JP2018092081A - 結像レンズおよび光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 テレセントリック性を有し、歪曲収差および色収差を含む諸収差が良好に補正された高い光学性能を有する結像レンズ、およびこの結像レンズを備えた光学装置を提供する。【解決手段】 拡大側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL1と、正の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、負の屈折力を有する第4レンズL4と、正の屈折力を有する第5レンズL5と、正の屈折力を有する第6レンズL6と、正の屈折力を有する第7レンズL7とからなり、第2レンズL2〜第5レンズL5のアッベ数に関する所定の条件式(1)および(2)を満足するものとする。【選択図】図1
Description
本発明は、結像レンズおよび光学装置に関し、例えば、投写型表示装置やヘッドアップディスプレイ装置などに用いられる投写用レンズ、または、デジタルカメラやビデオカメラなどに用いられる撮像用レンズとして好適な結像レンズ、およびこれを搭載した光学装置に関するものである。
近年、投写型表示装置の市場はパーソナルコンピュータの普及とともに大きく伸びてきている。投写型表示装置において光変調を行うライトバルブとしては、透過型や反射型の液晶表示素子や、微小ミラーが規則的に配列されたDMD(Digital Micromirror Device:登録商標)素子などが知られている。中でも、微小ミラーを用いたDMD素子は応答速度が高く、光の三原色それぞれの照明光を時分割で順次単板のライトバルブに照射する構成が可能なため小型化に向いている。
モバイル用途の需要拡大などに伴い、小型の投写型表示装置が求められており、そのためには少ないレンズ枚数で小型に構成された結像レンズを用いることが好ましい。また、ヘッドアップディスプレイ装置や、デジタルカメラやビデオカメラなどにおいても小型化が求められており、これらに用いられる結像レンズにも小型化が要求されている。全系が7枚のレンズからなる結像レンズとしては、例えば下記特許文献1、2に記載されたものが知られている。
ところで、近年では、投写型表示装置およびヘッドアップディスプレイ装置においては画像表示素子の高画素化が進み、デジタル撮像装置においては撮像素子の高画素化が進んでいることから、これらに用いられる結像レンズには、歪曲収差および色収差を含む諸収差が良好に補正されてより高性能であることが求められている。また、投射用の結像レンズでは、テレセントリック性が確保されていることも要求される。
市場では上記要求を同時に満たす結像レンズが求められている。しかしながら、特許文献1、2に記載の結像レンズは、いずれもテレセントリック性を持たず、また近年の画像表示素子および撮像素子の高画素化に対応するには、さらなる高性能化が望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、テレセントリック性を有し、歪曲収差および色収差を含む諸収差が良好に補正された高い光学性能を有する結像レンズ、およびこの結像レンズを備えた光学装置を提供することを目的とするものである。
本発明の結像レンズは、拡大側から順に、正の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、正の屈折力を有する第6レンズと、正の屈折力を有する第7レンズとからなり、下記条件式(1)および(2)を満足することを特徴とする。
−50<νd2−νd3<−15 …(1)
−80<νd4−νd5<−40 …(2)
ただし、
νd2:第2レンズのd線におけるアッベ数
νd3:第3レンズのd線におけるアッベ数
νd4:第4レンズのd線におけるアッベ数
νd5:第5レンズのd線におけるアッベ数
とする。
−50<νd2−νd3<−15 …(1)
−80<νd4−νd5<−40 …(2)
ただし、
νd2:第2レンズのd線におけるアッベ数
νd3:第3レンズのd線におけるアッベ数
νd4:第4レンズのd線におけるアッベ数
νd5:第5レンズのd線におけるアッベ数
とする。
本発明の結像レンズにおいては、下記条件式(1−1)、(1−2)および/または(2−1)を満足することが好ましい。
−50<νd2−νd3<−20 …(1−1)
−40<νd2−νd3<−22 …(1−2)
−70<νd4−νd5<−42 …(2−1)
−50<νd2−νd3<−20 …(1−1)
−40<νd2−νd3<−22 …(1−2)
−70<νd4−νd5<−42 …(2−1)
また、下記条件式(3)を満足することが好ましく、下記条件式(3−1)を満足することがより好ましい。
2<|f45/f23|<40 …(3)
5<|f45/f23|<30 …(3−1)
ただし、
f45:第4レンズおよび第5レンズのd線における合成焦点距離
f23:第2レンズおよび第3レンズのd線における合成焦点距離
とする。
2<|f45/f23|<40 …(3)
5<|f45/f23|<30 …(3−1)
ただし、
f45:第4レンズおよび第5レンズのd線における合成焦点距離
f23:第2レンズおよび第3レンズのd線における合成焦点距離
とする。
また、下記条件式(4)を満足することが好ましく、下記条件式(4−1)を満足することがより好ましい。
6<|f45/f|<40 …(4)
7<|f45/f|<30 …(4−1)
ただし、
f45:第4レンズおよび第5レンズのd線における合成焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。
6<|f45/f|<40 …(4)
7<|f45/f|<30 …(4−1)
ただし、
f45:第4レンズおよび第5レンズのd線における合成焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。
また、下記条件式(5)を満足することが好ましく、下記条件式(5−1)を満足することがより好ましい。
2<f1/f<15 …(5)
2.5<f1/f<10 …(5−1)
ただし、
f1:第1レンズのd線における焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。
2<f1/f<15 …(5)
2.5<f1/f<10 …(5−1)
ただし、
f1:第1レンズのd線における焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。
また、下記条件式(6)を満足することが好ましく、下記条件式(6−1)を満足することがより好ましい。
0.5<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6)
0.6<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6−1)
ただし、
R2:第1レンズの縮小側の面の曲率半径
R1:第1レンズの拡大側の面の曲率半径
とする。
0.5<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6)
0.6<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6−1)
ただし、
R2:第1レンズの縮小側の面の曲率半径
R1:第1レンズの拡大側の面の曲率半径
とする。
また、第6レンズの拡大側の面および第7レンズの拡大側の面は、拡大側に凸面を向けていることが好ましい。
また、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズ、第6レンズおよび第7レンズは、全て単レンズであることが好ましい。
本発明の光学装置は、上記記載の本発明の結像レンズを備えたことを特徴とする。
なお、上記「拡大側」とは、被投写側(スクリーン側)を意味し、縮小投写する場合も、便宜的に被投写側を拡大側と称するものとする。一方、上記「縮小側」とは、画像表示素子側(ライトバルブ側)を意味し、縮小投写する場合も、便宜的に画像表示素子側を縮小側と称するものとする。
また、上記「〜からなり」とは、構成要素として挙げたもの以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、パワーを有さないミラーや絞りやマスクやカバーガラスやフィルタなどのレンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、撮像素子、手ぶれ補正機構などの機構部分、などを含んでもよいことを意図するものである。
また、「バックフォーカス」については、拡大側、縮小側をそれぞれ一般的な撮像レンズの物体側、像側に相当するものとして考え、拡大側、縮小側それぞれをフロント側、バック側とするものとする。
また、上記のレンズの面形状や曲率半径や屈折力の符号は、非球面が含まれている場合は近軸領域で考えるものとする。
本発明によれば、拡大側から順に、正の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、正の屈折力を有する第6レンズと、正の屈折力を有する第7レンズとからなり、下記条件式(1)および(2)を満足するものとしたので、テレセントリック性を有し、歪曲収差および色収差を含む諸収差が良好に補正された高い光学性能を有する結像レンズ、および、この結像レンズを備えた光学装置を提供することができる。
−50<νd2−νd3<−15 …(1)
−80<νd4−νd5<−40 …(2)
−50<νd2−νd3<−15 …(1)
−80<νd4−νd5<−40 …(2)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる結像レンズの構成を示す断面図である。図1に示す構成例は、後述の実施例1の結像レンズの構成と共通である。図1は、画像表示面Sim側が縮小側、第1レンズL1側が拡大側であり、図示されている開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。また、図1では軸上光束waおよび最大画角の光束wbも合わせて示している。
この結像レンズは、例えば投写型表示装置に搭載されて、ライトバルブに表示された画像情報をスクリーンへ投写するものとして使用可能である。図1では、投写型表示装置に搭載される場合を想定して、色合成部または照明光分離部に用いられるフィルタやプリズムなどを想定した光学部材PP1およびPP2と、光学部材PP2の縮小側の面に位置する画像表示面Simも合わせて図示している。投写型表示装置においては、画像表示素子上の画像表示面Simで画像情報を与えられた光束が、光学部材PP1およびPP2を介して、この結像レンズに入射され、この結像レンズにより不図示のスクリーン上に投写されるようになる。
図1に示す通り、本実施形態の結像レンズは、拡大側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL1と、正の屈折力を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有する第3レンズL3と、負の屈折力を有する第4レンズL4と、正の屈折力を有する第5レンズL5と、正の屈折力を有する第6レンズL6と、正の屈折力を有する第7レンズL7とからなる。
このように、第1レンズL1および第2レンズL2の2枚のレンズに正の屈折力を分担させることによって、歪曲収差および倍率色収差の補正に有利となる。また、第3レンズL3および第4レンズL4を負レンズとすることによって、非点収差および倍率色収差の補正に有利となる。また、第5レンズL5、第6レンズL6および第7レンズL7の最も縮小側の3枚のレンズに正の屈折力を分担させ、画像表示面Simに対して徐々に光線を曲げることによって、縮小側のテレセントリック性を維持しつつ、歪曲収差および球面収差の悪化を防ぐことができる。
また、本実施形態の結像レンズは、下記条件式(1)および(2)を満足するように構成されている。
−50<νd2−νd3<−15 …(1)
−80<νd4−νd5<−40 …(2)
ただし、
νd2:第2レンズのd線におけるアッベ数
νd3:第3レンズのd線におけるアッベ数
νd4:第4レンズのd線におけるアッベ数
νd5:第5レンズのd線におけるアッベ数
とする。
−50<νd2−νd3<−15 …(1)
−80<νd4−νd5<−40 …(2)
ただし、
νd2:第2レンズのd線におけるアッベ数
νd3:第3レンズのd線におけるアッベ数
νd4:第4レンズのd線におけるアッベ数
νd5:第5レンズのd線におけるアッベ数
とする。
条件式(1)を満足することによって、倍率色収差を適正に補正することができる。なお、下記条件式(1−1)、より好ましくは条件式(1−2)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
−50<νd2−νd3<−20 …(1−1)
−40<νd2−νd3<−22 …(1−2)
−50<νd2−νd3<−20 …(1−1)
−40<νd2−νd3<−22 …(1−2)
条件式(2)を満足することによって、倍率色収差を適正に補正することができる。なお、下記条件式(2−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
−70<νd4−νd5<−42 …(2−1)
−70<νd4−νd5<−42 …(2−1)
本実施形態の結像レンズにおいては、下記条件式(3)を満足することが好ましい。条件式(3)の下限以下とならないようにすることによって、縮小側のテレセントリック性を維持することができる。条件式(3)の上限以上とならないようにすることによって、色収差を適正に補正することができる。なお、下記条件式(3−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
2<|f45/f23|<40 …(3)
5<|f45/f23|<30 …(3−1)
ただし、
f45:第4レンズおよび第5レンズのd線における合成焦点距離
f23:第2レンズおよび第3レンズのd線における合成焦点距離
とする。
2<|f45/f23|<40 …(3)
5<|f45/f23|<30 …(3−1)
ただし、
f45:第4レンズおよび第5レンズのd線における合成焦点距離
f23:第2レンズおよび第3レンズのd線における合成焦点距離
とする。
また、下記条件式(4)を満足することが好ましい。条件式(4)の下限以下とならないようにすることによって、縮小側のテレセントリック性を維持することができる。条件式(4)の上限以上とならないようにすることによって、色収差を適正に補正することができる。なお、下記条件式(4−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
6<|f45/f|<40 …(4)
7<|f45/f|<30 …(4−1)
ただし、
f45:第4レンズおよび第5レンズのd線における合成焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。
6<|f45/f|<40 …(4)
7<|f45/f|<30 …(4−1)
ただし、
f45:第4レンズおよび第5レンズのd線における合成焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。
また、下記条件式(5)を満足することが好ましい。条件式(5)の下限以下とならないようにすることによって、色収差を適正に補正することができる。条件式(5)の上限以上とならないようにすることによって、歪曲収差を適正に補正することができる。なお、下記条件式(5−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
2<f1/f<15 …(5)
2.5<f1/f<10 …(5−1)
ただし、
f1:第1レンズのd線における焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。
2<f1/f<15 …(5)
2.5<f1/f<10 …(5−1)
ただし、
f1:第1レンズのd線における焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。
また、下記条件式(6)を満足することが好ましい。条件式(6)の下限以下とならないようにすることによって、色収差を適正に補正することができる。条件式(6)の上限以上とならないようにすることによって、歪曲収差を適正に補正することができる。なお、下記条件式(6−1)を満足するものとすれば、より良好な特性とすることができる。
0.5<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6)
0.6<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6−1)
ただし、
R2:第1レンズの縮小側の面の曲率半径
R1:第1レンズの拡大側の面の曲率半径
とする。
0.5<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6)
0.6<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6−1)
ただし、
R2:第1レンズの縮小側の面の曲率半径
R1:第1レンズの拡大側の面の曲率半径
とする。
また、第6レンズL6の拡大側の面および第7レンズL7の拡大側の面は、拡大側に凸面を向けていることが好ましい。このような構成とすることによって、縮小側のテレセントリック性を維持しつつ、球面収差の悪化を防ぐことができる。
また、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6および第7レンズL7は、全て単レンズであることが好ましい。このように、接合レンズを持たない構成とすることによって、膨張または収縮による接合面の剥がれの問題が生じなくなるため、温度変化耐性を向上させることができる。
次に、本発明の結像レンズの数値実施例について説明する。なお、以下に示す実施例の数値データは全て、全系の焦点距離が1.000となるように規格化されたものであり、所定の桁でまるめたものである。
まず、実施例1の結像レンズについて説明する。実施例1の結像レンズの構成を示す断面図を図1に示す。なお、図1および後述の実施例2〜4に対応した図2〜4においては、画像表示面Sim側が縮小側、第1レンズL1側が拡大側であり、図示されている開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。また、図1〜4では軸上光束waおよび最大画角の光束wbも合わせて示している。
実施例1の結像レンズのレンズデータを表1に、諸元に関するデータを表2に示す。以下では、表中の記号の意味について、実施例1のものを例にとり説明するが、実施例2〜4についても基本的に同様である。
表1のレンズデータにおいて、面番号の欄には最も拡大側の構成要素の面を1番目として縮小側に向かうに従い順次増加する面番号を示し、曲率半径の欄には各面の曲率半径を示し、面間隔の欄には各面とその次の面との光軸Z上の間隔を示す。また、nの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm(ナノメートル))に対する屈折率を示し、νの欄には各光学要素のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数を示す。ここで、曲率半径の符号は、面形状が拡大側に凸の場合を正、縮小側に凸の場合を負としている。レンズデータには、開口絞りSt、光学部材PP1およびPP2も含めて示している。
表2の諸元に関するデータに、バックフォーカスBf´、FナンバーFNo、および、全画角2ωの値を示す。
実施例1の結像レンズの各収差図を図5に示す。図5中の左側から順に球面収差、非点収差、歪曲収差および倍率色収差を示す。これらの収差図は、投写距離を収差図中に記載の距離としたときの状態を示す。球面収差、非点収差および歪曲収差を表す各収差図には、d線(波長587.6nm)を基準波長とした収差を示す。球面収差図にはd線(波長587.6nm)、C線(波長656.3nm)およびF線(波長486.1nm)についての収差をそれぞれ実線、長破線および短破線で示す。非点収差図にはサジタル方向およびタンジェンシャル方向の収差をそれぞれ実線および短破線で示す。倍率色収差図にはC線(波長656.3nm)およびF線(波長486.1nm)についての収差をそれぞれ長破線および短破線で示す。球面収差図のFNo.はFナンバー、その他の収差図のωは半画角を意味する。
上記の実施例1の説明で述べた各データの記号、意味、記載方法は、特に断りがない限り以下の実施例のものについても同様であるので、以下では重複説明を省略する。
次に、実施例2の結像レンズについて説明する。実施例2の結像レンズの構成を示す断面図を図2に示す。また、実施例2の結像レンズのレンズデータを表3に、諸元に関するデータを表4に、各収差図を図6に示す。
次に、実施例3の結像レンズについて説明する。実施例3の結像レンズの構成を示す断面図を図3に示す。また、実施例3の結像レンズのレンズデータを表5に、諸元に関するデータを表6に、各収差図を図7に示す。
次に、実施例4の結像レンズについて説明する。実施例4の結像レンズの構成を示す断面図を図4に示す。また、実施例4の結像レンズのレンズデータを表7に、諸元に関するデータを表8に、各収差図を図8に示す。
実施例1〜4の結像レンズの条件式(1)〜(6)に対応する値を表9に示す。なお、全実施例ともd線を基準波長としており、下記の表9に示す値はこの基準波長におけるものである。
以上のデータから、実施例1〜4の結像レンズは全て、条件式(1)〜(6)を満たしており、テレセントリック性を有し、歪曲収差および色収差を含む諸収差が良好に補正された高い光学性能を有する結像レンズであることが分かる。
次に、本発明の実施形態に係る光学装置について説明する。図9は本発明の光学装置の一実施形態である投写型表示装置の概略構成図である。図9に示す投写型表示装置100は、光源101と、照明光学系102と、ライトバルブとしてのDMD103と、本発明の実施形態に係る結像レンズである投写レンズ104とを備えている。なお、図9では上記の各構成要素を概略的に図示している。光源101より出射された光束は、不図示のカラーホイールによって、3原色光(R、G、B)の各光に時系列的に選択変換され、照明光学系102によって光束の光軸Zと垂直な断面における光量分布の均一化が図られた後、DMD103に入射する。DMD103においては、入射光の色の切り替わりに応じて、その色光用への変調切替が行われる。DMD103により光変調された光は、投写レンズ104に入射する。照明光学系102の射出瞳位置と投写レンズ104の入射瞳位置(投写レンズ104の縮小側瞳位置に対応)とが実質的に一致するように構成されている。投写レンズ104は、この光変調された光による光学像をスクリーン105上に投写する。
図10は本発明の光学装置の他の実施形態である投写型表示装置の概略構成図である。図10に示す投写型表示装置200は、本発明の実施形態に係る結像レンズである投写レンズ10と、光源20と、各色光に対応したライトバルブとしての透過型表示素子11a〜11cと、色分解のためのダイクロイックミラー12、13と、色合成のためのクロスダイクロイックプリズム14と、コンデンサレンズ16a〜16cと、光路を偏向するための全反射ミラー18a〜18cとを有する。なお、図10では投写レンズ10を概略的に図示している。また、光源20とダイクロイックミラー12の間にはインテグレーターが配されているが、図10ではその図示を省略している。
光源20からの白色光は、ダイクロイックミラー12、13で3つの色光光束(G光、B光、R光)に分解された後、それぞれコンデンサレンズ16a〜16cを経て各色光光束にそれぞれ対応する透過型表示素子11a〜11cに入射して光変調され、クロスダイクロイックプリズム14により色合成された後、投写レンズ10に入射する。投写レンズ10は、透過型表示素子11a〜11cにより光変調された光による光学像をスクリーン205上に投写する。
図11は本発明の光学装置の一実施形態である撮像装置(カメラ300)の前側の斜視図、図12は図11に示す撮像装置(カメラ300)の背面側の斜視図である。カメラ300は、交換レンズ38が取り外し自在に装着される、レフレックスファインダーを持たない一眼形式のデジタルカメラである。交換レンズ38は、本発明の実施形態にかかる結像レンズである撮像レンズ39を鏡筒内に収納したものである。
このカメラ300はカメラボディ31を備え、カメラボディ31の上面にはシャッターボタン32と電源ボタン33とが設けられている。またカメラボディ31の背面には、操作部34、35と表示部36とが設けられている。表示部36は、撮像された画像や、撮像される前の画角内にある画像を表示するためのものである。
カメラボディ31の前面中央部には、撮影対象からの光が入射する撮影開口が設けられ、その撮影開口に対応する位置にマウント37が設けられ、マウント37を介して交換レンズ38がカメラボディ31に装着されるようになっている。
カメラボディ31内には、交換レンズ38によって形成された被写体像に応じた撮像信号を出力するCCDなどの撮像素子(図示せず)、その撮像素子から出力された撮像信号を処理して画像を生成する信号処理回路、およびその生成された画像を記録するための記録媒体などが設けられている。このカメラ300では、シャッターボタン32を押すことにより静止画または動画の撮影が可能であり、この撮影で得られた画像データが上記記録媒体に記録される。
図13は本発明の光学装置の一実施形態であるヘッドアップディスプレイ装置の概略構成図である。図13に示すヘッドアップディスプレイ装置400は、自動車411のダッシュボード412内に配置され、装置内から出射された走行速度などの情報を示す画像をフロントウィンドウ(画像反射面)413で反射させ、運転者(観察者)414のフロントウィンドウ413越し前方に虚像Vとして拡大表示するものである。ヘッドアップディスプレイ装置400は、虚像Vを表示するための画像表示素子41と、本発明の実施形態に係る結像レンズである投写レンズ42と、平面ミラー43とを有し、画像表示素子41から出射された表示光が、投写レンズ42を通り、平面ミラー43で反射し、フロントウィンドウ413に到達するように構成されている。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明の結像レンズとしては、上記実施例のものに限られるものではなく種々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数、非球面係数を適宜変更することが可能である。
また、本発明の光学装置は、上記構成のものに限られるものではない。例えば、投写型表示装置で用いられるライトバルブや、光束分離または光束合成に用いられる光学部材は、上記構成に限定されず、種々の態様の変更が可能である。
また、撮像装置の実施形態では、レフレックスファインダーを持たない一眼形式のデジタルカメラに適用した例について図を示して説明したが、本発明はこの用途に限定されるものではなく、例えば、一眼レフ形式のカメラや、フィルムカメラ、ビデオカメラなどに適用することも可能である。
また、ヘッドアップディスプレイ装置の構成に関しても、上記実施形態の構成に限定されず、種々の構成とすることができる。
10、104 投写レンズ
11a〜11c 透過型表示素子
12、13 ダイクロイックミラー
14 クロスダイクロイックプリズム
16a〜16c コンデンサレンズ
18a〜18c 全反射ミラー
20、101 光源
31 カメラボディ
32 シャッターボタン
33 電源ボタン
34、35 操作部
36 表示部
37 マウント
38 交換レンズ
39 撮像レンズ
41 画像表示素子
42 投写レンズ
43 平面ミラー
100、200 投写型表示装置
102 照明光学系
103 DMD
105、205 スクリーン
300 カメラ
400 ヘッドアップディスプレイ装置
411 自動車
412 ダッシュボード
413 フロントウィンドウ(画像反射面)
414 運転者(観察者)
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
L6 第6レンズ
L7 第7レンズ
PP1、PP2 光学部材
Sim 画像表示面
St 開口絞り
V 虚像
wa 軸上光束
wb 最大画角の光束
Z 光軸
11a〜11c 透過型表示素子
12、13 ダイクロイックミラー
14 クロスダイクロイックプリズム
16a〜16c コンデンサレンズ
18a〜18c 全反射ミラー
20、101 光源
31 カメラボディ
32 シャッターボタン
33 電源ボタン
34、35 操作部
36 表示部
37 マウント
38 交換レンズ
39 撮像レンズ
41 画像表示素子
42 投写レンズ
43 平面ミラー
100、200 投写型表示装置
102 照明光学系
103 DMD
105、205 スクリーン
300 カメラ
400 ヘッドアップディスプレイ装置
411 自動車
412 ダッシュボード
413 フロントウィンドウ(画像反射面)
414 運転者(観察者)
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
L6 第6レンズ
L7 第7レンズ
PP1、PP2 光学部材
Sim 画像表示面
St 開口絞り
V 虚像
wa 軸上光束
wb 最大画角の光束
Z 光軸
Claims (15)
- 拡大側から順に、正の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、正の屈折力を有する第6レンズと、正の屈折力を有する第7レンズとからなり、
下記条件式(1)および(2)を満足する
ことを特徴とする結像レンズ。
−50<νd2−νd3<−15 …(1)
−80<νd4−νd5<−40 …(2)
ただし、
νd2:前記第2レンズのd線におけるアッベ数
νd3:前記第3レンズのd線におけるアッベ数
νd4:前記第4レンズのd線におけるアッベ数
νd5:前記第5レンズのd線におけるアッベ数
とする。 - 下記条件式(3)を満足する
請求項1記載の結像レンズ。
2<|f45/f23|<40 …(3)
ただし、
f45:前記第4レンズおよび前記第5レンズのd線における合成焦点距離
f23:前記第2レンズおよび前記第3レンズのd線における合成焦点距離
とする。 - 下記条件式(4)を満足する
請求項1または2記載の結像レンズ。
6<|f45/f|<40 …(4)
ただし、
f45:前記第4レンズおよび前記第5レンズのd線における合成焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。 - 下記条件式(5)を満足する
請求項1から3のいずれか1項記載の結像レンズ。
2<f1/f<15 …(5)
ただし、
f1:前記第1レンズのd線における焦点距離
f:全系のd線における焦点距離
とする。 - 下記条件式(6)を満足する
請求項1から4のいずれか1項記載の結像レンズ。
0.5<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6)
ただし、
R2:前記第1レンズの縮小側の面の曲率半径
R1:前記第1レンズの拡大側の面の曲率半径
とする。 - 前記第6レンズの拡大側の面および前記第7レンズの拡大側の面は、拡大側に凸面を向けている
請求項1から5のいずれか1項記載の結像レンズ。 - 前記第1レンズ、前記第2レンズ、前記第3レンズ、前記第4レンズ、前記第5レンズ、前記第6レンズおよび前記第7レンズは、全て単レンズである
請求項1から6のいずれか1項記載の結像レンズ。 - 下記条件式(1−1)を満足する
請求項1記載の結像レンズ。
−50<νd2−νd3<−20 …(1−1) - 下記条件式(1−2)を満足する
請求項1記載の結像レンズ。
−40<νd2−νd3<−22 …(1−2) - 下記条件式(2−1)を満足する
請求項1記載の結像レンズ。
−70<νd4−νd5<−42 …(2−1) - 下記条件式(3−1)を満足する
請求項2記載の結像レンズ。
5<|f45/f23|<30 …(3−1) - 下記条件式(4−1)を満足する
請求項3記載の結像レンズ。
7<|f45/f|<30 …(4−1) - 下記条件式(5−1)を満足する
請求項4記載の結像レンズ。
2.5<f1/f<10 …(5−1) - 下記条件式(6−1)を満足する
請求項5記載の結像レンズ。
0.6<|(R2+R1)/(R2−R1)|<1.2 …(6−1) - 請求項1から14のいずれか1項記載の結像レンズを備えたことを特徴とする光学装置。
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