能とされている。図11では、グライディングジョー33は、図中の矢印Cに示す向きに移動し、この向きに成形芯線束13Aを押圧している。
アンビル34は、ホーン31及びアンビルプレート32の上方に配置されており、昇降することにより、ホーン31に対して近接または離間する方向へ移動可能とされている。図11では、アンビル34は、図中の矢印Dに示す向きに移動し、この向きに成形芯線束13Aを押圧している。
超音波接合装置30は、グライディングジョー33及びアンビル34を上述したように移動させることにより、接合処理室Vの幅および高さ(ひいては、成形芯線束13Aが接合された接合芯線13Bの幅および高さ)を自在に変更することが可能となっている。このように接合処理室Vの幅および高さを調整することにより、所望の目標形状を有する接合芯線13Bを形成できるようになっている。
次いで、図12及び図13を参照しながら、接合芯線13Bに端子20を圧着するための端子圧着装置(アンビル40,クリンパ50)について説明する。図12及び図13に示すように、端子20は、端子圧着装置(アンビル40,クリンパ50)によって電線10に圧着される。アンビル40は、端子20及び接合芯線13Bの下方に配置され、クリンパ50は、端子20及び接合芯線13Bの上方に配置されている。クリンパ50は、アンビル40に対して相対的に上下方向へ移動可能となっている。
アンビル40は、その頂部に、下方へ向けて窪むように湾曲した支持面41を有している。端子20の圧着の際、この支持面41は、端子20の基底部26を支持することになる。具体的には、端子20の基底部26の外面が支持面41に当接することになる。
クリンパ50は、幅方向の中央部に、アンビル40側へ突出する山形部51を有するアーチ溝52を備えている。アーチ溝52は、山形部51の両側に形成された二つの円弧面52aから構成されている。円弧面52aは、支持面41から離れる向きに突出する円弧状の凸面である。クリンパ50は、二つの案内傾斜面53を有している。案内傾斜面53は、アンビル40側へ向かって次第に離間するように傾斜している。これらの案内傾斜面53は、アーチ溝52の両端に連続するように形成されている。
次いで、本実施形態に係る端子付き電線1の製造方法について説明する。
(端末処理工程)
図1(a)に示すように、電線10の端部の絶縁被覆11を皮剥きし、導体芯線12を束ねた芯線束13を所定長さだけ露出させる。露出させる芯線束13の所定長さは、端子20を圧着するのに十分な長さであればよい。
(予備成形工程)
図1(b)に示すように、電線10の端部で露出させた芯線束13に対して予備成形処理を施して成形芯線束13Aを形成する。具体的には、図8及び図9に示すように、芯線束13を端部で露出させた電線10を予備成形装置60の下型70に載置させ、図10に示すように、上型90を下方(図中の矢印A方向)へ移動させると共にスライダ80を左方(図中の矢印B方向)へ移動させる。これにより、成形室T内の芯線束13を幅方向(左右方向)及び高さ方向(上下方向)から押圧する。そして、成形室T内にて、芯線束13が予備成形されて、図3(a)に示すように、断面形状が、高さQが幅Pより大きい略長方形状となる成形芯線束13Aが形成される。成形芯線束13Aでは、芯線束13を構成する複数本の導体芯線12は互いに独立している(互いに接合されてはいない)。
この予備成形工程では、高さ方向の押圧動作と幅方向の押圧動作とが独立して行われるため、これら押圧を一括して行う場合(例えば、凹形状の窪みに芯線束を詰めた後、その窪みを塞ぐように凸形状の圧子によって押圧する場合)に比べ、成形性(寸法精度)に優れる。
更に、芯線束13を成形室T内にて押圧成形中、芯線束13の近傍にある絶縁被覆11の端部が退避室Uに逃されているので、絶縁被覆11が押圧されない。換言すると、芯線束13のみが押圧される。その結果、芯線束13を高さ方向及び幅方向から正確に(押圧方向の傾き(ズレ)が小さい状態にて)押圧できる。そのため、成形芯線束13A(ひいては、その後に形成される接合芯線13B)の軸線が電線10の軸線に対して傾くこと(接合芯線13Bが反ること等)を防止できる。
更に、電線10における絶縁被覆11の端面と芯線束13との境目近傍の芯線束13が当接する部位となる、下型70の角部78a,78b(図5(b)を参照)、スライダ80の角部87(図6を参照)、及び、上型90の角部97(図7を参照)には、面取りが施されている。そのため、このような面取りがない(角部が鋭利である)場合に比べ、予備成形工程にて、絶縁被覆11の端面と芯線束13との境目近傍の芯線束13に過大な力が及ぶことを避けられる。よって、絶縁被覆11の端面と芯線束13との境目近傍の芯線束13の損傷等を防止できる。
更に、電線10を下型70に載置させる際、電線10の芯線束13の先端部が下型70の窪み部77に収容される(図9を参照)ので、窪み部77によって芯線束13の先端部の広がりを抑制できる。この結果、予備成形の際に芯線束13のほつれを抑制でき、金型の合わせ面の間に芯線束13(導体芯線12)が挟まれることを防止できる。
また、高さ方向の押圧動作と幅方向の押圧動作とを行う際、図10(b)に示すように、芯線束13の押圧前の幅方向(左右方向)の太さよりも広い下型70の床面73によって芯線束13を高さ方向の下側から支持し、芯線束13の高さ方向の太さよりも広い下型の側面74によって芯線束13を幅方向の左側から支持した状態にて、芯線束13を高さ方向及び幅方向から押圧できる。これにより、芯線束13を高さ方向及び幅方向から押圧するときに、芯線束13(導体芯線12)が金型の合わせ面に入り込むことを防止できる。よって、予備成形の際に芯線束13のほつれが生じても、金型の合わせ面の間に芯線束13(導体芯線12)が挟まれることを防止できる。
(超音波接合工程)
図1(c)に示すように、予備成形工程にて形成された電線10の成形芯線束13Aを超音波接合することにより、複数の導体芯線12が互いに接合された接合芯線13Bを形成する。具体的には、図11に示すように、成形芯線束13Aを超音波接合装置30の接合処理室Vに配置させ、グライディングジョー33をアンビルプレート32に近接する方向(図11中の矢印C方向)へ移動させるとともにアンビル34をホーン31に近接する方向(図11中の矢印D方向)へ移動させ、接合処理室V内の成形芯線束13Aを幅方向及び上下方向から押圧する。そして、この状態にて、ホーン31を超音波振動させる。これにより、接合処理室Vにおいて、導体芯線12の表面に形成された酸化皮膜が破壊されながら、導体芯線12同士が互いに接合する。これにより、図3(b)及び図3(c)に示すように、断面形状が幅Xかつ高さYである矩形状Sの接合芯線13Bが形成される。このようにして形成された接合芯線13Bでは、導体芯線12同士が接合されて一体化(単線化)しており、導体芯線12同士が良好に導通した状態となっている。
(端子圧着工程)
図2(b)に示すように、端子圧着装置(アンビル40及びクリンパ50)を用いて接合芯線13Bに端子20を圧着する。具体的には、まず、図13(b)に示すように、アンビル40の支持面41に端子20を載せて支持させ、この端子20に超音波接合された芯線束13Bを配置させる。
端子20に電線10の端部を配置させた後、端子20を電線10(芯線束13B)に圧着させるべく、クリンパ50を下降させてアンビル40に近接させる。このとき、両側方へ広がっている端子20の導体圧着片27の端部がクリンパ50の案内傾斜面53に接触する。これにより、導体圧着片27は、クリンパ50の案内傾斜面53に沿って互いに近接する方向へ変形する。
クリンパ50を更に下降させてアンビル40に近接させると、端子20は、アーチ溝52に導体圧着片27が到達し(図13(a)参照)、この状態から導体圧着片27がアーチ溝52によって互いに近接する方向へ押圧されて内側に湾曲する(巻き込む)ように変形する。
その後、図14に示すように、支持面41と円弧面52aとに挟まれる空間の形状が所定の圧着形状となる圧着完了状態までアンビル40とクリンパ50とが近接される。このとき、端子20の導体圧着部24は、アンビル40とクリンパ50とによって挟まれて接合芯線13Bが押圧される。これにより、図15に示すように、端子20が芯線束13(接合芯線13B)に隙間なく強固に圧着され、端子20が電線10の芯線束13と確実に導通されることになる。
なお、端子圧着工程では、端子圧着装置(アンビル40及びクリンパ50)に設けられた外被用のアンビル及びクリンパ(図示省略)によって、端子20の外被圧着片29が加締められる。これにより、端子20の外被圧着部25が、電線10の絶縁被覆11部分に圧着されて固定される。
<評価>
発明者は、上述したように予備成形を行った上で超音波接合処理を行った芯線束と、予備成形を行うことなく超音波接合処理を行った芯線束と、の相違を検討するための試験を行った。
具体的には、超音波接合後の芯線束の目標幅Wtgt(図3のXに対応)及び目標高さHtgt(図3のYに対応)に対し、幅が目標幅Wtgtよりも小さく且つ高さが目標高さHtgtよりも大きくなるように予備成形を行った複数のサンプルを準備した。これらサンプルは、図16(a)におけるA群に相当する。一方、予備成形を行わない複数のサンプルとして、幅が目標幅Wtgtよりも大きく且つ高さが目標高さHtgtよりも大きい複数のサンプルを準備した。これらサンプルは、図16(a)におけるB群に相当する。
そして、予備成形を行ったサンプル(A群)及び予備成形を行っていないサンプル(B群)に対し、目標幅Wtgt及び目標高さHtgtを有する芯線束が形成されるように、同様の超音波接合処理を施した。超音波接合処理の後の各サンプルは、図16(a)におけるC群に相当する。
その結果、図16(b)に示すように、予備成形を行ったサンプル(図16(a)のA群)の超音波接合処理後の幅は、予備成形を行っていないサンプル(図16(a)のB群)に比べ、バラツキが小さいことが確認された。更に、図16(c)に示すように、予備成形を行ったサンプル(図16(a)のA群)の超音波接合処理後の高さは、予備成形を行っていないサンプル(図16(a)のB群)に比べ、バラツキが小さいことが確認された。なお、バラツキを低減する効果は、芯線束の高さよりも幅においてより顕著に確認された。
なお、本試験では、芯線束の径が11mm(60sq)である電線が用いられ、目標幅Wtgtは9.8mmに設定され、目標高さHtgtは7.3mmに設定されている。更に、予備成形を行う場合の芯線束の幅は、目標幅Wtgtよりも2〜4%程度小さい幅に設定された。但し、発明者が他の条件(芯線束の径、目標幅、目標高さ、予備成形の度合いが異なる条件)にて行った試験においても、本試験と実質的に同様の傾向が確認されている。
<作用・効果>
以上、本発明の実施形態に係る端子付き電線1の製造方法及び製造システムによれば、電線10の芯線束13に対して超音波接合処理を施す前に、芯線束13に対して予備成形が施される。そのため、この予備成形によって芯線束13の形状を超音波接合処理に適した形状に加工すれば、予備成形を施さない場合に比べ、最終的な(超音波接合処理によって単線化された)芯線束13(即ち、接合芯線13B)の形状の寸法のバラツキを小さくして、接合芯線13Bを精度良く成形することができる。
したがって、本発明の実施形態に係る端子付き電線1の製造方法及び製造システムは、電線10の芯線束13の太さにかかわらず超音波接合処理によって単線化された芯線束13(即ち、接合芯線13B)を精度良く成形することが可能である。
<他の態様>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態では、電線10として、アルミニウム電線またはアルミニウム合金電線が使用されている。しかし、これに代えて、導体芯線12が銅または銅合金からなる電線(銅線)が用いられても良い。更に、端子20として、銅または銅合金から形成された端子に代えて、アルミニウムまたはアルミニウム合金から形成された端子が用いられても良い。
更に、上記実施形態では、予備成形した成形芯線束13Aが、高さQが幅Pより大きい矩形状の断面を有し(図3(a)を参照)、且つ、超音波接合処理した接合芯線13Bが、幅Xが高さYより大きい矩形状の断面を有している(図3(c)を参照)。しかし、本発明においては、予備成形した成形芯線束13Aが、高さQが幅Pより小さい矩形状の断面を有し、且つ、超音波接合処理した接合芯線13Bが、幅Xが高さYより小さい矩形状の断面を有していてもよい。この場合、P>X、且つ、Y>Qが成立することが好適である。
ここで、上述した本発明に係る端子付き電線の製造方法及び製造システムの実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(9)に簡潔に纏めて列記する。
(1)
複数の導体芯線(12)が束ねられた芯線束(13)を有する電線(10)に端子(20)が圧着された端子付き電線(1)の製造方法であって、
前記芯線束(13)に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束(13)が所定の予備形状(図3a)を有するように予備成形を行う第1工程と、
前記予備成形を経た前記芯線束(13A)に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線(12)が互いに接合され且つ所定の目標形状(図3c)を有する接合芯線(13B)を形成する第2工程と、
前記接合芯線(13B)に前記端子(20)を圧着する第3工程と、を含む、
端子付き電線の製造方法。
(2)
上記(1)に記載の製造方法において、
前記目標形状が、
前記端子(20)の形状に対応した直方体形状(図3c)であり、
前記予備形状が、
前記目標形状とは異なる直方体形状であって、高さ及び幅の一方が前記目標形状における高さ及び幅の対応する一方よりも小さく且つ高さ及び幅の他方が前記目標形状における高さ及び幅の対応する他方よりも大きい直方体形状(図3a)、である、
端子付き電線の製造方法。
(3)
上記(1)又は上記(2)に記載の製造方法において、
前記複数の導体芯線(12)が、
アルミニウム又はアルミニウム合金から形成されている、
端子付き電線の製造方法。
(4)
複数の導体芯線(12)が束ねられた芯線束(13)を絶縁層(11)によって覆った電線(10)に端子(20)が圧着された端子付き電線(1)の製造システムであって、
前記芯線束(13)に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束(13)が所定の予備形状(図3a)を有するように予備成形を行う予備成形装置(60)と、
前記予備成形を経た前記芯線束(13A)に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線(12)が互いに接合され且つ所定の目標形状(図3c)を有する接合芯線(13B)を形成する超音波接合装置(30)と、
前記接合芯線(13B)に前記端子(20)を圧着する端子圧着装置(40,50)と、を備えた、
端子付き電線の製造システム。
(5)
上記(4)に記載の製造システムにおいて、
前記予備成形装置(60)が、
前記芯線束(13)を直方体形状の予備形状に成形する金型群であって、前記芯線束(13)を前記予備形状の高さ方向に押圧するように挟む第1金型(70,90)と、前記第1金型による押圧から独立して前記芯線束(13)を前記予備形状の幅方向に押圧するように挟む第2金型(70,80)と、を含む金型群、を有する、
端子付き電線の製造システム。
(6)
上記(5)に記載の製造システムにおいて、
前記第1金型(70,90)及び前記第2金型(70,80)が、
前記電線(10)の端部から露出した前記芯線束(13)を押圧する成形室(T)を画成すると共に、押圧される前記芯線束(13)の近傍にある前記絶縁層(11)を前記成形室(T)の外に逃がす退避室(U)を画成する、
端子付き電線の製造システム。
(7)
上記(6)に記載の製造システムにおいて、
前記第1金型(70,90)及び前記第2金型(70,80)が、
前記退避室(U)にある前記絶縁層(11)が接触する金型角部(78a,78b,87,97)が面取りされている、
端子付き電線の製造システム。
(8)
上記(6)又は上記(7)に記載の製造システムにおいて、
前記第1金型(70,90)が、
前記成形室(T)に配置された前記芯線束(13)の先端部を取り囲むように収容することによって前記先端部の広がりを規制する窪み部(77)を有する、
端子付き電線の製造システム。
(9)
上記(5)〜上記(8)の何れか1つに記載の製造システムにおいて、
前記第1金型(70,90)が、
前記幅方向における前記芯線束(13)の押圧前の太さよりも広い面(73)であって前記芯線束(13)を前記高さ方向の一方から押圧する面(73)と、前記高さ方向における前記芯線束(13)の押圧前の太さよりも広い面(74)であって前記芯線束(13)を前記幅方向の一方から押圧する面(74)と、によって前記芯線束(13)を支持した状態にて、前記芯線束(13)を前記高さ方向の他方から押圧すると共に前記幅方向の他方から押圧する、ように構成された、
端子付き電線の製造システム。
1 端子付き電線
10 電線
11 絶縁被覆(絶縁層)
12 導体芯線
13 芯線束
13A 成形芯線束
13B 接合芯線
20 端子
30 超音波接合装置
40 アンビル(端子圧着装置)
50 クリンパ(端子圧着装置)
60 予備成形装置
70 下型(第1金型、第2金型)
73 床面(幅方向における芯線束の押圧前の太さよりも広い面)
74 側面(高さ方向における芯線束の押圧前の太さよりも広い面)
77 窪み部
78a 角部(金型角部)
78b 角部(金型角部)
80 スライダ(第2金型)
87 角部(金型角部)
90 上型(第1金型)
97 角部(金型角部)

Claims (9)

  1. 複数の導体芯線が束ねられた芯線束を有する電線に端子が圧着された端子付き電線の製造方法であって、
    前記芯線束に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束が所定の予備形状を有するように予備成形を行う第1工程と、
    前記予備成形を経た前記芯線束に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線が互いに接合され且つ所定の目標形状を有する接合芯線を形成する第2工程と、
    前記接合芯線に前記端子を圧着する第3工程と、を含
    前記予備形状が、
    高さ及び幅の一方が他方より大きい直方体形状であり、
    前記目標形状が、
    高さ及び幅の前記他方が前記一方より大きい直方体形状である、
    端子付き電線の製造方法。
  2. 複数の導体芯線が束ねられた芯線束を有する電線に端子が圧着された端子付き電線の製造方法であって、
    前記芯線束に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束が所定の予備形状を有するように予備成形を行う第1工程と、
    前記予備成形を経た前記芯線束に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線が互いに接合され且つ所定の目標形状を有する接合芯線を形成する第2工程と、
    前記接合芯線に前記端子を圧着する第3工程と、を含み、
    前記目標形状が、
    前記端子の形状に対応した直方体形状であり、
    前記予備形状が、
    前記目標形状とは異なる直方体形状であって、高さ及び幅の一方が前記目標形状における高さ及び幅の対応する一方よりも小さく且つ高さ及び幅の他方が前記目標形状における高さ及び幅の対応する他方よりも大きい直方体形状、である、
    端子付き電線の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の製造方法において、
    前記複数の導体芯線が、
    アルミニウム又はアルミニウム合金から形成されている、
    端子付き電線の製造方法。
  4. 複数の導体芯線が束ねられた芯線束を絶縁層によって覆った電線に端子が圧着された端子付き電線の製造システムであって、
    前記芯線束に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束が所定の予備形状を有するように予備成形を行う予備成形装置と、
    前記予備成形を経た前記芯線束に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線が互いに接合され且つ所定の目標形状を有する接合芯線を形成する超音波接合装置と、
    前記接合芯線に前記端子を圧着する端子圧着装置と、を備え
    前記予備形状が、
    高さ及び幅の一方が他方より大きい直方体形状であり、
    前記目標形状が、
    高さ及び幅の前記他方が前記一方より大きい直方体形状である、
    端子付き電線の製造システム。
  5. 請求項4に記載の製造システムにおいて、
    前記予備成形装置が、
    前記芯線束を直方体形状の予備形状に成形する金型群であって、前記芯線束を前記予備形状の高さ方向に押圧するように挟む第1金型と、前記第1金型による押圧から独立して前記芯線束を前記予備形状の幅方向に押圧するように挟む第2金型と、を含む金型群、を有する、
    端子付き電線の製造システム。
  6. 複数の導体芯線が束ねられた芯線束を絶縁層によって覆った電線に端子が圧着された端子付き電線の製造システムであって、
    前記芯線束に対して押圧処理を施すことによって前記芯線束が所定の予備形状を有するように予備成形を行う予備成形装置と、
    前記予備成形を経た前記芯線束に対して超音波接合処理を施すことによって前記複数の導体芯線が互いに接合され且つ所定の目標形状を有する接合芯線を形成する超音波接合装置と、
    前記接合芯線に前記端子を圧着する端子圧着装置と、を備え、
    前記予備成形装置が、
    前記芯線束を直方体形状の予備形状に成形する金型群であって、前記芯線束を前記予備形状の高さ方向に押圧するように挟む第1金型と、前記第1金型による押圧から独立して前記芯線束を前記予備形状の幅方向に押圧するように挟む第2金型と、を含む金型群、を有し、
    前記第1金型及び前記第2金型が、
    前記電線の端部から露出した前記芯線束を押圧する成形室を画成すると共に、押圧される前記芯線束の近傍にある前記絶縁層を前記成形室の外に逃がす退避室を画成する、
    端子付き電線の製造システム。
  7. 請求項6に記載の製造システムにおいて、
    前記第1金型及び前記第2金型が、
    前記退避室にある前記絶縁層が接触する金型角部が面取りされている、
    端子付き電線の製造システム。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の製造システムにおいて、
    前記第1金型が、
    前記成形室に配置された前記芯線束の先端部を取り囲むように収容することによって前記先端部の広がりを規制する窪み部を有する、
    端子付き電線の製造システム。
  9. 請求項5〜請求項8の何れか一項に記載の製造システムにおいて、
    前記第1金型が、
    前記幅方向における前記芯線束の押圧前の太さよりも広い面であって前記芯線束を前記高さ方向の一方から押圧する面と、前記高さ方向における前記芯線束の押圧前の太さよりも広い面であって前記芯線束を前記幅方向の一方から押圧する面と、によって前記芯線束を支持した状態にて、前記芯線束を前記高さ方向の他方から押圧すると共に前記幅方向の他方から押圧する、ように構成された、
    端子付き電線の製造システム。
JP2017058008A 2017-03-23 2017-03-23 端子付き電線の製造方法及び製造システム Active JP6856418B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017058008A JP6856418B2 (ja) 2017-03-23 2017-03-23 端子付き電線の製造方法及び製造システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017058008A JP6856418B2 (ja) 2017-03-23 2017-03-23 端子付き電線の製造方法及び製造システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018160414A JP2018160414A (ja) 2018-10-11
JP6856418B2 true JP6856418B2 (ja) 2021-04-07

Family

ID=63795709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017058008A Active JP6856418B2 (ja) 2017-03-23 2017-03-23 端子付き電線の製造方法及び製造システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6856418B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021041415A (ja) * 2019-09-06 2021-03-18 矢崎総業株式会社 超音波加工装置及び超音波加工方法
DE102020212354B4 (de) * 2020-09-30 2023-05-17 Siemens Energy Global GmbH & Co. KG Presswerkzeug

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007149421A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Yazaki Corp 超音波接合方法及びその装置並びに電線束
JP5572350B2 (ja) * 2009-09-14 2014-08-13 矢崎総業株式会社 電線の超音波接合方法
JP5482324B2 (ja) * 2010-03-12 2014-05-07 住友電装株式会社 端子付電線の製造方法及び端子付電線

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018160414A (ja) 2018-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105580202B (zh) 用于在电线路与导电构件之间建立导电连接的方法
JP6574736B2 (ja) 端子付き電線の製造方法
US7775842B2 (en) Crimping structure and crimping method
US9112286B2 (en) Ultrasonic welding method for conductors
JP6574795B2 (ja) 端子付き電線の製造方法
JP6954170B2 (ja) 端子
US20140311797A1 (en) Electric wire connection structure and electric wire connection method
US11791599B2 (en) Electric cable with terminal and method for manufacturing electric cable with terminal
JP6856418B2 (ja) 端子付き電線の製造方法及び製造システム
JP6786312B2 (ja) 圧着端子
JP7158349B2 (ja) 端子、および端子付き電線
JP7280299B2 (ja) 端子付き電線の製造方法、端子付き電線の製造装置、及び、端子付き電線
JP2008066156A (ja) 圧着端子
US11095049B2 (en) Aluminum electric wire crimping terminal, crimping device and crimping method
WO2017068965A1 (ja) 端子付き電線の製造方法、圧着冶具、および端子付き電線
US11677167B2 (en) Electric wire with terminal and terminal crimping device
US11469562B2 (en) Electrical connector with center conductor
US20220069534A1 (en) Terminal crimping device
JP2022127253A (ja) 端子付き電線の製造方法、端子付き電線の製造装置、及び、端子付き電線
JP2023154337A (ja) 圧着装置、端子付き電線の製造方法、及び、端子付き電線
JP2024018955A (ja) 端子付き電線
JP2022170232A (ja) 端子付き電線の製造装置
WO2017110449A1 (ja) 端子付き電線の製造方法、圧着治具、および端子付き電線
JP2018022641A (ja) 端子圧着装置および端子圧着電線の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6856418

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150