JP6848349B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関し、より詳しくは、画像形成過程において発生する超微粒子を簡単な構成で長期にわたって除去できる画像形成装置及び画像形成方法に関する。
近年、プリンタ、複写機、ファクシミリ、又はこれらの複合機などの電子写真方式を採用した画像形成装置から粒径100nm未満の超微粒子が排出されることが指摘されており、例えば、BAM(ドイツ連邦材料研究試験機関)のブルーエンジェルマークについての基準においては、超微粒子の放散量が規格化されている。
そこで、画像形成装置に所定の装置を使用して、超微粒子を除去することが提案されている(特許文献1及び2参照。)。
例えば、特許文献1には、発生した超微粒子を静電的に捕集する静電的集塵手段、又は発生した超微粒子をサイクロン方式により捕集するサイクロン集塵手段を有する画像形成装置が開示されている。当該特許文献1に記載の画像形成装置は、静電的集塵手段を使用することにより、超微粒子をイオン化させて静電的に捕集している。また、サイクロン集塵手段を使用することにより、超微粒子を凝集させて捕集している。さらに、特許文献1には、吸着剤を担持したフィルターを併用することによって、超微粒子を吸着除去できることも記載されている。
また、特許文献2には、超微粒子化する前のガス状物質を含むガスを、活性炭粒子を含む吸着層に通過させることにより、活性炭粒子にガス状物質を吸着させて、超微粒子を除去している。このように、特許文献2に記載の画像形成装置では、超微粒子自体の発生を抑制することにより、結果として画像形成装置からの超微粒子の排出を抑制している。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、静電的集塵手段又はサイクロン集塵手段を設置する必要があり、省スペース化が図れず、かつ装置の構造が複雑化するという問題がある。また、特許文献2に記載の画像形成装置では、活性炭にガス状物質を化学吸着させる必要があるため、ガス状物質の発生量に応じて吸着能が下がってしまい、長期にわたって、超微粒子の発生を抑制することができないという問題があった。
特開2010−02803号公報 特開2013−33197号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、画像形成過程において発生する超微粒子を簡単な構成で長期にわたって除去できる画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、定着部近傍の排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられていることにより、画像形成過程において発生する超微粒子を簡単な構成で長期にわたって除去できる画像形成装置及び画像形成方法を提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、前記トナー像を前記記録材上に定着する定着部と、
前記定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、
を有する画像形成装置であって、
前記一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、
前記排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられていることを特徴とする画像形成装置。
トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、前記トナー像を前記記録材上に定着する定着部と、
前記定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、
を有する画像形成装置であって、
前記一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、
前記排気ダクト内の排気経路に、前記撥油親水性化合物が付着した繊維状部材が設けられ、
前記繊維状部材の下流側に、更にろ過フィルターが設けられていることを特徴とする画像形成装置。
トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、前記トナー像を前記記録材上に定着する定着部と、
前記定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、
を有する画像形成装置であって、
前記一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、
前記排気ダクト内の排気経路に、前記撥油親水性化合物が付着した繊維状部材が設けられ、
前記繊維状部材の下流側に、更に前記撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられていることを特徴とする画像形成装置。
.前記弾性体が、シリコーンを含有する材料により形成されていることを特徴とする第1項から第項までのいずれか一項に記載の画像形成装置。
.少なくとも一方が弾性体で形成された一対の定着部材によって形成されたニップ部を有する定着部と、前記定着部近傍に設けられた排気ダクトと、を有する画像形成装置を用いた画像形成方法であって、
トナー像を担持する記録材を前記ニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、前記トナー像を前記記録材上に定着する工程と、
前記定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する工程と、
を有し、
前記定着部近傍の空気を排気する工程では、前記排気ダクト内の排気経路に設けられた撥油親水性化合物が付着したろ過フィルター又は繊維状部材により、空気中の超微粒子を除去することを特徴とする画像形成方法。
本発明の上記手段により、画像形成過程において発生する超微粒子を簡単な構成で長期にわたって除去できる画像形成装置及び画像形成方法を提供することができる。
本発明の効果の発現機構・作用機構については明確になっていないが、以下のように推察している。
従来の超微粒子の除去方法は、物理的な穴の大きさで濾し取る、静電的な引力で吸着して除く、化学的な吸着力で除く、冷却して超微粒子を凝集して除く、という考え方であった。しかし、上記除去方法では、画像形成装置の省スペース化が図れず、装置の構造が複雑化するという問題があった。
また、シリコーンゴムから発生するシロキサンを同様のシロキサン類で吸着して除くという考え方も提案されてきたが、シロキサン類が超微粒子を吸着することによりフィルターに目詰まりが生じ、超微粒子の捕集能が低下するという問題があった。
上記問題に対し、本発明は、排気ダクト内の排気経路に撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターを設けることで、定着部で発生する水蒸気とシロキサン超微粒子とを分離させて、シロキサン超微粒子を凝集させてろ過フィルターで捕集するものである。すなわち、水蒸気とシロキサン超微粒子とが撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターを通過する過程において、撥油親水性化合物とシロキサン超微粒子とを反発させて、水蒸気とシロキサン超微粒子とを分離させる。これにより、分離したシロキサン超微粒子と、他のシロキサン超微粒子あるいはシロキサン微粒子との衝突回数が増加して、シロキサン超微粒子が凝集し、その結果、ろ過フィルターでの捕集を可能とするものと考えられる。
以上のように、本発明の画像形成装置は、従来手法のように、吸着によりシロキサン超微粒子を除去するものではないことから、長期にわたって安定的にシロキサン超微粒子を除去でき、かつ、簡便な構成でこれを達成できるものである。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略図 図1に示す粉塵除去部の要部拡大図
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、トナー像を記録材上に定着する定着部と、定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、を有し、一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられていることを特徴とする。
この特徴は、各請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、トナー像を記録材上に定着する定着部と、定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、を有し、一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられており、撥油親水性化合物が付着した繊維状部材が設けられ、当該繊維状部材の下流側に、更にろ過フィルターが設けられていること、又は撥油親水性化合物が付着した繊維状部材が設けられ、繊維状部材の下流側に、更に撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられていることが好ましい。
また、適度な弾性(硬度)と耐熱性とを両立する観点から、弾性体がシリコーンを含有する材料により形成されていることが好ましい。
また、本発明は、少なくとも一方が弾性体で形成された一対の定着部材によって形成されたニップ部を有する定着部と、定着部近傍に設けられた排気ダクトと、を有する画像形成装置を用いた画像形成方法であって、トナー像を担持する記録材をニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、トナー像を前記記録材上に定着する工程と、定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する工程と、を有し、定着部近傍の空気を排気する工程では、排気ダクト内の排気経路に設けられた撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターにより、空気中の超微粒子を除去することを特徴とする画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、数値範囲を表す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用している。
《画像形成装置》
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、トナー像を記録材上に定着する定着部と、定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、を有し、一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられていることを特徴とする。
以下、各部材等について説明する。
〈排気ダクト〉
本発明の画像形成装置は、定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトを備えている。当該排気ダクト内の排気経路には、撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられている。
本発明に係る撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターの設置態様としては、(i)撥油親水性化合物を付着させたろ過フィルターを設置、(ii)撥油親水性化合物を付着させた繊維状部材を設置し、更に当該繊維状部材の下流側にろ過フィルターを設置、又は(iii)撥油親水性化合物を付着させた繊維状部材を設置し、更に当該繊維状部材の下流側に撥油親水性化合物を付着させたろ過フィルターを設置する態様が挙げられる。
本発明に係る撥油親水性化合物の付着方法としては、特に制限されないが、被付着物本体に撥油親水性化合物をスプレー塗布等の方法により塗布して付着させてもよいし、被付着物本体を撥油親水性化合物中に浸漬させて付着させてもよい。
撥油親水性化合物の塗布量としては、特に制限はないが、例えば、厚さが1〜2μm程度となるように撥油親水性化合物を塗布する。
(撥油親水性化合物)
本発明に係る撥油親水性化合物とは、JIS R 3257に準拠して測定された、親水性の指標となる水の接触角が40°以下であり、かつ撥油性の指標となるn−ヘキサデカンの接触角が25°以上である化合物をいう。
水蒸気とシロキサンとを効率的に分離するため、n−ヘキサデカンの接触角が30°以上であることが好ましく、40°以上であることがより好ましい。また、水の接触角が30°以下であることが好ましく、22°以下であることがより好ましい。
なお、撥油親水性化合物の接触角は、JIS R 3257:1999に準拠して、温度25±5℃、相対湿度50±10%の雰囲気下で、撥油親水性化合物からなる試験片の表面に水又はn−ヘキサデカンを2μL滴下して、滴下1分後の接触角を自動接触角計(協和界面科学社製、Drop Master 701)により測定した値とする。
上記のような接触角を満たす撥油親水性化合物としては、例えば、撥油性を付与する構造と親水性を付与する基とを有する構造をもつ化合物が挙げられる。
また、撥油親水性化合物としては市販のものも好適に用いることができ、例えば、大原パラヂウム化学社製のNC−305、NC−600等を挙げることができる。
(1)撥油性を付与する構造
撥油性を付与する構造としては、オルガノポリシロキサン構造を含有する基又はフッ素原子を含有する基が挙げられる。
フッ素原子を含有する基としては、直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基又は直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基が挙げられ、中でも、直鎖状若しくは分岐状のペルフルオロアルキル基又は直鎖状若しくは分岐状のペルフルオロアルキレン基が好ましい。
(2)親水性を付与する基
親水性を付与する基は、アニオン型、カチオン型、両性型に分類され、以下の基が挙げられる。
(2.1)アニオン型
親水性を付与する基がアニオン型である場合、親水性を付与する基は、その末端に「−CO」、「−SO」、「−OSO」、「−OP(OH)O」、「−OPO 」、「=OPO」又は「−PO(OH)(OM2−x」を有している。
ここで、Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Mg、Al、Rを表す。R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。xは、0〜2の整数である。
〜Rにおける炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。
が2価の金属(アルカリ土類金属、Mg)である場合、Mに同一のアニオンが2個結合していてもよいし、異なる2種のアニオンが結合していてもよい。Mがアルミニウムである場合、Mに同一のアニオンが3個結合していてもよいし、異なる2種又は3種のアニオンが結合していてもよい。
アルカリ金属としては、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、セシウム(Cs)が挙げられる。
アルカリ土類金属しては、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)が挙げられる。
第4級アンモニウム塩(R)としては、特に限定されるものではない。R〜Rにおけるアルキル基の炭素数が20以下であれば、撥油親水性を損なうことがないために好ましい。
第4級アンモニウム塩(R)としては、R〜Rがすべて同じものである場合として、例えば、(CH、(C、(C、(C、(C11、(C13、(C15、(C17、(C19、(C1021等が挙げられる。
〜Rがすべてメチル基である場合としては、例えば、Rが(−C)、(−C13)、(−C17)、(−C19)、(−C1021)、(−C1225)、(−C1429)、(−C1633)、(−C1837)等である第4級アンモニウム塩が挙げられる。
及びRがメチル基である場合として、例えば、R及びRがともに(−C17)、(−C1021)、(−C1225)、(−C1429)、(−C1633)、(−C1837)等である第4級アンモニウム塩が挙げられる。
がメチル基である場合として、例えば、R〜Rがすべて(−C)、(−C17)等である第4級アンモニウム塩が挙げられる。
(2.2)カチオン型
親水性を付与する基がカチオン型である場合、親水性を付与する基は、その末端に「−N・Cl」、「−N・Br」、「−N・I」、「−N・CHSO 」、「−N・RSO 」、「−N・NO 」、「(−NCO 2−」又は「(−NSO 2−」を有している。
ここで、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。
〜Rにおける炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。
〜Rにおけるアルキル基の炭素数が20以下であれば、撥油親水性を損なうことがないために好ましい。
(2.3)両性型
親水性を付与する基が両性型である場合、親水性を付与する基は、その末端にカルボキシベタイン型の「−N(CHCO 」、スルホベタイン型の「−N(CHSO 」又はアミンオキシド型の「−N」又はホスホベタイン型の「−OPO (CH10」を有している。
ここで、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R10は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアルキレン基を表す。
〜R10におけるアルキル基又はアルキレン基の炭素数が10以下であれば、撥油親水性を損なうことがないために好ましい。
〈定着部〉
本発明に係る定着部は、トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、トナー像を記録材上に定着する。
一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成されている。
弾性体としては、特に制限されないが、シリコーンを含有する材料により形成されていることが好ましい。
このような定着部としては、公知のものを使用でき、例えば、後述の図1に示すような定着部60が挙げられるが、これに限定されない。
〈画像形成装置及び画像形成方法〉
以下に、本発明の画像形成装置の一例として、本発明に係る撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターを採用した排気ダクトと、定着部とを備える画像形成装置について、当該画像形成装置を用いた画像形成方法とともに説明する。
本発明の画像形成装置は、排気ダクト内の排気経路に本発明に係る撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターを有していること以外は、公知の画像形成装置と同様に構成することが可能である。
本発明の画像形成方法は、トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、トナー像を記録材上に定着する工程と、定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する工程と、を有し、定着部近傍の空気を排気する工程では、排気ダクトの排気経路に設けられた撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターより、空気中の超微粒子を除去する。
画像形成方法は、像担持体を帯電させる工程(像担持体帯電工程)と、帯電した像担持体に静電潜像を形成する工程(静電潜像形成工程)と、静電潜像が形成された像担持体にトナーを供給してトナー画像を担持させる工程(トナー像担持工程)と、像担持体に担持されているトナー画像を転写材に転写する工程(トナー像転写工程)と、一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理と、を有するものであり、電子写真方式における公知の画像形成方法と同様に実施することが可能である。
以下、本発明の画像形成装置及び画像形成方法について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すとおり、画像形成装置1は、画像読取部110、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60及び粉塵除去部Cを有している。
画像形成部40は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナーによる画像を形成する画像形成ユニット41Y、41M、41C及び41Kを有する。これらは、収容されるトナー以外はいずれも同じ構成を有するので、以後、色を表す記号を省略することがある。画像形成部40は、更に、中間転写ユニット42及び2次転写ユニット43を有する。これらは、トナー画像転写手段に相当する。
画像形成ユニット41は、露光部411、現像部412、感光体ドラム413、帯電手段である帯電部414及びクリーニング部415を有する。
露光部411は、例えば、光源としての半導体レーザーと、形成すべき画像に応じたレーザー光を感光体ドラム413に向けて照射する光偏向装置(ポリゴンモーター)とを含む。
現像部412は、2成分現像方式の現像部である。現像部412は、例えば、2成分現像剤を収容する現像容器と、当該現像容器の開口部に回転自在に配置されている現像ローラー(磁性ローラー)と、2成分現像剤が連通可能に現像容器内を仕切る隔壁と、現像容器における開口部側の2成分現像剤を現像ローラーに向けて搬送するための搬送ローラーと、現像容器内の二成分現像剤を撹拌するための撹拌ローラーと、を有する。上記現像容器には、2成分現像剤としての上記トナーが収容されている。
感光体ドラム413は、例えば、負帯電型の有機感光体である。感光体ドラム413の表面は、光導電性を有する。感光体ドラム413は、像担持体に相当する。
帯電部414は、例えば、コロナ帯電器である。帯電部414は、帯電ローラーや帯電ブラシ、帯電ブレードなどの接触帯電部材を感光体ドラム413に接触させて帯電させる接触帯電部であってもよい。
クリーニング部415は、例えば、ゴム製の弾性ブレードを有し、感光体ドラム413に付着したトナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、中間転写ベルト421を感光体ドラム413に圧接させる1次転写ローラー422、バックアップローラー423Aを含む複数の支持ローラー423及びベルトクリーニング部426を有する。中間転写ベルト421は、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも一つの駆動ローラーが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
なお、図1に示す画像形成装置1においては、1次転写ローラー422がトナー画像転写手段に相当し、中間転写ベルト421が転写材に相当する。
2次転写ユニット43は、無端状の2次転写ベルト432及び2次転写ローラー431Aを含む複数の支持ローラー431を有する。2次転写ベルト432は、2次転写ローラー431A及び支持ローラー431によってループ状に張架される。
定着部60は、例えば、定着ローラー62と、定着ローラー62の外周面を覆い、用紙S上のトナー画像を構成するトナーを加熱、融解するための無端状の発熱ベルト63と、記録材である用紙Sを定着ローラー62及び発熱ベルト63に向けて押圧する加圧ローラー64と、を有する。
この定着部60においては、発熱ベルト63及び加圧ローラー64が、本発明に係る一対の定着部材である。本発明においては、発熱ベルト63及び加圧ローラー64の少なくとも一方が弾性体で形成され、当該弾性体がシリコーンを含有する材料により形成されていることが好ましい態様である。シリコーンを含有する材料により形成されていることで、定着温度に対する耐熱性と、用紙Sが圧接される領域の寸法(ニップ部の長さ)を確保するための弾性を持たせることができる。
用紙Sを、発熱ベルト63と加圧ローラー64とで形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、トナー像を記録材上に定着する。
なお、本発明に係る一対の定着部材として、発熱ベルト63及び加圧ローラー64を例としたが、本発明はこれに限定されず、公知の定着部材を使用できる。
例えば、定着ローラー62は、一般的には、円筒状の基材としての芯金と、この芯金の外周面を覆うように設けられたゴム層(弾性体)と、このゴム層の外周面を覆うように設けられた表層との3層からなっている。
上記ゴム層は、シリコーンゴム材料からなることが好ましい。シリコーンゴム材料であれば、定着温度に対する耐熱性と、用紙Sが圧接される領域の寸法(ニップ部の長さ)を確保するための弾性をもつ点で好ましい。その他、ゴム層に使用できる材料としては、定着温度に対する耐熱性を有するものであればよく、アクリルゴム、フッ素系ゴム材料等が挙げられる。
ゴム層の厚さは、特に限定されないが、一般的には、0.05〜2mmの範囲内である。
上記表層は、特に限定されず、公知のものを使用でき、例えば、PFA(テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素系樹脂からなり、定着温度に対する耐熱性と、ニップ部を通過した用紙Sの剥離を助ける離型性と、更にゴム層から発生する揮発性化合物及び超微粒子を透過しにくい性質(ガスバリアー性)とをもつ層であることが好ましい。
表層の厚さは、特に限定されないが、一般的には、5〜100μmの範囲内である。
画像読取部110は、給紙部111及びスキャナー112を有する。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52及び搬送経路部53を有する。給紙部51を構成する三つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズなどに基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)があらかじめ設定された種類ごとに収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53aなどの複数の搬送ローラー対を有する。
画像形成装置1による画像形成方法について説明する。
画像形成装置1による画像形成方法は、感光体ドラム413を帯電させる工程(像担持体帯電工程)と、帯電した感光体ドラム413に静電潜像を形成する工程(静電潜像形成工程)と、静電潜像が形成された感光体ドラム413にトナーを供給してトナー画像を担持させる工程(トナー像担持工程)と、感光体ドラム413に担持されているトナー画像を転写材に転写する工程(トナー像転写工程)と、トナー像を担持する記録材を、一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理と、を有する。
まず始めに、スキャナー112は、コンタクトガラス上の原稿Dを光学的に走査して読み取る。原稿Dからの反射光がCCDセンサー112aにより読み取られ、入力画像データとなる。入力画像データは、画像処理部30において所定の画像処理が施され、露光部411に送られる。
感光体ドラム413は一定の周速度で回転する。帯電部414は、感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光部411では、ポリゴンモーターのポリゴンミラーが高速で回転し、各色成分の入力画像データに対応するレーザー光が、感光体ドラム413の軸方向に沿って展開し、当該軸方向に沿って感光体ドラム413の外周面に照射される。こうして感光体ドラム413の表面には、静電潜像が形成される。
現像部412では、上記現像容器内の2成分現像剤の撹拌、搬送によってトナー粒子が帯電し、2成分現像剤は上記現像ローラーに搬送され、当該現像ローラーの表面で磁性ブラシを形成する。帯電したトナー粒子は、上記磁性ブラシから感光体ドラム413における静電潜像の部分に静電的に付着する。こうして、感光体ドラム413の表面の静電潜像が可視化され、感光体ドラム413の表面に、静電潜像に応じたトナー画像が形成される。
感光体ドラム413の表面のトナー画像は、中間転写ユニット42によって中間転写ベルト421に転写される。1次転写ローラー422によって中間転写ベルト421が感光体ドラム413に圧接することにより、感光体ドラム413と中間転写ベルト421とによって、1次転写ニップが感光体ドラム413ごとに形成される。当該1次転写ニップにおいて、各色のトナー画像が中間転写ベルト421に順次重なって転写される。
一方で、2次転写ローラー431Aは、中間転写ベルト421及び2次転写ベルト432を介して、バックアップローラー423Aに圧接される。それにより、中間転写ベルト421と2次転写ベルト432とは、2次転写ニップを形成する。当該2次転写ニップを用紙Sが通過する。用紙Sは、用紙搬送部50によって2次転写ニップへ搬送される。用紙Sの傾きの補正及び搬送のタイミングの調整は、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により行われる。
上記2次転写ニップに用紙Sが搬送されると、2次転写ローラー431Aへ転写バイアスが印加される。この転写バイアスの印加によって、中間転写ベルト421に担持されているトナー画像が2次転写ニップにて用紙Sに転写される。トナー画像が転写された用紙Sは、2次転写ベルト432によって、定着部60に向けて搬送される。
定着部60は、一対の定着部材である発熱ベルト63と加圧ローラー64とによって、ニップ部を形成し、搬送されてきた用紙Sを当該ニップ部で加熱及び加圧する。用紙S上のトナー像を構成するトナー粒子は、加熱され、トナー粒子全体が速やかに融解し、トナー成分が用紙Sに付着し、そして速やかに固化する。こうして、上記トナー画像が用紙Sに定着する。トナー像が定着された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。こうして、高画質の画像が形成される。
なお、この用紙Sを当該ニップ部で加熱及び加圧する際に、定着部材や定着ローラーが有するシリコーンゴムからシロキサンなどの超微粒子が発生すると考えられる。
本発明の画像形成装置は、図2に示すとおり、該画像形成装置内において発生した粒子径100nm未満の超微粒子を含む微粒子粉塵を除去するための粉塵除去部Cを有する。具体的には、粉塵除去部Cは、定着部60の近傍の微粒子粉塵を含む空気を、画像形成装置本体外へ排気するための排気ダクト140と、排気ダクト140内に空気を吸引する吸引ファン141と、を備える。排気ダクト140の吸気口140aは、発熱ベルト63の近傍であって、その上方に配置されている。この排気ダクト140内の排気経路(吸気口140aから排気口140bまでの経路)には、本発明に係る撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターを有する。
本発明に係る撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターの態様としては、図2(a)に示すように、排気ダクト140内の排気経路に撥油親水性化合物を付着させたろ過フィルター170aを設置してもよいし、図2(b)に示すように、撥油親水性化合物の付着させた、不織布等からなる繊維状部材171を設置し、更に繊維状部材171の下流側に撥油親水性化合物の付着していないろ過フィルター170bを設置してもよいし、図2(c)に示すように、撥油親水性化合物の付着させた繊維状部材171を設置し、更に繊維状部材171の下流側に、撥油親水性化合物を付着させたろ過フィルター170aを設置してもよい。
上記構成の粉塵除去部Cを作動させると、定着部60近傍の微粒子粉塵を含む空気は、吸気口140aから排気ダクト140内に吸引され、撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターにより、定着部60で発生したシロキサン超微粒子を除去する。超微粒子が除去された排気は、排気口140bから機外へ排出される。これにより、装置内及び周囲の環境汚染を抑制することができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《画像形成装置の作製》
以下のようにして、画像形成装置101〜120を作製した。
〈画像形成装置101の作製〉
市販のフルカラー複合機bizhubC754(コニカミノルタ社製)において、定着ローラー、発熱ベルト及び加圧ローラーとしてフッ素ゴムからなるものを用い、また、排気ダクト内の排気経路に、フルカラー複合機に付属のろ過フィルターに撥油親水性化合物としてNC−305(大原パラヂウム化学社製)をその厚さが1μmとなるようにスプレー塗布により塗布したろ過フィルターを設置して、画像形成装置101を作製した。
〈画像形成装置102の作製〉
画像形成装置101の作製において、ろ過フィルターにおける撥油親水性化合物をNC−600(大原パラヂウム化学社製)に変更した以外は同様にして、画像形成装置102を作製した。
〈画像形成装置103の作製〉
市販のフルカラー複合機bizhubC754(コニカミノルタ社製)において、定着ローラー、発熱ベルト及び加圧ローラーとしてフッ素ゴムからなるものを用い、また、排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物としてNC−305(大原パラヂウム化学社製)をその厚さが1μmとなるようにスプレー塗布により塗布した不織布を設置し、更に不織布の下流側にフルカラー複合機に付属のろ過フィルターを設置して、画像形成装置103を作製した。
〈画像形成装置104の作製〉
画像形成装置101の作製において、ろ過フィルターにおける撥油親水性化合物を以下のようにして合成した化合物Aに変更した以外は同様にして、画像形成装置104を作製した。
(化合物Aの合成)
2−メチル−3−ジブチルアミノプロピオン酸メチルの電解フッ素化により得られたペルフルオロ(2−メチル−3−ジブチルアミノプロピオン酸)フルオリド120gを、ジメチルアミノプロピルアミン39gをイソプロピルエーテル(IPE)500mLに溶解した溶液に、氷浴下滴下した。室温(25℃)で2時間撹拌した後にろ過を行い、ろ液のIPE層をNaHCO水溶液と、NaCl水溶液とで洗浄処理し、分液した後に水洗を行った。その後、IPEを留去し、更に蒸留して粗生成物として、(CNCFCF(CF)CONH(CHN(CHを64g得た(収率47%)。
次いで、得られた(CNCFCF(CF)CONH(CHN(CHを8g、エタノール中で撹拌下、モノクロル酢酸ナトリウムと一晩還流させ、ろ過、濃縮後、下記構造式で表される化合物Aを9g得た(収率99%)。
Figure 0006848349
〈画像形成装置105の作製〉
画像形成装置101の作製において、ろ過フィルターにおける撥油親水性化合物を以下のようにして合成した化合物Bに変更した以外は同様にして、画像形成装置105を作製した。
(化合物Bの合成)
2−メチル−3−ジブチルアミノプロピオン酸メチルの電解フッ素化により得られたペルフルオロ(2−メチル−3−ジブチルアミノプロピオン酸)フルオリド120gを、ジメチルアミノプロピルアミン39gをイソプロピルエーテル(IPE)500mLに溶解した溶液に、氷浴下滴下した。室温(25℃)で2時間撹拌した後にろ過を行い、ろ液のIPE層をNaHCO水溶液と、NaCl水溶液とで洗浄処理し、分液した後に水洗を行った。その後、IPEを留去し、更に蒸留して粗生成物として、(CNCFCF(CF)CONH(CHN(CHを64g得た(収率47%)。
次いで、得られた(CNCFCF(CF)CONH(CHN(CHを15g、アセトニトリル中で撹拌下、1,3−プロパンスルトンと23時間還流させた後、フッ素系溶剤AK−225(旭硝子(株)製)とIPE混合溶剤中で再沈殿を行い、下記構造式で表される化合物Bを13g得た(収率75%)。
Figure 0006848349
〈画像形成装置106の作製〉
画像形成装置103の作製において、不織布における撥油親水性化合物を化合物Aに変更した以外は同様にして、画像形成装置106を作製した。
〈画像形成装置107〜112の作製〉
画像形成装置101〜106の作製において、定着ローラー、発熱ベルト及び加圧ローラーをシリコーンゴムからなるものに変更した以外は同様にして、画像形成装置107〜112をそれぞれ作製した。
〈画像形成装置113の作製〉
市販のフルカラー複合機bizhubC754(コニカミノルタ社製)において、定着ローラー、発熱ベルト及び加圧ローラーとしてフッ素ゴムからなるものを用い、また、また、排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物であるNC−305(大原パラヂウム化学社製)をその厚さが1μmとなるようにスプレー塗布により塗布した不織布を設置し、更に不織布の下流側に、フルカラー複合機に付属のろ過フィルターに同様に撥油親水性化合物であるNC−305をその厚さが1μmとなるようにスプレー塗布により塗布したろ過フィルターを設置して、画像形成装置113を作製した。
〈画像形成装置114の作製〉
画像形成装置113の作製において、定着ローラー、発熱ベルト及び加圧ローラーをシリコーンゴムからなるものに変更した以外は同様にして、画像形成装置114を作製した。
〈画像形成装置115及び116の作製〉
画像形成装置113及び114の作製において、ろ過フィルター及び不織布における撥油親水性化合物をともに化合物Aに変更した以外は同様にして、画像形成装置115及び116をそれぞれ作製した。
〈画像形成装置117の作製〉
市販のフルカラー複合機bizhubC754(コニカミノルタ社製)において、定着ローラー、発熱ベルト及び加圧ローラーとしてフッ素ゴムからなるものを用い、また、排気ダクト内の排気経路に、フルカラー複合機に付属のろ過フィルターを設置して、画像形成装置117を作製した。
〈画像形成装置118の作製〉
市販のフルカラー複合機bizhubC754(コニカミノルタ社製)において、定着ローラー、発熱ベルト及び加圧ローラーとしてフッ素ゴムからなるものを用い、また、排気ダクト内の排気経路に、フルカラー複合機に付属のろ過フィルターに撥油撥水性化合物としてNovec(登録商標)1700(スリーエム ジャパン(株)製)をその厚さが1μmとなるようにスプレー塗布により塗布し、自然乾燥させたろ過フィルターを設置して、画像形成装置118を作製した。
〈画像形成装置119及び120の作製〉
画像形成装置117及び118の作製において、定着ローラー、発熱ベルト及び加圧ローラーをシリコーンゴムからなるものに変更した以外は同様にして、画像形成装置119及び120をそれぞれ作製した。
《評価》
作製した画像形成装置101〜120について、下記評価を行った。
評価結果を表1に示す。
〈超微粒子総数)
作製した各画像形成装置をチャンバー内に設置し、このチャンバー内に排出された超微粒子をTSI社製微粒子計測器(型式CPC3007)で連続的に測定した。プリント開始からプリント終了後3換気相当分の時間に観測された粒径10〜1000nmの範囲内の超微粒子の総数を測定した。
〈画像評価〉
10万枚印刷後において、べた画像をJ紙(A4)出力したときに、スポットのように観察できる画像汚れを数えた。
Figure 0006848349
〈まとめ〉
表1から明らかなように、本発明の画像形成装置は、比較例の画像形成装置と比べて、観測される超微粒子数及び画像評価において優れていることが確認された。
以上から、一対の定着部材のうち少なくとも一方が弾性体で形成され、排気ダクト内の排気経路に撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターを設けることが、画像形成過程において発生する超微粒子を簡単な構成で長期にわたって除去できる画像形成装置及び画像形成方法に有用であることがわかる。
1 画像形成装置
30 画像処理部
40 画像形成部
41、41Y、41M、41C、41K 画像形成ユニット
42 中間転写ユニット
43 2次転写ユニット
50 用紙搬送部
51 給紙部
51a、51b、51c 給紙トレイユニット
52 排紙部
52a 排紙ローラー
53 搬送経路部
53a レジストローラー対
60 定着部
62 定着ローラー
63 発熱ベルト
64 加圧ローラー
110 画像読取部
111 給紙部
112 スキャナー
112a CCDセンサー
140 排気ダクト
140a 吸気口
140b 排気口
141 吸引ファン
170a、170b ろ過フィルター
171 繊維状部材
411(411Y) 露光部
412(412Y) 現像部
413(413Y) 感光体ドラム
414(414Y) 帯電部
415(415Y) クリーニング部
421 中間転写ベルト
422 1次転写ローラー
423、431 支持ローラー
423A バックアップローラー
426 ベルトクリーニング部
431A 2次転写ローラー
432 二次転写ベルト
C 粉塵除去部
D 原稿
S 用紙

Claims (5)

  1. トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、前記トナー像を前記記録材上に定着する定着部と、
    前記定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、
    を有する画像形成装置であって、
    前記一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、
    前記排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、前記トナー像を前記記録材上に定着する定着部と、
    前記定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、
    を有する画像形成装置であって、
    前記一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、
    前記排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物が付着した繊維状部材が設けられ、
    前記繊維状部材の下流側に、更にろ過フィルターが設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  3. トナー像を担持する記録材を一対の定着部材によって形成されたニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、前記トナー像を前記記録材上に定着する定着部と、
    前記定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する排気ダクトと、
    を有する画像形成装置であって、
    前記一対の定着部材のうち少なくとも一方は、弾性体で形成され、
    前記排気ダクト内の排気経路に、撥油親水性化合物が付着した繊維状部材が設けられ、
    前記繊維状部材の下流側に、更に前記撥油親水性化合物が付着したろ過フィルターが設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記弾性体が、シリコーンを含有する材料により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 少なくとも一方が弾性体で形成された一対の定着部材によって形成されたニップ部を有する定着部と、前記定着部近傍に設けられた排気ダクトと、を有する画像形成装置を用い
    た画像形成方法であって、
    トナー像を担持する記録材を前記ニップ部に通しつつ加熱及び加圧する定着処理により、前記トナー像を前記記録材上に定着する工程と、
    前記定着部近傍の空気を画像形成装置本体外へ排気する工程と、
    を有し、
    前記定着部近傍の空気を排気する工程では、前記排気ダクト内の排気経路に設けられた撥油親水性化合物が付着したろ過フィルター又は繊維状部材により、空気中の超微粒子を除去することを特徴とする画像形成方法。
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