JP6848307B2 - 貯蔵用ガス製造システム及びその製造方法並びに、貯蔵システム及び貯蔵方法 - Google Patents

貯蔵用ガス製造システム及びその製造方法並びに、貯蔵システム及び貯蔵方法 Download PDF

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Description

本発明は、生鮮状態の農産物又は園芸産物の貯蔵用ガスの製造システム及びその製造方法並びに貯蔵システム及び貯蔵方法に関する。
従来、野菜や果物、花きなどの農産物又は園芸産物を生鮮状態で貯蔵する方法として、CA貯蔵(Controlled Atmosphere Strage)と呼ばれる方法が知られている。この方法は、庫内空気中の酸素を減らして二酸化炭素を増やし,かつ温度を低くする貯蔵法で,呼吸作用を抑制して植物体に含まれる糖や酸の消耗を防止するので,普通の冷蔵に比べて鮮度の保持期間が大幅に延長される。CA貯蔵に求められる温度やガス組成は貯蔵対象とする植物体の種類によって異なるが、例えば、0〜10℃、相対湿度(RH、以下同様)85%以上、窒素濃度90〜98体積%、酸素濃度2〜5体積%、炭酸ガス濃度2〜5体積%が挙げられる。
CA貯蔵用ガスは一般に空気から窒素及び炭酸ガスを富化し、且つ酸素を除去し、湿度を調整することにより製造される。例えば、特許文献1に記載のように酸素除去装置と加湿・除湿装置とを組み合わせて窒素濃度、酸素濃度、湿度(RH)を調整したCA貯蔵用ガスを得ている。酸素除去には吸着法、炭化水素燃焼法やPSA法などが用いられている。また、特許文献2においては、空気の窒素富化及び酸素除去にガス分離膜を用いている。
特開平7−327590号公報 特開2002−263433号公報
しかしながら、特許文献1に記載のように、酸素除去装置と加湿・除湿装置とを組み合わせて窒素濃度、酸素濃度、湿度を調整する方法は、多数の装置を使用するためコストが高いという問題がある。特に、酸素除去にPSA法を用いる方法はコストが高く、また酸素除去に炭化水素燃焼法を用いることには安全性の問題もある。特許文献2には、上述したように窒素富化及び酸素除去にガス分離膜を用いることが提案されているものの、湿度調整については従来の加湿・除湿装置によって行うものに過ぎず、コスト低減の点でさらに改善の余地があった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る生鮮農産物又は園芸産物の貯蔵用ガス製造システム及びその製造方法並びに、生鮮農産物又は園芸産物の貯蔵システム及び貯蔵方法を提供することにある。
本発明者らは、CA貯蔵に用いるガスを、空気を原料として低コストに製造できる方法について鋭意検討した。その結果、2種類のガス分離膜モジュールを組み合わせることにより、低コストに且つ簡便にCA貯蔵に適した組成・湿度のガスが得られることを見出した。
本発明は前記の知見に基づきなされたものであり、生鮮状態の農産物又は園芸産物を貯蔵する貯蔵庫に供給されるガスを製造する、貯蔵用ガスの製造システムであって、
水蒸気と窒素及び酸素との透過速度が異なる第1ガス分離膜を有する第1分離手段と、
窒素と酸素との透過速度が異なる第2ガス分離膜を有する第2分離手段と、
原料空気を加圧した状態で第1ガス分離膜に供給する第1供給手段と、を備え、
第1分離手段は、原料空気を第1ガス分離膜に供給することにより水蒸気富化ガスと水蒸気除去空気を得、該水蒸気富化ガスを流通させる流通空間を有するとともに、前記水蒸気除去空気を排出するように構成されており、
第1ガス分離手段により排出された水蒸気除去空気を第2ガス分離膜に供給する第2供給手段を更に備え、
第2分離手段は、第2ガス分離膜により水蒸気除去空気を窒素富化ガスと酸素富化ガスとに分離するように構成されており、
前記窒素富化ガスを第1ガス分離手段における前記流通空間に供給する第3供給手段を有し、該流通空間において該窒素富化ガスと前記水蒸気富化ガスとを合流させることにより前記貯蔵用ガスを製造する、貯蔵用ガスの製造システムを提供するものである。
また本発明は、農産物又は園芸産物を生鮮状態で貯蔵するために用いられる貯蔵用ガスの製造方法であって、
透過速度が窒素及び酸素と水蒸気とで異なる第1ガス分離膜と、
透過速度が窒素と酸素とで異なる第2ガス分離膜とを用い、
原料空気を第1のガス分離膜に供給して、水蒸気除去空気及び水蒸気富化ガスを得、得られた水蒸気富化ガスにキャリアガスを合流させて合流ガスを得る第1工程と、
第1工程で得られた水蒸気除去空気を第2のガス分離膜に供給して、窒素富化ガスと酸素富化ガスとに分離する第2工程とを備え、
第2工程により得られた窒素富化ガスを第1工程における前記キャリアガスとして用いて前記合流ガスを得ることにより、貯蔵用ガスを製造する方法を提供するものである。また本発明はこのガスを用いた生鮮農産物又は園芸産物の貯蔵方法を提供するものである。
本発明によれば、安全に、低コストに且つ簡便に、CA貯蔵に適したガスを製造できるシステム及び方法並びに当該貯蔵用ガスを用いた貯蔵システム及び貯蔵方法が提供される。
図1は、本発明の貯蔵用ガスの製造システム及び貯蔵システムの一例を示す模式図である。 図2は、前記製造システムにおける第1分離手段の構造の例を示す模式図である。 図3は、前記製造システムにおける第2分離手段の構造の例を示す模式図である。 図4は、本発明の貯蔵用ガスの製造システム及び貯蔵システムの別の例を示す模式図である。
以下本発明のシステム及び方法を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
本実施形態の貯蔵用ガスの製造システム10は、植物体を生鮮状態で貯蔵する貯蔵庫80に供給するガスを製造する。植物体は収穫後の農産物又は園芸産物であり、野菜、果物、花き、穀物、豆類が挙げられ、具体的には、リンゴ、ミカン、カキ、ナシ、ジャガイモ、ニンジン、ニンニク、ハクサイ等が挙げられる。ここでいう生鮮状態とは、植物体を収穫してから生鮮物として市場で取引されうる状態で、例えば70〜95重量%程度の水分を含んでいる。
本実施形態の貯蔵用ガスの製造システム10は、図1に示すように、第1分離膜モジュール21及び第2分離膜モジュール22を有する。第1分離膜モジュール21は水蒸気と窒素及び酸素との透過速度が異なる第1ガス分離膜11を収容し、第2分離膜モジュール22は窒素と酸素との透過速度が異なる第2ガス分離膜12を収容している。透過速度とは、ガスの膜に対する単位膜面積・単位時間・単位分圧差あたりの透過体積のことであり、P’(単位は、×10−5cm(STP)/cm・sec・cmHg)で表される。
図2に示す通り、第1分離膜モジュール21は、中空糸膜状である第1ガス分離膜11をケーシング40内に収容してなるモジュールを用いることができる。図2の通り、第2分離膜モジュール21は、第1のガス分離膜11を収容する第1の容器42を有し、該第1の容器42は、原料空気が供給される供給口11aと、第1のガス分離膜を透過したガスが排出される透過ガス排出口11cと、第1のガス分離膜を未透過であるガスが排出される非透過ガス排出口11bと、容器内の透過ガス流通空間と連通するキャリアガス入口11dとを有している。図2に示す第1ガス分離膜モジュール21における第1ガス分離膜11は、窒素及び酸素に比べて水蒸気の透過速度が大きい。これにより第1ガス分離膜11に空気を供給すると、膜の透過側における水蒸気富化ガスと、非透過側における窒素及び酸素を含む水蒸気除去空気とに分離することができる。
図2に基づき第1ガス分離膜モジュール21を更に説明する。第1分離膜モジュール21は、中空糸膜束31と、該中空糸膜束31を収容するケーシング40とを備えている。中空糸膜束31は、複数本の中空糸膜である第1ガス分離膜11の集合体から構成されている。本実施形態では中空糸膜状の第1ガス分離膜11(以下、中空糸膜11と記載することもある)は、一方向に向けて配列するように束ねられている。尤も場合によっては中空糸膜11を互いに交差するように配置してもよい。あるいは中空糸膜11を織物状にしてシート状エレメントを構成し、このシート状エレメントを複数枚積層して用いたり、又はシート状エレメントをロール状に捲回して用いたりすることもできる。中空糸膜束31は、中空糸膜11の延びる方向に沿って長手方向Yを有し、かつ長手方向Yと直交する方向である幅方向Xを有する。本実施形態では、幅方向Xに沿う中空糸膜束31の断面形状は例えば略円形である。場合によっては、中空糸膜束31の断面形状を他の形状、例えば略矩形状とすることもできる。
中空糸膜束31を収容するケーシング40は略筒状体である。ケーシング40の中空部は、中空糸膜束31の外形の形状と略相補形状となっている。ケーシング40の長手方向Yに沿った前後端部は開口して開口部38を形成している。開口部38の形状は略円形である。先に述べた中空糸膜束31は、この開口部38を通じてケーシング40内に収容される。中空糸膜束31は、その収容状態において、該中空糸膜束31を構成する各中空糸膜11の各端部が、各開口部38において開口するように、ケーシング40内に収容される。
中空糸膜束31がケーシング40内に収容された状態においては、中空糸膜11の延びる方向であるY方向の両端部の位置において、中空糸膜束31が管板50,51によって固定されている。この管板50,51は、ケーシング40の内壁に固定することができるか、又は後述する芯管70に固定することができる。あるいは管板50,51を、ケーシング40の内壁及び芯管の双方に固定することもできる。管板50,51は、ケーシング40のX方向の断面形状に対応した略円形状に形成されている。管板50,51はポッティング剤を固化させることにより構成されている。ポッティング剤としては、当該技術分野においてこれまで用いられてきたものと同様のものを用いることができる。例えばポッティング剤として各種熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、及びポリアミドなどが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂やウレタン樹脂などが挙げられる。管板50,51は、中空糸膜束31を構成する複数本の中空糸膜11どうしを一体に固着する役割を果たす。また管板50,51は、中空糸膜束31とケーシング40の内面との間を密封する役割も果たす。なお、管板50,51とケーシング40の内面との間の密封のために、必要に応じて他のシーリング手段が設けられていてもよい。
中空糸膜束31の幅方向Xの中央域の位置には、長手方向Yに延びる芯管70が配されている。すなわち、芯管70の周囲に、中空糸膜11の集合体からなる中空糸膜束31が配置されている。芯管70は例えば有底中空の筒状体からなる。芯管70は、管板50,51とともに中空糸膜束31を支持する機能及び/又はキャリアガスを導入する機能を持っている。キャリアガスは、パージガスともいい、乾燥ガスであり、水蒸気富化ガスである透過ガスの流通空間79に流通させて水蒸気富化ガスと水蒸気除去空気との分離効率を高めるために用いられる。芯管70が有底中空の筒状体からなる場合、該芯管70の2つの端部のうち、有底の端部は管板50内に包埋されている。開口している他方の端部は、管板51を貫通してモジュール21の外部に露出している。芯管70を通じてキャリアガスを中空糸膜11が収納されている空間へ導くために、芯管70に複数の貫通孔75が設けられている。表2に示すように、貫通孔75は、Y方向において、供給口11aと反対側に設けられている。これによって、流通空間においてキャリアガスのY方向の流れと原料空気のY方向の流れが互いに反対方向を向くようになされている。
ケーシング40の各開口部38は、一対の蓋体42,42によって閉塞されている。一方の蓋体42には分離対象となる空気が導入される供給口11aが設けられている。他方の蓋体42に非透過ガス排出口11bが設けられている。原料空気は、蓋体42の供給口11aから第1分離膜モジュール21内に導入される。導入された空気のうち、中空糸膜11を透過したガスは、ケーシング40に設けられた透過ガス排出口11cからモジュール外に排出される。一方、中空糸膜11を透過しなかった非透過ガスは、蓋体42の非透過ガス排出口11bからモジュール外に排出される。
ガス分離膜モジュールとしては、図2に示すような中空糸膜状のガス分離膜を用いたモジュールに限られず、平膜状のガス分離膜を用いたスパイラル型モジュール、プレートアンドフレーム型モジュール等であっても構わない。
中空糸膜11としては、水蒸気と乾燥空気とを分離可能なものであれば、従来公知のものを特に制限なく用いることができる。例えば高分子材料を用いることができる。特にポリイミド、ポリスルホンなどの常温(23℃)でガラス状の高分子材料からなる中空糸膜は、ガス分離性能が良好であるので好適に用いられる。また、シリコーンゴムなどの常温でゴム状の高分子材料からなる中空糸膜、パーフルオロスルホン酸などのイオン交換樹脂からなる中空糸膜などもガス分離性能が良好であるので、好適に用いられる。中空糸膜11の膜厚は例えば10μm以上500μm以下であることが好ましく、外径は例えば50μm以上2000μm以下であることが好ましい。
ケーシング40及び蓋体41は、十分な強度と使用条件下での安定性が必要である。この観点から、ケーシング40及び蓋体41の材質は、金属、プラスチックやガラス繊維複合材料であることが好ましい。ケーシング40及び蓋体41を合わせて第1の容器42が構成される。一方、芯管70は、例えば金属、プラスチック又はガラス繊維複合材料などから構成される。
図1に示す第1分離膜モジュール21は、図2に示す1本のガス分離膜モジュール21を一本用いたものであってもよく、或いは、このモジュールを複数本並列してなるものであってもよい。
第2分離膜モジュール22としては、図3に示す通り、図2に示す第1分離膜モジュール21と同様に、中空糸膜状である第2ガス分離膜12を、Y方向両端が開口したケーシング46内に収容してなるモジュールを用いることができる。図3の通り、ケーシング46とその両開口部を覆う一対の蓋体47とが第2の容器48を構成している。このように、第2分離膜モジュール22は、第2のガス分離膜12を収容する第2の容器48を有し、該第2の容器48は、空気が供給される供給口12aと、第2のガス分離膜12を透過したガスが排出される透過ガス排出口12cと、第2のガス分離膜12を未透過であるガスが排出される非透過ガス排出口12bを有している。
中空糸膜12としては、酸素と窒素とを分離可能なものであれば、従来公知のものを特に制限なく用いることができる。例えば高分子材料を用いることができる。特にポリイミド、ポリスルホンなどの常温(23℃)でガラス状の高分子材料からなる中空糸膜は、ガス分離性能が良好であるので好適に用いられる。また、シリコーンゴムなどの常温でゴム状の高分子材料からなる中空糸膜などもガス分離性能が良好であるので、好適に用いられる。中空糸膜12の膜厚は例えば10μm以上500μm以下であることが好ましく、外径は例えば50μm以上2000μm以下であることが好ましい。
図3に示す通り、第2分離膜モジュール22は、第1分離膜モジュール21と異なりキャリアガス入口を有しなくてもよい。本実施形態の第2分離膜モジュール22は芯管70を有していない。それ以外の点で、第2分離膜モジュール22としては第1分離膜モジュール21と同様のものを用いることができる。従って、第2分離膜モジュール22のケーシング46及び蓋体47としては第1分離膜モジュール21のケーシング40及び蓋体41とそれぞれ同様のものを用いることができる。その他、第2分離膜モジュール22の中空糸膜状の第2ガス分離膜12としては、窒素と酸素の透過速度が異なるものであれば、第1分離膜モジュール21の第1ガス分離膜11と同様のものを用いることができる。第2ガス分離膜12としては、第1ガス分離膜11と同様ポリイミドからなるものを用いることが好ましい。第1ガス分離膜11と第2ガス分離膜12との両方がポリイミドからなるものである場合、両分離膜におけるポリイミドの種類は同一であってもよく、異なっていてもよい。なお、本実施形態において第2ガス分離膜12は、窒素の透過速度が酸素の透過速度よりも小さい。また中空糸膜12をY方向に束ねた中空糸膜束32は、Y方向から見て中心部に芯管70が配されていない点以外は第1分離膜モジュール21の中空糸膜束31と同様のものを用いることができる。
ガス分離膜モジュールとしては、図2に示すような中空糸膜状のガス分離膜を用いたモジュールに限られず、平膜状のガス分離膜を用いたスパイラル型モジュール、プレートアンドフレーム型モジュール等であっても構わない。
図1に示す第2分離膜モジュール22は、図3に示す1本のガス分離膜モジュール22を一本用いたものであってもよく、或いは、このモジュールを複数本並列してなるものであってもよい。
以上、図2及び図3に示す分離膜モジュールを例に挙げて説明したが、当然ながら、本発明において、第1分離膜モジュール21及び第2分離膜モジュール22として、他の構成の分離膜モジュール、例えばシェルフィード型のモジュールを用いてもよい。
図1に戻り、本実施形態を更に説明する。本実施形態のシステム10においては、原料空気を加圧した状態で第1ガス分離膜11に供給する第1供給ライン14を有し、第1分離膜モジュール21において、第1ガス分離膜11に供給された原料空気は水蒸気富化ガスと水蒸気除去空気とに分離される。システム10は更に第1ガス分離膜11により分離され第1分離膜モジュール21の非透過ガス排出口11bにより排出された水蒸気除去空気を第2ガス分離膜12に供給する第2供給ライン15を有し、第2分離膜モジュール22は第2ガス分離膜12に供給された水蒸気除去空気を第2ガス分離膜12により窒素富化ガスと酸素富化ガスとに分離する。システム10は、更に、第1分離膜11により分離された水蒸気富化ガスと、第2分離膜12により分離された窒素富化ガスとを合流させる第3供給ライン16を備える。
原料空気の組成としては、通常の大気を用いることができる。一般に使用する空気の露点(大気圧下露点 ADP)としては限定されないが、例えば0℃以上25℃以下が挙げられる。第1分離膜モジュール21に供給される空気の圧力としては、例えば0.01MPaG以上1MPaG以下であることが効率的な貯蔵用ガスの製造の観点から好ましく、0.5MPaG以上1MPaG以下であるであることが更に好ましい。
図1に示すとおり、第1分離膜モジュール21と、第2分離膜モジュール22とが直列に接続されている。具体的には、第1分離膜モジュール21と、第2分離膜モジュール22とは、第1分離膜モジュール21の非透過ガス排出口11bと、第2分離膜モジュール22のガス供給口12aとを第2供給ライン15によって連結することで接続されている。
第1分離膜モジュール21のガス供給口11aには、原料である空気源(図示せず)からの空気を第1分離膜モジュール21へ供給するための第1供給ライン14が連結されている。第1供給ライン14の途中には、圧縮手段29が介在配置されている。圧縮手段29は、空気源から供給された空気を加圧する目的で設置されている。
第2分離膜モジュール22においては、その透過ガス排出口12cは、排出ライン17によりシステム外に通じている。一方、第2分離膜モジュール22の非透過ガス排出口12bは、第3供給ライン16によって第1分離膜モジュール21のキャリアガス入口11dと連結している。
以上の構成を有する本実施形態のシステム10の動作について説明する。分離対象となる原料空気は、空気源(図示せず)から第1供給ライン14を通じて第1分離膜モジュール21に供給される。供給に先立ち、空気は、圧縮手段29によって加圧され、その圧力が上昇する。圧縮手段29としては、当該技術分野においてこれまで用いられてきた手段と同様のものを用いることができる。例えばコンプレッサ(圧縮機)を用いることができる。
圧縮手段29によって加圧された状態の空気が第1分離膜モジュール21に供給されると、第1ガス分離膜11に対する水蒸気と酸素及び窒素との透過速度の相違に起因して、ガス分離膜11を透過したガスである水蒸気富化ガスと、ガス分離膜11を透過しなかったガスである水蒸気除去空気とが得られる。水蒸気除去空気は非透過ガス排出口11bから排出される。この分離においては、好ましくは、透過ガス(水蒸気富化ガス)の大気圧下露点(ADP)は、0℃以上25℃以下が好ましい。また非透過ガス(水蒸気除去空気)の窒素濃度は原料空気の窒素濃度と同様であり、例えば75体積%以上85体積%以下が好ましく77体積%以上82体積%以下がより好ましい。更に、非透過ガス(水蒸気除去空気)の酸素濃度は、原料空気の窒素濃度と同様であり、15体積%以上25体積%以下が好ましく20体積%以上22体積%以下がより好ましい。非透過ガス(水蒸気除去空気)の大気圧下露点(ADP)は、−10℃以下が好ましく−30℃以下がより好ましい。
第1分離膜モジュール21の非透過ガス排出口11bから排出された水蒸気除去空気は、第2供給ライン15を通じて第2分離膜モジュール22のガス供給口12aに導入される。水蒸気除去空気が第2分離膜モジュール22に供給されると、第2ガス分離膜12に対する酸素と窒素との透過速度の相違に起因して、ガス分離膜12を透過したガスである酸素富化ガスと、ガス分離膜12を透過しなかったガスである窒素富化ガスとに分離される。酸素富化ガスは第2分離膜モジュール22の透過ガス排出口12cから排出され、例えばシステム10外に取り出される。窒素富化ガスは、第1分離膜モジュール21の非透過ガス排出口12bから排出される。この分離においては、第2分離膜モジュール22の非透過ガス排出口12bから排出される窒素富化ガスの窒素濃度は、原料空気の窒素濃度及び第1分離膜モジュール21から排出される非透過ガス(水蒸気除去空気)の窒素濃度よりも高くなっており、例えば85体積%以上99体積%以下が好ましく、特に90体積%以上95体積%以下が好ましい。更に、第2分離膜モジュール22の非透過ガス排出口12bから排出される窒素富化ガスの酸素濃度は、原料空気の酸素濃度及び第1分離膜モジュール21から排出される非透過ガスの酸素濃度よりも低いものであり、例えば0.1体積%以上10体積%以下が好ましく、特に1体積%以上5体積%以下が好ましい。
第2分離膜モジュール22の非透過ガス排出口12bから排出された窒素富化ガスは第3供給ライン16を通じて第1分離膜モジュール21のキャリアガス入口11dに導入される。キャリアガス入口11dに導入された窒素富化ガスは、キャリアガスとして、第1分離膜モジュール21における透過ガス流通空間79(ガス分離膜11の透過側の空間)において、同モジュール21の透過ガスである水蒸気富化ガスと合流し、合流により得られる加湿窒素富化ガスが第1分離膜モジュール21の透過ガス排出口11cから排出される。
透過ガス排出口11cから排出された加湿窒素富化ガスは、そのまま貯蔵用ガスとして貯蔵庫に供給されてもよく、或いは、温度や湿度、炭酸ガス濃度等を適宜調整した後に貯蔵用ガスとして貯蔵庫に供給されてもよい。加湿窒素富化ガス及び貯蔵用ガスにおける大気圧下露点は、−10℃以上10℃以下が好ましく、特に0℃以上5℃以下が好ましい。また加湿窒素富化ガス及び貯蔵用ガスにおける窒素濃度は、85体積%以上99体積%以下が好ましく、特に90体積%以上98体積%以下が好ましく、とりわけ90体積%以上95体積%以下が好ましい。加湿窒素富化ガス及び貯蔵用ガスにおける酸素濃度は、0体積%以上10体積%以下が好ましく、特に2体積%以上5体積%以下が好ましい。また加湿窒素富化ガス及び貯蔵用ガスの5℃における相対湿度は70%以上99%以下が好ましく、更に具体的には80%以上95%以下、特に85%以上90%以下の範囲が好ましい例として挙げられる。しかしながら加湿窒素富化ガスについては露点及び相対湿度はそれぞれ上記の範囲でなくてもよく、例えば加湿窒素富化ガスの大気圧下露点は10℃以上15℃以下程度であってもよい。貯蔵用ガスの温度は好ましくは0℃以上10℃以下、より好ましくは0℃以上5℃以下である。透過ガス排出口11cから排出された加湿窒素富化ガスは大気圧程度の圧力であってもよく、大気圧を超えた圧力を有していてもよい。大気圧程度の圧力である場合は、貯蔵用ガスを追加の圧縮手段や送風手段等の公知の手段を用いて貯蔵庫80に供給してもよい。
本実施形態の貯蔵用ガス製造システム10によれば、CA貯蔵に好適な湿度、及び好適な窒素濃度・酸素濃度を有するガスを、ガス分離膜と圧縮手段及び容器やラインのみの簡便な構成により、効率よく製造することができる。特に、本実施形態においては、第1分離膜モジュール21及び第2分離膜モジュール22を経て得られた乾燥状態の窒素富化ガスを第1分離膜モジュール21における水蒸気分離のためのキャリアガスとして用いる。これにより、空気からの水蒸気の分離と、窒素富化ガスの加湿とを一つの分離膜モジュールの中で同時並行的に行うことができるため、省スペース、省エネルギー、省資源などの点から有利である。本実施形態の貯蔵用ガス製造システム10及び貯蔵システム100は、小型・軽量である利点を生かし、例えば船上に設置されることが好ましい。海上の空気は温度及び湿度が比較的一定であり(例えば温度5℃以上25℃以下、25℃での相対湿度70%以上100%以下)、本実施形態のシステムをエネルギー効率よく運用しやすい。
貯蔵用ガス製造システム10は、透過ガス排出口11cから排出された加湿窒素富化ガスを冷却及び/又は加温して、5℃において湿度80%以上、好ましくは85%以上 に調整する手段92を有する。これによりシステム10は、同システムにて製造された貯蔵用ガスを、CA貯蔵に好適な温度に調整した状態で、生鮮状態の農産物又は園芸産物(植物体)を貯蔵する貯蔵庫80に供給できる。具体的には、システム10には、第1分離膜モジュール21の透過ガス排出口11cと貯蔵庫80とを連結した第4供給ライン18を有する。この第4供給ライン18には冷却及び/又は加温手段92が介在配置されている。従って、この透過ガス排出口11cから排出された加湿窒素富化ガスは、冷却及び/又は加温手段92により適宜冷却されて、上記の好ましい温度に調整され、その状態で、貯蔵庫80に送出される。この温度調整に付随して貯蔵用ガスの湿度調整を行うことができる。冷却及び/又は加温手段92としては公知の熱交換器を使用できる。この湿度調整は、貯蔵用ガス(加湿窒素富化ガス)を相対湿度100%又は100%超となる状態まで冷却し、余剰の液体水分を除去するものであってもよく、そうでなくてもよい。図1において貯蔵用ガスの製造システム10及び貯蔵庫80を含むシステム100が、本実施形態の貯蔵システムに該当する。
更に、システム10は炭酸ガス供給装置90を有していてもよい。図1に示す通り、この炭酸ガス供給装置90は例えば第3供給ライン91により第4供給ライン18に合流されている。これにより、貯蔵用ガスの二酸化炭素濃度をCA貯蔵に好適な範囲に一層容易に調整できる。炭酸ガス供給装置90としては、例えば、炭酸ガスボンベであってもよく、ガス分離膜を用いたものであってもよい。貯蔵用ガスの炭酸ガス濃度は好ましくは、2体積%以上5体積%である。
以上、本発明を好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。以下図4の実施形態については、図1の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
例えば、図4に示す通り、別の実施形態の貯蔵用ガス製造システム10’及び貯蔵システム100’は、第1供給ライン14が、原料空気の第1分離膜モジュール21への導入流量を調整する調整弁93を有している。また、システム10は、圧縮手段29の圧力を調整する手段を有している。これらの調整手段は不図示の制御装置により駆動されていてもよい。
更に、システム10’は、水蒸気富化ガスと合流させる窒素富化ガスの量を調整する調整手段を有している。この調整手段としては、第2供給ライン15の途中で同ラインから分岐した分岐ライン97と、この分岐ライン97に設けられた調整弁94、及び、第3供給ライン16の途中で同ラインから分岐した分岐ライン98と、この分岐ライン98に設けられた調整弁95が挙げられる。これらの調整弁94、95は、不図示の制御装置により駆動されていてもよい。
調整弁94を一定程度開放して第2供給ライン15の流通ガスの一部を分岐ライン97よりシステム10’外に放出した場合、閉鎖した場合に比べて、貯蔵用ガス中の窒素濃度は高くなる傾向にある。また調整弁95を一定程度開放して第3供給ライン16の流通ガスの一部を分岐ライン98よりシステム10’外に放出した場合、閉鎖した場合に比べて、貯蔵用ガス中の窒素濃度は低くなり、湿度は高くなる傾向にある。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば図1及び図4の形態において、第2供給ライン15又は第3供給ライン16に圧縮手段29とは別の圧縮手段を設けてもよい。また、第1分離膜モジュール21及び/又は第2分離膜モジュール22の下流側にガスの膜透過速度を高めるための減圧手段を設けてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、係る実施例に制限されない。
〔実施例1〕
図1に示すシステム10を用いて、加湿された窒素富化空気の製造を行った。結果を下記表1に示す。第1ガス分離膜モジュール21として宇部興産株式会社製のUM−A2を1本用い、第2ガス分離膜モジュール22として宇部興産株式会社製のNM−C05を1本用いた。原料ガスとしては、下記表1における第1ガス分離膜モジュールの供給の項に記載の流量、組成、大気圧下露点、供給圧力のガスを用いた。各モジュール及び原料ガスの温度は25℃とした。なおガス組成の項の単位は体積%である。なお、本実施例では、第一ガス分離膜モジュールへの空気供給量に対する得られた加湿窒素富化空気の割合である回収率(体積比率)が26%であった。
第1ガス分離膜モジュール21の透過ガス排出口から排出されたガスは表1の第1ガス分離膜モジュールの透過の項に記載の通り、実施例1では、第1の分離膜モジュールの透過ガス排出口から、25℃での相対湿度(%RH)35%、大気圧下露点8.7℃、窒素濃度97%の加湿窒素富化空気が得られた。これを5℃に温度低下させ、生じた液体水分をエゼクタにより除去することにより、相対湿度(%RH)は100%になった。
なお、下記表1における原料空気の露点は、表1に記載の圧力で圧縮して生成した余剰液体水分を除去した後における大気圧基準のものである。また表1において、第1分離膜モジュールの「供給」、「非透過」、「透過」及び「キャリアガス入口」とは、それぞれ第1分離膜モジュールの供給口における原料空気、非透過ガス排出口における非透過ガス、透過ガス排出口における透過ガス、及びキャリアガス入口におけるキャリアガスを意味する。同様に、表1における第2分離膜モジュールの「供給」及び「非透過」とは、それぞれ第1分離膜モジュールの供給口における供給ガス(水蒸気除去空気)、及び非透過ガス排出口における非透過ガスを意味する。
Figure 0006848307
〔実施例2〕
下記表1における第1ガス分離膜モジュールの供給の項に記載の流量のガスを用いた以外は実施例1と同様とした。本実施例では、第一ガス分離膜モジュールへの空気供給量に対する得られた加湿窒素富化空気の割合である回収率が47%であった。表1の通り、実施例2では、第1の分離膜モジュールの透過ガス排出口から、25℃での相対湿度(%RH)16%、露点―1.6℃、窒素濃度94%の加湿窒素富化空気が得られた。このガスの0℃に冷却すると湿度(%RH)は89%になった。
〔実施例3〕
下記表1における第1ガス分離膜モジュールとして宇部興産社製UBS−BBSを用いた以外は、実施例1と同様とした。本実施例では、第一ガス分離膜モジュールへの空気供給量に対する得られた加湿窒素富化空気の割合である回収率が26%であった。表1の通り、実施例3では、第1の分離膜モジュールの透過ガス排出口から、25℃での相対湿度(%RH)45.9%、大気圧下露点12.5℃、窒素濃度95%の加湿窒素富化空気が得られた。これを5℃に温度低下させ、生じた液体水分をエゼクタにより除去することにより、相対湿度(%RH)は100%になった。
従って、本発明の貯蔵システムにて、CA貯蔵に適したガスが得られることが分かる。
10 貯蔵システム
11 第1ガス分離膜
11a ガス供給口
11b 非透過ガス排出口
11c 透過ガス排出口
11d キャリアガス入口
12 第2ガス分離膜
12a ガス入口
12b 非透過ガス排出口
12c 透過ガス排出口
14 第1供給ライン
15 第2供給ライン
16 第3供給ライン
18 第4供給ライン
21 第1分離膜モジュール(第1分離手段)
22 第2分離膜モジュール(第2分離手段)
80 貯蔵庫

Claims (10)

  1. 生鮮状態の農産物又は園芸産物を貯蔵する貯蔵庫に供給されるガスを製造する、貯蔵用ガスの製造システムであって、
    水蒸気と窒素及び酸素との透過速度が異なる第1ガス分離膜を有する第1分離手段と、
    窒素と酸素との透過速度が異なる第2ガス分離膜を有する第2分離手段と、
    原料空気を加圧した状態で第1ガス分離膜に供給する第1供給手段と、を備え、
    第1分離手段は、原料空気を第1ガス分離膜に供給することにより水蒸気富化ガスと水蒸気除去空気とを得、該水蒸気富化ガスを流通させる流通空間を有するとともに、前記水蒸気除去空気を排出するように構成されており、
    第1ガス分離手段から排出された水蒸気除去空気を第2ガス分離膜に供給する第2供給手段を更に備え、
    第2分離手段は、第2ガス分離膜により水蒸気除去空気を窒素富化ガスと酸素富化ガスとに分離するように構成されており、
    前記窒素富化ガスを第1ガス分離手段における前記流通空間に供給する第3供給手段を有し、該流通空間において該窒素富化ガスと前記水蒸気富化ガスとを合流させることにより前記貯蔵用ガスを製造する、貯蔵用ガスの製造システム。
  2. 第1ガス分離膜は、水蒸気の透過速度が窒素及び酸素に比べて大きく、
    第1分離手段は、第1ガス分離膜を収容する第1の容器を有し、該第1の容器は、原料空気が供給される供給口と、第1ガス分離膜を透過したガスが排出される透過ガス排出口と、第1ガス分離膜を未透過であるガスが排出される非透過ガス排出口と、該容器内の透過ガス流通空間と連通するキャリアガス入口とを有しており、
    第2分離手段により分離された窒素富化ガスを第1の容器のキャリアガス入口に導入し、第1の容器内の透過ガス流通空間において該窒素富化ガスと水蒸気富化ガスとを合流させる、請求項1に記載の貯蔵用ガス製造システム。
  3. 貯蔵用ガスを冷却及び/又は加温して、5℃において湿度85%以上に調整する手段を有する、請求項1又は2に記載の貯蔵用ガス製造システム。
  4. 原料空気の温度及び/又は圧力を調整する調整手段を有するか、水蒸気富化ガスと合流させる窒素富化ガスの量を調整する調整手段を有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の貯蔵用ガス製造システム。
  5. 第2ガス分離膜は、酸素の透過速度が窒素に比べて大きく、
    第2分離手段は、第2ガス分離膜を収容する第2の容器を有し、該第2の容器は、前記第2供給手段から供給されたガスが供給される供給口と、第2ガス分離膜を透過したガスが排出される透過ガス排出口と、第2ガス分離膜を未透過であるガスが排出される非透過ガス排出口とを有しており、
    第2供給手段は、第1ガス分離膜により分離された水蒸気除去空気を、第2の容器の供給口に供給し、
    第2の容器の非透過ガス排出口から排出された窒素富化ガスを、水蒸気富化ガスに合流させる、請求項1〜4の何れか1項に記載の貯蔵用ガス製造システム。
  6. 第1ガス分離膜及び第2ガス分離膜がポリイミドからなる中空糸膜である、請求項1〜5の何れか1項に記載の貯蔵用ガス製造システム。
  7. 農産物又は園芸産物を生鮮状態で貯蔵する貯蔵庫を有し、且つ、
    請求項1〜6の何れか1項に記載の貯蔵用ガス製造システムにより製造された貯蔵用ガスを前記貯蔵庫に供給する第3供給手段を備えた、貯蔵システム。
  8. 農産物又は園芸産物を生鮮状態で貯蔵するために用いられる貯蔵用ガスの製造方法であって、
    透過速度が窒素及び酸素と水蒸気とで異なる第1ガス分離膜と、
    透過速度が窒素と酸素とで異なる第2ガス分離膜とを用い、
    原料空気を第1ガス分離膜に供給して、水蒸気除去空気及び水蒸気富化ガスを得、得られた水蒸気富化ガスにキャリアガスを合流させて合流ガスを得る第1工程と、
    第1工程で得られた水蒸気除去空気を第2ガス分離膜に供給して、窒素富化ガスと酸素富化ガスとに分離する第2工程とを備え、
    第2工程により得られた窒素富化ガスを第1工程における前記キャリアガスとして用いて前記合流ガスを得ることにより、貯蔵用ガスを製造する方法。
  9. 請求項8に記載の貯蔵用ガスの製造方法であって、
    第1工程が、原料空気を第1ガス分離膜に供給して、水蒸気除去空気及び水蒸気富化ガスを得、得られた水蒸気富化ガスにキャリアガスを合流させて、大気圧下露点が0℃以上であり窒素濃度が90体積%以上98体積%以下である合流ガスを得る工程であり、
    第2工程が、第1工程で得られた水蒸気除去空気を第2ガス分離膜に供給して、酸素濃度が1体積%以上5体積%以下である窒素富化ガスと酸素富化ガスとに分離する工程であり、
    第2工程により得られた窒素富化ガスを第1工程における前記キャリアガスとして用いて前記合流ガスを得、得られた合流ガスを5℃に冷却して相対湿度85%以上にすることにより、貯蔵用ガスを製造する方法。
  10. 請求項8又は9に記載の製造方法で製造された貯蔵用ガスを、農産物又は園芸産物を生鮮状態で貯蔵する貯蔵庫内に供給する工程を有する、貯蔵方法。
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