JP6846287B2 - 二重容器 - Google Patents
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Description
そしてこの二重容器では、内容器の複数の係合突部が、外容器の複数の係合溝部に各別に係合することで、内容器および外容器の周方向の相対移動が規制されている。
この場合には、導入溝に進入した係合突部が装着溝に係合する過程において、長係合突部および短係合突部が、長係合溝部内および短係合溝部内の各乗越え突起に、それぞれ同時に当接するので、その後の内容器の外容器に対する周方向の一方側への相対移動に伴って、確実に長係合突部および短係合突部をそれぞれ、各乗越え突起を同時に乗越えさせることができる。
この場合には、外容器の上端開口縁に前記傾斜部が形成されているので、係合突部と係合溝部とを係合させる際に、仮に長係合突部および短係合溝部の導入溝それぞれにおける周方向の位置が互いに一致したとしても、内容器を外容器に対して周方向の一方側へ向けて相対回転させたときに、長係合突部における周方向の一方側の端部が、前記傾斜部上を摺動することにより、前記傾斜部に沿って長係合突部を上方に向けて案内することができる。これにより、長係合突部が短係合溝部の導入溝内に進入するのを効果的に抑制することができる。
二重容器1は、内容器10Aと、内側に内容器10Aが配設された外容器10Bと、を備えている。図示の例では、外容器10Bは有底筒状をなしている。
内筒部材11の上端部には、胴部11Bよりも縮径された口部11Aが形成されている。口部11Aは中心軸線Oと同軸に配置されている。口部11Aの外周面には雄ねじ部4Aが形成されている。
環板部12Bの下面における内周縁部には、上方に向けて窪むとともに、径方向の内側に向けて開口する係止凹部12Eが全周にわたって形成されている。環板部12Bの内側に、吐出器2が挿入されている。
上筒部12Cは装着筒部12Aよりも小径に形成されている。
シリンダ41の上端部は、径方向の外側に向けて突出し、かつ全周にわたって延びる外フランジ部41Aが形成されている。
シリンダ41の上端部における内側には、筒状の規制部材49が嵌合されている。
ピストン43は、シリンダ41内において、ステム42よりも下方に位置する部分に配設されている。ピストン43は、ステム42の軸方向の移動に連係して、シリンダ41の内周面に密に接した状態で軸方向に摺動可能とされている。
第1付勢部材45は、ピストンガイド44と後述する弁体47との間に配設され、ピストン43およびステム42を上方付勢状態で下方移動可能に支持している。
ヘッド本体51の周壁には、前方に向けて開口する開口部51Aが形成されている。ヘッド本体51の開口部51Aには、前端部にノズル孔55Aが形成された筒状のノズル55が装着されている。ノズル55の前端部は、ヘッド本体51の開口部51Aから前方に向けて突出している。
弁部材53の前端部は、第2付勢部材54によりノズル55の内面におけるノズル孔55Aの開口周縁部に密接されている。
梃子部材56は、ピン部材57により揺動可能に支持されている。ヘッド本体51の押下時に、梃子部材56は、その下端部が天壁部52Aの上面を摺動しながら、ピン部材57周りに揺動することで、弁部材53を後退移動させる。
キャップ周壁61は二重筒状に形成されている。キャップ周壁61のうち径方向の内側に位置する内周壁61Aの下端開口縁は、装着キャップ12の係合フランジ部12Gにおける上面と当接している。内周壁61Aの下端部が、装着キャップ12の係止突部12Fにアンダーカット嵌合されることで、オーバーキャップ4が二重容器1に装着されている。
なお、吐出器2としては、このような態様に限られず、他の構成を備えた公知のポンプ機構を採用することができる。
図3および図4に示すように、係合突部20は周方向に延びる条状をなしている。係合突部20は周方向の一方側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びている、係合突部20における周方向の両端部は、周方向の外側に向けて突の曲面状に形成されている。
係合突部20の上面には、径方向の外側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びる係合面21が形成されている。
図3および図4に示すように、係合溝部30は、外容器10Bの上端開口縁から下方に向けて延びている。係合溝部30は径方向の内側から見た平面視でL字状を呈している。
導入溝31A、31Bは、外容器10Bの上端開口縁から下方に向けて延びている。導入溝31A、31Bは、前記平面視で2辺が軸方向に延びるとともに、残り2辺が周方向に延びる矩形状を呈している。
導入溝31A、31Bは、内容器10Aおよび外容器10Bの、軸方向に互いに接近する相対移動に伴って、係合突部20が軸方向に進入可能とされている。
係合溝部30の内面のうち、上方を向く下面には、上方に向けて突出する乗越え突起33A、33Bが形成されている。乗越え突起33A、33Bは、周方向に延びている。
乗越え突起33A、33Bは、係合溝部30の下面のうち、導入溝31A、31Bにおける周方向の一方側の端部の位置する部分から、装着溝32A、32Bの位置する部分にかけて一体に形成されている。なお、このような態様に限られず、乗越え突起33A、33Bは、係合溝部30の下面のうち、装着溝32A、32Bにおける周方向の中間部が位置する部分に形成されてもよいし、導入溝31A,31Bにおける周方向の中間部が位置する部分に形成されてもよい。
装着溝32A、32Bの下面のうち、乗越え突起33A、33Bよりも周方向の一方側に位置する部分は、周方向の一方側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びている。
装着溝32A、32Bの上面のうち、周方向の一方側に位置する部分は、他方側に位置する部分よりも下方に位置している。装着溝32A、32Bの上面のうち、周方向の一方側の端部には、他方側の端部よりも下方に位置する係止面S5が形成されている。
装着溝32A、32Bの上面のうち、周方向における他方側の端部と、係止面S5と、の接続部分には、周方向の一方側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びる接続面S6が形成されている。係止面S5の中心軸線Oに直交する水平面に対する下方に向けた傾斜角度は、接続面S6の水平面に対する下方に向けた傾斜角度よりも小さくなっている。
図3および図4に示すように、長係合溝部30Aの周方向の長さは、短係合溝部30Bの周方向の長さよりも長くなっている。なお、このような態様に限られず、長係合溝部30Aの周方向の長さは、短係合溝部30Bの周方向の長さ以下であってもよい。
次に、前述のように構成された吐出器2を利用して内容物を吐出する場合について説明する。なお、図1に示すように、第2付勢部材54が弁部材53を前方に向けて付勢していることによって、弁部材53がノズル孔55Aを閉塞し、かつ梃子部材56の下端部が、装着筒52の天壁部52Aを下方に向けて押圧している。
この状態から、ヘッド本体51の頂壁部を下方に向けて押圧すると、まず、第1付勢部材45によるステム42の上方付勢力の方が、第2付勢部材54による梃子部材56を介した装着筒52の下方付勢力よりも大きいため、ステム42は押し下げられず、ヘッド本体51が装着筒52に対して下方に向けて移動する。
次に、前述のように構成された二重容器1における内容器10Aを、外容器10Bの内側に配設する場合について説明する。なお、内容器10Aにおける内筒部材11の内側には、内容物が充填されるとともに、図1に示されるように、吐出器2が配設されている状態とする。
この状態から、内容器10Aの内筒部材11を、外容器10Bの内側に挿入するとともに、内容器10Aの装着キャップ12を、外容器10Bの上端開口縁上に配置する。この際、装着キャップ12における係合筒部12Hの係合突部20が、外容器10Bの上端開口縁に当接する。
そして、係合突部20のうちの短係合突部20Bが、外容器10Bの係合溝部30のうちの短係合溝部30Bの導入溝31Bと周方向の位置が一致した際に、短係合突部20Bが導入溝31B内に軸方向に進入する。またこの際、係合突部20のうちの長係合突部20Aは、長係合溝部30Aの導入溝31Aと周方向の位置が一致しており、長係合突部20Aが長係合溝部30Aにおける導入溝31A内に軸方向に進入する。
そして再度、内容器10Aを外容器10Bに対して周方向の一方側に相対回転させることにより、短係合突部20Bが、短係合溝部30B内の乗越え突起33Bの摺動面S1上に乗り上がりながら、装着溝32B内を周方向の一方側に向けて進入する。これと同時に、長係合突部20Aが、長係合溝部30A内の乗越え突起33Aの摺動面S1上に乗り上がりながら、装着溝32A、32B内を周方向の一方側に向けて進入する。
この際、長係合突部20Aおよび短係合突部20Bが双方共に、各乗越え突起33A、33Bを乗越えたことが、音や感触等により同時に使用者に伝えられる。
その後、図5に示すように、長係合突部20Aおよび短係合突部20Bそれぞれにおける周方向の一方側の端部が、装着溝32A、32Bにおける各終端面S4に突き当たる。この状態において、各係合突部20の係合面21が、各装着溝32A、32Bにおける各係止面S5に当接することで、長係合突部20Aおよび短係合突部20Bがそれぞれ、装着溝32A、32Bに係合される。これにより、長係合突部20Aおよび短係合突部20Bの、長係合溝部30Aおよび短係合溝部30Bへの係合が完了する。
このため、その後の内容器10Aの外容器10Bに対する周方向の一方側への回転移動に伴って、長係合突部20Aが傾斜部34に沿って上方に向けて案内されることとなり、長係合突部20Aが、短係合溝部30Bの導入溝31B内に進入することが規制される。
また、上記実施形態においては、外容器10Bが有底筒状である構成を示したが、このような態様に限られない。外容器10Bは軸方向の両端部が開口した筒体であってもよい。
また、上記実施形態においては、係合突部20が、内容器10Aにおける装着キャップ12に形成されている構成を示したが、このような態様に限られない。係合突部20は、内容器10Aにおける内筒部材11の外周面に形成されてもよい。
10A 内容器
10B 外容器
20 係合突部
20A 長係合突部
20B 短係合突部
30 係合溝部
30A 長係合溝部
30B 短係合溝部
31A、31B 導入溝
32A、32B 装着溝
33A、33B 乗越え突起
34 傾斜部
Claims (3)
- 内容器と、
内側に前記内容器が配設された外容器と、を備えた二重容器であって、
前記内容器の外周面には、径方向の外側に向けて突出する係合突部が、周方向に間隔をあけて複数形成され、
前記外容器の内周面には、径方向の外側に向けて窪み、かつ前記係合突部が各別に係合する係合溝部が、周方向に間隔をあけて複数形成され、
前記係合溝部は、上方に向けて開口し、かつ前記外容器の中心軸線に沿う軸方向に延びるとともに、前記内容器および前記外容器の、前記軸方向に互いに接近する相対移動に伴って、前記係合突部が前記軸方向に進入可能とされた導入溝と、
前記導入溝から周方向の一方側に向けて延び、かつ前記内容器の前記外容器に対する周方向の一方側への相対移動に伴って、前記係合突部が係合可能とされた装着溝と、を有し、
前記係合溝部の内面のうち、上方を向く下面には、上方に向けて突出し、かつ前記内容器の前記外容器に対する周方向の一方側への相対移動に伴って、前記係合突部が周方向に乗越える乗越え突起が形成され、
複数の前記係合突部は、周方向の長さが互いに異なる長係合突部および短係合突部を有し、
複数の前記係合溝部は、前記長係合突部が係合する長係合溝部と、前記短係合突部が係合し、かつ前記長係合溝部の導入溝よりも周方向に短い導入溝を有する短係合溝部と、を有し、
前記短係合溝部の導入溝における周方向の長さは、前記長係合突部における周方向の長さよりも短く、
前記長係合溝部に形成された乗越え突起の周方向の長さは、前記短係合溝部に形成された乗越え突起の周方向の長さよりも短く、
前記装着溝の内面のうち、下方を向く上面には、
周方向の一方側の端部に位置し、周方向の他方側の端部よりも下方に位置した係止面と、
周方向の他方側の端部と前記係止面との接続部分に設けられ、周方向の一方側に向かうに従い漸次、下方に向けて延びる接続面と、が形成され、
前記係止面に、前記係合突部の上面に形成された係合面が当接することで、前記装着溝に前記係合突部が係合されることを特徴とする二重容器。 - 前記長係合突部および前記短係合突部それぞれにおける周方向の一方側の端部は、前記導入溝に進入した前記係合突部が前記装着溝に係合する過程において、前記長係合溝部および前記短係合溝部に各別に形成された前記乗越え突起に同時に当接することを特徴とする請求項1に記載の二重容器。
- 前記導入溝は、前記外容器の上端開口縁に開口し、
前記外容器の上端開口縁における前記短係合溝部の導入溝の開口周縁部において、周方向の一方側の端部に位置する部分には、前記短係合溝部の導入溝から周方向の一方側に離れるに従って、上方に向けて延びる傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の二重容器。
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- 2017-05-31 JP JP2017108771A patent/JP6846287B2/ja active Active
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