JP6854117B2 - 外周柱補強構造 - Google Patents

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Description

本発明は、外周柱補強構造に関する。
構造物の外周架構の室外側(室外側)に設けられ、当該外周架構を補強する補強架構が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2015−52200号公報 特開2009−97165号公報 特開2010−189925号公報
ところで、外壁を支持する外周柱を、外壁の面外方向に補強したい、との要望がある。
しかしながら、特許文献1〜3に開示された補強架構は、外周架構を外壁の面内方向に補強するものであり、外周柱を外壁の面外方向に補強することは、考慮されていない。
本発明は、上記の事実を考慮し、外周柱を外壁の面外方向に補強することを目的とする。
第1態様に係る外周柱補強構造は、構造物の所定階に配置される柱部と、前記所定階の上階に配置される上階柱部と、を有し、外壁を支持する外周柱と、前記柱部の室外側に配置され、上下方向に間隔を空けた第一接合部及び第二接合部で該柱部に接合されるとともに、前記所定階から前記上階柱部に沿って上方へ延出し、該上階柱部に前記外壁の面外方向の剛性を付与する補強柱と、を備える。
第1態様に係る外周柱補強構造によれば、外周柱は、柱部と、上階柱部とを有し、外壁を支持する。柱部は、構造物の所定階に配置される。一方、上階柱部は、構造物の所定階の上階に配置される。
また、外周柱の柱部の室外側には、補強柱が配置される。補強柱は、上下方向に間隔を空けた第一接合部及び第二接合部で、柱部に接合される。また、補強柱は、所定階から上階柱部に沿って上方へ延出する。この補強柱によって上階柱部に、外壁の面外方向の剛性が付与される。つまり、補強柱によって、上階柱部が外壁の面外方向に補強される。これにより、地震時に、上階柱部が外壁の面外方向に変形することを抑制することができる。
ここで、地震時に、上階柱部によって補強柱が室外側へ押されると、当該補強柱に曲げモーメントが作用する。一方、本発明の補強柱は、前述したように、上下方向に間隔を空けた第一接合部及び第二接合部で柱部に接合される。
これにより、補強柱に曲げモーメントが作用すると、第一接合部及び第二接合部に偶力が発生する。そして、補強柱に作用した曲げモーメントは、前述した偶力によって柱部に伝達される。したがって、本発明では、補強柱を柱部の全長に亘って接合する場合と比較して、外周柱に対する補強柱の接合箇所を少なくしつつ、外周柱の上階柱部を外壁の面外方向に補強することができる。
第2態様に係る外周柱補強構造は、第1態様に係る外周柱補強構造において、隣り合う一対の前記外周柱の室外側にそれぞれ配置される一対の前記補強柱を備え、一対の前記補強柱には、梁が架設されない。
第2態様に係る外周柱補強構造によれば、隣り合う一対の外周柱の室外側には、一対の補強柱がそれぞれ配置される。この一対の補強柱には、梁が架設されない。
ここで、一対の補強柱に梁を架設すると、外周柱が外壁の面内方向に補強される。これに対して本発明の一対の補強柱は、外周柱を外壁の面外方向に補強する補強部材とされる。そのため、本発明では、一対の補強柱に架設する梁を省略することができる。
したがって、本発明では、一対の補強柱に梁を架設する場合と比較して、施工性が向上する。
第3態様に係る外周柱補強構造は、第1態様又は第2態様に係る外周柱補強構造において、前記柱部は、コンクリート造とされ、前記上階柱部は、鉄骨造とされる。
第3態様に係る外周柱補強構造によれば、外周柱の柱部は、コンクリート造とされる。一方、外周柱の上階柱部は、鉄骨造とされる。この場合、地震時に、柱部に対して上階柱部が室外側へ変形し易くなる。このような場合に本発明は特に有効であり、コンクリート造の柱部に接合された補強柱により、鉄骨造の上階柱部が外壁の面外方向に変形することを効率的に抑制することができる。
第4態様に係る外周柱補強構造は、第1態様第3態様の何れか1つに係る外周柱補強構造において、前記上階柱部の柱頭部から前記構造物の内部へ延出する内梁を備え、前記補強柱は、前記上階柱部の前記柱頭部の室外側に達する。
第4態様に係る外周柱補強構造によれば、内梁は、上階柱部の柱頭部から構造物の内部へ延出する。また、補強柱は、上階柱部の柱頭部の室外側に達する。これにより、地震時に、上階柱部だけでなく、内梁が室外側へ変形することを効率的に抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る外周柱補強構造によれば、外周柱を外壁の面外方向に補強することができる。
一実施形態に係る外周柱補強構造が適用された構造物を示す正面図である。 図1の2−2線断面図である。 補強柱を示す図2の一部拡大断面図である。 第一接合部を示す図1の一部拡大正面図である。 図3の5−5線断面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る外周柱補強構造について説明する。
(構造物)
図1及び図2には、本実施形態に係る外周柱補強構造60が適用された構造物10が示されている。構造物10は、複数階(複数層)を有している。なお、本実施形態の構造物10は、三階建てとされている。この構造物10の一階F1及び二階F2は、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造とされている。一方、構造物10の三階F3は、鉄骨造とされている。
なお、以下では、鉄筋コンクリート造及び鉄骨鉄筋コンクリート造を含む概念をコンクリート造という。
図1に示されるように、構造物10の外周部には、複数の外周柱12が設けられている。外周柱12は、構造物10の一階F1及び二階F2に亘って配置されるコンクリート外周柱部22と、構造物10の三階F3に配置される鉄骨外周柱部42(図2も参照)とを有している。
コンクリート外周柱部22は、コンクリート造とされている。このコンクリート外周柱部22は、図示しない基礎上に立てられている。また、隣り合う一対のコンクリート外周柱部22には、コンクリート外周梁24が架設されている。
コンクリート外周梁24は、コンクリート造とされている。このコンクリート外周梁24及び一対のコンクリート外周柱部22によって、コンクリート外周架構20が形成されている。このコンクリート外周架構20は、構造物10の一階F1及び二階F2の外周部にそれぞれ設けられている。また、コンクリート外周柱部22及びコンクリート外周梁24は、コンクリート外周架構20の構面に設けられる図示しない外壁を支持している。
図2に示されるように、鉄骨外周柱部42は、例えば、H形鋼等の鉄骨部材で形成されている。この鉄骨外周柱部42は、二階F2のコンクリート外周柱部22上に立てられている。また、隣り合う一対の鉄骨外周柱部42の柱頭部42Uには、鉄骨外周梁44が架設されている。
図1に示されるように、鉄骨外周梁44は、例えば、H形鋼等の鉄骨部材で形成されている。この鉄骨外周梁44及び一対の鉄骨外周柱部42によって、鉄骨外周架構40が形成されている。この鉄骨外周架構40は、構造物10の外周部に設けられている。また、鉄骨外周柱部42及び鉄骨外周梁44は、鉄骨外周架構40の構面に設けられる図示しない外壁を支持している。
なお、図1に示される矢印Xは、コンクリート外周架構20及び鉄骨外周架構40に設けられる外壁の面内方向を示している。また、図2に示される矢印Yは、コンクリート外周架構20及び鉄骨外周架構40に設けられる外壁の面外方向を示している。さらに、図2に示される矢印Y1は、構造物10の面外方向の室外側を示し、矢印Y2は、外壁の面外方向の室内側を示している。
図2に示されるように、構造物10の内部には、複数の内柱14が立てられている。内柱14は、構造物10の一階F1及び二階F2に亘って配置されるコンクリート内柱部32と、構造物10の三階F3に配置される鉄骨内柱部52とを有している。
コンクリート内柱部32は、コンクリート造とされている。また、コンクリート内柱部32は、コンクリート外周柱部22と外壁の面外方向(矢印Y方向)に対向している。このコンクリート内柱部32とコンクリート外周柱部22とには、コンクリート内梁34が架設されている。
コンクリート内梁34は、コンクリート造とされている。このコンクリート内梁34の端部は、二階F2のコンクリート外周柱部22の上下の柱梁仕口部22A,22Bにそれぞれ接合されている。これらのコンクリート外周柱部22、コンクリート内柱部32、及びコンクリート内梁34によって、コンクリート架構30が形成されている。このコンクリート架構30は、構造物10の内部に設けられるとともに、外壁の方向に沿って配置されている。
鉄骨内柱部52は、H形鋼や鋼管等の鉄骨部材によって形成されている。この鉄骨内柱部52は、二階F2のコンクリート内柱部32上に立てられている。また、鉄骨内柱部52は、鉄骨外周柱部42と外壁の面外方向(矢印Y方向)に対向している。この鉄骨内柱部52の柱頭部52Uと鉄骨外周柱部42の柱頭部42Uとには、鉄骨内梁54が架設されている。
鉄骨内梁54は、例えば、H形鋼等の鉄骨部材で形成されている。また、鉄骨内梁54は、鉄骨外周柱部42の柱頭部42Uから室内側へ延出している。この鉄骨内梁54、鉄骨内柱部52、及び鉄骨外周柱部42によって、構造物10の内部に鉄骨架構50が形成されている。鉄骨架構50は、外壁の面外方向に沿って配置されている。なお、鉄骨内梁54は、内梁の一例である。
ここで、前述したように、構造物10の一階F1及び二階F2は、コンクリート造とされている。一方、構造物10の三階F3は、鉄骨造とされている。そのため、構造物10の三階F3は、一階F1及び二階F2と比較して、地震時の揺れが大きくなり易い。特に、本実施形態では、三階F3の外壁の面外方向の揺れが大きくなる可能性がある。この対策として、本実施形態では、構造物10の一方側の外周柱12に外周柱補強構造60が適用されている。
(外周柱補強構造及び補強柱)
図1に示されるように、外周柱補強構造60は、複数の補強柱62を有している。補強柱62は、構造物10の二階F2のコンクリート外周柱部22の室外側(図3の矢印Y1側)にそれぞれ配置されている。また、隣り合う一対の補強柱62には、梁が架設されていない。つまり、補強柱62は、独立して鉄骨外周柱部42を補強する補強部材とされている。
図3に示されるように、補強柱62は、構造物10の二階F2から上方へ延出し、二階F2のコンクリート外周柱部22と三階F3の鉄骨外周柱部42とに亘って配置されている。この補強柱62は、構造物10の二階F2に配置される支持柱部64と、構造物10の三階F3に配置される延出柱部70とを有している。
なお、本実施形態では、構造物10の二階F2が所定階となり、構造物10の三階F3が所定階の上階となる。また、構造物10の二階F2のコンクリート外周柱部22が、外周柱12の柱部となり、構造物10の三階F3の鉄骨外周柱部42が、外周柱12の上階柱部となる。
また、補強柱62は、H形鋼等の鉄骨部材で形成されている。この補強柱62は、外壁の面外方向に対向する一対の室内側フランジ部62A及び室外側フランジ部62Bと、一対の室内側フランジ部62A及び室外側フランジ部62Bを接続するウェブ部62Cとを有している。
室内側フランジ部62Aは、コンクリート外周柱部22及び鉄骨外周柱部42の外側面22S,42Sと対向して配置されている。一方、室外側フランジ部62Bは、室内側フランジ部62Aの室外側(矢印Y1側)に配置されている。
(支持柱部)
支持柱部64は、二階F2のコンクリート外周柱部22の上下の柱梁仕口部22A,22Bに亘って設けられている。この支持柱部64には、第一接合部J1及び第二接合部J2が設けられている。第一接合部J1及び第二接合部J2は、補強柱62の材軸方向(上下方向)に間隔Lを空けて配置されている。これらの第一接合部J1及び第二接合部J2において、補強柱62の支持柱部64が、二階F2のコンクリート外周柱部22に接合されている。
なお、支持柱部64の柱脚部64Lは、構造物10の一階F1側には延出しておらず、基礎等に支持されていない。つまり、補強柱62は、宙に浮いた状態で、第一接合部J1及び第二接合部J2の二箇所で、二階F2のコンクリート外周柱部22に支持されている。
(第一接合部)
図4に示されるように、第一接合部J1は、二階F2のコンクリート外周柱部22の上側の柱梁仕口部22Aと対向して配置されている。この第一接合部J1では、室内側フランジ部62A(図3参照)が複数の接合部材80を介して、コンクリート外周柱部22の柱梁仕口部22Aに接合されている。なお、接合部材80は、例えば、柱梁仕口部22Aに固定されるアンカー部材やスタッド等とされる。
また、第一接合部J1には、一対の拡張接合部66が設けられている。一対の拡張接合部66は、H形鋼で形成されている。この一対の拡張接合部66は、第一接合部J1からコンクリート外周梁24に沿って両側へ張り出している。
図3に示されるように、拡張接合部66は、外壁の面外方向に対向する一対の室内側フランジ部66A及び室外側フランジ部66Bと、一対の室内側フランジ部66Aと室外側フランジ部66Bとを接続するウェブ部66Cとを有している。
室内側フランジ部66Aは、コンクリート外周梁24の外側面24Sと対向して配置されている。一方、室外側フランジ部66Bは、室内側フランジ部66Aの室外側配置されている。また、室内側フランジ部66Aは、複数の接合部材82を介してコンクリート外周梁24に接合されている。
なお、接合部材82は、例えば、コンクリート外周梁24に固定されるアンカー部材やスタッド等とされる。
(第二接合部)
第二接合部J2は、二階F2のコンクリート外周柱部22の下側の柱梁仕口部22Bと対向して配置されている。この第二接合部J2では、支持柱部64の室内側フランジ部62Aが、複数の接合部材80を介して柱梁仕口部22Bに接合されている。また、第二接合部J2には、第一接合部J1と同様に、一対の拡張接合部66が設けられている。なお、第二接合部J2は、第一接合部J1と同様の構成であるため、説明を省略する。
(延出柱部)
図3に示されるように、補強柱62の延出柱部70は、構造物10の二階F2から鉄骨外周柱部42に沿って上方へ延出している。この延出柱部70は、鉄骨外周柱部42の全長に亘って設けられている。つまり、延出柱部70の柱頭部70Uは、鉄骨外周柱部42の柱頭部42Uに達しており、当該柱頭部70Uの室外側(矢印Y1側)に配置されている。この延出柱部70によって、鉄骨外周柱部42に外壁の面外方向の剛性が付与されている。
(荷重伝達部)
延出柱部70には、複数の荷重伝達部72が設けられている。荷重伝達部72は、延出柱部70の柱頭部70U及び中間部70Mにそれぞれ設けられている。これらの荷重伝達部72を介して、延出柱部70の柱頭部70Uと鉄骨外周柱部42の柱頭部42Uとの間で地震荷重等の水平荷重Qが伝達されるとともに、延出柱部70の中間部70Mと鉄骨外周柱部42の中間部42Mとの間で水平荷重Qが伝達される。
図5に示されるように、鉄骨外周柱部42は、H形鋼で形成されている。この鉄骨外周柱部42は、外壁の面外方向に対向する一対の室内側フランジ部42A及び室外側フランジ部42Bと、室内側フランジ部42Aと室外側フランジ部42Bとを接続するウェブ部42Cとを有している。
鉄骨外周柱部42の室外側フランジ部42Bと延出柱部70の室内側フランジ部62Aとは、外壁の面外方向に対向している。ここで、荷重伝達部72には、一対の連結ベース46,74が設けられている。
連結ベース46は、鉄骨外周柱部42の室外側フランジ部42Bが設けられている。この連結ベース46は、板状に形成されており、鉄骨外周柱部42の材軸方向に沿って配置されている。また、連結ベース46は、鉄骨外周柱部42の室外側フランジ部42Bから延出柱部70側へ延出されている。
一方、連結ベース74は、延出柱部70の室内側フランジ部62Aに設けられている。この連結ベース74は、板状に形成されており、延出柱部70の材軸方向に沿って配置されている。また、連結ベース74は、延出柱部70の室内側フランジ部62Aから鉄骨外周柱部42側へ延出されている。
鉄骨外周柱部42の連結ベース46と延出柱部70の連結ベース74とは、重ねられた状態でボルト84及びナット86によって連結されている。このボルト84及びナット86によって、鉄骨外周柱部42と延出柱部70との外壁の面外方向の相対変位が制限されている。
なお、ボルト84及びナット86は、連結部材の一例である。また、本実施形態では、延出柱部70が荷重伝達部72を介して鉄骨外周柱部42と連結されるが、延出柱部70の長期荷重(重量)は、主として、支持柱部64を介して構造物10の二階F2のコンクリート外周柱部22に伝達される。つまり、荷重伝達部72は、延出柱部70と鉄骨外周柱部42との間で外壁の面外方向の水平荷重Qを伝達するものであり、延出柱部70の長期荷重は、基本的に負担しない構成とされている。
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
図1及び図2に示されるように、本実施形態によれば、構造物10の二階F2は、コンクリート造とされている。一方、構造物10の三階F3は、鉄骨造とされている。この場合、構造物10の三階F3は、一階F1及び二階F2と比較して、地震時の揺れが大きくなり易い。特に、本実施形態では、二階F2のコンクリート外周柱部22に対し、三階F3の鉄骨外周柱部42が、外壁の面外方向に大きく揺れる可能性がある。
この対策として本実施形態では、構造物10の一方側の鉄骨外周架構40に、外周柱補強構造60が適用されている。具体的には、図3に示されるように、構造物10の二階F2のコンクリート外周柱部22の室外側には、補強柱62の支持柱部64が配置されている。支持柱部64は、上下方向に間隔を空けた第一接合部J1及び第二接合部J2で、コンクリート外周柱部22に接合されている。
また、補強柱62の延出柱部70は、構造物10の二階F2から三階F3の鉄骨外周柱部42に沿って上方へ延出している。また、延出柱部70は、複数の荷重伝達部72を介して鉄骨外周柱部42に連結されている。この延出柱部70によって、鉄骨外周柱部42に、外壁の面外方向(矢印Y方向)の剛性が付与されている。つまり、延出柱部70によって、鉄骨外周柱部42が外壁の面外方向に補強されている。これにより、例えば、地震時に、鉄骨外周柱部42が、外壁の面外方向に変形することを抑制することができる。したがって、構造物10の耐震性能が向上する。
また、補強柱62の延出柱部70は、荷重伝達部72を介して鉄骨外周柱部42に連結されている。これにより、鉄骨外周柱部42が、外壁の面外方向の室外側(矢印Y1側)及び室内側(矢印Y2側)の両方向に変形することを抑制することができる。
ここで、図3に示されるように、例えば、地震時に、鉄骨外周柱部42によって、補強柱62の延出柱部70が室外側へ押されると、補強柱62に曲げモーメントMが作用する。一方、本実施形態の補強柱62の支持柱部64は、前述したように、上下方向に間隔を空けた第一接合部J1及び第二接合部J2で構造物10の二階F2のコンクリート外周柱部22に接合されている。
これにより、補強柱62に曲げモーメントMが作用すると、第一接合部J1及び第二接合部J2に、同じ大きさで互いに反対向きの偶力Rが発生する。そして、補強柱62に作用した曲げモーメントMは、前述した偶力Rによってコンクリート外周柱部22に伝達される。したがって、本実施形態では、補強柱62をコンクリート外周柱部22の全長に亘って接合する場合と比較して、コンクリート外周柱部22に対する補強柱62の接合箇所を少なくしつつ、鉄骨外周柱部42を外壁の面外方向に補強することができる。
また、本実施形態では、第一接合部J1が支持柱部64の柱頭部64Uに設けられ、第二接合部J2が支持柱部64の柱脚部64Lに設けられている。これにより、第一接合部J1と第二接合部J2との間隔Lが広くなるため、補強柱62に曲げモーメントが作用したときに、第一接合部J1及び第二接合部J2に発生する偶力Rが小さくなる。したがって、第一接合部J1及び第二接合部J2の破損等を抑制することができる。
さらに、第一接合部J1及び第二接合部J2は、剛性が高いコンクリート外周柱部22の上下の柱梁仕口部22A,22Bに接合されている。したがって、コンクリート外周柱部22の破損等も抑制することができる。
しかも、第一接合部J1及び第二接合部J2には、一対の拡張接合部66がそれぞれ設けられている。これにより、コンクリート外周柱部22に対する支持柱部64の接合強度が高められる。したがって、本実施形態では、第一接合部J1及び第二接合部J2に一対の拡張接合部66がない場合と比較して、鉄骨外周柱部42の外壁の面外方向の変形をさらに抑制することができる。
また、本実施形態では、補強柱62の延出柱部70が、鉄骨外周柱部42の柱頭部42Uの室外側に達している。これにより、地震時に、鉄骨外周柱部42及び鉄骨内梁54が、外壁の面外方向へ変形することを効率的に抑制することができる。つまり、本実施形態では、地震時に、三階F3の鉄骨架構50(図2参照)が外壁の面外方向に変形することを効率的に抑制することができる。
また、図1に示されるように、隣り合う一対の補強柱62には、梁が架設されない。つまり、補強柱62は、独立して鉄骨外周柱部42を補強する補強部材とされている。
ここで、一対の補強柱62に梁を架設すると、コンクリート外周架構20及び鉄骨外周架構40が外壁の面内方向(矢印X方向)に補強される。これに対して本実施形態の一対の補強柱62は、構造物10の三階F3の鉄骨外周柱部42を外壁の面外方向に補強する補強部材である。そのため、一対の補強柱62には、梁を架設する必要がない。したがって、本実施形態では、一対の補強柱62に梁を架設する場合と比較して、施工性が向上する。
また、本実施形態では、補強柱62が構造物10の三階F3の鉄骨外周柱部42の外側に配置される。そのため、構造物10の三階F3内の工事が不要になる。したがって、例えば、構造物10の三階F3を使用しながら、当該三階F3を補強柱62によって補強することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、補強柱62の延出柱部70に複数の荷重伝達部72を設けたが、延出柱部70には、少なくとも一つの荷重伝達部を設けることができる。また、荷重伝達部の数や配置は、適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、補強柱62の延出柱部70が荷重伝達部72を介して鉄骨外周柱部42に連結されるが、上記実施形態はこれに限らない。荷重伝達部72は、鉄骨外周柱部42と連結されなくても良い。この場合、鉄骨外周柱部42が外壁の面外方向の室内側(矢印Y2側)へ変形したときには、鉄骨外周柱部42から荷重伝達部に水平荷重が伝達されないが、鉄骨外周柱部42が外壁の面外方向の室外側(矢印Y1側)へ変形したときに、鉄骨外周柱部42から荷重伝達部に水平荷重が伝達される。したがって、鉄骨外周柱部42が、外壁の面外方向の室外側へ変形することを抑制することができる。
また、上記実施形態では、鉄骨外周柱部42及び延出柱部70に一対の連結ベース46,74を設けたが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、一対の連結ベース46,74を省略し、延出柱部70の室内側フランジ部62Aを鉄骨外周柱部42の室外側フランジ部42Bに接触又は近接させても良い。この場合、延出柱部70の全体が荷重伝達部として機能する。
また、上記実施形態では、延出柱部70の柱頭部70Uが、鉄骨外周柱部42の柱頭部42Uの室外側に配置されるが、上記実施形態はこれに限らない。延出柱部70の柱頭部70Uは、例えば、鉄骨外周柱部42の中間部42Mの室外側に配置されても良いし、鉄骨外周柱部42の柱頭部42Uよりも上方に配置されても良い。
また、上記実施形態では、支持柱部64の第一接合部J1及び第二接合部J2が、コンクリート外周柱部22の上下の柱梁仕口部22A,22Bに接合されるが、上記実施形態はこれに限らない。第一接合部及び第二接合部は、例えば、二階F2のコンクリート外周柱部22の中間部に接合されても良い。
また、上記実施形態では、支持柱部64が第一接合部J1及び第二接合部J2の二箇所でコンクリート外周柱部22に接合されるが、支持柱部64は、三箇所以上でコンクリート外周柱部22に接合されても良い。
また、上記実施形態では、第一接合部J1の両側に拡張接合部66がそれぞれ設けられるが、拡張接合部66は、第一接合部J1の片側にのみ設けても良い。また、一対の拡張接合部66は、適宜省略可能である。
また、上記実施形態では、隣り合う一対の補強柱62に梁が架設されないが、隣り合う一対の補強柱62には、梁が架設されても良い。
また、上記実施形態では、構造物10に複数の補強柱62が設けられるが、構造物10には、少なくとも一本の補強柱62を設けることができる。さらに、補強柱は、鉄骨造に限らず、コンクリート造であっても良い。また、例えば、補強柱の支持柱部がコンクリート造とされ、補強柱の延出柱部が鉄骨造とされても良いし、これとは逆に、補強柱の支持柱部が鉄骨造とされ、補強柱の延出柱部がコンクリート造とされても良い。
また、上記実施形態では、構造物10の一方側に補強柱62が設けられるが、補強柱は、構造物10の他方側に設けられても良いし、構造物10の両側に設けられても良い。
また、上記実施形態では、構造物10が三階建てとされるが、構造物10は、二階建て以上であれば良い。つまり、構造物は、複数階を有していれば良い。なお、構造物が三階建て以上の場合には、構造物の複数階に亘って補強柱の延出柱部を設けても良いし、構造物の複数階に亘って補強柱の支持柱部を設けても良い。
また、上記実施形態では、構造物10の外周柱12の柱部がコンクリート外周柱部22とされ、外周柱12の上階柱部が鉄骨外周柱部42とされるが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、外周柱の柱部及び上階柱部の両方が鉄骨造とされても良いし、コンクリート造とされても良い。また、上記実施形態とは逆に、外周柱の柱部が鉄骨造とされ、外周柱の上階柱部がコンクリート造とされても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 構造物
12 外周柱
22 コンクリート外周柱部(柱部)
42 鉄骨外周柱部(上階柱部)
42U 柱頭部
54 鉄骨内梁(内梁)
60 外周柱補強構造
62 補強柱
F2 二階(構造物の所定階)
F3 三階(構造物の所定階の上階)
J1 第一接合部
J2 第二接合部
Y1 室外側
Y2 室内側

Claims (3)

  1. 構造物の所定階に配置されるコンクリート造の柱部と、前記所定階の上階に配置される鉄骨造の上階柱部と、を有し、外壁を支持する外周柱と、
    前記柱部の室外側に配置され、基礎に支持されずに上下方向に間隔を空けた第一接合部及び第二接合部で該柱部に接合されるとともに、前記所定階から前記上階柱部に沿って上方へ延出し、該上階柱部に前記外壁の面外方向の剛性を付与する補強柱と、
    を備える外周柱補強構造。
  2. 隣り合う一対の前記外周柱の室外側にそれぞれ配置される一対の前記補強柱を備え、
    一対の前記補強柱には、梁が架設されない、
    請求項1に記載の外周柱補強構造。
  3. 前記上階柱部の柱頭部から前記構造物の内部へ延出する内梁を備え、
    前記補強柱は、前記上階柱部の前記柱頭部の室外側に達する、
    請求項1又は請求項2に記載の外周柱補強構造。
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