JP6848205B2 - 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法 - Google Patents

立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6848205B2
JP6848205B2 JP2016089841A JP2016089841A JP6848205B2 JP 6848205 B2 JP6848205 B2 JP 6848205B2 JP 2016089841 A JP2016089841 A JP 2016089841A JP 2016089841 A JP2016089841 A JP 2016089841A JP 6848205 B2 JP6848205 B2 JP 6848205B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
modeling
modeled
powder
layer
model
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016089841A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017196811A (ja
Inventor
佐藤 慎一郎
慎一郎 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2016089841A priority Critical patent/JP6848205B2/ja
Publication of JP2017196811A publication Critical patent/JP2017196811A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6848205B2 publication Critical patent/JP6848205B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法に関する。
立体造形物(三次元造形物)を造形する装置として、例えば粉体積層造形法で造形するものがある。これは、例えば、造形ステージに粉体を敷き詰めて平坦化し、平坦化された層状の粉体(これを「粉体層」という。)に対して粉体を結合させる造形液を付与して、粉体が結合された層状造形物(これを「造形層」という。)を形成する。そして、この造形層上に粉体層を形成し、再度、造形層を形成する動作を繰り返して、造形層を積層することで立体造形物を造形する。
従来、造形物の輪郭の外側に、造形物を造形する造形液とは別に、滲み出し防止液を塗布して造形するものが知られている(特許文献1)。
特開2005−007572号公報
ところで、粉体積層造形法では粉体中で立体造形物を造形するために、立体造形物の側面や上面などの表面は粉体で囲まれた状態になる。そのため、造形完了後に、立体造形物を粉体中から取り出し、表面に付着残存している粉体を除去する必要がある。
しかしながら、立体造形物の表面には、はみ出した造形液によって余分な粉体が付着することがある。このように造形液で付着した余剰粉体は、造形完了後に立体造形物の表面から除去することが難しくなるという課題がある。
この場合、はみ出し防止液を別途塗布するのでは構成が複雑になる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、立体造形物の表面に付着する余剰な粉体を減少することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係る立体造形物を造形する装置は、
敷き詰められた粉体に対し、前記粉体を結合する造形液を付与して層状造形物を造形する造形液付与手段と、
前記粉体を敷き詰める動作と、前記造形液付与手段から前記造形液を付与させて前記層状造形物を造形する動作を繰り返して、前記層状造形物を積層した立体造形物を造形する制御をする手段と、を備え、
前記制御をする手段は、
前記層状造形物を造形するとき、前記層状造形物の輪郭部を先に造形し、造形された前記輪郭部を輪郭とする内部を後に造形する制御を行い
前記造形液付与手段の往路又は復路の片方向走査、若しくは、往路及び復路の双方向走査を走査単位とするとき、前記走査単位で前記輪郭部を先に造形する制御を行い、
前記輪郭部の造形で付与する単位面積当たりの前記造形液の量が、前記内部の造形で付与する単位面積当たりの前記造形液の量よりも少ない
構成とした。
本発明によれば、立体造形物の表面に付着する余剰な粉体を減少することができる。
本発明の第1実施形態に係る装置の平面説明図である。 同じく側面説明図である。 同じく造形部の断面説明図である。 同装置の制御部の概要の説明に供するブロック図である。 造形の流れの説明に供する模式的説明図である。 本発明の第1実施形態で造形する立体造形物の斜視説明図である。 同じく層構成を説明する断面説明図である。 同立体造形物の造形工程(制御部による制御)の全体的な流れの説明に供する断面説明図である。 造形層の造形過程の説明に供する平面説明図である。 造形層の造形過程の説明に供する平面説明図である。 造形層の造形過程の説明に供する平面説明図である。 各造形層の造形過程の説明に供する外郭部と内部に分けた平面説明図である。 輪郭部に対して内部を造形するときの造形液付与位置の第1例の説明に供する平面説明図である。 同じく造形液付与位置の第2例の説明に供する平面説明図である。 第1実施形態における造形動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第2実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。 本発明の第3実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。 本発明の第4実施形態で造形する立体造形物の説明図である。 同実施形態における造形動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第5実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。 本発明の第6実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。 第5実施形態における造形動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第7実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。 本発明の第8実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。 本発明の第9実施形態の説明に供する説明図である。 同実施形態における造形動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第10実施形態の説明に供する平面説明図である。 同実施形態における造形動作の制御の説明に供するフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る装置の一例の概要について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同装置の概略平面説明図、図2は同じく概略側面説明図、図3は同じく造形部の断面説明図である。なお、図3は造形時の状態で示している。
この立体造形物を造形する装置(立体造形装置という。)は、粉体積層造形装置であり、粉体(粉末)が結合された層状造形物である造形層30が形成される造形部1と、造形部1の層状に敷き詰められた粉体層31に対して造形液10を吐出付与して造形層30を造形する造形ユニット5とを備えている。
造形部1は、粉体槽11と、平坦化部材(リコータ)である回転体としての平坦化ローラ12などを備えている。なお、平坦化部材は、回転体に代えて、例えば板状部材(ブレード)とすることもできる。
粉体槽11は、造形槽22に供給する粉体20を保持する供給槽21と、造形層30が積層されて立体造形物が造形される造形槽22と、粉体層31を形成するときに平坦化ローラ12によって移送供給される粉体20のうち、粉体層31を形成しないで落下する余剰の粉体20を溜める余剰粉体受け槽29を有している。
供給槽21の底部は供給ステージ23として鉛直方向(高さ方向)に昇降自在となっている。同様に、造形槽22の底部は造形ステージ24として鉛直方向(高さ方向)に昇降自在となっている。造形ステージ24上に造形層30が積層された立体造形物が造形される。余剰粉体受け槽29の底面には粉体20を吸引する機構が備えられた構成や、余剰粉体受け槽29が簡単に取り外せるような構成となっている。
供給ステージ23は、後述するモータ27によって矢印Z方向(高さ方向)に昇降され、造形ステージ24は、同じく、モータ28によって矢印Z方向に昇降される。
平坦化ローラ12は、供給槽21の供給ステージ23上に供給された粉体20を造形槽22に移送して供給し、平坦化手段である平坦化ローラ12によって供給した粉体の層の表面を均して平坦化して、粉体層31を形成する。
この平坦化ローラ12は、造形ステージ24のステージ面(粉体20が積載される面)に沿って矢印Y方向に、ステージ面に対して相対的に往復移動可能に配置され、後述する往復移動機構25によって移動される。また、平坦化ローラ12は、後述するモータ26によって回転駆動される。
一方、造形ユニット5は、造形ステージ24上の粉体層31に造形液10を吐出する液体吐出ユニット50を備えている。
液体吐出ユニット50は、キャリッジ51と、キャリッジ51に搭載された造形液付与手段である2つ(1又は3つ以上でもよい。)の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」という。)52a、52bを備えている。
キャリッジ51は、ガイド部材54及び55に移動可能に保持されている。ガイド部材54及び55は、両側の側板70、70に昇降可能に保持されている。
このキャリッジ51は、後述するX方向走査機構550を構成するX方向走査モータによってプーリ及びベルトを介して主走査方向である矢印X方向(以下、単に「X方向」という。他のY、Zについても同様とする。)に往復移動される。
2つのヘッド52a、52b(以下、区別しないときは「ヘッド52」という。)は、造形液を吐出する複数のノズルを配列したノズル列がそれぞれ2列配置されている。一方のヘッド52aの2つのノズル列は、シアン造形液及びマゼンタ造形液を吐出する。他方のヘッド52bの2つのノズル列は、イエロー造形液及びブラック造形液をそれぞれ吐出する。なお、ヘッド構成はこれに限るものではない。
これらのシアン造形液、マゼンタ造形液、イエロー造形液、ブラック造形液の各々を収容した複数のタンク60がタンク装着部56に装着され、供給チューブなどを介してヘッド52a、52bに供給される。
また、X方向の一方側には、液体吐出ユニット50のヘッド52の維持回復を行うメンテナンス機構61が配置されている。
メンテナンス機構61は、主にキャップ62とワイパ63で構成される。キャップ62をヘッド52のノズル面(ノズルが形成された面)に密着させ、ノズルから造形液を吸引する。ノズルに詰まった粉体の排出や高粘度化した造形液を排出するためである。その後、ノズルのメニスカス形成(ノズル内は負圧状態である)のため、ノズル面をワイパ63でワイピング(払拭)する。また、メンテナンス機構61は、造形液の吐出が行われない場合に、ヘッドのノズル面をキャップ62で覆い、粉体20がノズルに混入することや造形液10が乾燥することを防止する。
造形ユニット5は、ベース部材7上に配置されたガイド部材71に移動可能に保持されたスライダ部72を有し、造形ユニット5全体がX方向と直交するY方向(副走査方向)に往復移動可能である。この造形ユニット5は、後述するY方向走査機構552によって全体がY方向に往復移動される。
液体吐出ユニット50は、ガイド部材54、55とともに矢印Z方向に昇降可能に配置され、後述するZ方向昇降機構551によってZ方向に昇降される。
ここで、造形部1の詳細について説明する。
粉体槽11は、箱型形状をなし、供給槽21と造形槽22と、余剰粉体受け槽29の3つの上面が開放された槽とを備えている。供給槽21内部には供給ステージ23が、造形槽22内部には造形ステージ24がそれぞれ昇降可能に配置される。
供給ステージ23の側面は供給槽21の内側面に接するように配置されている。造形ステージ24の側面は造形槽22の内側面に接するように配置されている。これらの供給ステージ23及び造形ステージ24の上面は水平に保たれている。
造形槽22の隣りには、造形槽22外に排出される余剰な粉体を受ける余剰粉体受け部29が配置されている。
余剰粉体受け槽29には、粉体層31を形成するときに平坦化ローラ12によって移送供給される粉体20のうちの余剰の粉体20が落下する。余剰粉体受け槽29に落下した余剰の粉体20は、例えば粉体回収再生装置を経由して、供給槽21に粉体を供給する後述する粉体供給装置554に戻される。
粉体供給装置554は供給槽21上に配置される。造形の初期動作時や供給槽21の粉体量が減少した場合に、粉体供給装置554を構成するタンク内の粉体を供給槽21に供給する。粉体供給のための粉体搬送方法としては、スクリューを利用したスクリューコンベア方式や、エアーを利用した空気輸送方式などが挙げられる。
平坦化ローラ12は、供給槽21から粉体20を造形槽22へと移送供給して、表面を均すことで平坦化して所定の厚みの層状の粉体である粉体層31を形成する。
この平坦化ローラ12は、造形槽22及び供給槽21の内寸(即ち、粉体が供される部分又は仕込まれている部分の幅)よりも長い棒状部材であり、往復移動機構によってステージ面に沿ってY方向(副走査方向)に往復移動される。
この平坦化ローラ12は、往復移動機構のモータによって回転されながら、供給槽21の外側から供給槽21及び造形槽22の上方を通過するようにして水平移動する。これにより、粉体20が造形槽22上へと移送供給され、平坦化ローラ12が造形槽22上を通過しながら粉体20を平坦化することで粉体層31が形成される。
また、図2にも示すように、平坦化ローラ12の周面に接触して、平坦化ローラ12に付着した粉体20を除去するための粉体除去部材である粉体除去板13が配置されている。
粉体除去板13は、平坦化ローラ12の周面に接触した状態で、平坦化ローラ12とともに移動する。また、粉体除去板13は、平坦化ローラ12が平坦化を行うときの回転方向に回転するときにカウンタ方向でも、順方向での配置可能である。
次に、上記立体造形装置の制御部の概要について図4を参照して説明する。図4は同制御部のブロック図である。
制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501に本発明に係わる制御を含む立体造形動作の制御を実行させるための本発明に係るプログラムを含むプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、造形データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
制御部500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)504を備えている。また、制御部500は、画像データに対する各種信号処理等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505を備えている。
制御部500は、外部の造形データ作成装置600から造形データを受信するときに使用するデータ及び信号の送受を行うためのI/F506を備えている。
なお、造形データ作成装置600は、最終形態の造形物(立体造形物)を各造形層毎にスライスしたスライスデータである造形データを作成する本発明に係る立体造形物を造形するデータを作成する装置であり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で構成されている。
制御部500は、各種センサの検知信号を取り込むためのI/O507を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50のヘッド52を駆動制御するヘッド駆動制御部508を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50のキャリッジ51をX方向(主走査方向)に移動させるX方向走査機構550を構成するモータを駆動するモータ駆動部510と、造形ユニット5をY方向(副走査方向)に移動させるY方向走査機構552を構成するモータを駆動するモータ駆動部512を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50のキャリッジ51をZ方向に移動(昇降)させるZ方向昇降機構551を構成するモータを駆動するモータ駆動部511を備えている。なお、矢印Z方向への昇降は造形ユニット5全体を昇降させる構成とすることもできる。
制御部500は、供給ステージ23を昇降させるモータ27を駆動するモータ駆動部513と、造形ステージ24を昇降させるモータ28を駆動するモータ駆動部514を備えている。
制御部500は、平坦化ローラ12を移動させる往復移動機構25のモータ553を駆動するモータ駆動部515と、平坦化ローラ12を回転駆動するモータ26を駆動する516を備えている。
制御部500は、供給槽21に粉体20を供給する粉体供給装置554を駆動する供給系駆動部517と、液体吐出ユニット50のメンテナンス機構61を駆動するメンテナンス駆動部518を備えている。
制御部500は、粉体後供給部80から粉体20の供給を行わせる後供給駆動部519を備えている。
制御部500のI/O507には、装置の環境条件としての温度及び湿度を検出する温湿度センサ560などの検知信号やその他のセンサ類の検知信号が入力される。
制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル522が接続されている。
制御部500は、上述したように、造形データ作成装置600から造形データを受領する。造形データは、目的とする立体造形物の形状をスライスしたスライスデータとしての各造形層30の形状データ(造形データ)を含む。
そして、主制御部500Aは、造形層30の造形データに基づいてヘッド52からの造形液の吐出を行わせる制御をする。
なお、造形データ作成装置600と立体造形装置(粉体積層造形装置)601によって造形装置が構成される。
次に、造形の流れについて図5も参照して説明する。図5は造形の流れの説明に供する模式的説明図である。
ここでは、造形槽22の造形ステージ24上に、1層目の造形層30が形成されている状態から説明する。
この1層目の造形層30上に次の造形層30を形成するときには、図5(a)に示すように、供給槽21の供給ステージ23をZ1方向に上昇させ、造形槽22の造形ステージ24をZ2方向に下降させる。
このとき、造形槽22の粉体層31の表面(粉体面)の上面と平坦化ローラ12の下部(下方接線部)との間隔(積層ピッチ)がΔt1となるように造形ステージ24の下降距離を設定する。の間隔Δt1が次に形成する粉体層31の厚さ(積層ピッチ)に相当する。間隔Δt1は、数十〜100μm程度であることが好ましい。
この場合、平坦化ローラ12は供給槽21及び造形槽22の上端面に対してギャップを置いて配置している。したがって、造形槽22に粉体20を移送供給して平坦化するとき、粉体層31の表面(粉体面)は供給槽21及び造形槽22の上端面よりも高い位置になる。
これにより、平坦化ローラ12が供給槽21及び造形槽22の上端面に接触することを確実に防止できて、平坦化ローラ12の損傷が低減する。平坦化ローラ12の表面が損傷すると粉体層31の表面にスジが発生して平坦性が低下する。
次いで、図5(b)に示すように、供給槽21の上面レベルよりも上方に位置する粉体20を、平坦化ローラ12を逆方向(矢印方向)に回転しながらY2方向(造形槽22側)に移動することで、粉体20を造形槽22へと移送供給する(粉体供給)。
さらに、図5(c)に示すように、平坦化ローラ12を造形槽22の造形ステージ24のステージ面と平行に移動させ、造形ステージ24の造形層30上で所定の厚さΔt1になる粉体層31を形成する(平坦化)。このとき、粉体層31の形成に使用されなかった余剰の粉体20は余剰粉体受け槽29に落下する。
粉体層31を形成後、平坦化ローラ12は、図5(d)に示すように、Y1方向に移動されて初期位置(原点位置)に戻される(復帰される)。
ここで、平坦化ローラ12は、造形槽22及び供給槽21の上面レベルとの距離を一定に保って移動できるようになっている。一定に保って移動できることで、平坦化ローラ12で粉体20を造形槽22の上へと搬送させつつ、造形槽22上又は既に形成された造形層30の上に均一厚さΔt1の粉体層31を形成できる。
その後、図5(e)に示すように、液体吐出ユニット50のヘッド52から造形液10の液滴を吐出して、次の粉体層31に所要形状の造形層30を積層形成する(造形)。
なお、造形層30は、例えば、ヘッド52から吐出された造形液10が粉体20と混合されることで、粉体20に含まれる接着剤が溶解し、溶解した接着剤同士が結合して粉体20が結合されることで形成される。
次いで、上述した粉体供給・平坦化よる粉体層31を形成する工程、ヘッド52による造形液吐出工程を繰り返して新たな造形層30を形成する。このとき、新たな造形層30とその下層の造形層30とは一体化して三次元形状造形物(立体造形物)の一部を構成する。
以後、粉体の供給・平坦化よる粉体層31を形成する工程、ヘッド52による造形液吐出工程を必要な回数繰り返すことによって、三次元形状造形物(立体造形物)を完成させる。
次に、本実施形態で使用している粉体(立体造形用粉末材料)及び造形液について説明する。
立体造形用粉末材料は、基材と、この基材を平均厚み5nm〜500nmで被覆し、造形液としての架橋剤含有水の作用により溶解し架橋可能な水溶性有機材料(バインダー)とを有してなる。
この立体造形用粉末材料においては、基材を被覆する水溶性有機材料が、架橋剤含有水の作用により溶解し架橋可能であるため、水溶性有機材料に架橋剤含有水が付与されると、水溶性有機材料は、溶解すると共に、架橋剤含有水に含まれる架橋剤の作用により架橋する。
これにより、上記立体造形用粉末材料を用いて薄層(粉体層31)を形成し、粉体層に架橋剤含有水を造形液として吐出することで、粉体層31においては、溶解した水溶性有機材料が架橋する結果、粉体層31が結合硬化して造形層30が形成される。
次に、本発明の第1実施形態について図6ないし図12を参照して説明する。図6は同実施形態で造形する立体造形物の斜視説明図、図7は同じく層構成を説明する断面説明図である。図8は同立体造形物の造形工程(制御部による制御)の全体的な流れの説明に供する断面説明図、図9ないし図11は各造形層の造形過程の説明に供する平面説明図である。図12は同じく各造形層の造形過程の説明に供する輪郭部及び最終造形部(併せて「外郭部」という。)と内部に分けた平面説明図である。なお、図9ないし図11では説明を簡単にするためのヘッド52の幅で所要の範囲に造形液を付与できるものとする。
本実施形態では、図6及び図7に示すように、第k層目から第(k+4)層目までの5層の造形層300A〜300Eを順次造形して積層し、中央部に凹部301を有する立体造形物300を造形する。
まず、図8(a)に示すように第k層目の造形層300Aを造形する。この造形層300Aの造形を行うときには、図9(a)及び図12(a)に示すように、例えば図9で矢印X1方向にヘッド52を移動して、造形層30の輪郭部30aを先に造形する。
なお、造形層30の輪郭部30aは、立体造形物300の表面を構成することになる輪郭を含む部分であり、本実施形態では造形層30以外の領域との境界(輪郭)から面内方向で1ドットないし5ドット分の範囲内の領域としているが、これに限るものではない。
その後、図9(b)及び図12(a)に示すように、例えば図9で矢印X2方向にヘッド52を移動して、造形した輪郭部30aの内側の領域に造形液10を付与して、造形された輪郭部30aを輪郭とする内部30bを後に造形する。
これにより、図9(c)に示すように、輪郭部30aと内部30bが一体となった造形層30によって第k層目の造形層300Aが造形される。
次いで、図8(a)に示すように、第k層目の造形層300Aの上に第(k+1)層目の造形層300Bを造形する。この第(k+1)層目の造形層300Bの造形を行うときには、図9及び図12(b)に示すように、第k層目と同様、輪郭部30aを先に造形し、内部30bを後に造形する。
次いで、図8(a)に示すように、第(k層+1)目の造形層300Bの上に第(k+2)層目の造形層300Cを造形する。この第(k+2)層目の造形層300Cの造形を行うときには、図9及び図12(c)に示すように、第k層目と同様、輪郭部30aを先に造形し、内部30bを後に造形する
次いで、図8(b)に示すように、第(k+2)層目の造形層300Cの上に第(k+3)層目の造形層300Dを造形する。
ここで、第(k+3)層目の造形層300Dのうち、立体造形物300の凹部301の底部301aに対応する部分は、立体造形物300の表面を構成する。つまり、最終造形層である造形層300D以外の造形層の上層に造形層が造形されない部分(これを「最終造形部」という。)も、立体造形物300の表面となる。
そこで、この第(k+3)層目の造形層300Dの造形を行うときには、図10(a)及び図12(d)に示すように、輪郭部30aと最終造形部30cとを先に造形する。
その後、図10(b)及び図12(d)に示すように、輪郭部30aと最終造形部30cとの間の内部30bを後に造形する。なお、内部30bには、最終造形部30cの部分は含まれない。
これにより、図10(c)に示すように、輪郭部30a、内部30b及び最終造形部30cが一体となった造形層30によって第(k+3)層目の造形層300Dが造形される。
次いで、図8(c)に示すように、第(k+3)層目の造形層300Dの上に第(k+4)層目の造形層300Eを造形する。
ここで、第(k+4)層目を貫通する立体造形物300の凹部301の壁面となる輪郭も立体造形物300の表面を構成する。
そこで、この第(k+4)層目の造形層300Eの造形を行うときには、図11(a)及び図12(e)に示すように、外側の輪郭部30aと内側の輪郭部30dを先に造形する。
そして、図11(b)及び図12(e)に示すように、外側の輪郭部30aと内側の輪郭部30dとの間の内部30bを後に造形する。
これにより、図11(c)に示すように、外側の輪郭部30a、内側の輪郭部30d及び内部30bが一体となった造形層30によって第(k+4)層目の造形層300Eが造形される。
このように、層状造形物(造形層)の輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形部を先に造形し、輪郭部を輪郭とする内部を後に造形することで、輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形部の造形から内部の造形(造形液付与)までの間に時間差が生じる。この時間差の間に、先に造形液が付与された輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形部は造形液の乾燥が進行する。
ここで、最終造形部30cの場合、乾燥が進むことで最表面から造形液が失われる。したがって、次の粉体層31が積層されても、最終造形部30cの最表面に振りかかるだけで、結着を生じない。
また、輪郭部30a、30dについては、造形液が付与される面積が小さいので、XY方向への拡散浸透よりも先に乾燥が進む。したがって、輪郭部30aを造形するとき、過度な拡散浸透が進まない。
さらに、内部30bに造形液が付与された後に起こると予想されるXY方向への拡散浸透は、乾燥によって固化した輪郭部30a、30dによって阻止される。したがって、拡散浸透が過度に進まない。
これにより、立体造形物300の表面に対する余剰な粉体20の付着が低減される。
次に、輪郭部に対して内部を造形するときの造形液付与位置の異なる例について図13及び図14を参照して説明する。図13及び図14は同説明に供する平面説明図である。
図13に示す第1例は、輪郭部30aと内部30bとが重ならないで連続するように造形液を付与した例である。
図14に示す第2例は、輪郭部30aの一部に内部30bを重ねて連続するように造形液を付与した例である。重なり部分は、輪郭部30aの幅にもよるが、1ドット(輪郭部30aが2ドット以上ある場合)以上5ドット以下とすることが好ましいい。
すなわち、内部30bを造形するとき、輪郭部30aの一部に造形液10の付与領域が重なっている。
これにより、輪郭部30aと内部30bとの連続性を確実に確保することができる。
なお、上述した輪郭部30aと内部30bとの造形液付与位置の関係については、最終造形部30c、内側の輪郭部30dと内部30bとの関係について同様に適用することができる。
次に、第1実施形態における造形動作の制御について図15のフロー図を参照して説明する。
まず、粉体層31を形成し、第n層目のスライスデータ(造形データ)を読み込み、スライスデータから外殻部(輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形部、以下同様である。)と内部を分ける。このとき、第n層目のスライスデータを上層となる第(n+1)層目のスライスデータを比較して、第(n+1)層のデータがない部分のデータを最終造形部30c(外殻部)とする。
そして、造形層30を造形するときの造形液10の付与量(吐出量)を決定した後、外殻部データ→内部データの順でスライスデータを再構築し、第n層目の造形層30の造形を行う。
その後、第n層目が最終層でなければ、nをインクリメント(+1)して、上記の処理を繰り返し、第n層目が最終層であれば、造形を終了する。
なお、ここでは、造形層毎に外殻部データと内部データの再構築を行う例で説明しているが、すべての造形層について外殻部データと内部データの再構築を行った後、造形を開始する構成とすることもできる(以下の実施形態でも適用できるが、再説は省略する。)。
この場合には、粉体積層造形装置601側で外殻部と内部のデータを再構築することに代えて、造形データ作成装置600側で外殻部データと内部のデータとを含む造形データ(スライスデータ)を作成して、粉体積層造形装置601側に送る構成とすることもできる。
次に、本発明の第2実施形態について図16を参照して説明する。図16は同実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。なお、図16は第1実施形態の第(k+3)目の造形層300Dを造形する場合の例である。
本実施形態は、1層の造形層30をヘッド52の複数回の走査で造形する。
まず、図16(a)に示すように、1回目の走査で、輪郭部30aと最終造形部30cの半分を造形し、図16(b)に示すように、2回目の走査で、輪郭部30aと最終造形部30cの残り半分を造形して、先に輪郭部30aと最終造形部30cを完成する。
次いで、図16(c)に示すように、3回目の走査で、内部30bの半分を造形し、図16(d)に示すように、4回目の走査で、内部30bの残り半分を造形して、内部30bの造形を完成する。
すなわち、本実施形態では、1層の層状造形物(造形層30)をヘッドの複数回の走査で造形するとき、層状造形物単位(造形層単位)で輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形物を先に造形して、輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形物を完成した後に内部を造形する。
このように構成することで、輪郭部30a及び最終造形部30cの乾燥が進行した後に内部30bの造形を開始することができ、造形品質を向上できる。
なお、ここでは、第1実施形態の第(k+3)目の造形層300Dを造形する場合で説明しているので、造形層300Eを造形する場合に生じる内側の輪郭部30dの説明を省略しているが、輪郭部30dは輪郭部30aと同じ処理をする(以下の実施形態でも同様であるのが、再説は省略する。)。
次に、本発明の第3実施形態について図17を参照して説明する。図17は同実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。なお、図17は第1実施形態の第(k+3)目の造形層300Dを造形する場合の例である。
本実施形態は、1層の造形層30をヘッド52の複数回の走査で造形する。
まず、図17(a)に示すように、1回目の走査で、輪郭部30aと最終造形部30cの半分を造形し、図17(b)に示すように、2回目の走査で、造形した半分の輪郭部30aと最終造形部30cの間の内部30bの半分を造形する。
次いで、図17(c)に示すように、3回目の走査で、輪郭部30aと最終造形部30cの残り半分を造形し、図17(d)に示すように、4回目の走査で、造形した残り半分の輪郭部30aと最終造形部30cの間の内部30bの残り半分を造形する。
すなわち、本実施形態では、1層の層状造形物(造形層30)をヘッドの複数回の走査で造形するとき、造形液付与手段であるヘッドの走査単位で輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形物を先に造形して、輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形物を部分的に完成した後に内部を造形し、これを各走査で繰り返して1層の層状造形物(造形層30)を完成する。
次に、本発明の第4実施形態について図18及び図19を参照して説明する。図18は同実施形態で造形する立体造形物の説明図、図19は同実施形態における造形動作の制御の説明に供するフロー図である。
図18に示すように、立体造形物300が例えば三角錐である場合、先端部の造形面積は小さくなる。造形面積が小さい場合、外殻部(輪郭部、あるいは、輪郭部及び最終造形部)と内部に分けないでも、造形液の乾燥が早く進行し、余剰な粉体の付着が多くならない。
そこで、本実施形態では、外殻部の面積が内部の面積よりも大きいような場合には、枠部と内部に分けないで造形する。
図19を参照して、まず、粉体層31を形成し、第n層目のスライスデータ(造形データ)を読み込み、スライスデータから枠部と内部を分ける。このとき、第n層目のスライスデータを上層となる第(n+1)層目のスライスデータを比較して、第(n+1)層のデータがない部分を最終造形部30c(外殻部)とする。
そして、造形層30を造形するときの造形液の付与量(吐出量)を決定した後、外殻部と内部の造形面積が、外殻部≦内部、であるか否かを判別する。
ここで、第n層目の造形層30の造形面積が、外殻部≦内部であるときには、前記実施形態で説明したように、外殻部データ→内部データの順でスライスデータを再構築し、外殻部→内部、の順に造形する。
これに対し、第n層目の造形層30の造形面積が、外殻部≦内部でないとき、つまり、外殻部>内部であるときには、外殻部と内部を区別しないで造形する。
その後、第n層目が最終層でなければ、nをインクリメント(+1)して、上記の処理を繰り返し、第n層目が最終層であれば、造形を終了する。
これにより、立体造形物全体の造形速度の低下を抑えることができる。
次に、本発明の第5実施形態について図20を参照して説明する。図20は同実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。なお、図20は第1実施形態の第(k+3)目の造形層300Dを造形する場合の例である。
まず、図20(a)に示すように、1回目の走査で、輪郭部30aと最終造形部30cの半分を造形し、図20(b)に示すように、2回目の走査で、輪郭部30aと最終造形部30cの残り半分を造形して、先に輪郭部30aと最終造形部30cを完成する。
このとき、輪郭部30aの造形に付与する造形液の付与量(滴量)は、内部30bの造形に付与する造形液の付与量よりも少なくしている。
これにより、輪郭部30aの乾燥時間を短縮することができる。なお、最終造形部30cは内部30bの付与量と同じとしている。
次いで、図20(c)に示すように、3回目の走査で、内部30bの半分を造形し、図20(d)に示すように、4回目の走査で、内部30bの残り半分を造形して、内部30bの造形を完成する。
次に、本発明の第6実施形態について図21を参照して説明する。図21は同実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。なお、図21は第1実施形態の第(k+3)目の造形層300Dを造形する場合の例である。
まず、図21(a)に示すように、1回目の走査で、輪郭部30aと最終造形部30cの半分を造形する。
このとき、輪郭部30aの造形に付与する造形液の付与量は、内部30bの造形に付与する造形液の付与量よりも少なくしている。
これにより、輪郭部30aの乾燥時間を短縮することができる。そして、図21(b)に示すように、2回目の走査で、造形した半分の輪郭部30aと最終造形部30cの間の内部30bの半分を造形する。
次いで、図21(c)に示すように、3回目の走査で、輪郭部30aと最終造形部30cの残り半分を造形し、図21(d)に示すように、4回目の走査で、造形した残り半分の輪郭部30aと最終造形部30cの間の内部30bの残り半分を造形する。
次に、上記第5実施形態における造形動作の制御について図22のフロー図を参照して説明する。なお、第6実施形態も同様に適用できる。
まず、粉体層31を形成し、第n層目のスライスデータ(造形データ)を読み込み、スライスデータから枠部と内部を分ける。このとき、第n層目のスライスデータを上層となる第(n+1)層目のスライスデータを比較して、第(n+1)層のデータがない部分を最終造形部30c(外殻部)とする。
そして、造形層30を造形するときの造形液の付与量(吐出量)を決定し、決定した内部30bの付与量に対して輪郭部30aの付与量を決定する。ここで、輪郭部30aの付与量は、内部30bの付与量の0.8倍以上1.0倍未満としている。なお、外殻部のうちの最終造形部30については内部30bの付与量と同じとすることが好ましい。
その後、外殻部データ→内部データの順でスライスデータを再構築する。このとき、スキャンによって再構築される造形層パターンは異なる。再構築されたスライスデータを元に、造形を行う。
その後、第n層目が最終層でなければ、nをインクリメント(+1)して、上記の処理を繰り返し、第n層目が最終層であれば、造形を終了する。
次に、本発明の第7実施形態について図23を参照して説明する。図23は同実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。なお、図23は第1実施形態の第(k+3)目の造形層300Dを造形する場合の例である。
まず、図23(a)、(b)に示すように、輪郭部30aの造形に付与する造形液の付与量(吐出量)は、内部30bの造形に付与する造形液の付与量よりも少なくし、1スキャン目で輪郭部30aと最終造形部30cの半分を造形し、2スキャン目で輪郭部30aと最終造形部30cの残り半分を造形する動作をN回繰り返し、先に輪郭部30aと最終造形部30cを完成する。
これにより、輪郭部30aと最終造形部30cについては、造形→乾燥→造形→乾燥・・・、と繰り返されるので、乾燥が促進される。
その後、図23(c)に示すように、内部30bの半分を造形し、図20(d)に示すように、4回目の走査で、内部30bの残り半分を造形して、内部30bの造形を完成する。
次に、本発明の第8実施形態について図24を参照して説明する。図24は同実施形態における1層の造形層の造形過程を説明する平面説明図である。なお、図24は第1実施形態の第(k+3)目の造形層300Dを造形する場合の例である。
まず、図24(a)に示すように、輪郭部30aの造形に付与する造形液の付与量(滴量)は、内部30bの造形に付与する造形液の付与量よりも少なくし、輪郭部30aと最終造形部30cの半分を造形する動作をN回繰り返し、先に輪郭部30aと最終造形部30cの半分を完成する。
そして、図24(b)に示すように、内部30bを造形し、造形層30の半分を完成する。
次いで、図24(c)に示すように、輪郭部30aの造形に付与する造形液の付与量(滴量)は、内部30bの造形に付与する造形液の付与量よりも少なくし、輪郭部30aと最終造形部30cの残り半分を造形する動作をN回繰り返し、先に輪郭部30aと最終造形部30cの残り半分を完成する。
そして、図24(d)に示すように、内部30bの残り半分を造形し、造形層30の半分を完成する。
次に、本発明の第9実施形態について図25を参照して説明する。図25は同実施形態の説明に供する説明図である。
図25(a)、(b)に示すように、輪郭部30a及び最終造形部30cに対して複数回(N回)所要量の造形液を付与することで、最終的に目標とする付与量の造形液10を付与する。
ここで、図25(c1)には、N=2とした場合の造形液の付与パターン(付与位置)を、図25(c2)には、N=4とした場合の造形液の付与パターン(付与位置)を、図25(c3)には、N=8とした場合の造形液の付与パターン(付与位置)の例を示している。
複数回に分けて造形液を付与する場合、隣接する箇所に連続で塗布することを極力避ける。可能なかぎり離れた場所に複数回に分けて造形液を付与することにより、造形液の乾燥を早くすることができる。この場合、最終的な造形品質を枠部と内部で一致させるため、間引きの付与パターンは行わないようにしている。
次に、上記第9実施形態における造形動作の制御について図26のフロー図を参照して説明する。
まず、粉体層31を形成し、第n層目のスライスデータ(造形データ)を読み込み、スライスデータから枠部と内部を分ける。このとき、第n層目のスライスデータを上層となる第(n+1)層目のスライスデータを比較して、第(n+1)層のデータがない部分のデータを最終造形部30c(外殻部)とする。
そして、外殻部データのスキャン数を決定する。このスキャン数は、造形液の乾燥性や造形速度によるが、少なくとも2スキャン以上とする。
次いで、造形層30のうちの内部30bを造形するときの造形液の付与量(吐出量)を決定し、決定した内部30bの付与量に対して輪郭部30aの付与量を決定する。
その後、外殻部データ→内部データの順でスライスデータを再構築する。このとき、スキャンによって再構築される造形層パターンは異なる。再構築されたスライスデータを元に、造形を行う。
その後、第n層目が最終層でなければ、nをインクリメント(+1)して、上記の処理を繰り返し、第n層目が最終層であれば、造形を終了する。
次に、本発明の第10実施形態について図27を参照して説明する。図27は同実施形態の説明に供する説明図である。
図27(a)、(b)に示すように、輪郭部30a及び最終造形部30cに対して内部30bの付与量よりも少ない付与量を複数回(N回)に分割して造形液を付与することで、最終的に目標とする造形液10を付与する。
ここで、図27(c1)には、N=2とし、異なる箇所に付与する場合の造形液の付与パターン(付与位置)を、図27(c4)には、N=2とし、同じ箇所に付与する場合の造形液の付与パターン(付与位置)を示している。図27(c2)には、N=4とし、異なる箇所に付与する場合の造形液の付与パターン(付与位置)を、図27(c5)には、N=4とし、同じ箇所に付与する場合の造形液の付与パターン(付与位置)を示している。図27(c3)には、N=8とし、異なる箇所に付与する場合の造形液の付与パターン(付与位置)を、図27(c6)には、N=8とし、同じ箇所に付与する場合の造形液の付与パターン(付与位置)を示している。
次に、上記第10実施形態における造形動作の制御について図28のフロー図を参照して説明する。
まず、粉体層31を形成し、第n層目のスライスデータ(造形データ)を読み込み、スライスデータから枠部と内部を分ける。このとき、第n層目のスライスデータを上層となる第(n+1)層目のスライスデータを比較して、第(n+1)層のデータがない部分のデータを最終造形部30c(外殻部)とする。
そして、外殻部データのスキャン数を決定する。このスキャン数は、造形液の乾燥性や造形速度によるが、少なくとも2スキャン以上とする。
次いで、造形層30のうちの内部30bを造形するときの造形液の付与量(吐出量)を決定し、その後、決定した内部30bの付与量に対して輪郭部30aの付与量を決定する。ここで、輪郭部30aの付与量は、内部30bの付与量の0.8倍以上1.0倍未満としている。
その後、外殻部データ→内部データの順でスライスデータを再構築する。このとき、スキャンによって再構築される造形層パターンは異なる。再構築されたスライスデータを元に、造形を行う。
その後、第n層目が最終層でなければ、nをインクリメント(+1)して、上記の処理を繰り返し、第n層目が最終層であれば、造形を終了する。
上記実施形態では、供給槽と造形槽の2層構造の立体造形装置で説明したが、造形槽の1層構造とし、造形槽に直接粉体を供給してブレードやローラなどの平坦化手段で平坦化する構成の立体造形装置にも本発明を適用することができる。
1 造形部
5 造形ユニット
10 造形液
12 平坦化ローラ(平坦化手段)
20 粉体
21 供給槽
22 造形槽
23 供給ステージ
24 造形ステージ
30 造形層(層状造形物)
30a、30d 輪郭部(外殻部)
30b 内部
30c 最終造形部(外殻部)
31 粉体層(層状の粉体)
50 液体吐出ユニット
51 キャリッジ
52 液体吐出ヘッド
500 制御部

Claims (10)

  1. 敷き詰められた粉体に対し、前記粉体を結合する造形液を付与して層状造形物を造形する造形液付与手段と、
    前記粉体を敷き詰める動作と、前記造形液付与手段から前記造形液を付与させて前記層状造形物を造形する動作を繰り返して、前記層状造形物を積層した立体造形物を造形する制御をする手段と、を備え、
    前記制御をする手段は、
    前記層状造形物を造形するとき、前記層状造形物の輪郭部を先に造形し、造形された前記輪郭部を輪郭とする内部を後に造形する制御を行い、
    前記造形液付与手段の往路又は復路の片方向走査、若しくは、往路及び復路の双方向走査を走査単位とするとき、前記走査単位で前記輪郭部を先に造形する制御を行い、
    前記輪郭部の造形で付与する単位面積当たりの前記造形液の量が、前記内部の造形で付与する単位面積当たりの前記造形液の量よりも少ない
    ことを特徴とする立体造形物を造形する装置。
  2. 敷き詰められた粉体に対し、前記粉体を結合する造形液を付与して層状造形物を造形する造形液付与手段と、
    前記粉体を敷き詰める動作と、前記造形液付与手段から前記造形液を付与させて前記層状造形物を造形する動作を繰り返して、前記層状造形物を積層した立体造形物を造形する制御をする手段と、を備え、
    前記制御をする手段は、
    前記層状造形物を造形するとき、前記層状造形物の輪郭部を先に造形し、造形された前記輪郭部を輪郭とする内部を後に造形する制御を行い、
    前記造形液付与手段の往路又は復路の片方向走査、若しくは、往路及び復路の双方向走査を走査単位とするとき、前記走査単位で前記輪郭部を先に造形する制御を行い、
    前記輪郭部を造形するとき、同じ個所に複数回前記造形液を付与する
    ことを特徴とする立体造形物を造形する装置。
  3. 敷き詰められた粉体に対し、前記粉体を結合する造形液を付与して層状造形物を造形する造形液付与手段と、
    前記粉体を敷き詰める動作と、前記造形液付与手段から前記造形液を付与させて前記層状造形物を造形する動作を繰り返して、前記層状造形物を積層した立体造形物を造形する制御をする手段と、を備え、
    前記制御をする手段は、
    前記層状造形物を造形するとき、前記層状造形物の輪郭部を先に造形し、造形された前記輪郭部を輪郭とする内部を後に造形する制御を行い、
    前記層状造形物において、前記内部の面積が前記内部以外の面積よりも小さくなるときには、前記内部と前記内部以外とを区別しないで造形する
    ことを特徴とする立体造形物を造形する装置。
  4. 最終の前記層状造形物以外の層状造形物における上層に前記層状造形物が造形されない最終造形部を前記内部よりも先に造形する制御を行う
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の立体造形物を造形する装置。
  5. 敷き詰められた粉体に対し、前記粉体を結合する造形液を付与して層状造形物を造形する造形液付与手段と、
    前記粉体を敷き詰める動作と、前記造形液付与手段から前記造形液を付与させて前記層状造形物を造形する動作を繰り返して、前記層状造形物を積層した立体造形物を造形する制御をする手段と、を備え、
    前記制御をする手段は、
    前記層状造形物を造形するとき、前記層状造形物の輪郭部を先に造形し、造形された前記輪郭部を輪郭とする内部を後に造形する制御を行い、
    前記造形液付与手段の往路又は復路の片方向走査、若しくは、往路及び復路の双方向走査を走査単位とするとき、前記走査単位で前記輪郭部を先に造形する制御を行い、
    最終の前記層状造形物以外の層状造形物における上層に前記層状造形物が造形されない最終造形部を前記内部よりも先に造形する制御を行い、
    前記最終造形部の面積が前記輪郭部の面積よりも広いときには、前記最終造形部を前記輪郭部よりも先に造形する制御を行う
    ことを特徴とする立体造形物を造形する装置。
  6. 敷き詰められた粉体に対し、前記粉体を結合する造形液を付与して層状造形物を造形する造形液付与手段と、
    前記粉体を敷き詰める動作と、前記造形液付与手段から前記造形液を付与させて前記層状造形物を造形する動作を繰り返して、前記層状造形物を積層した立体造形物を造形する制御をする手段と、を備え、
    前記制御をする手段は、前記層状造形物を造形するとき、
    前記層状造形物の輪郭部を先に造形し、造形された前記輪郭部を輪郭とする内部を後に造形し、
    最終の前記層状造形物以外の層状造形物における上層に前記層状造形物が造形されない最終造形部を前記内部よりも先に造形し、
    前記最終造形部の面積が前記輪郭部の面積よりも広いときには、前記最終造形部を前記輪郭部よりも先に造形する制御を行う
    ことを特徴とする立体造形物を造形する装置。
  7. 前記層状造形物単位で前記輪郭部を先に造形する制御を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の立体造形物を造形する装置。
  8. 前記内部を造形するとき、前記造形液の付与領域が前記輪郭部の一部と重なる
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の立体造形物を造形する装置。
  9. 粉体を敷き詰める動作と、前記敷き詰められた粉体に対し、前記粉体を結合する造形液を付与して層状造形物を造形する動作を繰り返して、前記層状造形物を積層した立体造形物を造形する方法であって、
    前記層状造形物を造形するとき、前記層状造形物の輪郭部を先に造形し、造形された前記輪郭部を輪郭とする内部を後に造形し、
    前記造形液付与手段の往路又は復路の片方向走査、若しくは、往路及び復路の双方向走査を走査単位とするとき、前記走査単位で前記輪郭部を先に造形する制御を行い、
    前記輪郭部の造形で付与する単位面積当たりの前記造形液の量が、前記内部の造形で付与する単位面積当たりの前記造形液の量よりも少ない
    ことを特徴とする立体造形物を造形する方法。
  10. 粉体を敷き詰める動作と、前記敷き詰められた粉体に対し、前記粉体を結合する造形液を付与して層状造形物を造形する動作を繰り返して、前記層状造形物を積層した立体造形物を造形する制御をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
    前記層状造形物を造形するとき、前記層状造形物の輪郭部を先に造形し、造形された前記輪郭部を輪郭とする内部を後に造形する制御であって、前記輪郭部の造形で付与する単位面積当たりの前記造形液の量が、前記内部の造形で付与する単位面積当たりの前記造形液の量よりも少ない制御と、前記造形液付与手段の往路又は復路の片方向走査、若しくは、往路及び復路の双方向走査を走査単位とするとき、前記走査単位で前記輪郭部を先に造形する制御とをコンピュータに行わせることを特徴とするプログラム。
JP2016089841A 2016-04-27 2016-04-27 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法 Active JP6848205B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016089841A JP6848205B2 (ja) 2016-04-27 2016-04-27 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016089841A JP6848205B2 (ja) 2016-04-27 2016-04-27 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017196811A JP2017196811A (ja) 2017-11-02
JP6848205B2 true JP6848205B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=60238583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016089841A Active JP6848205B2 (ja) 2016-04-27 2016-04-27 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6848205B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3696549B1 (en) 2017-10-10 2024-07-03 Hitachi High-Tech Corporation Automated analyzer

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002292751A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Minolta Co Ltd 三次元造形装置及び方法
JP4888257B2 (ja) * 2007-07-09 2012-02-29 セイコーエプソン株式会社 三次元造形装置、および三次元造形方法
JP2013075390A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Brother Industries Ltd 立体造形装置および立体造形データ作成プログラム
JP6314991B2 (ja) * 2013-10-03 2018-04-25 コニカミノルタ株式会社 三次元造形装置および三次元造形方法
JP2015128884A (ja) * 2014-01-09 2015-07-16 セイコーエプソン株式会社 三次元造形物の製造方法および三次元造形物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017196811A (ja) 2017-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6904035B2 (ja) 立体造形物を造形する装置、立体造形物を造形する方法、立体造形物
JP6647569B2 (ja) 三次元造形装置
JP6444825B2 (ja) 三次元造形物の製造方法及び製造装置
EP3195999B1 (en) Modeling apparatus
JP6862823B2 (ja) 立体造形装置、立体造形方法
US20170274586A1 (en) Three-dimensional object forming device and three-dimensional object forming method
JP2017164989A (ja) 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法
JP2017170875A (ja) 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法
JP2018012282A (ja) 立体造形装置および立体造形方法
JP6905677B2 (ja) 三次元造形装置及び三次元造形物の製造方法
JP2013208878A (ja) 立体造形装置および立体造形データ作成プログラム
JP6958661B2 (ja) 立体造形装置
JP6848205B2 (ja) 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法
JP6828267B2 (ja) 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法、立体造形物の造形データを作成する方法
JP6766381B2 (ja) 立体造形物を造形する装置、プログラム、立体造形物を造形する方法
JP6880492B2 (ja) 三次元造形装置、三次元造形物の製造方法及びプログラム
JP2016150458A (ja) 立体造形装置、立体造型方法
JP7087482B2 (ja) 立体造形装置および立体造形方法
CN107399082B (zh) 用于将涂层涂覆到3d打印物体的方法和系统
JP6872170B2 (ja) 三次元造形装置、三次元造形物製造方法及びプログラム
JP6899094B2 (ja) 三次元造形装置、三次元造形物製造方法及び造形プログラム
JP2018196966A (ja) 三次元造形装置、造形プログラム及び三次元造形物製造方法
EP3238864A1 (en) Apparatus and method for fabricating three-dimensional objects
JP6996310B2 (ja) 立体造形物の製造方法
JP7031388B2 (ja) 造形方法、造形装置およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200413

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200923

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201215

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20201215

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20201224

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210215

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6848205

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151