JP2022170232A - 端子付き電線の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧着時における端子と電線との位置関係を適正に維持できる端子付き電線の製造装置を提供すること。【解決手段】端子付き電線1の製造装置6は、所定の移動向きに移動しながら加締部42を導体芯線11に圧着させる加工治具4を備える。加工治具4は、端子20の加締部42を導体芯線11を取り囲むように案内する圧着面73と、端子20の軸線方向において圧着面73の一方側及び他方側の双方に配置され、且つ、軸線方向における圧着面73の中央位置と、軸線方向における加締部42の中央位置と、を互いに近づけるように、加締部42の位置を規制する規制部74と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、電線に端子が取り付けられた端子付き電線を製造するための製造装置に関する。
従来から、電線に端子を加締めて固定するように圧着した端子付き電線の製造装置が提案されている。この種の製造装置では、典型的には、端子が有する加締部を電線の導体芯線を取り囲むように変形させながら圧着する圧子(いわゆるアンビル及びクリンパ)を有する加工治具が用いられるようになっている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2009-231079号公報
ところで、上述したような加工治具を用いて端子の圧着を行う場合、端子の軸線方向における加締部の長さよりもその軸線方向における圧子(特にクリンパ)の幅が小さい加工治具を用いることで、圧着後の加締部の軸線方向の両端にある縁部分を、導体芯線から離れる向きに反り上がらせる(いわゆるベルマウスを形成させる)ことがある。この反り上がりは、例えば、圧着時に加締部の縁部分が導体芯線に押し当てられる力を低減し、導体芯線に意図しない変形や切断等が生じることを抑制する効果がある。
しかし、圧着時における端子と加工治具(特にクリンパ)との位置関係によっては、設計通りの反り上がりを加締部に形成できない場合がある。具体的には、例えば、圧着時に端子の位置が軸線方向の一方側に位置ズレすると、加締部の一方側の縁部分では反り上がりが過小となり、加締部の他方側では反り上がりが過大となる可能性がある。逆に、端子の位置が他方側に位置ズレすると、加締部の他方側の縁部分では反り上がりが過小となり、加締部の一方側では反り上がりが過大となる可能性がある。反り上がりが過小である場合、加締部の縁部分が導体芯線に強く押し当てられることで導体芯線に変形等が生じることが懸念され、反り上がりが過大である場合、加締部と導体芯線の密着が不十分となることが懸念される。何れの場合においても、端子と電線との電気的接続の信頼性が損なわれ得る。なお、反り上がりが過大である場合、反り上がった箇所が端子をコネクタハウジングのキャビティ等に挿入する際の妨げとなる点でも、端子付き電線の性能を低下させ得る。よって、圧着時における端子と電線との位置関係を適正に保つことが望ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧着時における端子と電線との位置関係を適正に維持できる端子付き電線の製造装置の提供である。
前述した目的を達成するために、本発明に係る端子付き電線の製造装置は、下記[1]~[2]を特徴としている。
[1]
電線に端子が取り付けられた端子付き電線を製造するための、端子付き電線の製造装置であって、
前記端子は、前記電線の導体芯線が載せ置かれる基部と、前記導体芯線を取り囲むように前記基部から延び且つ前記導体芯線に圧着される加締部と、を有し、
当該製造装置は、
所定の移動向きに移動しながら前記加締部を前記導体芯線に圧着させる加工治具を備え、
前記加工治具は、
前記端子の前記加締部を前記導体芯線を取り囲むように案内する圧着面と、
前記端子の軸線方向において前記圧着面の一方側及び他方側の双方に配置され、且つ、前記軸線方向における前記圧着面の中央位置と、前記軸線方向における前記加締部の中央位置と、を互いに近づけるように、前記加締部の位置を規制する規制部と、を有する、
端子付き電線の製造装置であること。
[2]
上記[1]に記載の製造装置において、
前記加工治具の前記規制部は、
前記移動向きにおける前方から後方に向かうほど前記圧着面に近づくように傾く傾斜面を、前記圧着面の一方側及び他方側の双方に有する、
端子付き電線の製造装置であること。
上記[1]の構成の端子付き電線の製造装置によれば、電線の導体芯線に加締部を圧着させる際、加工治具が有する規制部が、圧着面の中央位置と加締部の中央位置とを互いに近づけるように、加締部の位置を規制するようになっている。そのため、例えば、圧着作業のために作業者が端子や電線を製造装置に配置したとき、端子(特に加締部)の位置が加工治具の圧着面に対して軸線方向の一方側または他方側に位置ズレした場合であっても、加工治具の規制部により、適正な位置に端子が導かれることになる。そのため、加締部の縁部分に反り上がり(即ち、ベルマウス)を設ける場合、過大または過小な反り上がりが生じることが抑制される。したがって、本構成の製造装置は、圧着時における端子と電線との位置関係を適正に維持できる。
上記[2]の構成の端子付き電線の製造装置によれば、加工治具の規制部には、加工治具の移動向きにおける前方から後方に向かうほど圧着面に近づくように傾く傾斜面が、圧着面の一方側及び他方側の双方に設けられる。この傾斜面により、端子が一方側に位置ズレしていても他方側に位置ズレしていても、圧着時における加工治具の移動に伴って端子が適正な位置に導かれることになる。
本発明によれば、圧着時における端子と電線との位置関係を適正に維持できる端子付き電線の製造装置を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る端子付き電線の製造装置による圧着工程の実行前の状態を示す斜視図である。 図2は、図1に示す加工治具が有する第1クリンパを示し、図2(a)は、第1クリンパの正面図であり、図2(b)は、図2(a)のA-A断面図であり、図2(c)は、第1クリンパを下方からみた斜視図である。 図3は、圧着工程の実行前の状態を示す正面図である。 図4は、図3のB-B断面図である。 図5は、圧着工程の実行中の状態を示す、図3に対応する図である。 図6は、図5に示す圧着工程の実行中の状態を示す、図4に対応する図である。 図7は、圧着工程が完了した状態を示す、図4に対応する図である。 図8は、端子付き電線を示す側面図である。 図9は、圧着工程の実行前の図8に示す複数の端子が帯状のキャリアを介して連なった連鎖端子の一部を示す平面図である。
以下、図1~図9を参照しながら、本発明の実施形態に係る端子付き電線1の製造装置6について説明する。図1及び図8等に示すように、端子付き電線1は、電線10の端末に端子20が取り付けられる(圧着される)ことで形成される。端子付き電線1では、電線10と端子20とが電気的に接続されている。製造装置6は、アンビル2及びクリンパ3を有する加工治具4を備えている。
以下、説明の便宜上、図1~図9に示すように、「前後方向」、「幅方向」、「上下方向」、「前」、「後」、「上」、及び「下」を定義する。「前後方向」、「幅方向」及び「上下方向」は、互いに直交している。前後方向は、端子付き電線1(より具体的には、端子20)の延在方向と一致し、前側及び後側はそれぞれ、端子20の先端側及び基端側に対応している。上下方向の下向きは、本発明の「移動向き」と一致している。以下、端子付き電線1を構成する各部材について順に説明する。
まず、電線10について説明する。図1等に示すように、電線10は、導体芯線11と、導体芯線11の外周を覆う絶縁被覆12と、からなる。導体芯線11は、本例では、複数本の素線の集合体である。各素線は、銅やアルミニウム等の導電性を有する金属によって形成されている。絶縁被覆12は、絶縁性を有する樹脂により構成されている。電線10への端子20の圧着の準備として、電線10の先端部分にて、絶縁被覆12が除去されて導体芯線11が所定の長さだけ露出している。
露出した導体芯線11の先端部分である端末部11a(図1等参照)より後側の所定箇所には、後に、端子20の後述する第1加締部40(図1等参照)が圧着されることになる。電線10の絶縁被覆12の端末部には、後に、端子20の後述する第2加締部60(図1等参照)が圧着されることになる。
次いで、端子20について説明する。端子20は、本例では、母材としての導電性の金属板(例えば、銅板、銅合金)の表面がメッキ材(例えば、錫などのメッキ材)で覆われた金属板材に対して、プレス加工及び曲げ加工等が施されることで、形成されている。端子20は、図1等に示すように、相手側端子との端子接続部30、連結部35、第1加締部40、中間部50、及び第2加締部60を備えている。端子接続部30、連結部35、第1加締部40、中間部50、及び第2加締部60は、この順で、前側から後側に向けて前後方向に沿って一列に並んでいる。なお、本例では、端子接続部を有する形状の端子20を典型例として説明を続けるが、2本の電線同士を繋ぐための中継端子などの他の形状を有する端子にも、本発明を適用可能である。
端子接続部30は、端子20のうち、相手側端子と接続される部分であり、図1に示す例では、前後方向に延びる矩形筒状の形状を有している。端子接続部30は、連結部35を介して第1加締部40に繋がっている。
第1加締部40は、電線10の露出した導体芯線11における端末部11aより後側の前記所定箇所に圧着される部分である。第1加締部40は、図1、図3及び図4に示すように、基部41と、一対の加締片42と、を有する。基部41は、(前後方向に垂直な)断面が上に開放する略U字状の形状を有して前後方向に延びている。一対の加締片42は、基部41の幅方向の一対の端部から上方に延出する腕状の形状を有する。一対の加締片42は、導体芯線11への圧着前の状態では、図3に示すように、幅方向外側に傾斜しながら上方に向けて延びている。
第2加締部60は、電線10における絶縁被覆12の端末部に圧着される部分である。第2加締部60は、図1、図3及び図4に示すように、基部61と、一対の加締片62と、を有する。基部61は、(前後方向に垂直な)断面が上に開放する略U字状の形状を有して前後方向に延びている。一対の加締片62は、基部61の幅方向の一対の端部から上方に延出する腕状の形状を有する。一対の加締片62は、絶縁被覆12への圧着前の状態では、図3に示すように、幅方向外側に傾斜しながら上方に向けて延びている。
中間部50は、第1加締部40の基部41と、第2加締部60の基部61とを、前後方向に繋ぐ部分である。中間部50は、基部41及び基部61と同様、(前後方向に垂直な)断面が上に開放する略U字状の形状を有して前後方向に延びている。以上、端子付き電線1を構成する各部材について説明した。
次いで、端子20を電線10へ圧着する製造装置6が備える加工治具4について説明する。図1等に示すように、加工治具4は、アンビル2と、クリンパ3と、を有する。アンビル2は、固定式の金型であり、端子20を支持する機能を果たす。クリンパ3は、アンビル2の上方に位置する移動式の金型であり、アンビル2に対して上下方向に相対移動可能となっている。
図1及び図4に示すように、加工治具4は、アンビル2として、前方アンビル90(図1では記載を省略)、第1アンビル100、及び、第2アンビル110を備える。前方アンビル90、第1アンビル100、及び第2アンビル110は、この順で、前側から後側に向けて前後方向に沿って互いに密着して一列に並んでいる。前方アンビル90は、端子20の端子接続部30及び連結部35を支持する機能を果たす。第1アンビル100は、端子20の第1加締部40を支持する機能を果たす。第2アンビル110は、端子20の中間部50及び第2加締部60を支持する機能を果たす。
加工治具4は、クリンパ3として、第1クリンパ70、及び、第2クリンパ80を備える。第1クリンパ70は、第1アンビル100と上下方向に対向配置されており、第1加締部40の一対の加締片42を加締めて導体芯線11の前記所定箇所に対して第1加締部40を圧着させる機能を果たす。第2クリンパ80は、第2アンビル110と上下方向に対向配置されており、第2加締部60の一対の加締片62を加締めて絶縁被覆12の端末部に対して第2加締部60を圧着させる機能を果たす。第1クリンパ70及び第2クリンパ80は、第1クリンパ70が第2クリンパ80の前側に位置するように、前後方向に沿って互いに密着して一列に並んでいる。
第1クリンパ70は、図2及び図4に示すように、前面71及び後面72の間隔を厚みとする平板状の形状を有しており、その下面の幅方向中央部には、上方に窪んだ圧着面73が形成されている。圧着面73は、端子20の第1加締部40の一対の加締片42を案内しながら加締めるために形成されている。図2(a)及び図2(c)に示す形状を有する圧着面73を採用することで、一対の加締片42は、導体芯線11を取り囲むように、且つ、下方を向いた一対の先端同士が当接しながら導体芯線11の上部に食い込むように、加締められる(図8も参照)。
具体的には、圧着面73は、第1クリンパ70の幅方向中央位置にて幅方向に直交する平面である中央平面H(図2(a)のA-A断面に相当)に対して、幅方向に対称な形状を有しており、その全域に亘って前後方向に平行に延びている。圧着面73は、中央平面Hの各々の側について、第1部分73a、第2部分73b及び第3部分73cで構成されている。第1部分73a、第2部分73b及び第3部分73cは、下方から上方に向けて、この順に並ぶとともに滑らかに連続している。
第1部分73aは、上方に進むにつれて幅方向内側に移動し且つ下向きに突出する曲面で構成されている。第2部分73bは、上方に進むにつれて幅方向内側に移動する向きに傾斜する平面で構成されている。第3部分73cは、前後方向からみて下に開放する略U字状の形状を有するように上向きに突出する曲面で構成されている。一対の第3部分73cの幅方向内側端同士は、中央平面H上で互いに接続している。圧着面73の前後方向長さは、第1加締部40の一対の加締片42の前後方向長さより短い。これにより、圧着後の加締片42の前端部及び後端部にそれぞれ、上向きに反り上がるベルマウス42A及び42Bが意図的に形成されることになる(図7及び図8参照)。
更に、第1クリンパ70には、図1、図2及び図4に示すように、前面71及び後面72の各々において、一対の規制部74が第1クリンパ70の一部として一体的に設けられている。以下、説明の便宜上、前面71に設けられている規制部74を「規制部74A」と呼び、後面72に設けられている規制部74を「規制部74B」と呼ぶ。
一対の規制部74Aは、図2(a)及び図2(c)等に示すように、中央平面Hに対して幅方向に対称な形状を有している。各規制部74Aは、圧着面73の一対の第1部分73aのうち対応する第1部分73aの近傍の前面71から前方に突出するように一体に設けられている。よって、各規制部74Aは、圧着面73の前側に配置されている。
各規制部74Aの下部には、傾斜面75Aが形成されている。図2(b)及び図2(c)等から理解できるように、傾斜面75Aは、幅方向に平行に延び且つ上方に進むにつれて後側に移動する向きに傾斜する平面である。即ち、傾斜面75Aは、圧着面73の前側に配置され、且つ、上方に進むにつれて圧着面73に近づくように傾斜している。
傾斜面75Aは、本例では、圧着面73の第1部分73aの幅方向の延在範囲と略同じ幅方向の範囲に亘って幅方向に延び、且つ、当該第1部分73aの上下方向の延在範囲と略同じ上下方向の範囲に亘って上下方向に延びる、矩形状の平面である。傾斜面75Aの上端縁は、圧着面73の第1部分73a及び第2部分73bの境界B(図2(c)等参照)とほぼ同じ上下方向位置の前面71に接続している。このように配置された一対の傾斜面75Aは、端子20の第1加締部40の一対の加締片42の先端が圧着面73の第1部分73aの表面上を擦動している間において、一対の加締片42と係合可能となる。このことによる作用については後述する。
一対の規制部74Bも、一対の規制部74Aと同様、図2(a)及び図2(c)等に示すように、中央平面Hに対して幅方向に対称な形状を有している。各規制部74Bは、圧着面73の一対の第1部分73aのうち対応する第1部分73aの近傍の後面72から後方に突出するように一体に設けられている。よって、各規制部74Bは、圧着面73の後側に配置されている。
各規制部74Bの下部には、傾斜面75Bが形成されている。図2(b)及び図2(c)等から理解できるように、傾斜面75Bは、幅方向に平行に延び且つ上方に進むにつれて前側に移動する向きに傾斜する平面である。即ち、傾斜面75Bは、圧着面73の後側に配置され、且つ、上方に進むにつれて圧着面73に近づくように傾斜している。
傾斜面75Bは、本例では、傾斜面75Aと同様、圧着面73の第1部分73aの幅方向の延在範囲と略同じ幅方向の範囲に亘って幅方向に延び、且つ、当該第1部分73aの上下方向の延在範囲と略同じ上下方向の範囲に亘って上下方向に延びる、矩形状の平面である。傾斜面75Bの上端縁は、圧着面73の境界B(図2(c)等参照)とほぼ同じ上下方向位置の後面72に接続している。このように配置された一対の傾斜面75Bは、端子20の第1加締部40の一対の加締片42の先端が圧着面73の第1部分73aの表面上を擦動している間において、一対の加締片42と係合可能となる。このことによる作用については後述する。
第2クリンパ80は、図4に示すように、前面81及び後面82の間隔を厚みとする平板状の形状を有しており、その下面の幅方向中央部には、上方に窪んだ圧着面83が形成されている。圧着面83は、端子20の第2加締部60の一対の加締片62を案内しながら加締めるために形成されている。本例では、圧着面83は、圧着面73と同様の形状を有している。このため、一対の加締片62は、絶縁被覆12を取り囲むように、且つ、下方を向いた一対の先端同士が当接しながら絶縁被覆12の上部に食い込むように、加締められる(図8も参照)。
第2クリンパ80の前面81には、第1クリンパ70の一対の規制部74Bとの干渉を避けるための凹部84が形成されている(図1及び図4等参照)。これにより、図4に示すように、第1クリンパ70及び第2クリンパ80が前後方向に沿って互いに密着して一列に並んだ状態にて、一対の規制部74Bと前面81との干渉が回避されている。以上、製造装置6が備える加工治具4について説明した。
次いで、端子20を電線10へ圧着する際の手順について説明する。端子20の電線10への圧着を行う際には、図9に示す連鎖端子5が使用される。連鎖端子5では、圧着前の状態にある複数の端子20が、各々の端子20の後端から後方に延びる帯状の連結部22、及び、幅方向に延びる帯状のキャリア21を介して、幅方向に間隔を空けて並ぶように連なっている。キャリア21には、幅方向の複数箇所にて、パイロット孔(貫通孔)23が形成されている。パイロット孔23には、加工治具4に各端子20を順に送り込む移動装置(図示省略)が備える送り爪(図示省略)が挿通されて係止される。これにより、移動装置が、連鎖端子5において連なっている各端子20を加工治具4に順に送り込み可能となる。
まず、図4に示すように、連鎖端子5に属する1つの端子20が、移動装置を利用して、アンビル2に載置される(準備工程)。具体的には、端子接続部30及び連結部35が前方アンビル90に支持され、第1加締部40が第1アンビル100に支持され、中間部50及び第2加締部60が第2アンビル110に支持され、且つ、圧着面73の前後方向の中央位置と第1加締部40の一対の加締片42の前後方向の中央位置とが一致するように、端子20が載置される。このとき、何らかの原因により、一対の加締片42の前後方向の中央位置が、圧着面73の前後方向の中央位置に対して前側又は後側に位置ズレした状態(即ち、端子20が配置されるべき本来の位置から前側または後側に変位した状態)で、端子20がアンビル90に載置される場合がある。
次いで、電線10が、露出した導体芯線11の端末部11aが連結部35に支持され、露出した導体芯線11の前記所定箇所が第1加締部40の基部41に支持され、絶縁被覆12が第2加締部60の基部61に支持されるように、端子20に載置される(準備工程)。
次いで、図5及び図6に示すように、第1アンビル100及び第2アンビル110の上方に位置する第1クリンパ70及び第2クリンパ80が一体で、第1アンビル100及び第2アンビル110に近づくように下降される(圧着工程)。
第1クリンパ70及び第2クリンパ80が下降する過程において、第1加締部40の一対の加締片42が、第1クリンパ70の圧着面73によって案内されながら湾曲形状に変形し(加締められ)、第2加締部60の一対の加締片62が、第2クリンパ80の圧着面83によって案内されながら湾曲形状に変形していく(加締められていく)。
この過程において、第1加締部40の一対の加締片42の先端部は、一対の第1部分73a、一対の第2部分73b、及び一対の第3部分73cの順に、第1クリンパ70の圧着面73の表面上を擦動していく。ここで、一対の加締片42の前後方向の中央位置が圧着面73の前後方向の中央位置に対して前側又は後側に位置ズレした状態にある場合、一対の加締片42の先端部が一対の第1部分73aの表面上を擦動する間において、一対の加締片42が第1クリンパ70の規制部74の傾斜面75A,75Bと係合し得る。これにより、上記ズレの大きさが小さくなるように、アンビル90に対する一対の加締片42(よって、端子20)の前後方向位置が規制される。以下、この点について詳述する。
まず、一対の加締片42の前後方向の中央位置が、圧着面73の前後方向の中央位置に対して前側に位置ズレしている場合を想定する。この場合、一対の加締片42の前端縁の圧着面73からの前方へのはみ出し長さが過大となり、一対の加締片42の後端縁の圧着面73からの後方へのはみ出し長さが過小なる。この結果、圧着が完了すると、前側のベルマウス42Aの反り上がりが過大となり且つ後側のベルマウス42Bの反り上がりが過少となり易い。後側のベルマウス42Bの反り上がりが過小であることにより、一対の加締片42の後端縁部分が導体芯線11に強く押し当てられることで、導体芯線11の変形等が懸念される。前側のベルマウス42Aの反り上がりが過大であることにより、一対の加締片42の前側部分と導体芯線11の密着が不十分となることが懸念される。
この点、本実施形態では、一対の加締片42の前後方向の中央位置が圧着面73の前後方向の中央位置に対して前側に位置ズレしている場合、一対の加締片42の前端縁が、第1クリンパ70の一対の前側の規制部74Aの傾斜面75Aと係合して傾斜面75Aから後向きの力を受けることで、一対の加締片42(よって、端子20)が、アンビル90に対して後側に相対移動する。この結果、一対の加締片42の前後方向の中央位置が圧着面73の前後方向の中央位置に近づくことで、一対の加締片42の前端縁及び後端縁それぞれの圧着面73からのはみ出し長さが適正となる。これにより、前側及び後側のベルマウス42A,42Bそれぞれの反り上がりが適正となる。
逆に、一対の加締片42の前後方向の中央位置が、圧着面73の前後方向の中央位置に対して後側に位置ズレしている場合を想定する。この場合、一対の加締片42の後端縁の圧着面73からの後方へのはみ出し長さが過大となり、一対の加締片42の前端縁の圧着面73からの前方へのはみ出し長さが過小なる。この結果、圧着が完了すると、後側のベルマウス42Bの反り上がりが過大となり且つ前側のベルマウス42Aの反り上がりが過少となり易い。前側のベルマウス42Aの反り上がりが過小であることにより、一対の加締片42の前端縁部分が導体芯線11に強く押し当てられることで、導体芯線11の変形等が懸念される。後側のベルマウス42Bの反り上がりが過大であることにより、一対の加締片42の後側部分と導体芯線11の密着が不十分となることが懸念される。
この点、本実施形態では、一対の加締片42の前後方向の中央位置が圧着面73の前後方向の中央位置に対して後側に位置ズレしている場合、一対の加締片42の後端縁が、第1クリンパ70の一対の後側の規制部74Bの傾斜面75Bと係合して傾斜面75Bから前向きの力を受けることで、一対の加締片42(よって、端子20)が、アンビル90に対して前側に相対移動する。この結果、一対の加締片42の前後方向の中央位置が圧着面73の前後方向の中央位置に近づくことで、一対の加締片42の前端縁及び後端縁それぞれの圧着面73からのはみ出し長さが適正となる。これにより、前側及び後側のベルマウス42A,42Bそれぞれの反り上がりが適正となる。
ここで、上述のように、規制部74の傾斜面75A,75Bの作用によって、連鎖端子5の一部である端子20がアンビル90に対して前後方向に相対移動する際、連鎖端子5のキャリア21に対する端子20の前後方向の移動分は、キャリア21の撓みや、当該端子20とキャリア21とを連結する連結部22(図9参照)の撓みや、パイロット孔23と送り爪との間の隙間などを利用して吸収される。
第1クリンパ70及び第2クリンパ80が所定位置まで下降すると、一対の加締片42による第1加締部40の導体芯線11への圧着、及び、一対の加締片62による第2加締部60の絶縁被覆12への圧着が完了することで、端子20の電線10への圧着(圧着工程)が完了する(図7参照)。
これにより、図7に示すように、前側及び後側のベルマウス42A,42Bが形成された端子付き電線1が得られる。端子付き電線1では、上述した規制部74の作用により、前側及び後側のベルマウス42A,42Bそれぞれの反り上がりが適正となる。このため、反り上がりが過少であることによる導体芯線11の変形等の発生が抑制され、且つ、反り上がりが過大であることによる一対の加締片42と導体芯線11の密着が不十分となる事態の発生が抑制される。
端子20の電線10への圧着が完了すると、端子付き電線1を構成する端子20が連鎖端子5から切り離されて、当該端子付き電線1が次の工程に送られる。そして、当該端子20に隣接していた連鎖端子5に属する次の端子20が、移動装置を利用して、アンビル2に載置され、上述した準備工程及び圧着工程に供される。
(作用・効果)
以上、本実施形態に係る端子付き電線1の製造装置6によれば、電線10の導体芯線11に第1加締部40を圧着させる圧着工程において、加工治具4に配置される規制部74が、圧着面73の中央位置と第1加締部40の中央位置とを互いに近づけるように、第1加締部40の位置を規制するようになっている。そのため、仮に、端子20(特に第1加締部40)の位置が加工治具4の圧着面73に対して軸線方向(前後方向)に位置ズレした場合であっても、加工治具4の規制部74により、適正な位置に端子20が戻される。そのため、第1加締部40の縁部分に反り上がり(即ち、ベルマウス)を設ける場合、反り上がりが過大または過小となることが抑制される。したがって、本実施形態に係る製造装置6は、圧着時における端子20と電線10との位置関係を適正に維持できる。
更に、加工治具4の規制部74には、加工治具4の移動向きにおける前方から後方に向かうほど(上方に向かうほど)圧着面73に近づくように傾く傾斜面75A,75Bが、圧着面73の前側及び後側の双方に設けられる。この傾斜面75A,75Bにより、端子20に前側および後側の何れの位置ズレが生じていても、適正な位置に端子20が戻されることになる。
<他の形態>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態では、第1クリンパ70に、圧着面73の前側に一対の規制部74Aが設けられ、且つ、圧着面73の後側に一対の規制部74Bが設けられている。これに対し、圧着面73の前側に一対の規制部74Aのうち一方のみが設けられ、又は、圧着面73の後側に一対の規制部74Bのうち一方のみが設けられていてもよい。更に、上記実施形態では、一対の規制部74Aが第1クリンパ70の一部として一体的に設けられている。これに対し、一対の規制部74Aの一方または双方が、第1クリンパ70とは別体の独立した部材として、製造装置6に設けられてもよい。
ここで、上述した本発明に係る端子付き電線1の製造装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[2]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
電線(10)に端子(20)が取り付けられた端子付き電線(1)を製造するための、端子付き電線の製造装置(6)であって、
前記端子(20)は、前記電線(10)の導体芯線(11)が載せ置かれる基部(41)と、前記導体芯線(11)を取り囲むように前記基部(41)から延び且つ前記導体芯線(11)に圧着される加締部(42)と、を有し、
当該製造装置(6)は、
所定の移動向きに移動しながら前記加締部(42)を前記導体芯線(11)に圧着させる加工治具(4)を備え、
前記加工治具(4)は、
前記端子(20)の前記加締部(42)を前記導体芯線(11)を取り囲むように案内する圧着面(73)と、
前記端子(20)の軸線方向において前記圧着面(73)の一方側及び他方側の双方に配置され、且つ、前記軸線方向における前記圧着面(73)の中央位置と、前記軸線方向における前記加締部(42)の中央位置と、を互いに近づけるように、前記加締部(42)の位置を規制する規制部(74)と、を有する、
端子付き電線の製造装置(6)。
[2]
上記[1]に記載の製造装置(6)において、
前記加工治具(4)の前記規制部(74)は、
前記移動向きにおける前方から後方に向かうほど前記圧着面(73)に近づくように傾く傾斜面(75A,75B)を、前記圧着面(73)の一方側及び他方側の双方に有する、
端子付き電線の製造装置(6)。
1 端子付き電線
4 加工治具
6 製造装置
10 電線
11 導体芯線
20 端子
41 基部
42 一対の加締片(加締部)
73 圧着面
74 規制部
75A,75B 傾斜面

Claims (2)

  1. 電線に端子が取り付けられた端子付き電線を製造するための、端子付き電線の製造装置であって、
    前記端子は、前記電線の導体芯線が載せ置かれる基部と、前記導体芯線を取り囲むように前記基部から延び且つ前記導体芯線に圧着される加締部と、を有し、
    当該製造装置は、
    所定の移動向きに移動しながら前記加締部を前記導体芯線に圧着させる加工治具を備え、
    前記加工治具は、
    前記端子の前記加締部を前記導体芯線を取り囲むように案内する圧着面と、
    前記端子の軸線方向において前記圧着面の一方側及び他方側の双方に配置され、且つ、前記軸線方向における前記圧着面の中央位置と、前記軸線方向における前記加締部の中央位置と、を互いに近づけるように、前記加締部の位置を規制する規制部と、を有する、
    端子付き電線の製造装置。
  2. 請求項1に記載の製造装置において、
    前記加工治具の前記規制部は、
    前記移動向きにおける前方から後方に向かうほど前記圧着面に近づくように傾く傾斜面を、前記圧着面の一方側及び他方側の双方に有する、
    端子付き電線の製造装置。
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