JP6854180B2 - ランプユニット、車両用灯具システム - Google Patents

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本発明は、種々の配光パターンによる照射光を生成するランプユニット並びにこのランプユニットを備える車両用灯具システム等に関する。
特開2005−183327号公報(特許文献1)には、発光部から前方に向かって照射される光の一部を遮光部によって遮断して車両前照灯用の配光パターンに適したカットオフを形成する車両前照灯が開示されている。この車両前照灯における遮光部は、配光パターンの形状に応じて選択的な調光を実現可能な電気光学素子が用いられる。そして、電気光学素子としては、例えば液晶素子が用いられる。
ところで、上記した従来の車両前照灯において遮光部として、例えば一般的なTN型の液晶素子を用いた場合には、発光部からの照射光の光利用効率が低くなるという不都合がある。これは、液晶素子の構成要素として一対の偏光板が含まれるため、その原理上、並びに各偏光板による光吸収の影響を考えると、液晶素子の光透過率が35%程度かそれ以下となることに起因する。
特開2005−183327号公報
本発明に係る具体的態様は、液晶素子(液晶装置)を用いて選択的な光照射を行う場合における光利用効率を高めることが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
[1]本発明に係る一態様のランプユニットは、(a)光源と、(b)前記光源からの出射光が入射する位置に配置される反射偏光板と、(c)前記反射偏光板により生じる第1反射光が入射する位置に配置されて当該反射光が反射して生じる第2反射光を当該反射偏光板へ再入射させる反射鏡と、(d)前記反射偏光板の光出射面側に配置される液晶装置と、(e)前記液晶装置の光出射面側に配置される偏光板と、(f)前記偏光板の光出射面側に配置されるレンズと、(g)前記反射偏光板と前記反射鏡との間に配置される位相差板と、を含み、(h)前記光源は、前記出射光の光軸が前記反射偏光板の光入射面の法線方向に対して傾斜するように配置されており、(i)前記反射鏡は、当該反射鏡によって生じる前記第2反射光の光軸が前記反射偏光板の光入射面の法線方向に対して傾斜するように配置されている、ランプユニットである。
[2]本発明に係る一態様の車両用灯具システムは、上記のランプユニットと、このランプユニットの光源と液晶装置の各々の動作を制御する制御部を含む、車両用灯具システムである。
上記構成によれば、液晶素子(液晶装置)を用いて選択的な光照射を行う場合における光利用効率を高めることができる。
図1は、一実施形態の車両用灯具システムの構成を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態のランプユニットの構成例を示す図である。 図3は、投影レンズのN/Aの好適値を決める指標について説明するための図である。 図4は、液晶装置の構成例を示す模式的な断面図である。 図5は、液晶装置の第2基板に設けられる各第2電極の構成例を示す模式的な平面図である。 図6は、第2実施形態のランプユニットの構成例を示す図である。 図7は、第3実施形態のランプユニットの構成例を示す図である。 図8は、第4実施形態のランプユニットの構成例を示す図である。
(第1実施形態)
図1は、一実施形態の車両用灯具システムの構成を示すブロック図である。図1に示す車両用灯具システムは、カメラ101によって撮影される自車両周辺(例えば前方)の画像に基づいて、制御部102により画像認識処理を行って対象物体(例えば対向車両、先行車両、歩行者等)の有無を検出し、その対象物体の位置に応じて制御部102により各ランプユニット103R、103Lを制御して選択的な光照射を行うものである。カメラ101は、自車両内の所定位置(例えばフロントガラス上部)に配置される。制御部102は、例えばCPU、ROM、RAM等を有するコンピュータシステムにおいて所定の動作ブログラムを実行させることによって実現される。各ランプユニット103R、103Lは、ランプユニット103Rが自車両の前方右側に配置され、ランプユニット103Lが自車両の前方左側に配置される。
図2は、第1実施形態のランプユニットの構成例を示す図である。ここではランプユニット103Rについて説明するがランプユニット103Lも同様の構成を有している(以下においても同様)。図示のランプユニット103Rは、光源1、コリメートレンズ2、反射偏光板(反射偏光子)3、液晶装置4、偏光板5、反射鏡6、投影レンズ7、位相差板8を含んで構成されている。
光源1は、LED等の発光素子を含んで構成されており、例えば白色光を放出する。発光素子の数は1つでも複数でもよい。複数の発光素子を用いる場合には、図2の紙面における奥行き方向に各発光素子を並べることが好ましい。
光源1から放出される光の広がり角は極力狭いことが好ましい。このため、例えばLED等の発光素子の直上にレンズを配置して出射光をコリメート化することも好ましい。また、光源1の光による光束の中心(図中一点鎖線で示す)は液晶装置4の中央付近に照射されることが好ましい。光源1の光量は、光学系による損失分を考慮した上で必要十分な輝度を得られるようにする。
コリメートレンズ2は、光源1の光出射部の前方に配置されており、光源1から放出される光を集光して略平行光に変換する。
反射偏光板3は、例えばワイヤーグリッド偏光板であり、特定方向の偏光を透過させ、他の方向の偏光を反射するものである。ここでいうワイヤーグリッド偏光板とは、ガラス基板等の硬質基板上にアルミニウムなどの金属からなる多数の細線を設けて構成された偏光板であり、耐熱性に優れる。反射偏光板3としては、光学多層膜による反射偏光板を用いてもよい。
液晶装置4は、反射偏光板3の光出射面側に配置されており、入射光を変調して種々の配光パターンを形成する。この液晶装置4は、例えばマトリクス状に配列された複数の光変調領域を有しており、各光変調領域をそれぞれ独立に制御することができる。図示のように、液晶装置4は、平板状のデバイスであり、その主面が反射偏光板3とほぼ平行になるように配置されている。
また、液晶装置4は、反射偏光板3と偏光板5のいずれとも密着せずに相互間に隙間(例えば数mm)を有して配置されることが好ましい。これは、光源1からの照射光により特に反射偏光板3が熱をもつ可能性があり、その熱が液晶装置4に伝わることで誤動作を生じる可能性があるからである。隙間を設けることでファンなどによる冷却が容易になる。
なお、液晶装置4に光学補償板(図示せず)を組み合わせる場合には、この光学補償板を液晶装置4、反射偏光板3、偏光板5のいずれかに直接的に貼り合わせてもよい。その場合、光学補償板は、反射偏光板3と偏光板5の間に位置するように配置する。
偏光板5は、液晶装置4の光出射面側に配置されており、液晶装置4を透過した光(偏光)が入射する。この偏光板5としては、例えば一般的な有機材料(ヨウ素系、染料系等)からなる偏光板を用いることができる。また、耐熱性を重視する場合には、ワイヤーグリッド偏光板を用いてもよい。この場合、表面反射を抑えたワイヤーグリッド偏光板を用いることが好ましい。また、有機材料からなる偏光板とワイヤーグリッド偏光板を重ねて偏光板5を構成してもよい。
反射鏡6は、反射偏光板3の光入射面側と対向する位置に配置されており、反射偏光板3の光入射面において反射された光が入射するとこの光を反射して反射偏光板3へ再入射させる。この反射鏡6としては、特に限定はなく、例えば一般的な反射膜(アルミニウム膜、銀合金膜、光学多層膜など)を基材に設けて構成された反射鏡を用いることができる。反射鏡6の反射状態は、鏡面反射であることが望ましく、そのため反射鏡6の表面はできるだけ平滑であることが好ましい。基材として樹脂を用いる場合には、樹脂成形などで作製してもよい。
反射鏡6と光源1および反射偏光板3の位置関係については、反射偏光板3の光入射面(反射面)に対して、光源1の光(光束)が正反射する方向と、反射鏡6の反射面における中央部の法線方向とが一致することが好ましい。また、反射鏡6と光源1の位置関係としては、反射偏光板3の光入射面の法線方向(ランプユニットの光軸の中心軸)に対して、光源1からの出射光の光軸と反射鏡6による反射光の光軸とが点対称になるように両者を傾斜させて配置することが好ましい。また、図示のようにランプユニットとしての上下方向において相対的に上側に光源1を配置し、下側に反射鏡6を配置することが最も好ましいが、上下関係が逆でもよいし、左右方向に光源1と反射鏡6を配置してもよい。
投影レンズ7は、偏光板5の光出射面側に配置されており、偏光板5を透過する光によって形成される像を集光して投影する。この投影された像が車両用灯具システムによる照射光となる。この投影レンズ7としては、例えば特定の距離に焦点を有する反転投影型のプロジェクターレンズを用いることができる。この場合、N/A(開口数)の大きいものが好ましい。この投影レンズ7は、上記した焦点が液晶装置4の液晶層(後述する)の部分に位置するように配置されることが好ましいが、あえて焦点を少しずらして配置することで投影像が鮮明になりすぎないようにすることもできる。また、投影レンズ7にイメージシフタ機能を付与してもよい。
位相差板8は、反射偏光板3の光入射面側に配置されており、入射する光に対して位相差を与える。位相差板8の配置される位置については、例えば図示のように反射偏光板3の光入射面側に密着させて配置されることが好ましいが、原理上は、光源1と反射偏光板3の間の光路上であればよい。この位相差板8としては、例えば、広帯域の1/2波長板(λ/2板)、1/4波長板(λ/4板)、3/4波長板(3λ/4板)などを用いることができる。この場合、材質としてポリカーボネート(PC)、シクロオレフィン(COP)などを用いることができる。
位相差板8として1/4波長板を用いる場合には、遅相軸方向が反射偏光板3の偏光軸に対して略45°の角度をなすように配置することが好ましく、1/2波長板を用いる場合には遅相軸方向が反射偏光板3の偏光軸に対して略22.5°の角度をなすように配置することが好ましい。このような配置により、例えば、反射偏光板3によって生じる反射光のある特定方向の直線偏光は、1/4波長板を1回通過して円偏光となり、反射鏡6で反射して再び1/4波長板を通過することで、上記した特定方向から90°回転した直線偏光となって反射偏光板3へ再入射するため、ほとんどの光の成分が反射偏光板3を透過するようになる。
一般化すると、位相差板8には、光源1から放出された光が(2n−1)回(n:自然数)だけ通過することになる。また、位相差板8が与える位相差は、例えば、光の波長をλとしたときに、λ/2n−λ/4(n:自然数)となる。反射偏光板3で反射され、反射鏡6で反射されて反射偏光板3へ再入射する光の偏光方向は、位相差板8により制御されることで、(180n−90)°(n:整数)だけ変化する。
このランプユニット103Rにおいては、光源1を出射した光の全ての成分(反射鏡6による反射光を含む)が液晶装置4の各々の光制御機能部分(後述する光制御用の電極の形成部分)に入射し、かつ、反射偏光板3の開口部分および投影レンズ7の開口部分に入射するように、各構成要素を配置される。
図3は、投影レンズのN/Aの好適値を決める指標について説明するための図である。図中に定義される角度θ1、θ2は、それぞれ投影レンズ7に投射される光のうち、投影レンズ7の中心線(一点鎖線)に対してそれぞれ最も傾斜して入射する光線の傾斜角度を示している。ここで、θ1<θ2であるとすると、この場合に選択すべき投影レンズ7のN/Aは、N/A=sinθ2という関係式で定まる。このように、用いる光学系に応じて投影レンズ7を選択(設計・作製)することが好ましい。なお、光学系を最適化することにより、角度θ1と角度θ2を等しくしたほうが投影レンズ7のN/Aをより小さくすることができる点で好ましい。
図4は、液晶装置の構成例を示す模式的な断面図である。図示の液晶装置4は、対向配置された第1基板11および第2基板12と、第1基板11に設けられた第1電極13と、第2基板12に設けられた複数の第2電極14と、第1基板11と第2基板12の間に配置された液晶層17を含んで構成されている。この液晶装置4を挟んで対向配置される反射偏光板3と偏光板5は、例えば互いの吸収軸を略直交させて配置されている。本実施形態では、液晶装置4の液晶層17に電圧無印加としているときに光が遮光される(透過率が極めて低くなる)動作モードであるノーマリーブラックモードを想定する。
第1基板11および第2基板12は、それぞれ、平面視において矩形状の基板であり、互いに対向して配置されている。各基板としては、例えばガラス基板、プラスチック基板等の透明基板を用いることができる。第1基板11と第2基板12の間には、例えば多数のスペーサーが均一に分散配置されており、それらスペーサーによって基板間隙が所望の大きさ(例えば数μm程度)に保たれている。
第1電極13は、第1基板11の一面側に設けられている。各第2電極14は、第2基板12の一面側に設けられている。各電極は、それぞれ例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。なお、図示を省略しているが各電極の上面にさらに絶縁膜が設けられていてもよい。各第2電極14と第1電極13とが重なる領域のそれぞれが光変調領域として機能する。
第1配向膜15は、第1基板11の一面側に第1電極13を覆うようにして設けられている。第2配向膜16は、第2基板12の一面側に各第2電極14を覆うようにして設けられている。各配向膜としては、液晶層17の配向状態を略水平配向に規制する配向膜が用いられている。各配向膜にはラビング処理等の一軸配向処理が施されており、一方向への配向規制力を有している。各配向膜への配向処理の方向は、例えば互いに略直交するように設定される。
液晶層17は、第1基板11と第2基板12の間に設けられている。本実施形態においては、誘電率異方性Δεが正でありカイラル材を適量含んだ、流動性を有するネマティック液晶材料を用いて液晶層17が構成される。本実施形態の液晶層17は、第1配向膜15および第2配向膜16による配向規制力を受けて初期配向が定まっており、電圧無印加時における液晶分子の配向方向が第1基板11と第2基板12の間で略90°捻れた状態となっている。また、液晶層17は、各基板面に対して数°のプレティルト角を有する。
第1電極13と第2電極14の間に閾値以上の電圧を印加した際には、液晶層17の液晶分子は、捻れが解けて基板法線方向に立ち上がる。
図5は、液晶装置の第2基板に設けられる各第2電極の構成例を示す模式的な平面図である。一例として、本実施形態ではスタティック駆動によって動作する液晶装置4を想定しており、第2基板12の一面には、それぞれ分離独立した多数の第2電極14がマトリクス状に配置されている。図5では多数の第2電極14のうち一部分が示されている。図示の例の各第2電極14は、いずれも平面視で略矩形状であるが、種々の配光パターンに対応するためにそれぞれ異なる形状、面積に形成されている。また、各第2電極14は、それぞれ電気的・物理的に分離独立しており、各々に配線が対応付けられており、個別に電圧を印加することができる。
各第2電極14に接続された各配線は、図中、上方向または下方向のいずれかに延びるように設けられている。詳細には、図中の上側3行分の各第2電極14に接続された各配線は、図中の上方向へ延びるように設けられ、図中の下側4行分の各第2電極14に接続された各配線は、図中の下方向へ延びるように設けられている。各配線は、第2基板12の一端側または他端側まで延びており、図示しない外部の駆動装置から駆動電圧の供給を受ける。
各配線を通すために、各第2電極14は、各行ごとに図中x方向の幅が異なっている。詳細には、上側3行分の各第2電極14については、図中y方向に沿って上側のものほどx方向の幅が小さくなっている。それにより、配線を設ける領域が確保されている。また、下側4行分の各第2電極14については、図中y方向に沿って下側のものほどx方向の幅が小さくなっている。それにより、配線を設ける領域が確保されている。
このような各第2電極14は、各々が第1電極13と対向して配置されている。このような各第2電極14に対して個別に電圧を与え、第1電極13には所定電圧を与えることにより、各第2電極14に対応する領域である光変調領域ごとに光の透過/非透過を切り換えることができる。
このような構成を有する液晶装置4とこれを挟んで対向配置される反射偏光板3および偏光板5によって所望の配光パターンに対応した像を形成することができ、その像を投影レンズ7によって点対称に反転させて拡大して投影することで、自車両の前方に所望の配光パターンによる照射光を実現することができる。具体的には、上記したように対向車両等の有無に応じて光照射領域と非照射領域を設定した照射光を実現することができる。
以下、ランプユニットに含まれる液晶装置4の好適な製造方法について説明する。
一対のガラス基板を用意する。例えば、ITO等の透明導電膜が予め形成されているものを用いる。透明導電膜の形成方法としては、例えばスパッタ法や真空蒸着法がある。これらガラス基板の透明導電膜をパターニングすることにより、第1電極13、各第2電極14を形成する。このとき、引き回し用の配線も同時に形成する(図5参照)。このようにして、第1電極13を有する第1基板11、各第2電極14を有する第2基板12が得られる。
次に、第1基板11に第1配向膜15を形成し、第2基板12に第2配向膜16を形成する。具体的には、第1基板11と第2基板12の各々に、水平配向膜材料をフレキソ印刷やインクジェット法などによって塗布し、その後に熱処理を行う。水平配向膜材料としては、例えば主鎖型の水平配向膜材料を用いる。塗布した際の膜厚が500〜800Å程度となるようにする。熱処理としては、例えば160〜250℃で1〜1.5時間の焼成を行う。なお、液晶層17を垂直配向にする場合には、水平配向膜材料に代えて垂直配向膜材料を用いる。また、液晶層17をいずれの配向にする場合でも、無機材料からなる配向膜材料、例えば、主鎖骨格がシロキサン結合(Si−O−Si結合)で形成されているものを用いてもよい。
次に、第1配向膜15、第2配向膜16の各々に配向処理を行う。配向処理としては、例えば、一方向へのラビング処理を行う。このときの条件である押し込み量は、例えば0.3mm〜0.8mmとすることができる。ここでは、第1基板11と第2基板12を重ね合わせた際に、第1配向膜15と第2配向膜16の各々へのラビング処理の方向が概ね90°の角度をなして交差するようにラビング処理の方向を設定する。なお、ラビング処理の方向はこれに限定されず種々に設定できる。
次に、一方基板(例えば第1基板11)の一面上にシール材を形成する。ここでは、耐熱性の高い熱硬化性もしくは光硬化性のシール材(エポキシ、アクリル等)を用いる。具体的には、ギャップコントロール材を適量(例えば2〜5wt%)含んだメインシール材を第1基板11の一面上に形成する。メインシール材の形成は、例えばスクリーン印刷法やディスペンサ印刷法などによる。メインシール材に含ませるギャップコントロール材の径は、液晶層17の層厚の設定値に応じて選択されるものであり、例えば4μm程度とする。
また、他方基板(例えば第2基板12)の一面上にギャップコントロール材を散布するか、あるいはリブ材を形成する。ギャップコントロール材を用いる場合であれば、例えば粒径4μmのプラスチックボールを乾式のギャップ材散布機によって散布する。リブ材を用いる場合であれば、樹脂膜をパターニングする。
次に、第1基板11と第2基板12を、各電極の形成面同士を向かい合わせて重ね合わせ、プレス機などで圧力を一定に加えた状態で熱処理もしくは紫外線照射を行うことにより、メインシール材を硬化させる。例えば、熱硬化型のシール材を用いた場合であれば、150℃の熱処理を行う。
次に、第1基板11と第2基板12の間隙に液晶材料を充填することによって液晶層17を形成する。液晶材料の充填は、例えば真空注入法によって行う。液晶材料としては、誘電率異方性Δεが正であり、屈折率異方性Δnが例えば0.15程度のものを用いることができる。なお、液晶材料には微量のカイラル材が添加されていてもよい。液晶材料の充填は、ODF法によって行ってもよい。なお、液晶層17を垂直配向にする場合には、誘電率異方性が負の液晶材料を用いる。
液晶層17の形成後、その注入口をエンドシール材によって封止する。エンドシール材としては、例えば紫外線硬化性樹脂を用いる。このようにして液晶装置4が完成する。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態の車両用灯具システムにおけるランプユニットの構成例を示す図である。図示のランプユニット113Rは、基本的に上記した第1実施形態のランプユニット103Rと同様の構成を有しており、反射偏光板3および位相差板8が傾けて配置されている点だけが異なっている。具体的には、ランプユニット113Rにおいて、液晶装置4および偏光板5は、各々の主面が、投影レンズ7の中心線(一点鎖線)に対してそれぞれ略直交するように配置されている。それに対して、反射偏光板3と位相差板8は、それぞれの主面(光入射面)が液晶装置4の主面(光入射面)との間で所定角度θ(>0)を有して傾斜配置されている。
この第2実施形態においても、光源1から出射する光の中心点の一部は反射偏光板3および位相差板8を通過して液晶装置4の主面のほぼ中央に照射され、かつ、光源1から出射する光の一部は反射偏光板3により正反射されて反射鏡6に入射して反射される際の反射光の中心点は液晶装置4の主面のほぼ中央に照射されるように、各構成要素を配置する。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態の車両用灯具システムにおけるランプユニットの構成例を示す図である。図示のランプユニット123Rは、基本的に上記した第1実施形態のランプユニット103Rと同様の構成を有しており、光源1と反射鏡6aの構成だけが異なっている。詳細には、第3実施形態のランプユニット123Rでは、光源1は、その光軸を投影レンズ7等の光学系の中心軸(光軸)と一致させるように配置されている。また、反射鏡6aは、例えば凹面鏡など曲面上の反射面を有するものであり、光源1の少なくとも光出射部1aを囲むようにして配置されている。このようなランプユニット123Rは、光源1の中央の強い光成分が反射偏光板3で正反射して再び光源1へ戻るので光利用効率という点では多少損失が生じるものの、構成がシンプルになるので光学系をコンパクト化しやすいという利点がある。光源1からの光は、直接光、反射鏡6aによる反射光ともに液晶素子4および投影レンズ7の主面に入射する。この場合、直接光は位相差板8を1回通過し、反射光は1+2n回(n:自然数)だけ通過する。
なお、図7に示すランプユニット123Rにおいても、上記した第2実施形態のランプユニット113Rと同様にして反射偏光板3と位相差板8を傾斜配置させてもよい。
(第4実施形態)
図7は、第4実施形態の車両用灯具システムにおけるランプユニットの構成例を示す図である。図示のランプユニット133Rは、基本的に上記した第3実施形態のランプユニット123Rと同様の構成を有しており、光源1の配置される位置だけが異なっている。詳細には、第4実施形態のランプユニット133Rでは、光源1を投影レンズ7等の光学系の中心軸(光軸)と一致させずに少しずらした位置に配置している。光源1の光軸は、光学系の中心軸と斜めに交差する。この場合には、光源1の中心の強い光成分が反射偏光板3で正反射しても光源1へ戻ることがないので、光利用効率を高くしやすくなるという利点がある。
以上のような各実施形態によれば、ランプユニットの反射偏光板3による反射光を反射鏡6によって反射させて反射偏光板3へ再入射させるようにしており、さらに位相差板8を用いて偏光方向を調整しているので、光利用効率を高めることができる。従って、液晶素子を用いて選択的な光照射を行う車両用灯具システムにおける光利用効率を高めることが可能となる。
なお、本発明は上記した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態では液晶装置の動作モードとしてノーマリーブラックモードを想定していたが、ノーマリーホワイトモードとすることもできる。また、液晶装置として液晶層を捻れ配向(TN配向)としたものを例示したがこれに限定されない。光を部分的に透過/非透過の各状態に制御できるものであれば如何なる動作モードを利用する液晶装置であってもよい。また、液晶装置には適宜Cプレートなどの光学補償板が組み合わされてもよい。
また、上記した実施形態では、車両前方における対向車両等の有無に対して選択的な光照射を行う車両用灯具システムに対して本発明を適用した場合を説明していたが、本発明の適用範囲はこれに限られない。例えば、車両の旋回方向に応じて光照射を切り換える車両用灯具システム、車両の前後方向の傾き角度に応じて前照灯の光軸方向を可変に制御する車両用灯具システムなどに本発明を適用することも可能である。また、前照灯におけるハイビームとロービームを機械的な動作部分によらずに切り換える車両用灯具システムにおいて本発明を適用することも可能である。
また、本発明に係るランプユニットは、種々の配向パターンを生成可能な照明装置として、車両用途に限らず様々な用途に用いることができる。
1:光源
2:コリメートレンズ
3:反射偏光板
4:液晶装置
5:偏光板
6:反射鏡
7:投影レンズ
8:位相差板
101:カメラ
102::制御部
103R、103L:ランプユニット

Claims (5)

  1. 光源と、
    前記光源からの出射光が入射する位置に配置される反射偏光板と、
    前記反射偏光板により生じる第1反射光が入射する位置に配置されて当該反射光が反射して生じる第2反射光を当該反射偏光板へ再入射させる反射鏡と、
    前記反射偏光板の光出射面側に配置される液晶装置と、
    前記液晶装置の光出射面側に配置される偏光板と、
    前記偏光板の光出射面側に配置されるレンズと、
    前記反射偏光板と前記反射鏡との間に配置される位相差板と、
    を含み、
    前記光源は、前記出射光の光軸が前記反射偏光板の光入射面の法線方向に対して傾斜するように配置されており、
    前記反射鏡は、当該反射鏡によって生じる前記第2反射光の光軸が前記反射偏光板の光入射面の法線方向に対して傾斜するように配置されている、
    ランプユニット。
  2. 前記光源からの前記出射光の光軸と前記反射鏡によって生じる前記第2反射光の光軸が前記反射偏光板の光入射面の法線方向に対して点対称となるように当該光源及び当該反射鏡が配置されている、
    請求項1に記載のランプユニット。
  3. 前記反射偏光板は、その主面が前記液晶装置の主面との間で0°より大きい角度を有して斜めに配置されている、
    請求項1又は2に記載のランプユニット。
  4. 前記位相差板は、前記反射偏光板の前記光入射面側に配置される、
    請求項1〜3の何れか1項に記載のランプユニット。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載のランプユニットと、
    前記ランプユニットの前記光源と前記液晶装置の各々の動作を制御する制御部と、
    を含む、車両用灯具システム
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