JPH06234510A - 窒素富化空気の製造法 - Google Patents
窒素富化空気の製造法Info
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- JPH06234510A JPH06234510A JP5021372A JP2137293A JPH06234510A JP H06234510 A JPH06234510 A JP H06234510A JP 5021372 A JP5021372 A JP 5021372A JP 2137293 A JP2137293 A JP 2137293A JP H06234510 A JPH06234510 A JP H06234510A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B13/00—Oxygen; Ozone; Oxides or hydroxides in general
- C01B13/02—Preparation of oxygen
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Drying Of Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本願発明は、中空糸分離膜を用いて水分を含有
する空気から、乾燥した窒素富化空気を効率よく製造す
る方法に関する。 【構成】本願発明は、水分を含有する空気を分離膜モジ
ュ−ルを内蔵した脱湿装置に供給して空気中の水分を除
去し、次いで乾燥された空気は分離膜モジュ−ルを内蔵
した窒素富化装置に供給し、透過側から得られる乾燥し
た酸素富化気体はこれを前記脱湿装置での水分の除去に
利用すると共に、未透過の乾燥した窒素富空気は窒素富
化装置から回収する。
する空気から、乾燥した窒素富化空気を効率よく製造す
る方法に関する。 【構成】本願発明は、水分を含有する空気を分離膜モジ
ュ−ルを内蔵した脱湿装置に供給して空気中の水分を除
去し、次いで乾燥された空気は分離膜モジュ−ルを内蔵
した窒素富化装置に供給し、透過側から得られる乾燥し
た酸素富化気体はこれを前記脱湿装置での水分の除去に
利用すると共に、未透過の乾燥した窒素富空気は窒素富
化装置から回収する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空糸分離膜を用いて
水分(水蒸気)を含有する空気から、乾燥した窒素富化
空気を製造する方法に関するものである。
水分(水蒸気)を含有する空気から、乾燥した窒素富化
空気を製造する方法に関するものである。
【0002】更に詳しくは、本願発明は、中空糸膜の束
からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する脱湿装置で、水分
を含有する空気中の水分を除去した後、乾燥空気を中空
糸膜の束からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する窒素富化
装置の中空糸膜の内側へ供給して酸素を中空糸膜の外側
へ選択的に透過させ、中空糸膜の内側から乾燥窒素富化
空気を回収すると共に、透過した乾燥酸素富化空気は、
これを前記脱湿装置の中空糸膜の外側へ供給して脱湿装
置の中空糸膜の外側へ透過した原料空気中の水分の除去
を促進させて、効率よく乾燥した窒素富化空気を製造す
る方法に関する。
からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する脱湿装置で、水分
を含有する空気中の水分を除去した後、乾燥空気を中空
糸膜の束からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する窒素富化
装置の中空糸膜の内側へ供給して酸素を中空糸膜の外側
へ選択的に透過させ、中空糸膜の内側から乾燥窒素富化
空気を回収すると共に、透過した乾燥酸素富化空気は、
これを前記脱湿装置の中空糸膜の外側へ供給して脱湿装
置の中空糸膜の外側へ透過した原料空気中の水分の除去
を促進させて、効率よく乾燥した窒素富化空気を製造す
る方法に関する。
【0003】
【従来の技術】窒素富化空気は、包装、保存等の食品加
工分野、穀類の防かび、防虫、果物・野菜の保存等の食
糧分野、配管やタンクのパ−ジ、防爆等の化学・燃料分
野をはじめ、電子工業分野、薬品分野、金属分野等々に
おいて広く利用されている。近年、中空糸膜及びその製
造技術、分離膜モジュ−ル製造技術等分離膜技術の進展
に伴い、分離膜を用いて空気から窒素富化空気或いは酸
素富化空気を製造する方法が、例えば特開昭56−91
802号公報、特開昭57−82105号公報、特開平
2−252609号公報等において種々提案されてい
る。
工分野、穀類の防かび、防虫、果物・野菜の保存等の食
糧分野、配管やタンクのパ−ジ、防爆等の化学・燃料分
野をはじめ、電子工業分野、薬品分野、金属分野等々に
おいて広く利用されている。近年、中空糸膜及びその製
造技術、分離膜モジュ−ル製造技術等分離膜技術の進展
に伴い、分離膜を用いて空気から窒素富化空気或いは酸
素富化空気を製造する方法が、例えば特開昭56−91
802号公報、特開昭57−82105号公報、特開平
2−252609号公報等において種々提案されてい
る。
【0004】しかしながら、窒素富化空気を得るに際し
て予め原料空気が乾燥されていない場合、分離膜モジュ
−ルの膜面で水分が凝縮して膜の透過性能が低下し、窒
素富化空気の収量が悪くなる。それ故、窒素富化装置に
供給する原料空気は予め乾燥されたものであるのが好ま
しい。
て予め原料空気が乾燥されていない場合、分離膜モジュ
−ルの膜面で水分が凝縮して膜の透過性能が低下し、窒
素富化空気の収量が悪くなる。それ故、窒素富化装置に
供給する原料空気は予め乾燥されたものであるのが好ま
しい。
【0005】一方気体中の水分を除去する方法の一つと
して、例えば冷凍除湿機を用いて圧縮空気を5°C〜1
0°Cに冷却することによって空気中の水分を凝縮さ
せ、乾燥空気を得ると共に、凝縮させた水分をドレンと
して排出させる方法や、分離膜に水分を含有する加圧気
体を供給すると水分が選択的に膜を透過するという性質
を利用して、中空糸膜の束からなる分離膜モジュ−ルを
内蔵する脱湿装置を用いて原料空気を除湿する方法が、
例えば特開平1−224028号公報、特開平1−22
4029号公報、特開昭54−15349号公報等で提
案されている。
して、例えば冷凍除湿機を用いて圧縮空気を5°C〜1
0°Cに冷却することによって空気中の水分を凝縮さ
せ、乾燥空気を得ると共に、凝縮させた水分をドレンと
して排出させる方法や、分離膜に水分を含有する加圧気
体を供給すると水分が選択的に膜を透過するという性質
を利用して、中空糸膜の束からなる分離膜モジュ−ルを
内蔵する脱湿装置を用いて原料空気を除湿する方法が、
例えば特開平1−224028号公報、特開平1−22
4029号公報、特開昭54−15349号公報等で提
案されている。
【0006】しかし、窒素富化装置に供給する原料空気
の乾燥方法として、冷凍除湿機を用いる方法は、装置が
大型化し、動力源を必要とするだけでなく、可動部があ
るために、騒音、振動が発生するという問題があり、さ
らには可動部が故障したり、連続動作時の寿命という点
で問題がある。また冷凍除湿機の冷媒としては一般にフ
ロンが使用されており、地球環境の面からも問題点を含
んでいる。
の乾燥方法として、冷凍除湿機を用いる方法は、装置が
大型化し、動力源を必要とするだけでなく、可動部があ
るために、騒音、振動が発生するという問題があり、さ
らには可動部が故障したり、連続動作時の寿命という点
で問題がある。また冷凍除湿機の冷媒としては一般にフ
ロンが使用されており、地球環境の面からも問題点を含
んでいる。
【0007】また、前記中空糸膜の束からなる分離膜モ
ジュ−ルを内蔵する脱湿装置を用いて原料空気を除湿す
る方法は、冷凍除湿機を用いる方法の難点がなく、装置
がコンパクトでメンテナンスも容易という大きな利点が
あるが、例えば特開平1−224028号公報に記載さ
れているように、脱湿装置の乾燥能力を維持するために
脱湿装置で乾燥した空気の一部を、原料空気の流動方向
と反対方向に流動させて水蒸気のパ−ジ(水分の排出)
に使用している。この方法は乾燥空気の大気圧露点を下
げるためには必要である。しかし、この方法と窒素富化
装置とを組み合わせて窒素富化空気を製造した場合は、
窒素富化装置に供給される乾燥空気を減少させることに
なり、窒素富化空気の収量が低下するという難点があ
る。
ジュ−ルを内蔵する脱湿装置を用いて原料空気を除湿す
る方法は、冷凍除湿機を用いる方法の難点がなく、装置
がコンパクトでメンテナンスも容易という大きな利点が
あるが、例えば特開平1−224028号公報に記載さ
れているように、脱湿装置の乾燥能力を維持するために
脱湿装置で乾燥した空気の一部を、原料空気の流動方向
と反対方向に流動させて水蒸気のパ−ジ(水分の排出)
に使用している。この方法は乾燥空気の大気圧露点を下
げるためには必要である。しかし、この方法と窒素富化
装置とを組み合わせて窒素富化空気を製造した場合は、
窒素富化装置に供給される乾燥空気を減少させることに
なり、窒素富化空気の収量が低下するという難点があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者等は、空気
から、乾燥した窒素富化空気を効率よく製造することが
でき、前記の難点、特に分離膜を用いて脱湿と窒素富化
を行った場合の難点をも改善することができる乾燥窒素
富化空気の製造法を開発することを目的として鋭意研究
を行った。その結果、分離膜を用いた脱湿装置と窒素富
化装置とを組み合わせ、窒素富化装置から排出される酸
素富化空気を、脱湿装置での水蒸気のパ−ジに用いるこ
とによって前記目的を達成できるだけでなく、水蒸気の
パ−ジに用いた酸素富化空気は適度に加湿されているの
で、呼吸気系器官疾患等の医療用、乾燥した室内の加湿
・酸素富化用等に好適に使用できることを知り、本願発
明に到達した。
から、乾燥した窒素富化空気を効率よく製造することが
でき、前記の難点、特に分離膜を用いて脱湿と窒素富化
を行った場合の難点をも改善することができる乾燥窒素
富化空気の製造法を開発することを目的として鋭意研究
を行った。その結果、分離膜を用いた脱湿装置と窒素富
化装置とを組み合わせ、窒素富化装置から排出される酸
素富化空気を、脱湿装置での水蒸気のパ−ジに用いるこ
とによって前記目的を達成できるだけでなく、水蒸気の
パ−ジに用いた酸素富化空気は適度に加湿されているの
で、呼吸気系器官疾患等の医療用、乾燥した室内の加湿
・酸素富化用等に好適に使用できることを知り、本願発
明に到達した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、(1)水分
を含有する空気を加圧し、これを中空糸膜の束からなる
分離膜モジュ−ルを内蔵する脱湿装置の中空糸膜の内側
へ供給して、該空気中の水分を選択的に該中空糸膜の外
側へ透過させて水分を除去すると共に、該中空糸膜の内
側に乾燥された空気を生成させて脱湿装置から乾燥空気
を取り出すこと、(2)前記乾燥空気を、中空糸膜の束
からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する窒素富化装置の中
空糸膜の内側へ供給し、該空気中の酸素を該中空糸膜の
外側へ選択的に透過させて、内側に未透過の乾燥窒素富
化空気を生成させると共に外側に透過した乾燥酸素富化
空気を生成させ、乾燥窒素富化空気を窒素富化装置から
回収すること、及び(3)前記生成した乾燥酸素富化空
気は、これを窒素富化装置から回収して前記脱湿装置の
中空糸膜の外側へ供給し、前記空気中の水分の除去を促
進させることを特徴とする窒素富化気体の製造法に関す
る。
を含有する空気を加圧し、これを中空糸膜の束からなる
分離膜モジュ−ルを内蔵する脱湿装置の中空糸膜の内側
へ供給して、該空気中の水分を選択的に該中空糸膜の外
側へ透過させて水分を除去すると共に、該中空糸膜の内
側に乾燥された空気を生成させて脱湿装置から乾燥空気
を取り出すこと、(2)前記乾燥空気を、中空糸膜の束
からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する窒素富化装置の中
空糸膜の内側へ供給し、該空気中の酸素を該中空糸膜の
外側へ選択的に透過させて、内側に未透過の乾燥窒素富
化空気を生成させると共に外側に透過した乾燥酸素富化
空気を生成させ、乾燥窒素富化空気を窒素富化装置から
回収すること、及び(3)前記生成した乾燥酸素富化空
気は、これを窒素富化装置から回収して前記脱湿装置の
中空糸膜の外側へ供給し、前記空気中の水分の除去を促
進させることを特徴とする窒素富化気体の製造法に関す
る。
【0010】本願発明の窒素富化空気の製造法につい
て、図面を参照にして詳細に説明する。
て、図面を参照にして詳細に説明する。
【0011】第1図は、本願発明の窒素富化空気の製造
法を実施するための工程を例示する概略図である。また
第2図は、窒素富化装置の一例を示す概略断面図であ
る。水分を含有する原料空気は小型の加圧機(コンプレ
ッサ)1に供給されて、約2〜30Kg/cm2 に加圧さ
れ、タンク2に貯蔵される。タンク2に貯蔵された加圧
空気は、エアフィルタ3を経て、減圧弁4で圧力調整さ
れ、ライン7を経て、中空糸膜の束からなる分離膜モジ
ュ−ルを内蔵する脱湿装置5の中空糸膜の内側(孔中)
に供給される。
法を実施するための工程を例示する概略図である。また
第2図は、窒素富化装置の一例を示す概略断面図であ
る。水分を含有する原料空気は小型の加圧機(コンプレ
ッサ)1に供給されて、約2〜30Kg/cm2 に加圧さ
れ、タンク2に貯蔵される。タンク2に貯蔵された加圧
空気は、エアフィルタ3を経て、減圧弁4で圧力調整さ
れ、ライン7を経て、中空糸膜の束からなる分離膜モジ
ュ−ルを内蔵する脱湿装置5の中空糸膜の内側(孔中)
に供給される。
【0012】中空糸膜の束からなる分離膜モジュ−ルを
内蔵する脱湿装置5としては、中空糸膜を適当な長さに
切断して多数(100〜100000本)束ねて形成さ
せた中空糸膜束が、その両端の中空(孔)が塞がらない
様に両端をエポキシ樹脂の如き樹脂で一体的に固着され
ている分離膜モジュ−ルを、原料気体供給口、乾燥気体
排出口、パ−ジ気体供給口、パ−ジ気体排出口を有する
容器に収納した脱湿装置、例えば特開平1−22402
8号公報、特開昭54−15349号公報等に記載され
た脱湿装置を使用することができる。この場合、原料空
気は、原料気体供給口から分離膜モジュ−ルの一方の中
空糸膜の内側、即ち中空(孔)に入り、中空中を流動し
て通過する間に水分が中空糸膜の外側に透過して、未透
過の空気は乾燥されてもう一方側の中空(孔)を通って
乾燥気体排出口から取り出される。
内蔵する脱湿装置5としては、中空糸膜を適当な長さに
切断して多数(100〜100000本)束ねて形成さ
せた中空糸膜束が、その両端の中空(孔)が塞がらない
様に両端をエポキシ樹脂の如き樹脂で一体的に固着され
ている分離膜モジュ−ルを、原料気体供給口、乾燥気体
排出口、パ−ジ気体供給口、パ−ジ気体排出口を有する
容器に収納した脱湿装置、例えば特開平1−22402
8号公報、特開昭54−15349号公報等に記載され
た脱湿装置を使用することができる。この場合、原料空
気は、原料気体供給口から分離膜モジュ−ルの一方の中
空糸膜の内側、即ち中空(孔)に入り、中空中を流動し
て通過する間に水分が中空糸膜の外側に透過して、未透
過の空気は乾燥されてもう一方側の中空(孔)を通って
乾燥気体排出口から取り出される。
【0013】中空糸膜としては、水蒸気(水分)を選択
的に透過する性能を有していれば特に制限はなく、例え
ばポリイミド系、ポリアミド系、ポリエステル系、セル
ロ−ス系、ポリスルホン系、ポリオレフィン系等の高分
子系の中空糸膜のなかから適宜選択して使用される。ま
た中空糸膜、分離膜モジュ−ル等はそれ自体従来公知の
方法で容易に製造することができ、また中空糸膜は多孔
質膜でも、膜の表面に緻密な層(スキン層)を有する非
対称性膜でもよい。
的に透過する性能を有していれば特に制限はなく、例え
ばポリイミド系、ポリアミド系、ポリエステル系、セル
ロ−ス系、ポリスルホン系、ポリオレフィン系等の高分
子系の中空糸膜のなかから適宜選択して使用される。ま
た中空糸膜、分離膜モジュ−ル等はそれ自体従来公知の
方法で容易に製造することができ、また中空糸膜は多孔
質膜でも、膜の表面に緻密な層(スキン層)を有する非
対称性膜でもよい。
【0014】脱湿装置5の中空糸膜の内側に供給された
原料空気は、前記のように中空中を流動して通過し、そ
の間に原料空気中の水分が中空糸膜の外側に透過して原
料空気から除去される。供給にあたっては、中空糸膜の
長さ方向の流速が0.05m/sec 以上、好ましくは
0.1m /sec 以上が適当であり、また中空糸膜との接
触時間が0.5秒〜60秒、好ましくは2秒〜40秒の
範囲にするのが適当である。
原料空気は、前記のように中空中を流動して通過し、そ
の間に原料空気中の水分が中空糸膜の外側に透過して原
料空気から除去される。供給にあたっては、中空糸膜の
長さ方向の流速が0.05m/sec 以上、好ましくは
0.1m /sec 以上が適当であり、また中空糸膜との接
触時間が0.5秒〜60秒、好ましくは2秒〜40秒の
範囲にするのが適当である。
【0015】脱湿装置5で中空糸膜の外側に透過した水
分は、中空糸膜の乾燥能力を維持するために、また乾燥
空気の大気圧露点を下げるために、後記する窒素富化装
置6から回収されて系外に排出される乾燥した酸素富化
空気をライン11及び12から脱湿装置5の中空糸の外
側に供給し、原料空気の流動方向と反対方向に流動さ
せ、加湿された酸素富化空気となって、脱湿装置5のラ
イン8を経て系外に排出・回収される。本願発明におい
ては、従来公知の例えば特開平1−224028号公報
に記載の原料空気の脱湿方法のように、中空糸膜の外側
に透過した水分を除去するのに脱湿装置で乾燥した空気
を使用せずに、後記する窒素富化装置6から回収され、
系外に排出される乾燥した酸素富化空気を使用するの
で、窒素富化装置6に供給される乾燥空気を減少させる
ことがなく、窒素富化空気の収量も低下しないという顕
著な効果を達成することができる。また、脱湿装置5か
らは、呼吸気系器官疾患等の医療用、乾燥した室内の加
湿・酸素富化用等に好適に使用できる加湿された酸素富
化空気を得ることができるという利点がある。
分は、中空糸膜の乾燥能力を維持するために、また乾燥
空気の大気圧露点を下げるために、後記する窒素富化装
置6から回収されて系外に排出される乾燥した酸素富化
空気をライン11及び12から脱湿装置5の中空糸の外
側に供給し、原料空気の流動方向と反対方向に流動さ
せ、加湿された酸素富化空気となって、脱湿装置5のラ
イン8を経て系外に排出・回収される。本願発明におい
ては、従来公知の例えば特開平1−224028号公報
に記載の原料空気の脱湿方法のように、中空糸膜の外側
に透過した水分を除去するのに脱湿装置で乾燥した空気
を使用せずに、後記する窒素富化装置6から回収され、
系外に排出される乾燥した酸素富化空気を使用するの
で、窒素富化装置6に供給される乾燥空気を減少させる
ことがなく、窒素富化空気の収量も低下しないという顕
著な効果を達成することができる。また、脱湿装置5か
らは、呼吸気系器官疾患等の医療用、乾燥した室内の加
湿・酸素富化用等に好適に使用できる加湿された酸素富
化空気を得ることができるという利点がある。
【0016】中空糸膜を通過して乾燥された空気は、次
いで脱湿装置5から取り出され、ライン9を経て、中空
糸膜の束からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する窒素富化
装置6の中空糸膜の内側(孔中)に供給され、酸素は選
択的に中空糸膜の外側に透過する。供給する際の空気圧
は必要に応じて適宜調整し、1〜7Kg/cm2 程度にする
のが適当である。
いで脱湿装置5から取り出され、ライン9を経て、中空
糸膜の束からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する窒素富化
装置6の中空糸膜の内側(孔中)に供給され、酸素は選
択的に中空糸膜の外側に透過する。供給する際の空気圧
は必要に応じて適宜調整し、1〜7Kg/cm2 程度にする
のが適当である。
【0017】本願発明において、窒素富化装置6は、第
2図に示すように、少なくとも乾燥された空気を供給す
るための供給口21、未透過の乾燥した窒素富化空気を
回収・排出させるための排出口22及び中空糸膜を透過
した乾燥酸素富化空気を回収するための排出口23を備
えた容器20に、酸素を選択的に透過する中空糸膜25
の束からなる分離膜モジュ−ルが内蔵されているものが
使用される。中空糸膜25はその両端の中空(孔)2
4、26が塞がらない様に両端をエポキシ樹脂の如き樹
脂で一体的に固着されている。
2図に示すように、少なくとも乾燥された空気を供給す
るための供給口21、未透過の乾燥した窒素富化空気を
回収・排出させるための排出口22及び中空糸膜を透過
した乾燥酸素富化空気を回収するための排出口23を備
えた容器20に、酸素を選択的に透過する中空糸膜25
の束からなる分離膜モジュ−ルが内蔵されているものが
使用される。中空糸膜25はその両端の中空(孔)2
4、26が塞がらない様に両端をエポキシ樹脂の如き樹
脂で一体的に固着されている。
【0018】窒素富化装置6の分離膜モジュ−ルに使用
される中空糸膜25としては、酸素を選択的に透過する
性能を有するものであれば、多孔質膜でも非対称性膜で
も特に制限されないが、酸素ガスと窒素ガスとの透過速
度の比(P' O2 /P' N2)が3.0〜15、好まし
くは4.0〜10のものが好適である。中空糸膜25の
材質としては、例えばポリイミド系、ポリアミド系、ポ
リエステル系、セルロ−ス系、ポリスルホン系、ポリオ
レフィン系等の高分子系のものが使用されるが、中空糸
膜としては透過速度の比が大きい芳香族ポリイミド製の
非対称性膜が好適に使用される。
される中空糸膜25としては、酸素を選択的に透過する
性能を有するものであれば、多孔質膜でも非対称性膜で
も特に制限されないが、酸素ガスと窒素ガスとの透過速
度の比(P' O2 /P' N2)が3.0〜15、好まし
くは4.0〜10のものが好適である。中空糸膜25の
材質としては、例えばポリイミド系、ポリアミド系、ポ
リエステル系、セルロ−ス系、ポリスルホン系、ポリオ
レフィン系等の高分子系のものが使用されるが、中空糸
膜としては透過速度の比が大きい芳香族ポリイミド製の
非対称性膜が好適に使用される。
【0019】窒素富化装置6の供給口21から分離膜モ
ジュ−ルの中空糸膜25の内側(孔中)24に供給され
た乾燥空気は、中空中を流動して通過し、その間に乾燥
空気中の酸素が中空糸膜の外側に透過して窒素富化装置
6の排出口23から、ライン11を経て回収され、その
一部がライン12を経て脱湿装置5の分離膜モジュ−ル
の中空糸膜の外側、換言すると透過側へ供給される。中
空糸膜の外側へ供給された酸素富化空気は、脱湿装置5
の分離膜モジュ−ルの中空糸膜を透過した原料空気中の
水分のパ−ジに有効利用され、系外への水分の除去を促
進させ、脱湿装置5の排出口からライン8を経て系外に
排出され、あるいは例えば吸引ポンプ等の吸引手段によ
って系外に回収し、有効利用される。なお残部の酸素富
化空気はライン13を経て排出される。
ジュ−ルの中空糸膜25の内側(孔中)24に供給され
た乾燥空気は、中空中を流動して通過し、その間に乾燥
空気中の酸素が中空糸膜の外側に透過して窒素富化装置
6の排出口23から、ライン11を経て回収され、その
一部がライン12を経て脱湿装置5の分離膜モジュ−ル
の中空糸膜の外側、換言すると透過側へ供給される。中
空糸膜の外側へ供給された酸素富化空気は、脱湿装置5
の分離膜モジュ−ルの中空糸膜を透過した原料空気中の
水分のパ−ジに有効利用され、系外への水分の除去を促
進させ、脱湿装置5の排出口からライン8を経て系外に
排出され、あるいは例えば吸引ポンプ等の吸引手段によ
って系外に回収し、有効利用される。なお残部の酸素富
化空気はライン13を経て排出される。
【0020】一方、中空糸膜25を透過しなかった未透
過の乾燥した窒素富化空気は、窒素富化装置6の排出口
22からライン10を経て回収される。本願発明におい
て、脱湿装置5及び窒素富化装置6はそれぞれ複数(多
段)で用いてもよい。次に実施例及び比較例を示し、本
願発明を説明する。
過の乾燥した窒素富化空気は、窒素富化装置6の排出口
22からライン10を経て回収される。本願発明におい
て、脱湿装置5及び窒素富化装置6はそれぞれ複数(多
段)で用いてもよい。次に実施例及び比較例を示し、本
願発明を説明する。
【0021】
実施例1 第1図の工程に従って、膜厚70μm 、外径500μm
及び長さ100cmの芳香族ポリイミドの非対称性の中空
糸膜を束ねた中空糸膜束からなる分離膜モジュ−ル(有
効膜面積3.2m2)を内蔵した脱湿装置5と、膜厚60
μm 、外径400μm 及び長さ150cmの芳香族ポリイ
ミドの非対称性の中空糸膜を束ねた中空糸膜束からなる
分離膜モジュ−ル(有効膜面積35m2)を内蔵した酸素
富化装置6とを用い、30°C飽和の水蒸気を含んだ原
料空気の乾燥及び窒素富化を行った。
及び長さ100cmの芳香族ポリイミドの非対称性の中空
糸膜を束ねた中空糸膜束からなる分離膜モジュ−ル(有
効膜面積3.2m2)を内蔵した脱湿装置5と、膜厚60
μm 、外径400μm 及び長さ150cmの芳香族ポリイ
ミドの非対称性の中空糸膜を束ねた中空糸膜束からなる
分離膜モジュ−ル(有効膜面積35m2)を内蔵した酸素
富化装置6とを用い、30°C飽和の水蒸気を含んだ原
料空気の乾燥及び窒素富化を行った。
【0022】原料空気は、脱湿装置5の中空糸膜の内側
に6Kg/cm2 Gの加圧下、28.6Nm3/h の流速で供
給し、また中空糸膜の外側(透過側)に後記の乾燥した
酸素富化空気の一部を4.22Nm3/h の流速でライン
12を経て供給して、中空糸膜を透過した水蒸気のパ−
ジを行いながら、原料空気の乾燥を行い、乾燥された空
気はライン9を経て、窒素富化装置6の中空糸膜25の
内側24に供給し、酸素を中空糸膜25の外側に透過さ
せて酸素富化空気を生成させ、排出口25から酸素富化
空気を取り出して前記水蒸気のパ−ジに使用した。一方
窒素富化装置6の排出口22からライン10を経て、未
透過の乾燥窒素富化空気〔大気圧露点マイナス45°C
(63ppm )〕が、5.99Nm3/h で回収された。な
お、脱湿装置5のライン8から、水分を含んだ酸素富化
空気(湿度75%)を4.29Nm3/h で回収した。
に6Kg/cm2 Gの加圧下、28.6Nm3/h の流速で供
給し、また中空糸膜の外側(透過側)に後記の乾燥した
酸素富化空気の一部を4.22Nm3/h の流速でライン
12を経て供給して、中空糸膜を透過した水蒸気のパ−
ジを行いながら、原料空気の乾燥を行い、乾燥された空
気はライン9を経て、窒素富化装置6の中空糸膜25の
内側24に供給し、酸素を中空糸膜25の外側に透過さ
せて酸素富化空気を生成させ、排出口25から酸素富化
空気を取り出して前記水蒸気のパ−ジに使用した。一方
窒素富化装置6の排出口22からライン10を経て、未
透過の乾燥窒素富化空気〔大気圧露点マイナス45°C
(63ppm )〕が、5.99Nm3/h で回収された。な
お、脱湿装置5のライン8から、水分を含んだ酸素富化
空気(湿度75%)を4.29Nm3/h で回収した。
【0023】比較例1 実施例1の脱湿装置5に代えて、原料空気の乾燥に酸素
富化空気を使用せず空冷式冷凍除湿機を用いたほかは、
実施例1と同様の条件で窒素富化を行った。その結果、
大気圧露点マイナス45°C(63ppm )の乾燥した窒
素富化空気が、6Nm3/h で回収された。この際空冷式
冷凍除湿機を駆動させるのに毎時0.32K Wの電力を
消費した。
富化空気を使用せず空冷式冷凍除湿機を用いたほかは、
実施例1と同様の条件で窒素富化を行った。その結果、
大気圧露点マイナス45°C(63ppm )の乾燥した窒
素富化空気が、6Nm3/h で回収された。この際空冷式
冷凍除湿機を駆動させるのに毎時0.32K Wの電力を
消費した。
【0024】比較例2 原料空気の乾燥において水蒸気のパ−ジに実施例1の酸
素富化空気を使用する代わりに、脱湿装置5からとりだ
された乾燥空気の一部を4.22Nm3/h の流速で脱湿
装置5の中空糸膜の外側に供給したほかは、実施例1と
同様の条件で窒素富化を行った。その結果、大気圧露点
マイナス45°C(63ppm )の乾燥した酸素富化空気
が、5.1Nm3/h で回収された。
素富化空気を使用する代わりに、脱湿装置5からとりだ
された乾燥空気の一部を4.22Nm3/h の流速で脱湿
装置5の中空糸膜の外側に供給したほかは、実施例1と
同様の条件で窒素富化を行った。その結果、大気圧露点
マイナス45°C(63ppm )の乾燥した酸素富化空気
が、5.1Nm3/h で回収された。
【0025】
【発明の効果】本願発明は、分離膜を用いた脱湿装置及
び窒素富化装置を有機的に組み合わせ、窒素富化装置か
ら回収・排出される乾燥した酸素富化空気を、脱湿装置
での原料空気中の水分の除去に有効利用する方法である
ため、特別の動力源を必要とせずに、また乾燥された窒
素富化空気の収量を低下させることなく、コンパクトな
装置で効率よく、窒素富化気体を製造することができ
る。また脱湿装置からは、適度に加湿され酸素富化空気
が得られる。
び窒素富化装置を有機的に組み合わせ、窒素富化装置か
ら回収・排出される乾燥した酸素富化空気を、脱湿装置
での原料空気中の水分の除去に有効利用する方法である
ため、特別の動力源を必要とせずに、また乾燥された窒
素富化空気の収量を低下させることなく、コンパクトな
装置で効率よく、窒素富化気体を製造することができ
る。また脱湿装置からは、適度に加湿され酸素富化空気
が得られる。
【0026】
【図1】は本願発明の窒素富化気体の製造法を実施する
ための工程を例示する概略図。
ための工程を例示する概略図。
【図2】は本願発明の窒素富化装置の一例を示す概略断
面図。
面図。
5 脱湿装置 6 窒素富化装置 21 供給口 22 排出口 23 排出口 25 中空糸膜
Claims (1)
- 【請求項1】(1)水分を含有する空気を加圧し、これ
を中空糸膜の束からなる分離膜モジュ−ルを内蔵する脱
湿装置の中空糸膜の内側へ供給して、該空気中の水分を
選択的に該中空糸膜の外側へ透過させて水分を除去する
と共に、該中空糸膜の内側に乾燥された空気を生成させ
て脱湿装置から乾燥空気を取り出すこと、 (2)前記乾燥空気を、中空糸膜の束からなる分離膜モ
ジュ−ルを内蔵する窒素富化装置の中空糸膜の内側へ供
給し、該空気中の酸素を該中空糸膜の外側へ選択的に透
過させて、内側に未透過の乾燥窒素富化空気を生成させ
ると共に外側に透過した乾燥酸素富化空気を生成させ、
乾燥窒素富化空気を窒素富化装置から回収すること、及
び (3)前記生成した乾燥酸素富化空気は、これを窒素富
化装置から回収して前記脱湿装置の中空糸膜の外側へ供
給し、前記空気中の水分の除去を促進させることを特徴
とする窒素富化気体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5021372A JPH06234510A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 窒素富化空気の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5021372A JPH06234510A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 窒素富化空気の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06234510A true JPH06234510A (ja) | 1994-08-23 |
Family
ID=12053270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5021372A Pending JPH06234510A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 窒素富化空気の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06234510A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008508055A (ja) * | 2004-07-30 | 2008-03-21 | カーツマン システムズ インコーポレイテッド | 気体又は液体から水を添加又は除去する薄型膜を含む水の輸送方法及びアセンブリ |
JP2013180229A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-12 | Ube Industries Ltd | ガス分離システム |
-
1993
- 1993-02-09 JP JP5021372A patent/JPH06234510A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008508055A (ja) * | 2004-07-30 | 2008-03-21 | カーツマン システムズ インコーポレイテッド | 気体又は液体から水を添加又は除去する薄型膜を含む水の輸送方法及びアセンブリ |
JP2013180229A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-12 | Ube Industries Ltd | ガス分離システム |
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