JP6847071B2 - 結像光学系、投写型表示装置、および撮像装置 - Google Patents

結像光学系、投写型表示装置、および撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、中間像を形成する結像光学系、この結像光学系を備えた投写型表示装置、およびこの結像光学系を備えた撮像装置に関するものである。
従来、液晶表示素子やDMD(Digital Micromirror Device:登録商標)表示素子等のライトバルブを用いた投写型表示装置が広く用いられている。
この種の投写型表示装置では、スクリーンまでの距離設定の自由度を高め、さらに室内空間での設置性を向上させることが要求されている。そのため、小型の構成でありながら、より高性能で、より広角化の図られた汎用性の高い結像光学系を投写型表示装置に搭載したいという要望が強くなっている。
このような要望に応えるべく、縮小側結像面と共役な位置に中間像を形成し、この中間像を拡大側結像面に再結像させる結像光学系が提案されている。(例えば、特許文献1、2)
特許第5978121号公報 特開2016−156986号公報
上記の通り投写型表示装置では小型化が求められているため、特許文献1および2の結像光学系では、結像光学系内にミラー等の光軸折り曲げ手段を2つ設けて、結像光学系の光軸を180°折り曲げている。
特許文献1の結像光学系では、同じレンズ間の空間に2枚のミラーを配置しているため、結像光学系を通る光束に対して十分な大きさのミラーを配置することが難しく、光軸を挟む片側の領域の光束しか画像の投写に使用できない構成となっている。そのため、投写型表示装置において、投写範囲の調整幅が狭くなってしまうという問題が生じる。
また、特許文献2の結像光学系では、中間像の位置より拡大側にミラーを配置しているため、このミラーを含む中間像より拡大側の光学系のサイズが大きくなっている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、中間像を形成する方式の結像光学系において、小型でありながら、光軸を挟む両側の領域の光束が利用可能な結像光学系、この結像光学系を備えた投写型表示装置、および、この結像光学系を備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明の結像光学系は、拡大側結像面と共役な位置に中間像を形成し、中間像を縮小側結像面に再結像させる結像光学系であって、光軸に沿って拡大側から順に、第1レンズ群と、光軸を折り曲げる第1光軸折り曲げ手段と、第2レンズ群と、光軸を折り曲げる第2光軸折り曲げ手段と、第3レンズ群とからなり、第1レンズ群の最も拡大側の面から第1レンズ群の最も縮小側の面の間に中間像を形成する。
本発明の結像光学系において、第2レンズ群は、正の屈折力を有することが好ましい。
また、全系の焦点距離をf、第2レンズ群の焦点距離をf2とした場合、条件式(1)を満足することが好ましい。なお、下記条件式(1−1)を満足することがより好ましい。
0<|f|/f2<0.1 …(1)
0.02<|f|/f2<0.07 …(1−1)
また、第1レンズ群の最も拡大側の面から第1光軸折り曲げ手段までの光軸上の距離をLa、第2光軸折り曲げ手段から第3レンズ群の最も縮小側の面までの光軸上の距離をLbとした場合、条件式(2)を満足することが好ましい。なお、下記条件式(2−1)を満足することがより好ましい。
1.2<La/Lb<5 …(2)
1.5<La/Lb<4 …(2−1)
また、第3レンズ群の光軸は、第1レンズ群の光軸に対して180°折り曲げられていることが好ましい。
この場合、第3レンズ群の光軸を回転軸とし、第1レンズ群、第1光軸折り曲げ手段、第2レンズ群、および、第2光軸折り曲げ手段が一体的に回転可能であることが好ましい。
また、第1光軸折り曲げ手段および第2光軸折り曲げ手段は、光軸を90°折り曲げることが好ましい。
本発明の投写型表示装置は、光源と、光源からの光が入射するライトバルブと、ライトバルブにより光変調された光による光学像をスクリーン上に投写する結像光学系としての上記記載の本発明の結像光学系とを備える。
本発明の撮像装置は、上記記載の本発明の結像光学系を備える。
なお、上記「〜からなる」とは、構成要素として挙げたもの以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、絞りやマスクやカバーガラスやフィルタやミラーやプリズム等のレンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、撮像素子、手ぶれ補正機構等の機構部分、等を含んでもよいことを意図するものである。
また、上記「レンズ群」とは、レンズ以外にも、絞りやマスクやカバーガラスやフィルタやミラーやプリズム等のレンズ以外の光学要素等を含んでもよいことを意図するものである。
また、各条件式の記号のうち、焦点距離については、拡大側結像面から第1レンズ群までの距離が無限遠の場合の焦点距離とする。
本発明の結像光学系は、拡大側結像面と共役な位置に中間像を形成し、中間像を縮小側結像面に再結像させる結像光学系であって、光軸に沿って拡大側から順に、第1レンズ群と、光軸を折り曲げる第1光軸折り曲げ手段と、第2レンズ群と、光軸を折り曲げる第2光軸折り曲げ手段と、第3レンズ群とからなり、第1レンズ群の最も拡大側の面から第1光軸折り曲げ手段の間に中間像を形成するようにしたので、小型でありながら、光軸を挟む両側の領域の光束が利用可能な結像光学系、この結像光学系を備えた投写型表示装置、および、この結像光学系を備えた撮像装置を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる結像光学系(実施例1と共通)のレンズ構成を示す断面図 実施例1の結像光学系における光束利用範囲の例を示す断面図 実施例1の結像光学系における光束利用範囲の例を示す断面図 実施例1の結像光学系における光束利用範囲の例を示す断面図 本発明の実施例2の結像光学系のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例3の結像光学系のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例4の結像光学系のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例5の結像光学系のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例6の結像光学系のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例7の結像光学系のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例8の結像光学系のレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例1の結像光学系の各収差図 本発明の実施例2の結像光学系の各収差図 本発明の実施例3の結像光学系の各収差図 本発明の実施例4の結像光学系の各収差図 本発明の実施例5の結像光学系の各収差図 本発明の実施例6の結像光学系の各収差図 本発明の実施例7の結像光学系の各収差図 本発明の実施例8の結像光学系の各収差図 本発明の一実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図 本発明の別の実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図 本発明のさらに別の実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図 本発明の一実施形態に係る撮像装置の前側の斜視図 図23に示す撮像装置の背面側の斜視図
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる結像光学系のレンズ構成を示す断面図である。図1に示す構成例は、後述の実施例1の結像光学系の構成と共通である。図1においては、光軸を展開したときに、左側が拡大側、右側が縮小側となるように記載している。また、図示されている開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。また、光束として軸上光束Aおよび最大画角の光束Bを併せて記入している。
この結像光学系は、例えば投写型表示装置に搭載されて、ライトバルブに表示された画像情報をスクリーンへ投写するものとして使用可能である。図1では、投写型表示装置に搭載される場合を想定して、色合成部または照明光分離部に用いられるフィルタやプリズムなどを想定した光学部材PPと、ライトバルブの画像表示面Simも合わせて図示している。投写型表示装置においては、画像表示面Simに配された画像表示素子により画像情報を与えられた光束が、光学部材PPを介して、この結像光学系に入射され、この結像光学系により不図示のスクリーン上に投写されるようになる。
図1に示す通り、本実施形態の結像光学系は、拡大側結像面と共役な位置に中間像MIを形成し、中間像MIを縮小側結像面(画像表示面Sim)に再結像させる結像光学系であって、光軸Zに沿って拡大側から順に、第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1側から第2レンズ群G2側へ向けて光軸を折り曲げる第1光軸折り曲げ手段R1と、第2レンズ群G2と、第2レンズ群G2側から第3レンズ群側へ向けて光軸を折り曲げる第2光軸折り曲げ手段R2と、第3レンズ群G3とからなり、第1レンズ群G1の最も拡大側の面から第1光軸折り曲げ手段R1の間に中間像MIを形成するように構成されている。
なお、図1中において中間像MIは模式的に示されたものであり、実際の形状を示したものではない。また、2つの光軸折り曲げ手段R1,R2は、例えばミラーまたはプリズム等の、光軸を折り曲げ可能な光学部材を用いることができる。
このように、中間像MIを形成する結像光学系では、適切な長さのバックフォーカスを確保できるとともに、拡大側のレンズ径を小さくすることが可能であり、広角化に適した構成とすることができる。
また、2つの光軸折り曲げ手段R1,R2を持つ事によって、結像光学系のサイズを小型化することができる。
また、結像光学系において、中間像MIよりも拡大側を投写レンズ部、中間像MIよりも縮小側をリレーレンズ部としたとき、2つの光軸折り曲げ手段R1,R2はリレーレンズ部に配置されることになる。そのため、拡大側に配置されてサイズが大型化する傾向にある投写レンズ部について、小型化を図ることができる
結像光学系中に2つの光軸折り曲げ手段を配置する場合に、同じレンズ間の空間に2つの光軸折り曲げ手段を配置すると、結像光学系を通る光束に対して十分な大きさの光軸折り曲げ手段を配置することが難しく、光軸の光線を画像の投写に使用することが困難となる。また、同じレンズ間の空間に2つの光軸折り曲げ手段を配置する場合には、長い空気間隔が必要となるため、結像光学系が大型化するという問題が生じる。
これに対して、本実施形態の結像光学系は、2つの光軸折り曲げ手段R1,R2の間に第2レンズ群G2を配置し、2つの光軸折り曲げ手段R1,R2を異なるレンズ間の空間に配置することによって、結像光学系を通る光束に対して十分な大きさの光軸折り曲げ手段R1,R2を配置することが可能となる。そのため、この結像光学系を搭載した投写型表示装置において、投写範囲の調整幅を広くすることができる。
図2〜4は、本実施形態の結像光学系における光束利用範囲の例を示す断面図である。これらの図では、画像表示面Simに画像表示素子を配した状態を示しており、画像表示素子中心位置からの光束Pa、画像表示素子上端位置からの光束Pb、画像表示素子下端位置からの光束Pcを併せて記入している。
本実施形態の結像光学系を投写型表示装置に搭載し、画像表示面Simにおいて画像表示素子を図中上下方向にシフトさせることにより、図2に示すように光軸Zの上下方向に画像を投写する態様から、図3に示すように光軸Zと画像表示素子上端とを一致させて画像を投写する態様、そして図4に示すように光軸Zの上方向のみに画像を投写する態様まで、投写範囲の調整幅を広くすることができる。
本実施形態の結像光学系において、第2レンズ群G2は、正の屈折力を有することが好ましい。このような構成とすることによって、第2光軸折り曲げ手段R2側から第1光軸折り曲げ手段R1に入射する光線を集束させることができるため、第2レンズ群G2前後の2つの光軸折り曲げ手段R1,R2のサイズを小さくできる。
また、中間像MIの形成位置については、第1レンズ群G1の最も拡大側の面から第1レンズ群G1の最も縮小側の面の間に中間像MIを形成してもよいし、第1レンズ群G1の最も縮小側の面から第1光軸折り曲げ手段R1の間に中間像を形成してもよい。
第1レンズ群G1の最も拡大側の面から第1レンズ群G1の最も縮小側の面の間に中間像MIを形成することによって、第1レンズ群G1の長さを長くできるため、結像光学系を投写型表示装置に搭載し、光軸Zより下側に画像を投写する際に、投写型表示装置本体の光束が遮られにくくなるため、投写範囲の調整幅を広くするのに有利となる。この態様は、後述の実施例1〜6に相当する。
第1レンズ群G1の最も縮小側の面から第1光軸折り曲げ手段R1の間に中間像を形成することによって、第1レンズ群G1の長さを短くできるため、結像光学系を投写型表示装置に搭載して画像を投写する際に、投写型表示装置からスクリーンを含めたサイズを小さくできる。この態様は、後述の実施例7,8に相当する。
また、全系の焦点距離をf、第2レンズ群G2の焦点距離をf2とした場合、条件式(1)を満足することが好ましい。条件式(1)の下限以下とならないようにすることによって、第2レンズ群G2の屈折力を正とし、第2光軸折り曲げ手段R2側から第1光軸折り曲げ手段R1に入射する光線を集束させることができるため、第2レンズ群G2前後の2つの光軸折り曲げ手段R1,R2のサイズを小さくできる。条件式(1)の上限以上とならないようにすることによって、第2レンズ群G2の正の屈折力が強くなり過ぎるのを防ぐことができるため、球面収差の補正に有利となる。なお、条件式(1−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。条件式(1−1)の下限以下とならないようにすることによって、第2レンズ群G2の正の屈折力が弱くなり過ぎるのを防ぐことができるため、第1レンズ群G1の小型化に有利となる。
0<|f|/f2<0.1 …(1)
0.02<|f|/f2<0.07 …(1−1)
また、第1レンズ群G1の最も拡大側の面から第1光軸折り曲げ手段R1までの光軸Z上の距離をLa、第2光軸折り曲げ手段R2から第3レンズ群G3の最も縮小側の面までの光軸Z上の距離をLbとした場合、条件式(2)を満足することが好ましい。条件式(2)の下限以下とならないようにすることによって、画像表示面Simの位置を基準として、第1レンズ群G1の最も拡大側の面をよりスクリーンに近づけることができるため、結像光学系を投写型表示装置に搭載し、光軸Zより下側に画像を投写する際に、投写型表示装置本体に光束が遮られにくくなるため、投写範囲の調整幅を広くするのに有利となる。条件式(2)の上限以上とならないようにすることによって、第1レンズ群G1の最も拡大側の面が、画像表示面Simの位置よりもスクリーンに近づき過ぎるのを防ぐことができるため、結像光学系を投写型表示装置に搭載して画像を投写する際に、投写型表示装置からスクリーンを含めたサイズを小さくできる。なお、条件式(2−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
1.2<La/Lb<5 …(2)
1.5<La/Lb<4 …(2−1)
また、第3レンズ群G3の光軸は、第1レンズ群G1の光軸に対して180°折り曲げられていることが好ましい。このような構成とすることによって、結像光学系を投写型表示装置に搭載して画像を投写する際に、投写型表示装置からスクリーンを含めたサイズを小さくできる。
この場合、第3レンズ群G3の光軸Zを回転軸とし、第1レンズ群G1、第1光軸折り曲げ手段R1、第2レンズ群G2、および、第2光軸折り曲げ手段R2が一体的に回転可能であることが好ましい。このような構成とすることによって、画像表示素子の表示領域の縦横比が異なる場合に、45°回転毎に縦長画面と横長画面の切替えが可能となる。
また、第1光軸折り曲げ手段R1および第2光軸折り曲げ手段R2は、光軸を90°折り曲げることが好ましい。このような構成とすることによって、結像光学系の小型化に有利となる。
次に、本発明の結像光学系の数値実施例について説明する。まず、実施例1の結像光学系について説明する。実施例1の結像光学系のレンズ構成を示す断面図を図1に示す。図1および後述の実施例2〜8に対応した図5〜11においては、光軸を展開したときに、左側が拡大側、右側が縮小側となるように記載している。また、図示されている開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。また、光束として軸上光束Aおよび最大画角の光束Bを併せて記入している。なお、実施例1〜8のうち、実施例1〜6は本発明の実施例であるが、実施例7、8は本発明に含まれない参考例である。
実施例1の結像光学系は、光軸に沿って拡大側から順に、レンズL1a〜レンズL1kの11枚のレンズからなる第1レンズ群G1と、第1光軸折り曲げ手段R1と、レンズL2aのみの1枚のレンズからなる第2レンズ群G2と、第2光軸折り曲げ手段R2と、レンズL3a〜レンズL3eの5枚のレンズからなる第3レンズ群G3とから構成される。
実施例1の結像光学系の基本レンズデータを表1に、諸元に関するデータを表2に、非球面係数に関するデータを表3に示す。以下では、表中の記号の意味について、実施例1aのものを例にとり説明するが、実施例2〜8についても基本的に同様である。
表1のレンズデータにおいて、面番号の欄には最も拡大側の構成要素の面を1番目として縮小側に向かうに従い順次増加する面番号を示し、曲率半径の欄には各面の曲率半径を示し、面間隔の欄には各面とその次の面との光軸Z上の間隔を示す。また、nの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm(ナノメートル))における屈折率を示し、νの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm(ナノメートル))におけるアッベ数を示す。また、曲率半径の符号は、面形状が拡大側に凸の場合を正、縮小側に凸の場合を負としている。基本レンズデータには、開口絞りSt、光学部材PPも含めて示している。開口絞りStに相当する面の面番号の欄には面番号とともに(絞り)という語句を記載している。
表2の諸元に関するデータに、焦点距離|f|、バックフォーカスBf、FナンバーFNo.、全画角2ω(°)の値を示す。
表1のレンズデータでは、非球面の面番号に*印を付しており、非球面の曲率半径として近軸の曲率半径の数値を示している。表3の非球面係数に関するデータには、非球面の面番号と、これら非球面に関する非球面係数を示す。表3の非球面係数の数値の「E±n」(n:整数)は「×10±n」を意味する。非球面係数は、下記式で表される非球面式における各係数KA、Amの値である。
Zd=C・h/{1+(1−KA・C・h1/2}+ΣAm・h
ただし、
Zd:非球面深さ(高さhの非球面上の点から、非球面頂点が接する光軸に垂直な平面に下ろした垂線の長さ)
h:高さ(光軸からの距離)
C:近軸曲率半径の逆数
KA、Am:非球面係数
であり、非球面深さZdにおけるΣはmに関する総和を意味する。
基本レンズデータおよび諸元に関するデータにおいて、角度の単位としては°を用い、長さの単位としてはmm(ミリメートル)を用いているが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても使用可能なため他の適当な単位を用いることもできる。
Figure 0006847071
Figure 0006847071
Figure 0006847071
実施例1の結像光学系の各収差図を図12に示す。なお、図12の左側から順に、拡大側結像面から第1レンズ群G1までの距離を1.5mとした場合の球面収差、非点収差、歪曲収差、および倍率色収差を示す。球面収差、非点収差、および歪曲収差を表す各収差図には、d線(波長587.6nm(ナノメートル))を基準波長とした収差を示す。球面収差図にはd線(波長587.6nm(ナノメートル))、C線(波長656.3nm(ナノメートル))、およびF線(波長486.1nm(ナノメートル))についての収差をそれぞれ実線、長破線、および短破線で示す。非点収差図にはサジタル方向およびタンジェンシャル方向の収差をそれぞれ実線および短破線で示す。倍率色収差図にはC線(波長656.3nm(ナノメートル))およびF線(波長486.1nm(ナノメートル))についての収差をそれぞれ長破線および短破線で示す。なお、球面収差図のFNo.はFナンバー、その他の収差図のωは半画角を意味する。
次に、実施例2の結像光学系について説明する。実施例2の結像光学系のレンズ構成を示す断面図を図5に示す。実施例2の結像光学系は、実施例1の結像光学系のレンズ枚数の構成と比較して、第3レンズ群G3がレンズL3a〜レンズL3fの6枚のレンズからなる点が異なる。また、実施例2の結像光学系の基本レンズデータを表4に、諸元に関するデータを表5に、非球面係数に関するデータを表6に、拡大側結像面から第1レンズ群G1までの距離を1.5mとした場合の各収差図を図13に示す。
Figure 0006847071
Figure 0006847071
Figure 0006847071
次に、実施例3の結像光学系について説明する。実施例3の結像光学系のレンズ構成を示す断面図を図6に示す。実施例3の結像光学系は、実施例1の結像光学系と同じレンズ枚数の構成である。また、実施例3の結像光学系の基本レンズデータを表7に、諸元に関するデータを表8に、非球面係数に関するデータを表9に、拡大側結像面から第1レンズ群G1までの距離を1.5mとした場合の各収差図を図14に示す。
Figure 0006847071
Figure 0006847071
Figure 0006847071
次に、実施例4の結像光学系について説明する。実施例4の結像光学系のレンズ構成を示す断面図を図7に示す。実施例4の結像光学系は、実施例1の結像光学系と同じレンズ枚数の構成である。また、実施例4の結像光学系の基本レンズデータを表10に、諸元に関するデータを表11に、非球面係数に関するデータを表12に、拡大側結像面から第1レンズ群G1までの距離を1.5mとした場合の各収差図を図15に示す。
Figure 0006847071
Figure 0006847071
Figure 0006847071
次に、実施例5の結像光学系について説明する。実施例5の結像光学系のレンズ構成を示す断面図を図8に示す。実施例5の結像光学系は、実施例1の結像光学系のレンズ枚数の構成と比較して、第3レンズ群G3がレンズL3a〜レンズL3fの6枚のレンズからなる点が異なる。また、実施例5の結像光学系の基本レンズデータを表13に、諸元に関するデータを表14に、非球面係数に関するデータを表15に、拡大側結像面から第1レンズ群G1までの距離を1.5mとした場合の各収差図を図16に示す。
Figure 0006847071
Figure 0006847071
Figure 0006847071
次に、実施例6の結像光学系について説明する。実施例6の結像光学系のレンズ構成を示す断面図を図9に示す。実施例6の結像光学系は、実施例1の結像光学系と同じレンズ枚数の構成である。また、実施例6の結像光学系の基本レンズデータを表16に、諸元に関するデータを表17に、非球面係数に関するデータを表18に、拡大側結像面から第1レンズ群G1までの距離を1.5mとした場合の各収差図を図17に示す。
Figure 0006847071
Figure 0006847071
Figure 0006847071
次に、実施例7の結像光学系について説明する。実施例7の結像光学系のレンズ構成を示す断面図を図10に示す。実施例7の結像光学系は、光軸に沿って拡大側から順に、レンズL1a〜レンズL1jの10枚のレンズからなる第1レンズ群G1と、第1光軸折り曲げ手段R1と、レンズL2a〜レンズL2bの2枚のレンズからなる第2レンズ群G2と、第2光軸折り曲げ手段R2と、レンズL3a〜レンズL3eの5枚のレンズからなる第3レンズ群G3とから構成される。また、実施例7の結像光学系の基本レンズデータを表19に、諸元に関するデータを表20に、非球面係数に関するデータを表21に、拡大側結像面から第1レンズ群G1までの距離を1.5mとした場合の各収差図を図18に示す。
Figure 0006847071
Figure 0006847071
Figure 0006847071
次に、実施例8の結像光学系について説明する。実施例8の結像光学系のレンズ構成を示す断面図を図11に示す。実施例8の結像光学系は、実施例7の結像光学系と同じレンズ枚数の構成である。また、実施例8の結像光学系の基本レンズデータを表22に、諸元に関するデータを表23に、非球面係数に関するデータを表24に、拡大側結像面から第1レンズ群G1までの距離を1.5mとした場合の各収差図を図19に示す。
Figure 0006847071
Figure 0006847071
Figure 0006847071
実施例1〜8の結像光学系の条件式(1)および(2)に対応する値を表25に示す。なお、全実施例ともd線を基準波長としており、下記の表25に示す値はこの基準波長におけるものである。
Figure 0006847071
以上のデータから、実施例1〜8の結像光学系は全て、条件式(1)および(2)を満たしており、小型でありながら、光軸を挟む両側の領域の光束が利用可能な結像光学系であることが分かる。
次に、本発明の実施形態に係る投写型表示装置について説明する。図20は、本発明の一実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図である。図20に示す投写型表示装置100は、本発明の実施形態に係る結像光学系10と、光源15と、各色光に対応したライトバルブとしての透過型表示素子11a〜11cと、色分解のためのダイクロイックミラー12、13と、色合成のためのクロスダイクロイックプリズム14と、コンデンサレンズ16a〜16cと、光軸を偏向するための全反射ミラー18a〜18cとを有する。なお、図20では、結像光学系10は概略的に図示している。また、光源15とダイクロイックミラー12の間にはインテグレーターが配されているが、図20ではその図示を省略している。
光源15からの白色光は、ダイクロイックミラー12、13で3つの色光光束(G光、B光、R光)に分解された後、それぞれコンデンサレンズ16a〜16cを経て各色光光束にそれぞれ対応する透過型表示素子11a〜11cに入射して光変調され、クロスダイクロイックプリズム14により色合成された後、結像光学系10に入射する。結像光学系10は、透過型表示素子11a〜11cにより光変調された光による光学像をスクリーン105上に投写する。
図21は、本発明の別の実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図である。図21に示す投写型表示装置200は、本発明の実施形態に係る結像光学系210と、光源215と、各色光に対応したライトバルブとしてのDMD素子21a〜21cと、色分解および色合成のためのTIR(Total Internal Reflection)プリズム24a〜24cと、照明光と投写光を分離する偏光分離プリズム25とを有する。なお、図21では結像光学系210を概略的に図示している。また、光源215と偏光分離プリズム25の間にはインテグレーターが配されているが、図21ではその図示を省略している。
光源215からの白色光は、偏光分離プリズム25内部の反射面で反射された後、TIRプリズム24a〜24cにより3つの色光光束(G光、B光、R光)に分解される。分解後の各色光光束はそれぞれ対応するDMD素子21a〜21cに入射して光変調され、再びTIRプリズム24a〜24cを逆向きに進行して色合成された後、偏光分離プリズム25を透過して、結像光学系210に入射する。結像光学系210は、DMD素子21a〜21cにより光変調された光による光学像をスクリーン205上に投写する。
図22は、本発明のさらに別の実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図である。図22に示す投写型表示装置300は、本発明の実施形態に係る結像光学系310と、光源315と、各色光に対応したライトバルブとしての反射型表示素子31a〜31cと、色分離のためのダイクロイックミラー32、33と、色合成のためのクロスダイクロイックプリズム34と、光軸偏向のための全反射ミラー38と、偏光分離プリズム35a〜35cとを有する。なお、図22では、結像光学系310は概略的に図示している。また、光源315とダイクロイックミラー32の間にはインテグレーターが配されているが、図22ではその図示を省略している。
光源315からの白色光はダイクロイックミラー32、33により3つの色光光束(G光、B光、R光)に分解される。分解後の各色光光束はそれぞれ偏光分離プリズム35a〜35cを経て、各色光光束それぞれに対応する反射型表示素子31a〜31cに入射して光変調され、クロスダイクロイックプリズム34により色合成された後、結像光学系310に入射する。結像光学系310は、反射型表示素子31a〜31cにより光変調された光による光学像をスクリーン305上に投写する。
図23、図24は、本発明の一実施形態に係る撮像装置であるカメラ400の外観図である。図23は、カメラ400を前側から見た斜視図を示し、図24は、カメラ400を背面側から見た斜視図を示す。カメラ400は、交換レンズ48が取り外し自在に装着される、レフレックスファインダーを持たない一眼形式のデジタルカメラである。交換レンズ48は、本発明の実施形態にかかる光学系である結像光学系49を鏡筒内に収納したものである。
このカメラ400はカメラボディ41を備え、カメラボディ41の上面にはシャッターボタン42と電源ボタン43とが設けられている。またカメラボディ41の背面には、操作部44、45と表示部46とが設けられている。表示部46は、撮像された画像や、撮像される前の画角内にある画像を表示するためのものである。
カメラボディ41の前面中央部には、撮影対象からの光が入射する撮影開口が設けられ、その撮影開口に対応する位置にマウント47が設けられ、マウント47を介して交換レンズ48がカメラボディ41に装着されるようになっている。
カメラボディ41内には、交換レンズ48によって形成された被写体像に応じた撮像信号を出力するCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子(図示せず)、その撮像素子から出力された撮像信号を処理して画像を生成する信号処理回路、およびその生成された画像を記録するための記録媒体などが設けられている。このカメラ400では、シャッターボタン42を押すことにより静止画または動画の撮影が可能であり、この撮影で得られた画像データが上記記録媒体に記録される。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明の結像光学系は、上記実施例のものに限られるものではなく種々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、およびアッベ数を適宜変更することが可能である。
また、本発明の投写型表示装置も、上記構成のものに限られるものではなく、例えば、用いられるライトバルブおよび光束分離または光束合成に用いられる光学部材は、上記構成に限定されず、種々の態様の変更が可能である。
また、本発明の撮像装置も、上記構成のものに限られるものではなく、例えば、一眼レフ形式のカメラや、フィルムカメラ、およびビデオカメラなどに適用することも可能である。
10、210、310 結像光学系
11a〜11c 透過型表示素子
12、13、32、33 ダイクロイックミラー
14、34 クロスダイクロイックプリズム
15、215、315 光源
16a〜16c コンデンサレンズ
18a〜18c、38 全反射ミラー
21a〜21c DMD素子
24a〜24c TIRプリズム
25、35a〜35c 偏光分離プリズム
31a〜31c 反射型表示素子
41 カメラボディ
42 シャッターボタン
43 電源ボタン
44、45 操作部
46 表示部
47 マウント
48 交換レンズ
49 結像光学系
100、200、300 投写型表示装置
105、205、305 スクリーン
400 カメラ
A 軸上光束
B 最大画角の光束
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
L1a〜L3f レンズ
MI 中間像
Pa 画像表示素子中心位置からの光束
Pb 画像表示素子上端位置からの光束
Pc 画像表示素子下端位置からの光束
PP 光学部材
R1 第1光軸折り曲げ手段
R2 第2光軸折り曲げ手段
Sim 画像表示面
Z 光軸

Claims (11)

  1. 拡大側結像面と共役な位置に中間像を形成し、前記中間像を縮小側結像面に再結像させる結像光学系であって、
    光軸に沿って拡大側から順に、第1レンズ群と、光軸を折り曲げる第1光軸折り曲げ手段と、第2レンズ群と、光軸を折り曲げる第2光軸折り曲げ手段と、第3レンズ群とからなり、
    前記第1レンズ群の最も拡大側の面から前記第1レンズ群の最も縮小側の面の間に前記中間像を形成する結像光学系。
  2. 前記第2レンズ群は、正の屈折力を有する
    請求項1記載の結像光学系。
  3. 全系の焦点距離をf、
    前記第2レンズ群の焦点距離をf2とした場合、
    0<|f|/f2<0.1 …(1)
    で表される条件式(1)を満足する
    請求項1または2記載の結像光学系。
  4. 前記第1レンズ群の最も拡大側の面から前記第1光軸折り曲げ手段までの光軸上の距離をLa、
    前記第2光軸折り曲げ手段から前記第3レンズ群の最も縮小側の面までの光軸上の距離をLbとした場合、
    1.2<La/Lb<5 …(2)
    で表される条件式(2)を満足する
    請求項1からのいずれか1項記載の結像光学系。
  5. 前記第3レンズ群の光軸は、前記第1レンズ群の光軸に対して180°折り曲げられている
    請求項1からのいずれか1項記載の結像光学系。
  6. 前記第3レンズ群の光軸を回転軸とし、前記第1レンズ群、前記第1光軸折り曲げ手段、前記第2レンズ群、および、前記第2光軸折り曲げ手段が一体的に回転可能である
    請求項記載の結像光学系。
  7. 前記第1光軸折り曲げ手段および前記第2光軸折り曲げ手段は、光軸を90°折り曲げる
    請求項1からのいずれか1項記載の結像光学系。
  8. 0.02<|f|/f2<0.07 …(1−1)
    で表される条件式(1−1)を満足する
    請求項記載の結像光学系。
  9. 1.5<La/Lb<4 …(2−1)
    で表される条件式(2−1)を満足する
    請求項記載の結像光学系。
  10. 光源と、前記光源からの光が入射するライトバルブと、前記ライトバルブにより光変調された光による光学像をスクリーン上に投写する結像光学系としての請求項1からのいずれか1項記載の結像光学系とを備えた投写型表示装置。
  11. 請求項1からのいずれか1項記載の結像光学系を備えた撮像装置。
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