JP5087428B2 - 吐出ポンプ - Google Patents
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Description
また、押下頭部が基準高さにあるときに、押下頭部の回動が係合頭部と共に規制されて回動開始位置を容易に認識できるようになり、吐出量がより安定する。
この発明では、押下頭部を逆方向で回動させた際の回動抵抗が大きくなるため、回動方向を容易に認識できるようになる。すなわち、回動軸回りの一方向で回動させたとき、第1案内溝部は、押下頭部を下方に移動させ、第2案内溝部は、押下頭部を上方に移動させる。しかし、回動軸回りの逆方向で回動させると、第2案内溝部は、押下頭部を下方に移動させることとなる。押下頭部の回動抵抗は、ステムが上方付勢されていることから、単位回動角当たりの押下頭部の上方への移動量が大きいほど大きくなる。そのため、押下頭部が、回動軸回りの逆方向で回動しにくくなる。
内筒部21は、中心軸線Oに沿って延設されたほぼ円筒状をなし、下端がシリンダ14の後述する固定フランジ部51aと当接している。そして、内筒部21の上端部には、径方向内方に向けて突出する案内凸部24が設けられている。案内凸部24は、径方向から見たときにほぼ円形をなしている。
底面部31には、ほぼ円形をなし、ステム15の上端開口部と連通する流通口31aが形成されている。流通口31aの径は、貯留室34内に内容物を貯留した状態であって押下頭部12及び係合頭部13を中心軸線O回りで回動させない状態において、内容物の表面張力によって内容物が流通口31aから下方に向けて漏洩しない程度となっている。
また、周面部32の外周面には、図1から図3に示すように、案内溝部35が全周にわたって形成されている。
第1案内溝部36は、周方向の一方向に向かうにしたがって周面部32の外周面に沿って上方に向かうように形成されている。また、第1案内溝部36は、案内凸部24と係合することにより、一端部において押下頭部12を上下方向における基準高さに位置させて(図3の位置A1)、他端部において押下頭部12を上下方向において基準高さよりも下方の押下高さに位置させる(図3の位置A2)。
また、第2案内溝部37の周面部32の外周面に沿った周方向における水平方向に対する傾斜角度は、第1案内溝部36における傾斜角度よりも大きくなっている。すなわち、第2案内溝部37による案内凸部24の単位回動角当たりの上方向の移動量は、第1案内溝部36による単位回動角当たりの下方向の移動量よりも大きくなっている。
垂下部33は、図1に示すように、ほぼ円筒状をなしており、内周面がステム15の後述する上ステム61の外周面と接触することで押下頭部12が上ステム61と嵌合している。
天壁部41は、ほぼ円形をなしており、中央部に上方に向けて半球状に膨出するように形成された膨出部41aを有している。この膨出部41aの中央には、貯留室34と外部とを連通する取出口41bが形成されている。
また、天壁部41の下面には、押下頭部12の周面部32の上端部を挟持する一対の挟持筒部41c、41dが形成されている。
周壁部42は、中心軸線Oに沿って延設されたほぼ円筒状をなしている。そして、周壁部42の内周面には、径方向内方に向けて突出して一対の切欠部32bそれぞれと係合する一対の係合突条部42aが中心軸線Oを介して径方向で対向するように形成されている。係合突条部42aは、周壁部42の内周面において上下方向の全長にわたって形成されている。このため、押下頭部12及び係合頭部13は、共に中心軸線O回りで回動する。
大径部51は、ネジキャップ11内からネジキャップ11の下方に向けて突出している。そして、大径部51の上端には、径方向外方に突出する固定フランジ部51aが全周にわたって形成されている。固定フランジ部51aは、ネジキャップ11の接続部25の下面に固定されている。
小径部52は、大径部51の下端に連続して形成されており、大径部51よりも小径となっている。
チューブ接続部54は、テーパ部53の下端に連続して形成されており、容器2内の液体を吸引するためチューブ56が接続される。
上ステム61は、中心軸線Oに沿って延設されたほぼ円筒状をなし、ネジキャップ11の天壁部41から上方に向けて突設されている。そして、上ステム61は、ネジキャップ11の内筒部21内に挿通されている。また、上ステム61の下部は、シリンダ14の上端部の内側に嵌合されたリング状部材63内に挿入されている。このため、ステム15の中心軸線O方向上方への移動が規制される。
下ステム62の下部には、内容物を流通させるためのステム開口部62aが形成されている。また、下ステム62の下端部には、径方向外方に突出して上面にピストン16の下端が当接される外フランジ部62bが全周にわたって形成されている。そして、下ステム62の下端部には、径方向内方に向けて突出して弁部材18の外周面と摺接する内フランジ部62cが全周にわたって形成されている。
そして、押下頭部12及び係合頭部13を回動させると、ネジキャップ11の案内凸部24が第1案内溝部36の一端部から他端部に向けて第1案内溝部36に沿って案内される。このとき、第1案内溝部36が押下頭部12の回動に伴って案内凸部24を上方に向けて案内するため、ネジキャップ11が口部に螺着、固定されていることから、押下頭部12が上述した基準高さから押下高さに向けて下方に押し下げられる。
ここで、押下頭部12が上方付勢されているため、案内凸部24が周面部32に対して下方に向けて容易に摺動する。このため、コイルスプリング17の付勢によりステム15が上方に移動する。
このようにして貯留室34に貯留された内容物は、係合頭部13に形成された取出口41bから取り出される。
そして、押下頭部12及び係合頭部13の回動方向を逆方向としたときの回動抵抗を大きくすることで、逆方向で押下頭部12及び係合頭部13が回動しなくなり、回動方向を容易に認識できるようになる。
第1係合部103は、図5に示すように、平面視において案内凸部24と周方向で対応する位置と、案内凸部24と径方向で中心軸線Oを介して対向する位置とに形成されている。また、第1係合部103は、図4及び図5に示すように、中筒部102の内周面において周方向で間隔をあけて形成された一対の第1係合凸部103a、103bを備えている。そして、第1係合凸部103a、103bは、中筒部102の内周面に径方向内方に向けて突出して形成されている。
そして、第1及び第2係合部103、106が係合することにより、押下頭部12及び係合頭部104の中心軸線O回りの回動が規制される。
押下頭部12及び係合頭部104をさらに回動させると、第2係合部106が第1係合凸部103aと当接するため、上述と同様に、押下頭部12及び係合頭部104の回動動作には、第2係合部106が回動方向前方に位置する第1係合凸部103bを乗り越えるまで、回動が規制されて回動抵抗が付与される。そして、第2係合部106が第1係合凸部103bを乗り越えると第1及び第2係合部103、106が係合する。
このように、押下頭部12及び係合頭部104を回動させると、第1及び第2係合部103、106が係合するたびに、回動抵抗が付与されることによる、いわゆるクリック感が得られる。
例えば、案内溝部は、2対の第1及び第2案内溝部を有しているが、第1及び第2案内溝部を一対のみ有する構成としてもよい。また、第1及び第2案内溝部の形状は、例えば図6に示すように、単位回動角当たりの押下頭部の移動量が第1及び第2案内溝部111、112で同等である構成の案内溝部113としてもよく、他の形状であってもよい。
また、内筒部に案内凸部を設けると共に周面部に案内溝部を設けているが、内筒部に案内溝部を設けると共に周面部に案内凸部を設ける構成としてもよい。
2 容器
11,101 ネジキャップ(固定筒)
12 押下頭部
13,104 係合頭部
14 シリンダ
15 ステム
16 ピストン
24 案内凸部
34 貯留室
35,113 案内溝部
36,111 第1案内溝部
37,112 第2案内溝部
41b 取出口
103 第1係合部
106 第2係合部
O 中心軸線(回動軸)
Claims (2)
- 内容物を収容した容器内に配置されたシリンダと、
該シリンダの上端から上方付勢状態で押し込み可能に起立されたステムと、
前記シリンダの内側に配置されて該シリンダの内周面及び前記ステムの内周面それぞれに対して液密に摺接する筒状のピストンと、を備え、
前記ステムを前記シリンダ内に押し込むことで、前記ピストンが前記ステムにより押圧されて前記シリンダ内で下方に摺動し、前記容器内から前記シリンダ内に供給された内容物が前記ステム内を通って吐出される吐出ポンプにおいて、
前記ステムに上下方向に沿う回動軸回りで回動可能に被着され、内部に前記ステム内を通って吐出された内容物が貯留される貯留室が設けられた押下頭部と、
該押下頭部の径方向外方に配置された固定筒と、
前記押下頭部と係合し、前記貯留室と外部とを連通する取出口が形成された係合頭部と、を備え、
前記固定筒及び前記押下頭部のいずれか一方の周面には、周方向に沿って全周にわたって案内溝部が設けられ、
前記固定筒及び前記押下頭部のいずれか他方の周面には、前記案内溝部に沿って案内されて前記押下頭部を上下動させる案内凸部が設けられ、
前記案内溝部が、前記押下頭部の前記回動軸回りの回動方向前方への回動に伴い、前記固定筒に対して該押下頭部を前記ステムと共に基準高さよりも下方に向けて移動させる第1案内溝部と、該第1案内溝部と周方向で連続して設けられて該押下頭部を前記基準高さまで上方に移動させる第2案内溝部とを備え、
前記固定筒の周面には、第1係合部が設けられ、
前記係合頭部の周面には、前記押下頭部が前記基準高さにあるときに前記第1係合部と係合して該押下頭部の回動を規制する第2係合部が設けられ、
前記第1係合部及び前記第2係合部の係合状態において、前記係合頭部を前記回動方向前方に回動させると、前記係合状態が解除され、
前記係合状態における前記係合頭部の前記回動方向前方への回動動作には、前記係合状態が解除されるまで、回動が規制されて回動抵抗が付与されることを特徴とする吐出ポンプ。 - 前記第1案内溝部による前記押下頭部の単位回動角当たりの上下方向の移動量が、前記第2案内溝部による単位回動角当たりの上下方向の移動量よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の吐出ポンプ。
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