JP6846278B2 - 被塗布物収容容器 - Google Patents
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Description
本発明の被塗布物収容容器の一つの態様は、容器本体と、前記容器本体に収容され、被塗布物が含浸される含浸体と、を備え、前記含浸体には、スリットが形成されていることを特徴とする。
本発明の被塗布物収容容器の一つの態様によれば、含浸体にスリットが形成されているため、含浸体に供給された被塗布物がスリットに流入する。これにより、スリットの内側面の分だけ、被塗布物と接触する含浸体の表面積が増加する。したがって、被塗布物を含浸体に浸透させやすく、含浸体への被塗布物の含浸性を向上させることができる。含浸体に被塗布物を容易に含浸できるため、使用者は、含浸体に含浸した被塗布物を使い切った場合であっても、例えばチューブ等を用いて含浸体に被塗布物を再度含浸させて、被塗布物収容容器を複数回利用することができる。
この構成によれば、スリットが容器本体の中心軸線を囲む環状の環状部を有するため、環状部を介して、被塗布物を含浸体の全周に行き渡らせやすい。したがって、含浸体への被塗布物の含浸性をより向上させることができる。
この構成によれば、スリットの幅が比較的大きく、スリットに被塗布物が流入しやすい。これにより、含浸体への被塗布物の含浸性をより向上させることができる。また、溝であるスリットに被塗布物を貯留しておくことができる。
この構成によれば、使用者は、被塗布物を取り出す際、パフ等を用いて、弾性網部材の上側から弾性網部材ごと含浸体を押圧する。弾性網部材を押圧すると、弾性網部材からの反力がパフ等に加えられるため、弾性網部材が設けられない場合に比べて、含浸体が過剰に大きな力で押圧されることを抑制できる。これにより、含浸体内から被塗布物が過剰に押し出されることを抑制できる。また、含浸体から染み出した被塗布物が弾性網部材の網目を通るため、被塗布物を弾性網部材の上面に染み出させて取り出すことができる。これにより、含浸体から押し出された被塗布物が急激に吐出されるようなことを抑制でき、被塗布物の取り出しを容易にできる。
この構成によれば、使用者は、含浸体に含浸した被塗布物を使い切った場合に、栓体を取り外すことによって注入孔から容易に被塗布物を容器本体内に注入することができる。したがって、被塗布物の再充填をより容易にできる。
この構成によれば、注入孔から被塗布物を注入することで、導入部を介して被塗布物を容易にスリットへと流入させることができる。これにより、注入孔から容器本体内へと注入した被塗布物をより容易に含浸体に含浸させることができる。
本実施形態の被塗布物収容容器10は、図1および図2に示すように、容器本体30と、栓体60と、取付部材40と、弾性網部材20と、蓋体50と、含浸体70と、を備える。
容器本体30には、取付部材40を介して弾性網部材20が取り付けられている。蓋体50は、後述する蓋本体部52が容器本体30に対して回動軸O2周りに回動可能に取り付けられている。含浸体70は、容器本体30に収容されている。含浸体70には、被塗布物Cが含浸される。被塗布物収容容器10は、含浸体70に含浸された状態で被塗布物Cを収容する。
以下、各部について詳細に説明する。なお、以下の説明における蓋体50と他の部材との位置関係および蓋体50の各部同士の位置関係は、特に断りのない限り、蓋体50の蓋本体部52が閉じた状態における位置関係とする。
底板部31は、容器軸O1と同軸に配置された円環板状である。
筒部32は、底板部31の外周縁から上側に延びる円筒状である。
フランジ部33a,33bは、筒部32の外周面から径方向外側に突出する。フランジ部33a,33bは、容器軸O1と同軸に配置された円環板状である。フランジ部33bは、フランジ部33aの上側に離れて配置されている。フランジ部33bは、筒部32の上端よりも下側に位置する。
突出底部35は、突出筒部34の上端から径方向内側に突出する。突出底部35は、容器軸O1と同軸に配置された円環板状である。
雌ネジ筒部36は、突出底部35の内周縁から上下方向Zの両側に延びる円筒状である。雌ネジ筒部36は、上下方向Zの両側に開口している。雌ネジ筒部36の内周面には、雌ネジ部が設けられている。雌ネジ筒部36の上端は、筒部32の上端よりも下側に位置する。雌ネジ筒部36の下端は、底板部31の下面よりも上側に位置する。
なお、以下の説明における栓体60と他の部材との位置関係および栓体60の各部同士の位置関係は、特に断りのない限り、栓体60が注入孔37に取り付けられた状態における位置関係とする。
栓体本体部61は、容器軸O1と同軸に配置された円柱状である。栓体本体部61の外周面には、雌ネジ筒部36の内周面に設けられた雌ネジ部と螺合される雄ネジ部が設けられている。栓体本体部61が雌ネジ筒部36に螺合されることで、栓体60は、注入孔37を閉塞する。栓体本体部61の下面には、十字穴61aが形成されている。栓体本体部61の下端は、雌ネジ筒部36の下端よりも下側に位置する。
嵌合筒部63は、フランジ部62の径方向外縁部から上側に突出する円筒状である。嵌合筒部63は、雌ネジ筒部36に外嵌されている。
円環板部41は、容器軸O1と同軸に配置された円環板状である。円環板部41の下面は、容器本体30の筒部32の上端と接触している。
外筒部42は、円環板部41の径方向外縁部から下側に突出する円筒状である。外筒部42は、容器本体30の筒部32よりも径方向外側に位置する。外筒部42の下端は、フランジ部33bの上面と対向している。
内筒部44は、円環板部41の径方向内縁部から下側に突出する円筒状である。内筒部44の下端は、外筒部42の下端よりも上側に位置する。
取付筒部51は、容器軸O1と同軸に配置され、上下方向Zの両側に開口する円筒状である。取付筒部51は、取付部材40の外筒部42に外嵌されている。取付筒部51の下端部には、径方向内側に突出する係合突起が設けられている。取付筒部51の係合突起は、容器本体30のフランジ部33aに係合されている。取付筒部51の上端は、取付部材40よりも上側に位置する。
天板部52aは、容器本体30の上側を覆っている。天板部52aは、容器軸O1と同軸に配置された円板状である。天板部52aは、径方向外縁部52cと、閉塞部52dと、を有する。径方向外縁部52cは、取付部材40の上側を覆う円環板状の部分である。閉塞部52dは、径方向外縁部52cの内周縁に接続されている部分である。閉塞部52dは、径方向外縁部52cよりも下側に位置する。閉塞部52dは、取付部材40の内筒部44に嵌合されることで、容器本体30の上端開口を閉塞し、容器本体30の内部を密閉する。
含浸体70には、含浸体70の下面から上側に窪む凹部72が形成されている。凹部72の外形状は、図3に示すように、下側から視て容器軸O1を中心とする円形状である。凹部72は、図2に示すように、容器本体30の突出筒部34に外嵌されている。凹部72の底面72aは、突出筒部34、雌ネジ筒部36、および栓体60の上側を覆っている。底面72aは、突出筒部34、雌ネジ筒部36、および栓体60よりも上方に離れて配置されている。これにより、底面72aと、突出筒部34、雌ネジ筒部36、および栓体60との上下方向Zの間には、隙間S2が設けられている。凹部72よりも径方向外側の含浸体70の下面は、容器本体30の底板部31の上面と接触している。
なお、含浸体70に被塗布物Cを含浸させる際には、上述したチューブTに代えて、例えば被塗布物Cが収容されたボトルから被塗布物Cを注入孔37に注入してもよいし、充填機械を用いて被塗布物Cを注入孔37に注入してもよい。
使用者は、コンパクト容器の蓋部材を開けた後に、被塗布物収容容器10の蓋本体部52を開け、パフPを用いて含浸体70を押圧することで被塗布物Cを取り出すことができる。使用者は、コンパクト容器に設置された被塗布物収容容器10の被塗布物Cが無くなった場合、被塗布物Cが無くなった被塗布物収容容器10をコンパクト容器から取り外し、被塗布物Cが充填された新しい被塗布物収容容器10をコンパクト容器に設置できる。
なお、使用者は、含浸体70に含浸した被塗布物Cを使い切った場合、コンパクト容器から被塗布物収容容器10を取り外し、被塗布物収容容器10に被塗布物Cを再充填してから再び被塗布物収容容器10をコンパクト容器に設置してもよい。
また、例えば、被塗布物Cが油中水型の化粧品等である場合、含浸体70に含浸させた状態で容器本体30に収容しておくことで、被塗布物Cの油相と水相とが分離することを抑制できる。
特に本実施形態では、2つの環状部である第1環状部71aと第2環状部71bとが直線部71cによって連結されるため、いずれか一方の環状部に流入した被塗布物Cを、直線部71cを介して他方の環状部に流入させることができる。そのため、2つの環状部に被塗布物Cを行き渡らせやすく、含浸体70への被塗布物Cの含浸性をより向上させることができる。
また、本実施形態によれば、底面72aと、突出筒部34、雌ネジ筒部36、および栓体60との上下方向Zの間には、隙間S2が設けられている。そのため、隙間S2に被塗布物Cを通すことができ、より被塗布物Cを含浸体70に含浸させやすい。
本実施形態は、第1実施形態に対して、スリットの形状が異なる。なお、上記実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
本実施形態の含浸体270におけるスリット271は、図7に示すように、凹部72の内周面から径方向外側に延びる。スリット271の径方向外端は、含浸体270の外周縁よりも径方向内側に位置する。スリット271は、周方向に沿って複数設けられている。図7では、スリット271は、例えば、12本設けられている。複数のスリット271は、周方向に沿って一周に亘って等間隔に並んで配置されている。スリット271は、周方向に溝幅を有する溝である。含浸体270のその他の構成は、第1実施形態の含浸体70の構成と同様である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、含浸体270への被塗布物Cの含浸性を向上させることができる。
本実施形態は、第1実施形態に対して、スリットの形状が異なる。なお、上記実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
本実施形態の被塗布物収容容器310において、容器本体330の雌ネジ筒部336は、図8に示すように、容器軸O1を中心とし、底板部31の内周縁から上側に延びる円筒状である。雌ネジ筒部336の内周面には、雌ネジ部が形成されている。本実施形態において注入孔337は、雌ネジ筒部336の径方向内側の部分である。容器本体330は、第1実施形態の容器本体30と異なり、突出筒部34および突出底部35を有しない。容器本体330のその他の構成は、第1実施形態の容器本体30の構成と同様である。
栓体本体部361は、容器軸O1と同軸に配置され、下側に開口する有蓋の円筒状である。栓体本体部361の外周面には、容器本体330の雌ネジ筒部336の内周面に設けられた雌ネジ部と螺合する雄ネジ部が設けられている。
カバー板部362は、栓体本体部361の下端部から径方向外側に拡がる。カバー板部362は、容器軸O1と同軸に配置された円環板状である。カバー板部362は、容器本体330の底板部31の下側を覆っている。
内筒部363は、外筒部365よりも径方向内側においてカバー板部362の上面から上側に突出する円筒状である。内筒部363は、容器軸O1と同軸に配置されている。内筒部363は、容器本体330の筒部32に外嵌されている。栓体360のその他の構成は、第1実施形態の栓体60の構成と同様である。
スリット371a,371bは、含浸体370の外周面から径方向内側に窪み、上下方向Zに溝幅を有する溝である。スリット371a,371bは、容器軸O1と同軸に配置された円環状の環状部である。スリット371aは、凹部72の底面72aよりも下側に位置する。スリット371bは、スリット371aの上側に位置し、凹部72の底面72aよりも上側に位置する。スリット371aの径方向内端とスリット371bの径方向内端とは、例えば、径方向において同じ位置にある。スリット371a,371bは、第1実施形態と異なり、凹部72の内部と繋がっていない。含浸体370のその他の構成は、第1実施形態の含浸体70の構成と同様である。被塗布物収容容器310のその他の構成は、第1実施形態の被塗布物収容容器10の構成と同様である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、含浸体370への被塗布物Cの含浸性を向上させることができる。
本実施形態は、第1実施形態に対して、含浸体が複数の部材で構成されている点が異なる。なお、上記実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
本実施形態の被塗布物収容容器410において、含浸体470は、図9に示すように、複数の部材が積層されて構成されている。含浸体470は、複数の第1部材473と、複数の第2部材474と、を有する。
複数の第1部材473の内周面と積層された第2部材474のうち最も下側に位置する第2部材474の下面とによって、含浸体470の下面から上側に窪む凹部472が形成されている。凹部472の外形状は、下側から視て容器軸O1を中心とする円形状である。凹部472は、容器本体330の雌ネジ筒部336に外嵌されている。
本実施形態によれば、含浸体470を構成する各部材間に設けられたスリット471a,471b,471cに被塗布物Cが入り込むことで、含浸体470に対して被塗布物Cを浸透させやすくでき、含浸体470への被塗布物Cの含浸性を向上させることができる。
本実施形態は、第4実施形態に対して、含浸体を構成する複数の部材の構成が異なる。なお、上記実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
本実施形態の被塗布物収容容器510において、含浸体570は、図10に示すように、複数の部材によって構成されている。含浸体570は、複数の環状部材573,574,575と、円板部材576と、を有する。
円板部材576の下面と環状部材573の内周面とによって、含浸体570の下面から上側に窪む凹部572が形成されている。凹部572の外形状は、下側から視て容器軸O1を中心とする円形状である。凹部572は、容器本体330の雌ネジ筒部336に外嵌されている。
本実施形態によれば、第4実施形態と同様に、含浸体570への被塗布物Cの含浸性を向上させることができる。
また、上記説明した各実施形態の被塗布物収容容器の用途は、特に限定されない。
また、上記説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
Claims (4)
- 容器本体と、
前記容器本体に収容され、被塗布物が含浸される含浸体と、
を備え、
前記含浸体には、スリットと、前記含浸体の下面から上側に窪む凹部と、が形成されており、
前記容器本体は、前記凹部が外嵌された筒部を有し、
前記筒部の内側には、前記被塗布物の注入孔が形成され、
前記注入孔は、前記凹部内に開口しており、
前記注入孔には、前記注入孔を閉塞する栓体が着脱可能に取り付けられ、
前記凹部の内部の空間は、前記スリットと連通する導入部であることを特徴とする被塗布物収容容器。 - 前記スリットは、前記容器本体の中心軸線を囲む環状の環状部を有することを特徴とする請求項1に記載の被塗布物収容容器。
- 前記スリットは、溝幅を有する溝であることを特徴とする請求項1または2に記載の被塗布物収容容器。
- 前記容器本体は、上端開口を有し、
前記容器本体には、前記上端開口を覆う弾性網部材が取り付けられ、
前記弾性網部材は、前記含浸体から上方に離れて配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の被塗布物収容容器。
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