JP6896524B2 - 熱感知器 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電素子を用いることで電源を必要とすることなく火災を検出する熱感知器に関する。
従来、電源を必要とすることなく火災を検出する熱感知器としては、ダイヤフラムを用いた差動式熱感知器が知られている。
ダイヤフラムを用いた差動式熱感知器は、所定容量の内部空間を有する容器として感圧室が設けられ、感圧室の一部には弾力性のある薄い金属板で作られたダイヤフラムが取り付けられると共にリーク孔が設けられ、リーク孔を通して感圧室と外部との間で空気の出入りが出来るようになっている。火災が発生した場合には、感知器の周囲の急激な温度上昇に伴って、感圧室内の空気がリーク孔から漏れる以上に急激に膨脹し、ダイヤフラムを押し上げて接点が閉じられ、発報信号として受信機に伝えられる(特許文献1,2)。
しかしながら、差動式熱感知器は、機械的な動作を伴うため、生産時に細かい調整が必要であり、また、ダイヤフラムを用いた感圧室を設けることから筐体内に大きな配置スペースが必要となって大型化し、熱感知器を薄型化してデザイン性を向上させることが困難であった。
一方、電源を必要とすることなく火災を検出して警報する火災警報器としてペルチェ素子として知られた熱電素子を用いた火災警報器が知られている(特許文献3〜5)。
この火災警報器は、例えば,熱電素子の受熱面を外部に露出させると共に熱電素子の反対側の冷却面に金属基板を接触させ、火災による熱気流を受けたときの熱電素子の受熱面と冷却面との温度差により起電力が生じることから、この起電力によりブザーやLEDを作動して火災警報を出力させるようにしている。
特開2000−194967号公報 特開2001−134862号公報 特開2007−310795号公報 特開平7−44784号公報 実開昭59−15194号公報
ところで、従来の差動式熱感知器にあっては、火災を精度よく検出する感知感度とするため、法的に定められた作動試験及び不作動試験を満たす必要がある。
差動式熱感知器の作動試験は、例えば1種の場合、室温より20度高い風速70センチメートル毎秒の垂直気流に投入したとき、30秒以内に火災信号を発信すること、及び、室温から10度毎分の割合で直線的に上昇する水平気流を加えたとき、4.5分以内に火災信号を発信すること、を満たす必要がある。
また、差動式熱感知器の不作動試験は、室温より10度高い風速50センチメートル毎秒の垂直気流に投入したとき、1分以内で作動しないこと、及び、室温から2度毎分の割合で直線的に上昇する水平気流を加えたとき、15分以内に作動しないこと、を満たす必要がある。
しかしながら、熱電素子を用いた従来の火災警報器にあっては、起電力を確保するため、火災による熱を受けた場合に熱電素子の冷却側をより低温に保つ構造は示されているが、熱電素子の起電力(発電量)を制御し、差動式熱感知器に要求される作動試験及び不作動試験を満たす適正な感度とするものはない。そのため、夏場等の周囲温度が上昇するような場合に誤報を出してしまう恐れがあった。
また、設計段階で前述した作動試験及び不作動試験を満たす金属基板が冷却側に配置されていたとしても、熱電素子の温度差に対する起電力特性のばらつきや組立時の寸法的誤差から所定の作動試験及び不作動試験を満たさなくなる場合があり、この点も解決課題として残されている。
本発明は、熱電素子を用いることにより電源を必要とせず、差動式感知器としての適切な感知感度に調整可能な熱感知器を提供することを目的とする。
(熱感知器
本発明は
感知器筐体の受熱面を露出して配置された熱電素子と、
熱電素子の冷却面に接触して冷却面との接触面積を変更できるように摺動自在に配置された熱媒体と、
熱電素子の受熱面と冷却面との温度差に応じた起電力に基づき火災を検出する火災検出部と、
を備えた熱感知器であって、
熱媒体と冷却面との接触面積を変更し、熱媒体と冷却面間の熱交換量を調整することで、差動式熱感知器として動作するための感知感度に調整されることを特徴とする。
(熱感知器2)
本発明の別形態にあっては、
感知器筐体に受熱面を露出して配置された熱電素子と、
自身に配置された熱媒体が熱電素子の冷却面に接触するように感知器筐体内に配置された熱媒体収納部と、
媒体収納部に対して変更自在に熱電素子の冷却面に接触した状態で配置された熱媒体と、
熱電素子の受熱面と冷却面との温度差に応じた起電力に基づき火災を検出する火災検出部と、
を備えた熱感知器であって、
熱媒体収納部に配置される熱媒体を変更し、熱媒体と冷却面間の熱交換量及び又は熱媒体の熱容量を調整することで、差動式熱感知器として動作するための感知感度に調整されることを特徴とする。
(熱伝導層の熱伝導率による熱交換量調整)
更に、熱電素子と熱媒体の間に熱伝導層を備え
熱伝導層の熱伝導率を変更することにより、熱媒体と冷却面間の熱交換量を調整する。
放熱フィン
熱媒体は、放熱フィンを備える。
(熱媒体の質量選択)
熱媒体の質量を変更することにより、熱媒体の熱容量を調整する。
(熱媒体ブロックの組み合わせによる質量選択)
熱媒体は、1又は複数のブロック部材からなり、
配置するブロック部材の数を変更することにより、熱媒体の質量を変更する。
(熱媒体液による質量選択)
熱媒体は、熱媒体液を充填した容器であり
容器の中に充填する熱媒体液の量による熱媒体の質量を変更することにより熱媒体の熱容量を調整する。
(熱媒体の比熱選択)
熱媒体の比熱を変更することにより、熱媒体の熱容量を調整する。
(火災発報信号の出力)
火災検出部は火災を検出した場合に火災発報信号を外部に出力する。
(熱感知器自身の火災警報)
火災検出部は火災を検出した場合に火災警報を出力する。
(基本的な効果)
本発明は感知器筐体の受熱面を露出して配置された熱電素子と、熱電素子の冷却面に接触して配置された熱媒体と、熱電素子の受熱面と冷却面との温度差に応じた起電力に基づき火災を検出する火災検出部とを備えた熱感知器であって、差動式熱感知器として動作するための感知感度に調整されるようにしたため、作動試験及び不作動試験を満たし、電源を必要としないメリットを生かした適切な感知感度を有する差動式の熱感知器を実現可能とする。
熱交換量の調整の効果)
また、熱媒体と冷却面との接触面積又は熱媒体収納部に配置される熱媒体を変更し、熱媒体と冷却面間の熱交換量を調整することで、差動式熱感知器として動作するための感知感度に調整されるため、差動式熱感知器に要求される所定の作動試験及び不作動試験を満たすことができなかった場合に熱電素子の冷却面と熱媒体との熱交換量を調整することで、熱電素子の温度差の時間的な変化を調整することによる発電量の制御で、作動試験及び不作動試験を満たす適切な感知感度に調整することができ、電源を必要としないメリットを生かした適切な感知感度を有する差動式の熱感知器を実現可能とする。
(接触面積変更による熱交換量調整の効果)
また、熱媒体は、熱電素子の冷却面に接触して冷却面との接触面積を変更できるように摺動自在に配置されたため、作動試験または不作動試験による熱気流を受けた場合、熱電素子の冷却面に対する熱媒体の接触面積を増やすことにより、熱電素子の高温側温度と低温側温度との温度差を大きくし、これにより発電量を大きくして感知感度を高める調整が可能となり、また、熱電素子の冷却面に対する熱媒体の接触面積を減らすことにより熱電素子の高温側温度と低温側温度との温度差を小さくし、これにより発電量を小さくして感知感度を低くする調整が可能となり、作動試験及び不作動試験を満たす適切な感知感度をもつ動作精度の高い熱感知器が得られる。
(熱伝導層の熱伝導率による熱交換量調整の効果)
また、更に、熱電素子と熱媒体の間に熱伝導層を備え、熱伝導層の熱伝導率を変更することにより、熱媒体と冷却面間の熱交換量を調整するようにしたため、熱媒体による調整に加えて、熱伝導層の熱伝導率を変えることにより、簡単且つ容易に熱媒体と冷却面間の熱交換量を調整できる。
(熱容量調整機構の効果)
また、自身に配置された熱媒体が熱電素子の冷却面に接触するように感知器筐体内に配置された熱媒体収納部と、熱媒体収納部に対して変更自在に熱電素子の冷却面に接触した状態で配置された熱媒体と、を備えるようにしたため、差動式熱感知器に要求される所定の作動試験及び不作動試験を満たすことができなかった場合に、熱媒体の熱容量を調整することで、熱電素子の温度差の時間的な変化を調整することによる発電量の制御で、作動試験及び不作動試験を満たす適切な感知感度に調整することができ、電源を必要としないメリットを生かした適切な感知感度を有する差動式の熱感知器を実現可能とする。
媒体収納部に対して変更自在に配置されるため、特に1種・2種の感度の違う感知器を製造する際において、熱媒体の交換だけで感度の異なる感知器を製造可能となり部品の共通化を図ることができる。これに加えて熱交換量調整機構により適正な感度となるよう細かい調整を行うことが製造上好適である。

(熱媒体の質量選択による効果)
また、熱媒体の質量を変更することにより、熱媒体の熱容量を調整するようにしたため、熱容量は熱媒体の質量と比熱の積で決まることから、熱媒体の質量を変更することにより熱容量を調整可能とする。
(熱媒体ブロックの組み合わせによる質量選択の効果)
また、熱媒体は、1又は複数のブロック部材からなり、配置するブロック部材の数を変更することにより、熱媒体の質量を変更するようにしたため、単位質量となるブロック部材の組み合わせにより熱媒体の質量を簡単且つ容易に決めて、熱媒体の熱容量を調整できる。
(熱媒体液による質量選択の効果)
また、熱媒体は、熱媒体液を充填した容器であり容器の中に充填する熱媒体液の量による熱媒体の質量を変更することにより熱媒体の熱容量を調整するようにしたため、容器に充填する熱媒体液により質量が決まり、熱媒体の熱容量を簡単且つ高精度に調整可能とする。
(熱媒体の比熱選択による効果)
熱媒体の比熱を変更することにより、熱媒体の熱容量を調整するようにしたため、熱容量は熱媒体の質量と比熱の積で決まることから、熱媒体の比熱を変更するために、例えば熱媒体の選択(材料選択)により熱容量を調整可能とする。
(火災発報信号の出力による効果)
また、火災検出部は火災を検出した場合に火災発報信号を外部に出力するようにしたため、受信機からの感知器回線に接続した場合に、受信機から感知器回線を介して熱感知器に電源を供給する必要がなく、熱感知器から火災発報信号を受信機に送って火災警報を出力させることができる。
(熱感知器自身の火災警報による効果)
また、火災検出部は火災を検出した場合に火災警報を出力するようにしたため、熱感知器自身で火災を検出して警報音の出力と警報表示を行う住宅用火災警報器としての使用を可能とし、電池電源を必要としないことから電池切れを管理することなく、長期間に亘る住宅での火災監視を可能とする。
接触面積により熱交換量を調整する熱感知器の第1実施形態を最大の感知感度とした調整状態で示した説明図 図1の熱感知器の感知感度を最小とした調整状態を示した説明図 図1の熱感知器に設けられる感知器回路を示したブロック図 図1及び図2の実施形態で熱気流を受けた場合の熱電素子の動作特性を示したタイムチャート 図1の熱感知器に設けられる感知回路の他の例を示したブロック図 熱媒体の放熱量により熱交換量を調整する熱感知器の第2実施形態を示した説明図 熱電素子と熱媒体の間に形成された熱伝導層の熱伝導率により熱交換量を調整する熱感知器の第3実施形態を示した説明図 熱媒体の質量により熱容量を調整する熱感知器の第4実施形態を示した説明図 熱媒体ブロックの数により熱容量を調整する熱感知器の第5実施形態を示した説明図 熱媒体液の量により熱容量を調整する熱感知器の第6実施形態を示した説明図 熱媒体の比熱により熱容量を調整する熱感知器の第7実施形態を示した説明図
[熱感知器の第1実施形態]
図1は接触面積により熱交換量を調整する熱感知器の第1実施形態を最大の感知感度とした調整状態で示した説明図であり、図1(A)は横から見た断面を示し、図1(B)は回路収納部を外した状態の平面を示す。
(熱感知器の構造)
図1に示すように、本実施形態の熱感知器10は、合成樹脂製の感知器筐体12の下面にペルチェ素子を用いた熱電素子14が受熱面を外部に露出して固定配置され、熱電素子14は平面から見ると例えば長方形の薄型板形状となっている。熱電素子14の冷却面となる裏側の面には、熱媒体16が接触配置されている。熱電素子14は外部に露出した受熱面と熱媒体16が接触配置された冷却面との温度差に応じた起電力を発生する。
熱媒体16は熱伝導率の高い例えばアルミニウムで作られた矩形のブロック部材であり、縦・横・高さとして(W×L1×H)のサイズとし、感知器筐体12の内部に形成された箱型の熱媒体収納部18の中に長手方向に摺動自在に配置されている。
熱媒体16は熱交換量調整機構により熱電素子14との接触面積を変更して熱交換量を調整可能に設けられている。熱媒体16の熱交換量調整機構は、右端から左方向に所定長さのねじ穴22が形成され、ねじ穴22に対し熱媒体収納部18の右側の立壁に形成された通し穴21を介して調整ねじ20をねじ込んでおり、調整ねじ20の頭部20aに相対した感知器筐体12の部分には治具通し穴24が形成され、通常は着脱自在なゴムキャップ25により閉鎖されている。
また感知器筐体12内には回路収納部26が設けられ、回路収納部26には熱電素子1 4の発電電力の供給を受けて火災を検出する感知器回路が実装された回路基板28が設けられている。
(感知感度の調整)
図1に示す熱媒体16は、熱電素子14の裏側の冷却面の全面に接触する面積が最大接触面積(W×L1)に調整されており、熱電素子14と熱媒体16の冷却面に対する熱交換量が最大となる状態に調整されている。
熱媒体16と熱電素子14との接触が最大接触面積(W×L1)となる調整状態で火災による熱気流又は試験による熱気流を熱電素子14が受熱面で受けると、受熱面は熱気流による温度に加熱されて高温側となるが、熱電素子14の冷却面は熱媒体16と最大面積で接触していることから、そのときの室温状態に対する温度上昇の時間変化が大きく抑制され、この結果、熱電素子14の受熱面と冷却面との温度差が大きくなり、温度差に起因した起電力も大きくなり、火災を検出するための感知感度が高い状態に調整されることになる。これにより熱電素子14の発電量を大きくして感知感度を高める調整が可能となる。
図2は図1の熱感知器の感知感度を最小とした調整状態を示した説明図であり、図2(A)は横から見た断面を示し、図2(B)は回路収納部を外した状態の平面を示す。
図2に示すように、ゴムキャップ25外し、治具通し穴24からドライバーを差し込んで調整ねじ20を緩める方向に回すことにより、熱媒体16を左方向に摺動させ、図示のように熱媒体収納部18の左側の立壁に当接した位置で、熱媒体16の熱電素子14の裏側の冷却面に接触する接触面積が最小接触面積(W×L2)に調整されており、熱電素子14と熱媒体16の冷却面に対する熱交換量が最小となる状態に調整されている。これにより熱電素子14の発電量を小さくして感知感度を低くする調整が可能となる。
熱媒体16と熱電素子14との接触が最小接触面積(W×L2)となる調整状態で火災による熱気流又は試験による熱気流を熱電素子14が受熱面で受けると、受熱面は熱気流による温度に加熱されて高温側となるが、熱電素子14の冷却面は熱媒体16と最小面積で接触していることから、そのときの室温状態に対する温度上昇の時間変化の抑制作用が低減され、この結果、熱電素子14の受熱面と冷却面との温度差は最大接触面積の場合に比べると小さくなり、温度差に起因した起電力も小さくなり、火災を検出するための感知感度が低い状態に調整されることになる。
このため本実施形態の熱感知器10を、例えば1種の差動式熱感知器としての感知感度に調整する場合には、作動試験として、室温より20度高い風速70センチメートル毎秒の垂直気流投入したとき、30秒以内に火災信号を発信し、且つ、室温から毎分10度の割合で直線的に上昇する水平気流を加えたとき、4.5分以内に火災信号を発信するように、熱電素子14に対する熱媒体16の接触面積を調整し、また、不作動試験として、室温より10度高い風速毎秒50センチメートルの垂直気流投入したとき、1分以内で作動せず、且つ、室温から毎分2度の割合で直線的に上昇する水平気流を加えたとき、15分以内に作動しないように熱電素子14に対する熱媒体16の接触面積を調整する。
また、熱交換量調整機構は、熱電素子14と熱媒体16との接触面積を変更して熱交換量を調整するようにしたため、作動試験または不作動試験による熱気流を受けた場合、熱電素子14に対する熱媒体16の接触面積を増やすことにより、熱電素子14の高温側温度と低温側温度との温度差を大きくし、これにより発電量を大きくして感知感度を高める調整が可能となり、また、熱電素子14に対する熱媒体16の接触面積を減らすことにより熱電素子16の高温側温度と低温側温度との温度差を小さくし、これにより発電量を小さくして感知感度を低くする調整が可能となり、作動試験及び不作動試験を満たす適切な感知感度をもつ動作精度の高い熱感知器10が得られる。
なお、本実施形態の熱交換量調整機構は、熱電素子14に接触している熱媒体16の接触面積を変更させるものであれば、上記の実施形態に限定されず、適宜の機構構造が含まれる。
(感知器回路)
図3は図1の熱感知器に設けられる感知器回路を示したブロック図であり、図3(A)は回路構成を示し、図3(B)は熱電素子の構造を示す。
図3(A)に示すように、本実施形態の感知器回路は、火災又は試験による熱気流を受けた場合に熱電素子14の発電電圧を電源電圧として火災検出部32が動作し、所定の発電電圧に達した場合にリレー34を作動してリレー接点36を閉じ、感知器端子から外部に無電圧接点信号として火災発報信号を出力するようにしている。熱電素子14は多数のPN接合素子30を直列接続した等価回路で表現される。
感知器端子には受信機から引き出された感知器回線が接続されており、リレー接点36の閉成により感知器回線間を低インピーダンスに短絡して回線電流を流すことで、発報信号を受信機に送信して火災警報を出力させることができる。この場合、通常の火災感知器のように受信機から感知回線を介して熱感知器10に電源電圧を供給して動作させる必要がなく、受信機の電源容量を小さくすることができる。
(熱電素子の構造)
ペルチェ素子は、ペルチェ素子に電圧を印加するとその表裏に温度差を生じる素子であり、電子部品の冷却に用いられている。また、ペルチェ素子に温度差を付与するとゼーベック効果として知られた作用により起電力を生じ、本実施形態の熱電素子14として用いることができる。
熱電素子14として機能するペルチェ素子は、図3(B)に示すように、受熱側絶縁基板38と冷却側絶縁基板40のそれぞれの内側に、複数の電極42,44が所定の間隔をあけて交互にずらして相対するように配置され、電極42,44との間に交互にP型半導体46とN型半導体48が配置されている。
受熱側絶縁基板38側に火災や試験による熱気流の熱が加わることによって、受熱側絶縁基板38と冷却側絶縁基板40との間に温度差が生じると発電作用により起電力が発生する。この発電作用は、マイナス端子52が接続された電極42からP型半導体46に電子が流れ、P型半導体46から電極44に電子が流れる。
また、電極44からN型半導体48、N型半導体48から電極42に電子が流れる。このようにマイナス端子52側からプラス端子50側に向けて電極42、P型半導体46、電極44、N型半導体48の順番に電子が流れていくと、プラス端子50とマイナス端子52の間に起電力が発生し、プラス端子50とマイナス端子52の間に接続した図3(A)に示す火災検出部32に発電電圧を供給して動作させることができる。ペルチェ素子の発電電圧は、加熱面と冷却面の温度差の二乗に比例する関係にある。
(熱電素子の温度差と発電電圧の調整)
図4は図1及び図2の実施形態で熱気流を受けた場合の熱電素子の動作特性を示したタイムチャートであり、図4(A)に受熱面と冷却面の温度を示し、図4(B)に熱電素子の発電電圧を示す。
図4(A)に示すように、時刻t0で熱感知器10熱気流を受けたとすると、熱電素子14の受熱面の温度は直線70ように上昇し、図1に示したように、熱媒体16を最大面積で熱電素子14に接触させた場合の冷却面の温度は、熱交換量が多いことから直線72−1のように緩やかに上昇し、熱電素子14の温度差となる直線70と直線72−1の温度差が早く大きくなり、所定の閾値温度ΔTに達した時刻t1で火災が検出される。
これに対し図2に示したように、熱媒体16を最小面積で熱電素子14に接触させた場合の冷却面の温度は、熱交換量が少ないことから点線で示す直線72−2のように早く上昇し、熱電素子14の温度差となる直線70と直線72−2の温度差は緩やかに大きくなり、時刻t1より遅い時刻t2で所定の閾値温度ΔTに達して火災が検出される。
図4(B)は図1(A)の温度差の二乗に比例して熱電素子14が発電する発電電圧を示しており、図4(A)の直線70と直線72−1の温度差による発電電圧は直線74に示すように上昇し、時刻t1で所定の閾値電圧Vthに達したときに火災が検出される。
また、図4(A)の直線70と直線72−2の温度差による発電電圧は直線76に示すように、直線74に比べて緩やかに上昇し、時刻t2で所定の閾値電圧Vthに達したときに火災が検出される。
図1の実施形態にあっては、熱交換量調整機構により発電素子14に対する熱媒体14の接触面積を図1の最大面積接触状態と図2の最小面積接触状態の範囲で調整することにより、図4(A)に示す熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度特性を直線72−1と直線72−2の傾きの範囲で調整することができ、この結果、図4(B)に示すように、熱電素子14の温度差に応じた発電電圧を、直線74と直線76の傾きの範囲で調整することができ、これにより差動式熱感知器に要求される作動試験及び不作動試験を満たす適切な感知感度をもつ動作精度の高い熱感知器10が得られる。
(感知器回路の他の例)
図5は図1の熱感知器に設けられる感知回路の他の例を示したブロック図である。図5に示すように、本実施形態の感知器回路は、火災又は試験による熱気流を受けた場合に熱電素子14の発電電圧を電源電圧として火災検出部32が動作し、所定の発電電圧に達した場合にブザー54を駆動して火災警報音を出力させ、また、LED56を点灯、点滅又は明滅させることで火災警報表示を行うようにしている。
このように火災警報音と火災警報表示により火災警報を出力する本実施形態の熱感知器10は、設置が義務付けられている住宅用火災警報器としての使用を可能とし、電池電源を必要としないことから電池切れを管理することなく、ほぼ永久的に住宅での火災監視を可能とする。
[熱感知器の第2実施形態]
図6は熱媒体の放熱により熱交換量を調整する熱感知器の第2実施形態を示した説明図であり、図6(A)に熱交換量を小さくした場合を示し、図6(B)に熱交換量を大きくした場合を示す。
図6(A)に示す熱感知器10−1は、感知器筐体12の下面にペルチェ素子を用いた熱電素子14が受熱面を外部に露出して固定配置され、熱電素子14の冷却面となる裏側の面には、フラット熱媒体80−1が接触配置され、熱電素子14は外部に露出した受熱面とフラット熱媒体80−1が接触配置された冷却面との温度差に応じた起電力を発生する。
フラット熱媒体80−1は熱伝導率の高い例えばアルミニウムで作られた矩形のブロック部材であり、質量を小さくすることにより、熱電素子14の冷却面との熱交換量を小さくしており、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を大きくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を小さくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を低くしている。
一方、図6(B)に示す熱感知器10−2は、熱電素子14の冷却面となる裏側の面に放熱フィン付き熱媒体80−2が接触配置され、放熱フィン付き熱媒体80−2は図6(A)のフラット熱媒体80−1に比べ質量が大きく、且つ背面側に放熱フィン82が一体に形成されている。
このように放熱フィン付き熱媒体80−2は、放熱効率がよく且つ質量を大きくしたことで、熱電素子14の冷却面との熱交換量を大きくしており、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を小さくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を大きくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を高くしている。
このように本実施形態の熱感知器に設けられた熱交換量調整機構は、熱媒体の放熱により熱電素子との熱交換量を選択して差動式熱感知器としての感度を調整することができる。
[熱感知器の第3実施形態]
図7は熱電素子と熱媒体の間に形成された熱伝導層の熱伝導率により熱交換量を調整する熱感知器の第3実施形態を示した説明図である。
図7に示すように、本実施形態の熱感知器10は、感知器筐体12の下面に受熱面を外部に露出して固定配置された熱電素子14の冷却面となる裏側の面に、熱伝導層96を介して熱媒体16を接触配置しており、熱伝導層96の熱伝導率を選択することで、熱媒体16の熱交換量を調整している。熱伝導層96に熱伝導率の高い材料を選択した場合には、熱電素子14の冷却面と熱媒体16の熱交換量が大きくなり、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を小さくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を大きくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を高くしている。
これに対し熱伝導層96に熱伝導率の低い材料を選択した場合には、熱電素子14の冷却面と熱媒体16の熱交換量が小さくなり、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を大きくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を小さくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を低くしている。
また、本実施形態にあっては、熱伝導層96の熱伝導率を変えることで、熱媒体16の質量を変えることなく熱交換量を調整できる。
[熱感知器の第4実施形態]
図8は熱媒体の質量により熱容量を調整する熱感知器の第4実施形態を示した説明図であり、図8(A)は熱媒体の質量を大きくした場合を示し、図8(B)は熱媒体質量を小さくした場合を示す。
本実施形態の熱感知器は、熱媒体の熱容量を調整する熱容量調整機構により差動式熱感知器として動作する感度を設定している。ここで、熱媒体の熱容量Cは、質量をm、比熱をcとすると、
C=m×c
となり、本実施形態は、熱媒体の質量mを変えることで熱容量Cを調整する。
図8(A)に示す熱感知器10−1の熱容量調整機構は、感知器筐体12の下面に受熱面を外部に露出して固定配置された熱電素子14の冷却面となる裏側の面に、大質量熱媒体84−1が接触配置され、熱電素子14は外部に露出した受熱面と大質量熱媒体84−1が接触配置された冷却面との温度差に応じた起電力を発生する。
大質量熱媒体84−1は例えばアルミニウムで作られた矩形のブロック部材であり、質量を大きくすることにより熱容量を大きくしており、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を小さくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を大きくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を高くている。
一方、図8(B)に示す熱感知器10−2の熱容量調整機構は、熱電素子14の冷却面となる裏側の面に、小質量熱媒体84−2が接触配置されている。小質量熱媒体84−2は、質量を小さくすることにより熱容量を小さくしており、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を大きくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を小さくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を低くしている。
[熱感知器の第5実施形態]
図9は熱媒体ブロックの数により熱容量を調整する熱感知器の第5実施形態を示した説明図であり、図9(A)に熱媒体ブロックを5枚重ねた場合を示し、図9(B)に熱媒体ブロックを2枚重ねた場合を示す。
図9(A)の熱感知器10−1の熱容量調整機構は、熱電素子14の冷却面となる裏側の面に、所定の単位質量をもつ熱媒体ブロック86を5枚重ねて接触配置している。このように熱媒体ブロック86を5枚重ねて接触配置することで熱媒体としての質量を大きくしており、質量を大きくすることにより熱容量を大きくし、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を小さくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を大きくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を高くしている。
一方、図9(B)の熱感知器10−2の熱容量調整機構は、熱電素子14の冷却面となる裏側の面に、所定の単位質量をもつ熱媒体ブロック86を2枚重ねて接触配置することで熱媒体としての質量を小さくしており、質量を小さくすることにより熱容量を小さくし、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を大きくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を小さくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を低くしている。
このように本実施形態にあっては、熱電素子14の冷却面に対し積層配置する熱媒体ブロック86の数を任意に決めることにより、簡単且つ容易に熱媒体の質量を選択して熱容量を調整し、差動式熱感知器として動作する場合の感度を設定することができる。
[熱感知器の第6実施形態]
図10は熱媒体液の量により熱容量を調整する熱感知器の第6実施形態を示した説明図であり、図10(A)に熱媒体液の量を多くした場合を示し、図10(B)に熱媒体液の量を少なくした場合を示す。
図10(A)の熱感知器10−1の熱容量調整機構は、熱電素子14の冷却面となる裏側の面に、タンク88が接触配置され、タンク88の中に水や保冷剤等の熱媒体液90を充填しており、図10(A)では熱媒体液90を略満杯となるように充填している。
このようにタンク88に熱媒体液90を略満杯としたことで、熱媒体としての質量を大きくしており、質量を大きくすることにより熱容量を大きくし、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を小さくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を大きくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を高くしている。
一方、図10(B)の熱感知器10−2の熱容量調整機構は、熱電素子14の冷却面となる裏側の面に接触配置したタンク88に少量の熱媒体液90を充填しており、熱媒体液90の質量を小さくすることにより熱容量を小さくし、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を大きくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を小さくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を低くしている。
このように本実施形態にあっては、熱電素子14の冷却面に接触配置されたタンク88に充填する熱媒体液90の量を選択ことにより、簡単且つ容易に熱媒体の熱容量を調整して差動式熱感知器として動作する場合の感度を任意に設定することができる。また、図8に示した熱媒体ブロック86はその枚数により熱容量を段階的に設定するが、本実施形態は熱媒体液90はその量により熱容量を連続的に変化させることができ、差動式熱感知器として動作する場合の感度の設定をより細かく且つ正確に行うことが可能となる。
[熱感知器の第7実施形態]
図11は熱媒体の比熱により熱容量を調整する熱感知器の第7実施形態を示した説明図であり、図11(A)に比熱の大きな熱媒体を設けた場合を示し、図11(B)に比熱の小さな熱媒体を設けた場合を示す。
本実施形態の熱容量調整機構は、前述したように、熱媒体の熱容量Cが質量mと比熱cの積で与えられることから、熱媒体の比熱を選択することで熱容量Cを調整するようにしたことを特徴とする。
このため図11(A)の熱感知器10−1には、比熱が0.913と大きなアルミニウム製熱媒体92を熱電素子14の冷却面となる裏側の面に接触配置し、一方、図11(B)の熱感知器10−2には、比熱が0.13と小さい鉛製熱媒体94を熱電素子14の冷却面となる裏側の面に接触配置している。
このため図11(A)の熱感知器10−1は、比熱の大きなアルミニウム製熱媒体92を配置したことで熱容量を大きくし、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を小さくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を大きくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を高くしている。
これに対し図11(B)の熱感知器10−2は、比熱の小さな鉛製熱媒体94を配置したことで熱容量を小さくし、火災による熱気流を受けた場合の熱電素子14の冷却面の温度変化を大きくし、これにより熱電素子14の受熱面と冷却面の温度差を小さくし、差動式熱感知器として動作する場合の感度を低くしている。
[本発明の変形例]
上記の実施形態に示した熱感知器の熱交換量調整機構及び熱容量調整機構は、これに限定されず、熱媒体の熱交換量又は熱容量を選択(変更)できるものであれば、適宜の機構構造が含まれる。
上記の実施形態は、天井面に設置される構造の熱感知器を例にとっているが、これに限定されず、例えば、壁掛け型なとの適宜の構造としても良い。
また、感知器回路としては、ブザーとLEDによる火災警報機能に加え、火災発報信号を外部に出力するようにしても良い。
また、上記の実施形態は、リレーの作動により火災発報信号を外部に出力するようにしているが、熱電素子の発電電圧を電源電圧として動作する無線通信部を設け、火災発報信号を無線送信するようにしても良い。
また、熱媒体の接触面積や体積を変更する調整機構は、例えば外部から熱媒体の交換量が分かるようにして、調整状態が確認できるようにしても良い。また、ドライバー等の治具を使用せずに、操作ノブなどを回すなどして直接操作により調整できるようにしても良い。
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10,10−1,10−2:熱感知器
12:感知器筐体
14:熱電素子
16:熱媒体
18:熱媒体収納部
20:調整ねじ
22:ねじ穴
24:治具通し穴
25:ゴムキャップ
26:回路収納部
28:回路基板
30:PN接合素子
32:火災検出部
34:リレー
36:リレー接点
38:受熱側絶縁基板
40:冷却側絶縁基板
42,44:電極
46:P型半導体
48:N型半導体
50:プラス端子
52:マイナス端子
54:ブザー
56:LED
80−1:フラット熱媒体
80−2:放熱フィン付き熱媒体
82:放熱フィン
84−1:大質量熱媒体
84−2:小質量熱媒体
86:熱媒体ブロック
88:タンク
90:熱媒体液
92:アルミニウム製熱媒体
94:鉛製熱媒体
96:熱伝導層

Claims (10)

  1. 感知器筐体に受熱面を露出して配置された熱電素子と、
    前記熱電素子の冷却面に接触して前記冷却面との接触面積を変更できるように摺動自在に配置された熱媒体と、
    前記熱電素子の前記受熱面と前記冷却面との温度差に応じた起電力に基づき火災を検出する火災検出部と、
    を備えた熱感知器であって、
    前記熱媒体と前記冷却面との接触面積を変更し、前記熱媒体と前記冷却面間の熱交換量を調整することで、差動式熱感知器として動作するための感知感度に調整されることを特徴とする熱感知器。
  2. 感知器筐体に受熱面を露出して配置された熱電素子と、
    自身に配置された熱媒体が前記熱電素子の冷却面に接触するように前記感知器筐体内に配置された熱媒体収納部と、
    前記熱媒体収納部に対して変更自在に前記熱電素子の冷却面に接触した状態で配置された熱媒体と、
    前記熱電素子の前記受熱面と前記冷却面との温度差に応じた起電力に基づき火災を検出する火災検出部と、
    を備えた熱感知器であって、
    前記熱媒体収納部に配置される熱媒体を変更し、前記熱媒体と前記冷却面間の熱交換量及び又は前記熱媒体の熱容量を調整することで、差動式熱感知器として動作するための感知感度に調整されることを特徴とする熱感知器。
  3. 請求項記載の熱感知器に於いて、
    前記熱媒体の質量を変更することにより、前記熱媒体の前記熱容量を調整することを特徴とする熱感知器。
  4. 請求項記載の熱感知器に於いて、
    前記熱媒体は、1又は複数のブロック部材からなり、
    配置するブロック部材の数を変更することにより、前記熱媒体の質量を変更することを特徴とする熱感知器。
  5. 請求項2乃至4何れかに記載の熱感知器に於いて、
    前記熱媒体は、放熱フィンを備えたことを特徴とする熱感知器。
  6. 請求項2乃至5何れかに記載の熱感知器に於いて、更に、
    前記熱電素子と前記熱媒体の間に熱伝導層を備え
    前記熱伝導層の熱伝導率を変更することにより、前記熱媒体と前記冷却面間の熱交換量を調整することを特徴とする熱感知器。
  7. 請求項2乃至6何れかに記載の熱感知器に於いて、
    前記熱媒体の比熱を変更することにより、前記熱媒体の前記熱容量を調整することを特徴とする熱感知器。
  8. 請求項記載の熱感知器に於いて、
    前記熱媒体は、熱媒体液を充填した容器であり
    前記容器の中に充填する熱媒体液の量による前記熱媒体の質量を変更することにより前記熱媒体の熱容量を調整することを特徴とする熱感知器。
  9. 請求項1乃至8何れかに記載の熱感知器に於いて、
    前記火災検出部は火災を検出した場合に火災発報信号を外部に出力することを特徴とする熱感知器。
  10. 請求項1乃至8何れかに記載の熱感知器に於いて、
    前記火災検出部は火災を検出した場合に火災警報を出力することを特徴とする熱感知器。
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