JP6846088B2 - 熱感知器 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電素子を用いることで電源を必要とすることなく火災を検出する熱感知器に関する。
従来、電源を必要とすることなく火災を検出する熱感知器としては、バイメタルを用いた定温式熱感知器が知られている(特許文献1)。
定温式熱感知器は、内部の感熱部が、火災の熱により一定の温度以上になると作動する。感熱部は、バイメタルという2種類の熱膨張率の異なる金属板を貼り合わせたもので、熱を受けるとよく膨張する金属が外側に、あまり膨張しない金属が内側になって曲がり、一定温度での曲がり具合によって、電気的な接点が閉じる。定温式熱感知器が作動する公称作動温度が75℃や65℃に設定されたものが多い。
しかしながら、定温式熱感知器は、感熱部としてバイメタルを設けることから筐体内に大きな配置スペースが必要となって大型化し、熱感知器を薄型化してデザイン性を向上させることが困難であった。また、感熱部にサーミスタを使用した定温式熱感知器もあり、薄型化が可能であるが、電源を必要とする。
一方、電源を必要とすることなく火災を検出して警報する火災警報器としてペルチェ素子として知られた熱電素子を用いた火災警報器が知られている(特許文献2〜4)。
この火災警報器は、例えば,熱電素子の受熱面を外部に露出させると共に熱電素子の反対側の冷却面に金属基板を接触させ、火災による熱気流を受けたときの熱電素子の受熱面と冷却面との温度差により起電力が生じることから、この起電力によりブザーやLEDを作動して火災警報を出力させるようにしている。
特開平9−147258号公報 特開2007−310795号公報 特開平7−44784号公報 実開昭59−15194号公報
ところで、従来の定温式熱感知器にあっては、火災を精度よく検出する感知感度とするため、法的に定められた作動試験を満たす必要がある。
定温式熱感知器の作動試験は、作動試験公称作動試験温度の125パーセントの温度の風速1メートル毎秒の垂直気流に投入したとき、例えば1種では120秒以内、2種では300秒以内で火災信号を発信すること、を満たす必要がある。
しかしながら、熱電素子を用いた従来の火災警報器にあっては、火災による熱を受けた場合に熱電素子の冷却側をより低温に保つ構造は示されているが、時間の経過に伴って緩やかではあるが冷却側の温度も上昇し、冷却側を一定温度に保った場合に比べ、冷却側の温度が上昇した分、公称作動温度に達してから火災信号が発信されるまでの遅れ時間が大きくなり、定温式熱感知器に要求される作動試験を満たさなくなる場合があり、この点が解決課題として残されている。
本発明は、熱電素子を用いることにより電源を必要とせず、定温式熱感知器として公称作動温度で確実に火災を検出する精度の高い熱感知器を提供することを目的とする。
(定温式熱感知器)
本発明は、熱感知器に於いて、
感知器筐体に受熱面を露出して配置され、受熱面と冷却面との温度差に応じた発電電圧を出力する発電用熱電素子と、
発電用熱電素子の冷却面に吸熱面を直接又は熱媒体を介して間接的に接触して配置された冷却用熱電素子と、
発電用熱電素子から発電電圧が得られた場合に冷却用熱電素子に通電して発電用熱電素子の冷却面の温度を所定温度を保つように制御する定温制御部と、
発電用熱電素子からの発電電圧に基づいて火災を検出する火災検出部と、
が設けられたことを特徴とする。
(定温フィードバック制御)
定温制御部は、
発電用熱電素子の冷却面側の温度を検出する温度センサと、
発電用熱電素子からの発電電圧が所定電圧に達した場合に所定の電源電圧を出力する電源部と、
電源部からの電源電圧の供給を受けて動作し、温度センサにより検出した発電用熱電素子の冷却面の温度を所定の冷却目標温度に保つように冷却用熱電素子を制御するフィードバック制御部と、
が設けられる。
(温度抵抗素子による定温制御)
定温制御部は、
発電用熱電素子の冷却面側に配置された温度により抵抗値が変化する温度抵抗素子と、
発電用熱電素子からの発電電圧が所定電圧に達した場合に所定の電源電圧を温度抵抗素子を経由して冷却用熱電素子に供給して発電用熱電素子の冷却面を冷却させる電源部と、
が設けられる。
(火災発報信号の出力)
火災検出部は火災を検出した場合に火災発報信号を外部に出力する。
(熱感知器自身の火災警報)
火災検出部は火災を検出した場合に火災警報を出力する。
(基本的な効果)
本発明は、熱感知器に於いて、感知器筐体の受熱面を露出して配置され、受熱面と冷却面との温度差に応じた発電電圧を出力する発電用熱電素子と、発電用熱電素子の冷却面に吸熱面を直接又は熱媒体を介して間接的に接触して配置された冷却用熱電素子と、発電用熱電素子から発電電圧が得られた場合に冷却用熱電素子に通電して冷却面の温度を所定温度を保つように制御する定温制御部と、発電用熱電素子からの発電電圧に基づいて火災を検出する火災検出部とが設けられたため、火災又は試験による熱気流を受けた場合、発電用熱電素子の冷却面側は、定温制御部による冷却用熱電素子の通電による冷却を受けて、所定の一定温度に保たれて変化せず、冷却面の一定温度と受熱面の公称作動温度との温度差に対応した発電電圧が得られたときに火災を検出することができ、公称作動温度による火災検出を高精度で行うことができる。
(定温フィードバック制御)
また、定温制御部は、発電用熱電素子の冷却面側の温度を検出する温度検出器と、発電用熱電素子からの発電電圧が所定電圧に達した場合に所定の電源電圧を出力する電源部と、電源部からの電源電圧の供給を受けて動作し、温度検出器により検出した発電用熱電素子の冷却面の温度を所定の冷却目標温度に保つように冷却用熱電素子を制御するフィードバック制御部とが設けられたため、発電用熱電素子の冷却面側を冷却用熱電素子の作動により一定温度に保つ制御が正確に行われて安定し、公称作動温度による火災検出を高精度で行うことができる。
(温度抵抗素子による定温制御)
また、定温制御部は、発電用熱電素子の冷却面側に配置された温度により抵抗値が変化する温度抵抗素子と、発電用熱電素子からの発電電圧が所定電圧に達した場合に所定の電源電圧を温度抵抗素子を経由して冷却用熱電素子に供給して発電用熱電素子の冷却面を冷却させる電源部とが設けられたため、温度抵抗素子として例えばサーミスタを用いた場合、サーミスタは温度上昇に応じて抵抗値が低下することから、熱気流を受けて発電用熱電素子の冷却面側の温度が上昇するとサーミスタの値が低下し、抵抗値が低下した分、冷却用熱電素子に流れる駆動電流が増加して吸熱面の温度が低下して発電用熱電素子の冷却面側の温度が下がり、温度が下がるとサーミスタの抵抗値が増加して冷却用熱電素子の駆動電流が低下して吸熱面の温度が増加し、この繰り返しにより発電用熱電素子の冷却面側の温度を簡単な構成により安定化させることができる。
(火災発報信号の出力による効果)
また、火災検出部は火災を検出した場合に火災発報信号を外部に出力するようにしたため、受信機からの感知器回線に接続した場合に、受信機から感知器回線を介して熱感知器に電源を供給する必要がなく、熱感知器から火災発報信号を受信機に送って火災警報を出力させることができる。
(熱感知器自身の火災警報による効果)
また、火災検出部は火災を検出した場合に火災警報を出力するようにしたため、熱感知器自身で火災を検出して警報音の出力と警報表示を行う住宅用火災警報器としての使用を可能とし、電池電源を必要としないことから電池切れを管理することなく、長期間に亘る住宅での火災監視を可能とする。
熱感知器の第1実施形態を示した説明図 図1の熱感知器に設けられた感知器回路の実施形態を示したブロック図 図1の熱感知器に設けられた発電用熱電素子と冷却用熱電素子の概略構造示した説明図 熱気流を受けたときの図2の感知器回路の動作を示したタイムチャート 図1の熱感知器に設けられた感知器回路の他の実施形態を示したブロック図
[熱感知器の第1実施形態]
図1は熱感知器の第1実施形態を示した説明図であり、図1(A)は横から見た断面を示し、図1(B)は回路収納部を外した状態の平面を示す。
(熱感知器の構造)
図1に示すように、本実施形態の熱感知器10は、合成樹脂製の感知器筐体12の下面にペルチェ素子を用いた薄型矩形の発電用熱電素子14が受熱面14aを外部に露出して固定配置されている。発電用熱電素子14の裏側の冷却面14bには熱媒体15が接触配置されている。
熱媒体15は熱伝導率の高い例えばアルミニウムで作られた矩形のブロック部材であり、感知器筐体12内の収納枠22の中に配置されている。発電用熱電素子14は外部に露出した受熱面14aと熱媒体15に接触配置された冷却面14bとの温度差に応じた発電電圧を発生する。
熱媒体15の裏面には冷却用熱電素子16が配置される。冷却用熱電素子16は駆動電流を流した場合に、熱媒体15に接触している吸熱面16aから裏面露出している放熱面16bに熱を移動させ、熱媒体15を介して発電用熱電素子15の冷却面14bを冷却させる。
また感知器筐体12内には回路収納部18が設けられ、回路収納部18には発電用熱電素子14の発電電圧の供給を受けて火災を検出すると共に冷却用熱電素子16により発電用熱電素子14の冷却面14bを一定温度に制御するための感知器回路が実装されている。
[感知器回路]
図2は図1の熱感知器に設けられた感知器回路の実施形態を示したブロック図である。
(火災検出部)
図2に示すように、熱感知器10の感知器回路には火災検出部32が設けられ、発電用熱電素子14で発電された発電電圧Vgenが供給されており、発電電圧Vgenが予め定めた定温式熱感知器として予め設定された公称作動温度に対応した火災閾値Vfに達した場合に火災を検出する。
火災検出部32にはブザー34、LED36及びリレー38が接続されている。火災検出部32は発電用熱電素子14の発電電圧Vgenから火災を検出すると、ブザー34を鳴動して火災警報音を出力させ、LED36を点灯、点滅又は明滅させて火災警報表示を行い、また、リレー38を作動してリレー接点40を閉じ、感知器端子42a,42bから外部に無電圧接点信号として火災発報信号を出力するようにしている。
感知器端子42a,42bには受信機から引き出された感知器回線が接続されており、リレー接点40の閉止により感知器回線間を低インピーダンスに短絡して回線電流を流すことで、発報信号を受信機に送信して火災警報を出力させることができる。この場合、通常の火災感知器のように受信機から感知回線を介して熱感知器10に電源電圧を供給して動作させる必要がなく、受信機の電源容量を小さくすることができる。
(定温制御部)
図2に示すように、熱感知器10の感知器回路には定温制御部24が設けられる。定温制御部24は電源部として機能するDC/DCコンバータ26、フィードバック制御部28及び熱媒体15に設けられた温度センサ30で構成される。温度センサ30としては、サーミスタ、PN接合素子、白金測温素子などが使用される。
DC/DCコンバータ26は、火災又は試験による熱気流を受けた場合に発電用熱電素子14から出力される発電電圧Vgenが所定の起動電圧Vstに達した場合に動作し、電源電圧Vcをフィードバック制御部28に供給して動作させる。
フィードバック制御部28には熱媒体15に設けられた温度センサ30による検出温度信号が入力されており、DC/DCコンバータ26から電源電圧Vcの供給を受けて動作した場合に、温度センサ30により検出した熱媒体15の温度、実質的には熱媒体15が接触している発電用熱電素子14の冷却面14bの温度を、所定の冷却目標温度Toに保つように冷却用熱電素子16に駆動電流を流して熱媒体15を介し発電用熱電素子14の冷却面14bを冷却させる温度制御を行う。
フィードバック制御部28は例えば誤差アンプと冷却目標温度Toに対応した基準電圧Vrefを設定する基準電圧源が設けられ、温度センサ30による温度検出電圧Vtと基準電圧Vrefとの誤差に応じたフィードバック信号電圧Vfを出力し、Vt>Vrefの場合はフィードバック信号電圧Vfを大きくして冷却用熱電素子16に流す駆動電流を増加させ、Vt<Vrefの場合はフィードバック信号電圧Vfを小さくまたは停止して冷却用熱電素子16に流す駆動電流を減少させ、これにより熱媒体15を介して発電用熱電素子14の冷却面14aの温度を所定の冷却目標温度Toに保つ制御が行われる。
[熱電素子の構造]
図3は図1の熱感知器に設けられた発電用熱電素子と冷却用熱電素子の概略構造示した説明図である。
ペルチェ素子は、電圧を印加するとその表裏に温度差を生じる素子であり、本実施形態の冷却用熱電素子16として用いられる。また、ペルチェ素子に温度差を付与するとゼーベック効果として知られた作用により起電力を生じ、本実施形態の発電用熱電素子14として用いられる。
(発電用熱電素子の構造)
発電用熱電素子14として機能するペルチェ素子は、図3に示すように、受熱側絶縁基板42と冷却側絶縁基板44のそれぞれの内側に、複数の電極46,48が所定の間隔をあけて交互にずらして相対するように配置され、電極46,48との間に交互にP型半導体50とN型半導体52が配置されている。
受熱側絶縁基板42側に火災や試験による熱気流の熱が加わることによって、受熱側絶縁基板42と冷却側絶縁基板44との間に温度差が生じると発電作用により電圧が発生する。
この発電作用は、マイナス端子66aが接続された電極46からP型半導体50に電子が流れ、P型半導体50から電極48に電子が流れる。また、電極48からN型半導体52、N型半導体52から電極46に電子が流れ、プラス端子50とマイナス端子52の間に発電電圧Vgenが発生する。
発電用熱電素子14のプラス端子50とマイナス端子52の間に発生した発電電圧Vgenは、図3(A)に示した感知器回路に供給され、動作させることができる。発電用熱電素子14として機能するペルチェ素子の発電電圧Vgenは、受熱面14aと冷却面14bの温度差の二乗に比例する関係にある。
(冷却用熱電素子の構造)
冷却用熱電素子16として機能するペルチェ素子は、図3に示すように、吸熱側絶縁基板54と放熱側絶縁基板56のそれぞれの内側に、複数の電極58,60が所定の間隔をあけて交互にずらして相対するように配置され、電極58,60との間に交互にP型半導体62とN型半導体64が配置されており、発電用熱電素子14と同じ構造である。
冷却用熱電素子16から引き出されたプラス端子68aとマイナス端子68bの間に駆動電圧を印加すると、プラス端子68s側からマイナス端子68b側に向けて電極58、P型半導体62、電極60、N型半導体64の順番に電流が流れ、吸熱側絶縁基板54から放熱側絶縁基板56に熱が移動し、吸熱側絶縁基板54側に配置された熱媒体15が冷却され、更に、熱媒体15を介して発電用熱電素子14の冷却面となる冷却側絶縁基板42が冷却される。
[熱感知器の動作]
図4は熱気流を受けたときの図2の感知器回路の動作を示したタイムチャートであり、図4(A)に発電用熱電素子14における熱受面14aと冷却面14bの温度変化を示し、図4(B)にDC/DCコンバータ26による冷却用熱電素子の冷却タイミングを示し、図4(C)に火災検出部32による火災検出のタイミングを示す。
図4に示すように、本実施形態の熱感知器10が時刻t0で火災又は試験よる気流を受けたとすると、図4(A)に示すように、発電用熱電素子14の受熱面温度T1は時間の経過に伴って直線的に増加し、冷却面温度T2は感知器筐体12内にあることから緩やかに上昇し、発電用熱電素子14は受熱面温度T1と冷却面温度T2との温度差(T1−T2)の二乗に比例した発電電圧Vgを出力する。
図2に示したDC/DCコンバータ26は発電用熱電素子14からの発電電圧Vgenが所定の起動電圧Vstに達すると動作し、フィードバック制御部28に電源電圧Vcを供給して動作させ、図4(A)の時刻t2で発電用熱電素子14の冷却面14bの温度が所定の冷却目標温度Toに制御され、緩やかに上昇を始めていた冷却面温度T2は冷却目標温度Toを保つように定温制御が行われる。
このため発電用熱電素子14は受熱面14aの温度T1と冷却目標温度Toに定温制御されている冷却面14bの温度T2との温度差(T1−T2)の二乗に比例した発電電圧Vgenを出力し、時刻t2で火災検出部32により公称作動温度Tθと冷却目標温度Toとの温度差(Tθ−To)の二乗に比例した発電電圧Vgenに相当する火災閾値電圧Vfに達したとき、図4(C)に示すように、火災検出動作が行われ、火災警報の出力や火災発報信号の出力が行われる。
なお、冷却用熱電素子16の定温制御における冷却目標温度Toは、例えば年間の平均的な室温等に対応して例えばTo=20℃に設定されており、図4(A)は時刻t0から熱気流を受ける前の室温が冷却目標温度Toと同じになっていた場合を例にとっている。
[感知器回路の他の実施形態]
図5は図1の熱感知器に設けられた感知器回路の実施形態を示したブロック図である。
(火災検出部)
図5に示すように、本実施形態の熱感知器10の感知器回路に設けられた火災検出部32は、図2の実施形態と同じであり、発電用熱電素子14で発電された発電電圧Vgenが定温式熱感知器としての公称作動温度に対応した火災閾値Tfに達した場合に火災を検出し、ブザー34を鳴動して火災警報音を出力させ、LED36を点灯、点滅又は明滅させて火災警報表示を行い、また、リレー38を作動してリレー接点40を閉じ、感知器端子42a,42bから外部に無電圧接点信号として火災発報信号を出力させる。
(定温制御部)
図5に示すように、熱感知器10の感知器回路に設けられた定温制御部24は、発電用熱電素子14の冷却面14a側に配置された熱媒体15に設けられたサーミスタ70と、発電用熱電素子14からの発電電圧Vgenが所定の起動電圧Vstに達した場合に所定の電源電圧Vcをサーミスタ70を経由して冷却用熱電素子16に供給して冷却させる電源部として機能するDC/DCコンバータ24で構成される。サーミスタ70は温度上昇に応じて抵抗値が低下する温度抵抗素子として機能する。また、サーミスタ30は発電用熱電素子14の冷却面14bに直接配置しても良い。
本実施形態による定温制御部24の動作は次のようになる。発電用熱電素子14が火災又は試験よる気流を受けた場合、発電用熱電素子14は受熱面14aの温度T1と冷却面14bの温度T2との温度差(T1−T2)の二乗に比例した発電電圧Vgを出力する。
DC/DCコンバータ26は発電用熱電素子14からの発電電圧Vgenが所定の起動電圧Vstに達すると動作し、サーミスタ70を介して冷却用熱電素子16に所定の電源電圧Vcを供給し、冷却用熱電素子16に駆動電流が流れ、熱媒体70を介して発電用熱電素子14の冷却面14aが冷却される。
このとき熱媒体15に配置されたサーミスタ70は、熱気流を受けている発電用熱電素子14の冷却面14bの温度上昇を受けて緩やかに温度が上昇しており、温度の上昇により抵抗値が低下し、抵抗値の低下により冷却用熱電素子16に流れる駆動電流が増加し、吸熱する熱が増加し、その結果、熱媒体15の温度が低下する。
熱媒体15の温度が低下するとサーミスタ70の抵抗値が増加し、冷却用熱電素子16に流れる駆動電流が低下し、吸熱する熱が減少し、その結果、熱媒体15の温度が増加する。この繰り返しにより発電用熱電素子14の冷却面14a側の温度がある温度に安定化される。
発電用熱電素子14の冷却面14a側の温度が、サーミスタ70を利用した簡単な構成の定温制御部24により安定化されると、発電用熱電素子14は高温となっている受熱面14bの温度と安定化された冷却面14bの温度との温度差の二乗の比例した発電電圧Vgenを出力し、火災検出部32により公称作動温度Tθと冷却目標温度Toとの温度差(Tθ−To)の二乗の比例した発電電圧Vgenに相当する火災閾値電圧Vfに達したとき、火災が検出され、火災警報の出力や火災発報信号の出力が行われる。
[本発明の変形例]
上記の実施形態は、発電用熱電素子の冷却面に熱媒体を介して冷却用熱電素子を配置しているが、これに限定されず、発電用熱電素子の冷却面に冷却用熱電素子を直接配置しても良い。
また、上記の実施形態は、天井面に設置される構造の熱感知器を例にとっているが、これに限定されず、例えば、壁掛け型なとの適宜の構造としても良い。
また、上記の実施形態は、リレーの作動により火災発報信号を外部に出力するようにしているが、発電用熱電素子の発電電圧で動作する無線通信部を設け、火災発報信号を無線送信するようにしても良い。
また、ブザーとLEDを設けて火災警報音と火災警報表示により火災警報を出力する熱感知器とした場合には、設置が義務付けられている住宅用火災警報器としての使用を可能とし、電池電源を必要としないことから電池切れを管理することなく、ほぼ永久的に住宅での火災監視を可能とする。
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:熱感知器
12:感知器筐体
14:発電用熱電素子
14a:受熱面
14b:冷却面
16:熱媒体
16:冷却用熱電素子
16a:吸熱面
16b:放熱面
18:熱媒体収納部
20:回路基盤
22:収納枠
24:定温制御部
26:DC/DCコンバータ
28:フィードバック制御部
30:温度センサ
32:火災検出部
34:ブザー
36:LED
38:リレー
40:リレー接点
42:受熱側絶縁基板
44:冷却側絶縁基板
46,48,58,60:導体
50,62:P型半導体
52,64:N型半導体
54:吸熱側絶縁基板
56:放熱側絶縁基板
66a,68a:プラス端子
66b,68b:マイナス端子
70:サーミスタ

Claims (5)

  1. 感知器筐体に受熱面を露出して配置され、前記受熱面と冷却面との温度差に応じた発電電圧を出力する発電用熱電素子と、
    前記発電用熱電素子の冷却面に吸熱面を直接又は熱媒体を介して間接的に接触して配置された冷却用熱電素子と、
    前記発電用熱電素子から発電電圧が得られた場合に前記冷却用熱電素子に通電して前記冷却面の温度を所定温度を保つように制御する定温制御部と、
    前記発電用熱電素子からの発電電圧に基づいて火災を検出する火災検出部と、
    が設けられたことを特徴とする熱感知器。
  2. 請求項1記載の熱感知器に於いて、
    前記定温制御部は、
    前記発電用熱電素子の前記冷却面側の温度を検出する温度センサと、
    前記発電用熱電素子からの発電電圧が所定電圧に達した場合に所定の電源電圧を出力する電源部と、
    前記電源部からの電源電圧の供給を受けて動作し、前記温度センサにより検出した前記冷却面の温度を所定の閾値温度に保つように前記冷却用熱電素子を制御するフィードバック制御部と、
    が設けられたことを特徴とする熱感知器。
  3. 請求項1記載の熱感知器に於いて、
    前記定温制御部は、
    前記発電用熱電素子の前記冷却面側に配置された温度により抵抗値が変化する温度抵抗素子と、
    前記発電用熱電素子からの発電電圧が所定電圧に達した場合に所定の電源電圧を前記温度抵抗素子を経由して前記冷却用熱電素子に供給して前記発電用熱電素子の前記冷却面を冷却させる電源部と、
    が設けられたことを特徴とする熱感知器。
  4. 請求項1記載の熱感知器に於いて、前記火災検出部は火災を検出した場合に火災発報信号を外部に出力することを特徴とする熱感知器。
  5. 請求項1記載の熱感知器に於いて、前記火災検出部は火災を検出した場合に火災警報を出力することを特徴とする熱感知器。
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